JP2002296787A - 化学増幅型レジストパターンの形成方法 - Google Patents

化学増幅型レジストパターンの形成方法

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JP2002296787A
JP2002296787A JP2001098596A JP2001098596A JP2002296787A JP 2002296787 A JP2002296787 A JP 2002296787A JP 2001098596 A JP2001098596 A JP 2001098596A JP 2001098596 A JP2001098596 A JP 2001098596A JP 2002296787 A JP2002296787 A JP 2002296787A
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resist
forming
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Nobunori Abe
信紀 阿部
Kakuei Ozawa
角栄 小澤
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板上に形成された化学増幅型レジスト膜の経
時による感度や解像性などの劣化を抑制し、断面形状が
矩形状で、寸法忠実性に優れるレジストパターンの形成
方法を提供する。 【解決手段】フォトリソグラフィーにより化学増幅型レ
ジストパターンを形成する方法において、基板上に化学
増幅型レジスト膜を形成したのち、その上にエーテル結
合及び/又はエステル結合を有する重合体からなる皮膜
を形成し、次いで潜像パターンの形成、現像処理を施す
ことにより、化学増幅型レジストパターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学増幅型レジス
トパターンの形成方法に関する。さらに詳しくは、本発
明は、特に半導体デバイスなどの製造に用いられるフォ
トマスクの作製に、好適に適用されるレジストパターン
の形成方法であって、基板上に形成された化学増幅型レ
ジスト膜の保管中や輸送中における経時による感度や解
像性などの劣化を抑制し、断面形状が矩形状で、寸法忠
実性などに優れる化学増幅型レジストパターンを効率よ
く形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの集積度を向上さ
せる手段として、フォトリソグラフィーによる加工の微
細化が用いられている。このフォトリソグラフィーによ
る微細化は、例えばg線からi線、i線からKrFエキ
シマレーザー光、KrFエキシマレーザー光からArF
エキシマレーザー光へと、その露光光源を短波長化する
ことで達成してきている。このようなフォトリソグラフ
ィーによる微細加工の向上に伴い、それに用いられるフ
ォトマスクに対しても微細加工性が求められている。こ
のフォトマスクを加工するためのレジストとしては、P
BSレジスト[チッソ社製、商品名]、CMSレジスト
[東ソー社製、商品名]、電子線レジストZEPシリー
ズ[日本ゼオン社製、商品名]などが用いられている
が、次世代の微細加工用途に関しては、より高感度、よ
り高解像性を有する化学増幅型レジストが要求されてい
る。ところで、フォトマスク製造には大型で角形の基板
が用いられる。一般的な半導体デバイスを製造するのに
用いられる円形基板へのレジスト塗布とは異なり、大型
で角形の基板にレジストを塗布するには、角の部分まで
膜厚の均一性が要求されるため、高度な技術が必要とさ
れている。このような要請により、フォトマスクの製造
に当たっては、基板へのレジスト膜形成と、パターン形
成の工程が別の企業で行われることがあり、この場合、
レジストは、基板に塗布されたレジスト膜の状態で流通
することになる。しかしながら、次世代マスクへの適用
が検討されている化学増幅型のレジストは、微量な酸の
存在下に生じる酸触媒反応を利用するという反応機構
上、基板に形成されたレジスト膜の保管中や輸送中にお
ける環境中のコンタミナントによって、経時により感度
や解像性などが大幅に劣化してしまうことが知られてい
る。つまり、パターン形成工程まで安定したレジスト膜
を維持することが困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、基板上に形成された化学増幅型レジスト
膜の保管中や輸送中における経時による感度や解像性な
どの劣化を抑制し、断面形状が矩形状で、寸法忠実性な
どに優れる化学増幅型レジストパターンを効率よく形成
する方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、化学増幅
型レジスト膜の経時による感度や解像性などの劣化を抑
制するために、レジスト膜上に皮膜を設けることを検討
し、先に、非晶性ポリオレフィン類からなる皮膜を設け
ることが有効であることを見出した(特開平6−953
97号公報)。しかしながら、この方法においては、非
晶性ポリオレフィン類を適当な溶剤に溶解してなる塗工
液を、レジスト膜上に塗布して皮膜を形成するが、レジ
スト膜と皮膜の相性によっては皮膜の塗布性が悪く、十
分な効果が発揮されない場合があるなどの問題があっ
た。そこで、本発明者らは、化学増幅型レジスト膜の経
時による感度や解像度の劣化を効果的に抑制し、良好な
レジストパターンを与える塗布性の良好な皮膜につい
て、さらに研究を進めた結果、エーテル結合やエステル
結合を有する重合体が塗布性がよく、その皮膜をレジス
ト膜上に設けることにより、良好なパターンが得られ、
しかもレジスト膜を放置した際の感度や解像度の劣化が
抑制されることを見出した。本発明は、かかる知見に基
づいて完成したものである。すなわち、本発明は、
(1)(A)基板上に化学増幅型レジスト膜を形成する
工程、(B)上記化学増幅型レジスト膜上にエーテル結
合及び/又はエステル結合を有する重合体からなる皮膜
を形成する工程、(C)表面に該皮膜が設けられた化学
増幅型レジスト膜に電離放射線を照射して選択露光を施
し、潜像パターンを形成する工程、及び(D)潜像パタ
ーンを有する化学増幅型レジスト膜を現像処理し、該潜
像パターンを顕像化する工程を含むことを特徴とする化
学増幅型レジストパターンの形成方法、(2)(C)工
程の後(D)工程の前にレジスト膜を加熱処理する第1
項記載の化学増幅型レジストパターンの形成方法、
(3)エーテル結合及び/又はエステル結合を有する重
合体と溶剤とを含むことを特徴とするレジスト用被膜剤
組成物、(4)第1項又は第2項記載のレジストパター
ン形成方法を施す工程、エッチング工程及びレジストパ
ターン剥離工程を有することを特徴とするフォトマスク
の製造方法、及び(5)化学増幅型レジスト膜と、その
上に形成されたエーテル結合及び/又はエステル結合を
有する重合体からなる皮膜とを有することを特徴とする
半導体デバイス製造用基板、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の化学増幅型レジストパタ
ーンの形成方法は、(A)〜(D)工程を含むものであ
り、以下、各工程について説明する。本発明方法におけ
る(A)工程は、基板上に化学増幅型レジスト膜を形成
する工程である。この(A)工程において、レジスト膜
の形成に用いられる化学増幅型レジスト組成物として
は、ポジ型、ネガ型のいずれも用いることができる。化
学増幅型のポジ型レジスト組成物としては特に制限はな
く、従来公知のもの、例えば酸の作用によりアルカリに
対する溶解性が変化する樹脂と、電離放射線の照射によ
り酸を発生する化合物を必須成分として含むレジスト組
成物を挙げることができる。また、化学増幅型のネガ型
レジスト組成物としては特に制限はなく、従来公知のも
の、例えばアルカリ可溶性樹脂と、酸架橋性物質と、電
離放射線の照射により酸を発生する化合物を必須成分と
して含むレジスト組成物を挙げることができる。前記化
学増幅型のポジ型レジスト組成物において、酸の作用に
よりアルカリに対する溶解性が変化する樹脂は、アルカ
リ可溶性樹脂中のフェノール性水酸基やカルボキシル基
などのアルカリ可溶性を付与する基の少なくとも一部が
酸解離性置換基で保護され、アルカリ難溶性になってい
るものである。前記アルカリ可溶性樹脂としては、例え
ばフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシ
レノール、トリメチルフェノールなどのフェノール類と
ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類とを酸性触媒下に
縮合させて得られたノボラック型樹脂、ヒドロキシスチ
レンの単独重合体やヒドロキシスチレンと他のスチレン
系単量体との共重合体、ヒドロキシスチレンとアクリル
酸又はメタクリル酸あるいはその誘導体との共重合体な
どのポリヒドロキシスチレン系樹脂、アクリル酸又はメ
タクリル酸とその誘導体との共重合体であるアクリル酸
又はメタクリル酸系樹脂などのアルカリ可溶性樹脂が挙
げられる。
【0006】また、酸解離性置換基で保護された水酸基
をもつアルカリ可溶性樹脂としては、樹脂中のヒドロキ
シル基、カルボキシル基などの酸性基の水酸基の一部を
酸解離性置換基で保護したヒドロキシスチレンの単独重
合体や当該ヒドロキシスチレンと他のスチレン系単量体
との共重合体、当該ヒドロキシスチレンとアクリル酸又
はメタクリル酸あるいはその誘導体との共重合体、ある
いはカルボキシル基中の水酸基の一部を酸解離性置換基
で保護したアクリル酸又はメタクリル酸とそれらの誘導
体、ヒドロキシスチレン又は水酸基の一部を酸解離性置
換基で保護したヒドロキシスチレンとの共重合体を挙げ
ることができる。他方、上記酸解離性置換基としては、
例えばtert−ブトキシカルボニル基、tert−ア
ミルオキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル
基、tert−ブチル基などの第三級アルキル基、エト
キシエチル基、メトキシプロピル基などのアルコキシア
ルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラ
ニル基などのアセタール基、ベンジル基、トリメチルシ
リル基、2以上の置換基を有する2−プロペニル基、1
−エチルシクロヘキシル基などの1位に置換基を有する
シクロアルキル基などを挙げることができる。これらの
酸解離性置換基による水酸基の保護率は、通常樹脂中の
水酸基の1〜60モル%、好ましくは5〜50モル%の
範囲である。
【0007】一方、電離放射線の照射により酸を発生す
る化合物(以下、酸発生剤という)としては特に制限は
なく、化学増幅型レジストの酸発生剤として用いられる
従来のものの中から、任意のものを選択して使用するこ
とができる。このような酸発生剤の例としては、ビス
(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタンなどのビスス
ルホニルジアゾメタン類、p−トルエンスルホン酸2−
ニトロベンジルなどのニトロベンジル誘導体類、ピロガ
ロールトリメシレートなどのスルホン酸エステル類、ジ
フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェートなど
のオニウム塩類、ベンゾイントシレートなどのベンゾイ
ントシレート類、2−(4−メトキシフェニル)−4,
6−(ビストリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン
などのハロゲン含有トリアジン化合物類、α−(メチル
スルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリルな
どのシアノ基含有オキシムスルホネート化合物類等が挙
げられる。これらの酸発生剤は1種を単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、そ
の配合量は、前記酸の作用によりアルカリに対する溶解
性が変化する樹脂100重量部に対し、0.5〜30重
量部、好ましくは1〜10重量部である。この範囲より
も少なくなると像形成ができないし、多くなると、均一
な溶液とならず、保存安定性が低下する。さらに、前記
化学増幅型のネガ型レジスト組成物において、アルカリ
可溶性樹脂としては、例えばフェノールノボラック型樹
脂、クレゾールノボラック型樹脂、又はポリヒドロキシ
スチレン及びヒドロキシスチレンと、これと共重合可能
なモノマーとの共重合体などのヒドロキシスチレン系樹
脂を挙げることができる。ヒドロキシスチレン系樹脂と
しては、ヒドロキシスチレンの単独重合体、ヒドロキシ
スチレンとアクリル酸誘導体、アクリロニトリル、メタ
クリル酸誘導体、メタクリロニトリル、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチレン等の
スチレン誘導体との共重合体、ヒドロキシスチレン単独
重合体の水添樹脂及びヒドロキシスチレンと上記アクリ
ル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、スチレン誘導体との
共重合体の水添樹脂などが挙げられる。また、これらの
樹脂中のヒドロキシル基、カルボキシル基などの酸性基
の水酸基の一部を酸解離性置換基で保護したものも好適
に使用することができる。一方、酸架橋性物質として
は、従来、化学増幅型のネガ型レジストの架橋剤とし
て、通常使用されていたN−メチロール化又はアルコキ
シメチル化されたメラミン樹脂、エポキシ化合物又は尿
素樹脂などを単独で、あるいは2種以上混合して用いる
ことができる。
【0008】また、酸発生剤としては、前記化学増幅型
のポジ型レジスト組成物において、例示した化合物と同
じものを挙げることができる。各成分の配合割合につい
ては、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、通常、
酸架橋性物質3〜70重量部、酸発生剤0.5〜20重
量部の範囲で選ばれる。酸架橋性物質の量が3重量部未
満ではレジストパターンが形成されにくいし、70重量
部を超えると現像性が低下する原因となる。また、酸発
生剤の量が0.5重量部未満では感度が低下するし、2
0重量部を超えると均一なレジストが得られにくく、現
像性も低下する。これらのレジスト組成物は、通常前記
各成分を溶剤に溶解した溶液の形で用いられる。この溶
剤の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサンノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタ
ノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレング
リコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエ
チレングリコールモノアセテート、プロピレングリコー
ル、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレ
ングリコール又はジプロピレングリコールモノアセテー
ト、あるいはそれらのモノメチルエーテル、モノエチル
エーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル
又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及び
その誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;及び
乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メト
キシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル
などのエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ンなどのアミド系溶剤などを挙げることができる。これ
らは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いても
よい。
【0009】このようにして調製されたレジスト組成物
の溶液には、さらに、所望により混和性のある添加剤、
例えばレジスト膜の性能や感度、解像性などを改良する
ための付加的樹脂、有機アミン類、有機カルボン酸類、
さらには可塑剤、安定剤、界面活性剤、酸化防止剤など
の慣用されているものを含有させることができる。この
(A)工程において用いられる基板としては特に制限は
なく、用途に応じて様々なものが用いられる。例えば半
導体デバイス用のシリコンウエーハや、フォトマスク用
のブランクスなどが挙げられる。また、形状についても
特に制限はなく、円形状(例えば、シリコンウエー
ハ)、角形状(例えば、フォトマスク用ブランクス)な
ど、いずれであってもよい。これらの基板上に、前述の
化学増幅型レジスト組成物の溶液を塗布し、加熱処理し
て化学増幅型レジスト膜を形成するが、塗布方法として
は、一般にスピンコート法が好ましく用いられる。加熱
処理は溶剤を乾燥除去するために行われるものであっ
て、加熱温度は、通常60〜160℃程度であり、加熱
時間は1〜30分間程度で十分である。このようにして
形成されたレジスト膜の厚さは、用途に応じて異なる
が、通常10〜1000nmの範囲で選ばれる。フォト
マスク作製用の場合は、一般に100〜400nm程度
である。本発明方法における(B)工程は、このように
して基板上に形成された化学増幅型レジスト膜の上に、
エーテル結合及び/又はエステル結合を有する重合体か
らなる皮膜を形成する工程である。上記皮膜は、化学増
幅型レジスト膜と雰囲気とを遮断するために設けられる
ものであり、(1)露光波長に対する透明度が高く、か
つ電子線などの粒子線を透過する、(2)塗布性及び皮
膜形成能に優れる、(3)雰囲気中に含まれる不純物を
透過させない、(4)化学的に安定である、などの性質
を有している。前記エーテル結合及び/又はエステル結
合を有する重合体は、分子中にエーテル結合やエステル
結合以外に、アミノ基、イミノ基、アルコール性水酸
基、カルボキシル基、チオール基などのヘテロ原子に結
合した活性水素をもつ官能基を有するものであってもよ
いが、このような活性水素をもつ官能基が重合体中に多
く存在すると、皮膜の吸着性が高くなり、大気中の有機
物や水分を取り込むおそれがあり、本発明の目的が達せ
られない場合がある。したがって、当該重合体中の前記
活性水素をもつ官能基の含有量は10モル%以下が好ま
しく、特に5モル%以下が好ましい。
【0010】このエーテル結合及び/又はエステル結合
を有する重合体としては、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリキシリレングリコール、ポリフェニレン
オキサイドなどのポリエーテル類:ポリ−α−メトキシ
スチレン、ポリ−2−メトキシスチレン、ポリ−3−メ
トキシスチレン、ポリ−4−メトキシスチレンなどのエ
ーテル構造を側鎖に有する芳香族炭化水素重合体、ポリ
ビニルアセテート、ポリ−4−アセトキシスチレン、ポ
リ−3−アセトキシスチレン、ポリ−2−アセトキシス
チレン、ポリ−4−トシルオキシスチレン、ポリ−3−
トシルオキシスチレン、ポリ−2−トシルオキシスチレ
ンなどのエステル構造を側鎖に有する重合体、さらには
フェニルアクリレート、2−メチルフェニル アクリレ
ート、3−メチルフェニル アクリレート、4−メチル
フェニル アクリレートなどのエステル構造を側鎖に有
する芳香族炭化水素、2−メチルフェニル アクリレー
ト、3−メトキシフェニル アクリレート、4−メトキ
シフェニル アクリレートなどのエーテル構造とエステ
ル構造とを側鎖に有する芳香族炭化水素などの中から選
ばれる少なくとも1種の単量体を無溶媒又は適当な溶剤
中で重合させて得られる重合体を挙げることができる。
これらの中でも、後に皮膜の剥離工程が省略できる点か
らポリエーテル類のような水溶性ポリマーを選択するの
がよい。上記単量体を重合させる際に用いることができ
る重合溶剤としては、例えばヘキサン、シクロヘキサ
ン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの芳香族炭化
水素、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン
などのケトン類、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジフェニルエーテルなどのエーテル
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチルなどのエ
ステル類、エチルセロソルブアセテート、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテル
エステル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムア
ミド、ヘキサメチル燐酸トリアミドなどのアミド類など
が挙げられる。また触媒としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ジクミルパーオキサイド、ブチルリチウム、
メチルリチウム、エチルリチウムなどの各種の重合開始
剤を用いることができる。
【0011】これらのエーテル結合及び/又はエステル
結合を有する重合体は塗布性に優れており、レジスト膜
上に密着性よく均質に塗布することができる。また、該
エーテル結合及び/又はエステル結合を有する重合体は
1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。前記エーテル結合及び/又はエステル結
合を有する重合体は、適当な溶剤に溶解して塗工液を調
製し、スピンコート法などにより、化学増幅型レジスト
膜上に塗布したのち、60〜130℃程度の温度で加熱
乾燥することにより、所望の皮膜が形成される。上記溶
剤としては、レジスト膜を溶解しない、又はほとんど溶
解しないものを選択する。例えば水や、メタノール、エ
タノール、プロパノールなどのアルコール類、t−ブチ
ルシクロヘキサン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n
−ヘプタン、メチルシクロヘキサン、n−オクタン、イ
ソオクタン、n−デカン、デカリン、リグロインなどの
脂肪族炭化水素類、α−ピネン、リモネンなどの不飽和
炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、イソプロピルベンゼン、ジエチルベンゼンなど
の芳香族炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、トリ
クロロエタン、パーフロロペンタン、パーフロロヘキサ
ンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類などが挙げられ
る。これらの中でも良好な塗布性を得るためには、沸点
が80〜200℃、好ましくは100〜150℃のもの
を選択するのが好ましい。これらの溶剤は1種を単独で
用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。も
ちろん、これらの溶剤にエーテル類やエステル類の溶剤
を添加することもできる。
【0012】このようにして形成された皮膜の厚さは、
通常1〜400nm、好ましくは2〜200nmの範囲
で選定される。特に電子線描画に供する場合、レジスト
膜の厚さより、皮膜の厚さの方が薄いことが望ましく、
好ましくはレジスト膜の90%以下、より好ましくは8
0%以下とする。本発明方法における(C)工程は、こ
のようにして表面に皮膜が設けられた化学増幅型レジス
ト膜に電離放射線を照射して選択露光又は描画を施し、
潜像パターンを形成する工程である。この工程におい
て、用いられる電離放射線としては、例えば紫外線、g
線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマ
レーザー光、さらには電子線のような粒子線などを挙げ
ることができる。この電離放射線を照射して選択露光又
は描画する方法としては、特に制限はなく、従来公知の
方法を用いることができる。例えば縮小投影露光装置な
どにより、紫外線、g線、i線、KrFエキシマレーザ
ー光、ArFエキシマレーザー光などを所望のマスクパ
ターンを介して照射する方法、あるいは電子線などの粒
子線により描画する方法などを用いることができる。こ
のようにして、レジスト膜に潜像パターンが形成され
る。本発明方法は、これらの電離放射線の中で、特に粒
子線を用いる場合に、著効を示す。この(C)工程にお
いては、次の(C')工程が施されない場合には、通常
レジスト膜を60〜130℃程度の温度で1〜2分間程
度加熱処理する操作が行われる。(C')工程を施す場
合には、上記加熱処理は、後で説明するように、
(C')工程の後に行うことが好ましい。なお、本発明
においては、この(C)工程は、前述の(B)工程を施
してから、直ちに行ってもよいし、必要により適当な期
間、例えば数ケ月間程度放置したのち、行ってもよい。
【0013】次の(D)工程の現像処理において、レジ
スト膜上に設けられた皮膜が現像液により溶解除去され
ない場合に、(C')工程として前記(C)工程におい
て潜像パターンが形成されたレジスト膜上のエーテル結
合及び/又はエステル結合を有する重合体からなる皮膜
を除去する工程を入れることができる。(D)工程の現
像処理で該皮膜が溶解除去されるのであれば、この
(C')工程を設ける必要はない。この(C')工程にお
いて、該皮膜を除去する方法としては、溶剤によるスピ
ン剥離法を用いることができる。この際、溶剤として
は、前述の(B)工程におけるエーテル結合及び/又は
エステル結合を有する重合体の塗工液を調製する説明に
おいて、溶剤として例示したものと同じものを挙げるこ
とができる。この剥離用溶剤は、1種を単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このよ
うにして、皮膜を除去したのち、レジスト膜を、60〜
130℃程度の温度で1〜2分間程度加熱処理する操作
を行うことが好ましい。なお、前述したとおり、皮膜が
ポリアルキレングリコール類のような水溶性ポリマーか
らなる場合には、ポリアルキレングリコール類は水に溶
解可能であるので、次の(D)工程の現像処理におい
て、現像液のアルカリ水溶液により、該皮膜が溶解除去
されることから、この(C')工程を省略することがで
き、生産性の観点から好ましい。本発明方法における
(D)工程は、前述の(C)工程又は(C')工程を施
した後の潜像パターンを有する化学増幅型レジスト膜を
現像処理し、該潜像パターンを顕像化する工程である。
この工程における現像処理方法としては特に制限はな
く、従来公知の方法を用いることができる。例えば1〜
10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液のようなアルカリ性水溶液などを用いて現像処理が行
われる。現像処理後は、通常純水などを用いるリンス処
理が施される。このようにして、断面形状が矩形状で、
寸法忠実性などに優れるレジストパターンが得られる。
本発明においては、さらに、得られたレジストパターン
をマスクとして下地膜をCF4などのフッ素系の気体や
Cl2/O2などの塩素系の気体を用いたドライエッチン
グ又は硝酸セリンアンモニウム水溶液などを用いたウエ
ットエッチングをした後、レジスト用剥離液を用いてレ
ジストパターンを剥離することによりフォトマスクが製
造される。工程中、フォトマスク表面のキズ付き防止の
ために、ペリクルコーティングすることもできる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 化学増幅型のポジ型レジストとして、水酸基の25モル
%がtert−ブトキシカルボニル基で保護された重量
平均分子量5400のポリヒドロキシスチレン100重
量部、トリフェニルスルホニウムトリフレート5重量
部、トリブチルアミン0.09重量部及びプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート1000重量部
からなる組成のものを用いた。直径10cmの円板状シリ
コン基板に、上記化学増幅型のポジ型レジストをスピン
コートしたのち、95℃で110秒間加熱処理(プリベ
ーク)し、厚さ400nmのレジスト膜を形成した。こ
れとは別に、ポリプロピレングリコール[平均分子量
3,000、和光純薬社製]を4重量%の水溶液とし、
これに界面活性剤KP−341[信越シリコーン社製]
を25ppmになるように添加した。これをポアサイズ0.
2μmのPTFEメンブランフィルターでろ過し、ポリ
プロピレングリコール水溶液を調製した。次いで、レジ
スト膜上にポリプロピレングリコール水溶液をスピンコ
ートしたのち、80℃で80秒間加熱処理して、厚さ1
00nmの保護皮膜を形成した。アンモニア濃度50pp
b環境下に、皮膜形成から1分間放置したのち、これに
電子線描画装置[エリオニクス社製、商品名「ELS−
3300」]を用い、2.0μC/cm2から0.05μC
/cm2きざみで2.95μC/cm2までの20個の25μ
m角のパターンを描画後、さらにホットプレート上で9
0℃、110秒間加熱処理(ポストベーク)した。次
に、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液にて90秒間現像処理(同時に皮膜除去処
理)したのち、純水にて10秒間リンス処理を行った。
レジスト膜が完全になくなっているドーズを感度と定義
した。この場合、2.25μC/cm2のドーズがそれに相
当する。 実施例2、3 実施例1において、保護皮膜形成後の放置時間を第1表
に示すように変更した以外は、実施例1と同様に実施し
た。結果を第1表に示す。 比較例1 実施例1において、レジスト膜形成後、保護皮膜を設け
ずに、アンモニア50ppb環境下に1分間放置したの
ち、同様にして感度を求めた。結果を第1表に示す。
【0015】
【表1】
【0016】第1表から、実施例1〜3は、比較例1に
比べて、いずれも感度が高く、しかもアンモニア50pp
b環境下に3ケ月間放置しても感度に変化がないことが
分かる。 実施例4 レジスト膜形成に際し、プリベーク条件を90℃、90
秒間、ポストベーク条件を80℃、90秒間としたこ
と、及び電子線描画装置の代わりに、KrFエキシマレ
ーザステッパ(NA=0.55)とテスト用レチクルを
用いたこと以外は、実施例1と同様にして、5mm角のパ
ターンを形成した。その結果、放置時間が1分間の場合
の感度と3ケ月間の場合の感度とは同じであった。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によれば、基板上に形成され
た化学増幅型レジスト膜の保管中や輸送中における経時
による感度や解像性などの劣化を抑制し、断面形状が矩
形状で、寸法忠実性などに優れる化学増幅型レジストパ
ターンを効率よく形成することができる。本発明方法
は、特に半導体デバイスなどの製造に用いられるフォト
マスクの作製に好適に適用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 575 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AA11 AB16 AC04 AC08 AD01 AD03 BE00 BE10 BG00 DA02 FA12 FA17 2H095 BB38 BC01 BC08 2H096 AA25 BA01 BA09 FA01 GA08 5F046 JA04 JA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)基板上に化学増幅型レジスト膜を形
    成する工程、(B)上記化学増幅型レジスト膜上にエー
    テル結合及び/又はエステル結合を有する重合体からな
    る皮膜を形成する工程、(C)表面に該皮膜が設けられ
    た化学増幅型レジスト膜に電離放射線を照射して選択露
    光を施し、潜像パターンを形成する工程、及び(D)潜
    像パターンを有する化学増幅型レジスト膜を現像処理
    し、該潜像パターンを顕像化する工程を含むことを特徴
    とする化学増幅型レジストパターンの形成方法。
  2. 【請求項2】(C)工程の後(D)工程の前にレジスト
    膜を加熱処理する請求項1記載の化学増幅型レジストパ
    ターンの形成方法。
  3. 【請求項3】エーテル結合及び/又はエステル結合を有
    する重合体と溶剤とを含むことを特徴とするレジスト用
    被膜剤組成物。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載のレジストパターン形
    成方法を施す工程、エッチング工程及びレジストパター
    ン剥離工程を有することを特徴とするフォトマスクの製
    造方法。
  5. 【請求項5】化学増幅型レジスト膜と、その上に形成さ
    れたエーテル結合及び/又はエステル結合を有する重合
    体からなる皮膜とを有することを特徴とする半導体デバ
    イス製造用基板。
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JP2005128516A (ja) * 2003-09-29 2005-05-19 Hoya Corp マスクブランク及びその製造方法、並びに転写マスクの製造方法
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US7608386B2 (en) 2006-02-16 2009-10-27 Fujitsu Limited Resist cover film-forming material, process for forming resist pattern, semiconductor device and process for manufacturing the same

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