JP2015205998A - 抗ウイルス性塗膜 - Google Patents

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大悟 山科
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Abstract

【課題】高い抗ウイルス性を発揮することが可能な塗膜を提供する。
【解決手段】抗ウイルス性塗膜10は、銅担持酸化物1と、硫酸バリウム2と、銅担持酸化物及び硫酸バリウムを分散させる、撥水性の樹脂バインダー3とを有する。銅担持酸化物は、銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を酸化物粒子に担持してなり、酸化物粒子100質量部に対して銅粒子及び銅化合物粒子の合計担持量は0.1〜10質量部であり、平均二次粒子径が80nm〜600nmである。硫酸バリウムは、平均二次粒子径が1μm〜15μmである。銅担持酸化物の比重が、硫酸バリウムの比重に対して40〜90%である。樹脂バインダー100質量部に対して、銅担持酸化物が0.1〜10質量部であり、硫酸バリウムが10〜45質量部である。抗ウイルス性塗膜の厚さが硫酸バリウムの平均二次粒子径よりも1〜2μm厚い。
【選択図】図1

Description

本発明は、抗ウイルス性塗膜に関する。詳細には本発明は、高性能で低コストな抗ウイルス性塗膜に関する。
近年、消費者の健康や衛生面に対する意識の高まりから、生活環境中で抗菌や抗ウイルス機能を発揮する材料の検討がなされている。このような材料として、従来、光触媒性酸化物粒子と、疎水性樹脂エマルジョンと、水と、シリカ粒子とを少なくとも含んだ機能性コーティング剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−105053号公報
しかしながら、光触媒粒子と疎水性樹脂エマルジョンとを単に混合し、基材に塗布することで被膜を形成した場合、光触媒粒子が疎水性樹脂の内部に埋没して表面が被覆される。そのため、当該被膜の表面に接触する光触媒粒子の表面積が低下し、光触媒活性が低下する恐れがあった。また、被膜の表面に接触する光触媒粒子を増やすために、被膜への光触媒粒子の添加量を増加させた場合、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、抗ウイルス活性を有する材料の添加量を増加させなくても高い抗ウイルス性を発揮することが可能な抗ウイルス性塗膜を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の態様に係る抗ウイルス性塗膜は、銅担持酸化物と、硫酸バリウムと、銅担持酸化物及び硫酸バリウムを分散させる、撥水性の樹脂バインダーとを有する。銅担持酸化物は、銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を酸化物粒子に担持してなり、酸化物粒子100質量部に対して銅粒子及び銅化合物粒子の合計担持量は0.1〜10質量部である。そして、銅担持酸化物の比重が、硫酸バリウムの比重に対して40〜90%である。樹脂バインダー100質量部に対して、銅担持酸化物が0.1〜10質量部であり、硫酸バリウムが10〜45質量部である。また、抗ウイルス性塗膜の塗膜厚が硫酸バリウムの平均二次粒子径よりも1〜2μm厚い。
本発明の態様に係る抗ウイルス性塗膜は、撥水性の樹脂バインダーに銅担持酸化物と硫酸バリウムを共存させている。さらに、銅担持酸化物及び硫酸バリウムの粒子径及び比重、並びに塗膜の厚さを所定値に制御している。そのため、抗ウイルス活性が高い銅担持酸化物が塗膜の表面に偏在することから、添加量を増加させなくても高い抗ウイルス性を発揮することが可能となる。
本発明の実施形態に係る抗ウイルス性塗膜及び抗ウイルス性部材の概略を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る抗ウイルス性塗膜に含まれ得る銅化合物担持酸化チタンのバンドギャップを説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る抗ウイルス性塗膜について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態で引用する図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[抗ウイルス性塗膜]
本実施形態に係る抗ウイルス性塗膜は、銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を酸化物粒子に担持してなり、平均二次粒子径が80nm〜600nmである銅担持酸化物を含有している。さらに抗ウイルス性塗膜は、平均二次粒子径が1μm〜15μmである硫酸バリウムと、銅担持酸化物及び硫酸バリウムを分散させる、撥水性の樹脂バインダーを含有している。
(銅担持酸化物)
本実施形態の抗ウイルス性塗膜は、上述のように抗ウイルス性を発揮するために、銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を酸化物粒子に担持してなる銅担持酸化物を含有している。本実施形態では、銅及び銅化合物の少なくとも一方が酸化物粒子の表面で微粒子状に担持されており、これらの比表面積が増大しているため、容易に銅イオンを溶出する。そして、当該銅イオンが塗膜表面に付着したウイルスや微生物と接触することで、ウイルス等の酵素や蛋白質と結合し活性を低下させ、ウイルス等の代謝機能を阻害し易くなる。さらに溶出した銅イオンの触媒作用によって空気中の酸素を活性酸素化し、ウイルス等の有機物を分解し易くなる。そのため、銅担持酸化物を含有することによって、高い抗ウイルス性を発揮することが可能となる。
さらに本実施形態において、銅担持酸化物の比重は、硫酸バリウムの比重に対して40〜90%である。つまり、銅担持酸化物の密度が硫酸バリウムの密度よりも低い必要がある。銅担持酸化物の比重が硫酸バリウムの比重より低く、さらにこのような範囲内であることにより、図1に示すように、銅担持酸化物1が抗ウイルス性塗膜10の表面近傍に多く存在し易くなる。つまり、比重が大きい硫酸バリウム2が沈降して抗ウイルス性塗膜10の内部に存在し易くなる。それに伴い、銅担持酸化物1が抗ウイルス性塗膜10の表面近傍に移動し、抗ウイルス性塗膜10の表面に接触する銅担持酸化物1の表面積が増加する。その結果、銅担持酸化物及び銅イオンとウイルスとの接触率が増加するため、効率的にウイルスを不活性化することが可能となる。
なお、銅担持酸化物の比重は、4以下であることが好ましい。銅担持酸化物の比重が4以下であることにより、銅担持酸化物が塗膜表面に偏在し易くなり、ウイルスとの接触率をより増加させることが可能となる。なお、本明細書において、「比重」とは「真比重」をいう。
塗膜中における銅担持酸化物の平均二次粒子径は、80nm〜600nmであることが好ましく、80nm〜400nmであることがより好ましい。銅担持酸化物の平均二次粒子径がこの範囲内であることにより、得られる塗膜の表面で高分散し、抗ウイルス性を向上させることが可能となる。なお、銅担持酸化物の平均一次粒子径は特に限定されないが、例えば50nm〜300nmであることが好ましい。また、銅担持酸化物の平均一次粒子径及び平均二次粒子径は、塗膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより求めることができる。
なお、酸化物粒子の表面に配置されている銅粒子及び銅化合物粒子の平均粒子径は特に限定されないが、例えば0.5nm〜10nmであることが好ましい。銅粒子及び銅化合物粒子の平均粒子径がこの範囲内であることにより、銅イオンの溶出を容易にすることが可能となる。なお、銅粒子及び銅化合物粒子の平均粒子径は、塗膜の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより求めることができる。
ここで、銅担持酸化物に含まれる銅粒子としては金属銅の粒子を用いることができ、銅化合物粒子としては次のような化合物の粒子を用いることができる。銅化合物としては、例えば、酸化銅(I)、硫化銅(I)、ヨウ化銅(I)、塩化銅(I)及び水酸化銅(I)等の一価銅化合物、並びに、水酸化銅(II)、酸化銅(II)、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、フッ化銅(II)、ヨウ化銅(II)及び臭化銅(II)等の二価銅化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。なお、銅イオンを溶出し易いという観点から銅化合物として一価銅化合物を用いることが好ましく、さらに入手の容易性という観点から、酸化銅(I)を用いることが特に好ましい。
銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を担持する酸化物粒子の種類は、特に限定されない。ただ、後述するように、銅担持酸化物の比重が硫酸バリウムの比重よりも小さくなるような酸化物粒子を用いることが好ましい。このような酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化リン及び二酸化ケイ素からなる群より選ばれる少なくとも一種の粒子を挙げることができる。なお、この中でも比較的比重が低い粒子を製造しやすいという観点から、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましい。また、銅及び銅化合物の抗ウイルス性をより向上させるという観点から、酸化チタンが特に好ましい。
銅担持酸化物において、酸化物粒子に対する銅粒子及び銅化合物粒子の合計担持量は、酸化物粒子100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。銅粒子及び銅化合物粒子の担持量が0.1質量部以上であることがより銅イオンが十分に溶出し、高い抗ウイルス性を得ることが可能となる。また、銅粒子及び銅化合物粒子の担持量が10質量部以下であることにより、銅担持酸化物の比重の増加を抑制することが可能となる。
本実施形態の抗ウイルス性塗膜において、銅担持酸化物の含有量は、樹脂バインダー100質量部に対して銅担持酸化物が0.1〜10質量部であることが好ましい。銅担持酸化物の含有量が0.1質量部未満の場合は、抗ウイルス性が低下する恐れがある。また、塗膜の硬度が低下する恐れもある。銅担持酸化物の含有量が10質量部を超える場合は、十分な抗ウイルス性を得ることは可能であるが、バインダー樹脂が不足するため、膜物性が低下する可能性がある。
ここで、本実施形態に係る銅担持酸化物は、上述の中でも銅化合物粒子を担持した酸化チタンを用いることが特に好ましい。銅化合物担持酸化チタンは、可視光による光触媒活性に優れるため、高い抗ウイルス性を発揮することができる。銅化合物担持酸化チタンが光触媒活性に優れる理由は、次のように考えられる。
銅化合物粒子が担持されていない酸化チタン単体は、図2に示すように、紫外線照射による光励起によって電子及び正孔を生成する。この生成した電子は、酸化チタンの表面に吸着している空気中や水中の酸素を一電子還元し、スーパーオキシドアニオン(・O )を生成する。さらに正孔は、酸化チタンの表面に吸着している水を酸化して、ヒドロキシラジカル(・OH)を生成する。そして、得られたヒドロキシラジカルにより、ウイルスを変性・分解して不活性化させることができる。
このように、光励起により生成した正孔と電子とを分離して両者の再結合を防ぎ、正孔の強い酸化力及び高い移動度によってウイルスを酸化分解することができる。ただ、このように酸化チタンで電子を生成し、酸素を一電子還元するには、価電子帯の3.04V(pH=0)からその酸化還元電位である−0.046V(pH=0)の高い位置まで電子を光励起する必要がある。
これに対し、酸化チタンの表面に銅化合物粒子を担持させた銅化合物担持酸化チタンでは、上記のような高い位置まで酸化チタン中の電子を光励起する必要がない。つまり図2に示すように、可視光によって銅イオンの酸化還元電位である+0.16Vまで光励起させれば、励起電子が二価銅(Cu(II))に移動し一価銅(Cu(I))に還元した後、さらに酸素を二電子又は四電子還元してH又はHOを生成する。この際、一価銅自身は二価銅に戻る。一方、生成した正孔は従来の酸化チタンと同じく強い酸化力及び高い移動度を持つため、有機物、つまりウイルスを酸化分解することができる。このように、銅化合物担持酸化チタンは、酸化チタン単体と同等の酸化力を有しつつも可視光によって光励起が可能であるため、室内でも好適に用いることができる。
銅化合物粒子を表面に担持する酸化チタン粒子は、アナターゼ型酸化チタンを50mol%以上含有することが好ましい。アナターゼ型酸化チタンは、ルチル型酸化チタンに比べ高バンドギャップであり、伝導帯下端のエネルギー準位が高いため光触媒活性に優れる。そのため、酸化チタン粒子は、アナターゼ型酸化チタンを50mol%以上含有することが好ましく、80mol%以上含有することがより好ましく、90mol%以上含有することが特に好ましい。
このように、抗ウイルス性を発揮する活性粒子として銅化合物担持酸化チタンを使用することにより、室内の可視光下でも高い抗ウイルス性を発揮することが可能となる。なお、上述のように、可視光によって銅イオンの酸化還元電位である+0.16Vまで光励起させれば、励起電子が二価銅に移動し、電子と正孔の再結合を防ぐことができる。そのため、酸化チタン粒子に担持される銅化合物は、二価の銅化合物であることが好ましい。また、一価の銅化合物は、二価の銅化合物よりも抗菌活性、抗ウイルス活性に優れることから、酸化チタン粒子に担持される銅化合物は、二価の銅化合物と一価の銅化合物の両方であることが好ましい。
このような一価銅化合物としては、上述と同様に、酸化銅(I)、硫化銅(I)、ヨウ化銅(I)、塩化銅(I)及び水酸化銅(I)等が挙げられる。また、二価銅化合物としては、水酸化銅(II)、酸化銅(II)、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、フッ化銅(II)、ヨウ化銅(II)及び臭化銅(II)等が挙げられる。なお、これらの銅化合物は一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
銅化合物粒子を表面に担持する酸化チタン粒子は、価電子帯の電位が3V(vs.SHE,pH=0)以上である光半導体性の酸化チタン粒子であることが好ましい。酸化チタン粒子における価電子帯の上端電位が3V以上であることにより、生成した正孔が強い酸化力を示すことが可能となる。
このように本実施形態に係る銅担持酸化物は、銅化合物粒子を担持した酸化チタンを用いることにより、可視光による光触媒活性により高い抗ウイルス性を発揮することが可能となる。
(硫酸バリウム)
本実施形態の抗ウイルス性塗膜は、硫酸バリウム(BaSO)を含有している。さらに上述の銅担持酸化物の比重が、硫酸バリウムの比重に対して40〜90%となっている。本実施形態の塗膜中に、抗ウイルス活性を有する銅担持酸化物に加え、硫酸バリウムを含有することにより、塗膜の表面に微細な凹凸を形成することが可能となる。これにより、後述する撥水性の樹脂バインダーによる防汚性能と、微細凹凸による銅担持酸化物の露出面積の増加とにより、抗ウイルス性能に優れた塗膜を得ることが可能となる。
詳細に説明すると、本実施形態では銅担持酸化物の比重が硫酸バリウムの比重より低いため、図1に示すように、硫酸バリウム2の粒子が抗ウイルス性塗膜10の内部に沈降し、その影響で銅担持酸化物1の粒子が抗ウイルス性塗膜10の表面に移動し易くなる。その結果、銅担持酸化物1が抗ウイルス性塗膜10から露出する割合を増加させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、後述するように、抗ウイルス性塗膜の厚さtが硫酸バリウム2の平均二次粒子径よりも1〜2μm厚くなるように、塗布量を調節する。そのため、塗膜の表面が硫酸バリウム2の形状に沿って凹凸形状となり、銅担持酸化物の塗膜表面からの露出面積が増加する。その結果、銅担持酸化物とウイルスとの接触率が増加するため、ウイルスの不活性化を高めることが可能となる。
硫酸バリウムの平均二次粒子径は1μm〜15μmであることが好ましく、3μm〜10μmであることがより好ましい。平均二次粒子径がこの範囲内であることにより、硫酸バリウムを塗膜中に高分散させ、塗膜表面の微細凹凸を増加させることが可能となる。なお、硫酸バリウムの平均二次粒子径は、塗膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより求めることができる。
本実施形態の抗ウイルス性塗膜において、硫酸バリウムの含有量は、樹脂バインダー100質量部に対して銅担持酸化物が10〜45質量部であることが好ましく、20〜35質量部であることがより好ましい。硫酸バリウムの含有量が10質量部未満の場合は、銅担持酸化物が塗膜表面へ偏在し難くなり、塗膜表面からの露出量が低減し、抗ウイルス活性が低下する可能性がある。また、塗膜表面の凹凸が減少する可能性もある。さらに、塗膜の硬度が低下する恐れもある。硫酸バリウムの含有量が45質量部を超える場合は、バインダー樹脂が不足するため、膜物性が低下する可能性がある。
上述の硫酸バリウムの粒子形状は図1に示すような略球状に限定されず、例えば板状や柱状であってもよい。また、硫酸バリウムは、沈降性硫酸バリウム及びひ性硫酸バリウムの少なくともいずれか一方を用いることができる。なお、硫酸バリウムは、例えば比重が4.2以上のものを使用することができる。
(樹脂バインダー)
本実施形態の抗ウイルス性塗膜は、上述の銅担持酸化物及び硫酸バリウムを分散させる樹脂バインダーを含有する。さらに樹脂バインダーは、撥水性であることが好ましい。撥水性の樹脂バインダーを使用することにより、親水性の汚れや油類等の疎水性の汚れの付着を抑制し、抗ウイルス性を長期間維持することが可能となる。
撥水性の樹脂バインダーとしては撥水性を有していれば特に限定されないが、例えば抗ウイルス性塗膜の水接触角を90〜150°にできるものが好ましい。このような樹脂バインダーを用いることにより、塗膜の防汚性をより向上させることが可能となる。なお、水接触角は、日本工業規格JIS R3257(基板ガラス表面のぬれ性試験方法)に準拠して求めることができる。
撥水性樹脂バインダーとしては、例えばフッ素樹脂を用いることができる。つまり、撥水性樹脂バインダーとして、化学的に安定な炭素−フッ素結合を有するフッ素樹脂を用いることで、他種分子との間の相互作用が小さい表面、いわゆる撥水表面を形成することができる。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)等からなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。
また、撥水性樹脂バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂も用いることができる。シリコーン樹脂としては、シロキサン結合を分子骨格に有し、側鎖に、例えば表面自由エネルギーが小さいメチル基を持つものを使用することができる。
さらに撥水性樹脂バインダーとしては、(A)撥水基を有し、炭素−炭素二重結合を有するモノマーと、(B)撥水基を有さず、炭素−炭素二重結合を有するモノマーと、を共重合してなるアクリル樹脂を用いることができる。
(A)成分である、撥水基を有し、炭素−炭素二重結合を有するモノマーとしては、ポリシロキサン基を有するモノマーや、(パー)フルオロアルキル基を有するモノマーを用いることができる。(A)成分であるモノマーが(パー)フルオロアルキル基を有するものである場合、モノマー成分としては、(メタ)アクリレート系モノマー又はビニル系モノマーが好ましい。(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロへキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート及びパーフルオロポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。また、ビニル系モノマーとしては、例えば、トリフルオロメチルビニル、パーフルオロエチルビニル及びパーフルオロエチルエーテルビニルからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。なお、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
(A)成分は、一種を単独で又は二種以上を混合して用いることができる。(A)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分とを共重合してなるアクリル樹脂を基準(100質量%)としたときに、50〜95質量%の範囲であることが好ましい。(A)成分の含有量が50質量%以上の場合、抗ウイルス性塗膜の製造時において、有機溶剤への溶解性を高め、成膜性を向上させることができる。また、(A)成分の含有量が95質量%以下の場合、抗ウイルス性塗膜が脆くなり、急激な温度変化などにより容易に塗膜に亀裂が入ることを効果的に抑制できる。なお、成膜性及び膜特性を向上させる観点から、アクリル樹脂中の(A)成分の含有量は、60〜85質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分である、撥水基を有さず、炭素−炭素二重結合を有するモノマーとしては、(メタ)アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、オレフィン系モノマー、及びビニル系モノマーが好ましい。(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタン)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。また、オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。また、ビニル系モノマーとしては、例えば、塩化ビニル及び塩化ビニリデンの少なくともいずれか一方を挙げることができる。
(B)成分は、一種を単独で又は二種以上を混合して用いることができる。(B)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分とを共重合してなるアクリル樹脂を基準(100質量%)としたときに、5〜50質量%の範囲であることが好ましい。(B)成分の含有量が5質量%以上の場合、抗ウイルス性塗膜が脆くなることを抑制できる。また、(B)成分の含有量が50質量%以下の場合、抗ウイルス性塗膜の製造時において、有機溶剤への溶解性を高め、成膜性を向上させることができる。なお、成膜性及び膜特性を向上させる観点から、アクリル樹脂中の(B)成分の含有量は、10〜40質量%の範囲であることがさらに好ましい。
(A)成分と(B)成分とを重合させる方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。すなわち、炭素−炭素二重結合を重合させる任意の方法を用いることができる。また、アクリル樹脂は、その重量平均分子量が50000〜800000の範囲であることが好ましい。なお、重量平均分子量は、例えば、標準ポリスチレン換算によるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定することができる。(A)成分と(B)成分とは、ランダム状に共重合してもよく、また、ブロック状に共重合してもよい。
特に撥水性樹脂バインダーとしては、ポリシロキサン骨格を含む側鎖を有するアクリル樹脂を用いることが好ましい。このようなアクリル樹脂を用いると、防汚性がさらに高められ、かつ耐候性及び耐溶剤性に優れた抗ウイルス性塗膜を形成することができる。
また、撥水性樹脂バインダーとしては、フルオロアルキル骨格を有するアクリル樹脂を用いることも好ましい。このアクリル樹脂には、フルオロアルキル骨格を含む主鎖を有するアクリル樹脂、フルオロアルキル骨格を含む側鎖を有するアクリル樹脂、フルオロアルキル骨格を含む主鎖及び側鎖を有するアクリル樹脂、フルオロアルキル基を有するアクリル樹脂が含まれる。このようなアクリル樹脂を用いると、防汚性がさらに高められ、かつ耐候性に優れた抗ウイルス性塗膜を形成することができる。
撥水性樹脂バインダーとして、上述の(A)成分と(B)成分とを共重合してなるアクリル樹脂を用いる場合、必要に応じて硬化剤を添加してもよい。硬化剤としては、例えばイソシアネート及びアミノ樹脂の少なくともいずれか一方を用いることができる。
このようなイソシアネートは特に限定されるものではない。ただ、イソシアネートとしては、例えば、トルエンジイソシアネート樹脂、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びトリメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、並びに、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の脂環族ジイソシアネート類からなる群より選ばれる少なくとも一種を用いることができる。このようなイソシアネートをアクリル樹脂と共に使用することにより、高強度の抗ウイルス性塗膜を形成することが可能となる。
また、アミノ樹脂も特に限定されるものではない。ただ、アミノ樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、メチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物及びメチロール尿素化合物などを用いることができる。さらにアミノ樹脂としては、アルコキシメチル化メラミン化合物、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン化合物、アルコキシメチル化グリコールウリル化合物及びアルコキシメチル化尿素化合物などを用いることもできる。これらはそれぞれのメチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物及びメチロール尿素化合物のメチロール基を、アルコキシメチル基に変換することにより得られる。このアルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等とすることができる。このようなアミノ樹脂をアクリル樹脂と共に使用することにより、高強度の抗ウイルス性塗膜を形成することが可能となる。
抗ウイルス性塗膜に硬化剤を含有させる場合には、撥水性樹脂バインダーの固形分100質量部に対して、硬化剤の固形分は10〜60質量部であることが好ましく、15〜50質量部であることがより好ましい。硬化剤の固形分が10質量部以上であることによって、抗ウイルス性塗膜の耐溶剤性及び硬度を向上させることができる。また、硬化剤の固形分が60質量部以下であることによって、抗ウイルス性塗膜が強靱になり、耐衝撃性や耐候性を向上させることができる。
このように本実施形態に係る抗ウイルス性塗膜10は、銅担持酸化物1と、硫酸バリウム2と、銅担持酸化物1及び硫酸バリウム2を分散させる、撥水性の樹脂バインダー3とを有する。銅担持酸化物1は、銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を酸化物粒子に担持してなり、酸化物粒子100質量部に対して銅粒子及び銅化合物粒子の合計担持量は0.1〜10質量部である。硫酸バリウム2は、平均二次粒子径が1μm〜15μmである。そして、銅担持酸化物1の比重が、硫酸バリウム2の比重に対して40〜90%である。樹脂バインダー100質量部に対して、銅担持酸化物が0.1〜10質量部であり、硫酸バリウムが10〜45質量部である。また、抗ウイルス性塗膜10の塗膜厚が硫酸バリウム2の平均二次粒子径よりも1〜2μm厚い。
上述のように、本実施形態の抗ウイルス性塗膜は、硫酸バリウムを添加することにより、表面に微細な凹凸を形成している。そのため、塗膜表面における銅担持酸化物の露出面積を増加させ、抗ウイルス性能に優れた塗膜とすることができる。また、撥水性樹脂バインダーを使用しているため、塗膜の防汚性能を向上させることが可能となる。さらに銅担持酸化物が硫酸バリウムに対して比重を小さく設定しているため、より効果的に銅担持酸化物を表面に露出することが可能となる。そのため、塗膜組成としての銅担持酸化物の含有量を減少させても一定の抗ウイルス性能を発現することが可能となるため、塗膜のコスト低減も図ることが可能となる。
[抗ウイルス性塗膜の製造方法]
次に、本実施形態に係る抗ウイルス性塗膜の製造方法について説明する。抗ウイルス性塗膜は、上述の銅担持酸化物、硫酸バリウム、樹脂バインダー及び溶媒を混合することにより、液状の抗ウイルス組成物を調製する。その後、得られた抗ウイルス組成物を基材に塗布し乾燥することにより得ることができる。
具体的には、まず、銅担持酸化物を溶媒に混合して攪拌することにより、銅担持酸化物分散液を調製する。なお、銅担持酸化物分散液には、銅担持酸化物の分散性を向上させるために、必要に応じて界面活性剤(湿潤分散剤)を添加してもよい。
ここで、上記溶媒としては、有機溶剤を使用することが好ましい。有機溶剤は特に限定されないが、塗膜作成時に容易に揮発し、かつ、塗膜形成時に硬化阻害などを生じないものを適宜選択することが好ましい。有機溶剤としては、例えば芳香族炭化水素類(トルエン及びキシレン等)、アルコール類(メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)を挙げることができる。さらに、脂肪族炭化水素類(ヘキサン及びヘプタン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン等)、アミド系溶剤(N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミド(DMAc)等)が挙げられる。これらのうち好ましいのは、芳香族炭化水素類及びアルコール類である。これらの有機溶剤は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
次に、硫酸バリウムを溶媒に混合して攪拌することにより、硫酸バリウム分散液を調製する。なお、硫酸バリウム分散液にも、硫酸バリウムの分散性を向上させるために、必要に応じて界面活性剤(湿潤分散剤)を添加してもよい。また、溶媒としては、上述の有機溶剤を用いることができる。
そして、上述のようにして得られた銅担持酸化物分散液及び硫酸バリウム分散液に、樹脂バインダーを加えて混合することにより、液状の抗ウイルス組成物を得ることができる。そして、後述のように得られた抗ウイルス組成物を基材に塗布し乾燥することにより、抗ウイルス性塗膜を備えた抗ウイルス性部材を得ることができる。
なお、上述の抗ウイルス組成物は、銅担持酸化物、硫酸バリウム及び樹脂バインダーに加え、抗ウイルス活性に影響の出ない範囲において、各種の添加剤を配合してもよい。具体的には、分散剤、顔料、充填剤、骨材、増粘剤、フローコントロール剤、レベリング剤、硬化剤、架橋剤、硬化用触媒などを配合することができる。
[抗ウイルス性部材]
本実施形態に係る抗ウイルス性部材30は、図1に示すように、基材20と、基材20上に設けられた上述の抗ウイルス性塗膜10とを有するものである。上述のように、本実施形態の抗ウイルス性塗膜は、銅担持酸化物及び硫酸バリウムに起因する高い抗ウイルス性に加え、撥水性の樹脂バインダーに起因する防汚性も有する。
本実施形態において、基材の材質は、有機高分子、セラミック、金属、ガラス、プラスチック、化粧合板又はそれらの複合物等、基本的に何でもよい。基材の形状も特に限定されず、例えば板状物や球状物、円柱状物、円筒状物、棒状物、角柱状物、中空の角柱状物などの単純形状のものでも複雑形状のものでもよい。また、基材はフィルターのような多孔質体でもよい。
基材としては、天井材、タイル、ガラス、壁紙、壁材、床及び造作材などの建築資材、自動車用内装材(インストルメントパネル、シート、天井材)、冷蔵庫やエアコン等の家電製品、衣類やカーテン等の繊維製品、工業用設備、医療用設備などが好ましい。さらに基材としては、例えば、ドア、ドアハンドル、引き手、手摺り、内装カウンター、家具、キッチン、トイレ、風呂、照明器具、タッチパネル、スイッチ及びこれらに用途に用いられるシートなども好ましい。本実施形態の抗ウイルス性塗膜は抗ウイルス性が高いため、このような人体などが頻繁に接触する面に対して特に有効である。
また、本実施形態に係る抗ウイルス性部材は、例えば空気清浄機用フィルターやエアコン用フィルターなどとしても適用することができる。そして、住宅だけでなく、病院及び高齢者施設、並びに電車、バス及び飛行機のような公共交通機関等の不特定多数の人が利用する場所に用いられることにより、菌・ウイルスの感染リスクを低減することが可能となり、有用である。
本実施形態に係る抗ウイルス性部材は、上述の抗ウイルス組成物を基材に塗布し乾燥することにより得ることができる。この際の塗布方法及び乾燥条件は特に限定されない。抗ウイルス組成物を基材の少なくとも一部に塗布する方法としては、スクリーン印刷、スピンコート、ディップコート、ロールコート、刷毛コート、スプレーコート、インクジェットなどの方法を用いることができる。また、乾燥条件としては、有機溶剤が除去される条件ならば特に限定されず、加熱雰囲気及び/又は減圧雰囲気により有機溶剤を除去してもよい。
なお、必要に応じて、抗ウイルス組成物が乾燥した後、さらに紫外線照射を行ってもよい。これにより、得られる塗膜を硬化させ、硬度を高めることが可能となる。
なお、基材に対する抗ウイルス組成物の塗布量は、硬化後の抗ウイルス性塗膜の厚さtが硫酸バリウムの平均二次粒子径よりも1〜2μm厚くなるように調整する。この場合、塗膜の表面が硫酸バリウムの形状に沿って凹凸形状となり、銅担持酸化物の塗膜表面からの露出面積が増加する。その結果、銅担持酸化物とウイルスとの接触率が増加するため、ウイルスの不活性化を高めることが可能となる。
以下、本実施形態を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、銅担持酸化物として、次のように銅化合物担持酸化チタンを調製した。まず、蒸留水1000mlに50gのアナターゼ型酸化チタン(製品名:FP−6、昭和タイタニウム株式会社製、平均一次粒子径:15nm、比重:3.9)を懸濁させた。次に、酸化チタン100質量部に対して銅イオンが1.0質量部となるように、1.5gの塩化銅(II)二水和物(CuCl・2HO、関東化学株式会社製)を懸濁液に添加した。そして、懸濁液を90℃に加熱し、攪拌しながら1時間熱処理を行った。
次に、加熱処理を行った懸濁液に対し、CuCl・2HO:C12:NaOHのモル比が1:4:8になるように、水酸化ナトリウム水溶液とグルコース水溶液を添加した。そして、混合物を70℃で1時間熱処理し、スラリーを濾過した後、得られた粉体を純水で洗浄して80℃で乾燥し、ミキサーで粉砕することにより、銅化合物担持酸化チタン(酸化銅担持酸化チタン)を得た。なお、水酸化ナトリウム水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を13.75ml添加し、グルコース水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を7ml添加した。また、水酸化ナトリウム及びグルコースは、関東化学株式会社製のものを使用した。
得られた銅化合物担持酸化チタン1質量部をイオン交換水99質量部に懸濁し、150Wの超音波分散機を用いて5分間分散処理を行った。そして、得られた溶液を2cm角のスライドガラス基材にキャストすることにより、観察用の試験片を得た。得られた試験片を透過型電子顕微鏡で観察した結果、酸化チタン粒子の平均一次粒子径は15nmであり、銅化合物の平均粒子径は4nmであった。
上述のように得られた銅化合物担持酸化チタン10質量部に対して、メチルエチルケトン35質量部、湿潤分散剤5質量部を加え、スターラーで1時間攪拌することで、銅化合物担持酸化チタンの分散液を得た。なお、銅化合物担持酸化チタンの分散液の固形分は30質量%であった。また、メチルエチルケトンは和光純薬工業株式会社製を使用し、湿潤分散剤はBYK社製DISPERBYK(登録商標)−112を使用した。
ここで、撥水性の樹脂バインダーとして、ジメチルシリコン骨格を含む側鎖とフルオロアルキル基とを有するアクリル樹脂を用いた。なお、このアクリル樹脂としては、ジメチルシリコン基・水酸基含有フッ素シリコーン樹脂である株式会社T&K TOKA製「ZX−025」を使用した。なお、この「ZX−025」は、固形分が41.2質量%であり、水酸基価が120である。また、硬化剤として、トルエンジイソシアネート樹脂(三井化学株式会社製「タケネート(登録商標)D−103N」、固形分:75質量%)を用いた。
さらに硫酸バリウムとして、竹原化学工業株式会社製W−6(平均二次粒子径:5.0μm、比重:4.5)を用いた。そして、この硫酸バリウム10質量部に対してメチルエチルケトン(和光純薬工業株式会社製)38質量部、湿潤分散剤(BYK社製DISPERBYK−116)2質量部を加え、スターラーで1時間攪拌することで、硫酸バリウム分散液を得た。なお、硫酸バリウム分散液の固形分は24質量%であった。また、メチルエチルケトンは和光純薬工業株式会社製を使用し、湿潤分散剤はBYK社製DISPERBYK(登録商標)−116を使用した。
そして、樹脂バインダー100質量部に対して、銅化合物担持酸化チタンの分散液30質量部、硫酸バリウム分散液90質量部、メチルエチルケトン500質量部、硬化剤40質量部を混合した。さらに、この混合物をホモディスパー(高速分散機、プライミクス株式会社製)で攪拌することにより、抗ウイルス組成物を得た。
次に、この抗ウイルス組成物をガラス板上にバーコータによって塗布し、100℃の温度で10分間加熱して乾燥することによって、本例の塗膜板を得た。なお、本例の塗膜板の断面を観察した結果、塗膜の膜厚は7.0μmであり、銅化合物担持酸化チタンの平均二次粒子径は0.4μmであり、硫酸バリウムの平均二次粒子径は5μmであった。
[実施例2]
まず、銅担持酸化物として、次のように銅化合物担持酸化アルミニウムを調製した。まず、蒸留水1000mlに50gの酸化アルミニウム(製品名:TM−D、大明化学工業株式会社製、平均一次粒子径:100nm、比重:4.0)を懸濁させた。次に、酸化アルミニウム100質量部に対して銅イオンが1.0質量部となるように、1.5gの塩化銅(II)二水和物(CuCl・2HO、関東化学株式会社製)を懸濁液に添加した。そして、懸濁液を90℃に加熱し、攪拌しながら1時間熱処理を行った。
次に、加熱処理を行った懸濁液に対し、CuCl・2HO:C12:NaOHのモル比が1:4:8になるように、水酸化ナトリウム水溶液とグルコース水溶液を添加した。そして、混合物を70℃で1時間熱処理し、スラリーを濾過した後、得られた粉体を純水で洗浄して80℃で乾燥し、ミキサーで粉砕することにより、銅化合物担持酸化アルミニウム(酸化銅担持酸化アルミニウム)を得た。なお、水酸化ナトリウム水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を13.75ml添加し、グルコース水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を7ml添加した。また、水酸化ナトリウム及びグルコースは、関東化学株式会社製のものを使用した。
得られた銅化合物担持酸化アルミニウム1質量部をイオン交換水99質量部に懸濁し、150Wの超音波分散機を用いて5分間分散処理を行った。そして、得られた溶液を2cm角のスライドガラス基材にキャストすることにより、観察用の試験片を得た。得られた試験片を透過型電子顕微鏡で観察した結果、酸化アルミニウム粒子の平均一次粒子径は30nmであり、銅化合物の平均粒子径は4nmであった。
上述のように得られた銅化合物担持酸化アルミニウム10質量部に対して、メチルエチルケトン35質量部、湿潤分散剤5質量部を加え、スターラーで1時間攪拌することで、銅化合物担持酸化アルミニウムの分散液を得た。なお、銅化合物担持酸化アルミニウムの分散液の固形分は30質量%であった。また、メチルエチルケトンは和光純薬工業株式会社製を使用し、湿潤分散剤はBYK社製DISPERBYK(登録商標)−112を使用した。
そして、実施例1の樹脂バインダー100質量部に対して、銅化合物担持酸化アルミニウムの分散液30質量部、実施例1の硫酸バリウム分散液90質量部、メチルエチルケトン500質量部、硬化剤40質量部を混合した。さらに、この混合物をホモディスパー(高速分散機、プライミクス株式会社製)で攪拌することにより、抗ウイルス組成物を得た。
次に、この抗ウイルス組成物をガラス板上にバーコータによって塗布し、100℃の温度で10分間加熱して乾燥することによって、本例の塗膜板を得た。なお、本例の塗膜板の断面を観察した結果、塗膜の膜厚は7.0μmであり、銅化合物担持酸化アルミニウムの平均二次粒子径は0.5μmであり、硫酸バリウムの平均二次粒子径は5μmであった。
[比較例1]
実施例1における抗ウイルス組成物の混合比を、樹脂バインダー100質量部に対して、銅化合物担持酸化チタンの分散液30質量部、硫酸バリウム分散液20質量部、メチルエチルケトン500質量部、硬化剤40質量部とした。それ以外は実施例1と同様にして、本例の抗ウイルス組成物を得た。なお、本例の塗膜板の断面を観察した結果、塗膜の膜厚は7.0μmであり、銅化合物担持酸化チタンの平均二次粒子径は300nmであり、硫酸バリウムの平均二次粒子径は5μmであった。
[比較例2]
まず、銅担持酸化物として、次のように銅化合物担持酸化亜鉛を調製した。まず、蒸留水1000mlに50gの酸化亜鉛(和光純薬工業株式会社製、比重:5.6)を懸濁させた。次に、酸化亜鉛100質量部に対して銅イオンが1.0質量部となるように、1.5gの塩化銅(II)二水和物(CuCl・2HO、関東化学株式会社製)を懸濁液に添加した。そして、懸濁液を90℃に加熱し、攪拌しながら1時間熱処理を行った。
次に、加熱処理を行った懸濁液に対し、CuCl・2HO:C12:NaOHのモル比が1:4:8になるように、水酸化ナトリウム水溶液とグルコース水溶液を添加した。そして、混合物を70℃で1時間熱処理し、スラリーを濾過した後、得られた粉体を純水で洗浄して80℃で乾燥し、ミキサーで粉砕することにより、銅化合物担持酸化亜鉛(酸化銅担持酸化亜鉛)を得た。なお、水酸化ナトリウム水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を13.75ml添加し、グルコース水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を7ml添加した。また、水酸化ナトリウム及びグルコースは、関東化学株式会社製のものを使用した。
得られた銅化合物担持酸化亜鉛1質量部をイオン交換水99質量部に懸濁し、150Wの超音波分散機を用いて5分間分散処理を行った。そして、得られた溶液を2cm角のスライドガラス基材にキャストすることにより、観察用の試験片を得た。得られた試験片を透過型電子顕微鏡で観察した結果、酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径は400nmであり、銅化合物の平均粒子径は4nmであった。
上述のように得られた銅化合物担持酸化亜鉛10質量部に対して、メチルエチルケトン35質量部、湿潤分散剤5質量部を加え、スターラーで1時間攪拌することで、銅化合物担持酸化亜鉛の分散液を得た。なお、銅化合物担持酸化亜鉛の分散液の固形分は30質量%であった。また、メチルエチルケトンは和光純薬工業株式会社製を使用し、湿潤分散剤はBYK社製DISPERBYK(登録商標)−112を使用した。
そして、実施例1の樹脂バインダー100質量部に対して、銅化合物担持酸化亜鉛の分散液30質量部、実施例1の硫酸バリウム分散液90質量部、メチルエチルケトン500質量部、硬化剤40質量部を混合した。さらに、この混合物をホモディスパー(高速分散機、プライミクス株式会社製)で攪拌することにより、抗ウイルス組成物を得た。
次に、この抗ウイルス組成物をガラス板上にバーコータによって塗布し、100℃の温度で10分間加熱して乾燥することによって、本例の塗膜板を得た。なお、本例の塗膜板の断面を観察した結果、塗膜の膜厚は7.0μmであり、銅化合物担持酸化亜鉛の平均二次粒子径は0.5μmであり、硫酸バリウムの平均二次粒子径は5μmであった。
[比較例3]
まず、銅担持酸化物として、次のように銅化合物担持酸化チタンを調製した。まず、蒸留水1000mlに50gのアナターゼ型酸化チタン(製品名:FP−6、昭和タイタニウム株式会社製、平均一次粒子径:15nm、比重:3.9)を懸濁させた。次に、酸化チタン100質量部に対して銅イオンが0.01質量部となるように、0.015gの塩化銅(II)二水和物(CuCl・2HO、関東化学株式会社製)を懸濁液に添加した。そして、懸濁液を90℃に加熱し、攪拌しながら1時間熱処理を行った。
次に、加熱処理を行った懸濁液に対し、CuCl・2HO:C12:NaOHのモル比が1:4:8になるように、水酸化ナトリウム水溶液とグルコース水溶液を添加した。そして、混合物を70℃で1時間熱処理し、スラリーを濾過した後、得られた粉体を純水で洗浄して80℃で乾燥し、ミキサーで粉砕することにより、銅化合物担持酸化チタン(酸化銅担持酸化チタン)を得た。なお、水酸化ナトリウム水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を13.75ml添加し、グルコース水溶液は、濃度が1mol/Lの水溶液を7ml添加した。また、水酸化ナトリウム及びグルコースは、関東化学株式会社製のものを使用した。
得られた銅化合物担持酸化チタン1質量部をイオン交換水99質量部に懸濁し、150Wの超音波分散機を用いて5分間分散処理を行った。そして、得られた溶液を2cm角のスライドガラス基材にキャストすることにより、観察用の試験片を得た。得られた試験片を透過型電子顕微鏡で観察した結果、酸化チタン粒子の平均一次粒子径は15nmであり、銅化合物の平均粒子径は4nmであった。
上述のように得られた銅化合物担持酸化チタン10質量部に対して、メチルエチルケトン35質量部、湿潤分散剤5質量部を加え、スターラーで1時間攪拌することで、銅化合物担持酸化チタンの分散液を得た。なお、銅化合物担持酸化チタンの分散液の固形分は30質量%であった。また、メチルエチルケトンは和光純薬工業株式会社製を使用し、湿潤分散剤はBYK社製DISPERBYK(登録商標)−112を使用した。
そして、実施例1の樹脂バインダー100質量部に対して、上述の銅化合物担持酸化チタンの分散液30質量部、実施例1の硫酸バリウム分散液90質量部、メチルエチルケトン500質量部、硬化剤40質量部を混合した。さらに、この混合物をホモディスパー(高速分散機、プライミクス株式会社製)で攪拌することにより、抗ウイルス組成物を得た。
次に、この抗ウイルス組成物をガラス板上にバーコータによって塗布し、100℃の温度で10分間加熱して乾燥することによって、本例の塗膜板を得た。なお、本例の塗膜板の断面を観察した結果、塗膜の膜厚は7.0μmであり、銅化合物担持酸化アルミニウムの平均二次粒子径は0.5μmであり、硫酸バリウムの平均二次粒子径は5μmであった。
[抗ウイルス性能評価]
ウイルスとしてQβバクテリオファージを用いて評価を実施した。具体的には、Qβバクテリオファージを1×10PFU/mLになるように調整し、ファージ溶液を得た。次に、ファージ溶液を、ガラス板及び上記各例の塗膜板上に0.1mL滴下し、OHPフィルムを被せて室温で2時間放置した。そして、ガラス板及び各例の抗ウイルス性塗膜におけるプラーク数を測定し、以下の式よりウイルスの不活化率R(抗ウイルス)を算出した。
[数1]
R(抗ウイルス)=Log(D/E)
R(抗ウイルス):上記条件における各例の塗膜板に係るウイルスの不活化率
D:上記条件におけるガラス板のプラーク数(個)
E:上記条件における塗膜板のプラーク数(個)
表1には、各例における樹脂バインダーの固形分、銅担持酸化物における酸化物粒子の種類、固形分及び酸化物粒子100質量部に対する銅の担持量、銅担持酸化物の平均二次粒子径、並びに、硫酸バリウムの固形分及び平均二次粒子径を示す。さらに、表1には、各例の塗膜の厚さ及び不活化率Rも合わせて示す。
Figure 2015205998
表1に示すように、比較例1では、抗ウイルス性能に効果のある銅化合物担持酸化物が一定量塗膜中に含有されているが、硫酸バリウムの含有量が少ない。そのため、銅化合物担持酸化物が樹脂バインダー内に埋没し表面に露出しないため、抗ウイルス活性が発現しなかった。比較例2では、銅を担持する酸化物粒子に比重の大きな酸化亜鉛(比重:5.6)を用いた。そのため、銅化合物担持酸化物が沈降し易くなり、塗膜表面における銅化合物担持酸化物の露出量が低下したことから、抗ウイルス活性が低下した。また、比較例3では、銅化合物担持酸化物が一定量表面に露出しているが、抗ウイルス活性に効果のある銅の担持量が微量のため、抗ウイルス活性が発現しなかった。
これに対し、本実施形態に係る実施例1及び2では、比較例1〜3に比べてQβバクテリオファージの不活化率が大幅に向上しており、抗ウイルス活性が高いことが確認された。
以上、本実施形態を実施例及び比較例によって説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
1 銅担持酸化物
2 硫酸バリウム
3 樹脂バインダー
10 抗ウイルス性塗膜
20 基材
30 抗ウイルス性部材

Claims (4)

  1. 銅粒子及び銅化合物粒子の少なくともいずれか一方を酸化物粒子に担持してなり、前記酸化物粒子100質量部に対して前記銅粒子及び銅化合物粒子の合計担持量は0.1〜10質量部であり、平均二次粒子径が80nm〜600nmである銅担持酸化物と、
    平均二次粒子径が1μm〜15μmである硫酸バリウムと、
    前記銅担持酸化物及び硫酸バリウムを分散させる、撥水性の樹脂バインダーと、
    を有し、
    前記銅担持酸化物の比重が、前記硫酸バリウムの比重に対して40〜90%であり、
    前記樹脂バインダー100質量部に対して、前記銅担持酸化物が0.1〜10質量部であり、前記硫酸バリウムが10〜45質量部であり、
    塗膜厚が前記硫酸バリウムの平均二次粒子径よりも1〜2μm厚いことを特徴とする抗ウイルス性塗膜。
  2. 前記銅担持酸化物の比重は4以下であることを特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス性塗膜。
  3. 前記樹脂バインダーの水接触角は90〜150°であることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス性塗膜。
  4. 基材と、
    前記基材上に設けられ、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の抗ウイルス性塗膜と、
    を有する抗ウイルス性部材。
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