JP2002337504A - 車輪駆動用軸受ユニットの組立方法及び組立用治具 - Google Patents

車輪駆動用軸受ユニットの組立方法及び組立用治具

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JP2002337504A
JP2002337504A JP2001149872A JP2001149872A JP2002337504A JP 2002337504 A JP2002337504 A JP 2002337504A JP 2001149872 A JP2001149872 A JP 2001149872A JP 2001149872 A JP2001149872 A JP 2001149872A JP 2002337504 A JP2002337504 A JP 2002337504A
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spline
spline shaft
hole
assembling
jig
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JP2001149872A
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English (en)
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Hideshi Shibuya
英志 渋谷
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプライン孔13とスプライン軸17との係
合がきつい場合でも、このスプライン孔13内にスプラ
イン軸17を容易に引き込める様にする。 【解決手段】 スプライン軸17の先端面に形成したね
じ孔35に、ねじ杆37の内端部を螺合して、これらス
プライン軸17とねじ杆37とを結合固定する。次い
で、このねじ杆37に螺合した引っ張り治具38の内端
面とハブ4bの外端面とを当接させた状態で、この引っ
張り治具38を回転させる。この回転に基づいて上記ね
じ杆37を、強い力で外方に引っ張れるので、上記課題
を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る車輪駆動用軸
受ユニットの組立方法及び組立用治具は、独立懸架式サ
スペンションに支持された駆動輪{FF車(前置エンジ
ン前輪駆動車)の前輪、FR車(前置エンジン後輪駆動
車)及びRR車(後置エンジン後輪駆動車)の後輪、4
WD車(四輪駆動車)の全輪}を懸架装置に対して回転
自在に支持すると共に、上記駆動輪を回転駆動する為の
車輪駆動用軸受ユニットを組み立てる為に利用する。
【0002】
【従来の技術】車輪を懸架装置に対して回転自在に支持
する為に、外輪と内輪とを転動体を介して回転自在に組
み合わせた駆動輪用転がり軸受ユニットが、各種使用さ
れている。又、独立懸架式サスペンションに駆動輪を支
持すると共に、この駆動輪を回転駆動する為の駆動輪用
転がり軸受ユニットは、車輪側等速ジョイントと結合自
在な構造である必要がある。この車輪側等速ジョイント
は、駆動輪の変位やこの駆動輪に付与された舵角に拘ら
ず、駆動力を伝達する為の伝達軸の回転を上記駆動輪に
対して円滑に(等速性を確保して)伝達する為に必要で
ある。図13は、この様な目的で駆動輪用転がり軸受ユ
ニット1と車輪側等速ジョイント2とを組み合わせた、
従来から一般的に実施されている構造を示している。
【0003】このうちの駆動輪用転がり軸受ユニット1
は、外輪3の内径側にハブ4及び内輪5を、複数個の転
動体6、6を介して回転自在に支持して成る。このうち
の外輪3は、その外周面に設けた第一のフランジ7によ
り懸架装置を構成するナックル42(本発明の実施の形
態を示す図1、3〜5、7、8、10〜12参照)に結
合固定した状態で、使用時にも回転しない。又、上記外
輪3の内周面には1対の外輪軌道8、8を設けて、この
外輪3の内径側に上記ハブ4及び内輪5を、この外輪3
と同心に、回転自在に支持している。
【0004】このうちのハブ4は、外周面の外端(軸方
向に関して外とは、自動車への組み付け状態で車両の幅
方向外側となる側で、図2、6、9を除く各図の左側。
本明細書全体で同じ。)寄り部分に、車輪を支持する為
の第二のフランジ9を設けている。又、上記ハブ4の外
周面の中間部に第一の内輪軌道10を形成し、同じく内
端(軸方向に関して内とは、自動車への組み付け状態で
車両の幅方向中央側となる側で、図2、6、9を除く各
図の右側。本明細書全体で同じ。)部に形成した小径段
部11に、その外周面に第二の内輪軌道12を形成した
上記内輪5を外嵌固定している。又、上記ハブ4の中心
部には、スプライン孔13を設けている。
【0005】一方、前記車輪側等速ジョイント2は、等
速ジョイント用外輪14と、等速ジョイント用内輪15
と、複数のボール16、16と、スプライン軸17とを
備える。上記等速ジョイント用外輪14はこのスプライ
ン軸17の内端部に、このスプライン軸17と同心に設
けられている。この様な等速ジョイント用外輪14の内
周面の円周方向複数個所には外径側係合溝18、18
を、それぞれこの円周方向に対し直角方向に形成してい
る。又、上記等速ジョイント用内輪15は、中心部に第
二のスプライン孔19を、その外周面で上記各外径側係
合溝18、18と整合する部分に内径側係合溝20、2
0を、それぞれ円周方向に対し直角方向に形成してい
る。そして、これら各内径側係合溝20、20と上記各
外径側係合溝18、18との間に上記各ボール16、1
6を、保持器21により保持した状態で、これら各係合
溝20、18に沿う転動自在に設けている。尚、上記車
輪側等速ジョイント2の構成各部の形状等に就いては、
周知のツェッパ型或はバーフィールド型の等速ジョイン
トの場合と同様であり、本発明の要旨とは関係しないの
で、詳しい説明は省略する。
【0006】上述の様な車輪側等速ジョイント2と前述
の様な駆動輪用転がり軸受ユニット1とは、上記スプラ
イン軸17を上記ハブ4のスプライン孔13に、内側か
ら外側に向け挿通する。そして、上記スプライン軸17
の外端部で上記ハブ4の外端面から突出した部分に設け
た雄ねじ部22にナット23を螺合し、更に緊締する事
により、互いに結合固定する。この状態で、前記内輪5
の内端面は上記等速ジョイント用外輪14の外端面に当
接するので、この内輪5が前記小径段部11から抜け出
る方向に変位する事はない。同時に、前記各転動体6、
6に適正な予圧が付与される。
【0007】更に、自動車の懸架装置への組み付け状態
では、前記等速ジョイント用内輪15の中心部に設けた
第二のスプライン孔19に、伝達軸24の外端部に設け
た雄スプライン部25をスプライン係合させて、この伝
達軸24を上記等速ジョイント用内輪15に、回転力の
伝達自在に結合する。又、この伝達軸24の内端部は、
デファレンシャルギヤの出力軸部に設けた、トリポード
型のデファレンシャル側等速ジョイント26の出力部で
あるトラニオン27(後述する図16参照)の中心部に
結合固定する。従って、自動車の走行時に上記伝達軸2
4は、等速回転する。
【0008】又、特開平11−5404号公報には、図
14に示す様に、ハブ4aの内端部で小径段部11に外
嵌した内輪5よりも内方に突出した部分に存在する円筒
部を直径方向外方にかしめ広げて形成したかしめ部28
により、上記内輪5を上記小径段部11の段差面29に
向け抑え付ける構造が記載されている。この従来構造の
第2例の場合には、上記かしめ部28による抑え付け力
により、各転動体6、6に予圧を付与する。尚、上記公
報に記載された構造の場合には、駆動輪用転がり軸受ユ
ニット1aと車輪側等速ジョイント2との結合は、上述
した従来構造の第1例の場合と同様に、スプライン軸1
7の外端部に設けた雄ねじ部22とナット23との螺合
・緊締により行なっている。特開2000−87979
号公報にも、同様の構造が記載されている。
【0009】但し、上記図14に示す様に、上記内輪5
を上記ハブ4aに対し固定する為にかしめ部28を使用
する構造の場合には、このかしめ部28の形成により、
上記各転動体6、6への予圧付与は完了する。従って、
上記雄ねじ部22とナット23とを省略し、駆動輪用転
がり軸受ユニットと車輪側等速ジョイントとを結合して
成る車輪駆動用転がり軸受ユニットの小型・軽量化を図
る事も可能である。図15は、この様な観点で構成した
車輪駆動用転がり軸受ユニット30の1例を示してい
る。
【0010】この車輪駆動用転がり軸受ユニット30
は、ハブ4bの中心部に形成したスプライン孔13内に
挿入したスプライン軸17の抜け止めを、弾性材製の止
め輪31により図っている。この為に、上記スプライン
孔13の外端部に係止段部32等の外径側係止部を、上
記スプライン軸17の外端部外周面に係止溝33等の内
径側係止部を、それぞれ設けている。そして、ばね鋼製
の線材を欠円環状に形成する事により直径を弾性的に拡
縮自在とした、上記止め輪31を、上記係止段部32と
上記係止溝33との間に掛け渡している。この様に、止
め輪31により上記スプライン孔13からの上記スプラ
イン軸17の抜け止めを図り、駆動輪用転がり軸受ユニ
ット1bと車輪側等速ジョイント2とを結合する事によ
り、雄ねじ部とナットとを省略する構造によれば、車輪
駆動用転がり軸受ユニット30の小型・軽量化を図れ
る。
【0011】上述の様な車輪駆動用転がり軸受ユニット
30は、図16に示す様に伝達軸24及びデファレンシ
ャル側等速ジョイント26と組み合わせて、車輪用駆動
ユニット34を構成する。このうちのデファレンシャル
側等速ジョイント26は、自動車への組み付け状態で
は、図示しないデファレンシャルギヤの出力部に結合す
る。又、上記伝達軸24は、上記デファレンシャル側等
速ジョイント26の出力部であるトラニオン27の基端
部に内端部を、車輪側等速ジョイント2の入力部である
等速ジョイント用内輪15に外端部を、それぞれ結合し
ている。この様な車輪用駆動ユニット34により、上記
デファレンシャルギヤの出力部からハブ4bに支持した
駆動輪に回転力を伝達し、この駆動輪を回転駆動する。
【0012】上述した図15〜16に示す様な、かしめ
部28によりハブ4bに対し内輪5を固定し、止め輪3
1によりハブ4bとスプライン軸17とを結合する構造
の場合には、図13〜14に示す構造から雄ねじ部22
及びナット23を省略する事により、コスト低減を図れ
るだけでなく、車輪駆動用転がり軸受ユニット30、延
いては車輪駆動ユニット34の小型・軽量化を図れる。
このうちの車輪駆動用転がり軸受ユニット30は、懸架
装置に組み込んだばねよりも車輪側に存在する、所謂ば
ね下荷重になる為、少しの軽量化も乗り心地や走行安定
性を中心とする走行性能の向上に寄与する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図15〜16に示した
構造を組み立てるべく、ハブ4bのスプライン孔13に
スプライン軸17を挿入する際に、挿入作業を必ずしも
円滑に行なえない事が、本発明者等が行なった実験によ
り分かった。この理由は次の通りである。長期間に亙っ
て使用する駆動輪用転がり軸受ユニット1bを構成する
ハブ4bに対し、内輪5を固定する為のかしめ部28の
強度は、十分に確保する必要がある。従って、このかし
め部28を形成する為に要する荷重は、揺動かしめ等
の、加工時に加わる荷重を比較的低く抑えられる方法を
採用したとしても、相当に大きくなる。そして、この様
に大きな荷重は上記ハブ4bの内端部に、軸方向外方に
向いたスラスト荷重として加わる。この為、何らの対策
も施さない場合には、上記ハブ4bの中心部に形成した
スプライン孔13の一部が、僅かとは言え径方向内方に
変形する事が、本発明者等が行なった実験の結果分かっ
た。
【0014】即ち、従来は、上記ハブ4bの内端部に設
けた円筒部を上記かしめ部28に加工する場合、この円
筒部を径方向外方にかしめ広げるので、このかしめ部2
8の近傍に位置する、上記スプライン孔13の内端は径
方向外方に変形するものと考えられていた。ところが、
上述の様に、上記かしめ部28の加工時に加わるスラス
ト荷重が大きく、このスラスト荷重に対する横歪みの影
響が従来考えられていた以上に大きくなる為、上記かし
め部28の近傍である上記スプライン孔13の内端部
が、逆に径方向内方に変形する事を、本発明者等が発見
した。何れにしても、上記スプライン孔13がその一部
でも径方向内方に変形した場合には、上記スプライン孔
13内にスプライン軸17を挿入しにくくなり、車輪駆
動用転がり軸受ユニット30の組立作業を行ないにくく
なってしまう。
【0015】図13〜14に示す様な、スプライン軸1
7の外端部に形成した雄ねじ部22にナット23を螺合
・緊締する事により、このスプライン軸17とハブ4、
4aとを結合する構造の場合には、このスプライン軸1
7をスプライン孔13に或る程度挿入した後には、上記
ナット23の緊締に伴って上記スプライン軸17をスプ
ライン孔13に引き込める為、問題は少ない。これに対
して、図15〜16に示す様に止め輪31によりスプラ
イン軸17とハブ4bとを結合する構造の場合には、結
合作業に伴ってこのスプライン軸17をスプライン孔1
3に引き込む力が発生しないので、組立作業が困難にな
る問題点が顕在化し易い。
【0016】上記スプライン孔13の変形に拘らず、上
記スプライン孔13内へのスプライン軸17の挿通作業
を容易に行なえる様にする為には、このスプライン孔1
3の内径寸法をスプライン軸17の外径寸法よりも十分
に大きくしたり、上記かしめ部28の加工後に上記スプ
ライン孔13を再加工する事が考えられる。このうち、
スプライン孔13の内径寸法を大きくする事は、このス
プライン孔13と上記スプライン軸17とのスプライン
係合部のバックラッシュの増大に繋がり、自動車の運転
時に著しい異音が発生する原因ともなる為、好ましくな
い。又、上記スプライン孔13の再加工を行なう事は、
上記駆動輪用転がり軸受ユニット1bの製造コストを高
くする原因となる為、やはり好ましくない。
【0017】尚、この様な問題は、仮に上記スプライン
孔13が上記かしめ部28の加工に伴って変形しない場
合でも起こり得る。即ち、このスプライン孔13と上記
スプライン軸17とのスプライン係合部にバックラッシ
ュの如きがたつきをなくす為、このスプライン係合部の
隙間を僅少にすると、上記スプライン孔13に上記スプ
ライン軸17を挿通する作業に要する力が大きくなっ
て、上記組立作業に要する力が大きくなる。
【0018】これに対して特開2000−142009
号公報には、図17に示す様に、スプライン軸17の先
端面に、引っ張り用治具を螺着する為のねじ孔35を形
成した発明が記載されている。但し、上記公報には、単
に引っ張り用治具を螺着する為のねじ孔35を形成した
構造が示されているのみで、引っ張り用治具の構造を含
めて、自動機を使用して能率良く組立を行なえる様な、
具体的な構造及び組立方法は記載されていない。本発明
の車輪駆動用軸受ユニットの組立方法及び組立用治具
は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の車輪駆動用軸受
ユニットの組立方法及び組立用治具は何れも、内周面に
複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、
車輪を支持する為のフランジを外周面の外端寄り部分
に、第一の内輪軌道を直接又は別体の内輪を介して外周
面の中間部に、スプライン孔を中心部に、それぞれ設け
ると共に、外周面に第二の内輪軌道を形成した内輪を外
周面の内端寄り部分に外嵌固定したハブと、上記各外輪
軌道と上記第一、第二の各内輪軌道との間にそれぞれ複
数個ずつ転動自在に設けられた転動体と、上記スプライ
ン孔とスプライン係合するスプライン軸を外半部に設け
ると共に、内半部を等速ジョイントを構成する等速ジョ
イント用外輪とした駆動軸部材と、上記ハブの内周面に
周方向に設けられた外径側係合部と、上記スプライン軸
の外周面に周方向に設けられた内径側係合部と、弾性材
製で全体を欠円環状に形成され、この内径側係合部と上
記外径側係合部との間に掛け渡された状態で上記スプラ
イン軸が上記スプライン孔から抜け出るのを防止する止
め輪とを備えた車輪駆動用軸受ユニットを組み立てる為
に利用する。
【0020】このうちの請求項1に記載した車輪駆動用
軸受ユニットの組立方法は、上記スプライン軸を上記ス
プライン孔に挿入する際に、このスプライン軸の外端面
に設けられた結合用ねじ部にねじ杆の内端部を螺着し
て、このねじ杆とこのスプライン軸とを結合する。これ
と共に、上記ハブの外端面に突き当てた引っ張り用治具
に形成したねじ孔と上記ねじ杆とを螺合させる。そし
て、この状態でこの引っ張り用治具を回転させる事によ
り、上記スプライン軸を上記スプライン孔に引っ張り込
む。
【0021】又、請求項2に記載した車輪駆動用軸受ユ
ニットの組立用治具は、上記請求項1に記載した車輪駆
動用軸受ユニットの組立方法に使用するもので、ねじ杆
と、引っ張り用治具とを備える。このうちのねじ杆は、
内端部を上記スプライン軸の外端面に設けた結合用ねじ
部に結合自在で、外周面の実質的全長に亙って雄ねじを
形成すると共に、外端面に回転駆動用の工具を係止する
為の係止孔を形成している。又、上記引っ張り用治具
は、上記ハブの外端面に、このハブに対する相対回転を
自在に突き当てられる内端面を有し、中心部に上記ねじ
杆を螺合自在なねじ孔を有する。
【0022】又、請求項3に記載した車輪駆動用軸受ユ
ニットの組立方法は、上記スプライン軸を上記スプライ
ン孔に挿入する際に、組立用治具を構成する回転駆動部
の内端面外周寄り部分を上記ハブの外端面に突き当て
る。これと共に、この回転駆動部の内端面中心部にその
外端部を結合固定したねじ杆を上記スプライン軸の外端
面に開口するねじ孔に螺合させる。そして、上記回転駆
動部を介して上記ねじ杆を回転させる事により、上記ス
プライン軸を上記スプライン孔に引っ張り込む。
【0023】更に、請求項4に記載した車輪駆動用軸受
ユニットの組立用治具は、上記請求項3に記載した車輪
駆動用軸受ユニットの組立方法に使用するもので、互い
に結合固定された回転駆動部とねじ杆部とを有する。こ
のうちの回転駆動部は、内端面外周寄り部分をハブの外
端面に突き当てた状態でこのハブに対して相対回転自在
である。又、上記ねじ杆は、外端部を上記回転駆動部の
内端面中心部に結合固定されたもので、スプライン軸の
外端面に開口したねじ孔に螺合自在な雄ねじを外周面に
形成している。
【0024】
【作用】上述の様に構成する本発明の車輪駆動用軸受ユ
ニットの組立方法及び組立用治具によれば、スプライン
孔にスプライン軸を挿入すべく、このスプライン軸をス
プライン孔に強い力で引き込む作業を、自動機を使用し
て能率良く、或は簡単な工具を使用した手作業により、
容易に行なう事ができる。
【0025】先ず、請求項2に記載した組立用治具を使
用して請求項1に記載した組立方法を行なう際には、上
記スプライン軸の外端面に設けられた結合用ねじ部にね
じ杆の内端部を螺着してこのねじ杆とこのスプライン軸
とを結合すると共に上記ハブの外端面に突き当てた引っ
張り用治具に形成したねじ孔と上記ねじ杆とを螺合させ
た状態でこの引っ張り用治具を回転させれば、これらね
じ孔とねじ杆との係合に基づき、上記スプライン軸が上
記スプライン孔に引っ張り込まれる。
【0026】又、請求項4に記載した組立用治具を使用
して請求項3に記載した組立方法を行なう際には、組立
用治具を構成する回転駆動部の内端面外周寄り部分を上
記ハブの外端面に突き当てると共に、この回転駆動部の
内端面中心部に外端部を結合固定したねじ杆を上記スプ
ライン軸の外端面に開口するねじ孔に螺合させた状態
で、上記回転駆動部を介して上記ねじ杆を回転させれ
ば、やはり、これらねじ孔とねじ杆との係合に基づき、
上記スプライン軸が上記スプライン孔に引っ張り込まれ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】図1〜4は、請求項1、2に対応
する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、
本発明の特徴は、車輪側等速ジョイント2を構成するス
プライン軸17を、駆動輪用転がり軸受ユニット1bを
構成するハブ4bの中心部に設けたスプライン孔13に
挿入する作業を容易に行なえる様にする為の組立方法及
び組立用治具にある。上記車輪側等速ジョイント2及び
駆動輪用転がり軸受ユニット1b、並びにこれらを組み
合わせて成る車輪駆動用転がり軸受ユニット30の構造
及び作用に関しては、前述の図15〜16に示した従来
構造に改良を加えた構造と同様であるから、同等部分に
は同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略に
し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。尚、本
例により組み立てられる車輪側等速ジョイント2を構成
するスプライン軸17の外端面中央部には、前述の図1
7に示した従来構造の第3例の場合と同様に、請求項
1、2に記載した結合用ねじ部である、ねじ孔35を形
成している。
【0028】先ず、組立用治具36の構造に就いて説明
する。本例の組立用治具36は、ねじ杆37と、引っ張
り用治具38とを備える。このうちのねじ杆37は、外
周面の実質的全長に亙って雄ねじを形成したもので、内
端部を上記ねじ孔35に螺入する事により、上記スプラ
イン軸17と結合自在である。又、上記ねじ杆37の外
端面には、六角レンチ等の回転駆動用の工具の端部を係
止する為、断面形状が正六角形である、係止孔39を形
成している。又、上記引っ張り用治具38は、全体を六
角柱状に形成している。この引っ張り治具38の軸方向
端面は平坦面として、この軸方向端面を同じく平坦面と
したハブ4bの外端面に突き当てた状態で、上記引っ張
り治具38をこのハブ4bに対し相対回転させられる様
にしている。又、この引っ張り治具38の中心部には上
記ねじ杆37を螺合自在なねじ孔40を、この引っ張り
治具38の軸方向両端面同士を連通させる状態で形成し
ている。
【0029】上述の様な組立用治具36を使用して、駆
動輪用転がり軸受ユニット1bを組み立てるべく、上記
ハブ4bの中心部に設けたスプライン孔13に上記スプ
ライン軸17を挿通する作業は、次の様にして行なう。
先ず、図1に示す様に、懸架装置を構成するナックル4
2の取付孔43部分に上記駆動輪用転がり軸受ユニット
1bの外輪3を結合固定する。次いで、上記スプライン
軸17の先端部(外端部)を上記スプライン孔13の内
端部に少し、上記ナックル42の内方から挿入する。そ
して、この状態で、或はこのスプライン孔13内に挿入
するのに先立って、上記スプライン軸17の先端面に形
成した上記ねじ孔35に、上記ねじ杆37の内端部を螺
入し、更に上記係止孔39に係止した工具により緊締し
て、このねじ杆37と上記スプライン軸17とを結合固
定する。尚、この状態でこのねじ杆37の外端部が上記
スプライン孔13から軸方向外方に突出する様に、この
ねじ杆37の軸方向長さを確保している。
【0030】次いで、図3に示す様に、このねじ杆37
の外端部を上記引っ張り治具38の中心部に形成したね
じ孔40に螺入し、この引っ張り治具38の内端面を上
記ハブ4bの外端面に突き当てる。そして、この状態か
ら更にこの引っ張り治具38を、ボックスレンチの如き
工具を備えた自動機で回転させる事により、この引っ張
り治具38の内端面を上記ハブ4bの外端面に押し付け
る。すると、この押し付け力の反作用として、上記ねじ
杆37が外方に引っ張られ、このねじ杆37と結合固定
された上記スプライン軸17が、図4に示す様に、上記
スプライン孔13内に引っ張り込まれる。
【0031】図4に示す状態にまで、上記スプライン軸
17を上記スプライン孔13内に引き込むと、このスプ
ライン軸17の先端部外周面に形成した、内径側係合部
である係止溝33に係止した止め輪31の直径が弾性的
に広がる。そして、この止め輪31が、上記スプライン
孔13の外端部内周面に形成した、外径側係合部である
係止溝41に係合する。この状態で上記止め輪31は、
これら両係止溝33、41同士の間に掛け渡されて、上
記スプライン軸17が上記スプライン孔13から抜け出
る事を防止する。又、この状態では、このスプライン軸
17がそれ以上外方にも変位しなくなるので、上記引っ
張り治具38を回転させる為に要するトルクが急に増大
する。そこで、このトルクの急激な増大を検知したなら
ば、上記自動機を停止、更には逆転させて、上記引っ張
り治具38を上記ねじ杆37の周囲から取り外した後、
このねじ杆37を上記スプライン軸17から取り外す。
【0032】尚、上述の説明では、組立用治具36を構
成するねじ杆37と引っ張り治具38とを、組立作業の
進行に伴って分離したり組み合わせたりする場合に就い
て説明した。これに対して、組立用の自動機の構造を工
夫する事により、上記ねじ杆37と引っ張り治具38と
を組み合わせた状態のまま、組立作業を進行させる事も
可能である。この場合には、上記自動機の組立用の軸部
を、上記ねじ杆37を回転駆動する為の中心軸の周囲
に、上記引っ張り治具38を回転駆動する為の円筒部を
配置した2重構造とする。そして、上記軸部の先端部と
上記ねじ杆37の端面に設けた係止孔39との係合に基
づいてこのねじ杆37を回転駆動自在とし、上記円筒部
を上記引っ張り治具38に係合させて、この引っ張り治
具38を回転駆動自在とする。この様な構造を採用すれ
ば、この引っ張り治具38と上記ねじ杆37とを軸方向
に相対変位させる事はあっても、これら両部材38、3
7同士を分離する必要がなくなって、組立作業の能率化
を図れる。
【0033】何れにしても、上述の様にして前記駆動輪
用転がり軸受ユニット1bと車輪側等速ジョイント2と
を組み立てる為、上記スプライン軸17を上記スプライ
ン孔13内に引っ張り込む力は、特に上記自動機の出力
を大きくしなくても、十分に大きくできる。この為、上
記スプライン軸17とスプライン孔13とのスプライン
係合部に働く摩擦力が或る程度大きくても、組み立て用
の自動機の駆動力を特に大きくしたり、或は人手により
行なう際に大きな力を加えずに、上記スプライン軸17
を上記スプライン孔13に、簡単に挿通できる。又、図
示の例では、上記スプライン軸17を上記スプライン孔
13内に引き込むと同時に、前記取付孔43の内端部内
周面に係止したシールリング44の内側に、車輪側等速
ジョイント2を構成する等速ジョイント用外輪14の外
端部が入り込む。
【0034】尚、本例の場合、上記スプライン軸17の
先端面に形成するねじ孔35は、単にこのスプライン軸
17の先端部と上記ねじ杆37の内端部とを、このスプ
ライン軸17を上記スプライン孔13内に引っ張り込む
際の荷重に耐えられる強度を確保できる様に結合できる
長さがあれば良い。言い換えれば、本例は、上記ねじ孔
35内にねじ杆37を螺入する事で上記スプライン軸1
7を上記スプライン孔13内に引っ張り込むのではな
い。従って、上記ねじ孔35の長さは短くて済み、この
ねじ孔35の加工コストを低く抑えられる。組立用治具
36として、ねじ杆37と引っ張り治具38との2個の
部材が必要になるが、その組み合わせ自体単純であり、
特に自動機を使用して組立作業を行なう場合には、組立
作業を面倒にする事はない。
【0035】次に、図5〜7は、やはり請求項1、2に
対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。
本例の場合には、スプライン軸17の先端面中央部に、
請求項に記載した結合用ねじ部である雄ねじ部45を設
けている。これに合わせて本例の場合には、ねじ杆37
aの内端面に、この雄ねじ部45と螺合自在なねじ孔4
6を形成している。そして、この様なねじ孔46を形成
する分、上記ねじ杆37aの外径を上述した第1例に使
用するねじ杆37(図1、3、4)の外径よりも大きく
し、引っ張り治具38aの中心部に形成するねじ孔40
aの内径を、第1例に使用する引張治具38のねじ孔4
0(図1〜4)の内径よりも大きくしている。
【0036】この様なねじ杆37aと引っ張り治具38
aとから成る組立用治具36aにより、上記スプライン
軸17をハブ4bのスプライン孔13に引き込むには、
先ず図5に示す様に、上記ねじ孔46と上記雄ねじ部4
5とを螺合・緊締して、上記ねじ杆37aの内端部を上
記スプライン軸17の先端部に結合固定する。次いで、
このねじ杆37aと上記引っ張り用治具38aのねじ孔
40aとを螺合させてから、この引っ張り用治具38a
を回転させる。この作業により、上記スプライン軸17
を、図5に示した状態から図7に示した状態にまで、上
記スプライン孔13内に引き込める。
【0037】本例の場合、上記スプライン軸17の先端
面に設ける雄ねじ部45は、単にこのスプライン軸17
の先端部と上記ねじ杆37aの内端部とを、このスプラ
イン軸17を上記スプライン孔13内に引っ張り込む際
の荷重に耐えられる強度を確保できる様に結合できる長
さがあれば良い。言い換えれば、本例は、上記雄ねじ部
45に上記引っ張り用治具38aのねじ孔40aを螺合
させる事で上記スプライン軸17を上記スプライン孔1
3内に引っ張り込むのではない。従って、上記雄ねじ部
45の長さは短くて済み、この雄ねじ部45の加工コス
トを低く抑えられる他、上記スプライン軸17の外側
に、完成後に不要になる雄ねじ部45が大きく突出する
事を防止できる。スプライン軸17の先端部とねじ杆3
7aの内端部との結合構造が異なる点以外は、前述した
第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
【0038】次に、図8〜10は、請求項3、4、5に
対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。
本例の場合には、1組の組立用治具47a、47bを順
番に使用して、スプライン軸17をスプライン孔13に
引き込む様にしている。これら各組立用治具47a、4
7bは、それぞれ互いに結合固定された、回転駆動部4
8a、48bと、ねじ杆部49a、49bとを有する。
このうちの回転駆動部48a、48bは、スパナ、ボッ
クスレンチ等の工具を係止自在とすべく、六角柱状に形
成されたもので、前述した第1例及び上述した第2例の
引っ張り治具38、38a(図1〜7)と同様に、内端
面外周寄り部分をハブ4bの外端面に突き当てた状態
で、このハブ4bに対して相対回転自在である。又、上
記ねじ杆部49a、49bは、外端部を上記回転駆動部
48a、48bの内端面中心部に結合固定されたもの
で、外周面に雄ねじを形成している。そして、この雄ね
じを、上記スプライン軸17の外端面に開口したねじ孔
35aに螺合自在としている。尚、このねじ孔35aの
長さは、前述の第1例でスプライン軸17の先端面に形
成したねじ孔35(図1、3、4)よりも長くしてい
る。
【0039】この様に、上記1組の組立用治具47a、
47bの構成は基本的には同じであるが、これら両組立
用治具47a、47bを構成するねじ杆部49a、49
bの長さ寸法が互いに異なる。即ち、組立作業の前段階
で使用する組立用治具47aを構成するねじ杆部49a
は比較的長く、同じく後段階で使用する組立用治具47
bに使用するねじ杆部49bは比較的短くしている。
【0040】上述の様な組立用治具47a、47bを使
用して上記スプライン軸17をハブ4bのスプライン孔
13に引き込むには、先ず図8に示す様に、上記前段階
用の組立用治具47aに設けた、比較的長いねじ杆部4
9aの先端部(内端部)を、上記ねじ孔35aに螺合さ
せる。そして、自動機により、予め設定された回転数だ
け、上記組立用治具47aの回転駆動部48aを回転さ
せる。この結果、上記ねじ杆部49aの先端が上記ねじ
孔35aの奥端に突き当たる直前までこのねじ杆部49
aをこのねじ孔35aに螺入し、上記スプライン軸17
を上記スプライン孔13内に、途中まで引き込む。
【0041】この段階で、上記回転駆動部48aを逆方
向に回転させつつ図8の左方に後退させて、上記ねじ杆
部49aを上記ねじ孔35aより抜き取ってから、図1
0に示す様に、上記後段階用の組立用治具47bの比較
的短いねじ杆部49bの先端部を、上記ねじ孔35aに
螺合させる。そして、自動機により上記組立用治具47
bの回転駆動部48bを回転させて上記スプライン軸1
7を、図8に示した状態から図10に示した状態にま
で、上記スプライン孔13内に引き込む。この様にして
上記スプライン軸17をこのスプライン孔13に引き込
む結果、このスプライン軸17の先端部外周面の係止溝
33に係止した止め輪31が、この係止溝33と上記ス
プライン孔13の外端部内周面の係止溝41との間に掛
け渡されて、上記スプライン軸17の引き込み作業が完
了する。この状態では、このスプライン軸17がそれ以
上外方に変位しなくなるので、上記回転駆動部48aを
回転させる為に要するトルクが急に増大する。そこで、
このトルクの急激な増大を検知したならば、上記自動機
を停止、更には逆転させつつ後退させて、上記組立用治
具47bを上記スプライン軸17の先端部から取り外
す。
【0042】本例の場合、上記スプライン軸17の先端
面に設けるねじ孔35aを利用して、このスプライン軸
17を上記スプライン孔13内に引っ張り込む。従っ
て、上記ねじ孔35aの長さを或る程度確保する必要が
ある。但し、本例の場合には、ねじ杆部49a、49b
の長さが互いに異なる、1組の組立用治具47a、47
bを使用している為、上記ねじ孔35aの長さを、上記
スプライン軸17を上記スプライン孔13内に引っ張り
込むストロークに比べて遥かに短くできる。この為、上
記ねじ孔35aの加工コストを低く抑えられる。
【0043】次に、図11、12は、請求項3、6に対
応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本
例の場合には、上述した第3例の前段階で使用する組立
用治具47aに加えて、円環状の間座51を使用する。
この間座51の内径は、この組立用治具47aを構成す
る回転駆動部48aの外径よりは小さく、ねじ杆部49
aの外径よりは大きい。
【0044】上述の様な組立用治具47aと間座51と
を使用して、スプライン軸17をハブ4bのスプライン
孔13に引き込むには、先ず図11に示す様に、上記組
立用治具47aに設けた長いねじ杆部49aの先端部
を、上記スプライン軸17の先端面に設けたねじ孔35
aに螺合させる。そして、自動機により、予め設定され
た回転数だけ、上記組立用治具47aの回転駆動部48
aを回転させる。この結果、上記ねじ杆部49aの先端
が上記ねじ孔35aの奥端に突き当たる直前までこのね
じ杆部49aをこのねじ孔35aに螺入し、上記スプラ
イン軸17を上記スプライン孔13内に、途中まで引き
込む。ここまでの作業は、上述した第3例の場合と同様
である。
【0045】この段階で、上記回転駆動部48aを逆方
向に回転させつつ後退させて、上記ねじ杆部49aを上
記ねじ孔35aから抜き取ってから、図12に示す様
に、このねじ杆部49aに上記間座51を外嵌する。そ
して、再び上記ねじ杆部49aを上記ねじ孔35aに螺
合し、自動機により上記組立用治具47aの回転駆動部
48aを回転させて上記スプライン軸17を上記スプラ
イン孔13内に引き込む。後段階用の組立用治具47b
(図10)に代えて間座51を使用する点以外は、前述
した第3例の場合と同様であるから、重複する説明は省
略する。
【0046】尚、上述の説明は何れも、ハブ4bの外端
面として、スプライン孔13の外端開口の周囲部分を使
用しているが、この外端面としては、この周囲部分以外
にも、この周囲部分を囲む部分に形成した円筒部52の
先端縁を使用する事もできる。但し、この円筒部52の
先端縁を使用する場合には、引っ張り治具の外径が大き
くなり、組立装置が大型化する。逆に言えば、上記周囲
部分を利用する事により、組立装置の小型化を図れる。
又、組立用治具のうち、上記ハブ4bの外端面で上記ス
プライン孔13の周囲部分と当接する部分に円形凸部を
形成したり、或は外周縁部にクラウニングの如き曲面部
を設ければ、上記ハブ4bに対する上記組立用治具の回
転を円滑にできる。
【0047】
【発明の効果】本発明の車輪駆動用軸受ユニットの組立
方法及び組立用治具は、以上に述べた様に構成し作用す
る為、軽量で自動車の性能向上を図れる車輪駆動用転が
り軸受ユニットの組立作業の能率化により、当該車輪駆
動用転がり軸受ユニットの低廉化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、組立作業の初
期段階で示す断面図。
【図2】第1例に使用する引っ張り治具を図1の側方か
ら見た図。
【図3】同じく組立作業の途中段階で示す断面図。
【図4】同じく最終段階で示す断面図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を、組立作業の初
期段階で示す断面図。
【図6】第2例に使用する引っ張り治具を図5の側方か
ら見た図。
【図7】同じく組立作業の最終段階で示す断面図。
【図8】本発明の実施の形態の第3例を、組立作業の初
期段階で示す断面図。
【図9】第3例に使用する組立治具を図8の左方から見
た図。
【図10】同じく組立作業の最終段階で示す断面図。
【図11】本発明の実施の形態の第4例を、組立作業の
初期段階で示す断面図。
【図12】同じく組立作業の最終段階で示す断面図。
【図13】従来構造の第1例を示す断面図。
【図14】同第2例を示す半部断面図。
【図15】この第2例を改良した構造を示す断面図。
【図16】この改良した構造を組み込んだ車輪用駆動ユ
ニットの断面図。
【図17】スプライン軸の先端面に引っ張り用治具を結
合する為のねじ孔を有する、従来構造の第3例を示す断
面図。
【符号の説明】
1、1a、1b 駆動輪用転がり軸受ユニット 2 車輪側等速ジョイント 3 外輪 4、4a、4b ハブ 5 内輪 6 転動体 7 第一のフランジ 8 外輪軌道 9 第二のフランジ 10 第一の内輪軌道 11 小径段部 12 第二の内輪軌道 13 スプライン孔 14 等速ジョイント用外輪 15 等速ジョイント用内輪 16 ボール 17 スプライン軸 18 外径側係合溝 19 第二のスプライン孔 20 内径側係合溝 21 保持器 22 雄ねじ部 23 ナット 24 伝達軸 25 雄スプライン部 26 デファレンシャル側等速ジョイント 27 トラニオン 28 かしめ部 29 段差面 30 車輪駆動用転がり軸受ユニット 31 止め輪 32 係止段部 33 係止溝 34 車輪用駆動ユニット 35、35a ねじ孔 36、36a 組立用治具 37、37a ねじ杆 38、38a 引っ張り治具 39 係止孔 40、40a ねじ孔 41 係止溝 42 ナックル 43 取付孔 44 シールリング 45 雄ねじ部 46 ねじ孔 47a、47b 組立用治具 48a、48b 回転駆動部 49a、49b ねじ杆部 51 間座 52 円筒部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時
    にも回転しない外輪と、車輪を支持する為のフランジを
    外周面の外端寄り部分に、第一の内輪軌道を直接又は別
    体の内輪を介して外周面の中間部に、スプライン孔を中
    心部に、それぞれ設けると共に、外周面に第二の内輪軌
    道を形成した内輪を外周面の内端寄り部分に外嵌固定し
    たハブと、上記各外輪軌道と上記第一、第二の各内輪軌
    道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転
    動体と、上記スプライン孔とスプライン係合するスプラ
    イン軸を外半部に設けると共に、内半部を等速ジョイン
    トを構成する等速ジョイント用外輪とした駆動軸部材
    と、上記ハブの内周面に周方向に設けられた外径側係合
    部と、上記スプライン軸の外周面に周方向に設けられた
    内径側係合部と、弾性材製で全体を欠円環状に形成さ
    れ、この内径側係合部と上記外径側係合部との間に掛け
    渡された状態で上記スプライン軸が上記スプライン孔か
    ら抜け出るのを防止する止め輪とを備えた車輪駆動用軸
    受ユニットを組み立てるべく、上記スプライン軸を上記
    スプライン孔に挿入する際に、このスプライン軸の外端
    面に設けられた結合用ねじ部にねじ杆の内端部を螺着し
    てこのねじ杆とこのスプライン軸とを結合すると共に、
    上記ハブの外端面に突き当てた引っ張り用治具に形成し
    たねじ孔と上記ねじ杆とを螺合させた状態でこの引っ張
    り用治具を回転させる事により、上記スプライン軸を上
    記スプライン孔に引っ張り込む車輪駆動用軸受ユニット
    の組立方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した車輪駆動用軸受ユニ
    ットの組立方法に使用する車輪駆動用軸受ユニットの組
    立用治具であって、内端部をスプライン軸の外端面に設
    けた結合用ねじ部に結合自在で外周面の実質的全長に亙
    って雄ねじを形成すると共に、外端面に回転駆動用の工
    具を係止する為の係止孔を形成したねじ杆と、ハブの外
    端面に、このハブに対する相対回転を自在に突き当てら
    れる内端面を有し、中心部に上記ねじ杆を螺合自在なね
    じ孔を有する引っ張り用治具とを備えた車輪駆動用軸受
    ユニットの組立用治具。
  3. 【請求項3】 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時
    にも回転しない外輪と、車輪を支持する為のフランジを
    外周面の外端寄り部分に、第一の内輪軌道を直接又は別
    体の内輪を介して外周面の中間部に、スプライン孔を中
    心部に、それぞれ設けると共に、外周面に第二の内輪軌
    道を形成した内輪を外周面の内端寄り部分に外嵌固定し
    たハブと、上記各外輪軌道と上記第一、第二の各内輪軌
    道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転
    動体と、上記スプライン孔とスプライン係合するスプラ
    イン軸を外半部に設けると共に、内半部を等速ジョイン
    トを構成する等速ジョイント用外輪とした駆動軸部材
    と、上記ハブの内周面に周方向に設けられた外径側係合
    部と、上記スプライン軸の外周面に周方向に設けられた
    内径側係合部と、弾性材製で全体を欠円環状に形成さ
    れ、この内径側係合部と上記外径側係合部との間に掛け
    渡された状態で上記スプライン軸が上記スプライン孔か
    ら抜け出るのを防止する止め輪とを備えた車輪駆動用軸
    受ユニットを組み立てるべく、上記スプライン軸を上記
    スプライン孔に挿入する際に、組立用治具を構成する回
    転駆動部の内端面外周寄り部分を上記ハブの外端面に突
    き当てると共に、この回転駆動部の内端面中心部にその
    外端部を結合固定したねじ杆部を上記スプライン軸の外
    端面に開口するねじ孔に螺合させ、上記回転駆動部を介
    して上記ねじ杆を回転させる事により、上記スプライン
    軸を上記スプライン孔に引っ張り込む車輪駆動用軸受ユ
    ニットの組立方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した車輪駆動用軸受ユニ
    ットの組立方法に使用する車輪駆動用軸受ユニットの組
    立用治具であって、互いに結合固定された回転駆動部と
    ねじ杆部とを有し、このうちの回転駆動部は、内端面外
    周寄り部分をハブの外端面に突き当てた状態でこのハブ
    に対して相対回転自在であり、上記ねじ杆部は、外端部
    を上記回転駆動部の内端面中心部に結合固定されたもの
    で、スプライン軸の外端面に開口したねじ孔に螺合自在
    な雄ねじを外周面に形成している車輪駆動用軸受ユニッ
    トの組立用治具。
  5. 【請求項5】 1組の車輪駆動用軸受ユニットを組み立
    てる為の組立用治具が少なくとも1対用意されており、
    これら各組立用治具を構成するねじ杆部の長さ寸法が互
    いに異なる、請求項4に記載した車輪駆動用軸受ユニッ
    トの組立用治具。
  6. 【請求項6】 互いに結合固定された回転駆動部とねじ
    杆部とに加えて、これら回転駆動部及びねじ杆部とは別
    体で、このうちの回転駆動部の外径よりは小さく、ねじ
    杆部の外径よりは大きな内径を有する円環状の間座を備
    えた、請求項4に記載した車輪駆動用軸受ユニットの組
    立用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102852991A (zh) * 2012-09-11 2013-01-02 江苏金沃机械有限公司 一种可移鼓形齿式联轴器
JP2013231581A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 General Electric Co <Ge> 燃焼器のエンドカバーを組み立てるためのシステム及び方法
JP2017159757A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 トヨタ自動車株式会社 車両用動力伝達装置

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