JP2002293281A - 自動二輪車の燃料供給装置 - Google Patents
自動二輪車の燃料供給装置Info
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Abstract
回りのデザイン性とレイアウト性を向上させるととも
に、燃料タンクの容量を拡大する。 【解決手段】燃料ポンプ13の吸入部28を燃料タンク
11の外部に開設する一方、外部から燃料タンク11の
最低部に通じる吸出部31を燃料タンク11の外部に開
設し、吸入部28と吸出部31との間を外部管路32で
接続した。また、燃料タンク11を車体フレームの前半
部を構成する左右一対のフレーム構造材(アッパーパイ
プ16)の上に跨設し、車両前後方向視で燃料ポンプ1
3を左右のフレーム構造材(16)の間に位置するよう
に燃料タンク11の底面11bに設置するとともに、燃
料ポンプ13の下部を底面11bより下方に突出させ、
この突出部(23)に吸入部28を設けた。
Description
設置した燃料ポンプにより燃料タンク内部の燃料をエン
ジン側に供給するように構成された自動二輪車の燃料供
給装置に関するものである。
の上方、かつハンドルバーと着座シートの間に燃料タン
クが設置されている。この燃料タンク内の燃料を燃料ポ
ンプにより気化器や燃料噴射装置に供給する場合には、
限られたスペースの関係で燃料ポンプが燃料タンクの内
部に設置されることが多い。この場合、燃料ポンプを燃
料タンクの最低部に設置しないと燃料タンク内の燃料を
全部使い切ることが出来なくなり、燃料の無効残量分が
生じてしまう。
うに燃料ポンプを燃料タンクの最低部に設置しなければ
ならないという制約があるため、燃料タンク回りのデザ
イン性やレイアウト性が低下しやすく、燃料ポンプの設
置が自動二輪車の設計を困難にする原因となっていた。
左右一対のフレーム構造材により構成され、その上部に
燃料タンクが設置されている場合には、燃料タンクの直
下に位置するフレーム構造材に阻害されて燃料ポンプの
設置が困難になるとともに、燃料タンクの容量が小さく
なりやすい。また、燃料タンクの全高や全幅を大きくす
ることにより燃料タンクの容量を増大させようとする
と、ライダーのライディングポジションが悪化したり、
自動二輪車およびライダーの前面投影面積が増大して空
気抵抗が増大するといった別な問題が生じる。
は、上記問題点を解決するべく発明されたものであり、
その発明の目的は、燃料タンクの無効残量を減少させ、
燃料タンク回りのデザイン性とレイアウト性を向上させ
るとともに、燃料タンクの容量拡大と、燃料残量が少な
い時の急加速時における燃料切れを防止することにあ
る。
め、本発明に係る自動二輪車の燃料供給装置は、請求項
1に記載したように、燃料タンクの内部に設置した燃料
ポンプにより燃料タンク内の燃料をエンジン側に供給す
るように構成された自動二輪車の燃料供給装置におい
て、上記燃料ポンプの吸入部を燃料タンクの外部に開設
する一方、外部から燃料タンクの最低部に通じる吸出部
を燃料タンクの外部に開設し、上記吸入部と吸出部との
間を外部管路で接続したことを特徴とするものである。
この構成によれば、燃料ポンプの配置場所に関わらず常
に燃料タンクの最低部から燃料が吸い出されるため無効
残量が減少し、しかも燃料ポンプの配置自由度が増すの
で燃料タンク回りのデザイン性とレイアウト性が向上す
る。
装置は、請求項2に記載したように、自動二輪車の車体
フレーム前半部が左右一対のフレーム構造材により構成
されている場合に、前記燃料タンクを上記フレーム構造
材の上に跨設し、車両前後方向視で前記燃料ポンプを左
右のフレーム構造材の間に位置するように燃料タンクの
底面に設置するとともに、燃料ポンプの下部を燃料タン
クの底面より下方に突出させ、この突出部に前記吸入部
を設けた。
造材に阻害されることなく燃料タンクの底面に燃料ポン
プを低い高さで設置できるので、燃料タンク回りのデザ
イン性とレイアウト性が向上する。また、フレーム構造
材の上に跨設される燃料タンクにはフレーム構造材の両
側方に位置するオーバーハング部が形成されるため、燃
料タンクの全高や全幅を大きくすることなく容量を拡大
することができる。
給装置は、請求項3に記載したように、前記燃料タンク
の最後部を燃料タンクの最も低い部分の一つとし、この
部分の底面上に上方に開口する集液カップを設置し、こ
の集液カップの底部から燃料タンクの外部に通じるよう
に前記吸出部を設けた。こうした場合、燃料残量が少な
い時における急加速時には燃料タンク内の燃料が後方の
集液カップへ流れるため、燃料切れが防止される。
給装置は、請求項4に記載したように、車体側面視で左
右一対のフレーム構造材を燃料タンクの最後部よりも下
方に配設し、この最後部の底面を略平面状にして前記集
液カップを設置した。これにより、燃料タンク最後部の
高さをより低くして集液カップへの燃料の流れを良く
し、燃料残量が少ない時における燃料切れを防止するこ
とができる。
装置は、請求項5に記載したように、車体側面視で前記
集液カップを前後輪の略中間位置に配置した。こうすれ
ば、走行時における車体の上下揺動量が最も少ない場所
に集液カップが設置されるので、集液カップの燃料保持
性が良くなり、燃料残量が少ない時における燃料切れが
一層効果的に防止される。
給装置は、請求項6に記載したように、前記フレーム構
造材の両側方に位置する前記燃料タンクのオーバーハン
グ部の少なくとも片方の最低部に吸出部を設け、この吸
出部と燃料ポンプの吸入部との間を外部管路で接続し、
上記外部管路をフレーム構造材の下方にくぐらせた。こ
れにより、燃料タンク回りのデザイン性とレイアウト性
が向上し、燃料タンクの容量拡大も可能になる。
面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る燃料
供給装置が適用された自動二輪車の一例を示す左側面図
である。
の前半部分にエンジン3が搭載され、その後方に燃料噴
射装置4とエアクリーナー5が設置される一方、車体フ
レーム2の前頭部に前輪6を支持するフロントフォーク
7がハンドルバー8と共に軸支され、車体フレーム2の
中央下部に後輪9を支持するスイングアーム10が軸支
されている。そして、エンジン3の上方に燃料タンク1
1が設置され、その後方に着座シート12が載置されて
いる。
と集液カップ14が設置され、燃料タンク11内の燃料
が燃料ポンプ13によりエンジン3の燃料噴射装置4に
供給される。本発明に係る第1実施形態の燃料供給装置
は燃料タンク11と燃料ポンプ13と集液カップ14を
備えて構成されている。図2は燃料供給装置を拡大した
左側面図であり、図3の(a)と(b)はそれぞれ図2
のIIIa−IIIa線、IIIb−IIIb線に沿う
縦断面図である。
するのは左右一対のアッパーパイプ16であり、燃料タ
ンク11はこれら2本のアッパーパイプ16の上を跨ぐ
ように跨設されている。したがって、図3(a)に示す
ように燃料タンク11の車両前後方向視での縦断面形状
は略馬蹄形状をしており、燃料タンク11の左右両側下
部には左右のアッパーパイプ16の外側方に位置するオ
ーバーハング部11aがある。また、燃料タンク11の
頂部には給油キャップを設けるための給油開口部17が
形成されている。
のアッパーパイプ16の間に位置するように燃料タンク
11の中間部の底面11bに設置されている。この部分
にはポンプ取付口18が穿設されており、その周囲上面
に環状のナットプレート19が固着されている。一方、
燃料ポンプ13の縦長のポンプ本体21の下寄りには取
付フランジ22が設けられており、この取付フランジ2
2の下面に、上方に開口する椀状に形成されたロアーハ
ウジング23の取付フランジ24が重ねられ、2枚のフ
ランジ22,24がポンプ取付口18の下部に当てがわ
れて下方から複数の取付ボルト25がナットプレート1
9のめねじに締結されることにより、燃料ポンプ13全
体が燃料タンク11の中間部の底面11bに固定され
る。
アーハウジング23が燃料タンク11の底面11bより
下方に突出して外部に露出しており、このロアーハウジ
ング23の内部にポンプ本体21の吸入フィルター26
が入り込んでいる。なお、ロアーハウジング23の内部
空間は燃料タンク11の内部空間から隔絶されている。
料ポンプ13の吸入部28が開設されている。吸入部2
8は例えばユニオン状に延出され、その先端が左斜め後
方に指向している。なお、燃料タンク11のポンプ取付
口18と燃料ポンプ13の取付フランジ22と取付フラ
ンジ24との間には図示しないパッキン材が介装されて
燃料漏れが防止される。
ーハング部11aと共に燃料タンク11の最も低い部分
の一つとされている。車体側面視で左右一対のフレーム
構造材は燃料タンク11の最後部よりも下方を通るよう
に配設されており、燃料タンク11最後部の底面11c
は略平面状に形成され、この略平面状の部分の上に集液
カップ14が設置されている。図1に示すように、集液
カップ14は車体側面視で前輪6と後輪9の略中間位置
に位置している。
あり、ブラケット29を介して燃料タンク11最後部の
底面11c上に固定され、その側面に縦長の燃料流入穴
30が穿設されている。また、集液カップ14の底部か
らは燃料タンク11の外部に通じるように吸出部31が
設けられている。この吸出部31も燃料ポンプ13の吸
入部28と同様にユニオン状に形成されており、その先
端が左斜め前方に指向している。なお、車体側面視で吸
出部31は集液カップ14底部の前寄りに位置付けら
れ、燃料流入穴30は集液カップ14の後寄りに位置付
けられている。
の吸入部28との間が外部管路32で接続されている。
外部管路32は例えばゴムホースであり、左側のアッパ
ーパイプ16の左側方を通るように配設される。
に構成されている。燃料タンク11の給油開口部17か
ら燃料が給油されると、燃料ポンプ13のポンプ本体2
1や集液カップ14が燃料の液面下に没する。そして、
燃料ポンプ13が作動すると、吸引圧によりロアーハウ
ジング23の内部空間が負圧になるため、燃料タンク1
1内の燃料が、集液カップ14→吸出部31→外部管路
32→吸入部28の順に流れてロアーハウジング23内
に流入し、吸入フィルター26に濾過されてからポンプ
本体21に吸入され、ポンプ本体21に設けられた図示
しない吐出部から吐出されて燃料噴射装置4に圧送され
る。
が少なくなり、燃料の液面が集液カップ14の上縁を下
回っても、残り少ない燃料が燃料流入穴30から集液カ
ップ14内に流入するため、燃料切れが遅延される。ま
た、この時に自動二輪車1が急減速して慣性の法則によ
り燃料タンク11内の燃料が前方に移動しても、集液カ
ップ14の内部に少量の燃料が保持されるため燃料切れ
が起きにくい。車体側面視で集液カップ14の燃料流入
穴30は吸出部31よりも後方に位置しているため、急
減速時における集液カップ14内の燃料は燃料流入穴3
0から流出することなく吸出部31から吸い出される。
燃料ポンプ13の吸入部28を燃料タンク11の外部に
開設する一方、外部から燃料タンク11の最低部に通じ
る吸出部31を開設し、吸入部28と吸出部31との間
を外部管路32で接続したものであるため、燃料ポンプ
13が燃料タンク11の最低部よりも高位置に設けられ
ているにも関わらず、常に燃料タンク11の最低部から
燃料が吸い出されて燃料ポンプ13に供給される。
少させることができる。しかも、燃料ポンプ13を何処
に設置しても良くなるため、燃料ポンプ13の配置自由
度が増し、燃料タンク11回りのデザイン性とレイアウ
ト性を飛躍的に向上させることができる。
左右一対のアッパーパイプ16を跨ぐ形で燃料タンク1
1を設置するとともに、車両前後方向視で燃料ポンプ1
3を左右のアッパーパイプ16の間に位置するように燃
料タンク11の底面11bに設置し、燃料ポンプ13の
下部(ロアーハウジング23)を燃料タンク11の底面
11bより下方に突出させ、この部分に吸入部28を設
けたことから、アッパーパイプ16に阻害されることな
く燃料ポンプ13を低い高さで設置して燃料タンク11
回りのデザイン性とレイアウト性を一層向上させること
ができる。
プ16の両側方に位置する一対のオーバーハング部11
aが形成されるため、燃料タンク11の全高や全幅を大
きくすることなく燃料タンク11の容量を拡大すること
ができ、これにより自動二輪車1のデザイン性、空力特
性、ライディング性等を大幅に向上させることができ
る。
ンク11の最も低い部分の一つとし、この部分の底面1
1c上に集液カップ14を設置し、この集液カップ14
の底部から燃料タンク11の外部に通じるように吸出部
31を設けたので、燃料を安定的に供給し続けることが
できるとともに、燃料残量が少ない時に自動二輪車1が
急加速して燃料タンク11内の燃料が後方に片寄って
も、片寄った燃料が集液カップ14内に流れ込むので燃
料切れが防止される。
燃料タンク11の最後部よりも下方に配設し、この最後
部の底面11cを略平面状にして集液カップ14を設置
したため、燃料タンク11最後部の高さをより低くして
集液カップ14への燃料の流れを良くし、燃料残量が少
ない時における燃料切れを一段と有効に防止することが
できる。
中間位置は自動二輪車1の走行時における車体の上下揺
動量が最小になる場所であるが、この場所に集液カップ
14を配置したため、集液カップ14の揺動量を小さく
してその燃料保持性を向上させ、燃料残量が少ない時に
おける燃料切れをより一層効果的に防止することができ
る。
施形態を示す縦断面図である。この図において、アッパ
ーパイプ16と燃料タンク11と燃料ポンプ13等の基
本構造は第1実施形態のものと同様であるため、各部に
は同一符号を付して説明を省略する。この第2実施形態
において、燃料タンク11に設けられる吸出部35は、
少なくとも左右片方(両方でもよい)のオーバーハング
部11aの最低部に設けられており、この吸出部35と
燃料ポンプ13の吸入部28との間を接続する外部管路
37が例えば左側のアッパーパイプ16の下方をくぐる
ように配設されている。
様に燃料ポンプ13の配置場所が問われなくなるため、
燃料タンク11回りのデザイン性とレイアウト性を向上
させるとともに、オーバーハング部11aを下方に延長
して燃料タンク11の容量を拡大することができる。
二輪車の燃料供給装置は、燃料タンクの内部に設置した
燃料ポンプにより燃料タンク内の燃料をエンジン側に供
給するように構成された自動二輪車の燃料供給装置にお
いて、上記燃料ポンプの吸入部を燃料タンクの外部に開
設する一方、外部から燃料タンクの最低部に通じる吸出
部を燃料タンクの外部に開設して上記吸入部と吸出部と
の間を外部管路で接続したものであり、このように構成
すれば燃料タンクの無効残量を減少させるとともに燃料
タンク回りのデザイン性とレイアウト性を大きく向上さ
せることができる。
輪車の一例を示す左側面図。
図2のIIIa−IIIa線に沿う縦断面図、(b)は
図2のIIIb−IIIb線に沿う縦断面図。
Claims (6)
- 【請求項1】 燃料タンクの内部に設置した燃料ポンプ
により燃料タンク内の燃料をエンジン側に供給するよう
に構成された自動二輪車の燃料供給装置において、上記
燃料ポンプの吸入部を燃料タンクの外部に開設する一
方、外部から燃料タンクの最低部に通じる吸出部を燃料
タンクの外部に開設し、上記吸入部と吸出部との間を外
部管路で接続したことを特徴とする自動二輪車の燃料供
給装置。 - 【請求項2】 自動二輪車の車体フレーム前半部が左右
一対のフレーム構造材により構成されている場合に、前
記燃料タンクを上記フレーム構造材の上に跨設し、車両
前後方向視で前記燃料ポンプを左右のフレーム構造材の
間に位置するように燃料タンクの底面に設置するととも
に、燃料ポンプの下部を燃料タンクの底面より下方に突
出させ、この突出部に前記吸入部を設けた請求項1に記
載の自動二輪車の燃料供給装置。 - 【請求項3】 前記燃料タンクの最後部を燃料タンクの
最も低い部分の一つとし、この部分の底面上に上方に開
口する集液カップを設置し、この集液カップの底部から
燃料タンクの外部に通じるように前記吸出部を設けた請
求項1に記載の自動二輪車の燃料供給装置。 - 【請求項4】 車体側面視で左右一対のフレーム構造材
を燃料タンクの最後部よりも下方に配設し、この最後部
の底面を略平面状にして前記集液カップを設置した請求
項3に記載の自動二輪車の燃料供給装置。 - 【請求項5】 車体側面視で前記集液カップを前後輪の
略中間位置に配置した請求項3および請求項4に記載の
自動二輪車の燃料供給装置。 - 【請求項6】 前記フレーム構造材の両側方に位置する
前記燃料タンクのオーバーハング部の少なくとも片方の
最低部に吸出部を設け、この吸出部と燃料ポンプの吸入
部との間を外部管路で接続し、上記外部管路をフレーム
構造材の下方にくぐらせた請求項1および請求項2に記
載の自動二輪車の燃料供給装置。
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