JP2002336270A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JP2002336270A
JP2002336270A JP2001151091A JP2001151091A JP2002336270A JP 2002336270 A JP2002336270 A JP 2002336270A JP 2001151091 A JP2001151091 A JP 2001151091A JP 2001151091 A JP2001151091 A JP 2001151091A JP 2002336270 A JP2002336270 A JP 2002336270A
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JP2001151091A
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Masakazu Mizoguchi
正和 溝口
Kazuhito Nakanishi
一仁 中西
Masaru Murakami
勝 村上
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察視野内で視野内表示画像を移動操作した
時等に、視野内表示画像に遮られずに残されている有効
観察視野中心の付近に、常に観察対象となる目的部位が
表示されるようにできる手術用顕微鏡を提供する。 【解決手段】 手術用顕微鏡の観察視野内には、LCD
モニタ124a、124bによる表示画面を視野内表示
画像として表示可能であり、その表示位置は4方向スイ
ッチ164による操作でモータ130a、134aを駆
動して移動可能であり、その移動量はCPU150に送
られ、CPU150はアーム制御回路155を介してモ
ータ49x、49を駆動して顕微鏡による観察視野を移
動し、視野内表示画像により遮られないで残っている有
効観察視野の中心付近に観察対象部位が観察できるよう
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に微細部位の手
術に用いられる手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば脳神経外科領域では、より
微細な手術を確実に行う為に、術部を立体で拡大観察す
る手術用顕微鏡が多く利用されている。さらに近年では
手術を確実に行うため、手術用顕微鏡観察下のみで行っ
ていた従来の手術に、内視鏡観察が併用されており、手
術用顕微鏡観察像と内視鏡観察像とを手術用顕微鏡視野
内で同時に観察できることが望まれている。また内視鏡
観察像にとどまらず、術前のCTやMRIの画像及び術
中の神経モニタなどの情報の同時観察も望まれている。
【0003】本発明に関連する先行技術として以下のも
のがある。 (1)特願平10−255557号 顕微鏡観察視野内の一部に別の画像表示手段からの画像
を導く導光手段を移動手段により移動可能に構成したも
のである。顕微鏡視野下で観察の必要な部位が別の画像
表示手段の画像に遮られても、導光手段を移動手段によ
り移動させることで別の画像表示手段による画像を観察
の邪魔にならない場所に移動させることで、顕微鏡視野
と別の画像表示手段による画像の両方を良好に観察でき
るものである。
【0004】(2)特願2000−189892号 内視鏡観察におけるオリエンテーション操作時は、内視
鏡画像を小さくし、かつ移動可能とし、顕微鏡観察下で
内視鏡の位置操作を行う際に邪魔にならず、かつ画像全
体も観察できるものである。
【0005】(3)特願平2000−119995号 手術用顕微鏡観察下で内視鏡(硬性鏡)を使用したとき
に、内視鏡の移動操作を行いやすくするため内視鏡の観
察光軸方向に指標となる照射光を照射し、手術部位に発
光指標を投影するようにしたものである。
【0006】(4)特願平11−225366号 手術用顕微鏡の観察点をナビゲーション(位置検出)装
置により検出し、ナビゲーション装置により指示された
部位に観察点を移動させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特願平10−2555
57号、特願2000−189892号、特顕2000
−119995号のいずれにおいても、手術用顕微鏡の
観察視野内の一部に視野内表示画像を入れる技術は示さ
れている。しかし、視野内表示画像を入れることにより
手術用顕微鏡本来の観察視野の一部がかけるため、従来
術者は観察対象に対する十分な観察視野を得る為、視野
内表示画像の視野範囲内への表示、非表示、表示位置変
更のたびに、視野内表示画像と重ならず残された顕微鏡
本来の観察視野中心(有効観察視野中心)に観察対象が
くるように、予め調整しておくか、またわざわざアーム
を操作しなければならず術者の操作を煩雑にしていた。
【0008】また、視野内表示画像を観察視野内に表示
した状態で焦準操作及び変倍操作により観察倍率を変え
ると、変倍によって観察対象としている部分が見えなく
なってしまう(外れてしまう)ので、この場合も観察対
象が観察視野にくるように予め調整しておくか、またわ
ざわざアームを操作しなければならず術者の操作を煩雑
にしていた。
【0009】手術用顕微鏡の死角となる部分の観察の為
に補助観察手段として内視鏡(硬性鏡)の観察像を、視
野内表示画像に表示する技術が示されている。術者は患
部組織と近づく内視鏡先端部には気を使い、手術用顕微
鏡で内視鏡先端部の周囲を、視野内表示画像で内視鏡の
像を同時に観察しながら、内視鏡をオリエンテーション
する。しかしながら顕微鏡観察視野内にあっても視野内
表示画像と重なった場合には、内視鏡をいったん患部組
織から遠ざけ、内視鏡先端が顕微鏡の残された視野で観
察可能にアームを動かして視野を変更し、再度内視鏡を
患部付近に入れるといった作業が発生し、術者の操作を
煩雑にしていた。
【0010】内視鏡のアプローチする方向を変更して使
用するような場合においても、アプローチの際に視野内
表示画像に内視鏡先端部が隠れてしまわないように術者
は気を使わなければならない。さらには内視鏡先端部が
視野内表示画像に隠れてしまった場合には上述したよう
な作業が発生し、術者の操作を煩雑にしていた。
【0011】(発明の目的)本発明は前記事情に着目し
てなされたもので、その目的とするところは観察視野内
で視野内表示画像(関連情報画面)を移動操作した時、
さらには視野内表示画像を観察視野内に表示した状態で
行う焦準操作及び変倍操作時に、視野移動手段を前記動
作と連動して制御し、視野内表示画像に遮られずに残さ
れている有効観察視野中心の付近に、常に観察対象とな
る目的部位が表示されるようにして、術者の操作を簡単
にして負担を無くし、手術時間の短縮が可能な手術用顕
微鏡を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】所定の被観察対象を所定
の観察視野の範囲で観察するための観察手段と、前記観
察手段による観察視野を移動するための視野移動手段
と、前記観察手段の視野範囲内に所定の関連情報画面を
表示する関連情報画面表示手段と、前記関連情報画面表
示手段による関連情報画面の表示位置を指示する表示位
置指示手段と、前記表示位置指示手段により指示された
前記関連情報画面の表示位置情報に基づき、前記観察手
段の視野を移動するよう前記視野移動手段を制御する視
野制御手段と、を有することにより、関連情報画面の表
示位置が変更された場合にも、その表示位置情報に基づ
いて、前記観察手段の視野を移動して前記関連情報画面
により遮らずに残っている部分に観察対象となる目的部
位を表示できるようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図6は本発明の第1の
実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態の手術用顕
微鏡を示し、図2は図1の制御系の機能をブロック図で
示し、図3はXYテーブル上に移動可能に配置されたL
CD光学系を示し、図4は手術用顕微鏡の観察視野と視
野内表示画像を示し、図5は有効観察視野の中心位置等
を示し、図6は本実施の形態による観察視野の具体例を
示す。
【0014】図1に示すように本発明の第1の実施の形
態の手術用顕微鏡1は、この手術用顕微鏡1が配置され
ている手術室内を移動可能なベース2を有し、このベー
ス2には支柱3が立設されている。この支柱3には該支
柱3に対し、鉛直軸A1まわりに回動可能に支持された
リンク座4が設けられている。
【0015】このリンク座4には第1の平行四辺形リン
ク5が設けられている。この第1の平行四辺形リンク5
は、複数のリンク6,7,8及び9をそれぞれ端部にお
いて、鉛直軸A1に対し直角をなし、かつ互いに平行な
軸A2,A3,A4,A5まわりに回動自在に接続さ
れ、前記リンク座4に対し、軸A2と平行な軸A6の回
りに回動可能に支持されている。
【0016】また、第1の平行四辺形リンク5を構成す
るリンク8の端部には後述する鏡体26、鏡体接続アー
ム25、第1の平行四辺形リンク5、後述する第2の平
行四辺形リンク15の重量による回転モーメントを相殺
し、平衡状態を保つための平衡重り31が設けられてい
る。
【0017】前記支柱3には電装系を内蔵するコントロ
ーラボックス10が設けられており、このコントロール
ボックス10には後述する電動視野移動を操作可能なフ
ットスイッチ11が接続されている。
【0018】さらに、支柱3の先端部にはリンク座4の
支柱3に対する鉛直軸A1まわりの任意の回動位置にロ
ック可能とする電磁ブレーキ12が設けられ、前記リン
ク7にはリンク座4に対する鉛直軸A6まわりの任意の
回動位置にロック可能とする電磁ブレーキ13が設けら
れ、さらに前記リンク8にはリンク7に対する軸A5ま
わりの任意の回動位置にロック可能とする電磁ブレーキ
14が設けられている。
【0019】第1の平行四辺形リンク5を構成するリン
ク6には第2の平行四辺形リンク15が設けられてい
る。この第2の平行四辺形リンク15は複数のリンク1
6,17,18,19,20及び21をそれぞれの端
部、及びリンク18とリンク19の中間点において、そ
れぞれ紙面に垂直な軸まわりに回動自在に接続すること
により構成されている。
【0020】この第2の平行四辺形リンク15は前記第
1の平行四辺形リンク5に対して軸A7まわりに回動可
能かつリンク6に設置されたハウジング22内に内蔵さ
れた後述する電磁ブレーキにより固定可能に支持されて
いるる。このハウジング22内には図1中、X+〜X−
方向への電動視野移動機構が内蔵されている。
【0021】さらに第2の平行四辺形リンク15は、後
述する鏡体接続アーム25をリンク21に対して旋回軸
A8まわりに回動可能かつ電磁ブレーキ29により固定
可能に支持している。
【0022】また、第2の平行四辺形リンク15を構成
するリンク17に該リンク17に対するリンク18の回
動をロック可能な後述する電磁ブレーキ及び図1中のY
+〜Y−方向への後述する電動視野移動機構を内蔵した
ハウジング23が設けられている。
【0023】本実施形態では、第2の平行四辺形リンク
15により鏡体支持機構が構成され、第1の平行四辺形
リンク5により平衡移動機構が構成されている。前記鏡
体接続アーム25の下方には鏡体26が支持されてい
る。
【0024】また、図1中C点は旋回軸A8まわりに回
動する部材、即ち鏡体26と鏡体接続アーム25の合成
された重心を示している。C点は常に旋回軸A8上に一
致すなわち旋回軸A8まわりに関して平衡状態になるよ
うに、鏡体接続アーム25により調整可能である。
【0025】また、鏡体26には術者が把持するグリッ
プ27が設けられ、グリップ27にはスイッチ28が設
けられている。このスイッチ28はコントロールボック
ス10内の制御部に接続されている。
【0026】第2の平行四辺形リンク15を構成するリ
ンク18には図示しない回転シャフトが固着され、この
回転シャフトはベアリングによってリンク17に対して
軸A9と同軸に回動可能に支持され、このリンク17に
はY+〜Y−方向への電動視野移動機構を内蔵したハウ
ジング23が固着されている。
【0027】このハウジング23内には、前記回転シャ
フトの基端部には、無励磁作動型のY軸電磁ブレーキ4
3(図2参照)が設けられている。
【0028】また、このハウジング23内には、図2に
示すY軸電磁クラッチ47や、Y軸モータ49及びその
モータ49の回転軸に取り付けたエンコーダ51等が収
納されている。
【0029】また、X+〜X−方向への電動視野移動機
構を内蔵したハウジング22内には図2に示すX軸電磁
ブレーキ43x、X軸電磁クラッチ47xや、X軸モー
タ49x及びそのモータ49xの回転軸に取り付けたエ
ンコーダ51x等が収納されている。
【0030】図2は図1の制御系の機能をブロック図で
示す。図1の手術用顕微鏡1の鏡体26には3次元空間
において、位置自在に支持され、視野内に画像表示機能
を有する図示しない鏡筒が設けられている。
【0031】この鏡筒内には、手術用顕微鏡1による被
観察対象を観察するための観察視野内に、所定の関連情
報を表示する関連情報表示画面としての視野内表示画像
を移動する動力としてモータ130aとモータ134a
はエンコーダ131a、135aをそれぞれ内蔵すると
共に、後述する制御系と電気的に接続されている。
【0032】上記モータ130aとモータ134aは図
3に示すようにLCD光学系126a、126bを移動
自在とするXYテーブル128に収納されている。
【0033】図3に示す2つのLCD光学系126a、
126bは固定板127に固定されている。なお、固定
板127には、鏡体26内の観察の光路を確保する切り
欠きが設けてある。LCD光学系126aはLCDモニ
タ124a、結像レンズ125a及びプリズム114a
で構成され、同様にLCD光学系126bはLCDモニ
タ124b、結像レンズ125b及びプリズム114b
で構成されている。
【0034】そして、LCDモニタ124a、124b
に表示される画像はそれぞれプリズム114a、114
bで反射され、鏡体26の図示しない左右の接眼光学系
を経て観察可能となる観察視野内に視野内表示画像とし
て表示され、表示された視野内表示画像を観察すること
ができるようにしている。
【0035】また、(図2の術者が操作する操作入力手
段としての操作部163に設けた視野内表示画像の表示
位置を変更するための4方向スイッチ164或いは表示
位置の移動を行う表示位置移動スイッチ165の指示操
作により)モータ130a及び134aを駆動して、X
Yテーブル128の位置を移動することにより、観察視
野内での視野内表示画像の位置を自由に変更できるよう
にしている。つまり、4方向スイッチ164等の表示位
置指示手段の操作により視野内表示画像の表示位置を自
由に変更できるようにしている。
【0036】図2に示すようにモータ130aはモータ
駆動回路141と接続され、エンコーダ131aは(X
Yテーブル128における)Xテーブル位置検出回路1
42に接続されている。また、モータ134aはモータ
駆動回路143と接続され、エンコーダ135aは(X
Yテーブル128における)Yテーブル位置検出回路1
44に接続されている。
【0037】モータ駆動回路141、Xテーブル位置検
出回路142、モータ駆動回路143及びYテーブル位
置検出回路144はXYテーブル制御部145に接続さ
れている。このXYテーブル制御部145は表示制御部
160に接続され、この表示制御部160は演算部14
6を介して観察視野内での視野内表示画像の表示位置を
CPU150に送ることができるようにしている。
【0038】そして、後述するようにCPU150は観
察視野内での視野内表示画像の表示位置に応じて、アー
ム制御回路155を介して視野移動手段としてのY軸モ
ータ49、X軸モータ49xを駆動するようにしてい
る。なお、操作部163には4方向スイッチ164、表
示位置の移動を行う表示位置移動スイッチ165及び画
像選択を行う画像選択スイッチ166が設けられてい
る。
【0039】この操作部163は表示制御部160に接
続されている。表示制御部160は映像変換回路部15
6及び映像セレクタ157に接続され、映像セレクタ1
57は複数の関連情報画面となる内視鏡TVカメラ15
8及びナビゲーション装置159に接続されている。
【0040】映像変換回路部156は表示駆動回路16
1a、161bを介して左側観察光学系のLCDモニタ
124a、右側観察光学系のLCDモニタ124bに接
続されており、映像セレクタ157で選択された内視鏡
TVカメラ158或いはナビゲーション装置159の画
像をLCDモニタ124a、124bに表示できるよう
にしている。
【0041】電磁ブレーキ11,12,13,29とX
軸電磁ブレーキ43x、Y軸電磁ブレーキ43、X軸電
磁クラッチ47x、Y軸電磁クラッチ47はハウジング
22、23に内蔵されており、アーム制御回路155と
接続されている。X軸モータ49xとY軸モータ49は
アーム制御回路155内の図示しないモータ駆動回路と
接続されている。さらにアーム制御回路155は視野移
動制御部としてのCPU150と電気的に接続されてい
る。
【0042】一方、エンコーダ51、51xはCPU1
50とそれぞれ電気的に接続されている。また、軸A8
周りの回転位置を検出するポテンショメータ152はA
/D変換器151を介してCPU150と電気的に接続
されている。またスイッチ28とフットスイッチ11の
各々のスイッチはインターフェース回路154とそれぞ
れ接続され、インターフェース回路(I/Fと略記)1
54はCPU150と電気的に接続されている。さらに
CPU150は視野移動手段の移動量を算出する演算部
146と接続されている。
【0043】本実施の形態では、視野内表示画像の表示
位置を4方向スイッチ164等の操作で移動(変更)可
能とし、またその移動された表示位置に応じてCPU1
50はアーム制御回路155を介して顕微鏡による観察
視野をX軸モータ49xとY軸モータ49を駆動して移
動し、移動により視野内表示画像で遮られないで残って
いる有効観察視野の中心付近に顕微鏡による観察対象が
表示されるように視野移動を自動で行うことにより、操
作性を向上或いは使い勝手を向上していることが特徴と
なっている。
【0044】次に本実施の形態の作用を説明する。術者
が操作部163の画像選択スイッチ166によって内視
鏡TVカメラ158とナビゲーション装置(ナビゲーシ
ョン画像)を選択することにより、映像セレクタ157
によってどちらか一方の画像が映像変換回路部156に
入力される。映像変換回路部156では映像信号を所定
の信号形態に変換され、表示駆動回路161a、161
bを経由してLCDモニタ124a、124bにそれぞ
れ表示される。そして、このLCDモニタ124a、1
24bに表示される画像が手術用顕微鏡1による観察視
野内に、その関連情報画面として、つまり視野内表示画
像として表示される。
【0045】また、4方向スイッチ164を選択的に操
作すると、表示制御部160に操作信号が入力された
後、XYテーブル制御部145で視野内表示画像の移動
量に応じた駆動信号がモータ駆動回路141、143に
出力され、接続された各々のモータ130a、134a
が駆動される。
【0046】前記モータ130a、134aの回転数は
各モータ130a,134aの回転軸に取り付けたエン
コーダ131a、135aによりXテーブル位置検出回
路142、Yテーブル位置検出回路144で検出され、
XYテーブル制御回路145で確認される。そして、4
方向スイッチ164の操作に応じた移動量と等しくなる
位置までモータ130a、134aが回転駆動される。
つまり、XYテーブル128上のLCDモニタ124
a、124b側を鏡筒に対して移動し、図4に示すよう
に視野内表示画像の位置を変更できるようにしている。
【0047】図4は本実施の形態の手術用顕微鏡1の観
察視野137に対する視野内表示画像138の位置と、
前記位置を操作するための4方向スイッチ164による
入力スイッチの関係を示したものである。視野内表示画
像138の各位置をA〜Fの符号で示し、前記XYテー
ブル制御回路145で制御される位置A〜Fは座標をX
A−YA〜XF−YFで定義する。
【0048】視野内表示画像138の移動に伴う電動視
野移動の制御について説明する。前記4方向スイッチ1
64で入力された信号は表示制御部160を経由してC
PU150にも出力される。CPU150には図示しな
い内部のメモリ内にAを基準としたB〜Fの電動視野移
動におけるX軸モータ49x、Y軸モータ49のそれぞ
れのエンコーダ51x、51の後述する移動量が記憶さ
れている。
【0049】ここで図5に示すように前記移動量PP′
は顕微鏡視野内に視野内表示画像138を出したとき
に、顕微鏡視野中心Pから前記視野表示画像138で遮
られずに残っているオフセットした顕微鏡視野の中心
(有効観察視野中心P′)への移動量と等しいものとな
っている。
【0050】尚、移動量PP′は顕微鏡の観察視野13
7の実視野直径と、視野内表示画像138(本実施の形
態では内視鏡画像を例にあげている)の大きさから算出
される。電動視野移動による座標は観察視野137の中
心Pを原点とし、観察視野137の上下方向にY軸、左
右方向にX軸を取ったXYP座標で定義される。従っ
て、電動視野移動による各軸の移動量はPP′X、P
P′Yとなり、視野内表示画像の位置Aを基準として位
置B〜Fへの移動量PP′X、PP′Yが記憶されてい
る。ここで、例えば移動量PP′XはPP′のX成分を
表わしている。
【0051】CPU150は4方向スイッチ164の入
力と、現在の視野内表示画面の位置から電動視野移動で
動かす移動量を演算する。図5に示す例では電動視野移
動による移動方向はP′Pの向きとなり、各軸の移動量
は(−PP′X、−PP′Y)となる。
【0052】CPU150は前記移動量に達するまでX
軸モータ49x、Y軸モータ49を駆動する。移動量は
モータ駆動のパルス数で規定されており、電動視野移動
の1パルスあたりのX軸、Y軸方向の移動量Xp、Yp
は、電動視野移動手段の構成から予め算出された値を用
いる。
【0053】図6(A)は本制御を行う前の顕微鏡視野
を示し、図6(B)は顕微鏡視野左側(D)位置、図6
(C)は顕微鏡視野右側(F)位置に本制御を行ったと
きの各顕微鏡観察視野と、その時の電動視野移動におけ
る駆動方向をを示したものである。図6(B)、(C)
において137は本制御を行う前の顕微鏡視野外形を示
し、137′、137″はそれぞれ本制御実施後の顕微
鏡視野を示すものである。
【0054】138は視野内表示画像としての視野内表
示画像を示す。また、139b、139cはそれぞれ図
6(A)から図6(B)、図6(C)に電動視野移動で
駆動する向きと量を示した矢印である。
【0055】このように本実施の形態では、視野内表示
画像の表示位置を変更すると、自動的に視野内表示画像
が邪魔にならないように顕微鏡の観察視野を移動させ、
顕微鏡による観察対象部位が隠れないように設定できる
ので、術者は観察対象部位が隠れないように調整する手
間を省くことができ、使い勝手が良い。
【0056】尚、グリップ27のスイッチ28を押す
と、電磁ブレーキ12、13、14、29、Y輔電磁ブ
レーキ43、X軸電磁ブレーキ43xが動作し、観察視
野を術者の所望の位置に自在に移動可能なオールフリー
状態となる。
【0057】本実施の形態は以下の効果を有する。術部
の観察対象部位を予め決めた状態で視野内表示画像を表
示させたり、表示位置の変更を行っても、自動的に視野
内表示画像が邪魔にならないように顕微鏡の観察視野を
移動させるため、観察対象部位が隠れてしまうことがな
く、手術の中断を避けることが可能となり、使い勝手の
良い手術用顕微鏡を提供できる。
【0058】本実施の形態では前記オフセットした有効
観察視野の中心は、予め顕微鏡実視野、視野内表示画像
の大きさより固有値を用いたが、ユーザの要望に応じて
この設定値を可変にすること、さらには、個別に設定し
使用者毎に設定を変えられるようにしてもよい。
【0059】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態を図7ないし図10を参照して説明する。図
7は機能ブロック図を示し、図8は動作のフローチャー
トを示し、図9は有効観察視野の中心への制御位置情報
を示し、図10は本実施の形態による観察視野の例を示
す。本実施の形態は観察倍率変更に対応した実施の形態
を示す。
【0060】本実施の形態は、第1実施の形態と類似し
ているので、異なる部分のみを説明する。図7において
フォーカスモータ174は図示しない鏡体の対物(焦
準)レンズを光軸方向に駆動して焦準(フォーカス)す
るためのモータであり、フォーカスレンズ位置センサ1
72により対物レンズの位置が検出可能に連結されてい
る。また、ズームモータ175は図示しない鏡体の変倍
光学系と変倍可能にレンズを駆動するように連結され、
ズームレンズ位置センサ173により図示しないレンズ
の移動が検出可能に連結されている。
【0061】前記フォーカスモータ174、ズームモー
タ175は光学系駆動回路176と接続されている。フ
ォーカスレンズ位置センサ172及びズームレンズ位置
センサ173はそれぞれ演算部146と接続されてい
る。
【0062】また、前記光学系駆動回路176はインタ
ーフェース回路154と接続されている。さらに光学系
駆動回路176は演算部146と接続されている。その
他は第1の実施の形態における図7と同様の構成であ
る。
【0063】次に本実施の形態の作用を説明する。図8
は本実施の形態における作用のフローを示す。視野内表
示画面138を観察視野内に入れた状態において、術者
がフットスイッチ11の図示しないスイッチにより焦準
操作もしくは変倍操作を行うと、光学系駆動回路176
に前記操作信号を出力し、光学系駆動回路176は該当
する信号に応じたフォーカスモータ174又はズームモ
ータ175を駆動し、観察視野における焦点距離または
観察倍率が任意に変更される。
【0064】そして、図8のステップS1に示すように
術者が焦準操作もしくは変倍操作を終了すると、光学系
駆動回路176は演算部146に操作終了の信号を出力
する。CPU150はフォーカスレンズ位置センサ17
2もしくはズームレンズ位置センサ173の値を読み込
む。そして、ステップS2に示すように操作前後の有効
観察視野中心の位置算出を行う。
【0065】演算部146における図示しないメモリに
は図9に示すように前記フォーカスレンズ位置センサ1
72とズームレンズ位置センサ173の各々の値と、視
野内表示画面の位置(例えばP1〜P4とする)に対応
して、電動視野移動の有効観察視野の中心位置へのX、
Y軸モータ用の両移動量がデータテーブルDA (位置A
の時)、DB (位置Bの時)、DC (位置Cの時)、〜
DD (位置Dの時)として記憶されている。
【0066】この時、前記データテーブルに記憶される
値は次のようにして求められる。図示しない前記対物レ
ンズの任意の焦点距離をfOB、変倍光学系によるアフ
ォーカル倍率をβとし、焦点距離最短及びアフォーカル
倍率最高倍のときをそれぞれfOBdef、βdefと
すると、以下の比で表される。 PP′=PP′def(β/fOB)/(βdef/fOBdef)…(式1) 但し、PP′defは焦点距離fOBdef、アフォー
カル倍率βdefのときの観察視野中心と有効観察視野
中心との距離とする。
【0067】第1の実施の形態と同様に視野内表示画像
の位置Aを基準として位置B〜Fにした時の電動視野移
動の各軸における移動量PP′X、PP′Yが焦点距離
最短、アフォーカル倍率最高倍で記憶されており、焦点
距離及び変倍倍率に応じて式1に応じて計算された値が
記憶されている。
【0068】CPU150は位置センサ172、173
の値と、視野内表示画面の現在位置から有効観察視野の
中心位置への移動量を取得し(ステップS3)、焦準操
作もしくは変倍操作前の値とから演算し、アーム制御回
路155を経由してX軸モータ49x、Y軸モータ49
に出力する(ステップS4)。
【0069】図10(A)〜(C)は視野内表示画像
(図4のD)のときの本実施の形態による顕微鏡像を示
す。図10(A)は変倍操作前の顕微鏡像を示し、図1
0(B)は変倍操作で観察倍率を上げたとき(高倍側へ
の操作)の本実施の形態による顕微鏡像を示す。尚、図
10(C)は本実施の形態による制御を行わなかったと
きの顕微鏡像を示す。
【0070】つまり、図10(A)で変倍(具体的には
拡大)操作を行うと、本実施の形態による制御を行わな
いと、図10(B)のように拡大された顕微鏡像が視野
内表示画像138によりその一部が遮られてしまうよう
な事態が発生し、これを解消するために術者達は観察視
野をマニュアルで移動する等の操作を必要とするが、本
実施の形態によれば自動的に視野移動を行い、図10
(C)のように顕微鏡像が視野内表示画像138により
その一部が遮られない状態に設定できる。従って、手術
をスムーズに行うことがし易い環境を提供できる。
【0071】本実施の形態は以下の効果を有する。術中
の焦準操作もしくは変倍操作は頻繁に行われるのが通常
であり、その度に術部の観察対象部位の観察に視野内表
示画像が邪魔にならないよう、観察位置を自動的に移動
できるので、観察視野を直すといった作業がなくなり、
手術の中断を避けることが可能となる。
【0072】以上第2の実施の形態では焦準操作もしく
は変倍操作後に電動視野移動を制御しているが、電動視
野移動のモータ回転数を、PP′の変化量と同じ速さに
設定することで、以下の第3の実施の形態で説明する図
11に示すように、焦準操作もしくは変倍操作と連動し
て電動視野移動を制御することが可能となる。これによ
れば術者は焦準操作後にオフセット位置への移動が完了
するのを待たなくてすむので、さらに手術時間の短縮が
可能となる。
【0073】また、第2の実施の形態ではデータテーブ
ルを用い七視野移動手段の移動量を算出したが、演算部
でこれらをすべて計算させても同様の効果が得られる。
【0074】(第3の実施の形態)第1の実施の形態と
第2の実施の形態の組み合せである。つまり、本実施の
形態は第2の実施の形態と同じ構成である。作用のみ異
なる。以下に本実施の形態による作用を説明する。図示
しない手術用顕微鏡の電源が入ると、図11のステップ
S11に示すように演算部146は視野内表示画像の位
置、焦点距離、変倍倍率とから、その時点における電動
視野移動の移動量を取得する。そして演算部146内の
図示しないメモリに記憶する。
【0075】次のステップS12で4方向スイッチ16
4の入力(位置P2への入力とする)があるかを判断す
る。この4方向スイッチ164の入力がないと、ステッ
プS17に移る。一方、4方向スイッチ164の入力が
あると、ステップS13に示すように前記入力にしたが
って視野内表示画像を移動する。また、電動視野移動た
めのX、Y駆動中か判断し、駆動中の場合はその終了を
待つ(ステップS14)。
【0076】そして電動視野移動による有効観察視野中
心への移動が行われていなければ、ステップS15に示
すように、前記4方向スイッチ164の入力による位置
Dに該当するデータテーブルDD 上の、焦点距離、変倍
倍率に応じた移動量を取得し、演算部146内のメモリ
内に記憶する。
【0077】次のッステップS16で前記メモリ内に記
憶した移動量と、それ以前に記憶した移動量(ここでは
電源投入時)の差を算出して、前記移動量の差に基づき
電動視野移動(X、Y軸モータ)の駆動を制御する。
【0078】そして、ステップS17に移る。ステップ
S17では、フットスイッチ11の図示しないスイッチ
により焦準操作または変倍操作の入力があり、かつ入力
操作が終了しているかの検出(判断)を行う。
【0079】そして、終了していれば、次のステップS
18で電動視野移動の(ためにX、Y軸モータ)駆動中
かを確認し、駆動の終了を待つ。そして、駆動中でなけ
ればステップS19に示すように同一データテーブル
(ここではデータテーブルDD)の焦準操作又は変倍操
作後の焦点距離または変倍倍率に応じた移動量を取得
し、前記メモリに記憶する。
【0080】そして、次のステップS20で、前記メモ
リに記憶された移動量と、それより1つ過去に記憶され
た移動量の差を算出し、前記移動量の差に基づき電動視
野移動の(ためにX、Y軸モータ)駆動を開始する。そ
して再びステップS12に戻り、4方向スイッチ164
における入力の有無の確認を行い、以下前述の作用を繰
り返す。
【0081】また、ステップS17における前記フット
スイッチ11の図示しないスイッチによる操作入力が終
了していなければ、ステップS21に移り、スイッチ2
8による入力の有無のチェックを行う。スイッチ28に
よるオールフリー状態が発生していなければ、再びステ
ップS12に戻り、4方向スイッチ164における入力
の有無の確認を行い、以下前述の作用を繰り返す。
【0082】一方、スイッチ28によるオールフリー状
態が発生していれば、オールフリー操作終了後に電源投
入時と同じく、ステップS11に戻り、現在の視野内表
示画像の位置、焦点距離、変倍倍率から該当するデータ
テーブルの移動量を取得しメモリに記憶する。
【0083】本実施の形態は以下の効果を有する。術部
の観察対象部位を予め決めた状態で視野内表示画像を表
示させたり、表示位置の変更を行っても、自動的に視野
内表示画像が邪魔にならないように観察視野を移動させ
るため観察対象部位が隠れないばかりか、焦準操作、変
倍操作によっても自動的に視野内表示、画像が邪魔にな
らないように観察視野を移動させるため、視野内表示画
像を入れたことに|よって生ずる観察視野の位置決めを
一切行う必要がなくなる。
【0084】(第4の実施の形態)次に図12ないし図
15を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。
図12は第4の実施の形態の手術用顕微鏡装置のシステ
ム全体の概略構成を示し、図13は動作のフローチャー
トを示し、図14は顕微鏡視野の作用図を示し、また図
15も顕微鏡視野の作用図を示す。
【0085】本実施の形態は内視鏡先端位置をナビゲー
ション装置で検出し、視野内表示画像と重なった時に視
野内表示画像を移動させるものである。図12は本実施
の形態における手術用顕微鏡装置81のシステム全体の
概略構成を示すものである。
【0086】手術用顕微鏡82の架台86には床面を移
動可能なベース87と、このベース87上に立設された
支柱88とが設けられている。さらに支柱88の上部に
は手術用顕微鏡82の術部を観察する光学系を持つ鏡体
89と、この鏡体89を任意の方向に移動可能に支持す
る支持機構90とが設けられている。
【0087】この支持機構90は鏡体89を所望の位置
へ配置するための複数の移動アーム91が組み合わされ
て構成されている。そして、この支持機構90によって
鏡体89の位置を自在に設定できるようになっている。
尚、前記鏡体89は第1の実施の形態、第2の実施の形
態にて示される視野内表示画像を観察視野内に入れるこ
とが可能な接眼鏡筒を有している。
【0088】また、硬性内視鏡(硬性鏡と略記)94に
より、内視鏡的に観察できるようにしている。この硬性
鏡94は硬性の挿入部95とその後端側に設けられた把
持部96とを有する。また挿入部95の先端部97には
照明光学系と観察光学系とが設けてある。また、把持部
96はスコープホルダ98で保持されている。
【0089】また、例えば把持部96における基準位置
には、この基準位置を検出することにより、この基準位
置から所定距離離れた先端部95の位置を検出するため
の指標99を設けた指標部材が取り付けてある。
【0090】機能ブロック図においては、第2の実施の
形態と演算部146が位置情報演算手段84と接続され
ていることのみが異なるため、その機能ブロック図は省
略する。
【0091】次に本実施の形態の作用を図13のフロー
に従って説明する。ステップS31に示すように顕微鏡
光学系のフォーカスレンズ位置センサ172、ズームレ
ンズ位置センサ173により検出された焦点距離データ
と変倍倍率データは演算部146から位置情報演算手段
84に送信される。
【0092】ステップS32に示すように位置情報演算
手段84では前記焦点距離データと変倍倍率データと、
鏡体89の図示しない所定の位置に取り付けられた指標
を位置検出手段85により検出し、鏡体89の3次元座
標位置及びその視野範囲を算出する。
【0093】次のステップS33で、鏡体89の位置検
出と同様にして、硬性鏡94の3次元座標位置も硬性鏡
94の所定の位置に取り付けられた指標99を位置検出
手段85により検出し、位置情報演算手段84で同様に
して算出され、さらには先端部97の観察位置が算出さ
れる。
【0094】そして、次のステップS34で、視野内表
示手段は鏡体89の所定の位置に固定されており、観察
視野137内で観察される硬性鏡94の先端部97は、
演算部146でその視野内表示手段における制御座標系
に変換される。
【0095】そして、ステップS35に示すように演算
部146は受信した先端部97の座標から、視野内表示
画面の座標上における硬性鏡94の先端部97の位置と
姿勢を演算し、視野内表示画面138と前記先端部97
の位置が重なっているかの判断を行う。
【0096】この判断により重なっていないと、この処
理を終了し、重なっていると判断した場合には、硬性鏡
94の先端部97の位置を解析し、先端部97を避ける
べく視野内表示画像138の退避座標を算出する(ステ
ップS36)。
【0097】そして、この退避座標は表示制御部160
に通知され、表示制御部160では退避座標に基づきモ
ータ130a、134aを駆動し、視野内表示画像を移
動する(ステップS37)。尚、図14(A)は内視鏡
先端部が視野内表示画面に隠れたときの顕微鏡像を示
し、図14(B)は本実施の形態の作用による顕微鏡像
を示す。
【0098】本実施の形態は以下の効果を有する。本実
施の形態よれば、視野内表示画像に内視鏡(硬性鏡)の
先端部が隠れてしまう状況が発生したときに、わざわざ
内視鏡を一旦術部から外して、再度観察視野を設定し直
す必要がないので、手術の中断を遊けることが可能とな
る。
【0099】ここで図14では視野内表示画面138が
左上部から右上部に移動する場合を示したが、図15に
示すように、例えば顕微鏡の観察視野137の視野中心
に対して対角の位置(図15(B))に移動する場合に
は、次のように制御する。
【0100】視野内表示画面138が画面中心を基準に
制御されるとき、図15(A)に示すように、顕微鏡視
野中心を円の中心とした円状に、視野内表示画面の移動
禁止領域100(斜線部分)を設ける。移動禁止領域1
00の円の大きさは、視野内表示画面138が顕微鏡の
観察視野137内で十分に観察できるとともに、顕微鏡
視野中心に近づきすぎないよう予め定義された範囲であ
る。
【0101】前述したように位置情報演算手段84から
演算部146を経由して移動先の座標データが表示制御
部160に入力されると、表示制御部160は前記移動
禁止領域100を避けて、前記座標データ位置に移動す
る。図15(B)はその時の顕微鏡の観察視野137を
示したもので、図中の矢印は図15(A)に示された移
動禁止領域100を避けて視野内表示画像138を移動
した経路を示している。
【0102】また、図15(C)に示すように、視野内
表示画面138が顕微鏡の観察視野137の外の全周囲
に退避可能な構造を有するものであれば、観察視野13
7外に視野内表示画面138を制御した後、前記座標デ
ータの近傍より再び観察視野137内に入るよう制御す
る。図中の矢印は図15(B)と同様、視野内表示画面
138の移動経路を示す。
【0103】以上によれば、視野内表示画面138と内
視鏡(硬性鏡)先端部が重なったときに、内視鏡先端部
の像が常に顕微鏡の観察視野137内に確保できるばか
りでなく、視野内表示画面138の移動時においても顕
微鏡の観察対象部位である顕微鏡視野中心も確保できる
ので、観察対象部位が隠れてしまうことにより手術を中
断する必要がなくなる。
【0104】以上第1の実施の形態での視野内表示画像
の移動、第2及び第3の実施の形態での視野内表示画像
を視野内に入れた状態での焦準操作、変倍操作に対し
て、アーム内に内蔵されたモータで観察視野を駆動する
構造を有する電動による視野移動装置を用いて説明した
が、特公平3−21887に示される鏡体移動装置にお
いても同様の効果が得られる。
【0105】さらに、特開平4−165322に示され
るようなビデオ顕微鏡において、前記ビデオ顕微鏡の鏡
体を、視野移動手段を有するアームに接続し、さらにテ
レビモニタに顕微鏡画像以外にも、内視鏡観察やナビゲ
ーション装置による映像信号を、ビデオミキサを介して
前記テレビモニタに入力し、CPU150から前記ビデ
オミキサに表示位置を変更するための制御信号を出力す
ることで可能となり、本発明と同様の効果が得られる。
【0106】[付記] 1.視野内表示手段により観察視野内の一部に表示され
た視野内表示画像を移動する駆動手段とを備えた接眼鏡
筒と、前記観察視野の光軸を法線とする水平面方向に移
動可能な視野移動手段を有する手術用顕微鏡において、
前記視野内表示手段びおける画像表示位置に従い、前記
視野移動手段の移動量を演算する演算部と、前記移動量
に基づき視野移動手段を制御する視野移動制御部を有す
ることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0107】(付記1の作用)視野内表示画像を顕微鏡
の観察視野に表示したり、観察視野内における表示位置
を変更すると、視野内表示画像の位置変更前後の位置情
報が演算部に通知される。演算部では前記位置情報に基
づき、視野内表示画像と重ならずに残された顕微鏡本来
の観察視野中心(有効観察視野の中心)までの視野移動
手段における移動量として算出し、視野移動制御部に通
知する。視野移動制御部は前記移動量に基づき視野移動
手段を駆動制御して、観察対象の目的部位が有効観察視
野の中心となるよう視野移動を行う。
【0108】2.術部を立体観察する焦準光学系及び変
倍光学系を有する鏡体と、前記鏡体と光学的に接続さ
れ、視野内表示手段により観察視野内の一部に表示され
た視野内表示画像を移動する駆動手段とを備えた接眼鏡
筒と、前記観察視野を水平面方向に移動可能な視野移動
手段を有する手術用顕微鏡において、前記焦準光学系及
び変倍光学系での倍率検出手段に従い、前記視野移動手
段の移動量を演算する演算部と、前記移動量に基づき視
野移動手段を制御する視野移動制御部を有することを特
徴とする手術用顕微鏡。
【0109】(付記2の作用)また、焦準操作及び変倍
操作時は、観察倍率と、焦点距離と、視野内表画像の表
示位置情報から、焦準操作及び変倍操作前後の有効観察
視野の中心の差を算出し、視野移動制御部に出力する。
視野移動制御部では前記信号に基づき視野移動手段を駆
動制御して、観察対象の目的部位が有効観察視野の中心
となるように視野移動を行う。
【0110】3.視野内表示手段により観察視野内の一
部に表示された視野内表示画像を移動する駆動手段とを
備えた接眼鏡筒を有する鏡体と、前記鏡体の観察視野下
で使用可能な医療器具と、前記鏡体及び医療器具の術部
との相対位置を検出する位置検出手段を有する手術用顕
微鏡において、観察視野内における視野内表示の画像表
示位置と、前記医療器具との相対位置を演算する演算部
を有し、前記演算部は前記駆動手段の表示制御部と接続
されていることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0111】(付記3の作用)位置検出手段により鏡体
及び医療器具の相対位置が算出され、演算部に通知され
る。演算部では前記相対位置と、焦点距離及び変倍率と
から、観察視野内における医療器具の座標を算出する。
さらに視野内表示画像の位置が演算部に通知される。演
算部では前記医療器具の観察視野内における座標と、視
野内表示画像の座標を比較し、医療器具と視野内表示画
像が重なっていると判断される座標にあるときは、視野
内表示画像の退避位置の座標を算出し、表示制御部に通
知する。表示制御部は前記退避位置の座標に基づき、視
野内表示画像を駆動制御する。また、前記移動時は予め
設定された観察視野中心付近の座標を視野内表示画像が
通過しないように制御する。
【0112】4.付記1において、視野内表示画像の制
御平面座標に関連付けられた視野移動手段の移動量デー
タを有することを特徴とする手術用顕微鏡。 5.付記2において、視野内表示画像の制御平面座標に
関連付けられ、かつ顕微鏡の焦点距離と変倍倍率に関連
付けられた視野移動手段の移動量データを有することを
特徴とする手術用顕微鏡。 6.付記1〜3の視野内表示手段において、視野内表示
画像の移動時に、通過不可能な座標が定義されているこ
とを特徴とする手術用顕微鏡。 7.付記1〜3の視野内表示手段において、視野内表示
画像の各位置からの移動時に必ず通過しなければならな
い特定の座標を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、関
連情報画面表示手段に観察像を利用した手術時に、観察
視野をわざわざ補正する必要がないので、手術を中断す
る必要がなくなる。
【0114】また、視野内で画像観察を行う場合、さら
に変倍操作をも必要とする場合に、術者は顕微鏡の観察
視野の中心に対象を置いておくだけで、上記場合にも対
象物は見失わず、術者の操作が大幅に軽減できるため、
確認に用いる内視鏡、さらには他の画像情報を見ながら
確実な手術が簡便に行えることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の手術用顕微鏡を示
す斜視図。
【図2】図1の制御系の機能のブロック図。
【図3】XYテーブル上に移動可能に配置されたLCD
光学系を示す図。
【図4】手術用顕微鏡の観察視野と視野内表示画像を示
す図。
【図5】有効観察視野の中心位置等を示す図。
【図6】本実施の形態による観察視野の具体例を示す
図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の手術用顕微鏡の機
能ブロック図。
【図8】動作のフローチャート図。
【図9】有効観察視野の中心への制御位置情報を示す
図。
【図10】本実施の形態による観察視野の例を示す図。
【図11】本発明の第3の実施の形態のズーム操作連動
型の動作のフローチャート図。
【図12】本発明の第4の実施の形態の手術用顕微鏡装
置のシステム全体の概略構成図。
【図13】動作のフローチャート図。
【図14】顕微鏡視野の作用図。
【図15】顕微鏡視野の作用図。
【符号の説明】
1…手術用顕微鏡 2…ベース 3…支柱 5…第1の平行四辺形リンク 6〜9…リンク 10…コントローラボックス 11…フットスイッチ 13、14…電磁ブレーキ 15…第2の平行四辺形リンク 16〜21…リンク 22、23…ハウジング 26…鏡体 27…グリップ 28…スイッチ 43、43x…電磁ブレーキ 47、47x…電磁クラッチ 49、49x…モータ 51、51x…エンコーダ 114a、114b…プリズム 124a、124b…LCDモニタ 125a、125b…結像レンズ 126a、126b…LCD光学系 128…XYテーブル 130a,134a…モータ 137…観察視野 138…視野内表示画像 145…XYテーブル制御部 146…演算部 150…CPU 155…アーム制御回路 156…映像変換回路部 158…内視鏡TVカメラ 160…表示制御部 163…操作部 164…4方向スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 勝 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H052 AA13 AB18 AF22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の被観察対象を所定の観察視野の範
    囲で観察するための観察手段と、 前記観察手段による観察視野を移動するための視野移動
    手段と、 前記観察手段の視野範囲内に所定の関連情報画面を表示
    する関連情報画面表示手段と、 前記関連情報画面表示手段による関連情報画面の表示位
    置を指示する表示位置指示手段と、 前記表示位置指示手段により指示された前記関連情報画
    面の表示位置情報に基づき、前記観察手段の視野を移動
    するよう前記視野移動手段を制御する視野制御手段と、 を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 【請求項2】 所定の被観察対象を所定の医療器具と共
    に所定の観察視野の範囲で観察するための観察手段と、
    前記観察手段の前記観察視野内に存在する前記医療器具
    の前記観察視野内における位置を検出する医療器具位置
    検出手段と、 前記観察手段の視野範囲内に所定の関連情報画面を表示
    する関連情報画面表示手段と、 前記医療器具位置検出手段により検出された前記医療器
    具の前記観察視野内における位置情報に基づき、前記関
    連情報画面表示手殿による前記関連情報画面の表示位置
    を制御する表示位置制御手段と、 を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018143339A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社 医療用観察装置、および制御方法

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