JP2002373731A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2002373731A
JP2002373731A JP2001192679A JP2001192679A JP2002373731A JP 2002373731 A JP2002373731 A JP 2002373731A JP 2001192679 A JP2001192679 A JP 2001192679A JP 2001192679 A JP2001192679 A JP 2001192679A JP 2002373731 A JP2002373731 A JP 2002373731A
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JP
Japan
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slider
lock
lock piece
locking
retainer
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001192679A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsuoka
宏幸 松岡
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライダのロック部分の構造をシンプルにま
とめる。 【解決手段】 スライダ70は、カム溝74の形成され
た一対の摺動板71の基端同士を連結板72で繋いだ門
型に形成され、雌ハウジング20の上下のカバー部23
の内側に形成された挿通路24に差し込み装着される。
両摺動板71の基端側の外面には、スライダ70を押し
引き操作すべく手で掴む掴み部83が設定される。片方
の掴み部83は、撓み変形可能なロック片85に兼用さ
れている。ロック片85では、滑り止め突条84の一部
がロック爪86となっている。スライダ70が前進位置
まで押し込まれると、ロック片85がカバー部23の端
部に形成された逃がし溝88Aに収まりつつ、ロック爪
86がロック孔89に弾性的に嵌まってロックされる。
スライダ70を戻すべく掴み部83(ロック片85)を
掴むと、併せてロックが解除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カム機構を介して
嵌合・離脱操作されるコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のコネクタの一例として、米国特
許第6,113,407号に開示されたようなスライダ
式のコネクタが知られている。このものは、互いに嵌合
される一対のコネクタハウジングのうちの一方に、カム
溝を有するスライダが嵌合方向とは交差する方向の進退
可能に設けられるとともに、他方のコネクタハウジング
にカム溝と係合可能なフォロワピンが設けられ、スライ
ダの進退に伴いフォロワピンがカム溝に沿って変位する
ことにより、両コネクタハウジングが嵌合・離脱される
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なスライダ式のコネクタでは、スライダが正規の前進位
置に至ったところで、一方のコネクタハウジングに対し
て戻り止め状態にロックし、もって両コネクタハウジン
グを正規の嵌合状態にロックするようにしている。その
ため従来では、スライダから撓み変形可能なロックレバ
ーを突設して、これを一方のコネクタハウジングにロッ
クする構造を採用していたが、どうしても構造が複雑か
つ大型となる嫌いがあって、さらなる改良が切望されて
いた。本発明は上記のような事情に基づいて完成された
ものであって、その目的は、スライダのロック部分の構
造をシンプルにまとめるところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合される
一対のコネクタハウジングのうちの一方のコネクタハウ
ジングには、カム溝を有するスライダが嵌合方向とは交
差する方向の進退可能に設けられるとともに、他方のコ
ネクタハウジングには前記カム溝と係合可能なフォロワ
ピンが設けられ、前記スライダの進退に伴い前記フォロ
ワピンが前記カム溝に沿って変位することにより、前記
両コネクタハウジングが嵌合・離脱されるようにしたコ
ネクタにおいて、前記スライダにはこのスライダを押し
引き操作する際に掴む掴み部が設けられ、この掴み部
に、前記スライダが正規の前進位置に至った場合に前記
一方のコネクタハウジングに弾性的に係止するロック片
が設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記掴み部には滑り止め用の突起が形成され
ており、前記ロック片では、前記突起が、前記一方のコ
ネクタハウジングに設けられたロック凹部に嵌まるロッ
ク爪に兼用されているところに特徴を有する。請求項3
の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおい
て、前記スライダが正規の前進位置でロックされた場合
に、前記ロック片と前記一方のコネクタハウジングの外
面とがほぼ面一となるように設定されているところに特
徴を有する。
【0006】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>ロック片が
スライダを押し引き操作する際に手で掴む掴み部に設け
られているから、構造が簡単となって外観もすっきりと
まとまる。また特に、スライダを前進位置から戻す場合
に、掴み部を掴むことで併せてロック片を撓み変形させ
てロックが解除でき、続いて掴み部を掴んだままスライ
ダを引き戻すことができる。すなわち、スライダの戻し
操作が簡単にできる。 <請求項2の発明>掴み部に設けられた滑り止め用の突
起をロック爪に兼用したから、構造がより簡単となる。 <請求項3の発明>ロック片がロックされた状態で、一
方のコネクタハウジングの外面とほぼ面一に収まるか
ら、ロック片が誤って押圧されて不用意にロック解除さ
れることが防止される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図21に基づいて説明する。この実施形態では、
スライダによるてこ機能を利用して嵌合・離脱を助勢す
る形式のコネクタを例示しており、図1に示すように、
互いに嵌合される雄側のコネクタハウジング10(以
下、雄ハウジングという)と、雌側のコネクタハウジン
グ20(以下、雌ハウジングという)とを備え、この雌
ハウジング20にスライダ70が装着されるようになっ
ている。
【0008】雄ハウジング10は合成樹脂製であって、
図2ないし図4にも示すように、横長のブロック状をな
す本体部11の前面に小フード部12が突設された形状
に形成されている。この雄ハウジング10には、タブ状
をなす大小2種類の雄側端子金具(大雄端子14Lと小
雄端子14S)が装着されている。詳細には図2に示す
ように、小フード部12の奥面における正面から見た右
端の領域に、図示4本の大雄端子14Lが格子状に配さ
れて突設されているとともに、残りの領域には、小雄端
子14Sが、図示14本ずつの列となって3段に分かれ
て突設されている。中央と下の段の小雄端子14Sの列
の間は、中央と上の段の小雄端子14Sの列の間に比べ
て間隔が広く開けられている。
【0009】雄ハウジング10には、詳しくは後記する
雌ハウジング20との嵌合に際してこじりを防止するた
めのリブが形成されている。まず、小フード部12の奥
面における上記した中央と下の段の小雄端子14Sの列
の間には、これらの列のほぼ全長にわたる長さを持った
横リブ16が、小雄端子14Sの列と平行姿勢で突設さ
れている。横リブ16の下面には、前後方向を向いた図
示5本の補強リブ16Aが間隔を開けて形成されてい
る。一方、大雄端子14Lの間を仕切るように十字リブ
17が立てられており、この十字リブ17は根元側が十
字に組まれ、その中心部から横向きの姿勢の突片部17
Aが前方に突設された形状となっている。また、小フー
ド部12の外周面にも、正面から見た左側に2本、右側
に1本の計3本の周面リブ18が形成されている。
【0010】雌ハウジング20は同じく合成樹脂製であ
って、図5及び図6に示すような形状に形成されてい
る。詳細には、上記した雄ハウジング10の小フード部
12内に嵌合可能な扁平なタワー部21の回りに、小フ
ード部12の外側に嵌合可能な大フード部22が設けら
れた形状となっている。大フード部22の上面と下面と
には、それぞれ所定間隔を開けてカバー部23が形成さ
れており、両カバー部23と大フード部22の上下の面
との間に、後記するスライダ70の摺動板71が挿通さ
れる挿通路24が形成されている。この挿通路24は、
左右両面に開口しているのに対して、前後両面は塞がれ
ている。
【0011】上記したタワー部21では、図6に示すよ
うに、前止まり部21Aが予め別ピースとして形成さ
れ、後付けにより一体結合されている。このタワー部2
1内には、大小2種類の雌側端子金具(大雌端子26L
と小雌端子26S)が収容されるようになっている。大
雌端子26L(図9の鎖線参照)は、上記した相手の大
雄端子14Lと接続される接続部を有する等の公知構造
であって、太い電線の端末に圧着されている。小雌端子
26Sは、図6に示すように、小雄端子14Sと接続さ
れる角筒形の接続部27を有し、後端のバレル28をか
しめることで細い電線wの端末に圧着されている。接続
部27の上面の先端寄りの位置には、後記する小ランス
33Sに対する被係止部29が形成されているととも
に、接続部27の上面の後縁(アゴ部30)が、後記す
るリテーナ40に係止可能となっている。
【0012】タワー部21内には、図5に示すように、
その正面から見た左端の領域に、上記した大雌端子26
Lが収容される4個の大キャビティ32Lが、大雄端子
14Lと対応して格子状の配置で形成されている。残り
の領域には、小雌端子26Sが収容される小キャビティ
32Sが、小雄端子14Sと対応するようにして、14
個ずつの列となって3段に分かれて形成されている。大
キャビティ32Lの底面には、大雌端子26Lに一次係
止する大ランス33Lが撓み変形可能に設けられてい
る。一方、小キャビティ32Sの天井面には、小雌端子
26Sの被係止部29に一次係止する小ランス33Sが
同じく撓み変形可能に設けられている。
【0013】雌ハウジング20には、上記した大小の雌
端子26L,26Sをそれぞれ二重係止するためのリテ
ーナ40が装着可能とされている。このリテーナ40は
合成樹脂製であって、図7及び図8に示す形状に形成さ
れ、大まかには小雌端子係止部41Sと大雌端子係止部
41Lとから構成されている。小雌端子係止部41S
は、図7に示すように、横方向を向いた5本の腕部42
が、上下方向に間隔を開けて配されて、それぞれの左右
両端部が縦枠43により連結された形状となっている。
5本の腕部42のうちの、上から1番、2番及び4番目
の腕部42が、二重係止に機能するようになっており、
それらの腕部42の下面には、小雌端子26Sのアゴ部
30に係止する係止突部45が、小キャビティ32Sと
同一ピッチで形成されている。
【0014】大雌端子係止部41Lでは、上記した小雌
端子係止部41Sにおける左側の縦枠43から、上下の
大キャビティ32Lの列と対応するようにして、2本の
片持ち腕46が突設されている。各片持ち腕46の下面
には、大雌端子26Lに係止する係止突部47が大キャ
ビティ32Lと同一ピッチで形成されている。なお、リ
テーナ40における図7の右端には、抜き差し操作する
ための操作部48が形成されている。
【0015】一方、雌ハウジング20のタワー部21に
おける奥行き方向の途中位置、詳細にはランス33L,
33Sの形成位置の少し後方には、図6及び図8に示す
ように、上記したリテーナ40が挿入可能なリテーナ差
込口50が横切って形成されており、正面から見た右側
が入口50Aとなっている。このリテーナ差込口50
は、小キャビティ32Sが形成された領域では、小雌端
子係止部41Sをほぼ緊密に挿入可能となっており、そ
の挿入方向の奥面にはさらに、大雌端子係止部41Lの
2本の片持ち腕46が挿入される挿入溝51が形成され
ている。
【0016】リテーナ40の小雌端子係止部41Sを構
成する一番上と一番下の腕部42には、その前後両面に
左右方向を向いたガイド溝52が全長にわたって設けら
れ、その上下両側が相対的な張出縁53となっており、
この張出縁53の挿入方向の奥側の端部に、前後一対ず
つの係止片54が弾性的な開閉可能に形成されている。
各係止片54の外側の縁には、図8に示すように、仮係
止凹部55Aとその手前側に本係止凹部55Bとがそれ
ぞれ形成されている。一方、リテーナ差込口50の前後
の壁面には、図6に示すように、リテーナ40の上記し
たガイド溝52に嵌合可能なリブ57が同じく左右方向
を向いて形成され、その上下両側に、係止片54から張
出縁53にわたってそれぞれ挿通可能な挿通溝58が切
られている。この挿通溝58の奥側には、係止片54の
仮係止凹部55Aと本係止凹部55Bとにそれぞれ嵌合
可能な突起59が形成されている。
【0017】したがってリテーナ40がリテーナ差込口
50に挿入され、係止片54の仮係止凹部55Aに突起
59が嵌まることで、図9に示すようにリテーナ40が
仮係止位置に保持される。この仮係止位置では、各係止
突部45,47が対応するキャビティ32S,32Lの
手間側に退避していて、各キャビティ32S,32Lへ
の対応する雌端子26S,26Lの挿抜が許容されるよ
うになっている。一方、係止片54の本係止凹部55B
に突起59が嵌まることで、図10に示すように、リテ
ーナ40が本係止位置に保持される。この本係止位置で
は、各係止突部45,47が対応するキャビティ32
S,32L内に進入して、挿入された雌端子26S,2
6Lに二重係止し得るようになっている。
【0018】ここでさらに、リテーナ40の小雌端子係
止部41Sにおける係止突部45の設けられた腕部42
のうちで、上から2番目と4番目の腕部42には、図6
及び図7に示すように、その上縁側における前後両面
に、左右方向を向いたガイド溝52Aがほぼ全長にわた
って形成されている。このガイド溝52Aは奥端側が開
口され、手前側が行き止まり状となっている。一方、リ
テーナ差込口50における前後の壁面には、上記のガイ
ド溝52Aに嵌合可能なリブ57Aが同じく左右方向を
向いて形成されている。このリブ57Aは、リテーナ差
込口50の入口50Aから少し中に入った位置から小キ
ャビティ32Sの列の奥の位置まで形成され、手前の端
縁はガイド用にテーパ面とされている。
【0019】また、既述のように雄ハウジング10側に
こじり防止用のリブが突設されていることに対応して、
雌ハウジング20にはこれらを嵌める溝が形成されてい
る。詳細には、図5に示すように、タワー部21の前面
における4個の大キャビティ32Lの形成領域に、これ
らの大キャビティ32Lの間に位置するようにして十字
リブ17が緊密に嵌合される十字溝61が形成されてい
る。一方、同じくタワー部21の前面における中央と下
の段の小キャビティ32Sの列の間には、横リブ16が
緊密に嵌合される横溝62が形成されている。ただし、
この横溝62において、図6にも示すように、補強リブ
16Aを含めた横リブ16が緊密に嵌合される断面形状
となっているのは、前止まり部21Aに形成された部分
のみであって、その奥側のリテーナ差込口50の前後で
は、補強リブ16Aの形状に倣うことなく、若干大きめ
の横長の方形の断面形状に形成されている。なお、大フ
ード部22の内周面にも、雄ハウジング10の周面リブ
18が嵌合可能な周面溝63が形成されている。
【0020】ここで、リテーナ40には、図7に示すよ
うに、上から3番目と4番目の腕部42の間に、上記し
た雄ハウジング10の横リブ16が挿通可能な貫通孔6
5が形成されている。この貫通孔65は、特に高さ方向
において若干大きめに形成されている。ただし、リテー
ナ40が上記した本係止位置に移行した状態では、貫通
孔65におけるリテーナ40の挿入方向の奥縁(図7の
左縁)である検知部66が、前止まり部21Aにおける
横溝62の奥縁62A(図5の左縁)と整合する設定と
なっている。また、横リブ16の先端縁における少なく
とも正面から見た右側の角部、すなわち横溝62の奥縁
62Aに挿入される部分には、図3に示すように丸み6
8が付けられている。
【0021】雌ハウジング20にはスライダ70が装着
されるようになっている。このスライダ70も同様に合
成樹脂製であって、図11及び図12にも示すように、
一対の摺動板71の基端側同士を連結板72で繋いだ門
形形状に形成され、両摺動板71を雌ハウジング20の
上下の挿通路24に挿通しつつ左右いずれかの側面側か
ら差し込み装着されるようになっている。両摺動板71
には、カム溝74が形成されている。カム溝74は、摺
動板71の先端側から長さ方向の中央部にわたり、幅方
向の後縁に向けて次第に傾いた傾斜状に形成されてい
る。このカム溝74の始端部74Aには、摺動板71の
前縁に直角に開口した入口75が連設されている。
【0022】これに対して雄ハウジング10側では、図
1及び図2に示すように、小フード部12の上下両面に
おける前縁に寄った位置で、横幅方向の中央部に、上記
したカム溝74に嵌合可能なフォロワピン77が立てら
れている。また、雌ハウジング20における上下の挿通
路24の前面板78には、図5に示すように、その横幅
方向の中央部に、フォロワピン77の進入を許容する通
孔79が開口されている。
【0023】ここで、上記したカム溝74において、そ
の入口75から少し中に入った部分には、傾斜が急とな
った引き込み部80が形成されている。これは、例えば
図19に示すように、フォロワピン77がカム溝74の
入口75から進入した場合に、引き続いて引き込み部8
0の傾斜部分を押圧することによって、スライダ70を
同図の右側に所定寸法移動させるように機能する。な
お、カム溝74の入口75から少し入った位置の一方の
壁面には、フォロワピン77に抜け止め状に係止する抜
け止め突部81が形成されている。
【0024】スライダ70の両摺動板71における基端
側の外面には、スライダ70を抜き差し操作する際に利
用する掴み部83が設定されている。この掴み部83
は、図1に示すように、先端側に丸みの付けられた、い
わば半長円形形状に形成され、図示4本の滑り止め突条
84が形成されている。ただし、片方の掴み部83は、
図11及び図12に示すように、その裏面側が薄肉に削
成され、また回りにスリットが入れられることで、撓み
変形可能なロック片85に兼用されている。このロック
片85側では、先端の滑り止め突条84がロック爪86
となっている。ロック爪86は、前面側(図12の左
側)がテーパ面となっている。
【0025】一方、雌ハウジング20における上下のカ
バー部23の左右両端部には、例えば正面から見た左側
の端部を例に取ると、上側のカバー部23には、図14
に示すように、スライダ70の掴み部83を嵌めて逃が
す逃がし溝88が形成され、一方の下側のカバー部23
には、図17に示すように、ロック片85が進入可能な
逃がし溝88Aが形成され、ただしこの逃がし溝88A
の先端側には橋部89Aが差し渡されて、ロック片85
のロック爪86が嵌まって係止するロック孔89が形成
されている。なお、右側の端部では、左側とは上下反対
に形成されている。
【0026】スライダ70の両摺動板71には、図11
及び図12に示すように、カム溝74の長さ方向のほぼ
中央部に対応する位置で、かつ後縁に寄った位置に、仮
ロック片90が形成されている。この仮ロック片90
は、摺動板71の基端側を向いて片持ち状に突設されて
撓み変形可能となっており、突出端の外面側に突部91
が形成されている。なお、突部91の背面側(図12の
左側)はテーパ面とされている。
【0027】一方、雌ハウジング20におけるカバー部
23には、図1に示すように、その後縁に沿った位置の
長さ方向の中央部に係止溝93が形成されている。この
係止溝93内には、仮ロック片90の突部91が移動自
由に嵌合可能であって、長さ方向の両端部で表面側が塞
がれている。スライダ70が例えば雌ハウジング20の
挿通路24に図1の左側から挿通され、仮ロック片90
の突部91が、係止溝93における同図の左側の端縁に
係止することで、スライダ70は後退位置に抜け止め状
態に保持される。この後退位置では、同図に示すよう
に、カム溝74の入口75が雌ハウジング20の通孔7
9に整合した状態となる。
【0028】一方、連結板72が雌ハウジング20の左
側面に当たるまで押し込まれたところが前進位置であっ
て、この前進位置では、図17に示すように、ロック片
85のロック爪86がカバー部23のロック孔89に嵌
まってロックされるようになっている。なお、スライダ
70を雌ハウジング20の右側面側から装着した場合
も、上記と同様の作用を呈するので、重複した説明は省
略する。すなわち、コネクタの配設位置によって、スラ
イダ70の差し込み作業等がしやすい方を左右選択する
ことができる。
【0029】本実施形態は上記のような構造であって、
続いて組み付け手順の一例を説明する。雌ハウジング2
0側では、タワー部21の付け根部分の外周にパッキン
95が装着されたのち、前止まり部21Aが一体結合さ
れる(図16参照)。併せて、パッキン95の抜け止め
が図られる。次に、リテーナ差込口50にリテーナ40
を挿入する。挿入の途中で、リテーナ40の腕部42の
前後両面に設けられたガイド溝52,52Aが、リテー
ナ差込口50の壁面の対応するリブ57,57Aに相対
的に進入するとともに、係止片54から張出縁53にわ
たる部分が挿通溝58に進入し、また片持ち腕46は奥
面の挿入溝51内に進入する。
【0030】リテーナ40が終盤近くまで押し込まれる
と、係止片54の奥側の仮係止凹部55Aに挿通溝58
の突起59が弾性的に嵌まることで、リテーナ40は図
9に示すように一旦仮係止位置に保持される。この仮係
止位置では、各係止突部45,47が対応するキャビテ
ィ32S,32Lの手前側に退避している。特に、小雌
端子係止部41S側では、各腕部42について、ガイド
溝52,52Aとリブ57,57A、あるいは張出縁5
3と挿通溝58といったように、そのほぼ全長にわたっ
て凹凸嵌合しているから、腕部42が細長い形状である
にも拘わらず湾曲変形することが防止される。そのた
め、変形部分が小キャビティ32S内に不必要に突出す
ることが回避され、小雌端子26Sの小キャビティ32
S内への円滑な挿抜が担保される。また、ガイド溝5
2,52Aとリブ57,57A、あるいは張出縁53と
挿通溝58がそれぞれガイドの機能を果たして、リテー
ナ40の差し込み自体もスムーズに行われる。
【0031】上記のようにリテーナ40が仮係止位置に
保持されたら、雌端子が装着される。小雌端子26Sが
対応する小キャビティ32Sに後方から挿入されると、
小ランス33Sを撓み変形させつつ押し込まれ、所定位
置まで押し込まれると、小ランス33Sが復元変形して
被係止部29に係止することで、小雌端子26Sが一次
係止される。大雌端子26Lも同様に対応する大キャビ
ティ32Lに後方から挿入され、大ランス33Lが弾性
的に係止して大雌端子26Lも一次係止される。
【0032】大小の全雌端子26S,26Lの挿入が完
了したら、リテーナ40が仮係止位置からさらに押し込
まれ、仮係止凹部55Aに代わって手前の本係止凹部5
5Bに突起59が嵌まることで、リテーナ40は図10
に示すように、本係止位置に保持される。ここでは、小
雌端子係止部41S側の各係止突部45が対応する小キ
ャビティ32S内に進入し、小キャビティ32Sに挿入
された小雌端子26Sのアゴ部30の後に嵌まって、小
雌端子26Sを抜け止め状態に二重係止する。一方、大
雌端子係止部41L側の各係止突部47が対応する大キ
ャビティ32L内に進入し、大キャビティ32Lに挿入
された大雌端子26Lのアゴ部の後に嵌まって、大雌端
子26Lを抜け止め状態に二重係止する。
【0033】それとともに、雌ハウジング20にスライ
ダ70が予め装着される。スライダ70は例えば雌ハウ
ジング20の左側面側から挿通路24に挿入されて、一
気に前進位置まで押し込まれる。すなわち、まず仮ロッ
ク片90を撓み変形させつつ押し込まれ、途中で仮ロッ
ク片90が復元変形しつつ係止溝93に嵌まってそれに
沿って進む。押し込みの終盤では、ロック爪86が橋部
89Aに乗り上げることでロック片85が撓み変形し、
連結板72が雌ハウジング20の左側面に当たったとこ
ろで、図17に示すように、ロック爪86が橋部89A
を越えることで、ロック片85が復元変形しつつロック
爪86がロック孔89に嵌まり、前進位置に保持され
る。
【0034】雌ハウジング20は、上記のようにスライ
ダ70を前進位置に装着した状態で、雄ハウジング10
との嵌合作業現場へと搬入される。そして、両ハウジン
グ10,20を嵌合することに先立ち、スライダ70が
後退位置へ戻される。その場合は、スライダ70の上下
の掴み部83(一方はロック片85)を指で挟むように
して掴むと、ロック片85が内方に撓み変形することで
ロック爪86がロック孔89から抜け、ロックが解除さ
れるから、掴み部83を掴んだままでスライダ70を引
っ張る。この間、仮ロック片90が係止溝93に沿って
戻り、突部91が係止溝93の端縁に当たったところで
引っ張りを停止すると、スライダ70が図1に示す後退
位置に保持された状態となる。
【0035】そうしたら、図1の矢線に示すように、雄
ハウジング10が雌ハウジング20の大フード部22内
に嵌合される。その場合、雄ハウジング10側に設けら
れたリブ16,17及び18が、雌ハウジング20側に
設けられた対応する溝61,62及び63に嵌合して、
こじることなく真直に嵌合される。ここで、雌ハウジン
グ20において、リテーナ40が既に本係止位置に移行
されている必要があるにも拘わらずそれを失念して、仮
係止位置に留められている場合があり得る。そのとき
は、図18に示すように、リテーナ40の貫通孔65の
奥縁である検知部66が、横溝62の奥縁62Aの内方
に臨んでいるため、横リブ16が横溝62内に進入した
際に、その対応する端部が検知部66に突き当たって、
それ以上の嵌合が規制される。
【0036】これにより、リテーナ40が本係止位置ま
で押し込まれていない、すなわち半挿入状態にあること
が検知されるから、改めてリテーナ40を押し込んで本
係止位置に保持すればよい。なお、リテーナ40が本係
止位置に近い半挿入状態に留められていた場合は、検知
部66が、図18の鎖線に示すように、横溝62の奥縁
62Aの僅かに内方に臨んだ状態となる。一方、横リブ
16の対応する端部の角には丸み68(図3)が付けら
れているから、横リブ16が横溝62に進入した場合
に、横リブ16の丸み68が検知部66の端縁に当たっ
てこれを押すことから、リテーナ40は本係止位置に自
動的に移行される。
【0037】両ハウジング10,20の嵌合が正規に開
始された場合は、雄ハウジング10側のフォロワピン7
7が通孔79を通ってカム溝74の入口75に進入し、
さらに雄ハウジング10を押し込むと、図19に示すよ
うに、フォロワピン77が引き込み部80の奥側の側縁
(同図の上側の側縁)を押すことにより、その傾斜に倣
ってスライダ70が前進位置に向けて所定寸法移動す
る。これにより、フォロワピン77がカム溝74の始端
部74A側に入り込んだ状態となる。このことは併せ
て、フォロワピン77が引き込み部80の手前側の側縁
に引っ掛かることで、雄ハウジング10の外れ止めを図
ることになる。
【0038】続いて、図19の矢線に示すように、スラ
イダ70を前進位置に向けて押し込む。これにより図2
0に示すように、主にカム溝74の手前側の側縁がフォ
ロワピン77を押すことによって、雄ハウジング10が
次第に雌ハウジング20側に押し込まれる。スライダ7
0が前進位置まで押し込まれると、図21に示すよう
に、フォロワピン77もカム溝74の終端部74Bに移
動し、これにより雄雌のハウジング10,20が正規に
嵌合された状態となる。スライダ70が前進位置まで押
し込まれると、既述したように、ロック片85のロック
爪86がロック孔89に嵌まって抜け止め状態にロック
され(図17参照)、併せて両ハウジング10,20が
正規の嵌合状態にロックされる。
【0039】なお、両ハウジング10,20の嵌合を外
すには、図21の状態からスライダ70の掴み部83を
掴むと、ロック片85が撓み変形してロックが解除され
るから、引き続いてスライダ70を引っ張る。そうする
と、主にカム溝74の奥側の側縁がフォロワピン77を
押すことによって、雄ハウジング10が次第に雌ハウジ
ング20から離間する方向に押し出される。スライダ7
0が後退位置まで引き戻されると、フォロワピン77は
カム溝74の入口75まで戻されるため、続いて、雄ハ
ウジング10を引っ張れば、フォロワピン77を通孔7
9を通して手前に抜きつつ、雄ハウジング10を雌ハウ
ジング20から外すことができる。
【0040】以上説明したように本実施形態によれば、
ロック片85がスライダ70を押し引き操作する際に手
で掴む掴み部83に設けられているから、構造が簡単と
なって外観もすっきりとまとまる。特に、スライダ70
を前進位置から戻す場合に、掴み部83を掴むことで併
せてロック片85を撓み変形させてロックが解除でき、
続いて掴み部83を掴んだままスライダ70を引き戻す
ことができる。すなわち、スライダ70の戻し操作が簡
単にできる。
【0041】また、ロック片85では、掴み部83に設
けられた滑り止め突条84の一部をロック爪86に兼用
したから、構造がより簡単となる。さらに、ロック片8
5がロックされた状態で、ロック片85は逃がし溝88
Aに嵌まりつつカバー部23とほぼ面一に収まるから、
ロック片85が誤って押圧されて不用意にロック解除さ
れることが防止される。
【0042】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記実施形態では、スライダが左右いずれの側か
らでも装着可能とされているが、いずれか一方のみであ
ってもよく、そのようなものも本発明の技術的範囲に含
まれる。 (2)上下両方の掴み部にロック片を設けるようにして
もよい。 (3)スライダが雄ハウジング側に装着されるようにな
っていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る雌雄のハウジングの
嵌合前の平面図
【図2】雄ハウジングの正面図
【図3】その一部切欠平面図
【図4】その一部切欠側面図
【図5】雌ハウジングの正面図
【図6】その分解縦断面図
【図7】リテーナの挿入部分の構造を示す横断面図
【図8】その底面から見た断面図
【図9】リテーナが仮係止位置にある状態の横断面図
【図10】リテーナが本係止位置にある状態の横断面図
【図11】スライダの底面図
【図12】その縦断面図
【図13】スライダが前進位置に装着された状態の雌ハ
ウジングの正面図
【図14】その平面図
【図15】その側面図
【図16】その縦断面図
【図17】その底面図
【図18】リテーナが仮係止位置に留められた状態の正
面図
【図19】雌雄のハウジングの初期嵌合状態を示す一部
切欠平面図
【図20】その嵌合途中を示す一部切欠平面図
【図21】その嵌合完了状態を示す一部切欠平面図
【符号の説明】
10…雄ハウジング 20…雌ハウジング 23…カバー部 24…挿通路 70…スライダ 71…摺動板 72…連結板 74…カム溝 77…フォロワピン 83…掴み部 84…滑り止め突条(滑り止め用の突起) 85…ロック片 86…ロック爪 88A…逃がし溝 89…ロック孔(ロック凹部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに嵌合される一対のコネクタハウジ
    ングのうちの一方のコネクタハウジングには、カム溝を
    有するスライダが嵌合方向とは交差する方向の進退可能
    に設けられるとともに、他方のコネクタハウジングには
    前記カム溝と係合可能なフォロワピンが設けられ、前記
    スライダの進退に伴い前記フォロワピンが前記カム溝に
    沿って変位することにより、前記両コネクタハウジング
    が嵌合・離脱されるようにしたコネクタにおいて、 前記スライダにはこのスライダを押し引き操作する際に
    掴む掴み部が設けられ、この掴み部に、前記スライダが
    正規の前進位置に至った場合に前記一方のコネクタハウ
    ジングに弾性的に係止するロック片が設けられているこ
    とを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記掴み部には滑り止め用の突起が形成
    されており、前記ロック片では、前記突起が、前記一方
    のコネクタハウジングに設けられたロック凹部に嵌まる
    ロック爪に兼用されていることを特徴とする請求項1記
    載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記スライダが正規の前進位置でロック
    された場合に、前記ロック片と前記一方のコネクタハウ
    ジングの外面とがほぼ面一となるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネク
    タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005203163A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Sumitomo Wiring Syst Ltd レバー式コネクタ
US7011536B2 (en) 2002-12-12 2006-03-14 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Connector and a connector assembly
WO2021145172A1 (ja) * 2020-01-13 2021-07-22 住友電装株式会社 コネクタ

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