JP2002347645A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2002347645A
JP2002347645A JP2001160737A JP2001160737A JP2002347645A JP 2002347645 A JP2002347645 A JP 2002347645A JP 2001160737 A JP2001160737 A JP 2001160737A JP 2001160737 A JP2001160737 A JP 2001160737A JP 2002347645 A JP2002347645 A JP 2002347645A
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Japan
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steering angle
steering
vehicle
angle ratio
value
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JP2001160737A
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English (en)
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Haruhiko Sato
晴彦 佐藤
Seishi Ochiai
清史 落合
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなる運転経験を有する運転者にも、また
いずれの車速においても運転者の意図に合った最適な舵
角比を自動設定することができる車両用操舵装置を提供
する。 【解決手段】 制御手段1は、操舵角θから前輪舵角へ
の伝達比である舵角比の特性を車速に対して記憶してい
る舵角比マップ6と、前方道路形状検出手段2が検出し
た前方道路形状に基づいて理想的な運転者による操舵角
度を予測する操舵角度予測手段5と、予測した操舵角度
と実際の操舵角との差θeに基づいて実際の操舵角の過
不足を表す指標値を算出し、該指標値に基づいて舵角比
マップ6を補正する舵角比マップ補正手段4とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングホイ
ールの操舵角度に対する操向輪(前輪)の転舵角度の割
合、即ち舵角比を車両の走行状態に応じて変化させる車
両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、低速時の取り回し操作性と高
速時の操舵安定性とを両立させる技術として、車両速度
に応じて舵角比(前輪舵角/ステアリング操舵角)を可
変とした操舵装置が知られている。
【0003】例えば、特開平9−58507号公報記載
の技術によれば、舵角比を電気的命令により変化させる
機構を備え、舵角比は車速に対して変化し、低車速時
(T2)は舵角比は大きく、高速時(T1)には、車速
が上がるにつれて徐々に舵角比が小さくなる特性として
いる(図12)。この技術によれば、通常の車両に対し
て、低車速時は舵角量が少なくて済み、取り回し操作の
操作性を向上させるとともに高速時の操舵安定性を得る
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、運転者
にとって最適と感じる舵角比は個人差があると考えられ
るので、上記従来の車速に対する舵角比を固定的に定め
た舵角比マップでは、舵角比に違和感を感じる運転者が
多くなるという問題点があった。
【0005】特に通常の車両と舵角比が大きく異なる低
中車速時の舵角比が問題である。この個人差の要因とし
ては、運転者のこれぐらい操舵したらこれぐらい曲がる
だろうという期待値は、それまでの運転経験により形成
されるため、個人により異なることが挙げられる。例え
ば、低車速において通常の車両のつもりで操舵すれば、
切り過ぎが発生する可能性があることが考えられる。そ
の場合、運転者はカーブ途中でその差異に気付き、修正
操舵を行うため、運転者の負担がかえって増えてしまう
問題点もある。
【0006】以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、い
かなる運転経験を有する運転者にも、またいずれの車速
においても運転者の意図に合った最適な舵角比を自動設
定することができる車両用操舵装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記課題を解決するため、ステアリング操舵角から前輪舵
角への伝達比である舵角比の特性を車速に対する舵角比
マップに応じて任意設定可能な車両用操舵装置におい
て、走行中の前方道路形状を検出する前方道路形状検出
手段と、前記前方道路形状に基づいて理想的な運転者に
よる操舵角度を予測する操舵角度予測手段と、予測した
操舵角度と実際の操舵角度との差θeに基づいて実際の
操舵角度の過不足を表す指標値を算出し、該指標値に基
づいて前記舵角比マップを補正する舵角比マップ補正手
段と、を備えたことを要旨とする。
【0008】請求項2記載の発明は上記課題を解決する
ため、請求項1記載の車両用操舵装置において、前記予
測した操舵角度に対して実際の操舵角度が切り過ぎとな
る場合は舵角比を小さく、切り不足となるの場合は舵角
比を大きくなるように補正することを要旨とする。
【0009】請求項3記載の発明は上記課題を解決する
ため、請求項1または請求項2記載の車両用操舵装置に
おいて、前記指標値は、一つのカーブ中における前記θ
eの微分値の最大ピーク値と最小ピーク値との差である
ことを要旨とする。
【0010】請求項4記載の発明は上記課題を解決する
ため、請求項1または請求項2記載の車両用操舵装置に
おいて、舵角比マップの補正は、走行中の車速に対する
舵角比の値に補正量を加算して書き換えると共に、走行
車速の近傍の車速における舵角比の値も補正量に重みを
掛けた値にて補正することを要旨とする。
【0011】請求項5記載の発明は上記課題を解決する
ため、請求項1または請求項2記載の車両用操舵装置に
おいて、前記操舵角度予測手段は、比例動作、微分動
作、及び時間遅れ動作を前記理想的な運転者の操舵制御
特性として持つことを要旨とする。
【0012】請求項6記載の発明は上記課題を解決する
ため、請求項1または請求項2記載の車両用操舵装置に
おいて、前記前方道路形状検出手段は、車両前方の道路
画像を撮影するカメラであり、前記操舵角度予測手段
は、前記カメラが撮影した道路画像から白線間中心つま
り走行車線中心を算出し、所定距離前方の走行車線中心
位置と直進した場合の位置との横方向の距離差から理想
的な運転者の操舵角度を予測することを要旨とする。
【0013】請求項7記載の発明は上記課題を解決する
ため、請求項1または請求項2記載の車両用操舵装置に
おいて、前記前方道路形状検出手段は、ナビゲーション
装置であることを要旨とする。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ステアリ
ング操舵角から前輪舵角への伝達比である舵角比の特性
を車速に対する舵角比マップに応じて任意設定可能な車
両用操舵装置において、走行中の前方道路形状を検出す
る前方道路形状検出手段と、前記前方道路形状に基づい
て理想的な運転者による操舵角度を予測する操舵角度予
測手段と、予測した操舵角度と実際の操舵角度との差θ
eに基づいて実際の操舵角度の過不足を表す指標値を算
出し、該指標値に基づいて前記舵角比マップを補正する
舵角比マップ補正手段と、を備えたことにより、理想的
な操舵角度に対する運転者の操舵角度の過不足に基づい
て舵角比マップを補正できるようになり、いずれの車速
においても運転者の意図に合った最適な舵角比を自動設
定することができるという効果がある。
【0015】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、前記予測した操舵角度に対し
て実際の操舵角度が切り過ぎとなる場合は舵角比を小さ
く、切り不足となるの場合は舵角比を大きくなるように
補正することとしたので、運転者の操舵角の切り過ぎ、
切り不足を打ち消すように舵角比を補正することができ
るという効果がある。
【0016】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、前記指標値
は、一つのカーブ中における前記θeの微分値の最大ピ
ーク値と最小ピーク値との差であることとしたので、比
較的容易な計算により実際の操舵角度の過不足を表す指
標値を算出することができるという効果がある。
【0017】請求項4記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、舵角比マップ
の補正は、走行中の車速に対する舵角比の値に補正量を
加算して書き換えると共に、走行車速の近傍の車速にお
ける舵角比の値も補正量に重みを掛けた値にて補正する
ようにしたので、車速に対する舵角比が滑らかとなるよ
うに補正することができ、車速が変化しても舵角比の変
化に違和感が生じることがないという効果がある。
【0018】請求項5記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、前記操舵角度
予測手段は、比例動作、微分動作、及び時間遅れ動作を
前記理想的な運転者の操舵制御特性として持つようにし
たので、比較的簡単な制御モデルで精度よく理想的な運
転者の操舵制御特性による予測操舵角度を算出すること
ができるという効果がある。
【0019】請求項6記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、前記前方道路
形状検出手段は、車両前方の道路画像を撮影するカメラ
であり、前記操舵角度予測手段は、前記カメラが撮影し
た道路画像から白線間中心つまり走行車線中心を算出
し、所定距離前方の走行車線中心位置と直進した場合の
位置との横方向の距離差から理想的な運転者の操舵角度
を予測するようにしたので、確実に理想的な運転者の操
舵角度を予測することができるという効果がある。
【0020】請求項7記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、前記前方道路
形状検出手段は、ナビゲーション装置としたので、近年
普及度が高まっているナビゲーション装置を搭載した車
両においては、新たに前方道路形状検出手段を設けるこ
となく、また複雑な画像処理を行うことなく、簡易に前
方道路の形状を得て、操舵角度の予測に用いることがで
きるという効果がある。
【0021】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る車両
用操舵装置の実施形態の構成を示すシステム構成図であ
り、本発明を適用した車両の要部を含むものである。
【0022】図1において、運転席19の前方に運転者
が操舵するステアリングホイール10が設けられてい
る。ステアリングホイール10には、ステアリングシャ
フト13が固着され、ステアリングシャフト13は、車
体に回動可能に取り付けられている。ステアリングシャ
フト13のステアリングホイール10側の端部には、操
舵角度検出手段11が設けられている。またステアリン
グシャフト13には、その略中央部下方に、ステアリン
グシャフトの回動力に対して制御手段1からの指示によ
り可変な抵抗力を与える操舵力調節手段12が設けられ
ている。またステアリングシャフト13の下端部には、
舵角比可変手段14が設けられ、舵角比可変手段14の
下部にはジョイント15を介してステアリングギアボッ
クス16が備えられている。ステアリングギアボックス
16からは、左右方向にそれぞれタイロッド17が伸延
し、タイロッド17の端部はそれぞれナックルアーム1
8を介して操向輪である前輪19が接続されている。そ
して、ステアリングホイール10を操作することによ
り、前輪19の方向を変えることができるようになって
いる。
【0023】操舵角度検出手段11は、運転者が操作す
るステアリングホイール10の操舵角度(以下、操舵角
θとする)を検出し、この操舵角θを制御手段1へ入力
する。また、走行中の前方道路形状を検出する前方道路
形状検出手段2と、車両の走行速度を検出するスピード
メータ等の車速検出手段3が設けられ、それぞれ前方道
路形状、車速を制御手段1へ出力している。
【0024】制御手段1は、操舵角θから前輪舵角への
伝達比である舵角比の特性を車速に対して記憶している
舵角比マップ6と、前方道路形状検出手段2が検出した
前方道路形状に基づいて理想的な運転者による操舵角度
を予測する操舵角度予測手段5と、予測した操舵角度と
実際の操舵角との差θeに基づいて実際の操舵角の過不
足を表す指標値を算出し、該指標値に基づいて舵角比マ
ップ6を補正する舵角比マップ補正手段4とを備えてい
る(請求項1)。
【0025】制御手段1は、前方道路形状検出手段2が
撮像した画像を処理することにより、一定距離先の道路
中心の位置を算出することができる。この前方道路形状
検出手段2は例えば、車室内に前方に向けて取り付けた
CCDカメラである。
【0026】舵角比マップ6に記憶された舵角比の特性
は、車速Vに応じて変化するものであり、舵角比G
(V)は車速Vの関数として表現される。
【0027】舵角比の基本的な特性は、図2に示す様
に、一定車速VL以下では高い値で一定、それ以上の車
速では車速に応じて徐々に小さくなる特性である。制御
手段1では、各車速域Vnに対する舵角比G(Vn)の
値を予め記憶した舵角比マップ6を持っており、車速検
出手段3が検出した車速から舵角比マップ6を検索する
ことにより舵角比可変手段14の舵角比を制御するもの
とする。
【0028】本実施形態は、前方道路形状検出手段2の
信号に基づき、その運転者にとって最適な舵角比となる
様、各車速域Vnに対する舵角比G(Vn)のマップ6
を下記で説明するドライバモデルに基づき時々刻々と書
き換えるものである。
【0029】まず、前方道路形状検出手段(CCDカメ
ラ)2が撮像した画像の処理について図3を用いて説明
する。図3は、前方道路形状検出手段2が撮像した画像
を白黒で二値化した画像データのイメージを示すもので
ある。但し、図面を見やすくするために、白黒を反転し
て図3に表示している。
【0030】撮像した画像を白黒で二値化することによ
り、白線の輪郭を浮かび上がらせ、一定距離前方におけ
る自動走行レーンの左右白線中心の位置を求める(図3
中の大きい白円の位置)。その位置の横方向の画像中心
からの距離をeとする。この値は、一定前方注視点距離
におけるコースからのずれを示している。制御手段1で
は、このeに基づき、理想的な操舵を行うと仮定した場
合の操舵角(以下、予測操舵角θref )を以下のドライ
バモデルにより求める(請求項6)。
【0031】コースからのずれeに対する予測操舵角θ
ref は、式(1)で求める。ここで、h(t)は時間t
におけるドライバモデルの伝達関数である。
【0032】
【数1】 θref =h(t)・e/G(Vn) …(1) ここでh(t)をラプラス変換したものをH(s)とす
ると、H(s)は以下の式(2)で求める。
【0033】
【数2】 H(s)=h1(1+T1S)e-T2S …(2) ここで、h1はドライバモデルの比例係数、T1は微分
係数、T2は時間遅れ係数である。つまりこのドライバ
モデルはコースからのずれeに対して、運転者は比例、
一次進み、時間遅れが入った動作を行うと仮定したもの
である(請求項5)。
【0034】この様に求めた前方道路形状に合わせた運
転者の理想的な操舵角θref と実際の運転者の操舵パタ
ーンとの関係を図4に示す。運転者にとって舵角比が合
っている場合は運転者の操舵角θはθref と一致する
が、舵角比が高すぎる場合は操舵初期において切り過ぎ
る操作となり、それを修正するため図の様にコーナー中
に切り戻し操作を行う。
【0035】また逆に舵角比が低すぎる場合は操舵初期
において切り不足となり、修正するためコーナー中に切
り増し操作を行う。この予測操舵角θref と運転者の操
舵角θの差を操舵角誤差θe(=θref −θ)とする
と、切り過ぎ、切り不足の場合のθeは図5に示す様な
パターンとなる。切り不足の場合はθeが徐々に大きく
なっていき、切り増す修正操舵で誤差が急に減少する。
切り過ぎの場合はθeが徐々に一側に大きくなってい
き、取り戻す修正操舵で誤差が少なくなる。切り過ぎ、
切り不足において運転者の操舵の特徴は後半に急に修正
操舵を行うことである(運転者が切り過ぎ、切り不足を
自覚しないで単に最適ラインを外した場合は、後半では
誤差は徐々に小さくなる操作となると予想できる)。
【0036】つまり、切り過ぎ、切り不足の量を判定す
る指標値(パラメータ)として後半の修正操舵における
θeの勾配(微分値)が適切と考えられる。θeの微分
値を操舵角速度誤差△θeとすると、△θeは切り不足
の場合は図6(a)に示すパターンとなる。△θeの最
大値(プラス側ピーク値)をP1、最小値をP2(マイ
ナス側ピーク値)とすると、切り増し操作の特徴として
P2の絶対値がP1の絶対値に対して極端に大きくなる
ため、P1とP2を足した値(以下Pe’(=P1+P
2))は大きいマイナス値となる。切り過ぎの場合は図
6(b)に示すパターンとなる。切り戻し操作の特徴と
してP1の絶対値がP2の絶対値に対して極端に大きく
なるため、P1とP2を足した値Pe’は大きいプラス
値となる。
【0037】本実施形態は、このθeの微分値の一つの
カーブ中における最大値P1と最小値P2との差である
Pe’の値により切り不足、切り過ぎの量を判別し(請
求項2)、それに応じて切り過ぎる場合は舵角比を小さ
く、切り不足の場合は舵角比を大きくするように舵角比
を補正するものである(請求項3)。
【0038】ここで、Pe’は一つのコーナーにおける
値であるが、判別の精度をより高めるため、現在から前
複数個(N個とする)までのコーナーにおけるPe’の
値の平均をPeとして、その値に応じて舵角比補正量
(以下△G。車速Vnにおける舵角比G(Vn)=元の
G(Vn)+△Gとする)を算出する。
【0039】Peと△Gの関係を図7に示す。Peが大
きい(つまり切り過ぎ)場合は、△Gをマイナスとして
舵角比を小さくする。Peがマイナス側に大きい(つま
り切り不足)場合は、△Gをプラス値として舵角比を大
きくしている。この補正を行うことにより、舵角比の過
不足による切り過ぎ、切り不足を改善することができ
る。
【0040】前述のロジックにより舵角比の補正を行う
際に、ここで補正対象の舵角比の範囲は、図8に斜線で
示す範囲内とする。車速(Vn)により異なる上限値
(Gmax(Vn))、下限値(Gmin(Vn))を持つ。
また、舵角比の補正は舵角比のマップにおけるその車速
(Vn)での舵角比G(Vn)を書き換えるものである
が、G(Vn)のみを変化させたのでは、その周辺車速
のマップ(G(Vn−2)、G(Vn−1)、G(Vn
+1)、G(Vn+2)等)とのアンマッチが生じる。
そのため図9に示す様に、舵角比マップの内容を書き換
えて補正を行う場合は、補正量は車速Vnでは△Gであ
るが、その前後車速域の値も係数(隣がK1、2つ隣が
K2。例えば、K1=0.5、K2=0.2。)を掛け
補正を行うものとする(請求項4)。
【0041】以上述べたロジックを持つ制御手段の処理
内容を図10,図11のフローチャートを参照して詳細
に説明する。まず処理内容の概略を説明する。最初に作
業用記憶及びフラグflagの初期化を行う。このフラ
グflagはカーブ走行中か否かを示すフラグであり、
1の場合はカーブである。次いで、現舵角比G(Vn)
にて舵角比可変手段の駆動を行う。次いでCCDカメラ
の画像により横ずれ量eを算出し、横ずれ量eが所定値
以上であればカーブ走行中とみなし、操舵角速度誤差の
最大ピーク値P1、最小ピーク値P2の算出を行う。次
いでPe’=P1+P2を算出し、複数のカーブについ
てPe’の平均値をPeとして、舵角比補正値△Gを求
め、舵角比マップを書き換える。
【0042】図10の詳細フローチャートにおいて、最
初に、ステップS10において、車速に対する舵角比G
()、最大値Gmax()、最小値Gmin()に用いる作業
エリアの初期化を行い、次いでステップS12におい
て、作業用フラグflagの初期化を行う。このフラグ
flagはカーブ走行中か否かを示すフラグであり、1
の場合はカーブであり、0場合直線路またはほぼ直線な
道路を走行中であることを示す。次いで、ステップS1
4で現在の車速Vnを読み込み、ステップS16で車速
Vnから舵角比マップの値G(Vn)を読み出す。そし
て、ステップS18で舵角比がG(Vn)となるように
舵角比可変手段の駆動を行う。
【0043】次いでステップS20でCCDカメラによ
り前方道路を撮像した画像を読み込む。ステップS22
では、この画像により図3に示したように、画像中心か
ら自車走行レーンの左右境界を示す両白線中心までの水
平方向の距離(横ずれ量)eを算出する。そしてステッ
プS24で距離eが所定値以上か否かを判定する。
【0044】距離eが所定値以上であればカーブ走行中
とみなして、ステップS26でflagを1にセットす
る。次いでステップS28で操舵角度検出手段により操
舵角θを読み込む。
【0045】次いで、ステップS30において、現在の
速度における舵角比G(Vn)、距離e、及び上述の式
(1)、式(2)に示した理想的なドライバモデルか
ら、理想的なドライバによる操舵角である予測操舵角θ
ref を算出する。そして、ステップS32で操舵角θ及
び予測操舵角θref それぞれの時間微分値の差である操
舵角速度誤差△θeを求める。次いで、ステップS34
で、この△θeがカーブに進入してから、即ちflag
が1に変化してからの最大値であるか否かを判定する。
【0046】ステップS34の判定で△θeが最大値で
あれば、ステップS36に分岐してP1に△θeを格納
し、ステップS34の判定で最大値でなければP1を更
新しない。
【0047】次いで、ステップS38において、この△
θeがflagが1に変化してからの最小値であるか否
かを判定する。ステップS38の判定で△θeが最小値
であれば、ステップS40に分岐してP2に△θeを格
納し、ステップS38の判定で△θeが最小値でなけれ
ばP2を更新しない。
【0048】次いでステップS42において、キーOF
Fか否かを判定し、キーOFFであれば処理を終了する
が、キーOFFでなければ、処理を継続するためにステ
ップS14へ戻る。
【0049】ステップS24の判定がNo、即ち距離e
が所定値未満であった場合、図11のステップS44へ
移り、前のサンプルはflagが1であったかどうかを
判定する。前のサンプルがflag=1であれば、ステ
ップS46でカーブ走行終了の処理を行うべく、fla
gをリセットして、ステップS50へ移る。前のサンプ
ルがflag=1でなければ、ステップS48でfla
g=0として、図10のステップS42へ分岐する。
【0050】ステップS50では、操舵角速度誤差の最
大ピークと最小ピークとの差(peak−to−pae
k value)をPe’=P1+P2により算出す
る。次いで、ステップS52で現在までのN個のPe’
の平均値Peを算出する。次いで、ステップS54で図
7のようなPeと舵角比補正値△Gのテーブルまたは計
算式を利用して、舵角比補正値△Gを求める。
【0051】次いで、ステップS56において、舵角比
マップにおける現車速Vnの舵角比G(Vn)の値に補
正値△Gを加算した値G(Vn)+△Gを算出して、補
正後の舵角比で舵角比マップを書き換える。次いで補正
した舵角比G(Vn)を最大値Gmax(Vn)、最小値
Gmin(Vn)でリミッタを掛けるため、まずステップ
S58において、G(Vn)が最大値Gmax(Vn)を
超えているか否かを判定する。G(Vn)が最大値Gma
x(Vn)を超えていれば、ステップS60でG(V
n)を最大値Gmax(Vn)で書き換えて、ステップS
66へ移る。
【0052】ステップS58でG(Vn)が最大値Gma
x(Vn)を超えていなければ、ステップS62でG
(Vn)が最小値Gmin(Vn)より小さいか否かを判
定する。ステップS62の判定でG(Vn)が最小値G
min(Vn)より小さければ、ステップS64でG(V
n)を最小値Gmin(Vn)で書き換えて、ステップS
66へ移る。ステップS66では、舵角比補正の対象と
なる車速Vnの周辺の車速における舵角比G(Vn−
2)、G(Vn−1)、G(Vn+1)、G(Vn+
2)ついても、図9に示したように、それぞれ重み計数
K2,K1,K1,K2を加味して書き換える。次い
で、ステップS42でキースイッチの状態を判定し、キ
ースイッチがOFFでなければ、ステップS14へ移り
処理を継続する。
【0053】こうして、本発明においては、理想的なド
ライバの操舵特性から予測した操舵角度に対して実際の
操舵角度が切り過ぎとなる場合は舵角比を小さく、切り
不足となるの場合は舵角比を大きくなるように補正する
ので、運転者の操舵角の切り過ぎ、切り不足を打ち消す
ように舵角比を補正することができ、運転者の操舵特性
や操舵イメージに適合した操舵角比に自動的に調整され
る。
【0054】また、本実施形態では、一定距離先におけ
る前方道路の横ずれ量eはCCDカメラであるCCDカ
メラの画像により求めたが、ナビゲーション装置を搭載
した車両においては、より簡易的な方法として、ナビゲ
ーション装置が認識する道路前方の形状及び車両の方向
から、一定距離先における前方道路の横ずれ量eを求め
ることもできる(請求項7)。この場合、新たに前方道
路形状検出手段を設けることなく、また複雑な画像処理
を行うことなく、簡易に前方道路の形状を得て、操舵角
度の予測に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用操舵装置の実施形態の構成
を説明するシステム構成図である。
【図2】車速Vに対する舵角比G(V)の関係を示すグ
ラフである。
【図3】CCDカメラの画像例を示す図である。
【図4】予測操舵角θref と実際の操舵角θのパターン
を示す図である。
【図5】操舵角誤差θeの時間変化パターンを示す図で
ある。
【図6】(a)切り不足時の操舵角速度誤差△θeのパ
ターンを示す図、(b)切り過ぎ時の操舵角速度誤差△
θeのパターンを示す図である。
【図7】Peと舵角比補正量△Gとの関係を示すグラフ
である。
【図8】車速と舵角比の上限値、下限値の関係を示すグ
ラフである。
【図9】車速Vn近傍の舵角比補正の内容を示すグラフ
である。
【図10】制御装置による処理内容を説明するフローチ
ャートである。
【図11】制御装置による処理内容を説明するフローチ
ャートである。
【図12】従来例の舵角比制御特性の例を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 制御手段 2 前方道路形状予測手段 3 車速検出手段 4 舵角比マップ補正手段 5 操舵角度予測手段 6 舵角比マップ 10 ステアリングホイール 11 操舵角度検出手段 12 操舵力調節手段 13 ステアリングシャフト 14 舵角比可変手段 15 ジョイント 16 ステアリングギアボックス 17 タイロッド 18 ナックルアーム 19 前輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01C 21/00 G01C 21/00 A // B62D 101:00 B62D 101:00 113:00 113:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 2F029 AA02 AB13 3D032 CC08 DA03 DA23 DA84 DA87 DC01 DC03 DC08 EC31 EC35

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング操舵角から前輪舵角への伝
    達比である舵角比の特性を車速に対する舵角比マップに
    応じて任意設定可能な車両用操舵装置において、 走行中の前方道路形状を検出する前方道路形状検出手段
    と、 前記前方道路形状に基づいて理想的な運転者による操舵
    角度を予測する操舵角度予測手段と、 予測した操舵角度と実際の操舵角度との差θeに基づい
    て実際の操舵角度の過不足を表す指標値を算出し、該指
    標値に基づいて前記舵角比マップを補正する舵角比マッ
    プ補正手段と、 を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記予測した操舵角度に対して実際の操
    舵角度が切り過ぎとなる場合は舵角比を小さく、切り不
    足となるの場合は舵角比を大きくなるように補正するこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】 前記指標値は、一つのカーブ中における
    前記θeの微分値の最大ピーク値と最小ピーク値との差
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    車両用操舵装置。
  4. 【請求項4】 舵角比マップの補正は、走行中の車速に
    対する舵角比の値に補正量を加算して書き換えると共
    に、走行車速の近傍の車速における舵角比の値も補正量
    に重みを掛けた値にて補正することを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の車両用操舵装置。
  5. 【請求項5】 前記操舵角度予測手段は、比例動作、微
    分動作、及び時間遅れ動作を前記理想的な運転者の操舵
    制御特性として持つことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の車両用操舵装置。
  6. 【請求項6】 前記前方道路形状検出手段は、車両前方
    の道路画像を撮影するカメラであり、 前記操舵角度予測手段は、前記カメラが撮影した道路画
    像から白線間中心つまり走行車線中心を算出し、所定距
    離前方の走行車線中心位置と直進した場合の位置との横
    方向の距離差から理想的な運転者の操舵角度を予測する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用
    操舵装置。
  7. 【請求項7】 前記前方道路形状検出手段は、ナビゲー
    ション装置であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の車両用操舵装置。
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