JP2002338630A - ノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体およびその製造方法 - Google Patents

ノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた凝集性能を有し、かつ水溶解性のよい
ノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルアミド系重
合体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 光開始剤を含むアクリルアミド系単量体
水溶液を光重合させて得られたノニオン性又はアニオン
性の水溶性アクリルアミド系重合体であって、当該重合
体の0.2%塩粘度ηS(0.2)およびアニオン当量値(E
q)が、ηS(0.2)−1.56Eq≧24を満足する。こ
のような水溶性アクリルアミド系重合体は、光開始剤を
含むアクリルアミド系単量体水溶液を基体上に層状に供
給し、これに照射条件を変えて活性エネルギー線を照射
することで生産性良く得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、格段に優れた凝集
性能を有し、かつ水溶解性に優れ、凝集剤、抄紙用粘
剤、製紙用歩留まり向上剤等に好適なノニオン性又はア
ニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水溶性アクリルアミド系重合体
は工業的な規模で生産され、各種用水の浄化のための凝
集剤、紙力増強剤、繊維分散剤、土質安定剤等として広
く利用されている。一方、正電荷を帯び安定に分散して
水中に浮遊する微粒子を凝集させる凝集剤としては、ノ
ニオン性又はアニオン性の高分子量の重合体が有効であ
ることが知られている。これらノニオン性又はアニオン
性の重合体の使用にあっては、凝集させる対象の荷電状
態が異なるため、対象に適したアニオン当量値を有する
重合体が選択されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にこれら重合体を
凝集剤として使用する場合、その分子量が高いほど少な
い使用量で、また短い凝集沈殿時間で対象を凝集させる
ことができ、凝集性能に優れていると言われている。し
かし一方で、分子量が高いほど重合体の水への溶解性が
低下してしまうことが知られている。
【0004】このような水溶解性の低下は使用時の溶解
時間を長くすることによってある程度解決される。しか
しながら、高架橋重合体は水溶解性がはなはだしく低く
水中で膨潤するのみで、溶解時間を長くしても粒子状物
が溶解せずに残ってしまう。そのため、高架橋重合体を
凝集剤として使用すると凝集性能が低く、石油回収用増
粘剤として使用する場合は浸透力が低く、また抄紙用粘
剤として使用する場合は抄紙上にフィッシュアイを生じ
る等の問題がある。すなわち、高い凝集性能と良好な水
溶性とをともに満足するようなアクリルアミド系重合体
は従来得られていなかった。
【0005】一方、アクリルアミド系重合体の製造方法
としては、例えば、特公平5−32410号公報および
特公平6−804号公報には、移動する基体上に光開始
剤を含むアクリルアミド系水溶液を層状となるように供
給し、この層状とされたアクリルアミド水溶液に光を照
射して重合させ、ノニオン性又はアニオン性のアクリル
アミド系重合体を連続的に製造する方法が開示されてい
る。これは、例えば可動式の連続ベルト上の一端から単
量体水溶液を供給し、光を照射して重合させ、得られた
水性ゲルを他端から連続的に取り出す方法である。
【0006】ノニオン性又はアニオン性のアクリルアミ
ド系単量体の重合発熱は、カチオン性のアクリルアミド
系単量体の重合に比べて一般に大きいため、前記方法で
高分子量のノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリル
アミド系重合体を得ようとすると架橋等の副反応が生
じ、得られる重合体の溶解性が著しく低下することがあ
る。そのため、単量体水溶液の厚みを薄くして重合する
等の工夫により重合発熱を十分除去することが必要で、
生産性が低いという問題があった。
【0007】一方、特公平5−26522号公報におい
て、微細鉱物粒子を含む廃水処理用に用いられる特定の
アニオン当量値を有するアニオン性の水溶性アクリルア
ミド系重合体からなる凝集剤について、その凝集剤の物
性と、凝集物のフロック径および沈降速度等の凝集性能
との好ましい関係について提案されている。しかしなが
ら、この提案では適用できる凝集剤が特定のアニオン当
量値のものに限られるという問題がある。また、特開昭
52−3758号公報には、特定組成のアクリルアミド
系共重合体の曳糸性を制御することにより凝集性能に優
れた重合体が得られると記述されている。また、特開昭
61−213203号公報には曳糸性を制御した重合体
の製造方法として光重合による方法が記載されている
が、重合生産性がはなはだ低いという問題がある。すな
わち、従来、凝集性能に優れた重合体を生産性良く製造
する方法は提案されておらず、また、凝集剤の物性とそ
の性能などとの関係も十分には明らかになっていなかっ
た。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、格段に優れた凝集性能を有し、かつ水溶解性のよい
ノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルアミド系重
合体を生産性よく提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、重合体の
凝集性能と水溶液物性との関係について詳細に解析検討
した結果、意外にも光重合により得られたノニオン性又
はアニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体であっ
て、その溶液粘度とアニオン当量値とが特定の関係にあ
るものが、格段に優れた凝集性能を発現することを見出
し本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は、
光開始剤を含むアクリルアミド系単量体水溶液を光重合
させて得られたノニオン性又はアニオン性の水溶性アク
リルアミド系重合体であって、当該重合体の0.2%塩
粘度(ηS(0.2))とアニオン当量値(Eq)の関係が下
記式(I)を満足することを特徴とするノニオン性又は
アニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体である。 ηS(0.2)−1.56Eq≧24・・・(I) (ただし(I)式中、ηS(0.2)の単位は[mPa・
s]、Eqの単位は[meq/g]とする。)
【0010】ここで、0.2%塩粘度ηS(0.2)とは、ア
クリルアミド系重合体濃度が0.184重量%となるよ
うに重合体乾燥粉末を溶解した4重量%塩化ナトリウム
水溶液を、B型回転粘度計にてローターNo.1を用い
て60rpm、25℃で測定したブルックフィールド粘
度を意味する。重合体乾燥粉末を溶解した4重量%塩化
ナトリウム水溶液は、内径約8.6cmのガラス製50
0mlビーカーに重合体乾燥粉末と純水を合計480g
入れ、同じ大きさの上下2段の平羽根(塩化ビニル製、
厚さ3mm、幅5cm、高さ2cm、液面から上段の平
羽根上部までの距離1.5cm、上下2段の板の間隔2
cm、2枚の板を固定する軸の直径8mm)を用いて、
240rpmで4時間攪拌後、塩化ナトリウム20gを
加え、さらに30分間攪拌を行って調製する。
【0011】このとき、通常のアクリルアミド系重合体
の乾燥粉末には、重合体成分(中和塩を含む)と水分が
含まれるが、溶液中のアクリルアミド系重合体の重量と
は乾燥粉末の重量を含水率で補正した重量のことであ
り、この水分を含まない。乾燥粉末の水分量は通常8%
前後であり、例えば8%の水分を含む乾燥粉末の場合、
乾燥粉末が0.2重量%となるように加えることで、ア
クリルアミド系重合体濃度が0.184重量%である前
記の溶液が得られる。なお、水分量は熱風乾燥機にて重
合体を110℃で6hr加熱した際の減量であり、乾燥
粉末の含水率はこの水分量から算出したものである。
【0012】また、アクリルアミド系重合体(試料)の
アニオン当量値(Eq)は次のようにして算出された値
である。まず、100mlビーカーに0.1重量%試料
溶液を3g程度精秤し、これに脱イオン水を加えて50
gとして、5分以上攪拌する。次に、この溶液のpHを
N/10アンモニア水で約10.4に調整後、これにN
/200メチルグリコールキトサン試薬5mlを滴下し
て5分間攪拌し、これにトルイジンブルー指示薬を2〜
3滴加えて検水とし、この検水をN/400ポリビニル
硫酸カリウム試薬(N/400PVSK)により滴定す
る。このときの滴定速度は2ml/分とし、検水が青か
ら赤紫色に変色してからこの状態を10秒以上保持し、
かつ更にN/400PVSKを1滴加えても検水が変色
しない時点を終点とする。なお、上記操作において、試
料溶液を添加しない場合をブランクとする。また、上記
滴定は、25℃で行う。これらの測定値を基に、アニオ
ン当量値(Eq)は下記式(III)で計算される。 アニオン当量値(Eq)[meq/g] =(ブランクの滴定量[ml]−試料の滴定量[ml])×2.5×N/400 PVSKのファクター/0.1重量%試料溶液重量[g]・・・(III)
【0013】また、本発明者等は上記アクリルアミド系
重合体において、溶液粘度とアニオン当量値だけでな
く、ワイセンベルク効果の程度、希薄水溶液粘度を含め
た特定の物性範囲の重合体が、これまでに知られている
よりも格段に優れた凝集性能を発現することを見出し
た。すなわち、上記ノニオン性又はアニオン性の重合体
においては、上記物性に加えて、0.2%塩粘度(η
S(0.2))、1.04%ワイセンベルグ値(1.04%W
値またはW1.04)、0.1%溶液粘度(ηSol(0.1))、
1%塩粘度(ηS(1))、およびアニオン当量値(Eq)
の関係が下記式(II)を満足する値であることが好ま
しい。 2.68×10-1ηS(0.2)+1.10×1021.04/ηS(1)−5.62ηSol (0.1) /ηS(1)−5.57×10-1Eq≧8.0・・・(II) (ただし(II)式中、ηS(0.2)およびηSol(0.1)およ
びηS(1)の単位は[mPa・s]、Eqの単位は[me
q/g]、W1.04の単位は[mm]とする。)
【0014】ここで、1%塩粘度(ηS(1))とは、重合
体濃度が0.92重量%となるように重合体乾燥粉末を
溶解した4重量%塩化ナトリウム水溶液を、B型回転粘
度計にてローターNo.2を用いて6rpm、25℃で
測定したブルックフィールド粘度を意味する。例えば、
8%の水分を含む乾燥粉末の場合、乾燥粉末が1重量%
となるように加えることで、前記のアクリルアミド系重
合体濃度が0.92重量%の溶液が得られる。重合体乾
燥粉末を溶解した4重量%塩化ナトリウム水溶液は、内
径約8.6cmのガラス製500mlビーカーに重合体
乾燥粉末と純水を合計480g入れ、同じ大きさの上下
2段の平羽根(塩化ビニル製、厚さ3mm、幅5cm、
高さ2cm、液面から上段の平羽根上部までの距離1.
5cm、上下2段の板の間隔2cm、2枚の板を固定す
る軸の直径8mm)を用いて、240rpmで4時間攪
拌後、塩化ナトリウム20gを加えさらに30分間攪拌
を行って調製する。
【0015】上記1.04%W値(W1.04)とは、重合
体濃度が0.96重量%となるように重合体乾燥粉末を
溶解した水溶液500gを、内径約8.6cmのガラス
製500mlビーカーで、2段の2枚平羽根(塩化ビニ
ル製、幅5cm、高さ2cm、間隔2cm、液面から上
段の平羽根までの距離1.5cm)を用いて、240r
pmで4時間攪拌したときのワイセンベルク効果の高さ
(攪拌時に攪拌棒に絡みついた上記水溶液の上位置と液
面との距離、単位はmmとする。)を意味する。例え
ば、8%の水分を含む乾燥粉末の場合、乾燥粉末が1.
04重量%となるように加えることで、前記のアクリル
アミド系重合体濃度が0.96重量%の溶液が得られ
る。
【0016】上記0.1%溶液粘度とは、重合体濃度が
0.092重量%となるように重合体乾燥粉末を溶解し
た水溶液を、B型回転粘度計にてローターNo.1を用
いて6rpm、25℃で測定したブルックフィールド粘
度を意味する。但し、測定値が100mPa・s以下の
時は、BLアダプタを使用して測定した値を用いる。例
えば、8%の水分を含む乾燥粉末の場合、乾燥粉末が
0.1重量%となるように加えることで、前記のアクリ
ルアミド系重合体濃度が0.092重量%の溶液が得ら
れる。水溶液は、内径約8.6cmのガラス製500m
lビーカーに重合体乾燥粉末と純水を合計500g入
れ、内径約8.6cmのガラス製500mlビーカー
で、同じ大きさの上下2段の平羽根(塩化ビニル製、厚
さ3mm、幅5cm、高さ2cm、液面から上段の平羽
根上部までの距離1.5cm、上下2段の板の間隔2c
m、2枚の板を固定する軸の直径8mm)を用いて、2
40rpmで4時間攪拌を行って調製する。
【0017】また、上記ノニオン性又はアニオン性の水
溶性アクリルアミド系重合体においては、アニオン当量
値(Eq)が3.8meq/g以下であることが好まし
い。この範囲であれば凝集剤等として広い用途に適用す
ることができる。
【0018】また本発明者等は、上記のごとく優れた凝
集性能を有する高分子量で水への溶解性が良好な重合体
の製造方法について鋭意検討した結果、単量体を水溶液
中で重合させる製造方法として、光開始剤を添加した単
量体水溶液を基体上に層状となるよう供給し、特定の照
射条件下で光照射して光重合を行う製造方法が好ましい
ことを見出した。すなわち、本発明のノニオン性又はア
ニオン性の水溶性アクリルアミド重合体を得る製造方法
は、光開始剤を含むアクリルアミド系単量体水溶液を基
体上に層状に供給し、この層状の単量体水溶液に活性エ
ネルギー線を照射して光重合する水溶性アクリルアミド
系重合体の製造方法において、実質的に単量体の重合が
開始した時点(t0)から、重合率95%となるまでの
活性エネルギー線の照射時間をt1とし、この照射時間
1に照射される活性エネルギー線の全照射エネルギー
の35〜60%を、実質的に重合が開始した時点から1
/3t1までの時間に照射し、上記照射時間t1以降の照
射時間内に、照射時間t1に照射した活性エネルギー線
の最大照射強度の3倍以上の活性エネルギー線を照射し
て光重合することを特徴とする。
【0019】また、より水溶解性に優れたアクリルアミ
ド系重合体を得るには、原料であるアクリルアミド系単
量体の少なくとも一部として、ニトリルヒドラターゼの
触媒作用によりアクリロニトリルを水和して得られたア
クリルアミド単量体を使うことが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明のノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリ
ルアミド系重合体は、光開始剤を含むアクリルアミド系
単量体水溶液を光重合させて得られたノニオン性又はア
ニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体であって、当
該重合体の0.2%塩粘度(ηS(0.2))とアニオン当量
値(Eq)の関係が下記式(I)を満足することを特徴
とする。 ηS(0.2)−1.56Eq≧24・・・(I) (ただし(I)式中、ηS(0.2)の単位は[mPa・
s]、Eqの単位は[meq/g]とする。)
【0021】上記アクリルアミド系単量体水溶液とは少
なくともアクリルアミドを含む水溶液であり、アクリル
アミド以外のアニオン性又はノニオン性の単量体を含ん
でいてもよいが、全単量体中、アクリルアミドは25重
量%以上含まれることが好ましい。アクリルアミド以外
のアニオン性又はノニオン性の単量体としては、例え
ば、アクリルアミドの部分加水分解物、アクリル酸およ
びこれらの酸のアルカリ塩、アンモニウム塩、メタクリ
ル酸およびこれらの酸のアルカリ塩、アンモニウム塩2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のよ
うなアクリルアミドアルカンスルホン酸およびそのアル
カリ塩、アンモニウム塩、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸のようなアクリルアミドアルカ
ンスルホン酸およびそのアルカリ塩、アンモニウム塩等
が挙げられる。またアクリルアミド系単量体水溶液に
は、生成重合体の水溶性を損なわない範囲で、アクリロ
ニトリル、アクリルアミドおよびメタクリルアミドのN
置換誘導体、スチレン、N,N’−メチレンビスアクリ
ルアミドのような2官能基以上のビニル単量体を含んで
いてもよい。
【0022】アクリルアミド系単量体水溶液に含まれる
アクリルアミドの製法は特に限定されず、例えば、銅ま
たは銅化合物を触媒として接触水和する方法(以下、銅
触媒法という)、ニトリルヒドラターゼの触媒作用によ
りアクリロニトリルを水和する方法(以下、バイオ法と
いう)等が挙げられる。特に、水不溶物が少なく良好な
水溶性を示す重合体を得るためには、バイオ法で製造さ
れたアクリルアミドが好ましい。この理由としては、製
法の相違に基づく何らかの不純物が関与していると推定
される。
【0023】ここで、ニトリルヒドラターゼとは、ニト
リル化合物を対応するアミド化合物に変換する酵素であ
り、例えば、バチルス(Bacillus)属、バクテ
リジューム(Bacteridium)属、マイクロコ
ッカス(Micrococcus)属、ブレビバクテリ
ウム(Brevibacterium)属〔特公昭62
−21519号〕、コリネバクテリウム(Coryne
bacterium)属、ノカルディア(Nocard
ia)属〔特公昭56−17918号〕、シュードモナ
ス(Pseudomonas)属〔特公昭59−379
51号〕、ロドコッカス(Rhodococcus)
属、ミクロバクテリウム(Microbacteriu
m)属〔特公平4−4873号〕、ロドコッカス(Rh
odococcus)属〔特公平4−40948号〕、
ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus
rhodochrous)種〔特公平6−55148
号、SU1731814号〕、フザリウム(Fusar
ium)属〔特開昭64−86889号〕、アグロバク
テリウム(Agrobacterium)属〔特開平5
−103681号、特開平6−14786号〕に属する
微生物由来のものが挙げられる。
【0024】ニトリルヒドラターゼを用いてアクリルア
ミドを製造する際のニトリルヒドラターゼの使用形態は
特に限定されず、例えば、上記微生物の培養液、培養液
から分離した休止菌体または固定化菌体、あるいは、休
止菌体からニトリルヒドラターゼ活性酵素を抽出し、直
接または担体に固定化したもの等が挙げられる。また、
アクリロニトリルのアクリルアミドへの水和反応条件は
常温、常圧で反応する酵素法の条件に準ずるものであれ
ば、特に制限されない。また、水和反応後のアクリルア
ミド水溶液をそのまま用いても、濃縮操作によりアクリ
ルアミド濃度を上げてから使用しても差し支えない。
【0025】上記光開始剤とは、活性エネルギー線によ
って分解し開始ラジカルを発生する化合物であり、例え
ば、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジ
ル、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アンスラキノ
ン、アシルホスフィンオキサイド化合物、アゾ系化合物
等が挙げられる。特に、水溶解性が高い重合体が得られ
やすいアシルホスフィンオキサイド化合物が好ましい。
また、これら光開始剤は、2種類以上を組み合わせて使
用することもできる。光開始剤の添加量は、目的とする
重合体の分子量と重合時間の兼ね合いから適宜決定さ
れ、通常1〜1000ppm程度である。
【0026】上記ノニオン性又はアニオン性の水溶性ア
クリルアミド重合体とは、上記アクリルアミド系単量体
水溶液を光重合して得られる水溶性重合体であり、例え
ば、アクリルアミド重合体、アクリルアミドの部分加水
分解物、アクリルアミドとアクリル酸およびこれらの酸
のアルカリ塩、アンモニウム塩の共重合体、アクリルア
ミドとメタクリル酸およびこれらの酸のアルカリ塩、ア
ンモニウム塩の共重合体、アクリルアミドと2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなアク
リルアミドアルカンスルホン酸およびそのアルカリ塩、
アンモニウム塩との共重合体、アクリルアミドとアクリ
ル酸、メタクリル酸およびこれらの酸のアルカリ塩、ア
ンモニウム塩と2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸のようなアクリルアミドアルカンスルホン
酸およびそのアルカリ塩、アンモニウム塩との共重合
体、等が挙げられる。
【0027】また、カルボキシル基を有するアニオン性
の重合体は、カルボキシル基を含む単量体を共重合する
方法(共重合法)以外に、アクリルアミド単量体単位を
含む重合体を加水分解する方法によっても製造できる
が、生産性の高い光重合による共重合法で製造すること
が好ましい。
【0028】上記アクリルアミド系重合体における上記
式(I)で示される(0.2%塩粘度(ηS(0.2))−
1.56×アニオン当量値(Eq))の値は24以上で
あり、好ましくは24〜50、より好ましくは28〜4
5、更に好ましくは32〜40である。この値は大きい
ほど、凝集剤として優れた凝集性能を示し、一方、少な
いほど水に対する溶解性が向上する傾向にある。
【0029】また、上記アクリルアミド系重合体の0.
2%塩粘度(ηS(0.2))、1.04%W値(W1.04)、
0.1%溶液粘度(ηSol(0.1))、1%塩粘度ηS(1)
およびアニオン当量値(Eq)が、それぞれ下記式(I
I)に示される関係を満足していると、そのアクリルア
ミド系重合体はより優れた凝集性能を示す。ここでの各
パラメータの定義は上述の通りである。 2.68×10-1ηS(0.2)+1.10×1021.04/ηS(1)−5.62ηSol (0.1) /ηS(1)−5.57×10-1Eq≧8.0・・・(II) (ただし(II)式中、ηS(0.2)およびηSol(0.1)およ
びηS(1)の単位は[mPa・s]、Eqの単位は[me
q/g]、W1.04の単位は[mm]とする。)さらに、
上記式(II)において、左辺の値は9以上であること
がより好ましい。
【0030】また、さらに、アクリルアミド系重合体の
アニオン当量値(Eq)が3.8meq/g以下であれ
ば、正電荷を帯び安定に分散して水中に浮遊する微粒子
を凝集させる凝集剤として有用となり、各種用水の浄化
のための凝集剤、紙力増強剤、繊維分散剤、土質安定剤
等として広く利用することができる。また、本発明で言
うノニオン性とはアニオン当量値が0.1meq/g以
下であることを意味する。例えば、アクリルアミドの単
独重合体は重合の過程で一部が加水分解されて僅かなが
らカルボキシル基を生じるので、アニオン当量値が0と
はならないが、通常0.1meq/g以下であるので、
このようなアクリルアミドの単独重合体はノニオン性で
ある。
【0031】このような水溶性アクリルアミド系重合体
は、各種用途に使用することができるが、特に紙・パル
プ工業、又は金属工業の産業廃水処理用の凝集剤として
好適であり、その使用に際して効率よく凝集沈殿を生じ
させるためには必要に応じ、硫酸バンド、ポリ塩化アル
ミニウム等の無機凝集剤を併用することができる。
【0032】次に、上述したような物性を有する本発明
のノニオン性又はアニオン性のアクリルアミド系重合体
の製造方法の好ましい一例について詳しく説明する。こ
の方法では、光開始剤を添加したアクリルアミド系単量
体水溶液を基体上に層状となるように供給し、この層状
とされた単量体水溶液に活性エネルギー線を当てて重合
体を得る。このような光重合方法としては、例えば特公
平5−32410号公報および特公平6−804号公報
に、移動する基体上での光照射による連続重合方法が開
示されている。これは、例えば可動式の連続ベルト上の
一端から単量体水溶液を供給し、光を照射して重合せし
め、得られた水性ゲルを他端から連続的に取り出す方法
である。
【0033】ここでのアクリルアミド系単量体水溶液の
濃度は、好ましくは20〜50重量%、より好ましくは
25〜45%、更に好ましくは30〜40重量%であ
る。濃度は高いほど重合時間が短く、重合体を乾燥させ
る際の負荷が少なくなり生産性が向上する。また、濃度
は低いほど重合熱の除去が容易になる。アクリルアミド
系単量体水溶液の光照射開始時における溶存酸素濃度
は、1ppm以下が好ましく、より好ましくは0.5p
pm以下である。溶存酸素濃度は低いほど重合開始の遅
延が少なく、水不溶物の発生が少ない。また溶存酸素濃
度の低減は、窒素置換法等により行うことが出来る。ま
た上記単量体水溶液には、分子量を調整するために必要
に応じて亜リン酸水素ニナトリウム、次亜リン酸ナトリ
ウム等の連鎖移動剤を添加しても構わない。
【0034】そして、本発明のアクリルアミド系重合体
の製造方法においては、活性エネルギー線の照射条件
を、単量体の重合率(重合反応においてある時間を経過
したときの重量体の生成量を単量体の仕込み量に対する
比率で表したもの)および重合時間によって変えるこ
と、すなわち、活性エネルギー線の照射エネルギーの配
分を変えることを特徴とするものである。詳しくは、単
量体水溶液に、次の条件で活性エネルギー線を照射する
ものである。
【0035】(1)実質的に単量体の重合が開始した時
点(t0)から、重合率95%となるまでの活性エネル
ギー線の照射時間をt1とし、この照射時間t1に照射さ
れる活性エネルギー線の全照射エネルギーの35〜60
%、好ましくは45〜55%を、実質的に重合が開始し
た時点(t0)から1/3t1までの時間に照射する。照
射エネルギーの配分をこのようにすることで、得られる
重合体の分子量分布が制御でき、水溶解性低下の原因と
なる架橋しやすい超高分子量成分の生成を低減できると
推定される。ここで照射する活性エネルギー線の照射エ
ネルギーとは、照射強度計で測定した照射強度と照射時
間の積である。照射強度は、光源ランプの照射光波長分
布に適した測定波長域の照射強度計を用い、光源が蛍光
ケミカルランプの場合はUVR−36(トプコン社製、
測定波長域310〜390nm)、青色蛍光ランプの場
合はUVR−40(トプコン社製測定波長域360〜4
80nm)の受光器を装着したUVR−1(トプコン社
製)を用い測定することができる。
【0036】(2)上記照射時間t1以降の照射時間内
に、照射時間t1に照射した活性エネルギー線の最大照
射強度の3倍以上、好ましくは4〜10倍の活性エネル
ギー線を照射して光重合を行う。すなわち、重合率が9
5%を超えた以降に、重合率が95%となるまでに照射
した活性エネルギー線の最大照射強度の3倍以上、好ま
しくは4〜10倍の活性エネルギー線を照射する。ま
た、そのような強度による照射を、重合が終了するまで
続けることが好ましい。なお、このような強度の活性エ
ネルギー線の照射を開始する時期は、重合率が95%を
超えた直後であっても、重合が更に進んだ時点、例えば
重合率が97%の時点でもよい。このようにすることで
良好な水溶解性を維持しつつ格段に優れた凝集性能を有
する重合体が得られる。
【0037】本発明でいう実質的に重合が開始した時点
(t0)とは、光開始剤を添加した単量体水溶液におい
て、光を照射してから溶存酸素、重合禁止剤等によって
引き起こされる誘導期間が終了した時点を意味する。し
たがって、照射時間t1に照射される活性エネルギー線
の全照射エネルギーには、この誘導期間に照射された活
性エネルギー線は含まれない。誘導期間の終了は単量体
水溶液の温度上昇によって確認できる。
【0038】活性エネルギー線の照射エネルギーを配分
する方法としては、活性エネルギー線の強度や光源を段
階的に変える方法が簡便である。各段階の境界は明確で
ある必要はなく、例えば、活性エネルギー線強度が連続
的に変化するパターンで光を照射する方法等でもよい。
このとき、単量体水溶液の層厚さ(つまり、照射方向に
対する液深さ)は11mm以上が好ましく、より好まし
くは13mm以上、更に好ましくは16mm以上であ
る。また、その上限については、好ましくは50mm以
下であり、より好ましくは30mm以下、更に好ましく
は25mm以下である。単量体水溶液の層厚さは、厚い
ほど生産性が高くなり、薄いほど重合熱の除去が容易に
なる。
【0039】上記基体としては、単量体水溶液を層状に
保持できるものであれば特に限定されないが、層厚さが
できるだけ均一になるものが好ましい。このような基体
として、例えば、バット様の容器、平らな平板上の四方
に堰を設けたもの、連続ベルトの両側に堰を設けたもの
などを用いることができる。上記重合反応は、例えば、
バット様の容器等可動式でない容器を用い回分操作で重
合反応を行うこともできるが、工業的生産性を向上させ
るためには、連続ベルト等可動式の基体上で重合するこ
とが有利である。この時に用いる連続ベルトとしては、
上記特公平6−804号公報に提案されている構造のも
の等を用いることができ、例えば、エンドレスベルト
(連続ベルト)の両長辺部分にゴム棒により堰を設け、
この堰内側にプラスチックフィルム等を敷いて液が漏れ
出ないようにした装置などを挙げることが出来る。
【0040】そして、このような連続ベルトを用いた重
合においては、エンドレスベルトの一端より単量体溶液
を供給して上記シート状(層状)となし、固定された光
源の下をベルトとともに通過させることにより重合させ
る。また、この場合において単量体水溶液(重合反応
液)が流動しなくなった時点以降は、ローラコンベアー
上に連続的に移動させ、光照射を続けることも可能であ
る。この場合には、上記、上方と下方の両方から光照射
を行うことが出来る。また、このとき単量体水溶液表面
を光透過性フィルム(ポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムやポリ塩化ビニリデン等のフィルム)に
より覆うことも可能である。このようにすれば、単量体
水溶液と外部空気、特に重合を阻害する酸素との接触を
さけることが出来、効率的な重合が可能となる。
【0041】上記層状にされた単量体水溶液に照射され
る活性エネルギー線は、例えば、紫外線および可視光線
等が挙げられる。その波長は、使用する光開始剤により
適宜選定される。しかしながら、単量体自身による吸
収、光量子のエネルギーの2つからみて、200〜65
0nmの領域の波長が望ましい。200〜650nmの
活性エネルギー線を与える光源として各種のものがある
が、その代表例としては、例えば、高圧水銀ランプ、低
圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、蛍光ケミカルラ
ンプ、蛍光青色ランプ等が挙げられる。
【0042】また、単量体水溶液の重合において、沸騰
を防ぐためには、重合熱を極力除去することが好まし
い。重合熱の除去方法としては、例えば、基体の下面か
ら冷水等の冷却媒を噴霧する方法、単量体表面を気体に
より冷却する方法などが挙げられる。
【0043】以上の条件により水溶解性が良好で格段に
優れた凝集性能を有する本発明のアクリルアミド系重合
体重合体を生産性よく得ることができる。
【0044】
【実施例】以下に実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。以下において、部は重量部を示す。なお、「粘度指
標」とは上記式(I)の左辺を、「凝集性能指標」とは
上記式(II)の左辺の値を意味する。
【0045】(実施例1〜13、比較例1〜3) 1、単量体水溶液の調整 表1に示したニトリルヒドラターゼの触媒作用によりア
クリロニトリルを水和して製造された50重量%アクリ
ルアミド水溶液(AAmaq)、アクリル酸(AA)、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(TBA
S)、亜リン酸水素ニナトリウムの所定量を純水に溶解
し、水酸化ナトリウム水溶液と純水を加えてpH6.5
の溶液100部を得た。この溶液に、遮光下で2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサ
イドの2重量%メタノール溶液0.05部、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オンの2
重量%メタノール溶液1部を添加した。なお、表1中
「AAmaq(部)」は、50重量%水溶液としての量
を示す。次に、溶存酸素濃度が0.2ppm以下になる
よう窒素ガスで溶存酸素を置換しつつ、液温を10℃に
調整した。
【0046】2、重合装置 重合装置を以下のようにして得た。ステンレス板(厚さ
1mm)上に底面が225mm×225mmとなるよう
に、周囲を、断面が上辺24mm、下辺40mm、高さ
24mmの台形のゴム棒で堰を作り、その内側に厚さ2
6μmのPETフィルムを敷き、単量体水溶液を供給
し、上面を厚さ16μmの光透過性フィルム(PETフ
ィルム12μm+ポリ塩化ビニリデン4μm)が単量体
水溶液に接するように覆った。単量体水溶液の厚さは1
6mmであった。
【0047】3、重合反応 重合装置の上方に20W型蛍光青色ランプ(東芝社製F
L−20S−B)を取り付けた光源を、ステンレス板上
に受光器UVR−40(トプコン社製)を置き、上面を
覆うための光透過性フィルムを通した光強度が13W/
2となるよう設置した。そして、ランプを点灯したと
ころ直ちに温度上昇が見られ重合の開始が確認された。
その後、光照射強度を次のように段階的に変化させた。
すなわち、重合開始1分後に2.5W/m2とし、重合
開始24.5分後に光源を20W型蛍光ケミカルランプ
(東芝社製FL−20S−BL)に変え、受光器UVR
−36(トプコン社製)を用いて測定した光照射強度5
2W/m2で10.5分間重合を行った。重合中は、重
合装置下面から10℃の冷水を噴霧し、また上面からは
光透過性フィルムに向けて風速約5m/sとなるよう室
温の空気を吹き付けた。各実施例および比較例におけ
る、重合率95%となるまでの活性エネルギー線の照射
時間(t1)は23分、t1に照射した活性エネルギー線
の全照射エネルギーに対する重合が開始した時点から1
/3t1までの時間に照射した活性エネルギー線の照射
エネルギーの割合は43.6%、t1に照射した活性エ
ネルギー線の最大照射強度(13W/m2)に対するt1
以降に照射した活性エネルギー線の最大照射強度(52
W/m2)の割合は4倍であった。なお、t1は重合途中
の重合率を定期的に測定することにより決定した。重合
率は、少量の重合物を定期的にサンプリングし、この重
合物を乾燥し粉砕した重合体乾燥粉末から残留単量体を
メタノール/水=80/20溶媒で16時間かけて抽出
したものを液体クロマトグラフィーで定量して算出し
た。
【0048】このようにして得られたゲル状含水重合体
を数mm角に解砕し、60℃で16時間乾燥を行い、ウ
イレー粉砕器で粉砕し、重合体乾燥粉末を得た。
【0049】
【表1】
【0050】[水溶解性能試験]表2、3に示す各種重
合体(実施例1〜8、比較例1)について、次のように
水溶解性能評価を行った。得られた乾燥重合体粉末を純
水500g中、0.1重量%濃度に溶解した後、80メ
ッシュの金網で濾過し、溶解状態および水不溶物を観察
した。その結果、いずれの場合も水不溶物は全く含まれ
ていなかった。
【0051】[凝集性能試験A]表2、3に示す各種重
合体(実施例1〜8、比較例1)について、次のように
凝集性能評価を行った。懸濁物として濃度約350pp
mの紙パルプ廃水を用い、この廃水500mLを500
mLビーカーにとり、所定pHに調整し、ジャーテスタ
ーに据え付け、所定量の硫酸バンドを添加し2分間攪拌
した。その後、0.1%濃度となるようにされた重合体
水溶液を廃水重量に対して0.5ppmになるよう加え
て回転数100rpmで3分間攪拌混合し、フロックを
形成させた後、攪拌を止め、前記フロックの沈降時間を
測定した。結果を表2および表3に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】表中の略語の意味は以下の通り。 AAm…アクリルアミド AA…アクリル酸 TBAS…2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸 粘度指標…ηS(0.2)−1.56Eq 凝集性能…2.68×10-1ηS(0.2)+1.10×10
21.04/ηS(1)−5.62ηSol(0.1)/ηS(1)−5.
57×10-1Eq
【0055】表2および3の結果より、粘度指標が24
以上、更には凝集性能指標が8以上であれば沈降時間が
短く、更に、粘度指標が26以上、凝集性能指標が9以
上では沈降時間がより短くに凝集性能に優れていること
がわかる。実施例1〜8の重合体を用いて凝集させたフ
ロックは、フロック径も明らかに大きく、かつ攪拌に対
しても耐久性が高かった。
【0056】また、表4および5に示す各種重合体(実
施例9〜13、比較例2〜3)の凝集性能評価を行っ
た。表4に示す各種重合体については、廃水として懸濁
物濃度約500ppmの紙パルプ廃水を用い、硫酸バン
ドに代えてポリ塩化アルミニウムを用いた以外は凝集性
能試験Aと同様にして凝集性能評価Bを行った。表5に
示す各種重合体については、廃水として懸濁物濃度67
0ppmの銅を含む金属廃水を用い、硫酸バンドを添加
しなかったこと以外は凝集性能試験Aと同様にして凝集
性能評価Cを行った。
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】表2および3の廃水とは異なる廃水を用い
た表4および5の結果からも、表2および3と同様の傾
向が得られた。また、実施例9〜13の重合体は水溶解
性、凝集性能共に優れたものであった。また、同じ重合
体を用いた実施例10と11の比較から、重合体の添加
量が70%であっても、優れた凝集性能を示すことが判
った。
【0060】(実施例14)銅触媒法で製造された50
重量%アクリルアミド水溶液を用いた以外は実施例9と
同様に行った。重合率95%となるt1は実施例9と同
じであった。得られた重合体のアニオン当量値(Eq)
は2.0meq/g、0.2%塩粘度(ηS(0.2))は2
8.5mPa・sで、粘度指標は25.4だった。ま
た、W 1.04/ηS(1)は0.013mm/(mPa・
s)、0.1%溶液粘度ηSol(0.1)/ηS(1)は0.15
mPa・s/(mPa・s)で、凝集性能指標は7.2
であった。得られた乾燥重合体粉末について水溶解性能
評価を行ったところ、一部未溶解の部分が観察された。
また、得られた重合体について実施例9と同様に凝集性
能評価Bは行った結果、沈降時間は17秒であった。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のノニオン
性又はアニオン性の水溶性アクリルアミド系重合体は、
従来のものに比べて格段に凝集性能に優れ、かつ水溶解
性にも優れる。そのため、本発明のノニオン性又はアニ
オン性の水溶性アクリルアミド系重合体を凝集剤等とし
て使用すれば、大幅に速い沈降速度が得られ、効率的な
凝集操作ができ、重合体の使用量を少なくすることが出
来る。よって、上記アクリルアミド系重合体は、浄化の
ための凝集剤、紙力増強剤、繊維分散剤、土質安定剤等
として広い用途に好適に使用することが出来る。また、
本発明の上記ノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリ
ルアミド系重合体の製造方法によれば、格段に優れた凝
集性能を有し、溶解性のよい上記ノニオン性又はアニオ
ン性の水溶性アクリルアミド系重合体重合体を生産性よ
く得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 17/42 D21H 17/42 21/06 21/06 21/10 21/10 // C09K 103:00 C09K 103:00 (72)発明者 國分 信孝 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 三 菱レイヨン株式会社化成品開発研究所内 (72)発明者 細田 純 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 三 菱レイヨン株式会社化成品開発研究所内 (72)発明者 田辺 茂 東京都港区港南一丁目6番41号 ダイヤフ ロック株式会社内 Fターム(参考) 4D015 BA06 BA09 BA10 BB09 BB12 CA05 DA04 DA05 DB07 DB13 DB30 DC02 DC06 DC08 4H026 CB08 CC06 4J011 QA02 QA06 QA39 QA40 SA02 SA22 SA24 SA32 SA42 SA63 SA79 SA84 UA01 VA01 VA02 WA02 WA06 4J100 AJ02Q AK03Q AK08Q AM15P AM21Q BA56Q CA01 CA03 DA09 JA05 JA11 JA13 JA18 4L055 AG71 AG73 AG89 AH18 AH36 AH44 EA25 EA28 EA29 FA09 FA10 FA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光開始剤を含むアクリルアミド系単量体
    水溶液を光重合させて得られたノニオン性又はアニオン
    性の水溶性アクリルアミド系重合体であって、 当該重合体の0.2%塩粘度(ηS(0.2))とアニオン当
    量値(Eq)の関係が下記式(I)を満足することを特
    徴とするノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルア
    ミド系重合体。 ηS(0.2)−1.56Eq≧24・・・(I) (ただし(I)式中、ηS(0.2)の単位は[mPa・
    s]、Eqの単位は[meq/g]とする。)
  2. 【請求項2】 0.2%塩粘度(ηS(0.2))、1.04
    %ワイセンベルグ値(1.04%W値またはW1.04)、
    0.1%溶液粘度(ηSol(0.1))、1%塩粘度
    (ηS(1))、およびアニオン当量値(Eq)がそれぞれ
    下記式(II)の関係を満足する値であることを特徴と
    する請求項1に記載のノニオン性又はアニオン性の水溶
    性アクリルアミド系重合体。 2.68×10-1ηS(0.2)+1.10×1021.04/ηS(1)−5.62ηSol (0.1) /ηS(1)−5.57×10-1Eq≧8.0・・・(II) (ただし(II)式中、ηS(0.2)およびηSol(0.1)およ
    びηS(1)の単位は[mPa・s]、Eqの単位は[me
    q/g]、W1.04の単位は[mm]とする。)
  3. 【請求項3】 アニオン当量値(Eq)が3.8[me
    q/g]以下であることを特徴とする請求項1または2
    に記載のノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルア
    ミド系重合体。
  4. 【請求項4】 光開始剤を含むアクリルアミド系単量体
    水溶液を基体上に層状に供給し、この層状の単量体水溶
    液に活性エネルギー線を照射して光重合する水溶性アク
    リルアミド系重合体の製造方法において、 実質的に単量体の重合が開始した時点(t0)から、重
    合率95%となるまでの活性エネルギー線の照射時間を
    1とし、この照射時間t1に照射される活性エネルギー
    線の全照射エネルギーの35〜60%を、実質的に重合
    が開始した時点(t0)から1/3t1までの時間に照射
    し、 上記照射時間t1以降の照射時間内に、照射時間t1に照
    射した活性エネルギー線の最大照射強度に対して3倍以
    上の照射強度を有する活性エネルギー線を照射して光重
    合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に
    記載のノニオン性又はアニオン性の水溶性アクリルアミ
    ド系重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 アクリルアミド系単量体の少なくとも一
    部がニトリルヒドラターゼの触媒作用によりアクリロニ
    トリルを水和して得られたアクリルアミド単量体である
    ことを特徴とする請求項4記載のノニオン性又はアニオ
    ン性の水溶性アクリルアミド系重合体の製造方法。
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