JP2002322668A - 旋回式建設機械及び該機械による傾斜地での作業方法 - Google Patents

旋回式建設機械及び該機械による傾斜地での作業方法

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JP2002322668A
JP2002322668A JP2001131872A JP2001131872A JP2002322668A JP 2002322668 A JP2002322668 A JP 2002322668A JP 2001131872 A JP2001131872 A JP 2001131872A JP 2001131872 A JP2001131872 A JP 2001131872A JP 2002322668 A JP2002322668 A JP 2002322668A
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ground
lower traveling
earth
cylinder
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JP2001131872A
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Katsuhiro Sasaki
克広 佐々木
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜地で作業を行う場合でも、下部走行体を
ほぼ水平状態に保持して作業姿勢を安定させ、操作性を
向上する。 【解決手段】 排土装置17は、排土シリンダ21を伸
長して排土板20を下部走行体2の履帯16の接地面よ
りも下側に回動させることにより、下部走行体2の前側
を履帯16の最後接地部Aを中心に地面Gから上側に1
5度前後までジャッキアップする構成としている。従っ
て、油圧ショベル1により傾斜地Sで作業を行う場合に
は、排土板20を谷側に配置し、下部走行体2の前側を
ジャッキアップすることにより、駐車ブレーキと排土板
20によって油圧ショベル1を傾斜地Sに停止させるこ
とができ、また油圧ショベル1を傾斜地Sに対しほぼ水
平に保持することができる。これにより、油圧ショベル
1の作業姿勢を良好にした状態で作業装置10を用いて
掘削作業を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の旋回式建設機械に関し、特に、下部走行体の前,
後方向一方側に土砂の排土作業等を行う排土装置を備え
た旋回式建設機械及び該機械による傾斜地での作業方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の旋回式建設機
械は、地面上を走行するためにトラックフレームの左,
右両側に装軌式の走行装置を備えた下部走行体と、該下
部走行体のトラックフレーム上に旋回装置を介して旋回
可能に搭載された上部旋回体とからなり、該上部旋回体
の前側には土砂の掘削作業等を行なう作業装置が俯仰動
可能に設けられている。
【0003】また、油圧ショベルには、下部走行体の
前,後方向一方側に地面上に堆積した土砂の排土作業、
地面の地均し作業等を行なう排土装置を備えたものがあ
り、例えば特開平7−317098号公報、特開200
0−87388号公報等によって知られている。
【0004】ここで、排土装置は、支持アームを介して
下部走行体のトラックフレームに上,下方向に回動可能
に取付けられた排土板を有し、支持アームとトラックフ
レームとの間には排土板を回動するための油圧シリンダ
が前,後方向に伸縮可能に設けられている。
【0005】また、特開2000−87388号公報に
よる排土装置では、排土板の先端側を下部走行体を構成
する走行装置の接地面よりも下側に回動させることによ
り、地面を押圧して走行装置の前,後方向一方側をジャ
ッキアップし、左,右の走行装置の取付間隔を拡大、縮
小するときの地面との摩擦抵抗を軽減してなる油圧ショ
ベルが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧ショベ
ルは、平坦な作業現場以外に、傾斜地で作業を行なう場
合があり、このような作業現場では、油圧ショベルも傾
斜地に沿って傾いた作業姿勢となってしまう。このため
オペレータは、傾いた油圧ショベル上で操作を行なわな
くてはならないから、レバー等の操作性が低下したり、
オペレータに不安感を与えてしまうという問題がある。
【0007】この点、特開2000−87388号公報
による油圧ショベルは、排土装置の排土板を利用し、
左,右の走行装置の取付間隔を拡大、縮小するときの地
面との摩擦抵抗を軽減するために、下部走行体の一方側
を地面から離間させるだけであるから、この排土装置
は、傾斜地で作業する油圧ショベルを意図したものでは
ない。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、傾斜地で作業を行う場
合でも、下部走行体をほぼ水平状態に保持して作業姿勢
を安定させ、操作性を向上することができるようにした
旋回式建設機械及び該機械による傾斜地での作業方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による旋
回式建設機械は、地面に接した状態で該地面上を走行す
る下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載され
作業現場でオペレータによって操作される作業装置を有
する上部旋回体と、前記下部走行体の前,後方向一方側
にシリンダによって上,下方向に回動する排土板が設け
られ該排土板により土砂の排土作業、地均し作業を行な
う排土装置とを備えている。
【0010】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、作業装置によ
って傾斜地で作業を行なう場合に排土装置を利用して下
部走行体の前,後方向一方側を地面から上側に最大で1
0〜20度前後までジャッキアップし、傾斜した地面に
対し下部走行体をほぼ水平に保持させる構成としたこと
にある。
【0011】このように構成したことにより、作業装置
により傾斜地で作業を行なうときには、下部走行体を排
土装置が谷側を向く状態に配置し、排土装置のシリンダ
を伸長させて排土板の先端側で地面を押圧する。これに
より、下部走行体の谷側が地面から上側に10〜20度
前後までジャッキアップするから、排土装置は、最大で
10〜20度前後の傾斜地、好ましくは駐車ブレーキの
駐車基準である15度前後の傾斜地に対し下部走行体を
ほぼ水平に保持することができる。従って、駐車ブレー
キを利かせると共に排土板でジャッキアップして下部走
行体をその場所に停止させた状態で土砂の掘削作業等を
行なうことができる。
【0012】請求項2の発明によると、排土装置は、基
端側が下部走行体に上,下方向に回動可能に取付けられ
た支持アームと、該支持アームの先端側に取付けられ
左,右方向に延びた排土板と、前,後方向に伸縮するこ
とによって該排土板を支持アームを介して上,下方向に
回動させるシリンダとによって構成し、前記シリンダの
ストロークは前記排土板を下部走行体の接地面よりも下
側まで回動させる長さに設定したことにある。
【0013】このように構成したことにより、シリンダ
を伸長させたときには、支持アームを介して排土板を下
部走行体の接地面よりも下側に回動させることができ、
下部走行体の一方側をジャッキアップすることができ
る。
【0014】請求項3の発明による旋回式建設機械は、
地面に接した状態で該地面上を走行する下部走行体と、
該下部走行体上に旋回可能に搭載され作業現場でオペレ
ータによって操作される作業装置を有する上部旋回体
と、前記下部走行体の前,後方向一方側にシリンダによ
って上,下方向に回動する排土板が設けられ該排土板に
より土砂の排土作業、地均し作業を行なう排土装置とを
備え、前記作業装置により傾斜地で作業を行なうとき前
記下部走行体を排土装置が谷側を向く状態に配置し、前
記排土装置は、シリンダを伸長させて排土板の先端側を
前記下部走行体が地面と接する位置まで下げ、前記排土
装置のシリンダをさらに伸長させて前記下部走行体の谷
側を地面から上側にジャッキアップし、前記下部走行体
を傾斜した地面に対しほぼ水平に保持させるようにした
ことにある。
【0015】このように構成したことにより、作業装置
により傾斜地で作業を行なうときには、下部走行体を排
土装置が谷側を向く状態に配置し、排土装置のシリンダ
を伸長させて排土板の先端側を前記下部走行体が地面と
接する位置まで下げ、前記排土装置のシリンダをさらに
伸長させて前記下部走行体の谷側を地面から上側にジャ
ッキアップすることにより、前記下部走行体を傾斜した
地面に対しほぼ水平に保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
旋回式建設機械として油圧ショベルを例に挙げ、図1な
いし図5に従って詳細に説明する。
【0017】1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1
は、自走可能な下部走行体2と、該下部走行体2上に旋
回可能に搭載された上部旋回体3と、後述の作業装置1
0と、排土装置17とによって大略構成されている。
【0018】ここで、上部旋回体3は、旋回フレーム4
と、該旋回フレーム4上のほぼ中央に設けられた運転席
5と、該運転席5の後側に位置して前記旋回フレーム4
の後端部に取付けられたカウンタウエイト6と、該カウ
ンタウエイト6の前側で旋回フレーム4上に搭載された
エンジン(図示せず)等によって大略構成されている。
【0019】また、運転席5の左,右両側には、旋回装
置(図示せず)と後述の作業装置10とを操作する操作
用レバー7(左側のみ図示)が設けられ、運転席5の前
側には、下部走行体2を走行させる走行用レバー8(左
側のみ図示)が設けられている。また、運転席5の右前
側には、後述の排土装置17を操作するための排土用レ
バー9が設けられている。
【0020】さらに、上部旋回体3の前側には後述の作
業装置10が俯仰動可能に設けられ、下部走行体2の前
側には後述の排土装置17が上,下方向に回動可能に設
けられている。
【0021】10は上部旋回体3の前側に設けられた作
業装置で、該作業装置10は、旋回フレーム4の前端側
に左,右方向に揺動可能に取付けられたスイングポスト
10Aと、該スイングポスト10Aに俯仰動可能に取付
けられたブーム10Bと、該ブーム10Bの先端部に俯
仰動可能に取付けられたアーム10Cと、該アーム10
Cの先端部に回動可能に取付けられたバケット10Dと
によって大略構成されている。また、旋回フレーム4と
スイングポスト10Aとの間にはスイングシリンダ10
Eが設けられ、スイングポスト10Aとブーム10Bと
の間にはブームシリンダ10Fが設けられ、ブーム10
Bとアーム10Cとの間にはアームシリンダ10Gが設
けられ、アーム10Cとバケット10Dとの間にはバケ
ットシリンダ10Hが設けられている。
【0022】次に、下部走行体2は、後述するトラック
フレーム11、駆動輪14、遊動輪15、履帯16によ
って大略構成されている。
【0023】11は下部走行体2の本体を構成するトラ
ックフレームで、該トラックフレーム11は、図2、図
3に示す如く、センタフレーム12と、該センタフレー
ム12の左,右両側に設けられ、前,後方向に延びたサ
イドフレーム13,13とによって構成され、前記セン
タフレーム12の上側には旋回装置が設けられている。
ここで、センタフレーム12の前側には、ほぼ中央に位
置して後述の排土シリンダ21が回動可能に取付けられ
るシリンダブラケット12Aが設けられ、左,右両側に
位置して後述の支持アーム18が回動可能に取付けられ
るアームブラケット12B,12Bが設けられている。
【0024】また、14はサイドフレーム13の後端側
に設けられた駆動輪、15はサイドフレーム13の前端
側に設けられた遊動輪をそれぞれ示し、該遊動輪15と
駆動輪14との間には履帯16が巻回されている。
【0025】そして、下部走行体2は、地面Gに履帯1
6を介して接地し、駆動輪14を回転駆動することによ
り遊動輪15との間で履帯16を周回させて地面G上を
走行するものである。
【0026】17は下部走行体2の前,後方向の前側
(一方側)に設けられた排土装置で、該排土装置17
は、排土作業、地均し作業等を行なうもので、後述の支
持アーム18、排土板20、排土シリンダ21等によっ
て大略構成されている。
【0027】18,18はトラックフレーム11のセン
タフレーム12から前側に延びて設けられた左,右の支
持アームで、該各支持アーム18は、基端側がセンタフ
レーム12のアームブラケット12Bに上,下方向に回
動可能にピン結合されている。また、支持アーム18,
18の先端側は、左,右方向に延びた連結シャフト19
によって連結されている。さらに、連結シャフト19に
は、排土シリンダ21が回動可能に取付けられるシリン
ダブラケット19Aが設けられている。
【0028】20は各支持アーム18の先端側に取付け
られた排土板で、該排土板20は、下部走行体2の幅寸
法と同等まで左,右方向に延び、その前面側は凹円弧状
に湾曲している。
【0029】21はセンタフレーム12と支持アーム1
8との間に設けられた排土シリンダで、該排土シリンダ
21は、そのチューブ21Aが支持アーム18側の連結
シャフト19に設けられたシリンダブラケット19Aに
上,下方向に回動可能にピン結合されている。また、排
土シリンダ21のロッド21Bは、センタフレーム12
のシリンダブラケット12Aに回動可能にピン結合され
ている。そして、排土シリンダ21は、図3に示す如
く、ロッド21Bを縮小することにより排土板20を上
側に回動することができる。また、ロッド21Bを伸長
することにより排土板20を下側に回動することができ
る。
【0030】ここで、排土シリンダ21のストローク
は、排土板20を履帯16の接地面よりも下側まで回動
させる長さに設定されている。そして、排土シリンダ2
1を伸長したときの排土板20の下側への回動量αは、
排土シリンダ21を最も伸長したときに、排土板20の
下端部の位置が履帯16の最後接地部Aを中心に地面G
から最大で10〜20度前後、好ましくは15度前後と
なるように設定されている。これにより、排土装置17
は、排土板20を地面G上で下側へ回動したときには、
下部走行体2の前側を地面Gに対して上側に15度前後
までジャッキアップすることができる。
【0031】また、排土板20の下側への回動量α、即
ち下部走行体2の最大ジャッキアップ量(角度)は、1
5度前後に設定されている。この15度という値は、油
圧ショベル1を傾斜地Sで作業させるときに、駆動輪1
4を構成する走行用モータに内蔵された駐車ブレーキに
よって制動を与えたときに、油圧ショベル1が確実に停
車することができる傾斜地Sの地面の角度である。な
お、油圧ショベル1が停車することができる最大の角度
は、地面の状態によっても異なるため、駐車ブレーキを
利かせたときにずれ落ちることがない角度、例えば10
〜20度前後の範囲で設定できるものである。
【0032】本実施の形態による油圧ショベル1は上述
の如き構成を有するもので、次に、その作動について説
明する。
【0033】まず、作業現場で車両を走行するときに
は、運転席5に着座したオペレータは、走行用レバー8
を操作して下部走行体2の駆動輪14を駆動することに
より、履帯16を地面G上で周回駆動し、油圧ショベル
1を前進または後進させることができる。
【0034】また、作業装置10によって土砂の掘削作
業等を行なう場合には、操作用レバー7を操作すること
により、下部走行体2上で上部旋回体3を旋回させた
り、作業装置10を俯仰動させてバケット10Dにより
土砂を掘削することができる。
【0035】さらに、排土装置17によって排土作業、
地均し作業を行う場合には、排土用レバー9を操作して
排土板20を地面Gに接する程度まで下げる。この状態
で走行用レバー8を操作して下部走行体2を走行させる
ことにより、土砂を排出したり、地面Gを均したりする
ことができる。
【0036】次に、油圧ショベル1による傾斜地Sでの
作業方法について、図4、図5を参照しつつ説明する。
【0037】まず、山、土手等の傾斜地Sで掘削作業を
行う場合には、図4に示すように、油圧ショベル1の下
部走行体2を、その前側に設けられた排土装置17が傾
斜地Sの谷側(下がっている方向)に向くように配置
し、駐車ブレーキによって制動を与えて停車する(ショ
ベル配置工程)。
【0038】そして、排土装置17を傾斜地Sの谷側に
向けたら、排土装置17の排土シリンダ21を伸長さ
せ、排土板20の下端側を下部走行体2の履帯16が傾
斜地S(地面)と接する位置まで下げる(排土シリンダ
伸長工程)。
【0039】次に、排土シリンダ21をさらに伸長さ
せ、排土板20を履帯16の接地面よりも下側まで回動
することにより、排土板20によって地面を押圧する。
これにより、排土装置17は、図5に示す如く、下部走
行体2の谷側(排土装置17側)を傾斜地Sの地面から
上側にジャッキアップする(ジャッキアップ工程)。
【0040】このように、下部走行体2の前側を傾斜地
Sと同等の角度までジャッキアップすることにより、油
圧ショベル1は、排土装置17によってほぼ水平状態に
保持することができる。しかも、排土板20によってジ
ャッキアップすることにより、地面に押付けられた排土
板20が傾斜地Sに対しストッパとして作用するから、
駐車ブレーキを利かせると共に、排土板20でジャッキ
アップして油圧ショベル1をその場所に停止させた状態
で土砂の掘削作業を行なうことができる。これにより、
傾斜地Sで作業を行う場合にも、安定した姿勢で作業を
行なうことができる。
【0041】以上のように、本実施の形態によれば、排
土装置17は、排土板20を下部走行体2の履帯16の
接地面よりも下側に回動させることにより、下部走行体
2の前側を履帯16の最後接地部Aを中心に地面Gから
上側に15度前後までジャッキアップすることができ
る。これにより、傾斜地Sで作業を行う場合には、排土
板20を谷側に配置し、下部走行体2の前側をジャッキ
アップすることにより、図5に示すように、駐車ブレー
キと排土板20によって油圧ショベル1を傾斜地Sに確
実に停止させ、かつ油圧ショベル1を傾斜地Sに対しほ
ぼ水平状態に保持することができる。
【0042】この結果、傾斜地Sで掘削作業を行なう場
合でも、油圧ショベル1の作業姿勢を良好にすることが
できるから、作業装置10等の操作性を向上することが
できる。また、オペレータに不安感を与えることなく安
心して作業させることができ、作業性を向上することが
できる。
【0043】なお、実施の形態では、傾斜地Sで作業を
行う場合に、排土装置17を利用して下部走行体2の前
側をジャッキアップし、油圧ショベル1をほぼ水平状態
に保持するものとして作用効果を説明したが、本発明は
これに限らず、例えば図6に示す他の作業方法として、
排土装置17を上部旋回体3の前側に配置し、排土板2
0を下側に回動させ、下部走行体2の前側をジャッキア
ップすることにより、作業装置10全体を上側に移動さ
せてもよい。この場合には、バケット10Dの先端は、
ジャッキアップした分だけ高い軌跡22を辿ることにな
るから、下部走行体2の履帯16全体を接地させた状態
でのバケット4D先端の軌跡23に比較して、高さ寸法
Hだけ高い位置を掘削することができる。
【0044】この結果、例えばアーム10C等の交換作
業を行なうことなく、作業装置10は、限界よりも高い
場所を掘削することができるから、作業性を向上でき、
コストを低減することができる。
【0045】また、実施の形態では、旋回フレーム4の
前側にスイングポスト10Aを介して左,右方向に揺動
可能となった作業装置10を備えた油圧ショベル1を例
に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、ブームが
第1ブームと該第1ブームの先端に左,右方向に揺動可
能に取付けられた第2ブームとからなるオフセット式の
作業装置を備えた油圧ショベルに適用してもよい。ま
た、スイングもオフセットもしない通常の作業装置を備
えた油圧ショベルに適用してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、作業装置によって傾斜地で作業を行なう場合に排
土装置を利用して下部走行体の前,後方向一方側を地面
から上側に最大で10〜20度前後までジャッキアップ
し、傾斜した地面に対し下部走行体をほぼ水平に保持さ
せる構成としているので、作業装置により傾斜地で作業
を行なうときには、下部走行体を排土装置が谷側を向く
状態に配置し、排土装置のシリンダを伸長させて排土板
の先端側で地面を押圧する。これにより、下部走行体の
谷側が地面から上側に10〜20度前後までジャッキア
ップするから、排土装置は、最大で10〜20度前後の
傾斜地に対し下部走行体をほぼ水平に保持することがで
きる。従って、駐車ブレーキを利かせると共に排土板で
ジャッキアップすることにより、下部走行体をその場所
に停止させた状態で土砂の掘削作業等を行なうことがで
きる。
【0047】この結果、下部走行体を水平状態に安定さ
せ、かつ傾斜地に停止させることができるから、作業装
置等の操作性を向上して作業効率を高めることができ
る。また、オペレータに不安感を与えることなく安心し
て作業させることができ、作業性、信頼性を向上するこ
とができる。
【0048】請求項2の発明によれば、排土装置は、基
端側が下部走行体に上,下方向に回動可能に取付けられ
た支持アームと、該支持アームの先端側に取付けられ
左,右方向に延びた排土板と、前,後方向に伸縮するこ
とによって該排土板を支持アームを介して上,下方向に
回動させるシリンダとによって構成し、前記シリンダの
ストロークは前記排土板を下部走行体の接地面よりも下
側まで回動させる長さに設定している。これにより、シ
リンダを伸長させたときには、支持アームを介して排土
板を下部走行体の接地面よりも下側に回動させることが
でき、下部走行体の一方側をジャッキアップすることが
できる。
【0049】請求項3の発明によれば、作業装置により
傾斜地で作業を行なうときには、下部走行体を排土装置
が谷側を向く状態に配置し、排土装置のシリンダを伸長
させて排土板の先端側を前記下部走行体が地面と接する
位置まで下げ、前記排土装置のシリンダをさらに伸長さ
せて前記下部走行体の谷側を地面から上側にジャッキア
ップすることにより、前記下部走行体を傾斜した地面に
対しほぼ水平に保持することができる。この結果、下部
走行体を水平状態に安定させることができるから、作業
装置等の操作性を向上して作業効率を高めることができ
る。また、オペレータに不安感を与えることなく安心し
て作業させることができ、作業性、信頼性を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用される油圧ショベル
を示す正面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた下部走行体、
排土装置の拡大平面図である。
【図3】排土装置の回動範囲を下部走行体と一緒に図2
中の矢示III−III方向からみた断面図である。
【図4】傾斜地で下部走行体を排土装置が谷側を向く状
態に配置した油圧ショベルを示す動作説明図である。
【図5】傾斜地で下部走行体をジャッキアップして油圧
ショベルをほぼ水平に保持した状態を示す動作説明図で
ある。
【図6】他の作業方法として下部走行体をジャッキアッ
プして高い場所を掘削している状態の油圧ショベルを示
す動作説明図である。
【符号の説明】
1 油圧ショベル 2 下部走行体 3 上部旋回体 10 作業装置 11 トラックフレーム 16 履帯 17 排土装置 18 支持アーム 20 排土板 21 排土シリンダ α 排土板の下側への回動量 G 地面 S 傾斜面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面に接した状態で該地面上を走行する
    下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載され作
    業現場でオペレータによって操作される作業装置を有す
    る上部旋回体と、前記下部走行体の前,後方向一方側に
    シリンダによって上,下方向に回動する排土板が設けら
    れ該排土板により土砂の排土作業、地均し作業を行なう
    排土装置とを備えてなる旋回式建設機械において、 前記作業装置によって傾斜地で作業を行なう場合に前記
    排土装置を利用して下部走行体の前,後方向一方側を地
    面から上側に最大で10〜20度前後までジャッキアッ
    プし、傾斜した地面に対し前記下部走行体をほぼ水平に
    保持させる構成としたことを特徴とする旋回式建設機
    械。
  2. 【請求項2】 前記排土装置は、基端側が前記下部走行
    体に上,下方向に回動可能に取付けられた支持アーム
    と、該支持アームの先端側に取付けられ左,右方向に延
    びた前記排土板と、前,後方向に伸縮することによって
    該排土板を支持アームを介して上,下方向に回動させる
    前記シリンダとによって構成し、前記シリンダのストロ
    ークは前記排土板を前記下部走行体の接地面よりも下側
    まで回動させる長さに設定してなる請求項1に記載の旋
    回式建設機械。
  3. 【請求項3】 地面に接した状態で該地面上を走行する
    下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載され作
    業現場でオペレータによって操作される作業装置を有す
    る上部旋回体と、前記下部走行体の前,後方向一方側に
    シリンダによって上,下方向に回動する排土板が設けら
    れ該排土板により土砂の排土作業、地均し作業を行なう
    排土装置とを備え、 前記作業装置により傾斜地で作業を行なうとき前記下部
    走行体を排土装置が谷側を向く状態に配置し、 前記排土装置は、シリンダを伸長させて排土板の先端側
    を前記下部走行体が地面と接する位置まで下げ、 前記排土装置のシリンダをさらに伸長させて前記下部走
    行体の谷側を地面から上側にジャッキアップし、 前記下部走行体を傾斜した地面に対しほぼ水平に保持さ
    せてなる旋回式建設機械による傾斜地での作業方法。
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