JP2002348525A - 光触媒能を有する酸化チタンを含有するエマルション塗料、その塗装方法およびその塗膜 - Google Patents

光触媒能を有する酸化チタンを含有するエマルション塗料、その塗装方法およびその塗膜

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JP2002348525A
JP2002348525A JP2001157988A JP2001157988A JP2002348525A JP 2002348525 A JP2002348525 A JP 2002348525A JP 2001157988 A JP2001157988 A JP 2001157988A JP 2001157988 A JP2001157988 A JP 2001157988A JP 2002348525 A JP2002348525 A JP 2002348525A
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emulsion
acrylic resin
titanium oxide
colloidal silica
coating
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JP2001157988A
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English (en)
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Chitoshi Jinno
千年 神野
Hitoshi Nakamura
仁 中村
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SENNENJUKU KK
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SENNENJUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光触媒の作用によって防汚性などの機能を発揮
する塗膜であってその機能の耐久力を向上した塗膜を生
成する塗料、その塗装方法およびその塗膜を提供する。 【解決手段】光触媒能を有する酸化チタンを、コロイダ
ルシリカ共重合アクリル樹脂エマルションへ配合するこ
とにより、光触媒の作用によって防汚性などの機能を発
揮する塗膜であってその機能の耐久力を向上した塗膜を
生成する塗料を提供する。この塗料を塗布しそして乾燥
または焼付けする塗装方法によって、上記の機能を有す
る塗膜を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性塗料に関す
るものであり、特に光触媒を含有して汚れを分解する防
汚性のある塗膜となる塗料、その塗装方法および塗膜に
関するものである。具体的には、本発明は、光触媒能を
有する酸化チタンを含有するエマルション塗料、その塗
装方法およびその塗膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化チタンを代表とする紫外線に感応し
て例えば有機物を分解する光触媒は、ようやく実用化さ
れはじめ、それを使った応用製品、例えば脱臭抗菌装
置、エアクリーナー、消臭繊維および塗料などが、様々
な分野で提案されている。その中でも塗料は、汎用性が
あるだけに開発が盛んである。光触媒となる酸化チタン
自体は、通常固体の粉末であるから、基本的には支持体
への付着力に乏しい。酸化チタンと被分解物との接触面
積を上げるためにも、また感応する紫外線の照射面積を
上げるためにも、酸化チタンを支持体へ広くかつ強固に
付着せしめる接着技術の開発が、応用のためには最も重
要である。
【0003】光触媒はC−C結合を分解することができる
から、有機系の接着剤は、光触媒の作用で容易に分解し
て薄膜が壊れ、付着能力を失って支持体から剥がれ落
ち、早期に光触媒の機能が失われるのが常であった。そ
こで、接着剤として結合エネルギーの高い無機系接着剤
を使用した塗料が検討されている。しかし無機系接着剤
は、薄膜化が困難でかつ接着力が弱く、分解耐久性には
優れるものの塗膜や塗装体としての初期物性が貧弱であ
る欠点がある。これらの問題点があるために光触媒を含
有する塗料は、機能は認められながら応用展開が遅れて
いるのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
第1の課題は、上記の問題点を克服した防汚性のある塗
膜となる塗料を提供することである。次に、本発明の第
2の課題は、上記の問題点を有しない防汚性のある塗膜
となる塗料の塗装方法を提供することである。さらに、
本発明の第3の課題は、上記の問題点を有しない防汚性
のある塗膜を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、光触媒能
を有する酸化チタンをよく分散し、よく薄膜化し、支持
体への付着力が高く、同時にその耐久性が高い接着剤を
見出し、本発明に至った。同時にまた、実塗装作業にお
いて重要な要件を解決した。すなわち、本発明者等は、
酸化チタンをコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマ
ルションへ配合することにより、塗装作業において無用
の危険物や有害物を環境に放出しない水系塗料となし、
塗膜の硬化にあっては特別の加熱を必要としない常温硬
化型塗料となし、作業前に他の薬剤を添加しない一液型
塗料となし、厚膜塗装に当たり重ね塗り不要の固形分の
高い作業性に優れる塗料となし得た。かくして、上で述
べた課題は、本発明に従って解決することができる。以
下、これについて説明する。
【0006】まず、上で述べた第1の課題は、本発明に
係るエマルション塗料によって解決することができる。
すなわち、上で述べた第1の課題は、本発明に従って、 1.光触媒能を有する酸化チタンを、コロイダルシリカ
共重合アクリル樹脂エマルションへ配合してなる、エマ
ルション塗料。 2.コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルション
と、それに分散した光触媒能を有する酸化チタンとを含
有する、エマルション塗料。 3.該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルショ
ンが、無水ケイ酸とアクリル系モノマーとのエマルショ
ン共重合によって得られるエマルションである、上記1
または2に記載のエマルション塗料。 4.該光触媒能を有する酸化チタン100重量部あた
り、50〜4000重量部、好ましくは200〜200
0重量部のコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂固形分
を含有する、上記1〜3のいずれか1つに記載のエマル
ション塗料。 5.該光触媒能を有する酸化チタンが、1〜180n
m、好ましくは3〜50nmの平均粒径を有する、上記
1〜4のいずれか1つに記載のエマルション塗料。 6.該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルショ
ンが、アクリル系モノマー100重量部を、20〜50
0重量部、好ましくは30〜400重量部の無水ケイ酸
とエマルション共重合することによって得られるエマル
ションである、上記1〜5のいずれか1つに記載のエマ
ルション塗料。 7.該無水ケイ酸が5〜80nm、好ましくは20〜6
0nmの平均粒径を有する粒子である、上記3または6
に記載のエマルション塗料。 8.該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂固形分が、
該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルションの
5〜70重量%、好ましくは20〜50重量%である、
上記1〜7のいずれか1つに記載のエマルション塗料。
によって、解決することができる。
【0007】次に、上で述べた第2の課題は、本発明に
係る塗装方法によって解決することができる。すなわ
ち、上で述べた第2の課題は、本発明に従って、 9.上記1〜8のいずれか1つに記載のエマルション塗
料を塗布しそして乾燥または焼き付けすることによっ
て、塗膜を形成することを特徴とする塗装方法。 10.コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルショ
ンを含有し、かつ光触媒能を有する酸化チタンを含有し
ないエマルション塗料を塗布しそして乾燥または焼き付
けすることによって、下地を形成し、次いで、上記1〜
8のいずれか1つに記載のエマルション塗料を、下地の
上に塗布しそして乾燥または焼き付けすることによっ
て、下地の上に、塗膜を形成することを特徴とする塗装
方法。によって解決することができる。
【0008】さらに、上で述べた第3の課題は、本発明
に係る塗膜によって解決することができる。すなわち、
上で述べた第3の課題は、本発明に従って、 11.上記9または10に記載の塗装方法によって形成
した塗膜。 12.コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂と、それに
分散した光触媒能を有する酸化チタンを含有する塗膜。 13.光触媒能を有する酸化チタンを含有しないコロイ
ダルシリカ共重合アクリル樹脂からなる下地の上に形成
した、コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂と、それに
分散した光触媒能を有する酸化チタンを含有する塗膜。 14.光触媒能を有する酸化チタン100重量部あた
り、50〜4000重量部、好ましくは200〜200
0重量部のコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂を含有
する上記12または13に記載の塗膜。 によって解決することができる。
【0009】
【発明の実施の態様】以下、これらの発明について、詳
しく説明する。まず最初に、本発明に係る光触媒能を有
する酸化チタンについて説明する。本明細書において、
光触媒能を有する酸化チタンとは、光線、例えば紫外線
に感応して、他の物質に触媒作用を及ぼすことができる
酸化チタンをいう。酸化チタンが他の物質に触媒作用を
及ぼすことができる例の1つは、酸化チタンが塗膜に付
着した有機質の汚れを分解することである。本発明に係
る光触媒能を有する酸化チタンの例として、アナタース
型酸化チタン(アナターゼ型酸化チタン)を含有する酸
化チタンを挙げることができる。ルチル型酸化チタンも
光触媒能を有するが、一般にアナタース型酸化チタンの
方が、ルチル型酸化チタンよりも光触媒能において優れ
ている。本発明に係る光触媒能を有する酸化チタンは、
アナタース型酸化チタンを50重量%以上、好ましくは
75重量%以上、より好ましくは95重量%以上含有す
るものであることができる。
【0010】ところで、光触媒能を有する酸化チタン
は、その表面において、光線、例えば紫外線に感応し
て、他の物質に触媒作用を及ぼす。従って、光触媒能を
有する酸化チタンは、比表面積の大きいことが望まし
い。この点からすると、光触媒能を有する酸化チタン
は、小さな粒子であることが望ましい。本発明に係る光
触媒能を有する酸化チタンは、粒子の直径の平均(平均
粒径)が1〜180ナノメートル(nm)であることが
好ましく、平均粒径が3〜50nmであることがより好
ましい。光触媒能を有する酸化チタンは、平均粒径が1
nm以下であると、一般には、製造が困難となって製造
コストが増大し、平均粒径が180nm以上であると、
比表面積が小さすぎて、一般には、触媒作用が不十分で
ある。
【0011】本発明に係る光触媒能を有する酸化チタン
は、他の物質との配合、例えばコロイダルシリカ共重合
アクリル樹脂エマルションとの配合を容易にするため、
ゾル形状またはスラリー形状さらにはコート剤形状に加
工されていることができる。本発明に係る光触媒能を有
する酸化チタンは、一般に、安定なエマルション塗料を
製造するために、種々の前処理を施してもよい。
【0012】本発明に係る光触媒能を有する酸化チタン
は、少量成分として、例えば50重量%以下の他の物質
を含んでいてもよい。少量成分としての他の物質は、例
えば光触媒能を有する酸化チタンが感応しうる光線の波
長を長くすることができる物質であることができる。本
発明において使用する光触媒能を有する酸化チタンは、
市販の酸化チタン、例えばテイカ株式会社、から入手す
ることができる酸化チタンであることができる。
【0013】次に、本発明に係るコロイダルシリカ共重
合アクリル樹脂エマルションについて説明する。本明細
書において、コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマ
ルションとは、水を主成分とする溶媒を用いて、ケイ酸
含有物質、例えば無水ケイ酸の存在下で、アクリル系モ
ノマーを乳化共重合(エマルション共重合)することに
よって得られるエマルション(乳濁液)をいう。無水ケ
イ酸と、アクリル酸を主体とするアクリル系モノマーを
乳化共重合(エマルション共重合)することによって得
られるエマルション(乳濁液)は、その1つの例であ
る。
【0014】本発明に係る無水ケイ酸は、粒子の直径の
平均(平均粒径)が5〜80ナノメートル(nm)であ
ることが好ましく、平均粒径が20〜60nmであるこ
とがより好ましい。本発明に係る無水ケイ酸は、例えば
表面処理により安定化したシリカゾルであることができ
る。
【0015】また、本明細書において、アクリル系モノ
マーとは、炭素炭素二重結合ならびに炭素炭素二重結合
の炭素原子に結合したカルボキシル基および/またはエ
ステル基を有する共重合可能な化合物をいう。本発明に
係るアクリル系モノマーの例として、アクリル酸、アク
リル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、メ
タアクリル酸、メタアクリル酸メチルエステル、メタア
クリル酸エチルエステル等を挙げることができる。本発
明に係るコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルシ
ョンは、1種または2種またはそれ以上のアクリル系モ
ノマーを共重合して得たコロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂エマルションであることができる。本発明に係る
コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルションを調
製する際に、得られるコロイダルシリカ共重合アクリル
樹脂エマルションの物性に不利な影響を及ぼさない限
り、アクリル系モノマーに加えて、少量の他の共重合性
モノマー、例えば酢酸ビニル、スチレン、アクリロニト
リルなどを加えてもよい。
【0016】本発明に係るコロイダルシリカ共重合アク
リル樹脂エマルションは、ポリマー中に酸化ケイ素のユ
ニットを取り込んだ変性アクリル樹脂エマルションであ
ることができる。本発明に係る共重合は、コロイダルシ
リカ表面でのアクリル系モノマーのグラフト共重合と考
えることができる。グラフト共重合であると考えること
ができる理由は、本発明に係るコロイダルシリカ共重合
アクリル樹脂エマルションから得られるコロイダルシリ
カ共重合アクリル樹脂のフィルムが、アクリル樹脂とコ
ロイダルシリカの単なるブレンドによって得られるフィ
ルムよりも柔軟性が大きく、耐水性および透明性におい
て優れているという事実である。本発明に係るコロイダ
ルシリカ共重合アクリル樹脂エマルションは、水または
水を主成分とする溶媒を用いて、例えば100重量部の
アクリル系モノマーを、20〜500重量部、好ましく
は30〜400重量部の無水ケイ酸の存在下で、乳化共
重合(エマルション共重合)することによって得られ
る。コロイダルシリカの共重合率を上げるために、例え
ば、表面が処理されたタイプの無水ケイ酸を使用しても
差し支えない。
【0017】本明細書において、コロイダルシリカ共重
合アクリル樹脂エマルションの固形分とは、コロイダル
シリカ共重合アクリル樹脂エマルションから揮発成分を
蒸発した残りの固形分である。コロイダルシリカ共重合
アクリル樹脂エマルションは、10〜70重量%、好ま
しくは20〜50重量%の固形分を含有していることが
できる。固形分の主たる成分は、コロイダルシリカ共重
合アクリル樹脂であることができる。コロイダルシリカ
共重合アクリル樹脂エマルションから揮発成分を蒸発し
て固形分を得る操作は、例えば、0〜150℃、好まし
くは20〜120℃の温度で、例えば、1分〜10時
間、好ましくは10分〜1時間、大気圧下、減圧下また
は加圧下で、実施することができる。
【0018】一般に、本発明に係る共重合ポリマーの製
造は、乳化共重合(エマルション共重合)により行い、
共重合ポリマーは安定な乳化共重合体として得られるよ
うに工夫する。本発明に係る塗料は、溶剤が無公害の水
でなる利点があるので、コロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂がエマルション状態で得られることは好都合であ
る。なお、有機溶剤系塗料は、下地や下地塗料を侵して
色むらを生じさせるとか、硬化を遅らせるとかの欠点が
ある。
【0019】また、コロイダルシリカ共重合アクリル樹
脂を、固体とか有機溶剤溶液など他の状態で得て、後工
程により、例えばホモジナイザーとかコロイドミル等の
機械的分散方法により、エマルション状態のポリマー分
散液にすることもあり得て、本発明の一部をなし得る。
【0020】本発明に係るコロイダルシリカ共重合アク
リル樹脂エマルションは、用途に従って共重合モノマー
の種類と量を変え、無水ケイ酸とアクリル系モノマーと
の量比を変えることにより、広範囲のものが得られる。
本発明において使用されるコロイダルシリカ共重合アク
リル樹脂に係る無水ケイ酸の量は、アクリル系モノマー
100重量部に対して、20〜500重量部、好ましく
は30〜400重量部である。20重量部以下ではコロ
イダルシリカを共重合した効果が出難いし、500重量
部以上では塗膜が脆くなって最初から塗膜物性が貧弱で
ある。乳化共重合(エマルション共重合)に供される乳
化剤は、一般にはノニオンを主体としたアニオンである
が、希望する物性に依存して、その量と種類を変えても
差し支えない。
【0021】かくして得られる本発明に係るコロイダル
シリカ共重合アクリル樹脂エマルションの一般的物性
は、例えば、PHが7.0〜9.0であり、固形分が11
0℃で30分間乾燥後20〜50重量%であり、粘度が
0.002〜0.1パスカル・秒(Pa・s)、すなわち
2〜100センチポアズ(cP)であり、最低造膜温度が
ー10〜50℃である。また、塗膜のガラス転移点(ガ
ラス転移温度)は、例えば−20〜40℃である。もち
ろん必要に応じて、コロイダルシリカ共重合アクリル樹
脂エマルションである限りは、その物性をいかように変
えても一般には差し支えない。本発明において使用する
コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルションは、
市販のコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルショ
ン、例えば大日本インキ化学工業株式会社から入手する
ことができるコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマ
ルションであることができる。
【0022】本発明に係るエマルション塗料は、かかる
酸化チタンとかかるコロイダルシリカ共重合アクリル樹
脂エマルションを配合してなるものである。その配合
は、酸化チタン100重量部に対して、コロイダルシリ
カ共重合アクリル樹脂エマルションを、コロイダルシリ
カ共重合アクリル樹脂固形分が50〜4000重量部、
好ましくは200〜2000重量部となるように実施す
る。コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂固形分が50
重量部以下では酸化チタンの付着が不充分であり、コロ
イダルシリカ共重合アクリル樹脂固形分が4000重量
部以上では酸化チタンがコロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂に埋没して、光触媒としての効果を発揮できない
ことが多い。本発明に係る安定なエマルション塗料を製
造するためには、酸化チタンの前処理を含む種々の工夫
が取られ得るが、本発明の効果を発揮し得る方法であれ
ば、いずれの方法でも構わない。例えば、コロイダルシ
リカ共重合アクリル樹脂エマルションを撹拌しつつ、酸
化チタンを水に配合して予め調製したスラリーを徐々に
添加する方法もある。
【0023】エマルション塗料の塗料物性を改良するた
めに、塗料中に種々の改良剤を添加するのは構わない。
一例を挙げれば、塗料の作業性や安定性を改良する増粘
剤、消泡剤、分散助剤、流動調整剤、沈降防止剤等があ
る。一方、本発明に係る塗膜の諸物性を改良するために
又は他の目的のために、造膜助剤または他の樹脂エマル
ション、水溶性無機ポリマー、コロイダルシリカなどの
微粒子または顔料などを、本発明の効果を損なわない限
り配合しても構わない。例えば、白色顔料として重量で
1〜10倍の酸化チタン、例えばルチル型酸化チタン
を、触媒能を有する酸化チタンに本発明の効果を損なわ
ない限り配合しても構わない。
【0024】本発明に係るエマルション塗料は、本発明
に係る塗装方法によって、本発明に係る塗膜とすること
ができる。本発明に係る塗膜は、本発明に係るエマルシ
ョン塗料の乾燥または焼き付けにより現出する。乾燥
は、外壁など大型構造物の場合は常温乾燥であるが、乾
燥機に入るほどの小型形状物は、例えば200℃で1時
間以内に乾燥するのが、支持体への接着力が高まって好
ましい。支持体への塗布方法は、本発明に係るエマルシ
ョン塗料をよく細部まで塗布し得て、目的に合致した状
態へ乾燥または焼き付けることができる方法であれば、
いずれの方法でもよい。例えば、塗布方法には、塗料中
へ支持体を浸漬する浸漬法、刷毛塗り法およびスプレー
コート法などがある。エマルションという分散体を安定
に塗布するためには、例えば、低圧スプレーコート法が
望ましい。
【0025】本発明に係るエマルション塗料の塗布量
は、被塗体または支持体の用途または期待する効果の程
度により変わり得るが、一般には乾燥塗膜重量として、
4〜500g/m、好ましくは10〜300g/m
である。本発明に係るエマルション塗料の塗布量が、4
g/m以下では効果を発現しづらいし、500g/m
以上では経済性を損なう。
【0026】本発明に係るエマルション塗料の塗布に当
たって支持体や被塗体への下地処理は、塗布物の付着力
を上げるためにも美感を保つためにも重要である。特に
基材が有機物を含む場合には、耐久力のある防汚性を期
待すれば、光触媒との間の接触を防ぐバリアー(保護
層)ともなり得る有機質が無いかまたは少ない塗料の下
地塗布が好ましい。本発明者らは、本発明に係るエマル
ション塗料に配合するコロイダルシリカ共重合アクリル
樹脂エマルションそれ自体が、非常に優れた下地塗料と
なり得ることを見出した。下地塗料の塗布量は、例えば
本発明に係るエマルション塗料の0.2〜10倍の量が
好ましい。強固な塗装をするためには下地塗料が充分乾
燥した後に、本発明に係るエマルション塗料を塗布する
ことが必要である。
【0027】本発明に係る塗膜の防汚効果や窒素酸化物
(NOx)分解効果などは、配合した紫外線に感応した
酸化チタン、特にアナタース型酸化チタンの触媒作用に
よるものである。一方、光触媒能を有する酸化チタン、
特にアナタース型酸化チタンを支持体あるいは被塗体へ
強固に固着させ、光触媒の効果をよく上げ得ている機能
は、配合した一方のコロイダルシリカ共重合アクリル樹
脂のバインダーとしての耐久力のある付着力によるもの
である。しかしながら、光触媒は、付着した有機物を分
解して防汚機能を発現するという公知の知見の中にあっ
て、有機物の接着剤であるアクリル樹脂自体が、コロイ
ダルシリカで修飾されているとはいえ、よく分解に耐
え、耐久性のある防汚効果をもたらせているという事実
は、全く予期せぬ発見であった。
【0028】
【実施例】塗料の調製
【実施例1】コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマ
ルション(大日本インキ化学工業株式会社製 VONC
OAT DV−940;ポリマーのガラス転移温度:−
2℃、コロイダルシリカ共重合量:アクリル酸モノマー
100重量部に対し100重量部、固形分:31.0重
量%、PH:8.1、粘度:23℃で0.006Pa・s
(6cP)、最低造膜温度:0℃)12000gに対し、
酸化チタン粉末(テイカ株式会社製 AMT―600、
結晶型:アナタース型、純度:98重量%、比表面積5
0m/g、平均粒径:30nm)500gと2000
gの水のペーストを、モルタルミキサーでエマルション
を撹拌しながら徐々に混合していった。次に造膜助剤、
消泡剤、分散剤および流動調整剤を適宜少量添加し、最
後に水で粘度を調節して乳白色エマルションを得た。粘
度:0.22Pa・s(2200cP)、固形分:26.0
重量%、PH:7.2、比重1.13。
【0029】
【実施例2】コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマ
ルション(大日本インキ化学工業株式会社製 VONC
OAT DV−876;ポリマーのガラス転移温度:−
2℃、コロイダルシリカ共重合量:アクリル酸モノマー
100重量部に対し50重量部、固形分:38.2重量
%、PH:8.7、粘度:23℃で0.009Pa・s
(9cP)、最低造膜温度:0℃)12000gに対し、
酸化チタン粉末(テイカ株式会社製 AMT−600、
結晶型:アナタース型、純度98重量%、比表面積50
/g、平均粒径:30nm)818gと3270g
の水のペーストを、モルタルミキサーでエマルションを
撹拌しながら徐々に混合していった。次にコロイダルシ
リカ(日産化学工業株式会社製;コロイダルシリカ水分
散液ST−40、無水シリカ40重量%、粒径:10〜
20nm)を3820g添加し、トータルシリカ量とし
てはDV−940と同様アクリル樹脂と等量となした。
さらに造膜助剤、消泡剤、分散剤および流動調整剤を適
宜少量添加して、最後に水で粘度を調節して乳白色エマ
ルションを得た。粘度:1.9Pa・s(1900cP)、
固形分:25.0重量%、PH:7.8、比重1.1
8。
【0030】
【比較例1】通常の塗料用アクリル樹脂エマルション
(大日本インキ化学工業株式会社製VONCOAT E
C−817;固形分50重量%、PH8.7、粘度23
℃で0.5Pa・s(500cP)以上、最低造膜温度:1
8℃)7200gに対し、酸化チタン粉末(テイカ株式会
社製 AMT−600、結晶型:アナタース型、純度9
8重量%、比表面積50m/g、平均粒径30nm)
500gと2000gの水のペーストを、モルタルミキ
サーでエマルションを撹拌しながら徐々に混合していっ
た。つぎに造膜助剤、消泡剤、分散剤および流動調整剤
を適宜少量添加して、最後に水で粘度を調節して乳白色
エマルションを得た。粘度:0.09Pa・s(90c
P)、固形分:35.0重量%、PH7.8、比重1.
08。
【0031】
【比較例2】比較例1と同様なアクリル樹脂エマルショ
ン3600gと酸化チタン500gの混合液中に、実施
例2で使ったコロイダルシリカ水分散液4500gを添
加しコロイダルシリカとアクリル樹脂を等量になした。
次に造膜助剤、消泡剤、分散剤および流動調整剤を適宜
少量添加して、最後に水で粘度を調節して乳白色エマル
ションを得た。粘度:1.2Pa・s(1200cP)、固
形分38.0重量%、PH7.8、比重1.16。
【0032】
【比較例3】実施例1に使用したコロイダルシリカ共重
合アクリル樹脂エマルションのみに造膜助剤、消泡剤、
分散剤および流動調整剤を適宜少量添加して、最後に水
で粘度を調節して乳白色エマルションを得た。粘度:
0.005Pa・s(5cP)、固形分:29.0重量%、
PH:8.1、比重1.10。
【0033】塗膜フィルムおよび塗装板の作成 塗膜物性測定用塗膜フィルムの作成 ガラス板上に各塗料を固形分の濃度に従って計り取り、
バーコーダーで塗り広げ室温で1〜2時間乾燥後、丁寧
に剥がして収縮を防ぎながら110℃で30分乾燥して
塗膜フィルムを得た。塗膜フィルムの厚さはいずれも3
0〜40μmであった。これらの塗膜フィルムから10
0mm×10mmの試験片を切り出し、引っ張り試験に
供した。
【0034】強制耐候試験用塗装板の作成 30cm×30cmのスレート板に光触媒を含む各エマ
ルション塗料を低圧スプレーで(下地塗料なしで)直接コ
ートした。塗装板への塗布量はいずれも27〜33g/
になるよう調節した。塗装板はいずれも常温で乾燥
し、ウエザオメーターでの強制耐候試験用に180mm
×50mmに切り出した。
【0035】屋外暴露試験用塗装板の作成 トップ層(トップコート)の光触媒が下地の有機層に及
ぼす影響を観察するために、まず黄色のアクリル樹脂エ
マルション塗料を、60cm×120cmのスレート板
に低圧スプレーでコートした。塗布量はいずれも膜厚が
10〜20μmになるよう調節した。塗装板はいずれも
常温で一日乾燥し、その後黄色下地塗料の上に実施例1
および2ならびに比較例1および3で得た各塗料を、低
圧スプレーで重ね塗りした。これらの塗装板の外に、実
施例1および2の塗料については、黄色の下地塗装の上
に、コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルション
VONCOAT DV―940を中間層としてコート
し(塗膜厚はほぼ30μm)、さらにその上に光触媒を含
む実施例1および2ならびに比較例1および3で得た各
塗料を、低圧スプレー(塗布量はいずれも27〜33g
/m)でコートして3層の塗膜を調製し、中間層とし
てコートしたコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂のバ
リアー効果を観察した。塗装板はいずれも屋上にて屋外
暴露試験に供した。
【0036】試験結果 塗膜物性の測定結果 塗膜物性測定用塗膜フィルムの作成で得た短冊型試験
片の引っ張り試験を室温で行い、以下の結果を得た。
【表1】 各塗膜の組成; 実施例1:酸化チタン+コロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂 DV−940 実施例2:酸化チタン+コロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂 DV−876+コロイダルシリカ 比較例1:酸化チタン+アクリル樹脂 EC−817 比較例2:酸化チタン+アクリル樹脂 EC−817+
コロイダルシリカ 比較例3:コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂 DV
−940 実施例1および2と比較例1は、酸化チタンとアクリル
樹脂およびコロイダルシリカの割合は等しいが、表1か
らわかるように、コロイダルシリカが一部でもアクリル
樹脂と共重合して初めて酸化チタンと相容した柔軟な塗
膜になる。また実施例1および2の塗膜フィルムの水蒸
気透過性は極めて高く、塗膜にふくれを作る分解ガスの
放出に好都合である。
【0037】塗装板の強制耐候試験 強制耐候試験用塗装板の作成で得たスレート塗装板
を、サンシャインウエザオメーターにかけ1500時間
後の汚れの程度を目視観察で測定し、そして塗膜の付着
性を基盤目剥離試験で測定した。
【表2】 各塗膜の組成; 実施例1:酸化チタン+コロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂 DV−940 実施例2:酸化チタン+コロイダルシリカ共重合アクリ
ル樹脂 DV−876+コロイダルシリカ 比較例1:酸化チタン+アクリル樹脂 EC−817 比較例2:酸化チタン+アクリル樹脂 EC―817+
コロイダルシリカ 比較例3:コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂 DV
−940 比較例1はバインダーがほぼ分解していた。比較例3は
バインダーこそ安定だったが酸化チタンが存在せず防汚
性効果がなかった。それに比較して実施例1および2は
期待通りの効果を示した。
【0038】屋外暴露試験 屋外暴露試験用塗装板の作成で得た黄色のスレート塗
装板を、1年間ビルの屋上にて屋外暴露し、汚れの程度
を目視した。
【表3】 各塗装板の構成 塗装例A;スレート板/黄色アクリル樹脂塗料/実施例
1の塗料 塗装例B;スレート板/黄色アクリル樹脂塗料/下地塗
料/実施例1の塗料 塗装例C;スレート板/黄色アクリル樹脂塗料/実施例
2の塗料 塗装例D;スレート板/黄色アクリル樹脂塗料/下地塗
料/実施例2の塗料 塗装例E;スレート板/黄色アクリル樹脂塗料/比較例
1の塗料 塗装例F;スレート板/黄色アクリル樹脂塗料/比較例
3の塗料 塗装例Eはバインダーがかなり分解していた。塗装例F
は塗装として安定だが、防汚性機能はなかった。塗装例
Aおよび塗装例Cではわずかなチョーキングが見られる
ものの、防汚機能は残っていた。特に下地塗料を塗った
塗装例Bおよび塗装例Dの場合、下地塗料が黄色の有機
塗料(黄色アクリル樹脂塗料)との間のバリアーになっ
ていると考えられ、塗装板は安定しており、下地塗料と
してのコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルショ
ンの効果が高いことがわかった。
【0039】
【実施例3】本発明の塗膜のNOx分解力を測定するた
めに、実施例1の塗膜フィルムを100mm×50mm
に切り取り、1Lのガラス容器に入れ、NOガスを15
ppm入れた後、高圧水銀灯(400W、照明強度8.
5mW/cm)を10分間照射した後、NOガスの残
量を測定した。NOガスは15ppmから0.8ppm
へと減少していた。比較のため比較例3のフィルムを全
く同じ条件で実験したが、NOの減少は見られなかっ
た。
【0040】
【実施例4】本発明の塗膜の抗菌性を測定するために、
実施例1の塗料20gを直径80mmのガラスシャーレ
に入れ、110℃×2時間乾燥後、試験体となした。次
に試験体表面に大腸菌の菌液を0.6ml接種した。菌
液が乾燥しないように湿潤な環境を設定し、光が射し込
む部屋に室温で保存し、8時間の菌数変動を寒天培地の
混釈培養法により測定した。その結果大腸菌は3100
0個/mlから410個/mlへと減じていた。比較の
ため比較例3の塗料で、全く同じ条件で実験したが、大
腸菌の減少は見られなかった。
【0041】
【実施例5】実施例1の10分の1の量で、コロイダル
シリカ共重合アクリル樹脂エマルション(大日本インキ
化学工業株式会社製 VONCOAT DV−940;
ポリマーのガラス転移温度:−2℃、コロイダルシリカ
共重合量:アクリル酸モノマー100重量部に対し10
0重量部、固形分:31.0重量%、PH:8.1、粘
度:23℃で0.006Pa・s(6cP)、最低造膜温
度:0℃)1200gに対し、酸化チタン粉末(テイカ株
式会社製 AMT−600、結晶型:アナタース型、純
度:98重量%、比表面積50m/g、平均粒径:3
0nm)50gと200gの水のペーストを、モルタル
ミキサーでエマルションを攪拌しながら徐々に混合して
いった。次に造膜助剤、消泡剤、分散剤および流動調整
剤を一切用いず、水のみで粘度を調整した。実施例1と
同様に塗膜物性測定用塗膜フィルムを作成して、このフ
ィルムから100mm×10mmの試験片を切り出し、
引っ張り試験に供した。測定結果は、下記のとおりであ
った。 引張強度 64kg/mm 引張伸度 110% これらの値は実施例1と全く同様であり、造膜助剤、消
泡剤、分散剤および流動調整剤は塗料の特に作業性を改
良するものではあっても、塗膜物性を左右するものでは
ないことがわかった。
【0042】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明に係
る塗膜は防汚性があり、NOx分解能力の他に抗菌性を
有する。またその機能が長期間に亘って維持される。さ
らに本発明に係る塗膜は単なるアクリル樹脂との配合物
よりも耐熱性と耐薬品性があり、温度による影響を受け
にくい。本発明に係る塗料は必要に応じ水で希釈できる
水系塗料であり、乾燥に際して有害な有機溶剤を放出し
ない。さらに本発明に係る塗料は、本質的に1液型であ
り、常温乾燥するなど、作業性のよいものである。
【0043】本発明に係る塗料は、防汚、NOx分解塗
料として構造物の外装、特に出窓や換気口の下の雨垂れ
汚れを起こす壁部分、屋根材、看板、車両、自動車、自
動販売機または道路周辺のコンクリート、トンネルの出
入り口などの塗装に使用することができる。とくに本発
明に係る塗料で塗装された外壁材などは、汚れが雨で流
し落とせる程に分解されるので、セルフクリーニング効
果とも言い得て、長期に亘りクリーンな表面を保つこと
ができる。本発明に係る塗料はまた抗菌性を利用して、
病院、養老院または食品を扱う部屋の内装塗料としても
使用できる。さらに本発明に係る塗料は機能性のある接
着剤としてフィルターなどに利用できる。また本発明に
係る塗料は広範な意味では劣化防止剤であり、劣化し易
い例えば外装の目地等にコートして利用できる。本発明
によれば、上で述べた防汚性などを有する塗膜を生成し
得る塗料、その塗料の塗装方法および防汚性などを有す
る塗膜が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 303 C09D 5/00 D C09D 5/00 Z 5/02 5/02 151/10 151/10 B01D 53/36 J Fターム(参考) 4D048 AA06 AB03 BA06X BA07X BA41X EA01 4D075 BB24Y CA34 DB02 DB12 DC03 DC05 DC12 EA13 EB22 EC03 4G069 AA03 AA08 BA02A BA02B BA04A BA04B BA48A CD10 DA05 EA08 EB18X EB18Y EB19 EC22Y FA03 FB23 FB29 4J038 CG031 CG141 CH031 CJ031 CJ081 CJ131 GA10 HA216 HA446 KA04 KA20 MA02 MA10 MA14 NA02 NA03 NA04 NA05 NA14 NA23 PA12 PB02 PB05 PB07 PC01 PC02 PC04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒能を有する酸化チタンを、コロイ
    ダルシリカ共重合アクリル樹脂エマルションへ配合して
    なる、エマルション塗料。
  2. 【請求項2】 コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エ
    マルションと、それに分散した光触媒能を有する酸化チ
    タンとを含有する、エマルション塗料。
  3. 【請求項3】 該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂
    エマルションが、無水ケイ酸とアクリル系モノマーとの
    エマルション共重合によって得られるエマルションであ
    る、請求項1または2に記載のエマルション塗料。
  4. 【請求項4】 該光触媒能を有する酸化チタン100重
    量部あたり、50〜4000重量部のコロイダルシリカ
    共重合アクリル樹脂固形分を含有する、請求項1〜3の
    いずれか1項に記載のエマルション塗料。
  5. 【請求項5】 該光触媒能を有する酸化チタンが、1〜
    180nmの平均粒径を有する酸化チタン粉末である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のエマルション塗
    料。
  6. 【請求項6】 該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂
    エマルションが、アクリル系モノマー100重量部を、
    20〜500重量部の無水ケイ酸とエマルション共重合
    することによって得られるエマルションである、請求項
    1〜5のいずれか1項に記載のエマルション塗料。
  7. 【請求項7】 該無水ケイ酸が5〜80nmの平均粒径
    を有する粒子である、請求項3または6に記載のエマル
    ション塗料。
  8. 【請求項8】 該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂
    固形分が、該コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂エマ
    ルションの5〜70重量%である、請求項1〜7のいず
    れか1項に記載のエマルション塗料。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のエ
    マルション塗料を塗布しそして乾燥または焼き付けする
    ことによって、塗膜を形成することを特徴とする、塗装
    方法。
  10. 【請求項10】 コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂
    エマルションを含有し、かつ光触媒能を有する酸化チタ
    ンを含有しないエマルション塗料を塗布しそして乾燥ま
    たは焼き付けすることによって、下地を形成し、次い
    で、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエマルション
    塗料を、下地の上に塗布しそして乾燥または焼き付けす
    ることによって、下地の上に、塗膜を形成することを特
    徴とする、塗装方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の塗装方法
    によって形成した塗膜。
  12. 【請求項12】 コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂
    と、それに分散した光触媒能を有する酸化チタンを含有
    する塗膜。
  13. 【請求項13】 光触媒能を有する酸化チタンを含有し
    ないコロイダルシリカ共重合アクリル樹脂からなる下地
    の上に形成した、コロイダルシリカ共重合アクリル樹脂
    と、それに分散した光触媒能を有する酸化チタンを含有
    する塗膜。
  14. 【請求項14】 光触媒能を有する酸化チタン100重
    量部あたり、50〜4000重量部のコロイダルシリカ
    共重合アクリル樹脂を含有する請求項12または13に
    記載の塗膜。
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