JP2002338522A - 2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法 - Google Patents
2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 α−トリフルオロメチルアクリル酸クロ
ライド中に溶存する酸性ガスをあらかじめ脱気した後、
もしくは超音波照射下で、2−アルキル−2−アダマン
タノールと塩基の存在下において溶媒中で接触させ、反
応を行うことにより2−アルキル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートを製造する。 【効果】 本発明の製造方法によれば、2−アルキル−
2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレート
の製造の際に、一般的な塩基存在下での反応で多量に副
生する2−アルキレンアダマンタンの生成を激減させる
ことができる。
ライド中に溶存する酸性ガスをあらかじめ脱気した後、
もしくは超音波照射下で、2−アルキル−2−アダマン
タノールと塩基の存在下において溶媒中で接触させ、反
応を行うことにより2−アルキル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートを製造する。 【効果】 本発明の製造方法によれば、2−アルキル−
2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレート
の製造の際に、一般的な塩基存在下での反応で多量に副
生する2−アルキレンアダマンタンの生成を激減させる
ことができる。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、2−アルキル−2−アダ
マンチル α−トリフルオロメチルアクリレートの製造
方法に関する。さらに詳しくは、容易に重合可能な不飽
和結合を有し、熱的安定性、化学的安定性、良好な光学
特性、さらには界面活性特性を有し、種々の産業分野に
おける化学原料として有用である2−アルキル−2−ア
ダマンチル α−トリフルオロメチルアクリレートを高
純度で製造する方法に関する。
マンチル α−トリフルオロメチルアクリレートの製造
方法に関する。さらに詳しくは、容易に重合可能な不飽
和結合を有し、熱的安定性、化学的安定性、良好な光学
特性、さらには界面活性特性を有し、種々の産業分野に
おける化学原料として有用である2−アルキル−2−ア
ダマンチル α−トリフルオロメチルアクリレートを高
純度で製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】一般に種々のカルボン酸第3級ア
ルキルエステルは、第3級アミンなどの塩基の存在下に
おいて、適当なカルボン酸クロライドと第3級アルキル
アルコールを接触させ、反応を行うことによって製造さ
れる。かかるカルボン酸第3級アルキルエステルの1つ
であるアクリル酸誘導体およびアダマンタン骨格を有す
る誘導体からなるエステル(以下、アダマンチルアクリ
レート類という。)は、容易に重合可能な不飽和結合を
有し、熱的安定性、化学的安定性、良好な光学特性、さ
らには界面活性特性を有することから、化学増幅型レジ
スト原料をはじめ、種々の産業分野における化学原料と
して有用であることが知られている。特にトリフルオロ
メチル置換基を有するアダマンチルアクリレート類を構
成単位とするレジスト樹脂は、トリフルオロメチル置換
基の存在により、主鎖の電子密度が低くなり、放射線の
露光による主鎖の分解が起こりやすくなるため、化学増
幅型レジストとして有用であることが特開平9-43848号
公報に記載されている。
ルキルエステルは、第3級アミンなどの塩基の存在下に
おいて、適当なカルボン酸クロライドと第3級アルキル
アルコールを接触させ、反応を行うことによって製造さ
れる。かかるカルボン酸第3級アルキルエステルの1つ
であるアクリル酸誘導体およびアダマンタン骨格を有す
る誘導体からなるエステル(以下、アダマンチルアクリ
レート類という。)は、容易に重合可能な不飽和結合を
有し、熱的安定性、化学的安定性、良好な光学特性、さ
らには界面活性特性を有することから、化学増幅型レジ
スト原料をはじめ、種々の産業分野における化学原料と
して有用であることが知られている。特にトリフルオロ
メチル置換基を有するアダマンチルアクリレート類を構
成単位とするレジスト樹脂は、トリフルオロメチル置換
基の存在により、主鎖の電子密度が低くなり、放射線の
露光による主鎖の分解が起こりやすくなるため、化学増
幅型レジストとして有用であることが特開平9-43848号
公報に記載されている。
【0003】しかし、従来のアダマンチルアクリレート
類の製造方法では、エステル化反応の際に不純物が多量
に副生するため、カラム精製や蒸留などの精製操作が必
要となり、カラム精製では時間を要するため効率的でな
く、また、蒸留による精製では系内の極微量の酸分が触
媒となりアダマンチルアクリレート類の酸解離を促進
し、収率を大きく低下させてしまうという問題点があっ
た。また、特開2000-309558号公報には、非フッ素系
(メタ)アクリル酸ハライドと2−アダマンタノール類
とから2−アダマンチル(メタ)アクリレート類を生成
し、活性炭を用いた吸着除去により精製する方法が記載
されている。
類の製造方法では、エステル化反応の際に不純物が多量
に副生するため、カラム精製や蒸留などの精製操作が必
要となり、カラム精製では時間を要するため効率的でな
く、また、蒸留による精製では系内の極微量の酸分が触
媒となりアダマンチルアクリレート類の酸解離を促進
し、収率を大きく低下させてしまうという問題点があっ
た。また、特開2000-309558号公報には、非フッ素系
(メタ)アクリル酸ハライドと2−アダマンタノール類
とから2−アダマンチル(メタ)アクリレート類を生成
し、活性炭を用いた吸着除去により精製する方法が記載
されている。
【0004】しかし、この方法によりトリフルオロメチ
ル置換基を有するアダマンチルアクリレート類、たとえ
ば2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフルオロ
メチルアクリレートを製造しようとすると、2−アルキ
ル−2−アダマンタノールから見掛け上脱水した、また
は2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフルオロ
メチルアクリレートの酸解離によって生成した下記一般
式[II]
ル置換基を有するアダマンチルアクリレート類、たとえ
ば2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフルオロ
メチルアクリレートを製造しようとすると、2−アルキ
ル−2−アダマンタノールから見掛け上脱水した、また
は2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフルオロ
メチルアクリレートの酸解離によって生成した下記一般
式[II]
【0005】
【化2】
【0006】(式[II]中R'はHまたはC1〜C5の飽和炭化
水素)のような2−アルキレンアダマンタンの生成が大
部分となり、2−アルキル−2−アダマンチル α−ト
リフルオロメチルアクリレートがほとんど得られないと
いう問題があった。本発明者らは、上記の従来技術に伴
う問題を解決すべく、鋭意研究の結果、α−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライドをあらかじめ脱気して用
いるか、または超音波照射下で2−アルキル−2−アダ
マンタノールと接触させ、反応を行うことにより、α−
トリフルオロメチルアクリル酸クロライド中に溶存する
酸性ガスを除去し、副生物である2−アルキレンアダマ
ンタンの生成を抑制しながら容易に2−アルキル−2−
アダマンチル α−トリフルオロメチルアクリレートを
製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
水素)のような2−アルキレンアダマンタンの生成が大
部分となり、2−アルキル−2−アダマンチル α−ト
リフルオロメチルアクリレートがほとんど得られないと
いう問題があった。本発明者らは、上記の従来技術に伴
う問題を解決すべく、鋭意研究の結果、α−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライドをあらかじめ脱気して用
いるか、または超音波照射下で2−アルキル−2−アダ
マンタノールと接触させ、反応を行うことにより、α−
トリフルオロメチルアクリル酸クロライド中に溶存する
酸性ガスを除去し、副生物である2−アルキレンアダマ
ンタンの生成を抑制しながら容易に2−アルキル−2−
アダマンチル α−トリフルオロメチルアクリレートを
製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、蒸留精製を行うことなく、副
生物の少ない高純度の2−アルキル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートを容易に製造す
ることができる方法を提供することを目的とする。
生物の少ない高純度の2−アルキル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートを容易に製造す
ることができる方法を提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】本発明に係る2−アルキル−2−アダマ
ンチル α−トリフルオロメチルアクリレートの製造方
法は、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド
と、一般式[I]
ンチル α−トリフルオロメチルアクリレートの製造方
法は、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド
と、一般式[I]
【0009】
【化3】
【0010】(式[I]中Rは、C1〜C6の飽和炭化水素)で
表される、2−アルキル−2−アダマンタノールとを塩
基の存在下で接触させることを特徴とする。本発明の製
造方法においては、酸性ガスを脱気したα−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライドを用いることが好まし
い。前記酸性ガスの脱気には、超音波を用いることが好
ましい。
表される、2−アルキル−2−アダマンタノールとを塩
基の存在下で接触させることを特徴とする。本発明の製
造方法においては、酸性ガスを脱気したα−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライドを用いることが好まし
い。前記酸性ガスの脱気には、超音波を用いることが好
ましい。
【0011】また、本発明の製造方法においては、前記
α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライドと、前記
2−アルキル−2−アダマンタノールとを超音波照射下
で接触させることも好ましい。さらに本発明の製造方法
においては、前記一般式[I]で表される2−アルキル
−2−アダマンタノールが、2−メチル−2−アダマン
タノールであることが好ましい。
α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライドと、前記
2−アルキル−2−アダマンタノールとを超音波照射下
で接触させることも好ましい。さらに本発明の製造方法
においては、前記一般式[I]で表される2−アルキル
−2−アダマンタノールが、2−メチル−2−アダマン
タノールであることが好ましい。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明は、2−アルキル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法であっ
て、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド中に
溶存する酸性ガスをあらかじめ脱気した後、もしくは超
音波照射下で、2−アルキル−2−アダマンタノールと
塩基の存在下において溶媒中で接触させ、反応を行うこ
とにより2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフ
ルオロメチルアクリレートを製造する。
明する。本発明は、2−アルキル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法であっ
て、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド中に
溶存する酸性ガスをあらかじめ脱気した後、もしくは超
音波照射下で、2−アルキル−2−アダマンタノールと
塩基の存在下において溶媒中で接触させ、反応を行うこ
とにより2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフ
ルオロメチルアクリレートを製造する。
【0013】本発明で用いられるα−トリフルオロメチ
ルアクリル酸クロライドは、α−トリフルオロメチルア
クリル酸と、塩化チオニル、オキサリルクロライド、ベ
ンゾイルクロライド、三塩化リンなどの一般的な塩素化
剤とを反応させることによって容易に得られ、さらに蒸
留することで、高純度のα−トリフルオロメチルアクリ
ル酸クロライドを容易に得ることができる。
ルアクリル酸クロライドは、α−トリフルオロメチルア
クリル酸と、塩化チオニル、オキサリルクロライド、ベ
ンゾイルクロライド、三塩化リンなどの一般的な塩素化
剤とを反応させることによって容易に得られ、さらに蒸
留することで、高純度のα−トリフルオロメチルアクリ
ル酸クロライドを容易に得ることができる。
【0014】また、本発明で用いられる2−アルキル−
2−アダマンタノールは、下記一般式[I]
2−アダマンタノールは、下記一般式[I]
【0015】
【化4】
【0016】(式[I]中Rは、C1〜C6の飽和炭化水素)で
表され、具体的には2−メチル−2−アダマンタノー
ル、2−エチル−2−アダマンタノール、2−プロピル
−2−アダマンタノール、2−ブチル−2−アダマンタ
ノール、2−ペンチル−2−アダマンタノール、2−ヘ
キシル−2−アダマンタノールなどが挙げられる。これ
らのうちでは、2−メチル−2−アダマンタノール、2
−エチル−2−アダマンタノールが反応性の点から好ま
しく用いられる。
表され、具体的には2−メチル−2−アダマンタノー
ル、2−エチル−2−アダマンタノール、2−プロピル
−2−アダマンタノール、2−ブチル−2−アダマンタ
ノール、2−ペンチル−2−アダマンタノール、2−ヘ
キシル−2−アダマンタノールなどが挙げられる。これ
らのうちでは、2−メチル−2−アダマンタノール、2
−エチル−2−アダマンタノールが反応性の点から好ま
しく用いられる。
【0017】前記α−トリフルオロメチルアクリル酸ク
ロライドと前記一般式[I]で表される2−アルキル−
2−アダマンタノールとのモル比は、好ましくは、0.9
〜2.0の範囲、より好ましくは、1.0〜1.3の範囲にある
ことが望ましい。本発明の製造方法におけるエステル化
反応では、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライ
ドに前処理として超音波を照射し、α−トリフルオロメ
チルアクリル酸クロライド中に溶存する塩化水素などの
酸性ガスを系外に除去するなど、あらかじめ酸性ガスを
脱気したα−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド
を用いて反応を行うか、あるいはこのような前処理を行
わない場合には、超音波照射下でα−トリフルオロメチ
ルアクリル酸クロライドと2−アルキル−2−アダマン
タノールとを塩基の存在下で接触させ、α−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライド中の酸性ガスを脱気しつ
つ反応を行うことが好ましい。
ロライドと前記一般式[I]で表される2−アルキル−
2−アダマンタノールとのモル比は、好ましくは、0.9
〜2.0の範囲、より好ましくは、1.0〜1.3の範囲にある
ことが望ましい。本発明の製造方法におけるエステル化
反応では、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライ
ドに前処理として超音波を照射し、α−トリフルオロメ
チルアクリル酸クロライド中に溶存する塩化水素などの
酸性ガスを系外に除去するなど、あらかじめ酸性ガスを
脱気したα−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド
を用いて反応を行うか、あるいはこのような前処理を行
わない場合には、超音波照射下でα−トリフルオロメチ
ルアクリル酸クロライドと2−アルキル−2−アダマン
タノールとを塩基の存在下で接触させ、α−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライド中の酸性ガスを脱気しつ
つ反応を行うことが好ましい。
【0018】なお、前処理として超音波を照射してα−
トリフルオロメチルアクリル酸クロライド中の酸性ガス
を脱気した後、さらにこのα−トリフルオロメチルアク
リル酸クロライドを用いて、超音波照射下で2−アルキ
ル−2−アダマンタノールと塩基の存在下で反応させる
こともできる。このようなα−トリフルオロメチルアク
リル酸クロライド中の酸性ガスの脱気は、超音波を照射
することによって行うことが好ましい。また、窒素、ヘ
リウム、アルゴンなどの不活性ガスをバブリングするこ
とによっても可能である。なお、α−トリフルオロメチ
ルアクリル酸クロライド中の酸性ガスの脱気に使用する
超音波および反応中に照射する超音波は、市販の超音波
洗浄機を用いることにより得ることができ、周波数25〜
40kHzのものが好ましい。このようにしてα−トリフル
オロメチルアクリル酸クロライド中の酸性ガスを脱気す
ること、特に超音波を用いて脱気することで、副生物で
ある2−アルキレンアダマンタンの生成を有効に抑制す
ることができる。
トリフルオロメチルアクリル酸クロライド中の酸性ガス
を脱気した後、さらにこのα−トリフルオロメチルアク
リル酸クロライドを用いて、超音波照射下で2−アルキ
ル−2−アダマンタノールと塩基の存在下で反応させる
こともできる。このようなα−トリフルオロメチルアク
リル酸クロライド中の酸性ガスの脱気は、超音波を照射
することによって行うことが好ましい。また、窒素、ヘ
リウム、アルゴンなどの不活性ガスをバブリングするこ
とによっても可能である。なお、α−トリフルオロメチ
ルアクリル酸クロライド中の酸性ガスの脱気に使用する
超音波および反応中に照射する超音波は、市販の超音波
洗浄機を用いることにより得ることができ、周波数25〜
40kHzのものが好ましい。このようにしてα−トリフル
オロメチルアクリル酸クロライド中の酸性ガスを脱気す
ること、特に超音波を用いて脱気することで、副生物で
ある2−アルキレンアダマンタンの生成を有効に抑制す
ることができる。
【0019】反応に用いられる溶媒としては、たとえば
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
系、塩化メチレン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素
系、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系のよう
な有機溶剤が挙げられる。このような溶媒は、2−アル
キル−2−アダマンタノールの濃度が0.05〜5モル/リッ
トルの範囲となるように用いることが好ましく、さらに
0.3〜1.0モル/リットルの範囲となるように用いること
がより好ましい。また、溶媒中に水が存在するとα−ト
リフルオロメチルアクリル酸クロライドが加水分解を起
こすため、溶媒中の含水率は好ましくは500ppm以下、よ
り好ましくは100ppm以下になるように脱水して用いるこ
とが望ましい。
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
系、塩化メチレン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素
系、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系のよう
な有機溶剤が挙げられる。このような溶媒は、2−アル
キル−2−アダマンタノールの濃度が0.05〜5モル/リッ
トルの範囲となるように用いることが好ましく、さらに
0.3〜1.0モル/リットルの範囲となるように用いること
がより好ましい。また、溶媒中に水が存在するとα−ト
リフルオロメチルアクリル酸クロライドが加水分解を起
こすため、溶媒中の含水率は好ましくは500ppm以下、よ
り好ましくは100ppm以下になるように脱水して用いるこ
とが望ましい。
【0020】また、反応中に発生する塩化水素を除くた
めの塩基(以下、受酸剤ともいう。)を併用することも
できる。たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミンなどの脂肪族第三級アミン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属
水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩
などが挙げられ、特にトリエチルアミンが好ましく用い
られる。
めの塩基(以下、受酸剤ともいう。)を併用することも
できる。たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミンなどの脂肪族第三級アミン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属
水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩
などが挙げられ、特にトリエチルアミンが好ましく用い
られる。
【0021】これらの塩基を用いる場合は、α−トリフ
ルオロメチルアクリル酸クロライドに対して、該塩基を
好ましくは1〜5モル倍、より好ましくは1.3〜1.7モル倍
で用いることが望ましい。以下に、本発明に係る2−ア
ルキル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルア
クリレートの製造方法について、より具体的に説明す
る。
ルオロメチルアクリル酸クロライドに対して、該塩基を
好ましくは1〜5モル倍、より好ましくは1.3〜1.7モル倍
で用いることが望ましい。以下に、本発明に係る2−ア
ルキル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルア
クリレートの製造方法について、より具体的に説明す
る。
【0022】反応は、乾燥した不活性ガス雰囲気下で、
溶媒、受酸剤、2−アルキル−2−アダマンタノールを
混合した溶液を、内温が好ましくは-20〜30℃、さらに
好ましくは-5〜20℃となるように、α−トリフルオロメ
チルアクリル酸クロライドを滴下することによって行わ
れることが望ましい。その際、前記の前処理により酸性
ガスを脱気したα−トリフルオロメチルアクリル酸クロ
ライドを用いるか、あるいは超音波照射下でα−トリフ
ルオロメチルアクリル酸クロライドと2−アルキル−2
−アダマンタノールとの反応を行うことができる。ま
た、前記の前処理により酸性ガスを脱気したα−トリフ
ルオロメチルアクリル酸クロライドを用いて、超音波照
射下で2−アルキル−2−アダマンタノールとの反応を
行うこともできる。
溶媒、受酸剤、2−アルキル−2−アダマンタノールを
混合した溶液を、内温が好ましくは-20〜30℃、さらに
好ましくは-5〜20℃となるように、α−トリフルオロメ
チルアクリル酸クロライドを滴下することによって行わ
れることが望ましい。その際、前記の前処理により酸性
ガスを脱気したα−トリフルオロメチルアクリル酸クロ
ライドを用いるか、あるいは超音波照射下でα−トリフ
ルオロメチルアクリル酸クロライドと2−アルキル−2
−アダマンタノールとの反応を行うことができる。ま
た、前記の前処理により酸性ガスを脱気したα−トリフ
ルオロメチルアクリル酸クロライドを用いて、超音波照
射下で2−アルキル−2−アダマンタノールとの反応を
行うこともできる。
【0023】反応後、生成した塩酸塩またはアルカリ金
属塩化物を濾過し、除去した後、通常、酸クロライドを
用いた場合と同様に中和、水洗、脱水、濃縮などの後処
理を経て得られた粗生成物は、n−ヘキサン、シクロヘ
キサンなどの非極性有機溶媒に好ましくは20〜200重量/
体積%となるように溶解させ、この溶液に活性炭を粗生
成物に対し、好ましくは0.05〜0.5重量部、さらに好ま
しくは0.1〜0.2重量部添加し、さらに、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素
塩、または酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛な
どの金属酸化物を少量添加し、充分混合した後、活性炭
を濾過助剤及びシリカゲルを濾紙上に敷いた吸引または
加圧濾過装置で濾過し、濾液を濃縮することによって副
生物である2−アルキレンアダマンタン含有量の少ない
2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチ
ルアクリレートを得ることができる。
属塩化物を濾過し、除去した後、通常、酸クロライドを
用いた場合と同様に中和、水洗、脱水、濃縮などの後処
理を経て得られた粗生成物は、n−ヘキサン、シクロヘ
キサンなどの非極性有機溶媒に好ましくは20〜200重量/
体積%となるように溶解させ、この溶液に活性炭を粗生
成物に対し、好ましくは0.05〜0.5重量部、さらに好ま
しくは0.1〜0.2重量部添加し、さらに、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素
塩、または酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛な
どの金属酸化物を少量添加し、充分混合した後、活性炭
を濾過助剤及びシリカゲルを濾紙上に敷いた吸引または
加圧濾過装置で濾過し、濾液を濃縮することによって副
生物である2−アルキレンアダマンタン含有量の少ない
2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチ
ルアクリレートを得ることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、2−アルキ
ル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルアクリ
レートの製造の際に、一般的な塩基存在下での反応で多
量に副生する2−アルキレンアダマンタンの生成を激減
させることができる。
ル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルアクリ
レートの製造の際に、一般的な塩基存在下での反応で多
量に副生する2−アルキレンアダマンタンの生成を激減
させることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例で使用した超音波洗浄機
は、シャープ社製UT-204型(周波数39kHz)であり、目
的とする生成物および副生物はガスクロマトグラフィー
(以下、GCという。)を用いて定量した。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例で使用した超音波洗浄機
は、シャープ社製UT-204型(周波数39kHz)であり、目
的とする生成物および副生物はガスクロマトグラフィー
(以下、GCという。)を用いて定量した。
【0026】
【合成例1】<α−トリフルオロメチルアクリル酸クロ
ライドの合成>マグネット撹拌装置、冷却器、温度計を
備えた1リットルガラス反応器に、α−トリフルオロメ
チルアクリル酸 500g(3.56モル)、塩化チオニル 780g
(6.56モル)を仕込んだ後、マントルヒーターにて100℃
で、約7時間、加熱還流した。反応混合物を、内径30mm
のオールダーショウ10段精留塔を用いて蒸留精製するこ
とによって、純度97%の塩化チオニルを含まないα−ト
リフルオロメチルアクリル酸クロライド260gを得た。α
−トリフルオロメチルアクリル酸換算の収率は46モル%
であった。
ライドの合成>マグネット撹拌装置、冷却器、温度計を
備えた1リットルガラス反応器に、α−トリフルオロメ
チルアクリル酸 500g(3.56モル)、塩化チオニル 780g
(6.56モル)を仕込んだ後、マントルヒーターにて100℃
で、約7時間、加熱還流した。反応混合物を、内径30mm
のオールダーショウ10段精留塔を用いて蒸留精製するこ
とによって、純度97%の塩化チオニルを含まないα−ト
リフルオロメチルアクリル酸クロライド260gを得た。α
−トリフルオロメチルアクリル酸換算の収率は46モル%
であった。
【0027】ここで得られた純度97%のα−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライドを、以下の実施例1〜3
および比較例1に用いた。
ロメチルアクリル酸クロライドを、以下の実施例1〜3
および比較例1に用いた。
【0028】
【実施例 1】<2−メチル−2−アダマンチル α−トリ
フルオロメチルアクリレートの製造>撹拌装置、温度
計、コンデンサ、滴下ロートを備えた5Lガラス反応器
に、2−メチル−2−アダマンタノール 186g(1.12モ
ル)、トリエチルアミン 170g(1.68モル)、塩化メチレン
2.9Lを仕込み、反応器を0℃に冷却した後、内温が10℃
以下となるように制御しながら、あらかじめ超音波洗浄
機で約30分脱気処理したα−トリフルオロメチルアクリ
ル酸クロライド 179g(1.12モル)を滴下した。そのま
ま、約30分撹拌を継続し、さらに室温で約1時間撹拌し
た。反応液を濾過した後、濾液を飽和重曹水、水、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。さ
らに、45℃で1mmHgまで減圧濃縮し、オイル状液体320g
を得た。GC分析の結果、2−メチル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートが77GC%、2−メ
チレンアダマンタンが1GC%であった(本明細書において
GC%とは、GC測定における単純面積百分率をいう)。
フルオロメチルアクリレートの製造>撹拌装置、温度
計、コンデンサ、滴下ロートを備えた5Lガラス反応器
に、2−メチル−2−アダマンタノール 186g(1.12モ
ル)、トリエチルアミン 170g(1.68モル)、塩化メチレン
2.9Lを仕込み、反応器を0℃に冷却した後、内温が10℃
以下となるように制御しながら、あらかじめ超音波洗浄
機で約30分脱気処理したα−トリフルオロメチルアクリ
ル酸クロライド 179g(1.12モル)を滴下した。そのま
ま、約30分撹拌を継続し、さらに室温で約1時間撹拌し
た。反応液を濾過した後、濾液を飽和重曹水、水、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。さ
らに、45℃で1mmHgまで減圧濃縮し、オイル状液体320g
を得た。GC分析の結果、2−メチル−2−アダマンチル
α−トリフルオロメチルアクリレートが77GC%、2−メ
チレンアダマンタンが1GC%であった(本明細書において
GC%とは、GC測定における単純面積百分率をいう)。
【0029】さらに、得られた粗生成物をヘキサン300m
lに溶解し、活性炭40gを加えて約2時間撹拌した後、濾
過助剤及びシリカゲルを敷いた減圧濾過器で濾過を行っ
た。これを5回繰り返した後、2−メチル−2−アダマ
ンチル α−トリフルオロメチルアクリレート 96GC%、
2−メチレンアダマンタン 2GC%の淡黄色液体236gを得
た。この時の収率は、α−トリフルオロメチルアクリル
酸クロライド換算で70モル%であった。
lに溶解し、活性炭40gを加えて約2時間撹拌した後、濾
過助剤及びシリカゲルを敷いた減圧濾過器で濾過を行っ
た。これを5回繰り返した後、2−メチル−2−アダマ
ンチル α−トリフルオロメチルアクリレート 96GC%、
2−メチレンアダマンタン 2GC%の淡黄色液体236gを得
た。この時の収率は、α−トリフルオロメチルアクリル
酸クロライド換算で70モル%であった。
【0030】
【実施例 2】<2−メチル−2−アダマンチル α−トリ
フルオロメチルアクリレートの製造>温度計、コンデン
サ、滴下ロートを備えた200mlガラス反応器に、2−メ
チル−2−アダマンタノール 4.7g(28.3ミリモル)、ト
リエチルアミン 4.3g(42.5ミリモル)、塩化メチレン 70
mlを仕込み、内温が20℃以下になるように制御しながら
α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド 4.5g(2
8.0ミリモル)を、超音波照射下で滴下した。そのまま、
約30分超音波を照射し続けた。反応液を濾過した後、濾
液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。さらに、45℃で1mmHgまで減圧
濃縮し、オイル状液体9.5gを得た。GC分析の結果、2−
メチル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルア
クリレートが75GC%、2−メチレンアダマンタンが1GC%
であった。この時の収率は、α−トリフルオロメチルア
クリル酸クロライド換算で87モル%であった。
フルオロメチルアクリレートの製造>温度計、コンデン
サ、滴下ロートを備えた200mlガラス反応器に、2−メ
チル−2−アダマンタノール 4.7g(28.3ミリモル)、ト
リエチルアミン 4.3g(42.5ミリモル)、塩化メチレン 70
mlを仕込み、内温が20℃以下になるように制御しながら
α−トリフルオロメチルアクリル酸クロライド 4.5g(2
8.0ミリモル)を、超音波照射下で滴下した。そのまま、
約30分超音波を照射し続けた。反応液を濾過した後、濾
液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。さらに、45℃で1mmHgまで減圧
濃縮し、オイル状液体9.5gを得た。GC分析の結果、2−
メチル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルア
クリレートが75GC%、2−メチレンアダマンタンが1GC%
であった。この時の収率は、α−トリフルオロメチルア
クリル酸クロライド換算で87モル%であった。
【0031】
【実施例 3】<2−エチル−2−アダマンチル α−トリ
フルオロメチルアクリレートの製造>温度計、コンデン
サ、滴下ロートを備えた200mlガラス反応器に、2−エ
チル−2−アダマンタノール 5.1g(28.3ミリモル)、ト
リエチルアミン 4.3g(42.5ミリモル)、塩化メチレン 70
mlを仕込み、反応器を0℃に冷却した後、内温が10℃以
下となるように制御しながら、あらかじめ超音波洗浄機
で約30分脱気処理したα−トリフルオロメチルアクリル
酸クロライド 4.5g(28.0ミリモル)を滴下した。そのま
ま、約30分超音波を照射し続けた。反応液を濾過した
後、濾液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。さらに、45℃で1mmHgま
で減圧濃縮し、オイル状液体9.2gを得た。GC分析の結
果、2−エチル−2−アダマンチル α−トリフルオロ
メチルアクリレートが72GC%、2−エチリデンアダマン
タンが1GC%であった。この時の収率は、α−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライド換算で80モル%であっ
た。
フルオロメチルアクリレートの製造>温度計、コンデン
サ、滴下ロートを備えた200mlガラス反応器に、2−エ
チル−2−アダマンタノール 5.1g(28.3ミリモル)、ト
リエチルアミン 4.3g(42.5ミリモル)、塩化メチレン 70
mlを仕込み、反応器を0℃に冷却した後、内温が10℃以
下となるように制御しながら、あらかじめ超音波洗浄機
で約30分脱気処理したα−トリフルオロメチルアクリル
酸クロライド 4.5g(28.0ミリモル)を滴下した。そのま
ま、約30分超音波を照射し続けた。反応液を濾過した
後、濾液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。さらに、45℃で1mmHgま
で減圧濃縮し、オイル状液体9.2gを得た。GC分析の結
果、2−エチル−2−アダマンチル α−トリフルオロ
メチルアクリレートが72GC%、2−エチリデンアダマン
タンが1GC%であった。この時の収率は、α−トリフルオ
ロメチルアクリル酸クロライド換算で80モル%であっ
た。
【0032】
【比較例 1】撹拌子、温度計、コンデンサ、滴下ロート
を備えた200mlガラス反応器に、2−メチル−2−アダ
マンタノール 4.5g(28.3ミリモル)、トリエチルアミン
4.3g(42.5ミリモル)、塩化メチレン 70mlを仕込み、反
応器を0℃に冷却した後、内温が10℃以下となるように
制御しながら、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロ
ライド 4.5g(27.7ミリモル)を滴下した。そのまま、約3
0分撹拌を継続し、さらに室温で約1時間撹拌した。反応
液を濾過した後、濾液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。さらに、45
℃で1mmHgまで減圧濃縮し、オイル状液体5.7gを得た。G
C分析の結果、2−メチル−2−アダマンチル α−トリ
フルオロメチルアクリレートが38GC%、2−メチレンア
ダマンタンが32GC%であった。この時の収率はα−トリ
フルオロメチルアクリル酸クロライド換算で27モル%で
あった。
を備えた200mlガラス反応器に、2−メチル−2−アダ
マンタノール 4.5g(28.3ミリモル)、トリエチルアミン
4.3g(42.5ミリモル)、塩化メチレン 70mlを仕込み、反
応器を0℃に冷却した後、内温が10℃以下となるように
制御しながら、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロ
ライド 4.5g(27.7ミリモル)を滴下した。そのまま、約3
0分撹拌を継続し、さらに室温で約1時間撹拌した。反応
液を濾過した後、濾液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。さらに、45
℃で1mmHgまで減圧濃縮し、オイル状液体5.7gを得た。G
C分析の結果、2−メチル−2−アダマンチル α−トリ
フルオロメチルアクリレートが38GC%、2−メチレンア
ダマンタンが32GC%であった。この時の収率はα−トリ
フルオロメチルアクリル酸クロライド換算で27モル%で
あった。
Claims (5)
- 【請求項1】α−トリフルオロメチルアクリル酸クロラ
イドと、一般式[I] 【化1】 (式[I]中Rは、C1〜C6の飽和炭化水素)で表される2−
アルキル−2−アダマンタノールとを塩基の存在下で接
触させることを特徴とする2−アルキル−2−アダマン
チル α−トリフルオロメチルアクリレートの製造方
法。 - 【請求項2】酸性ガスを脱気したα−トリフルオロメチ
ルアクリル酸クロライドを用いることを特徴とする請求
項1に記載の2−アルキル−2−アダマンチル α−トリ
フルオロメチルアクリレートの製造方法。 - 【請求項3】前記酸性ガスの脱気に超音波を用いること
を特徴とする請求項2に記載の2−アルキル−2−アダ
マンチル α−トリフルオロメチルアクリレートの製造
方法。 - 【請求項4】前記α−トリフルオロメチルアクリル酸ク
ロライドと、前記2−アルキル−2−アダマンタノール
とを超音波照射下で接触させることを特徴とする請求項
1に記載の2−アルキル−2−アダマンチル α−トリフ
ルオロメチルアクリレートの製造方法。 - 【請求項5】前記一般式[I]で表される2−アルキル
−2−アダマンタノールが、2−メチル−2−アダマン
タノールであることを特徴とする請求項1に記載の2−
メチル−2−アダマンチル α−トリフルオロメチルア
クリレートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001143075A JP2002338522A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | 2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001143075A JP2002338522A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | 2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002338522A true JP2002338522A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18989273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001143075A Pending JP2002338522A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | 2−アルキル−2−アダマンチルα−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002338522A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005112824A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Daicel Chem Ind Ltd | フッ素原子含有重合性アダマンタン誘導体とその製造法、及び高分子化合物 |
-
2001
- 2001-05-14 JP JP2001143075A patent/JP2002338522A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005112824A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Daicel Chem Ind Ltd | フッ素原子含有重合性アダマンタン誘導体とその製造法、及び高分子化合物 |
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