JP2002328193A - 原子炉内構造物の保全・補修装置および保全・補修方法 - Google Patents

原子炉内構造物の保全・補修装置および保全・補修方法

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JP2002328193A
JP2002328193A JP2001133484A JP2001133484A JP2002328193A JP 2002328193 A JP2002328193 A JP 2002328193A JP 2001133484 A JP2001133484 A JP 2001133484A JP 2001133484 A JP2001133484 A JP 2001133484A JP 2002328193 A JP2002328193 A JP 2002328193A
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drive mechanism
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repair
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Ikuko Sato
育子 佐藤
Masahiro Kobayashi
雅弘 小林
Yoshio Hamamoto
良男 濱本
Shigehiko Mukai
成彦 向井
Mitsuaki Shimamura
光明 島村
Atsushi Mori
敦史 森
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉内構造物を原子炉上方からの遠隔操作に
よって容易、迅速に、かつ正確に位置決めを行い、確実
にレーザ光の照射による予防保全または補修を行なえる
ようにする。 【解決手段】沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器1内に上
方から吊下され、上部格子板の格子孔および炉心支持板
4の制御棒案内管用孔10を通して炉心部に垂直に配置
される長尺なロッド状の装置本体9と、この装置本体に
支持され、レーザ発振器から伝送されるレーザ光を原子
炉内構造物の保全または補修対象部位に照射する照射ヘ
ッド15とを備える。装置本体9は、照射ヘッドの原子
炉内における上下動作、前記装置本体の軸心回りにおけ
る旋回動作および装置本体からの進退動作を遠隔操作に
よりそれぞれ行なわせる上下駆動機構16、旋回駆動機
構17および前後駆動機構18を有する。これら各駆動
機構および照射ヘッドは装置本体9の外周面よりも内側
に収納し得る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子力プ
ラントの例えば定期点検時等において、原子炉圧力容器
内の構造物、特に炉内底部構造物の保全および補修等の
施工を行なう場合に好適な、レーザ光を利用した原子炉
内構造物の保全・補修装置および保全・補修方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】原子炉内構造物は、例えばオーステナイ
ト系ステンレス鋼などの十分な耐食性と高温強度を有す
る材料で構成されているが、高温高圧下での長期に亘る
運転および中性子照射に起因する材料劣化の問題が懸念
されている。特に炉内底部構造物溶の接部近傍では溶接
入熱により材料が鋭敏化したり、引張り残留応力が形成
されているため、潜在的な応力腐食割れ発生の可能性を
有している。
【0003】レーザピーニングは上記の予防保全として
有効な技術で種々の開発が行なわれており、例えばパル
スレーザ光を照射して材料表面にプラズマを発生させ、
その衝撃波の運動エネルギーを利用して材料表面の引張
り応力を圧縮応力に変え、これにより応力腐食割れの3
要因(材料、環境、応力)の1つである応力因子(溶接
時の引張り残留応力)を除去して、溶接部近傍の応力腐
食割れを防止すること等が知られている。
【0004】このような従来技術を例示すると、例えば
特開平5−78812号公報においては、軽水炉プラン
トにおける溶接熱影響部の耐応力腐食割れ性の向上、特
に改質処理後の低温鋭敏化による腐食に耐え、稼働期間
中の応力腐食割れを防止することを目的として、経年劣
化した原子炉炉内構造材料の表面に高耐食性合金を低温
溶射し、その後、レーザ照射することにより皮膜形成
し、これにより既存の炉内構造材料に悪影響を与えるこ
と無く、良好な皮膜形成が可能になり、構造物の信頼性
を向上する技術が開示されている。
【0005】また、特開2000−245776号公報
では、原子炉内部配管の溶接部の内外面を同時に応力腐
食割れを防止することを目的として、ステンレス鋼製配
管を突合わせ、溶接にあたり、配管の外面を水冷しつつ
配管母材の内面または外面から深さ0.1mm以上1.
0mm未満の範囲で溶融凝固層を形成し、溶融凝固層の
形成を760J/cm以下の入熱のTIG溶接、または
レーザ溶接法で行い、配管の内外面の一方に対して溶融
凝固層を形成することにより、内外面ともに応力腐食割
れを防止する技術が開示されている。
【0006】なお、レーザ光利用による保全・補修に関
連する有効な技術として、炉内底部構造物の溶接部近傍
または構造物本体の健全性を保証するために、超音波探
傷法による調査が知られている。この調査により、仮に
き裂等の欠陥が発見された場合には、当該部についてレ
ーザ利用による保全・補修等の施工が必要となるもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原子炉
上方から保全・補修装置を原子炉内底部にアクセスする
ためには、上部格子板の格子孔および炉心支持板の制御
棒案内管用孔を通過し、インコアモニタスタビライザと
の干渉を避け、さらに制御棒駆動機構ハウジング、イン
コアモニタハウジングが林立する狭隘部を通過する必要
があり、装置の位置決めも難しい。
【0008】このため従来の装置では、原子炉内底部構
造物の予防保全や補修施工を通常の定期点検時に行うこ
とが困難であった。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、原子炉上方から炉心支持板の制御棒案内
管用孔より下方の、制御棒駆動機構ハウジング、インコ
アモニタハウジングが林立している狭隘部等にある施工
対象部においても、正確に装置の位置決めを行い、レー
ザ光の照射による予防、保全、補修等の施工を行なうこ
とができる原子炉内構造物の保全・補修装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に係る発明では、原子炉圧力容器内に
上方から吊下され、上部格子板の格子孔および炉心支持
板の制御棒案内管用孔を通して炉心部に垂直に配置され
る長尺な装置本体と、この装置本体に支持され、レーザ
発振器から伝送されるレーザ光を原子炉内構造物の保全
または補修対象部位に照射する照射ヘッドとを備え、前
記装置本体は、前記照射ヘッドの原子炉内における上下
動作、前記装置本体の軸心回りにおける旋回動作および
前記装置本体からの進退動作を遠隔操作によりそれぞれ
行なわせる上下駆動機構、旋回駆動機構および前後駆動
機構を有し、これら各駆動機構および前記照射ヘッドは
レーザ光照射後に前記装置本体に沿って収納可能とした
ことを特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装置を提
供する。
【0011】請求項2に係る発明では、請求項1記載の
原子炉内構造物の保全・補修装置において、装置本体上
端部を炉心支持板に着脱可能に固定する固定手段と、前
記装置本体の下端部の軸心を制御棒駆動機構ハウジング
の軸心部に位置決めする位置決め手段とを有することを
特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装置を提供す
る。
【0012】請求項3に係る発明では、請求項1または
2記載の原子炉内構造物の保全・補修装置において、レ
ーザ発振器は炉上に設置され、このレーザ発振器から照
射ヘッドにレーザ光を導く導光手段としてファイバを適
用したことを特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装
置を提供する。
【0013】請求項4に係る発明では、請求項1から3
までのいずれかに記載の原子炉内構造物の保全・補修装
置において、上下駆動機構は、装置本体に支持した照射
ヘッドをボールネジ機構によって昇降し得るものである
ことを特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装置を提
供する。
【0014】請求項5に係る発明では、請求項1から4
までのいずれかに記載の原子炉内構造物の保全・補修装
置において、旋回駆動機構は、装置本体の軸心回りで回
転する筒状の構成要素をギア機構によって回動させるも
のであり、この回動する構成要素に照射ヘッドを取付け
たことを特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装置を
提供する。
【0015】請求項6に係る発明では、請求項1から5
までのいずれかに記載の原子炉内構造物の保全・補修装
置において、前後駆動機構は、装置本体の上下2点また
は周囲2点に枢支されて当該装置本体の径方向に向って
起伏できる棒状、平板状またはリング状のアームからな
るリンク機構を備え、このリンク機構によって照射ヘッ
ドを支持するものであることを特徴とする原子炉内構造
物の保全・補修装置を提供する。
【0016】請求項7に係る発明では、請求項1から6
までのいずれかに記載の原子炉内構造物の保全・補修装
置において、照射ヘッドは、レーザ光の照射により原子
炉圧力容器底部、インコアモニタハウジング、インコア
モニタ案内管、制御棒駆動機構ハウジングスタブ、制御
棒駆動機構ハウジングもしくはこれらの構造物の溶接部
を対象として、ピーニング、溶接補修、表面研磨もしく
は表面溶融を施工し、または照射ヘッドに代えて超音波
探触子を取付けることにより、原子炉内底部構造物の健
全性を調査できる構成であることを特徴とする原子炉内
構造物の保全・補修装置を提供する。
【0017】請求項8に係る発明では、原子炉圧力容器
の上部格子板および炉心支持板の制御棒案内管用孔を通
して底部のスタブ上に装置本体を設置し、この装置本体
を基準としてこの装置本体からレーザ照射ヘッドを展開
し、照射部位に移動させてレーザ照射することを特徴と
する原子炉内構造物の保全・補修方法を提供する。
【0018】なお、本発明において、他の望ましい態様
として下記の構成が挙げられる。すなわち、レーザ光発
振装置と、このレーザ光発振装置のレーザ光を導くよう
に接続された導光手段と、この導光手段からのレーザ光
を集光して施工部に照射する照射ヘッドと、この照射ヘ
ッドに導光手段からのレーザ光を導くとともに、照射ヘ
ッドを遠隔にて上下駆動、旋回駆動、前後駆動させる遠
隔駆動機構とを有し、制御棒駆動機構ハウジングおよび
インコアモニタハウジングが林立する狭隘部間の原子炉
内底部に設置され、原子炉内底部構造物の保全および補
修等の施工をする構成とする。
【0019】また、遠隔操作による上下駆動機構、照射
ヘッドの旋回駆動機構、および前後駆動機構は各々独立
して動作できるようにする。また、前後駆動機構はラッ
クとギアを用いてリンク機構を駆動させるものとする。
さらに、レーザ照射ヘッドは施工時の角度調整および施
工時以外の原子炉内底部構造物等との干渉を避けるため
にヘッドを駆動できるヘッド傾斜駆動機構を有するもの
とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る原子炉内構造
物の保全・補修装置および保全・補修方法の実施形態に
ついて図面を参照して説明する。図1〜図5は本発明の
一実施形態を示している。図1は原子炉圧力容器への装
置取付け状態を示す全体構成図であり、図2は制御棒駆
動機構ハウジング頂部と炉心支持板の制御棒案内管用孔
を利用して保全・補修装置を設置した状態および配置を
示す拡大図である。図3は図2に示した構成部分の下部
をさらに詳細に示す拡大図である。図4は上下駆動機構
および旋回駆動機構を拡大して示す側断面図であり、図
5は前後駆動機構を拡大して示す側断面図である。
【0021】まず、図1によって装置の全体構成を説明
する。なお、本実施形態では沸騰水型原子炉の定期点検
時等において、原子炉圧力容器1から図示しない上蓋、
蒸気乾燥器、気水分離器等の上部機構を撤去するととも
に、燃料棒、制御棒、制御棒駆動機構(CRD)、イン
コアモニタ(ICM)等を取外した状態で、本実施形態
による原子炉内構造物の保全・補修を行なう場合につい
て説明する。
【0022】図1に示すように、原子炉圧力容器1内に
円筒状の炉心シュラウド2が設置されており、この炉心
シュラウド2の内側上部に上部格子板3が設置され、そ
の下方の中間高さ位置に炉心支持板4が設置されてい
る。また、原子炉圧力容器1内の底部には、制御棒駆動
機構ハウジング(以下、「CRDハウジング」と呼ぶ)
5が林立している。なお、CRDハウジング5は原子炉
圧力容器1の底部鏡板に取付けられている制御棒駆動機
構ハウジングスタブ(以下、「CRDハウジングスタ
ブ」と呼ぶ)6に溶接接合されている。
【0023】原子炉圧力容器1内の炉底部に林立してい
るCRDハウジング5の狭隘部には、CRDハウジング
5と同様に、原子炉圧力容器1の鏡板に取付けられたイ
ンコアモニタハウジング(以下、「ICMハウジング」
と呼ぶ)7も林立している。
【0024】本実施形態の装置は、このような原子炉内
底部構造物の保全または補修を目的としており、炉心部
に垂直に配置できる長尺なロッド状の装置本体9を有
し、この装置本体9が、炉心シュラウド2の内側上部に
設けられている水平な上部格子板3の格子孔11と、炉
心シュラウド1の中間高さ位置に設けられている炉心支
持板4の制御棒案内管用孔12とを通過して吊下げら
れ、CRDハウジング5の頂部および炉心支持板4の制
御棒案内管用孔10を利用して原子炉内底部に固定設置
される構成としてある。そして、オペレーションフロア
12上に制御盤21とともに設置されたレーザ発振器1
3から、装置本体9に設けられた後述する照射ヘッド1
5まで、導光手段としてのファイバ14によってレーザ
光を導く構成としてある。ファイバ14はミラーやレン
ズ等の光学機器を複数使用する場合と比較して、レーザ
の伝送を簡便に行なうことができる利点がある。
【0025】次に、図2〜図5も参照して装置構成を詳
細に説明する。
【0026】図2に示すように、装置本体9は収納カバ
ー8と、この収納カバー8に内包され、照射ヘッド15
の原子炉内における上下動作、旋回動作および進退動作
を遠隔操作によりそれぞれ行なう上下駆動機構16、旋
回駆動機構17および前後駆動機構18とを備えてい
る。
【0027】収納カバー8は、上端が閉塞するとともに
下端が開口した円筒状のものであり、この収納カバー8
の上端面にはファイバ14を挿通できるファイバ挿通孔
8aが開設されている。このファイバ挿通孔8aを介し
て上方から吊下したファイバ14が装置本体9内に導入
される。収納カバー8内には、導入したファイバ14を
周壁内面付近に送配するためのファイバガイド8bが設
けられている。
【0028】また、収納カバー8の上端壁には、図示し
ないクレーン等の装置吊下げ用ワイヤ、フック等を係止
するための係止具8cが設けられている。さらに、収納
カバー8の上端近傍の周壁外面部位には、炉心支持板4
に対して着脱可能に固定できる固定手段23として、複
数のブラケット23aが放射状に突設されている。そし
て、これらのブラケット23aを炉心支持板4の上面に
搭載することによって、装置本体9を炉心支持板4上に
着脱可能に載置固定できるようになっている。各ブラケ
ット23aは、それぞれ平面視で例えばコ字形をなし、
その対向片間の隙間を、炉心支持板4に突設されている
ガイドピン32に合致させることにより、垂直軸心回り
の位置決めおよび回り止めが行なわれる。
【0029】また、収納カバー6の内部にはフランジ6
aが固定され、このフランジ6aに複数の構成要素、す
なわち装置本体9の下端部を位置決め固定するための位
置決め手段24と、照射ヘッド15の原子炉内における
上下動作を行なわせるための上下駆動機構16と、装置
本体9の軸心まわりにおける旋回動作を行なわせる旋回
駆動機構17と、これら上下駆動機構16および旋回駆
動機構17に支持されて照射ヘッド15の進退駆動を行
なわせるヘッド回転機構20とが吊設してある。そし
て、これらの手段および機構により、照射ヘッド15が
施工対象部としての例えばICMハウジング7と原子炉
圧力容器1の底部鏡板との肉盛溶接部7aにレーザ光を
照射する設定としてある。
【0030】位置決め手段24と上下駆動機構16と
は、フランジ6aに設けた要素によって構成され、その
要素は一部共有されている。すなわち、フランジ6aの
中心部から上下駆動機構16の構成要素となる長尺なボ
ールネジ26が垂下し、このボールネジ26はフランジ
6a上に設けた上下駆動モータ25によって回転駆動で
きるようになっている。また、フランジ6aには、ボー
ルネジ26の両側に位置して1対の縦長板状の摺動用ガ
イド26aが平行に垂下し、これらの摺動用ガイド26
aの下端に上部が大径で下部が小径な段付き円柱状ブロ
ック24aが連結され、この円柱状ブロック24aに設
けた図示省略の軸受によってボールネジ26の下端が支
持されている。そして、円柱状ブロック24aの下部の
径はCRDハウジング5の頂部の孔径より僅かに小径と
され、さらにその下端部分は次第に小径となるテーパ状
に形成されている。したがって、この円柱状ブロック2
4の上部はボールネジ26の下端軸受部材として機能す
ると同時に、下部はCRDハウジング5の頂部の孔に挿
脱可能に挿入されて装置本体9を位置決め固定できる位
置決め手段24として機能する。しかも、この円柱状ブ
ロック24aの下端はテーパ状となっているので、その
挿入時のセンタリングが容易に行なえる。このCRDハ
ウジング5の頂部の孔と、上部格子板3の格子孔11お
よび炉心支持板4の制御棒案内管用孔10とは垂直方向
で一致しているので、これらの孔11,10を通して装
置本体9を原子炉圧力容器1に吊下げることにより、装
置本体9は容易にCRDハウジング5の軸心位置に位置
決めされることになる。つまり、本実施形態では装置本
体9が上端に設けた固定手段23としてのブラケット2
3aと、下端に設けた位置決め手段24としての円柱状
ブロック24aとにより、炉心下部に容易かつ確実に位
置決め固定される。このように、装置本体9の下端部に
は、施工時における位置決めをCRDハウジング5の軸
心を基準として行なうことができる。
【0031】次に、図3および図4に拡大して示すよう
に、ボールネジ26にはナット50が螺合し、このナッ
ト50の下端に鍔部50aが一体に形成されている。こ
の鍔部50aの両側位置に1対の孔51が上下方向に穿
設され、これらの孔51に上述した摺動用ガイド26a
が上下方向に挿通されている。この摺動用ガイド26a
によってナット51の回転が阻止されることにより、ボ
ールネジ26の回転に対してナット51が上下動するこ
とになる。そして、鍔部50aの周囲部には垂直な上部
円筒33aが連結されて一体に昇降可能とされており、
これにより上下駆動機構16が構成されている。つま
り、上下駆動機構16は、上下駆動モータ25と、この
上下駆動モータ25にシャフトを介して接続された上下
駆動用ボールネジ26とを備えて構成され、収納カバー
8内に収納されている装置構成要素およびレーザ照射ヘ
ッド15は、上下駆動機構16により施工部に対して任
意に高さを調整できる。
【0032】さらに上部円筒33aには、これと一体に
昇降できる下部円筒33bが連結されている。この下部
円筒33bは上部円筒33aに対して回転自在に摺接し
ており、旋回駆動機構18の構成要素も兼ねた構成とな
っている。すなわち、上部円筒33aには軸心を垂直に
した旋回駆動用モータ27が支持具52により支持され
ており、このモータ27の軸に連結した駆動用旋回ギア
28が、下部円筒33bの外周に設けた従動用旋回ギア
29に噛合している。これにより、旋回駆動用モータ2
7の回転に伴い、下部円筒33bが回転する旋回駆動機
構17が構成されている。
【0033】このように、旋回駆動機構17は上部円筒
33aに設けた旋回駆動用モータ27と、この旋回駆動
用モータ27に出力軸を介して接続された駆動用旋回ギ
ア28と、これに噛合する下部円筒33bの従動用旋回
ギア29とを備えて構成されている。
【0034】なお、1本のICMハウジング7につき、
当該ICMハウジング7に隣接する2箇所以上のCRD
ハウジング5に装置を設置して施工を行うので、レーザ
照射ヘッド15は最大180°の旋回ができれば良い構
成としてあるが、それ以上の角度で旋回できる構成とし
てもよい。
【0035】次に、図5も参照して、前後駆動機構18
について説明する。前後駆動機構18は、装置本体9の
構成要素である下部円筒33の外周部に位置して、上下
2点を枢支されて装置本体18の径方向に向って起伏で
きる棒状または平板状の上下1対のアーム22a,22
bからなるリンク機構を備え、このリンク機構によって
照射ヘッド15を支持し、施工対象部位に向かって前進
および後退動作させるものである。
【0036】すなわち、下部円筒33bの周壁の一部は
その周壁位置よりも中心側に窪んだ状態の平板状とされ
ており、この平坦な部分に互いに平行な1対の縦長なガ
イド60と、このガイド60間にこれらと平行に配置さ
れた縦長な1つのラック35とが設けられている。この
下部円筒33bの平坦面に平板状の移動基板61が配置
され、この移動基板61はガイド60に沿って上下方向
に移動可能に支持されるとともに、ラック35に噛合す
る上下移動ギア34と、この上下移動ギア34を回転さ
せる前後駆動用モータ30とによって昇降駆動力を得る
ようになっている。そして、下部円筒33bの平坦面と
移動基板61の表面とに、それぞれ平板状の上下1対の
アーム22a,22bの各一端が枢支され、これらアー
ム22a,22bの各他端が連結部材62に上下の軸6
3a,63bを介して連結され、三角形状のリンク機構
19を構成している。このリンク機構19を以下、「進
展リンク19」という。
【0037】このように、進展リンク19の2本のアー
ム22a,22bの各一端は一直線上に配置されてい
る。そして、上側になるアーム22aの枢支部は下部円
筒33bに完全に固定されており、下側のアーム22b
の枢支部は前後駆動用モータ30、上下移動ギア34お
よびによって、移動基板61とともに下部円筒33の表
面上のラック35に沿って上下方向に移動する。2本の
アーム22a,22bの各他端には、図5に示すよう
に、装置取付側上下移動に伴って前後する扇形歯車37
が取付けられており、これにより他端同士が常時噛合し
た状態となるようにしてある。これにより、装置取付側
上部のアーム22aの一端を支点として、各アーム22
a,22bの他端側が上下動を伴って下部円筒33bか
ら進退する方向に移動する。この移動の際、各アーム2
2a,22bの他端側を連結部材62に支持する上下の
軸63a,63bの中心を結ぶ直線は常時、垂直である
ため、連結部材62の姿勢は変化することがない。
【0038】レーザ光照射用の照射ヘッド15は、この
進展リンク19の連結部材62に対し、さらに垂直軸心
回りの回転を行なわせるヘッド回転機構20と、ヘッド
先端の傾き角度を変化させるためのヘッド傾斜駆動機構
31とを介して支持されている。ヘッド回転機構20
は、連結部材62の水平板部に設けた軸心を垂直とした
ヘッド回転モータ39と、このヘッド回転モータ39の
出力軸に設けた駆動ギア40aおよびこれに噛合する従
動ギア40bからなる回転ギア40により構成されてい
る。この回転ギア40の従動ギア40bの軸に縦長な逆
U字状のフレーム64が、垂直軸心回りに回転自在に連
結され、このフレーム64に水平な支軸65を介して照
射ヘッド15が回動自在に支持されている。なお、照射
ヘッド15はL字形に曲成された筒状のもので、支軸6
5による支点位置はL字の折曲点部位となっている。
【0039】ヘッド傾斜駆動機構31は、フレーム64
の外面に設けたシリンダ装置66と、このシリンダ装置
66のシリンダロッドに連結したアーム機構67とによ
り構成され、このアーム機構67によって支軸65を回
動させることにより、照射ヘッド15を傾斜駆動するよ
うになっている。なお、レーザ光の導光手段としてのフ
ァイバ14は、収納カバー9の下端側開口部から導出さ
れて照射ヘッド15まで導かれている。
【0040】以上の構成に基づき、レーザ照射ヘッド1
5は、旋回駆動機構17によりICMハウジング7の周
方向に先端を向け、前後駆動機構19により半径方向
に、また上下駆動機構16により高さ方向にそれぞれ独
立して動くことができ、これによって正確な位置でレー
ザ照射を行うことができる。
【0041】レーザ照射ヘッド15には施工部に対して
任意に角度を変えることができるようヘッド回転機構2
0が取付けられているので、ヘッド傾斜駆動機構31が
施工対象となるICMハウジング7と干渉することを傾
斜駆動によって避けることができる。また、ヘッド傾斜
駆動機構31は、施工中にはレーザ照射に適した角度に
レーザ照射ヘッド15を保持することができる。一方、
施工中以外のときは傾斜駆動機構31によって収納に適
した角度に設定できるとともに、進展リンク19を介し
て下部円筒33bの平坦部分に収納することができる。
これにより、レーザ照射ヘッド15をもし、施工中と同
じ状態で炉内からの撤去その他の装置取扱いを行った際
には原子炉内底部構造物等と干渉して先端部を損傷させ
てしまう恐れがある場合であっても、本実施形態では収
納カバー8への的確な収納状態とすることによって、そ
れを防止することができる。また、各機構については、
レーザ光照射後に装置本体に沿って収納することができ
る。
【0042】次に作用を説明する。
【0043】本実施形態では、まず装置本体9を炉心支
持板4の制御棒案内管用孔10を通過した位置決め手段
24をCRDハウジング5の頂部へ挿入し、さらに炉心
支持板4の上面にブラケット23aを載せることにより
設置する。また、施工部に対する装置本体9の向きは、
炉心支持板4の上面でガイドピン32により固定するこ
とができる。
【0044】そして、レーザ発振器13をオペレーショ
ンフロア12上に設置し、レーザ発振器13から装置本
体9のレーザ照射ヘッド15までレーザ光を導くファイ
バ14を接続する。また、装置本体9をオペレーション
フロア12等の原子炉圧力容器1上方より、上部格子板
3の格子枠孔11および炉心支持板4の制御棒案内管用
孔10を通過させて原子炉底部へアクセスさせる。装置
本体9の位置決め手段24を施工対象部周辺のCRDハ
ウジング5頂部に挿入し、ガイドピン32を利用してレ
ーザ照射ヘッド15の方位を合わせ設置する。
【0045】上下駆動機構16、旋回駆動機構17、お
よび前後駆動機構18により、レーザ照射ヘッド15の
高さと距離を施工部に合わせる。ヘッド回転モータ39
を駆動し、必要に応じて原子炉内底部構造物とレーザ照
射ヘッド15が干渉するのを防ぐ。そして、レーザ光の
焦点を調整する。なお、焦点調整ユニットはレーザ照射
ヘッド15に内蔵されており、焦点調整用のレーザ光に
は施工用とは異なる種類のレーザ光、例えばHe−Ne
レーザ等を利用する。
【0046】レーザ光の焦点が合ったら、制御盤21に
よりレーザ照射をスタートし、180°分の施工を行
う。180°施工が終了したら、施工部を挟んで反対側
のCRDハウジング5に設置し直し、上記手順で残りの
180°分を施工する。以上の施工手順を、施工対象と
するICMハウジング7またはCRDハウジング5等の
原子炉内底部構造物の施工部全箇所について実施し、こ
れにより保全・補修施工を行うことができる。
【0047】このような一実施形態によれば、原子炉内
底部に林立するCRDハウジング5とICMハウジング
7が林立する狭隘部を通過して装置を設置し、遠隔で装
置の上下駆動および旋回・前後駆動を操作し、照射ヘッ
ド15の位置決めをしてレーザ光を照射することによ
り、原子炉内底部構造物の保全・補修施工を行なうこと
ができる。この場合、CRDハウジング5の頂部の孔お
よび炉心支持板4の制御棒案内管用孔10を利用するこ
とにより、装置を施工部に対して正確に設置することが
できる。
【0048】また、上下駆動機構16と照射ヘッド15
の旋回駆動機構17、および前後駆動機構16を遠隔で
各々独立にまたは同時に操作することにより、短時間で
照射ヘッドを施工対象部へ位置決めし、原子炉内底部構
造物の保全・補修施工を行なうことができる。また、C
RDハウジング5の周囲に位置する上下部円筒33a,
33bに取付けられたヘッド回転モータ39および回転
ギア40の回転により、その円筒面上に取付けられた部
材先端の照射ヘッド15を任意に旋回駆動することがで
きる。
【0049】さらに、CRDハウジング5の周囲に位置
する下部円筒33bに取付けられた2本のアーム22
a,22bについて、各一端が円筒面上に一直線に配置
され、そのうち下側のアーム22bがラック35および
上下移動ギア34により上下移動することにより、リン
ク機構が形成され、2本のアーム22a,22bの円筒
面上に固定されていない側に、回転ギア40を介して取
付けられた照射ヘッド15を前後方向に駆動することが
できる。また、リンク機構の先端に取付けたヘッド回転
機構20により、レーザ照射ヘッド15を施工部に対し
て水平方向で自由な角度に回転させて、原子炉内底部構
造物の保全・補修施工を行なうことができる。
【0050】さらにまた、照射ヘッド15に取付けられ
たヘッド傾斜駆動機構31により、施工時にはヘッド先
端の傾きをレーザ光が正確に照射できる適当な角度に合
わせ、また施工時以外は装置の他の部位、あるいは原子
炉内底部構造物や溶接部等と干渉しないようにヘッド先
端部を持ち上げることができる。また、レーザ発振器1
3から照射ヘッド15までレーザ光を導くように接続さ
れた導光手段としてファイバ14を適用することによ
り、ミラー、レンズ等複数の光学機器を使用した場合と
比べて、レーザ発振器13と照射ヘッド15との間の距
離が長くなっても導光手段を簡素化でき、取扱いも容易
になる。しかも、ファイバ14は装置本体9の内部を通
す構成としてあることにより、装置本体9とともに一括
して炉内導入等を行なうことができる。
【0051】なお、本実施形態においては、レーザ光の
照射によるピーニングの他、溶接補修、表面研磨または
表面溶融等の施工を行なうことができる。また、CRD
ハウジング5とICMハウジング7とが林立する狭隘部
間の任意の位置に装置を設置することにより、原子炉圧
力容器1の底部と、ICMハウジング7と、ICM案内
管と、CRDハウジングスタブ6と、CRDハウジング
5と、これらの構造物の溶接部とを対象として、ピーニ
ング、溶接補修、表面研磨または表面溶融を施工するこ
とができる。また、レーザ光の照射ヘッドに代えて超音
波探触子を取付けることにより、原子炉内底部の超音波
探傷検査が可能となり、健全性の調査が行なえる。
【0052】このように、本実施形態によれば、原子炉
上方から炉心支持板4の制御棒案内管用孔10より下方
で、CRDハウジング5、ICMハウジング7が林立し
ている原子炉内底部の狭隘部にある施工対象部において
も、正確に装置の位置決めを行い、レーザ光を照射して
予防保全または補修をすることができる。
【0053】次に、図6を参照して、本発明に係る原子
炉内底部保全・補修装置の他の実施形態について説明す
る。図6は、原子炉内底部保全・補修装置の他の実施形
態の構成を示す斜視図である。
【0054】この他の実施形態が前記の一実施形態と異
なる点は、一実施形態における旋回駆動機構17と前後
駆動機構18に代えて旋回駆動兼前後駆動機構41を設
けた点にある。すなわち、この旋回駆動兼前後駆動機構
41は、装置本体9の周囲2点に枢支されて装置本体9
の径方向に向って起伏できるリング状のアーム、すなわ
ちクランクアーム47からなる立体リンク機構48を備
え、この立体リンク機構48によって照射ヘッドを支持
するものである。他の構成、例えば原子炉内底部への取
付手段、上下駆動機構16等については、図2および図
3の装置とほぼ同様であるから、説明を省略する。
【0055】図6に示すように、この他の実施形態にお
いては、装置本体41に、非回転状態とされる上部円筒
33aと、その下部に別個に回転できる2つの下部円筒
33bとが設けられている。そして、上部円筒33aに
旋回駆動兼前後駆動用モータ42が設けられ、これらの
モータ42の出力軸にそれぞれ駆動用旋回ギア43が連
結され、さらに各駆動用旋回ギア43と同一レベルに取
付けた2つの従動用旋回ギア45が垂直二段の各下部円
筒46に取付けられ、これらのギア43,45がそれぞ
れ噛合している。2つの下部円筒46には2本のクラン
クアーム47からなる立体リンク機構48が構成されて
いる。
【0056】このような構成において、旋回駆動兼前後
駆動用モータ42の回転に伴い、駆動用旋回ギア43が
旋回し、これによって従動用旋回ギア45も旋回して、
立体リンク機構48の垂直二段に重ねられた2つの下部
円筒46がそれぞれ独立に回転し、2本のクランクアー
ム47の取付部がそれぞれ独立して装置本体9の中心軸
周りに旋回する。
【0057】2つの旋回駆動兼前後駆動用モータ42が
同方向に回転する場合には、従動用旋回ギア45および
下部円筒46は同方向に回転し、クランクアーム47と
円筒46の二箇所の接続部は距離を変えることなく旋回
する。そして、クランクアーム47の先端の部材に取付
けられたレーザ照射ヘッド15は施工部に対しては水平
横方向に移動する。
【0058】また、2つの旋回駆動兼前後駆動用モータ
42が各別の回転方向に逆方向回転する場合には、従動
用旋回ギア45および各下部円筒46が逆方向に回転す
るので、クランクアーム47と下部円筒46の二箇所の
接続部の距離が近づくか、または離間することにより、
クランクアーム47の先端の部材に取付けられたレーザ
照射ヘッド15は施工部に対して水平前後に移動する。
【0059】以上のように動作する旋回駆動兼前後駆動
機構41により、レーザ照射ヘッド15はICMハウジ
ング7との距離を保持しつつ、旋回移動することができ
る。なお、施工部周りの旋回は前記実施例と同様、最大
180°であるため、当該のICMハウジング7に隣接
するCRDハウジング72ヶ所以上に装置を設置して施
工を行う。ただし、180°以上の回転を設定してもよ
い。
【0060】なお、この他の実施形態においても、装置
本体9は任意のCRDハウジング5に取付け可能であ
り、上下駆動機構、旋回駆動兼前後駆動機構およびヘッ
ド回転機構により、レーザ照射ヘッドの位置を任意に設
定できる。したがって、図示したICMハウジング7と
原子炉圧力容器1の鏡板との溶接部以外にも、例えばC
RDハウジングスタブ6と原子炉圧力容器1の鏡板との
肉盛溶接部、CRDハウジングスタブ6とCRDハウジ
ング5との溶接部、ICMハウジング7とICM案内管
(図示せず)との溶接部、シュラウドサポートレグ(図
示せず)等、その他の原子炉底部構造物の溶接部または
これらの全ての構造物自身について、ピーニングをする
ことができる。
【0061】また、レーザ照射ヘッド15をピーニング
用のものと交換することで、原子炉内底部構造物の欠陥
等の溶接補修、部材の表面研磨、または表面溶融を施工
することができる。さらに、装置本体9のレーザ照射ヘ
ッド15に代えて超音波探触子を取付けることにより、
本装置と同様な動きが可能な超音波検査が行える。これ
により、原子炉内底部の構造物およびそれらの溶接部の
健全性を確認し、補修等の要否を判断することができ
る。
【0062】このような構成の他の実施形態において
も、上述した一実施形態とほぼ同様に、原子炉上方から
炉心支持板の制御棒案内管用孔より下方で、制御棒駆動
機構ハウジング、インコアモニタハウジングが林立して
いる原子炉内底部の狭隘部にある施工対象部において
も、正確に装置の位置決めを行い、レーザ光を照射して
予防保全および補修をすることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
原子炉内構造物を原子炉上方からの遠隔操作によって容
易、迅速に、かつ正確に位置決めを行い、確実にレーザ
光の照射による予防保全または補修を行なうことがで
き、機器の安全な操作性も確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉底部の保全・補修装置の一
実施形態を示全体構成図。
【図2】図1に示した一実施形態による保全・補修装置
単体の拡大図。
【図3】図2に示した一実施形態における保全・補修装
置をさらに拡大して示す駆動機構部の詳細図。
【図4】図3に示した一実施形態における上下駆動機構
および旋回機構を拡大して示す断面図。
【図5】図3に示した一実施形態におけるヘッド回転機
構のアームの扇形ギア構造を示す拡大図。
【図6】本発明の他の実施形態を示す要部構成図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器 2 炉心シュラウド 3 上部格子板 4 炉心支持板 5 CRDハウジング 6 CRDハウジングスタブ 7 ICMハウジング 8 収納カバー 9 装置本体 10 制御棒案内管用孔 11 格子孔 12 オペレーションフロア 13 レーザ発振器 14 ファイバ 15 レーザ照射ヘッド 16 上下駆動機構 17 旋回駆動機構 18 前後駆動機構 19 伸展リンク 20 ヘッド回転機構 21 制御盤 22 アーム 23 固定手段 24 位置決め手段 25 上下駆動モータ 26 ボールネジ 27 旋回駆動用モータ 28 旋回ギア 29 旋回ギア 30 前後駆動用モータ 31 ヘッド傾斜駆動機構 32 ガイドピン 33 円筒 34 上下移動ギア 35 ラック 37 扇形歯車 39 ヘッド回転モータ 40 回転ギア 41 旋回駆動兼前後駆動機構 42 旋回駆動兼前後駆動用モータ 43 旋回ギア 45 旋回ギア 46 円筒 47 クランクアーム 48 立体リンク機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱本 良男 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 向井 成彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 島村 光明 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 森 敦史 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2G075 BA17 CA08 DA16 DA20 FA16 FC03 FC20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器内に上方から吊下され、
    上部格子板の格子孔および炉心支持板の制御棒案内管用
    孔を通して炉心部に垂直に配置される長尺な装置本体
    と、この装置本体に支持され、レーザ発振器から伝送さ
    れるレーザ光を原子炉内構造物の保全または補修対象部
    位に照射する照射ヘッドとを備え、前記装置本体は、前
    記照射ヘッドの原子炉内における上下動作、前記装置本
    体の軸心回りにおける旋回動作および前記装置本体から
    の進退動作を遠隔操作によりそれぞれ行なわせる上下駆
    動機構、旋回駆動機構および前後駆動機構を有し、これ
    ら各駆動機構および前記照射ヘッドはレーザ光照射後に
    前記装置本体に沿って収納可能としたことを特徴とする
    原子炉内構造物の保全・補修装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の原子炉内構造物の保全・
    補修装置において、装置本体上端部を炉心支持板に着脱
    可能に固定する固定手段と、前記装置本体の下端部の軸
    心を制御棒駆動機構ハウジングの軸心部に位置決めする
    位置決め手段とを有することを特徴とする原子炉内構造
    物の保全・補修装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の原子炉内構造物
    の保全・補修装置において、レーザ発振器は炉上に設置
    され、このレーザ発振器から照射ヘッドにレーザ光を導
    く導光手段としてファイバを適用したことを特徴とする
    原子炉内構造物の保全・補修装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    原子炉内構造物の保全・補修装置において、上下駆動機
    構は、装置本体に支持した照射ヘッドをボールネジ機構
    によって昇降し得るものであることを特徴とする原子炉
    内構造物の保全・補修装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    原子炉内構造物の保全・補修装置において、旋回駆動機
    構は、装置本体の軸心回りで回転する筒状の構成要素を
    ギア機構によって回動させるものであり、この回動する
    構成要素に照射ヘッドを取付けたことを特徴とする原子
    炉内構造物の保全・補修装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    原子炉内構造物の保全・補修装置において、前後駆動機
    構は、装置本体の上下2点または周囲2点に枢支されて
    当該装置本体の径方向に向って起伏できる棒状、平板状
    またはリング状のアームからなるリンク機構を備え、こ
    のリンク機構によって照射ヘッドを支持するものである
    ことを特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
    原子炉内構造物の保全・補修装置において、照射ヘッド
    は、レーザ光の照射により原子炉圧力容器底部、インコ
    アモニタハウジング、インコアモニタ案内管、制御棒駆
    動機構ハウジングスタブ、制御棒駆動機構ハウジングも
    しくはこれらの構造物の溶接部を対象として、ピーニン
    グ、溶接補修、表面研磨もしくは表面溶融を施工し、ま
    たは照射ヘッドに代えて超音波探触子を取付けることに
    より、原子炉内底部構造物の健全性を調査できる構成で
    あることを特徴とする原子炉内構造物の保全・補修装
    置。
  8. 【請求項8】 原子炉圧力容器の上部格子板および炉心
    支持板の制御棒案内管用孔を通して底部のスタブ上に装
    置本体を設置し、この装置本体を基準としてこの装置本
    体からレーザ照射ヘッドを展開し、照射部位に移動させ
    てレーザ照射することを特徴とする原子炉内構造物の保
    全・補修方法。
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