JP2002367235A - 多層構造ディスクの製造方法と製造装置 - Google Patents

多層構造ディスクの製造方法と製造装置

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JP2002367235A
JP2002367235A JP2001173415A JP2001173415A JP2002367235A JP 2002367235 A JP2002367235 A JP 2002367235A JP 2001173415 A JP2001173415 A JP 2001173415A JP 2001173415 A JP2001173415 A JP 2001173415A JP 2002367235 A JP2002367235 A JP 2002367235A
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JP2001173415A
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English (en)
Inventor
Yumiko Anzai
由美子 安齋
Motoyasu Terao
元康 寺尾
Keikichi Ando
圭吉 安藤
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Hitachi Ltd
Hitachi Information and Telecommunication Engineering Ltd
Original Assignee
Hitachi Computer Peripherals Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多層記録膜の間のスペーサ層の厚さのバラツキ
を小さくすることは困難だった。 【解決手段】第1の情報記録層が形成された基板1とス
ペーサ用シート7と第2の情報記録層4の凹凸パターン
の母型となるスタンパ6とを重ね合わせ、加熱し、加圧
する。そして、スタンパ6をスペーサ用シート7から剥
離する。 【効果】多層構造ディスクに適した均一なスペーサ層を
生産性良く作製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はDVD−ROM、D
VD−RAM、DVD−RW等の各種光ディスク装置に
使用する光ディスク媒体において、NA0.7以上の記
録、再生装置で使用されるあるいは該光ディスク媒体の
情報層が多層に形成される光ディスクおよびその製造方
法と製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク複製方法は、表面に光
スポット案内溝、及び/またはアドレスピット、記録情
報などのエンボスピットからなる凹凸パターンを有す
る、フォトレジスト付き原盤からニッケルメッキにより
金属スタンパを作製し,そのスタンパを設置した金型内
に高温融解させたプラスチック基板材料(例えばポリカ
ーボネートなど)を高圧で注入した後に冷却して取り出
すと、表面に凹凸パターンが複製されたプラスチック基
板が完成する。この手法は現在のCD−Audio、C
D−R、CD−ROMをはじめDVD−ROM、DVD
−R,DVD−RAM、DVD−RW、MOなどのプラ
スチック基板作製における一般的な手法(射出成形法)
である。凹凸パターンの面にスパッタリングにより反射
膜あるいは記録膜をつけて信号記録面とし、傷が付かな
いように保護するためにUV硬化樹脂により保護層を形
成する。反射膜あるいは記録膜をつけた面とは反対の基
板側からレーザ光を照射して記録、再生を行うようにし
たものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さらなる高密度化、小
型化を進めていく上で光源の波長を400nmより短く
するのは難しいため、絞り込みレンズの開口数(NA)
を大きくするか、記録媒体を多層にする必要がある。特
開平8−297861に多層構造光記録媒体が示されて
いる。多層化していく際に難しいのは層と層の間隔(以
下スペーサ層の厚さ)を均一に作製することである。ス
ペーサ層の作製方法については特開平9−73671に
紫外線硬化樹脂でスピンコート法により形成する方法が
示されている。しかしながら、この方法では例えば直径
120mmのディスクを作製する場合において短波長化
や高NA化でスペーサ層の厚さが薄くなればななるほど
スペーサ層厚さのバラツキを小さくすることは難しい。
【0004】さらにこれまで以上の高密度化を目指して
いくと光入射側の基板がこれまで1.2mmから0.6
mmへと移行してきたように薄くなることは必須で、そ
の場合、従来のように光入射側の基板上に情報記録媒体
を形成していくことは困難である。なぜなら情報記録媒
体の形成による応力で丸まったりするからである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の方法に
より達成される。 (1) 表面に光スポット案内溝および/またはピット
からなる凹凸パターンを有する基板上に反射率の高い第
1の情報記録層、スペーサ層、半透明な第2の情報記録
層、前記基板よりも薄いカバー層の順に形成する構成に
する。この場合、光入射側は最後に形成されるカバー層
であり、第1の凹凸パターンを有する基板厚は変えるこ
とができる。 (2)第1の情報記録層が形成された基板と第2情報記
録層の光スポット案内溝および/またはピットからなる
凹凸パターンの母型となるNiなどのスタンパとの間に
厚さ5μmから60μmのスペーサ用シートを挟み、ロ
ーラー加熱および/または加圧して貼り合わせた後にス
タンパのみを剥離して凹凸パターンを転写させる。スペ
ーサ層にはNiスタンパからの忠実な転写が望まれる。
上下2本の加熱および/または加圧ローラーの間を通す
ことでスペーサ用シートがスタンパの凹凸パターンに充
填し、冷却および/または光硬化にした後にスタンパを
剥がせば第2の凹凸パターンがスペーサ用シート表面に
転写される。加熱ローラーの温度調節機構はそれぞれ独
立している。上下の加熱ローラーは同じ温度でも良い
し、第1の情報記録層が形成された基板側とNiなどの
スタンパ側で温度を変えても良い。スピードも任意に調
整可能であり、加熱ローラー、加圧ローラーをそれぞれ
別々に独立させても良い。ローラーの材質はポリカーボ
ネートなどのプラスチック基板が傷つかないようにゴム
などの柔らかい材質が望ましい。このローラー加熱およ
び/または加圧方式により厚みバラツキの無い優れたス
ペーサ層が容易にしかも安定に作製できる。 (3)また、前記製造方法におけるスペーサ層形成工程
において、Niなどのスタンパを剥離する際に加熱、ま
たは加熱した後冷めないうちに剥離する。加熱されNi
などのスタンパ接している部分に柔軟性のある状態で剥
離をすることでスタンパからの剥離をスムーズに行うこ
とができる。 (4)また、前記製造方法におけるカバー層形成工程に
おいて、反射率の高い第1の情報記録層、スペーサ層、
半透明な第2の情報記録層が順次形成された基板の上に
厚さ5μmから200μmのカバー層用シートをローラ
ー加熱および/または加圧して貼り合わせる。光入射側
となるカバー層の厚みはレンズ開口数(NA)によって
異なる。 (5)また、前記製造方法におけるスペーサ層および/
またはカバー層形成工程において、スペーサ用シートお
よび/またはカバー用シートの少なくとも片面について
いる保護シートを剥離する際に加熱またはUV光照射す
る。 (6)多層構造ディスクを製造する装置において、第1
の情報記録層が形成された基板とスペーサ用シートと第
2情報記録層の光スポット案内溝および/またはピット
からなる凹凸パターンの母型となるNiなどのスタンパ
とを重ね合わせる手段と、ローラー間を通過させる搬送
手段と、加熱する手段と、加圧する手段と、スタンパを
剥離する手段と、スタンパの外縁を可とう(フレキシブ
ル)性の枠で保持する手段と、スタンパの中心に基板ガ
イド用センタシャフトを設ける手段と、紫外(UV)光
を照射する手段とを有する装置で多層構造ディスクを作
製する。大気中で行うプロセスであるためスペーサ用シ
ートを貼り合せる際に泡が入ることが考えられる。この
ためディスク面全体が一度に接するのを防ぐためにスタ
ンパの外縁を可とう(フレキシブル)性の枠で持ち上げ
ておき、搬送されていく中でローラーの力で徐々に接着
面積を増すことができる。剥離の際も同様で、ディスク
面全体を一度に剥がすことは大変なためスタンパ外周を
持ち上げて徐々に剥離を行う。スタンパにはあらかじめ
偏芯をできる限り小さくした状態でシャフトを接着して
おく。マグネット固定でもよい。シャフトは基板の内径
に合わせた径であり、シャフトに従って基板を重ね合わ
せれば偏芯を小さくすることができる。 (7)また、多層構造ディスクを製造する装置におい
て、加熱および/または加圧ローラーの表面温度を35
℃から175℃の範囲で制御する手段を有することを特
徴とする。ローラーの表面温度はローラー表面の複写熱
を測定している。 (8)また、多層構造ディスクを製造する装置におい
て、加熱および/または加圧ローラーを0.2m/分から
3m/分の範囲の送り速度で回転してさせる手段を有す
ることを特徴とする。ローラーの回転数によりディスク
の通過速度が変わる。シート材の熱伝導率や厚さにより
加熱ローラーからの熱の伝達速度が異なるため最適な通
過速度がある (9)多層構造ディスクを製造する装置において、測定
系を移動させる手段と、測定系をX,Y,Z軸で制御す
る手段と、任意の面積内を桝目状に分割して桝目毎の平
均値を表示する手段と、桝目内の平均値を設定値に対し
て色分け表示する手段を有している。膜厚測定部は測定
系とステージ系からなり、測定系はヘッド、コントロー
ラ、ステージ系はステージコントローラー、XYZ可動
軸、モニターで構成されている。ディスクをセットし、
測定ヘッドが移動しながらディスク面内の厚み分布を測
定する。面内全体の平均値に対する厚み差に応じて桝目
毎に色表示することができる。また、あらかじめ所定の
厚みを設定し、その値との差を色表示しても良い。ディ
スクの大きさは任意に設定できる。例えばφ120の他
にφ80、φ50である。このようにディスク内の厚さ
を色表示することで厚みムラが一目でわかり、高度な品
質管理およびプロセス管理を行うことができる。 (10)多層構造ディスクを製造する装置において、桝
目の大きさを0.5mmから5mmの範囲内で任意に設
定でき、測定系の移動速度、サンプリング条件を対応さ
せることができる。より測定精度を高めたい場合は桝目
の大きさを小さくし、測定系の移動速度を遅くしてサン
プリング回数を増やせば良い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を
説明する。本発明の基本的なディスク構成を図1に示
す。一例として第1の情報記録層の上に第2の情報記録
層を順次形成していく方法について説明する。図2に示
す。基板1のピット、グルーブ等の凹凸パターンが形成
されている面にあらかじめ第1情報記録層2をスパッタ
リングにより積層し、基板1と第2の情報記録層用のピ
ット、グルーブ等の凹凸パターンが形成されているNi
スタンパ6の間にスペーサ層用シート7を置き、2本の
加熱および加圧ローラー8の間を1.0m/分の早さで
通した後、Niスタンパ6とスペーサ層用シート7の間
で剥離した。スペーサ層用シートに熱軟化性樹脂と光架
橋型樹脂の混合材料を用いたため、Niスタンパは加熱
機能を持ったホルダーにあらかじめセットされている。
スペーサ用シートが暖かいNiスタンパと接することで
柔らかくなり、パターンに充填し易くなることで転写性
が向上する。また、剥離の際もある程度柔軟性のある状
態で行うとスタンパからの剥離がスムーズになるため、
Niスタンパの温度が下がらないうちに接着および剥離
をするか、ホルダーで温度調整をしながら接着および剥
離を行う。また、このホルダーはNiスタンパの外縁を
フレキシブルに持ち上げる機能も持っている。大気中で
行うプロセスであるためスペーサ層用シートを貼り合せ
る際に泡が入ることが考えられる。このためディスク面
全体が一度に接するのを防ぐためにスタンパの外縁を可
とう(フレキシブル)性の枠で持ち上げ、ローラーの力
が掛かることにより徐々に接着面積を増していくためで
ある。スタンパにはあらかじめ偏芯をできる限り小さく
した状態でシャフトを接着しておく。マグネット固定で
もよい。シャフトは基板の内径に合わせた径であり、シ
ャフトに従って基板を重ね合わせれば偏芯を小さくする
ことができる。加熱および加圧ローラーの温度調節機構
はそれぞれ独立している。上下の加熱ローラーは同じ温
度でも良いし、第1の情報記録層が形成された基板側と
Niなどのスタンパ側で温度を変えても良い。スピード
も任意に調整可能であり、加熱ローラー、加圧ローラー
をそれぞれ別々に独立させても良い。ローラーの材質は
ポリカーボネートなどのプラスチック基板が傷つかない
ようにゴムなどの柔らかい材質が望ましい。このため加
熱ローラーの表面温度は室温では変化しない熱軟化性の
樹脂を使用するため室温より高い35℃からゴムなどの
柔らかい材質が変質しない175℃の範囲が望ましい。
加熱ローラーの表面温度はローラー表面の複写熱を測定
している。また、加熱および加圧ローラーは0.1m/
分から3m/分の範囲で回転していることが望ましい。
ローラーの回転数によりディスクの通過速度が変わる。
シート材の熱伝導率や厚さにより加熱ローラーからの熱
の伝達速度が異なるため最適な通過速度がある。プラス
チック基板を用いた場合熱伝導率が低く、熱に弱いため
に加熱ローラーの温度を高くできない。このため変形し
ない低い温度で通過速度を0.2m/分と遅くする。N
iなどの金属スタンパを用いる場合あらかじめ加熱機能
を持つホルダーで暖めておくので加熱ローラーの回転速
度は早くなる。3m/分を越えた早さにするとシートに
しわなどが入るため好ましくない。Niスタンパからの
剥離を行った後に転写されたパターン面にUV光を照射
した。加熱ローラーによって熱軟化性樹脂は柔らかくな
り同時に加圧ローラーによって密着される。樹脂の温度
が下がると固まってくるためNiスタンパのパターンは
スペーサ層表面に転写されている。剥離によりパターン
変形は起こらない。しかしながらこのままでは熱耐力が
低いのでUV光照射をすることで硬化が完全になる。完
全に硬化した後は120℃に加熱しても軟らかくなるこ
とはなかった。UV照射にはメタルハライドランプを用
いた。低圧水銀灯、高圧水銀灯でも良い。第1の情報記
録層2とNiスタンパ6はともに紫外線透過率が低いた
めNiスタンパを剥離した後のUV照射となる。また、
基板に近い側より遠い側の熱軟化性樹脂含有量が多くな
るようにシート形成をしておけばなお良い。Niスタン
パからのより忠実な転写のためにスタンパ側の樹脂がよ
り熱軟化性であればパターンの細部にわたって充填させ
ることができる。スペーサ層用シートに光可塑性をもつ
熱軟化性の樹脂を用いた場合はNiスタンパと基板1と
を密着させる前にスペーサ層用シートにUV光照射を行
う。光可塑性を持っているためUV光を照射した直後に
は硬化せずに徐々に反応しながら硬化していく。硬化す
るまでの時間とNiスタンパを剥離するまでの時間を調
整すれば良い。先に述べたように加熱ローラーによって
熱軟化性樹脂は柔らかくなり同時に加圧ローラーによっ
て密着され、温度の下がりと共に硬くなっていくが光硬
化反応には影響しない。また、スペーサ層用シートに熱
可塑性光硬化型樹脂を用いた場合は同様にUV光照射で
硬化するがそれは半硬化状態であり、熱により硬化反応
が進むことからあらかじめNiスタンパ基板1とを密着
させる前にスペーサ用シートにUV照射を行う。熱可塑
性をもっているためUV光照射で硬化するがそれは完全
ではなく、加熱ローラーによって温度が上がることによ
り徐々に反応が進んでいく。完全硬化するまでの時間と
Niスタンパを剥離する時間を調整すれば忠実な転写が
行われる。UV光照射はNiスタンパと基板1を密着さ
せた後でも良い。第1情報記録層2のUV光透過率によ
るところが大きいが紫外領域での透過率が7%でも硬化
反応のあることを確認した。仮硬化としNiスタンパを
剥離した後にもう一度UV光照射すれば良い。以上に述
べたシートを用いれば量産性および熱的信頼性に優れた
第2、第3のパターン形成ができるため多層構造ディス
クが可能になる。また、上記シートは樹脂一体型ではな
く、各樹脂がシート状透明基材上に形成されていても良
い。シート状透明基材に数μmから数十μmの樹脂を均
一に塗ることも可能であり、あらかじめ所望厚さに精度
良くシートが形成される。多層構造ディスクの透過層に
用いるため透明基材はレーザ光の波長(例えば400n
m)での透過率が高いことが望ましくポリカーボネイト
やポリオレフィンが良い。また、上記樹脂とシート状透
明基材との屈折率の差の二乗が1/150以下であるこ
とが望ましい。多層構造ディスクの透過層に用いるた
め、レーザ光はカバー層を通過し第1の情報記録層と第
2の情報記録層を行き来する。したがって前記樹脂と前
記シート状透明基材の屈折率はほぼ同じであることが望
ましい。光学干渉が悪影響を及ぼすからである。転写さ
れたパターンを完全に硬化させた後は、第2の情報記録
膜をスパッタリングにより積層した。順に(ZnS)
80(SiO20(120nm)、Ge Sb
(6nm)、(ZnS)80(SiO20(1
10nm)である。その後、光入射側となる100μm
厚のカバー層を形成した。第2の情報記録層4まで形成
された基板1とカバー層用シート9を重ね合わせ、2本
の加熱および加圧ローラー8の間を通した。カバー層の
材質はこれまで述べたスペーサ層の材質と同様である。
【0007】スペーサ層用シート、カバー層用シートと
もに傷などから守るための保護シートが少なくとも片面
に付いていることが望ましい。この場合は保護シートを
剥がす工程が当然必要となる。保護シートを剥離する際
に加熱またはUV照射すると良い。熱可塑性、光可塑性
を持つ材料が保護シート上に形成されている場合、硬化
反応が進まないうちは保護シートが剥離しにくいからで
ある。
【0008】作製したディスクのスペーサ層およびカバ
ー層の厚みをレーザー変位計(キーエンス製LT―80
10)を用いた膜厚測定機で測定した。膜厚測定機は図
4のように測定系とステージ系からなり、測定系はヘッ
ド10、コントローラ11、ステージ系はステージコン
トローラー12、XYZ可動軸13、モニター14で構
成されている。ディスク15をセットし、測定ヘッドが
移動しながらディスク面内の厚み分布を測定する。ディ
スク面内を縦横0.5から5mmの桝目に分割し、桝目
毎の平均値をとる。φ120の基板の場合を例に挙げ
る。レーザ変位計の条件において一枡内でのサンプリン
グ回数を16回とし、3mm角の桝目で縦横40個、計
160個の測定範囲にした。面内全体の平均値に対する
厚み差に応じて桝目毎に色表示することができる。ま
た、あらかじめ所定の厚みを設定し、その値との差を色
表示しても良い。ディスクの大きさは任意に設定でき
る。例えばφ120の他にφ80、φ50である。より
測定精度を高めたい場合は桝目の大きさを小さくして移
動速度を遅くし、サンプリング回数を増やせば良い。こ
のようにディスク内の厚さを色表示することで厚みムラ
が一目でわかり、高度な品質管理およびプロセス管理を
行うことができる。測定ヘッドの移動はX,Y,Z軸で
構成されている。ディスクがセット時に傾くことを防ぐ
ためにディスク裏面を傷がつかないように軽く減圧にす
ると良い。測定した結果、半径30mmから58mmの
範囲においてスペーサ層が25±5μm以内、カバー層
が100±1μm以内に均一に形成できた。測定例を図
5に示す。
【0009】従来液体のUV樹脂を使用したスピン方法
ではNiスタンパからの転写は優れているが、外周に行
くほど厚くなる傾向があったため面内で均一なスペーサ
層を作製することが難しかった。上記作製方法により面
内バラツキを小さくすることができた。また、熱軟化性
樹脂シートを用いた場合、スペーサ層厚みバラツキは小
さくできたが転写を確認するためのSEM(電子顕微
鏡)観察の際、電子エネルギーの照射でみるみると変形
してしまった。スペーサ層はレーザ光が通過し、高エネ
ルギーで書き換えを繰り返すため熱軟化性樹脂では変形
することがあきらかであった。また、前述のパターン転
写を行うNiスタンパの変わりに透明スタンパを用いる
ことも可能である。その場合はUV光照射を透明スタン
パ側から行うとUV透過率は高い。同じようにスタンパ
を剥離する前にUV光照射を行っても良いし、スタンパ
剥離後にUV光照射を行っても良い。
【0010】透明スタンパの作製方法の一例を説明す
る。ピット、グルーブ等の凹凸パターンが形成されたレ
ジスト原盤からNi蒸着、Niメッキの工程を通りNi
スタンパが作製される。このNiスタンパを設置した金
型内に高温融解させた透明スタンパ材料(例えば日本ゼ
オン製シクロオレフィンポリマーなど)を高圧で注入し
た後に冷却して取り出すと、表面に凹凸パターンが複製
された透明スタンパが完成する。この方法は材料が異な
るだけで基本的には通常の基板作製方法と全く同じであ
る。この透明スタンパはUV硬化樹脂との剥離性、転写
性等もNiスタンパと同等である。ただし、この場合は
ピット、グルーブ等の凹凸パターンが通常のNiスタン
パと反転するのであらかじめ原盤の段階で逆スパイラル
にしておくか、原盤からNiスタンパを作製する際にさ
らに反転したマザースタンパを作製しておくことにな
る。実施例には2層構造ディスクの例を示したが、3層
構造以上の多層ディスクにおいてもプロセスは同様であ
る。
【0011】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようにあらかじ
め所望の厚さに制度良く形成されたシートを用いて、第
1の情報記録層が形成されたパターン付基板とスペーサ
用シートと第2凹凸パターンの母型となるNiなどのス
タンパとを重ね合わせる手段と、ローラー間を通過させ
る搬送手段と、加熱する手段と、加圧する手段と、スタ
ンパを剥離する手段と、スタンパの外縁を可とう(フレ
キシブル)性の枠で保持する手段と、スタンパの中心に
基板ガイド用センタシャフトを設ける手段と、紫外(U
V)光を照射する手段とを有する装置で作製することに
より、厚みが均一なスペーサ層およびカバー層を量産性
に優れた方法で作製することができる。また、膜厚測定
装置により高度な品質管理およびプロセス管理を行うこ
とができるため歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の多層構造ディスク構成図で
ある。
【図2】本発明の一実施例の多層構造ディスクスペーサ
層作製方法である。
【図3】本発明の一実施例の多層構造ディスクスカバー
層作製方法である。
【図4】本発明の一実施例の膜厚測定機構成図である。
【図5】本発明の一実施例の厚み測定結果例である。
【符号の説明】
1.基板1 2.第1情報記録層 3.スペーサ層 4.第2情報記録層用 5.カバー層 6.Niスタンパ 7.スペーサ層用シート 8.加熱および加圧ローラー 9.カバー層用シーート 10.測定ヘッド 11.コントローラ 12.ステージコントローラー 13.XYZ可動軸 14.モニター 15.ディスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺尾 元康 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 安藤 圭吉 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D121 AA02 AA03 AA04 AA07 DD06 DD17 FF06 FF11 FF18 GG02 HH18 HH20 JJ03 JJ04 JJ09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に光スポット案内溝および/またはピ
    ットからなる凹凸パターンを有する基板上に第1の情報
    記録層を形成する工程と、前記第1の情報記録層が形成
    された基板と、第2の情報記録層の光スポット案内溝お
    よび/またはピットからなる凹凸パターンの母型となる
    スタンパとの間に、スペーサ用シートを挟み、加熱して
    貼り合わせ、その後前記スタンパを前記スペーサ用シー
    トが貼り付けられた基板から剥離して、前記案内溝およ
    び/またはピットからなる凹凸パターンを前記スペーサ
    用シートに転写して、前記第1の情報記録層上にスペー
    サ層を形成する工程と、前記スペーサ層上に前記第2の
    情報記録層を形成する工程とを有することを特徴とする
    多層構造ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記スタンパの剥離は、前記加熱した温度
    との差が30℃以内で行われることを特徴とする請求項
    1記載の多層構造ディスクの製造方法。
  3. 【請求項3】前記第2の情報記録層を形成する工程の後
    に、前記第2の情報記録層が形成された基板とスタンパ
    との間に、カバー層用シートを挟み、加熱して貼り合わ
    せて、前記第2の情報記録層上にカバー層を形成するこ
    とを特徴請求項1記載の多層構造ディスクの製造方法。
  4. 【請求項4】前記スペーサ用シートは、少なくとも片面
    に保護シートが設けられており、前記保護シートをを剥
    離する際に加熱またはUV照射することを特徴とする請
    求項1記載の多層構造ディスクの製造方法。
  5. 【請求項5】表面に溝または凹凸形状が形成されたスタ
    ンパと、前記スタンパの外縁を可とう性の枠で保持する
    手段と、基体を搬送する手段と、前記基体と前記スタン
    パとの間に、スペーサ用シートを挟む手段と、前記スペ
    ーサ用シートが挟まれた前記基体と前記スタンパとを加
    圧、加熱する手段と、前記スタンパを前記スペーサ用シ
    ートから剥離する手段とを有することを特徴とする多層
    構造ディスクの製造装置。
  6. 【請求項6】前記スタンパの中心に、基板ガイド用セン
    タシャフトが設けられていることを特徴とする請求項5
    記載の多層構造ディスクの製造装置。
  7. 【請求項7】前記加圧、加熱する手段の表面温度を35
    ℃から175℃の範囲に制御する手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項5記載の層構造ディスクの製造
    装置。
  8. 【請求項8】前記加圧、加熱する手段はローラーであ
    り、前記ローラーを0.1m/分から3m/分の範囲の送
    り速度で回転させる手段を有することを特徴とする請求
    項5記載の多層構造ディスクの製造装置。
  9. 【請求項9】前記スペーサ用シートの厚さを測定する測
    定計が設けられており、更に、前記測定系を移動させる
    手段と、前記測定系をX,Y,Z軸で制御する手段と、
    任意の面積内を桝目状に分割して桝目毎の平均値を表示
    する手段と、前記桝目内の平均値を設定値に対して色分
    け表示する手段を有することを特徴とする請求項5記載
    の多層構造ディスクの製造装置。
  10. 【請求項10】前記分割する桝目を0.5mmから5m
    mに設定し制御する手段を有することを特徴とする請求
    項9記載の多層構造ディスクの製造装置。
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