JP2002365013A - 光波干渉計用参照基準板の支持装置 - Google Patents

光波干渉計用参照基準板の支持装置

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JP2002365013A
JP2002365013A JP2001168242A JP2001168242A JP2002365013A JP 2002365013 A JP2002365013 A JP 2002365013A JP 2001168242 A JP2001168242 A JP 2001168242A JP 2001168242 A JP2001168242 A JP 2001168242A JP 2002365013 A JP2002365013 A JP 2002365013A
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outer peripheral
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JP2001168242A
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Shunichi Akaogi
俊一 赤荻
Hiroshi Shibamoto
博 柴本
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
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    • G01B9/02Interferometers
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 参照基準板の外周面を支持部材を介して支持
する場合において、温度変化時に支持部材と参照基準板
の熱膨張の違いから、参照基準板に対して測定に影響を
及ぼすような変形を起こさせる力が加わることを防止す
るとともに、参照基準板の光軸方向移動時の支持装置に
よる弾性振動を防止する。 【解決手段】 支持装置10は、参照基準板16の外周
面を囲む円環状の支持部材11を備え、支持部材11に
は、上下方向の一方の端部から他方の端部に向けて延び
る複数の切り欠き部14が形成されている。各切り欠き
部14は、隣接するもの同士で互いに方向が逆向きに形
成され、また、各切り欠き部14の間には、接着剤注入
穴12が穿設されている。支持部材11は、各接着剤注
入穴12に注入される接着剤により、参照基準板16の
外周面に接着され、参照基準板16は、この支持部材1
1を介して干渉計本体あるいは参照基準板用鏡胴に取り
付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学部品等の表面
形状や内部歪みを高精度に計測できる光波干渉計に用い
られる参照基準板を、光波干渉計本体に支持させるため
の光波干渉計用参照基準板の支持装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、被検体の極めて微細な表面形状等
を精密に測定するなどの目的のために、種々の光波干渉
計が用いられている。このような高精密な測定を行なう
光波干渉計においては、参照基準板も高精度に作製され
ることが要求される。
【0003】このため、測定の要求精度にもよるが、参
照基準板の参照基準面は、一般には、完全な平面からの
はずれ量が使用光波長の1/20以上の高精度に研磨仕
上げされている。参照基準面の裏面は、この参照基準面
ほどの精度は要求されないものの、やはり使用光波長の
1/5〜1/10程度の精度に研磨仕上げされている。
【0004】さらに、参照基準板の外周面は、一般的に
は#400から#800程度の粗さで研削またはラッピングされ
ている。また、参照基準板は、低熱膨張係数の材料、例
えば石英やセラミックスにより形成されるのが一般的で
あり、特に参照基準板を光束が透過するような光学系に
おいては、材料内部の屈折率分布の均一性も要求される
ことになる。
【0005】このように高精度に仕上げられた参照基準
板は、その精度を保ったまま干渉計本体に取り付けら
れ、使用されることが重要となるので、参照基準板の支
持方法として、従来、様々な提案がされ用いられてき
た。代表的な幾つかの方法が、本出願人による特開20
00−249512に開示されている。
【0006】例えば、参照基準板をその光軸方向端面
(参照基準面)側から支持する方法がある。この方法
は、参照基準板を支持する鏡胴に参照基準板の参照基準
面を支持する円環状の当て面を形成し、その当て面で参
照基準板を参照基準面側から支える方法である。しか
し、この方法では、機械加工された当て面の面精度が高
精度に研磨仕上げされた参照基準面に比べて悪いため、
参照基準面との接触が不均一になり、参照基準板の自重
による当て面との押圧によって参照基準板が不均一に撓
んでしまい、参照基準面の面精度が劣化するという問題
がある。
【0007】そこで、不均一接触を緩和するために、参
照基準面と円環状の当て面との間に緩衝材を挟持する方
法が提案されている。しかし、この方法では、不均一接
触は緩和されるものの、参照基準板の自重による押圧の
継続で経時的に緩衝材の弾力性が失われ、緩衝効果も失
われてしまい、不均一接触が再発して来るという問題が
ある。
【0008】そこで、参照基準板をその径方向端面(外
周面)側から支持する方法が提案された。この方法は、
参照基準板が鏡胴に対して宙吊り状態となるように参照
基準板の外周面を鏡胴の内面に接着するもので、接着に
は主に接着剤が用いられる。この方法によれば、参照基
準板の参照基準面に対して接触するものがないため、参
照基準板の参照基準面を支持する方法のような、参照基
準面と当て面あるいは緩衝材との接触に起因する参照基
準面の面精度劣化の問題は発生しない。
【0009】しかしながらこの支持方法においても、鏡
胴の形成材料と参照基準板の形成材料の熱膨張係数が異
なるため、温度変化時に参照基準板の外周面の接着部を
介して参照基準板に力が加わり、高精度な参照基準面を
変形させることがある。また、接着に接着剤を用いた場
合には、接着剤の硬化時と同様の問題、すなわち、接着
剤層の厚さが変わったりすると、硬化時の体積変化によ
る力が参照基準板に加わり、高精度な参照基準面を変化
させるという問題がある。
【0010】そこで、参照基準板をその径方向端面(外
周面)側から弾性的に支持する方法が考案された。この
方法は、参照基準板の外周面に弾性部材を配し、参照基
準板が鏡胴に対して宙吊り状態となるようにその弾性部
材を介して鏡胴と参照基準板の外周面を固定するもので
ある。この方法によれば、参照基準板の参照基準面に対
して接触するものがないため、参照基準板の参照基準面
を支持する方法のような、参照基準面と当て面あるいは
緩衝材との接触に起因する参照基準面の面精度劣化の問
題は発生しないし、参照基準板と鏡胴を直接接着してお
らず弾性部材を介しているため、温度変化時に参照基準
板の外周面の接着部を介して力が参照基準板に加わった
り、接着剤硬化時の体積変化による力が参照基準板に加
わり、高精度な参照基準面を変形させることもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの支持
方法においても、参照基準板の外周面に弾性部材を配
し、参照基準板が鏡胴に対して宙吊り状態となるように
その弾性部材を介して鏡胴と参照基準板の外周面を固定
しているために、弾性部材の経時的な弾性力変化に伴い
参照基準面位置が変化してしまうという問題がある。
【0012】また、干渉測定により高精度な数値データ
を得るために、高精度な干渉縞解析手法であるフリンジ
スキャニング法を用いる場合のように、参照基準板をそ
の光軸方向に高速で移動・停止を繰り返しながら測定す
るとき、参照基準板を鏡胴に対して宙吊り状態に保持す
る弾性部材のバネ常数に応じた微振動が移動開始時と停
止時に発生する場合があり、高精度な測定を困難とさせ
るという問題がある。
【0013】さらに、弾性部材を介して参照基準板が宙
吊り状態にされた鏡胴を干渉計本体に取り付けた場合
に、干渉計本体と参照基準板は弾性的に固着された状態
となり、干渉計本体の持つ固有振動数と参照基準板の持
つ固有振動数が異なり、参照基準板の取り付けられた干
渉計装置が置かれた振動環境によっては、参照基準面と
被検体の被検面が相対的に静止せず測定を困難にする場
合があるという問題がある。
【0014】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、参照基準板の外周面を支持する場合において、温度
変化時に支持装置と参照基準板の熱膨張係数の違いから
参照基準板に測定精度に影響があるような変形を起こさ
せる力が加わることを防止できると共に、参照基準面と
被検体の被検面の相対方向における参照基準面の移動ま
たは振動を防止できる光波干渉計用参照基準板の支持装
置を提供することを目的とするものである。
【0015】また、特には、参照基準板が支持装置に対
して宙吊り状態となるように接着する場合において、温
度変化時に支持装置と参照基準板の熱膨張係数の違いか
ら参照基準板に支持装置から測定精度に影響があるよう
な変形を起こさせる力が加わることを防止でき、しかも
接着剤の硬化時の体積変化による力が参照基準板に加わ
ることを抑制でき、さらには参照基準面と被検体の被検
面の相対方向における参照基準面の移動または振動を防
止できる光波干渉計用参照基準板の支持装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光波干渉計用参照基準板の支持装置は、参
照基準板の外周面と接着される支持部材を介して、参照
基準板を鏡胴あるいは干渉計本体に取り付けるように
し、さらにその支持部材を1部品で構成可能に、かつ、
温度変化時の熱膨張係数の違いによる支持部材と参照基
準板との変形の違いを支持部材の周/径方向の弾性変形
により相殺可能に構成したものである。
【0017】すなわち、本発明の光波干渉計用参照基準
板の支持装置は、光源からの光束を2分し、一方を被検
体に照射して該被検体の位相状態を担持した物体光とな
し、他方を参照基準板に照射して該参照基準板の位相状
態を担持した参照光となし、それら2光波を再合波して
両波の位相差に応じた干渉縞を得る光波干渉計におい
て、前記参照基準板の外周面を支持するための支持部材
を備え、該支持部材は、前記外周面の周方向に沿って間
隔を置いた複数位置で前記参照基準板の外周面に接着さ
れ、前記参照基準板の周/径方向に弾性変形し、且つ前
記参照基準板の光軸方向には周/径方向に比して弾性変
形しない構造体であることを特徴とするものである。
【0018】前記支持部材は前記参照基準板の外周面を
巻装する環状の形状で前記参照基準板の光軸方向一端部
から他端部に向けて該他端部に近い位置まで延設された
切り欠き部を備え、該切り欠き部は、前記一端部から前
記他端部に向かって延設されるものと、それとは反対に
前記他端部から前記一端部へ向かって延設されるものと
が、前記支持部材の周方向に沿って略交互に配置されて
いるものとすることができる。
【0019】また、前記支持部材は、前記参照基準板の
外周面に対し該参照基準板の光軸方向にずれて離間した
位置に配置される環状の基部と、該基部の周方向に沿っ
て所定間隔を置いた複数の各位置において該基部から前
記参照基準板の光軸方向に片持ち梁状に延びた複数の支
持腕部と、該各支持腕部に形成され前記外周面と接着さ
れる接着部とを有するものとすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る光
波干渉計用参照基準板の支持装置について図面を参照し
つつ説明する。
【0021】<実施例1>図1は、本発明に係る支持装
置の一実施例を示す図で、同図(a)は上面図、同図
(b)は(a)に示すAA線に沿った断面図である。図
1に示すように、支持装置10は、図2に示す光波干渉
計用の鏡胴に取り付けられるもので、金属材料(例えば
アルミニュウム)により帯状に一体に形成され円環状と
された支持部材11を備えている。この支持部材11の
周面部には、周方向に沿って所定の間隔を置いて、複数
の接着剤注入穴12が上下方向(同図(b)に示す矢印
BB方向)に2つずつ並ぶように穿設されている。この
接着剤注入穴12は、支持部材11の外周面から内周面
まで貫通しており、支持部材11の内周面には、周方向
に隣接する各接着剤注入穴12の形成位置を繋ぐような
形で、内周面を一周する溝部13が上下方向に2列並ぶ
ように形成されている。
【0022】また、支持部材11には、上下方向の一方
の端部から他方の端部に向けて延びる複数の切り欠き部
14が形成されている。各切り欠き部14は、支持部材
11の周方向に沿って、各接着剤注入穴12の形成位置
の間にそれぞれ形成されており、隣接する切り欠き部1
4はその延びる方向が互いに反対方向、すなわち、支持
部材11の上方の端部から延びる切り欠き部14と、反
対に下方の端部から延びる切り欠き部14とが、交互に
形成されている。また、各切り欠き部14は、支持部材
11の一方の端部から延びて、その先端が上記2列の溝
部13の形成位置を越えて他方の端部に近い位置まで形
成されている。このような切り欠き部14が形成された
ことにより、支持部材11の内周面に支持部材11の直
径方向の応力が作用した際、各切り欠き部14の開放端
が弾性的に開閉して応力を逃がす効果を持つことができ
る。
【0023】さらに、支持部材11の上面には、支持装
置10を光波干渉計用の鏡胴に取り付ける際の位置合わ
せ用の複数(例えば3個)のピン受穴15が、周方向に
所定間隔を置いて形成されている。
【0024】以上のように構成された支持装置10は、
支持部材11が参照基準板16の外周面を間隙を持って
囲むように配置され、各接着剤注入穴12から注入され
る接着剤により、参照基準板16の外周面に接着固定さ
れる。その際、支持装置10と参照基準板16とは、参
照基準板16の厚さ方向(光軸方向)の中央位置と支持
部材11の上下方向中央位置とが略一致するように、す
なわち、参照基準板16の厚さ方向の中立面の位置が、
支持部材11に形成された上下2つの溝部13の間の位
置に来るように、互いの位置関係の調整がなされる。な
お、溝部13は、各接着剤注入穴12から注入される接
着剤の液垂れを防止する。また、支持装置10と参照基
準板16とは、接着剤注入穴12の部分においてのみ互
いに接着されており、支持装置10の支持部材11の内
周面と参照基準板16の外周面とは、この接着剤注入穴
12の部分を除き、非接触状態に保たれる。
【0025】接着剤により支持装置10に接着された参
照基準板16は、支持装置10を介して光波干渉計用の
鏡胴に取り付けられる。図2にその様子を示す。図2
は、参照基準板16の鏡胴への取付状態を示す図で、同
図(a)は上面図、同図(b)は(a)に示すCC線に沿
った断面図である。
【0026】図2に示すように、支持装置10に接着支
持された参照基準板16は、円環状の鏡胴17の内側
に、支持装置10を介して取り付けられる。鏡胴17の
内周面には、周方向に沿って段状に形成された仮受面1
7aがあり、参照基準板16は、鏡胴17を(b)に図
示した状態とは上下反対向きにした状態において、支持
装置10の上面部がこの仮受面17に仮支持される形
で、鏡胴17の内側に間隙を持って装填される。この
際、支持装置10と鏡胴17とは、支持装置10の上面
に形成された各ピン受穴15の位置に対応するように仮
受面17aに立設された複数の位置合わせピン18が挿
入されることにより、位置合わせが行われる。
【0027】仮受面17aに一旦仮受支持された後、支
持装置10は、鏡胴17の下側より鏡胴17に取り付け
られる押さえ環19によって、支持部材11の下面が当
接支持されることにより、鏡胴17に固定される。な
お、押さえ環19と支持装置10の支持部材11の下面
との間には、例えばコルクや発泡スチロール等で形成さ
れる円環状の緩衝材20が介在している。また、参照基
準板16と鏡胴17とは接着剤注入穴12の部分での間
接的接触を除いて非接触状態に保たれており、さらに、
支持装置10の支持部材11の外周面と鏡胴17の内周
面も非接触状態に保たれている。このように支持装置1
0を介して参照基準板16を支持した鏡胴17は、図示
せぬ光波干渉計本体に保持される。
【0028】上述のように参照基準板16を鏡胴17と
は接着剤注入穴12の部分での間接的接触を除いて参照
基準板16の径方向に非接触状態で取り付けるので、温
度変化時に鏡胴17と参照基準板16の熱膨張係数の違
いから参照基準板16に測定に影響するような変形を起
こさせる力が加わることを防止できる。また、参照基準
板16を支持した支持装置10は、支持部材11に形成
された切り欠き部14の部分において、弾性変形が容易
になっているので、温度変化により支持部材11が膨
張、収縮しても、切り欠き部14が形成された部分にお
いて弾性変形することにより、支持部材11と参照基準
板16の外周面との接着部分に大きな力が伝わることを
防止することができる。このため、温度変化時に参照基
準板16に作用する外力により生じる参照基準板16の
変形を防止することが可能となり、また、接着剤の硬化
時の体積変化による力が参照基準板16に加わることも
抑制できる。
【0029】また、支持装置10に配設された切り欠き
部14は、参照基準板16の光軸方向に延びるものであ
ってその直交する方向に対しては弾性変形を可能とする
が、その延伸方向、すなわち参照基準板16の光軸方向
には直交方向に比して弾性変形し難い構造となってい
る。それ故に参照基準板16をその光軸方向に高速移動
させながら計測を繰り返すフリンジスキャン縞解析法を
実施しても、支持装置10は移動方向に対しては剛体と
なっており、配設した切り欠き部14からは何らの悪影
響も生じることはない。
【0030】また、支持装置10は1つの部品で構成さ
れているため、その加工が容易であるとともに参照基準
板16への取付作業も容易に行い得るものである。な
お、参照基準板16の具体的形状としては、例えば、直
径が320mm、厚みが100mmの円板状のものが用いら
れる。
【0031】<実施例2>図3は、本発明の他の実施形
態に係る支持装置の実施例を示す断面図である。この支
持装置30は、円環状に形成された基部31と、この基
部31の周方向に沿って所定間隔を置いた複数(例えば
8個所)の位置において、基部31から図中下方に片持
ち梁状に延びた複数の支持腕部32とからなる。この基
部31および各支持腕部32は、金属材料(例えばアル
ミニュウム)により一体に形成されており、各支持腕部
32は、それらで形成される円の直径方向に弾性変形で
容易に撓む構造となっている。また、その各支持腕部3
2には、接着剤注入穴33が1つずつ穿設されている。
この接着剤注入穴33は、支持腕部32の外側面から内
側面まで貫通しており、支持腕部32の内側面には、基
部31の周方向に沿って延びる溝部34が形成されてい
る。
【0032】以上のように構成された支持装置30は、
基部31が参照基準板36の外周面位置から図中上方に
ずれて離間した位置に配置され、各支持腕部32の各接
着剤注入穴33から注入される接着剤により、各支持腕
部32が参照基準板36の外周面に接着固定される。そ
の際、支持装置30と参照基準板36とは、参照基準板
36の厚さ方向の中立面の位置が、各支持腕部32に形
成された各接着剤注入穴33の位置にくるように、互い
の位置関係の調整がなされる。なお、溝部34は、各接
着剤注入穴33から注入される接着剤の液垂れを防止す
る。また、支持装置30と参照基準板36とは、接着剤
注入穴33の部分においてのみ互いに接着されており、
支持装置30と参照基準板36とは、この接着剤注入穴
33の部分を除き、非接触状態に保たれる。
【0033】接着剤により支持装置30に接着された参
照基準板36は、支持装置30の円環状に形成された基
部31を介して図示しない干渉計本体に取り付けられ
る。
【0034】上述のように、基部31が参照基準板36
の外周面からずれて離間した位置に配置され、また、各
支持腕部32が片持ち梁状に形成されていて、それらで
形成される円の直径方向に容易に弾性変形で撓む構造と
なっていることにより、温度変化時に支持装置30と参
照基準板36の熱膨張係数の違いから参照基準板36の
外周面との接着部分に大きな力が作用することを防止す
ることができる。このため、温度変化時に参照基準板3
6に作用する外力が大きくなって参照基準板36が変形
することを防止することが可能となり、また、接着剤の
硬化時の体積変化による力が参照基準板36に加わるこ
とも抑制できる。
【0035】また、支持装置30の基部31に一体的に
形成された各支持腕部32は、参照基準板36の光軸方
向に延びるものであってその直交する径方向に対しては
弾性変形を可能とするが、その延伸方向、すなわち参照
基準板36の光軸方向には弾性変形をし難いものであ
る。それ故に参照基準板36をその光軸方向に高速移動
させながら計測を繰り返すフリンジスキャン縞解析法を
実施しても、各支持腕部32は移動方向に対しては剛体
として取り扱うことが出来、高精度測定に何らの悪影響
も生じることはない。
【0036】また、支持装置30は1つの部品で構成さ
れているため、その加工が容易であるとともに参照基準
板36への取付作業も容易に行い得るものである。な
お、参照基準板36の具体的形状としては、例えば、直
径が160mm、厚みが50mmの円板状のものが用いられ
る。
【0037】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の
態様の変更が可能である。
【0038】例えば、上記実施例1では、支持部材11
に複数の切り欠き部14を形成することにより支持部材
11が周方向へ弾性変形することを容易ならしめている
が、これに代えて、支持部材を実施例1の支持部材11
と同等の幅を持つ弾性変形可能な波打ち状の板バネと
し、それを参照基準板16の外周に巻装し、実施例1と
同様複数点で板バネと参照基準板16の外周面を接着す
る構造とし、参照基準板16の光軸方向には剛体で、周
方向および径方向に弾性変形を容易ならしめることも可
能である。
【0039】また、実施例1においては支持部材11の
形状を円環状としているがこれに拘るものではなく、多
角環状であってもよい。また、環状と定義されたものは
閉じた環だけを指すものではなく、支持部材11を参照
基準板16の外周面に巻装したときに、巻装した支持部
材11の両端が接触しなくとも外周面の大部分を環状に
巻装できるものであればよい。
【0040】また、実施例2では基部31の形状を円環
状としているがこれに拘るものではなく、多角形環状と
することも可能である。
【0041】また、実施例2では基部31および各支持
腕部32は、金属材料(例えばアルミニュウム)により
一体に形成されているが、この他にも、基部31と各支
持腕部32を別体で作製しねじ止めあるいは接着等で一
体化し支持部材30を構成することも、また、基部31
をセラミックス、支持腕部32を金属で作製するなど金
属材料以外の材料も使用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光波干渉
計用参照基準板の支持装置によれば、参照基準板の支持
部材の構成を、支持される参照基準板の周/径方向に弾
性変形を容易にし、参照基準板の光軸方向には周/径方
向に比して弾性変形しない構成としているため以下のよ
うな効果がある。
【0043】温度変化により支持部材が膨張、収縮して
も、参照基準板の外周面に大きな力が伝わることを防止
することができる。このため、温度変化時に、参照基準
板に作用する外力により生じる参照基準板の変形を測定
に影響しない範囲に収めることが可能となり、また、接
着剤の硬化時の体積変化による力が参照基準板に加わる
ことも抑制できる。
【0044】また、参照基準板をその光軸方向に高速移
動させながら計測を繰り返すフリンジスキャン縞解析法
を実施しても、支持部材は移動方向に対しては剛体とな
っているために、移動開始時や停止時に発生する微振動
が抑えられ良好な計測が行える。
【0045】また、支持部材は1つの部品で構成可能で
あるため、その加工が容易であるとともに参照基準板へ
の取付作業も容易に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る支持装置の一実施例を示す図
【図2】図1に示す支持装置の光波干渉計用鏡胴への取
付状態を示す図
【図3】本発明に係る支持装置の他の実施例を示す図
【符号の説明】
10,30 支持装置 11 支持部材 12,33 接着剤注入穴 13,34 溝部 14 切り欠き部 15 ピン受穴 16,36 参照基準板 17 鏡胴 17a 仮受面 18 位置合わせピン 19 押さえ環 20 緩衝材 31 基部 32 支持腕部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F064 AA09 CC10 GG12 2F065 AA49 AA54 CC21 FF52 LL12 PP01 2H043 AE02 AE16 AE23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光束を2分し、一方を被検体
    に照射して該被検体の位相状態を担持した物体光とな
    し、他方を参照基準板に照射して該参照基準板の位相状
    態を担持した参照光となし、それら2光波を再合波して
    両波の位相差に応じた干渉縞を得る光波干渉計におい
    て、 前記参照基準板の外周面を支持するための支持部材を備
    え、該支持部材は、前記外周面の周方向に沿って間隔を
    置いた複数位置で前記参照基準板の外周面に接着され、
    前記参照基準板の周/径方向に弾性変形し、且つ前記参
    照基準板の光軸方向には周/径方向に比して弾性変形し
    ない構造体であることを特徴とする光波干渉計用参照基
    準板の支持装置。
  2. 【請求項2】 前記支持部材は前記参照基準板の外周面
    を巻装する環状の形状で前記参照基準板光軸方向一端部
    から他端部に向けて該他端部に近い位置まで延設された
    切り欠き部を備え、該切り欠き部は、前記一端部から前
    記他端部に向かって延設されるものと、それとは反対に
    前記他端部から前記一端部へ向かって延設されるものと
    が、前記支持部材の周方向に沿って略交互に配置されて
    いることを特徴とする請求項1記載の光波干渉計用参照
    基準板の支持装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材は、前記参照基準板の外周
    面に対し該参照基準板の光軸方向にずれて離間した位置
    に配置される環状の基部と、該基部の周方向に沿って所
    定間隔を置いた複数の各位置において該基部から前記参
    照基準板の光軸方向に片持ち梁状に延びた複数の支持腕
    部と、該各支持腕部に形成され前記外周面と接着される
    接着部とを有することを特徴とする請求項1記載の光波
    干渉計用参照基準板の支持装置。
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