JP2002316635A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JP2002316635A
JP2002316635A JP2001124519A JP2001124519A JP2002316635A JP 2002316635 A JP2002316635 A JP 2002316635A JP 2001124519 A JP2001124519 A JP 2001124519A JP 2001124519 A JP2001124519 A JP 2001124519A JP 2002316635 A JP2002316635 A JP 2002316635A
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JP
Japan
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control
wheel
pressure
reservoir
speed
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Application number
JP2001124519A
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English (en)
Inventor
Atsushi Ishikawa
淳 石川
Gen Inoue
玄 井上
Nobuyuki Otsu
伸幸 大津
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/176Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS
    • B60T8/1761Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS responsive to wheel or brake dynamics, e.g. wheel slip, wheel acceleration or rate of change of brake fluid pressure
    • B60T8/17616Microprocessor-based systems

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動モータの大型化による装置の大型化やコ
ストアップを防止し、音振性能の悪化によるフィーリン
グの悪化を防止し、かつ、ラジオノイズの発生やコント
ロールユニットの大型化を防止しつつ、リザーバの空き
容量を制御して減圧制御不足な状態になることを防止す
ることができるアンチスキッド制御装置の提供。 【解決手段】 液圧ポンプ66を駆動する電動モータM
の駆動をオン−オフ制御するようにし、各ブレーキ液圧
回路に設けられた2つのリザーバ64、64の推定リザ
ーバ液量EVRSFR、EVRSFLの少なくともいず
れか一方が所定の液量Hccを越えている時は、リザーバ
空き容量が少なく減圧制御不足の状態になる虞があるた
め、制御目標速度VWSを該制御目標速度VWSから3
km/hを減算した値に設定する補正処理(ステップS3
6)が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両における各車輪に
備えられたホイルシリンダの制動時液圧を増・減圧制御
することによって車輪のロックを防止するアンチスキッ
ド制御装置に関し、特に、ブレーキ液圧の減圧制御時に
ホイルシリンダから排出される作動液を貯留するリザー
バの空き容量を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアンチスキッド制御装置における
リザーバの空き容量を制御する技術としては、リザーバ
に貯留された作動液をマスタシリンダ側に還流させる液
圧ポンプを駆動する電動モータの駆動電流制御をPWM
(パルス・ワイズ・モジュレーソヨン)出力で行うこと
によって電動モータ出力(回転数)を制御可能な構成と
する一方、リザーバの液量を推定し、このリザーバの推
定液量が増えてきた場合には電動モータ出力を大きく
し、逆に推定液量が減って来た場合は電動モータの出力
を小さめに制御することにより、常に一定以上のリザー
バの空き容量を確保し、これにより、十分な減圧が行え
るようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のアンチスキッド制御装置におけるリザーバの空き容量
を制御する技術にあっては、上述のように、、電流制御
可能な大型の電動モータを必要とすることから、装置の
小型化が困難であると共に、コストアップの要因になる
という問題点があった。また、大型の電動モータには大
電流を流してモータ出力を上げなければならないため、
音振性能的にもフィーリング悪化の要因になるという問
題点があった。また、PWM制御を実現させるために
は、ラジオノイズ対策を講ずる必要があり、かつ、回路
構成が複雑になると共に、トランジスタの発熱等の問題
で放熱板を設ける等コントロールユニット自体が大型化
する虞があるという問題点があった。
【0004】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目してなされたもので、電動モータの大型化による装置
の大型化やコストアップを防止することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、電動モータが大型化するこ
とによるポンプ吐出脈圧、また電動モータの駆動振動等
に起因する音振性能の悪化を防止し、かつ、ラジオノイ
ズの発生やコントロールユニットの大型化を防止しつ
つ、リザーバの空き容量を制御して減圧制御不能な状態
になることを防止することができるアンチスキッド制御
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するために、本発明請求項1記載のアンチスキッド制御
装置では、制動液圧を発生するマスタシリンダと、車両
における各車輪にそれぞれ配設されていて液圧供給によ
り制動力を発生させる制動用シリンダと、該制動用シリ
ンダの液圧を減圧する減圧制御状態と該液圧を保持する
保持制御状態と該液圧を増圧する増圧制御状態のいずれ
かの状態に切り換え駆動制御可能な切換制御手段と、前
記各車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該
車輪速度検出手段で検出された各車輪の車輪速度に基づ
いて車体速度を擬似的に算出する擬似車体速度算出手段
と、該擬似車体速度算出手段で算出された車体速度から
所定のスリップ率を考慮した車輪の制御目標速度を算出
する制御目標速度算出手段と、前記各車輪の減速度を算
出する車輪減速度算出手段と、前記車輪速度検出手段で
検出された車輪速度が前記制御目標速度算出手段で算出
された制御目標速度となった時は前記切換制御手段を減
圧制御状態に切り換えて前記制動用シリンダの液圧を減
圧する減圧制御を実行し、その後、前記車輪減速度算出
手段で算出された車輪減速度が零以下になると前記切換
制御手段を増圧制御状態に切り換えて前記制動用シリン
ダの液圧を増圧する増圧制御を実行する制動液圧制御手
段と、前記制動用シリンダ液圧の減圧制御時に制動用シ
リンダから排出される作動液を貯留するリザーバと、該
リザーバに貯留された作動液を前記マスタシリンダ側に
還流させる液圧ポンプと、該液圧ポンプの駆動をオン−
オフ制御する液圧ポンプ駆動手段と、前記リザーバに貯
留された液量を推定するリザーバ液量推定手段と、該リ
ザーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が所定の
閾値を越えた時は、前記制御目標速度をスリップ率が浅
くなる方向に補正する制御目標速度補正手段と、を備え
ている手段とした。
【0006】請求項2記載のアンチスキッド制御装置で
は、制動液圧を発生するマスタシリンダと、車両におけ
る各車輪にそれぞれ配設されていて液圧供給により制動
力を発生させる制動用シリンダと、該制動用シリンダの
液圧を減圧する減圧制御状態と該液圧を保持する保持制
御状態と該液圧を増圧する増圧制御状態のいずれかの状
態に切り換え駆動制御可能な切換制御手段と、前記各車
輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速
度検出手段で検出された各車輪の車輪速度に基づいて車
体速度を擬似的に算出する擬似車体速度算出手段と、該
擬似車体速度算出手段で算出された車体速度から所定の
スリップ率を考慮した車輪の制御目標速度を算出する制
御目標速度算出手段と、前記各車輪の減速度を算出する
車輪減速度算出手段と、前記車輪速度検出手段で検出さ
れた車輪速度が前記制御目標速度算出手段で算出された
制御目標速度となった時は前記切換制御手段を減圧制御
状態に切り換えて前記制動用シリンダの液圧を減圧する
減圧制御を実行し、その後、前記車輪減速度算出手段で
算出された車輪減速度が零以下になると前記切換制御手
段を増圧制御状態に切り換えて前記制動用シリンダの液
圧を増圧する増圧制御を実行する制動液圧制御手段と、
前記制動用シリンダ液圧の減圧制御時に制動用シリンダ
から排出される作動液を貯留するリザーバと、該リザー
バに貯留された作動液を前記マスタシリンダ側に還流さ
せる液圧ポンプと、該液圧ポンプの駆動をオン−オフ制
御する液圧ポンプ駆動手段と、前記リザーバに貯留され
た液量を推定するリザーバ液量推定手段と、該リザーバ
液量推定手段で推定されたリザーバ液量が所定の閾値を
越えた時は、前記増圧制御時における単位時間当たりの
増圧量を減少させる方向に補正する増圧量補正手段と、
を備えている手段とした。
【0007】請求項3記載のアンチスキッド制御装置で
は、請求項2記載のアンチスキッド制御装置において、
前記リザーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が
所定の閾値を越えた時は、前記減圧制御時における単位
時間当たりの減圧量を減少させる方向に補正する減圧量
補正手段を備えている手段とした。
【0008】請求項4記載のアンチスキッド制御装置で
は、請求項2または3に記載のアンチスキッド制御装置
において、前記増圧量補正手段が、前記リザーバ液量推
定手段で推定されたリザーバ液量が所定の閾値を越えた
時に前記増圧制御時における単位時間当たりの増圧量を
減少させる方向に補正する場合において、前輪側の補正
量よりも後輪側の補正量が大きくなるように構成されて
いる手段とした。
【0009】請求項5記載のアンチスキッド制御装置で
は、制動液圧を発生するマスタシリンダと、車両におけ
る各車輪にそれぞれ配設されていて液圧供給により制動
力を発生させる制動用シリンダと、該制動用シリンダの
液圧を減圧する減圧制御状態と該液圧を保持する保持制
御状態と該液圧を増圧する増圧制御状態のいずれかの状
態に切り換え駆動制御可能な切換制御手段と、前記各車
輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速
度検出手段で検出された各車輪の車輪速度に基づいて車
体速度を擬似的に算出する擬似車体速度算出手段と、該
擬似車体速度算出手段で算出された車体速度から所定の
スリップ率を考慮した車輪の制御目標速度を算出する制
御目標速度算出手段と、前記各車輪の減速度を算出する
車輪減速度算出手段と、前記車輪速度検出手段で検出さ
れた車輪速度が前記制御目標速度算出手段で算出された
制御目標速度となった時は前記切換制御手段を減圧制御
状態に切り換えて前記制動用シリンダの液圧を減圧する
減圧制御を実行し、その後、前記車輪速度算出手段で算
出された車輪速度が前記擬似車体速度またはその近傍ま
で増速回復すると前記切換制御手段を増圧制御状態に切
り換えて前記制動用シリンダの液圧を増圧する増圧制御
を実行する制動液圧制御手段と、前記制動用シリンダ液
圧の減圧制御時に制動用シリンダから排出される作動液
を貯留するリザーバと、該リザーバに貯留された作動液
を前記マスタシリンダ側に還流させる液圧ポンプと、該
液圧ポンプの駆動をオン−オフ制御する液圧ポンプ駆動
手段と、前記リザーバに貯留された液量を推定するリザ
ーバ液量推定手段と、車両停止後に前記液圧ポンプを所
定時間駆動させる車両停止後液圧ポンプ駆動手段と、該
車両停止後液圧ポンプ駆動手段による液圧ポンプの駆動
時間を前記リザーバ液量推定手段で推定された車両停止
時におけるリザーバ液量に応じて可変設定する車両停止
後液圧ポンプ駆動時間設定手段と、備えている手段とし
た。
【0010】
【作用】本発明請求項1記載のアンチスキッド制御装置
は、上述のように構成されるため、制動液圧制御手段で
は、車輪速検出手段で検出された各車輪の車輪速度が擬
似車体速度算出手段で擬似的に算出された車体速度から
得られる所定の制御目標速度となった時は切換制御手段
を減圧制御状態に切り換えて制動用シリンダの液圧を減
圧する減圧制御を実行し、これにより、制動力を弱めて
車輪がロックするのを防止する。その後以上のような減
圧制御の実行により車輪減速度算出手段で算出された車
輪減速度が零以下になると切換制御手段を増圧制御状態
に切り換えて制動用シリンダの液圧を増圧する増圧制御
を実行することにより、制動力を強めて車体の減速度不
足状態の発生を防止する。
【0011】そして、制御目標速度補正手段では、リザ
ーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が所定の閾
値を越えると、車輪の制御目標速度をスリップ率が浅く
なる方向に補正する処理が行われるもので、これによ
り、車輪のスリップ率が浅い内に早めに減圧制御が開始
されることで、車輪のスリップ率が短い時間で復帰し、
即ち、減圧制御時間が短くなることから、減圧量が少な
くなる。従って、リザーバ内の液量増加を抑制すること
で空き容量を制御し、これにより、減圧制御不能状態に
なることを防止できるようになる。
【0012】また、液圧ポンプを駆動するためのアクチ
ュエータとして電流制御可能な大型の電動モータを必要
としないため、装置の小型化とコストダウンが可能にな
ると共に、電動モータの小型化により音振性能的にもフ
ィーリング悪化を防止することができる。また、PWM
制御を実現させる必要もないので、ラジオノイズ対策を
講ずる必要がなく、かつ、回路構成も簡略化できるた
め、制御手段の大型化を防止することができる。
【0013】請求項2記載のアンチスキッド制御装置で
は、上述のように、リザーバ液量推定手段で推定された
リザーバ液量が所定の閾値を越えると、増圧量補正手段
において前記増圧制御時における単位時間当たりの増圧
量を減少させる方向に補正する処理が行われるもので、
これにより、車輪がスリップしない時間が長くなること
から、車輪速度が制御目標速度まで減速して減圧制御が
開始されるまでの時間が長くなり、つまり、液圧ポンプ
によってリザーバから作動液が汲み出される時間が長く
なることになる。従って、リザーバの空き容量を制御
し、減圧制御不能状態になることを防止できるようにな
る。
【0014】請求項3記載のアンチスキッド制御装置で
は、上述のように、リザーバ液量推定手段で推定された
リザーバ液量が所定の閾値を越えた時に減圧量補正手段
で減圧制御時における単位時間当たりの減圧量を減少さ
せる方向に補正する処理が行われるもので、これによ
り、リザーバに排出される作動液を減少させる。従っ
て、リザーバの空容量を制御し、減圧制御不能状態にな
ることを防止できるようになる。
【0015】請求項4記載のアンチスキッド制御装置で
は、上述のように、リザーバ液量推定手段で推定された
リザーバ液量が所定の閾値を越えた時に増圧量補正手段
で増圧制御時における単位時間当たりの増圧量を減少さ
せる方向に補正する場合に、前輪側に比べて制動効率が
低い後輪側の補正(増圧量減少=制動力減少)量が前輪
側の補正量よりも大きくなるような配分処置が行われる
もので、これにより、車両全体の制動力低下を抑制しつ
つ、リザーバの空き容量を制御し、減圧制御不能状態に
なることを防止できるようになる。
【0016】請求項5記載のアンチスキッド制御装置で
は、上述のように、車両が停止する度に、車両停止後液
圧ポンプ駆動手段において液圧ポンプを所定時間駆動さ
せる処理が行われるもので、これにより、リザーバの空
き容量を制御し、減圧制御不能状態になることを防止で
きるようになる。また、車両停止後液圧ポンプ駆動時間
設定手段では、車両停止後液圧ポンプ駆動手段による液
圧ポンプの駆動時間がリザーバ液量推定手段で推定され
た車両停止時におけるリザーバ液量に応じて可変設定す
る処理が行われるもので、これにより、リザーバを確実
に空の状態にできると共に、特に車両停止中であるため
無駄な液圧ポンプの回転がなくなることで、音振性能的
にもフィーリングを改善できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図
面により詳述する。 (発明の実施の形態1)まず、本発明の実施の形態1の
アンチスキッド制御装置の構成を、図1のシステム概要
図に基づいて説明すると、車両には、操舵輪(従動輪)
である右前輪10および左前輪14の回転に応じてそれ
ぞれ車輪速度パルスを発生する車輪速度センサ(車輪速
度検出手段)12および16と、駆動輪である右後輪2
0および左後輪22の回転に応じてそれぞれ車輪速度パ
ルスを発生する車輪速度センサ(車輪速度検出手段)2
4および26とが設けられ、これ等各センサはマイクロ
コンピュータ(CPU)を含むコントロールユニット
(以下、ECUと称す)40に接続されている。
【0018】また、図2のブレーキ液圧回路構成図(1
輪のみ)に示すように、各車輪にそれぞれ配設されたホ
イールシリンダ(制動用シリンダ)50と、運転者がブ
レーキペダルを踏むことによってブレーキ液圧を発生す
るマスタシリンダ52とは、主液通路54でもって連通
されており、この主液通路54の途中に各ホイールシリ
ンダ50の液圧を制御するアクチュエータユニット60
が介装されている。なお、図2では図示を省略し、1系
統のブレーキ液圧回路および1輪のみを例示したが、前
記マスタシリンダ50には2系統のブレーキ液圧回路が
接続され、一方の系統のブレーキ液圧回路には、右前輪
10と左後輪22のホイルシリンダ50、50が接続さ
れ、もう一方のブレーキ液圧回路には、左前輪14と右
後輪20のホイルシリンダ50、50が接続されてい
る。
【0019】このアクチュエータユニット60には、各
ホイールシリンダ50の液圧の増減を切り換え制御する
ための切換制御弁(切換制御手段)62と、ホイールシ
リンダ50の減圧制御時にそのブレーキ液が貯留される
リザーバ64と、該リザーバ64に貯留されたブレーキ
液を主液通路54に戻すための液圧ポンプ66と、該液
圧ポンプ66を駆動する電動モータMと、を備えてい
る。なお、前記リザーバ64は、2系統の各ブレーキ液
圧回路にそれぞれ備えられている。また、前記ECU
(制動液圧制御手段)40内には、前記電動モータMを
駆動するリレーをオン−オフ切り換え制御する液圧ポン
プ駆動回路(液圧ポンプ駆動手段)を備えている。
【0020】次に、前記ECU40におけるアンチスキ
ッド制御の基本制御内容を、図3の制御フローチャート
に基づいて説明する。まず、ステップS1では、各車輪
速度センサ12、16、24、26からの出力に応じて
右前輪10、左前輪14、右後輪20および左後輪22
の各車輪速VWの計算、および、各車輪速VWを微分す
ることにより車輪加速度VWDが計算される。
【0021】続くステップS2では、前記ステップS1
で算出された各車輪速度VWから擬似的な車両速度、即
ち疑似車体速度VIを計算する。なお、この疑似車体速
VIの計算内容は後に図4、5のフローチャートに基づ
いて詳述する。
【0022】続くステップS3では、前記ステップS2
で算出された疑似車体速VIから、制御目標速度(減圧
判断閾値)VWSの計算が行なわれる。なお、この制御
目標速度VWSの計算内容は後に図6のフローチャート
に基づいて詳述する。
【0023】続くステップS4では、PI制御演算処理
が行われる。即ち、目標のブレーキ液の増圧・減圧制御
時間を示す目標増・減圧パルス時間PBの演算が行われ
る。なお、このPI制御演算処理の内容は後に図7のフ
ローチャートに基づいて詳述する。
【0024】続くステップS5では、前記ステップS1
で算出された各車輪の車輪速度VWが、同ステップS3
で算出された制御目標速度VWS未満であり、かつ、増
圧実施フラグZFLAG(増圧制御実施中であることを
示すフラグ)が1にセットされているか否かが判定さ
れ、YES(VW<VWS、および、ZFLAG=1)
である時は、減圧制御を実行する必要があるためステッ
プS7に進む。
【0025】このステップS7では、以下に列挙する処
理を行った後、ブレーキ液圧減圧制御を実施するステッ
プS8に進む。 ・減圧制御実施時間ASを所定時間Aにセット。 ・保持制御時間THOJIを0にリセット。 ・減圧実施フラグGFLAGを1にセット。 ・モータ作動信号タイマMRをモータ作動時間設定値T
MRにセットする。
【0026】ステップS8では、ブレーキ液圧減圧制御
が行なわれる。即ち、ECU40からアクチュエータユ
ニット60の切換制御弁62へ切換信号が出力され、マ
スタシリンダ52とホイールシリンダ50とリザーバ6
4とが連通される。
【0027】前記ステップS5の判定がNO(VW≧V
WS、または、ZFLAG=0)である時は、ステップ
S6に進む。このステップS6は、ブレーキ液圧減圧制
御の必要性を判定するステップであり、具体的には保持
制御時間THOJIが所定時間Bmsを越え、かつ、目標
増・減圧パルス時間PB−減圧時間タイマDECTが所
定時間T1 ms(T1<)を越えているか、または、保持
制御時間THOJIが所定時間Cms(B<C)を越え、
かつ、目標増・減圧パルス時間PBから減圧時間タイマ
DECTを減算した時間が、所定時間T2ms(T2<T
1)を越えているか否かが判定され、YES(いずれか
一方の条件が成立)である時も、減圧制御を実施する必
要があるため、前記ステップS7に進む。
【0028】また、ステップS6の判定がNO(いずれ
の条件も不成立)である時は、ブレーキ液圧の増圧また
は保持制御の必要性を判定すべくステップS9に進み、
ブレーキ液圧の増圧制御の必要性を判定する。具体的に
は、目標増・減圧パルス時間PBから増圧時間タイマI
NCTを減算した時間が所定時間−T1 ms未満であり、
かつ、保持制御時間THOJIがCmsを越えているか否
かが判定される。ステップS9の判定がYES(両条件
が成立)である時は、車輪がいまだスリップしていない
と判定できるので、ステップS10に進む。
【0029】このステップS10では、さらに、減圧実
施フラグGFLAG(減圧制御実施中であることを示す
フラグ)が1にセットされており、かつ、車輪加速度V
WDが0gを越えているか否かが判定され、NO(少な
くともいずれか一方の条件が不成立)の時は、ホイール
シリンダ50の液圧が不足ぎみであるから、ステップS
11に進んで保持制御時間THOJIを0にリセットし
た後、ブレーキ液圧増圧制御を実施するテップS12に
進む。
【0030】このステップS12では、ブレーキ液圧増
圧制御が行なわれる。即ち、この場合は、アクチュエー
タユニット60の切換制御弁62が、マスタシリンダ5
2とホイールシリンダ50とが連通状態となるように駆
動される。そして、続くステップS13では増圧実施フ
ラグZFLAGを1にセットする。
【0031】また、前記ステップS9の判定がNO(P
Bが≦−T1 ms、または、THOJI≦Cms)、また
は、ステップS10の判定がYES(GFLAG=0、
または、VWD≦VIK)である時は、ステップS14
に進んで保持制御時間THOJIをインクリメントした
後、ブレーキ液圧保持制御を実施するステップS15に
進む。
【0032】このステップS15では、ブレーキ液圧保
持制御が行われる。即ち、この場合には、ホイールシリ
ンダ50がマスタシリンダ52およびリザーバ64との
連通をそれぞれ断つ位置に、切換制御弁62が駆動され
る。
【0033】前記各ステップS8、S13、S15のい
づれかが行なわれた後は、ステップS16に進み、10
ms経過したか否かが判定され、10ms未満(NO)であ
れば、このステップS16の判定を繰り返し、また、1
0ms経過(YES)であればステップS17に進む。換
言すると、上記制御ルーチンが10ms毎に実行されるこ
とになる。
【0034】続くステップS17では、モータ作動信号
タイマMRをデクリメントし、かつ、減圧制御実施時間
ASをデクリメントした後、ステップS18に進む。こ
のステップS18では、モータ作動信号タイマMRが0
以下であるか否かを判定し、YES(MR≦0)であれ
ばステップS19に進んで電動モータMのリレーをOF
Fに切り換え、また、NO(MR>0)であればステッ
プS20に進んで電動モータMのリレーをONに切り換
えた後、ステップS21に進む。
【0035】このステップS21では、リザーバ64の
液量推定制御を行った後、これで一回のフローを終了
し、前記ステップS1に戻る。なお、前記リザーバ液量
推定制御の内容は後に図10のフローチャートに基づい
て詳述する。
【0036】次に、前記図3におけるステップS2の擬
似車体速計算処理制御の具体的内容を、図4のフローチ
ャートに基づいて説明する。まず、ステップS21で
は、車輪速セレクト値VFSとして4輪の車輪速VWの
最大値を設定した後、ステップS22に進む。
【0037】このステップS22では、非減圧制御中で
あるか否かを減圧制御実施時間ASが0となっているか
否かで判定し、YES(AS=0で非減圧制御中)であ
る時は、ステップS23に進んで、車輪速セレクト値V
FSとして従動輪の車輪速VWの最大値を設定した後、
ステップS24に進み、また、NO(AS≠0で減圧制
御中)である時は、そのままステップS24に進む。
【0038】このステップS24では、擬似車体速VI
が車輪速セレクト値VFS以上であるか否かを判定し、
YES(VI≧VFS)である時は、ステップS25に
進んで、車両減速時の擬似車体速VIを次式により求め
た後、これで一回のフローを終了する。 VI=VI−VIK×k なお、VIKは車体減速度である。この車体減速度VI
Kの計算内容については後に図5のフローチャートに基
づいて詳述する。
【0039】前記ステップS24でNO(VI<VF
S)である時は、車両が加速中であると判断してステッ
プS26に進んで、減速リミッタ定数xを2km/hに
設定した後、ステップS27に進む。 このステップS
27では、再び非減圧制御中であるか否かを減圧制御実
施時間ASが0となっているか否かで判定し、YES
(AS=0で非減圧制御中)である時は、ステップS2
8に進んで、減速リミッタ定数xを0.1km/hに設
定した後、ステップS29に進み、また、NO(AS≠
0で減圧制御中)である時は、そのままステップS29
に進む。
【0040】そして、このステップS29では、擬似車
体速VIを次式により求めた後、これで一回のフローを
終了する。 VI=VI+x
【0041】次に、前記図4のステップS25で用いら
れる車体減速度計算の具体的内容を、図5のフローチャ
ートに基づいて説明する。まず、ステップS251で
は、非減圧制御中(AS=0)の状態から、減圧制御中
(AS≠0)に切り換わったか否かを判定し、YESで
ある時はステップS252に進んで、減圧制御が最初に
行われた時の車速、即ち減圧制御開始車速VOを擬似車
体速VIに設定すると共に、車両減速度作成用タイマT
Oを0にリセットした後、ステップS253に進み、ま
た、NO(非減圧制御中(AS=0))である時は、そ
のままステップS253に進む。そして、このステップ
S253では、車両減速度作成用タイマTOをインクリ
メントした後、ステップS254に進む。
【0042】このステップS254(スピンアップ判
断)では、車輪速セレクト値VFSが擬似車体速VIに
復帰したか否かを判定し、YES(VI<VFS→VI
≧VFS)である時は、ステップS255に進んで、車
体減速度VIKを次式により求めた後、ステップS25
6に進み、また、NO(VI<VFS)である時は、そ
のままステップS256に進む。 VIK=(VO−VI)/TO
【0043】このステップS256(低μ路判断)で
は、減圧時間DECTがDms以上であるか否かを判定す
ることにより、走行路面が低μ路であるか否かを判定
し、YES(DECT≧Dms=低μ路)である時は、ス
テップS257に進んで、低μフラグLouFを1にセ
ットした後、これで一回のフローを終了し、また、NO
(DECT<Dms=高μ路)である時は、そのままこれ
で一回のフローを終了する。
【0044】次に、前記図3におけるステップS3の制
御目標速度計算の具体的内容を、図6のフローチャート
に基づいて説明する。まず、ステップS31では、制御
目標速度VWSのオフセット値XXを、まず、8km/
hに設定した後、ステップS32に進む。
【0045】このステップS32では、車体減速度が所
定値E未満であり、かつ、低μフラグLouFが1にセ
ットされているか否かを判定することにより、走行路面
が低μ路であるか否かを判定し、YES(低μ路判定)
である時は、ステップS33に進んで、オフセット値X
Xを4km/hに変更設定した後、ステップS34に進
み、また、NO(高μ路判定)である時は、そのまま
(XX=8km/hに設定したまま)ステップS34に
進む。
【0046】ステップS34では、前記図4のフローで
計算された擬似車体速VIと、オフセット値XXから、
次式に基づいて制御目標速度VWSを演算した後、ステ
ップS35に進む。 VWS=0.95×VI−XX
【0047】このステップS35では、一方のリザーバ
64の推定リザーバ液量EVRSFRまたはもう一方の
リザーバ64の推定リザーバ液量EVRSFLのいずれ
かが所定の液量Hccを越えているか否かを判定し、YE
S(EVRSFRE>Hcc、or、EVRSFL>Hc
c)である時は、リザーバ空き容量が少ないため、ステ
ップ36に進んで制御目標速度VWSを該制御目標速度
VWSから3km/hを減算した値に設定した後ステップS
37に進み、また、NO(EVRSFRE≦Hcc、o
r、EVRSFL≦Hcc)である時はリザーバ空き容量
にまだ余裕があるため、そのままステップS37に進
む。
【0048】このステップS37では、減圧フラグGF
LAGが1にセットされ、かつ、車輪加速度VWDが所
定値Fを越え、さらに、車輪速度VWが制御目標速度V
WSを越えているか否かを判定し、YESである時は、
ステップS38に進んで、目標スリップ車速VWMを擬
似車体速VIに設定し、また、NOである時は、ステッ
プS39に進んで目標スリップ車速VWMを制御目標速
度VWSに設定し、これで一回のフローを終了する。
【0049】次に、前記図3におけるステップS4のP
I制御演算処理の具体的内容を、図7のフローチャート
に基づいて説明する。まず、ステップS41では、次式
に基づいて偏差ΔVWを求める。 ΔVW=VWM−VW
【0050】続くステップS42では、次式によりPI
制御の比例分PPを求める。 PP=KP×ΔVW
【0051】続くステップS43では、次式によりPI
制御の積分分IPを求める。 IP=10ms前IP+KI×ΔVW なお、KIは係数である。
【0052】続くステップS44では、次式により目標
増・減圧パルス時間PBを求め、これで一回のフローを
終了する。 PB=PP+IP
【0053】次に、前記図3におけるステップS12の
減圧制御の具体的内容を図8のフローチャートに基づい
て説明するまず、ステップS121では、増圧時間カウ
ンタINCTを0にリセットし、続く、ステップS12
2では、減圧パルス時間GAWを目標増・減圧パルス時
間PBに設定した後、ステップS123に進む。
【0054】このステップS123では、増圧実施フラ
グZFLAGが1にセットされているか否かを判定し、
YES(ZFLAG=1)である時は、ステップS12
4に進んで、減圧パルス時間GAWを次式により求める
と共に、 GAW=VWD×α/VIK なお、αは係数である。増圧実施フラグZFLAGを0
にリセットした後、ステップS125に進み、また、N
O(ZFLAG=0)である時は、そのままステップS
125に進む。
【0055】このステップS125では、ポート減圧出
力処理を行うと共に、減圧時間タイマDECTをインク
リメントた後、ステップS126に進む。
【0056】このステップS126では、減圧時間タイ
マDECTが減圧パルス時間GAW以上であるか、また
は、車輪加速度VWDが所定値Fを越えているか否かを
判定し、YES(DECT≧GAW、or、VWD>
F)である時は、ステップS127に進んで、保持制御
出力処理を行うと共に、減圧時間タイマDECTをデク
リメントした後、これで一回のフローを終了し、また、
NO(DECT<GAW、and、VWD≦F)である
時は、そのままこれで一回のフローを終了する。
【0057】次に、前記図3におけるステップS15の
保持制御の具体的内容を図9のフローチャートに基づい
て説明するまず、ステップS151では、減圧時間カウ
ンタDECTを0にリセットし、続くステップS152
では、増圧パルス時間ZAWを目標増・減圧パルス時間
PBに設定した後、ステップS153に進む。
【0058】続くステップS153では、減圧実施フラ
グGFLAGが1にセットされているか否かを判定し、
YES(GFLAG=1)である時は、ステップS15
4に進んで、減圧パルス時間GAWを次式により求める
と共に、 GAW=VWD×β×VIK なお、βは係数である。減圧実施フラグGFLAGを0
にリセットした後、ステップS155に進み、また、N
O(GFLAG=0)である時は、そのままステップS
155に進む。
【0059】このステップS155では、ポート増圧出
力処理を行うと共に、増圧時間タイマINCTをインク
リメントした後、ステップS156に進む。
【0060】このステップS156では、増圧時間タイ
マINCTが増圧パルス時間ZAW以上であるか否かが
判定され、YES(INCT≧ZAW)である時は、ス
テップS157に進んで、ポート保持出力処理を行うと
共に、増圧時間タイマINCTをデクリメントした後、
これで一回のフローを終了し、また、NO(INCT<
ZAW)である時は、そのままこれで一回のフローを終
了する。
【0061】次に、前記図3におけるステップS21の
リザーバ液量推定制御の具体的内容を図10のフローチ
ャートに基づいて説明するまず、ステップS211で
は、リザーバ液量の推定が行われる。なお、このリザー
バ液量の推定方法は公知であるため、概略を説明する。
即ち、ホイルシリンダ50の液圧−消費液量特性と、減
圧時間−減圧液圧特性から、ホイルシリンダ50毎の消
費液量/減圧特性を求め、車体減速度VIK毎の車輪ロ
ック液圧と減圧パルス量から減圧毎の液量を各輪毎に算
出し、各輪の減圧液量をブレーキ液圧系統毎に積算し、
アンチスキッド制御開始からのトータル時間と液圧ポン
プ66の吐出容量から、両各リザーバ64、64のリザ
ーバ液量(推定リザーバ液量EVRSFR、EVRSF
L)を求める。
【0062】続くステップS212では、一方のリザー
バ64の推定リザーバ液量EVRSFRと、もう一方の
リザーバ64の推定リザーバ液量EVRSFLのいずれ
か一方が所定の液量Lcc(L<H)を越えているか否か
を判定し、NO(EVRSFR≦Lcc、および、EVR
SFL≦Lcc)である時は、減圧制御不足の状態になる
虞はないため、ステップS213に進んで、偏差出力パ
ルス係数KPFR、KP RR、KIFR、KIRR、および、液
圧ポンプ66のモータ作動時間設定値TMRを以下のよ
うに通常制御値に設定した後、これで一回のフローを終
了する。 KPFR=KIFR=1.2 KPRR=KIRR=1.0 TMR=100sec
【0063】また、前記ステップS212の判定がYE
S(EVRSFR>Lcc、または、EVRSFL>Lc
c)である時は、減圧制御不足の状態になる虞があるた
め、リザーバ液量制御を実行するステップS214に進
んで、偏差出力パルス係数KP FR、KPRR、KIFR、K
RRおよび、液圧ポンプ66のモータ作動時間設定値T
MRを以下のように補正制御値に設定した後、これで一
回のフローを終了する。 KPFR=KIFR=1.0 KPRR=KIRR=0.5 TMR=200sec
【0064】即ち、このステップS214のリザーバ液
量制御では、偏差出力パルス係数KPFR、KPRR、KI
FR、KIRRを通常制御性値よりは低い補正制御値に設定
することにより、目標増・減圧パルス時間PB(=PP
+IP=KP×ΔVW+KI×ΔVW)を減少させ、こ
れにより、リザーバ空き容量を確保すると共に、液圧ポ
ンプ66のモータ作動時間設定値TMRを通常制御値
(100sec )の2倍の補正制御値(200sec )に設
定して、リザーバ64からの汲み出し量を多くすること
により、リザーバ空き容量を確保する。
【0065】次に、本発明の実施の形態1の作用・効果
を図11、12のタイムチャートに基づいて説明する。
本発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置は、上
述のように構成されるため、ECU40では、車輪速セ
ンサ12、16、24、26で検出された各車輪10、
14、20、21の車輪速VWが擬似車体速度VIから
得られる制御目標速度VWS未満となった時は車輪がロ
ックする虞があるため、切換制御弁62を減圧制御状態
に切り換えてホイルシリンダ50の液圧を減圧する減圧
制御を実行して制動力を弱める。この減圧制御の実行に
より、車輪速VWが減速方向から加速方向に変化し、車
輪がロックするのが防止される。
【0066】その後以上のような減圧制御の実行により
車輪加速度VWDが零以下になると切換制御弁62を増
圧制御状態に切り換えてホイルシリンダ50の液圧を増
圧する増圧制御を実行することにより、制動力を強めて
車体の減速度不足状態の発生を防止する。
【0067】また、各ブレーキ液圧回路に設けられた2
つのリザーバ64、64の推定リザーバ液量EVRSF
R、EVRSFLの少なくともいずれか一方が所定の液
量(制御目標速度値補正判断閾値)Hccを越えている時
は、リザーバ空き容量が少なく減圧制御不足の状態にな
る虞があるため、図11のタイムチャートの点線で示す
ように、制御目標速度VWSを該制御目標速度VWSか
ら3km/hを減算した値に設定する補正処理(ステップS
36)が行われる。
【0068】この制御目標速度VWSの補正処理によ
り、車輪のスリップ率が浅い内に早めに減圧制御が開始
されるようになるため、車輪のスリップ率が短い時間で
復帰し、即ち、減圧制御時間が短くなることから、図1
1の点線で示すように、ホイルシリンダ液圧の減圧量が
少なくなる。従って、リザーバ64の液量増加を抑制す
ることでリザーバ空き容量を確保することができ、これ
により、減圧制御不足状態になることを防止できるよう
になるという効果が得られる。
【0069】また、液圧ポンプ66を駆動する電動モー
タMの駆動をオン−オフ制御するようにしたことで、液
圧ポンプ66を駆動する電動モータMとして電流制御可
能な大型の電動モータを必要としないため、装置の小型
化とコストダウンが可能になると共に、電動モータMの
小型化により音振性能的にもフィーリング悪化を防止で
きるようになるという効果が得られる。
【0070】また、PWM制御を実現させる必要もない
ので、ラジオノイズ対策を講ずる必要がなく、かつ、回
路構成も簡略化できるため、ECU40の大型化を防止
できるようになるという効果が得られる。
【0071】また、各ブレーキ液圧回路に設けられた2
つのリザーバ64、64の推定リザーバ液量EVRSF
R、EVRSFLの少なくともいずれか一方が所定の液
量(制御周期延長判断閾値)Lccを越えている時は、リ
ザーバ空き容量が少なく減圧制御不足の状態になる虞が
あるため、増圧制御時における偏差出力パルス係数KP
FR、KPRR、KIFR、KIRR(=増圧ゲイン)を通常制
御時に比べて減少させる方向に補正して、目標増・減圧
パルス時間PB(=PP+IP=KP×ΔVW+KI×
ΔVW)を減少させるようにしたことで、図12の点線
で示すように、車輪がスリップしない時間が長くなり、
車輪速VWが制御目標速度VWSまで減速して減圧制御
が開始されるまでの時間が長くなるため、液圧ポンプ6
6によってリザーバ64から作動液が汲み出される時間
が長くなり、さらに、液圧ポンプ66のモータ作動時間
設定値TMRを通常制御値(100sec )の2倍の補正
制御値(200sec )に設定して、リザーバ64からの
汲み出し量を多くすることにより、リザーバ空き容量を
確保することができ、従って、減圧制御不足の状態にな
ることを防止できるようになるという効果が得られる。
【0072】また、同様に、減圧制御時には、偏差出力
パルス係数KPFR、KPRR、KIFR、KIRR(=増圧ゲ
イン)を通常制御時に比べて減少させる方向に補正する
ことにより、図13に示すように、リザーバに貯留され
る作動液がリザーバ容量値に達することがないので、減
圧制御不足(図13のホイルシリンダ液圧のタイムチャ
ートA部)を解消することができるようになるという効
果が得られる。
【0073】また、増圧制御時における偏差出力パルス
係数KPFR、KPRR、KIFR、KI RR(=増圧ゲイン)
を通常制御時に比べて減少させる方向に補正する場合に
おいて、前輪側に比べて制動効率が低い後輪側の補正
(増圧量減少=制動力減少)量が前輪側の補正量よりも
大きくなるような配分処置を行うことにより、前後輪同
時に増圧制御の補正を行うものと比較して、車両全体の
制動力低下を抑制しつつリザーバ空き容量を制御して減
圧制御不足状態になることを防止できるようになるとい
う効果が得られる。
【0074】(発明の実施の形態2)次に、発明の実施
の形態2のアンチスキッド制御装置について説明する。
この発明の実施の形態2は、前記発明の実施の形態1の
アンチスキッド制御装置におけるリザーバ液量制御の他
の例を示すものであり、このリザーバ液量制御はこの発
明の実施の形態2単独でもしくは前記発明の実施の形態
1の内容に付加して実施することができる。従って、こ
の発明の実施の形態2の説明にあたっては、前記発明の
実施の形態1との相違点もしくは追加点についてのみ説
明する。
【0075】この発明の実施の形態2のリザーバ液量制
御手段は、車両停止後に液圧ポンプ66(電動モータ
M)を所定時間駆動させる車両停止後液圧ポンプ駆動手
段と、該車両停止後液圧ポンプ駆動手段による液圧ポン
プ66の駆動時間を、リザーバ液量推定手段(図10の
ステップS211)で推定された車両停止時の推定リザ
ーバ液量EVRSFR、EVRSFLに応じて可変設定
する車両停止後液圧ポンプ駆動時間設定手段を備えた構
成としたものである。
【0076】次に、この発明の実施の形態2のリザーバ
液量制御手段の具体的内容を図14のタイムチャートに
基づいて説明すると、車両が車両停止判断速度になる
と、車両停止後液圧ポンプ駆動時間設定手段において車
両停止時における推定リザーバ液量EVRSFR、EV
RSFLに応じて可変設定された駆動時間(t1、t
2)だけ液圧ポンプ66(電動モータM)を駆動させる
ようにしたものである。
【0077】従って、車両が停止する度に、液圧ポンプ
66が所定時間駆動することでリザーバの空き容量が確
保され、これにより、減圧制御不足状態になることを防
止できるようになるという効果が得られる。
【0078】また、車両停止後液圧ポンプ駆動手段によ
る液圧ポンプ66の駆動時間をリザーバ液量推定手段で
推定された車両停止判断時におけるリザーバ液量EVR
SFR、EVRSFLに応じて可変設定することによ
り、リザーバ64を確実に空の状態にできると共に、特
に車両停止中であるため無駄な液圧ポンプ66の回転が
なくなることで、音振性能的にもフィーリングを改善で
きるようになるという効果が得られる。
【0079】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの発明の実施の形態に
限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
における設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明請求項1記
載のアンチスキッド制御装置にあっては、リザーバ液量
推定手段で推定されたリザーバ液量が所定の閾値を越え
た時は、制御目標速度補正手段において制御目標速度を
スリップ率が浅くなる方向に補正するようにしたこと
で、この補正により、車輪のスリップ率が浅い内に早め
に減圧制御が開始されるようになるため、車輪のスリッ
プ率が短い時間で復帰し、即ち、減圧制御時間が短くな
ることから、減圧量が少なくなる。従って、リザーバの
液量増加を抑制することで空き容量を制御し、これによ
り、減圧制御不足状態になることを防止できるようにな
るという効果が得られる。
【0081】また、液圧ポンプ駆動手段により液圧ポン
プの駆動をオン−オフ制御するようにしたことで、液圧
ポンプを駆動するためのアクチュエータとして電流制御
可能な大型の電動モータを必要としないため、装置の小
型化とコストダウンが可能になると共に、電動モータの
小型化により音振性能的にもフィーリング悪化を防止で
きるようになるという効果が得られる。
【0082】また、PWM制御を実現させる必要もない
ので、ラジオノイズ対策を講ずる必要がなく、かつ、回
路構成も簡略化できるため、制御手段の大型化を防止で
きるようになるという効果が得られる。
【0083】請求項2記載のアンチスキッド制御装置で
は、リザーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が
所定の閾値を越えた時は、増圧量補正手段において増圧
制御時における単位時間当たりの増圧量を減少させる方
向に補正するようにしたことで、この補正により車輪が
スリップしない時間が長くなることから、車輪速度が制
御目標速度まで減速して減圧制御が開始されるまでの時
間が長くなり、つまり、液圧ポンプによってリザーバか
ら作動液が汲み出される時間が長くなることになる。従
って、リザーバの空き容量を制御し、減圧制御不足状態
になることを防止できるようになるという効果が得られ
る他、前記請求項1と同様の効果が得られる。
【0084】請求項3記載のアンチスキッド制御装置で
は、請求項2記載のアンチスキッド制御装置において、
リザーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が所定
の閾値を越えた時に減圧制御時における単位時間当たり
の減圧量を減少させる減圧補正手段を備えたことで、リ
ザーバに排出される作動液の減少によりリザーバの空き
容量を制御し、これにより、減圧制御不足状態になるこ
とを防止できるようになる。
【0085】請求項4記載のアンチスキッド制御装置で
は、請求項2または3に記載のアンチスキッド制御装置
において、前記増圧量補正手段が、リザーバ液量推定手
段で推定されたリザーバ液量が所定の閾値を越えた時に
増圧制御時における単位時間当たりの増圧量を減少させ
る方向に補正する場合において、前輪側の補正量よりも
前輪側に比べて制動効率が低い後輪側の補正量が大きく
なるように構成したことで、車両全体の制動力低下を抑
制しつつ、リザーバの空き容量を制御し、減圧制御不足
状態になることを防止できるようになる。
【0086】請求項5記載のアンチスキッド制御装置で
は、車両停止後に液圧ポンプを所定時間駆動させる車両
停止後液圧ポンプ駆動手段を備えたことで、車両が停止
する度に、車両停止後液圧ポンプ駆動手段において液圧
ポンプを所定時間駆動させる処理が行われるもので、こ
れにより、リザーバの空き容量を制御し、減圧制御不足
状態になることを防止できるようになるという効果が得
られる他、前記請求項1と同様の効果が得られる。
【0087】また、車両停止後液圧ポンプ駆動手段によ
る液圧ポンプの駆動時間をリザーバ液量推定手段で推定
された車両停止時におけるリザーバ液量に応じて可変設
定する車両停止後液圧ポンプ駆動時間設定手段を備えた
ことで、リザーバを確実に空の状態にできると共に、特
に車両停止中であるため無駄な液圧ポンプの回転がなく
なることで、音振性能的にもフィーリングを改善できる
ようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明発明の実施の形態1のアンチスキッド制
御装置を示すシステム概要図である。
【図2】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
におけるブレーキ液圧回路構成図である。
【図3】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
のECUにおける基本制御内容を示す制御フローチャー
トである。
【図4】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
装置のECUにおける制御内容のうち、擬似車体速計算
内容を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
装置のECUにおける制御内容のうち、車体減速度計算
内容を示すフローチャートである。
【図6】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
装置のECUにおける制御内容のうち、制御目標速度計
算内容を示すフローチャートである。
【図7】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
装置のECUにおける制御内容のうち、PI制御演算処
理内容を示すフローチャートである。
【図8】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
装置のECUにおける制御内容のうち、減圧制御内容を
示すフローチャートである。
【図9】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装置
装置のECUにおける制御内容のうち、増圧制御内容を
示すフローチャートである。
【図10】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装
置装置のECUにおける制御内容のうち、リザーバ液量
推定制御内容を示すフローチャートである。
【図11】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装
置の制御内容を示すタイムチャートである。
【図12】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装
置(増圧ゲイン補正)の制御内容を示すタイムチャート
である。
【図13】発明の実施の形態1のアンチスキッド制御装
置(減圧ゲイン補正)の制御内容を示すタイムチャート
である。
【図14】発明の実施の形態2のアンチスキッド制御装
置の制御内容を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 右前輪 12 車輪速度センサ(車輪速度出手段) 14 左前輪 16 車輪速度センサ(車輪速度検出手段) 20 右前輪 22 左前輪 24 車輪速度センサ(車輪速度検出手段) 26 車輪速度センサ(車輪速度検出手段) 40 ECU(制動液圧制御手段) 50 ホイールシリンダ(制動用シリンダ) 52 マスタシリンダ 54 主液通路 60 アクチュエータユニット 62 切換制御弁(切換制御手段) 64 リザーバ 66 液圧ポンプ VI 擬似車体速 VW 車輪速 VWS 制御目標速度 ZFLAG 増圧実施フラグ GFLAG 減圧実施フラグ AS 減圧制御実施時間 THOJI 保持制御時間 PB 目標増・減圧パルス時間 VFS 車輪速セレクト値 LoμF 低μフラグ VIK 車体減速度 x 減速リミッタ定数 VO 減圧制御開始時車速 TO 車両減速度作成用タイマ DECT 減圧時間タイマ XX オフセット値 VWD 車輪加速度(車輪速VWの微分値) VWM 目標スリップ車速 INCT 増圧時間タイマ GAW 減圧パルス α 係数 ZAW 増圧パルス β 係数 ΔVW 偏差(目標スリップ車速と車輪速との偏差) PP 偏差の比例分 KP 偏差出力パルス係数(比例) IP 偏差の積分分 KI 偏差出力パルス係数(積分) MR モータ作動信号タイマ TMR モータ作動時間設定値 EVRSFR 推定リザーバ液量 EVRSFL 推定リザーバ液量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 伸幸 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3D046 BB07 BB15 BB28 CC02 HH00 HH23 HH36 HH39 JJ01 JJ02 JJ06 JJ07 KK11 LL37 LL47 LL50

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動液圧を発生するマスタシリンダと、 車両における各車輪にそれぞれ配設されていて液圧供給
    により制動力を発生させる制動用シリンダと、 該制動用シリンダの液圧を減圧する減圧制御状態と該液
    圧を保持する保持制御状態と該液圧を増圧する増圧制御
    状態のいずれかの状態に切り換え駆動制御可能な切換制
    御手段と、 前記各車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、 該車輪速度検出手段で検出された各車輪の車輪速度に基
    づいて車体速度を擬似的に算出する擬似車体速度算出手
    段と、 該擬似車体速度算出手段で算出された車体速度から所定
    のスリップ率を考慮した車輪の制御目標速度を算出する
    制御目標速度算出手段と、 前記各車輪の減速度を算出する車輪減速度算出手段と、 前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度が前記制御
    目標速度算出手段で算出された制御目標速度となった時
    は前記切換制御手段を減圧制御状態に切り換えて前記制
    動用シリンダの液圧を減圧する減圧制御を実行し、その
    後、前記車輪速度算出手段で算出された車輪速度が前記
    擬似車体速度またはその近傍まで増速回復すると前記切
    換制御手段を増圧制御状態に切り換えて前記制動用シリ
    ンダの液圧を増圧する増圧制御を実行する制動液圧制御
    手段と、 前記制動用シリンダ液圧の減圧制御時に制動用シリンダ
    から排出される作動液を貯留するリザーバと、 該リザーバに貯留された作動液を前記マスタシリンダ側
    に還流させる液圧ポンプと、 液圧ポンプの駆動をオン−オフ制御する液圧ポンプ駆動
    手段と、 前記リザーバに貯留された液量を推定するリザーバ液量
    推定手段と、 該リザーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が所
    定の閾値を越えた時は、前記制御目標速度をスリップ率
    が浅くなる方向に補正する制御目標速度補正手段と、を
    備えていることを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 制動液圧を発生するマスタシリンダと、 車両における各車輪にそれぞれ配設されていて液圧供給
    により制動力を発生させる制動用シリンダと、 該制動用シリンダの液圧を減圧する減圧制御状態と該液
    圧を保持する保持制御状態と該液圧を増圧する増圧制御
    状態のいずれかの状態に切り換え駆動制御可能な切換制
    御手段と、 前記各車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、 該車輪速度検出手段で検出された各車輪の車輪速度に基
    づいて車体速度を擬似的に算出する擬似車体速度算出手
    段と、 該擬似車体速度算出手段で算出された車体速度から所定
    のスリップ率を考慮した車輪の制御目標速度を算出する
    制御目標速度算出手段と、 前記各車輪の減速度を算出する車輪減速度算出手段と、 前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度が前記制御
    目標速度算出手段で算出された制御目標速度となった時
    は前記切換制御手段を減圧制御状態に切り換えて前記制
    動用シリンダの液圧を減圧する減圧制御を実行し、その
    後、前記車輪速度算出手段で算出された車輪速度が前記
    擬似車体速度またはその近傍まで増速回復すると前記切
    換制御手段を増圧制御状態に切り換えて前記制動用シリ
    ンダの液圧を増圧する増圧制御を実行する制動液圧制御
    手段と、 前記制動用シリンダ液圧の減圧制御時に制動用シリンダ
    から排出される作動液を貯留するリザーバと、 該リザーバに貯留された作動液を前記マスタシリンダ側
    に還流させる液圧ポンプと、 該液圧ポンプの駆動をオン−オフ制御する液圧ポンプ駆
    動手段と、 前記リザーバに貯留された液量を推定するリザーバ液量
    推定手段と、 該リザーバ液量推定手段で推定されたリザーバ液量が所
    定の閾値を越えた時は、前記増圧制御時における単位時
    間当たりの増圧量を減少させる方向に補正する増圧量補
    正手段と、 を備えていることを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記リザーバ液量推定手段で推定された
    リザーバ液量が所定の閾値を越えた時は、前記減圧制御
    時における単位時間当たりの減圧量を減少させる方向に
    補正する減圧量補正手段を備えていることを特徴とする
    請求項2に記載のアンチスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】 前記増圧量補正手段が、前記リザーバ液
    量推定手段で推定されたリザーバ液量が所定の閾値を越
    えた時に前記増圧制御時における単位時間当たりの増圧
    量を減少させる方向に補正する場合において、前輪側の
    補正量よりも後輪側の補正量が大きくなるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項2または3に記載のア
    ンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 制動液圧を発生するマスタシリンダと、 車両における各車輪にそれぞれ配設されていて液圧供給
    により制動力を発生させる制動用シリンダと、 該制動用シリンダの液圧を減圧する減圧制御状態と該液
    圧を保持する保持制御状態と該液圧を増圧する増圧制御
    状態のいずれかの状態に切り換え駆動制御可能な切換制
    御手段と、 前記各車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、 該車輪速度検出手段で検出された各車輪の車輪速度に基
    づいて車体速度を擬似的に算出する擬似車体速度算出手
    段と、 該擬似車体速度算出手段で算出された車体速度から所定
    のスリップ率を考慮した車輪の制御目標速度を算出する
    制御目標速度算出手段と、 前記各車輪の減速度を算出する車輪減速度算出手段と、 前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度が前記制御
    目標速度算出手段で算出された制御目標速度となった時
    は前記切換制御手段を減圧制御状態に切り換えて前記制
    動用シリンダの液圧を減圧する減圧制御を実行し、その
    後、前記車輪速度算出手段で算出された車輪速度が前記
    擬似車体速度またはその近傍まで増速回復すると前記切
    換制御手段を増圧制御状態に切り換えて前記制動用シリ
    ンダの液圧を増圧する増圧制御を実行する制動液圧制御
    手段と、 前記制動用シリンダ液圧の減圧制御時に制動用シリンダ
    から排出される作動液を貯留するリザーバと、 該リザーバに貯留された作動液を前記マスタシリンダ側
    に還流させる液圧ポンプと、 該液圧ポンプの駆動をオン−オフ制御する液圧ポンプ駆
    動手段と、 前記リザーバに貯留された液量を推定するリザーバ液量
    推定手段と、 車両停止後に前記液圧ポンプを所定時間駆動させる車両
    停止後液圧ポンプ駆動手段と、 該車両停止後液圧ポンプ駆動手段による液圧ポンプの駆
    動時間を前記リザーバ液量推定手段で推定された車両停
    止時におけるリザーバ液量に応じて可変設定する車両停
    止後液圧ポンプ駆動時間設定手段と、備えていることを
    特徴とするアンチスキッド制御装置。
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