JP2002290738A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2002290738A
JP2002290738A JP2001083603A JP2001083603A JP2002290738A JP 2002290738 A JP2002290738 A JP 2002290738A JP 2001083603 A JP2001083603 A JP 2001083603A JP 2001083603 A JP2001083603 A JP 2001083603A JP 2002290738 A JP2002290738 A JP 2002290738A
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JP2001083603A
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Akira Suzuki
明 鈴木
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像読取装置において、裏写りを高精度に除
去した原稿画像の読み取りを可能にする。 【解決手段】 アクチュエータ313により、読み取り
位置に、可動反射板305の第1の反射率の面を占位さ
せた状態と第2の反射率の面を占位させた状態で、イメ
ージセンサ203からなる画像読み取り手段により原稿
1の画像をそれぞれ読み取る。読み取られた2つの画像
データの差に可動反射板305の各反射面の反射率で決
まる補正係数を乗じて反射板305からの反射光による
影響を除去するためのデータを作成し、それを一方の画
像データより差し引くことにより裏写りのない出力画像
データを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージスキャ
ナ、ファクシミリ装置、デジタル複写機など、紙のよう
なシートに画像が記録された原稿を読み取る画像読取装
置に係り、特に、画像読取装置で両面に画像が記録され
た原稿から、いわゆる「裏写り」のない画像を読み取る
ための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像読取装置の代表的な構成を
図1乃至図3に示す。
【0003】図1に示す構成では、紙などのシートに画
像が記録された原稿1を送りローラ2で副走査送りし、
照明手段としての光源4で照明した原稿1の読み取り面
(図中、下面)の画像を、画像読み取り手段としてのC
CDイメージセンサなどのイメージセンサ3により読み
取る。原稿1の裏面(図中、上面)には、後述の縁取り
の発生の防止などを目的として反射板5が設けられる。
なお、光源4と原稿1との間にレンズなどの光学系4a
が設けられることがある。また、イメージセンサ3の前
面にレンズなどの光学系3aが設けられることがある。
この構成では、イメージセンサ3として、図4(a)に
示すように受光素子(図中に格子として示す)をライン
状に配列したライン型のものが用いられ、読み取りの主
走査はイメージセンサ3で行われる。カラー情報を得る
場合には、イメージセンサ3として、図4(a)に示す
ように異なる波長感度を持つ受光素子を複数ライン配列
したものが用いられる。
【0004】図2に示す構成では、原稿1を不図示の原
稿台などに固定し、パルスモータ11により回転駆動さ
れるスクリューネジ12によって、イメージセンサ3及
び光源4を含む読み取りユニット10を副走査移動させ
ながら、原稿1の読み取り面の画像を読み取る。この構
成でも、イメージセンサ3としてライン型のものが用い
られる。
【0005】なお、読み取りユニット10を固定し、原
稿1を載置した原稿台を移動させる構成もある。
【0006】図3に示す構成は、イメージセンサ3とし
て、図4(b)に示すように、受光素子を2次元配列し
たエリア型のイメージセンサを用いるもので、主走査、
副走査ともにイメージセンサ3で行われる。
【0007】なお、図2又は図3の構成における反射板
5は、原稿押さえを兼用することが多く、適当な反射率
の紙などのシートを原稿1の裏側に重ね、そのシートを
反射板5に代え背景として利用し読み取りを行うことも
可能である。
【0008】以上に述べたような画像読取装置における
課題として「裏写り」と「縁取り」がある。これについ
て、図5乃至図7により説明する。
【0009】図5は、光源4による原稿1の照明光と、
イメージセンサ3側への反射光の関係を示している。図
示のように、反射光は、原稿1の読み取り面からの反射
光a、原稿1の内部からの反射光b、反射板5からの反
射光cに大別される。
【0010】したがって、図6(a)に示すように、原
稿1の読み取り面に画像21、裏面に画像22がある場
合、原稿1の読み取り面と裏面のいずれにも画像がない
部分では、イメージセンサ3には反射光a,b,cが入
射し、裏面にのみ画像22がある部分では、反射光cが
遮られて反射光a,bが入射するため、イメージセンサ
3の出力レベルは図6(b)のようになる。つまり、読
み取り面に画像が無い部分では均一な出力レベルとなる
べきであるが、裏面画像22の有無によって反射板5か
らの反射光cのイメージセンサ3へ入射量が変動する。
これが裏写りの原因である。
【0011】したがって、反射板5を非反射面にすると
裏写りの防止に有効である。この考えに基づいて裏写り
を防止しようとする従来技術が例えば特開平6−622
45号公報に開示されている。しかし、耐久性のある理
想的な非反射部材の入手は困難であるうえに、次に述べ
る縁取りの問題が生じる。
【0012】図7は、反射板5の反射率と縁取りとの関
係を説明するための図である。通常、画像読取装置で
は、画像の欠落を防止するために原稿よりも広い範囲を
読み取るため、反射板5の反射率が高い場合には、イメ
ージセンサ3の出力レベルは図7(b)のようになり、
原稿1の外側で高レベルとなる。このような読み取り画
像をプリントした場合、原稿の外側に、反射板5の反射
率によって決まる濃度部分がプリントされる。しかし、
一般的な白地の原稿などの場合、その地肌部分の濃度と
原稿の外側部分の濃度にそれほどの差がないため、目障
りな縁取りは形成されない。一方、反射板5の反射率が
低い場合には、イメージセンサ3の出力レベルは、図7
(c)に示すように、原稿の外側で大きく低下する。し
たがって、このような読み取り画像をプリントした場合
に、原稿の周囲に暗い縁取りが形成されてしまい、非常
に目障りである。
【0013】このような縁取りと裏写りを防ぐために、
複写機の原稿押さえとして反射型液晶板を用い、原稿部
分では液晶板の反射率を下げて裏写りを抑制し、原稿の
外側部分については反射率を上げて縁取りを防ぐ従来技
術が特開平11−298694号公報に開示されてい
る。しかし、反射型液晶板では十分低い反射率を得るこ
とは困難であるため、裏写りが激しい薄紙原稿の裏写り
を防止することは難しい。そのため、同公報にも述べら
れているように、裏写りが激しい原稿の場合には、高反
射率状態で読み取った画像と低反射率状態で読み取った
画像の加算処理を繰り返し、裏写り情報と読み取り面情
報とを閾値処理によって分離可能な条件を作り出す処理
が必要となる。しかし、文字原稿のような白黒2値画像
を扱う場合はともかく、濃淡画像を扱う場合には、閾値
処理によって裏写り情報だけを確実に除去できる保証は
ない。
【0014】反射率の高い反射板を用いて裏写りを抑制
する代表的な従来技術として、例えば特開平5−225
72号公報に述べられているように、原稿の読み取り面
をスキャナで読み取り、次に原稿を裏返してスキャナで
読み取り、裏面の読み取り画像データを左右反転して重
み係数を乗算した画像データを、読み取り面の読み取り
画像データから差し引くことにより、裏写りを抑制した
画像データを得る技術が知られている。この従来技術は
反射板の反射率を下げる方法の欠点を補うことができる
が、高精度な裏写り情報の除去は困難である。なぜなら
ば、原稿の読み取り面を反射光により読み取った画像に
含まれる裏写り情報は、原稿を通し透けて見えるぼけた
裏面画像の情報であって、原稿の裏面をスキャナで読み
取って得られる画像情報とは厳密には一致しないためで
ある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、原稿画像が2値画像であっても濃淡画像であって
も、裏写りが高精度に除去された高品質な読み取り画像
データを得ることができる画像読取装置を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による裏写り除去
の原理について説明する。例えば、図1、2又は3に示
したような画像読取装置によって図8に示すような原稿
1を読み取った場合、イメージセンサ3の出力は図8
(d)に示すようになる。ここで、図6に示した反射光
のうち、反射板5による反射光cと、それ以外の反射光
a、bに分けて考える。反射板5からの反射光以外の反
射光は裏面の画像22の影響がないため、この反射光の
みの出力成分は図8(b)のようになる。一方、反射板
5からの反射光は原稿1の読み取り面の画像21と裏面
の画像22の影響を受けるため、この反射光のみの出力
成分は図8(c)のようになる。図8(b)と図8
(c)の出力成分が加算されたものが、図8(d)に示
すような実際の出力となるわけである。そして、図8
(c)に示す出力成分が裏写りの原因であるため、それ
を図8(d)の出力から除去すれば裏写りのない画像を
得られる。
【0017】次に、図8(c)に示すような反射板5か
らの反射光による出力成分を得る方法を次に述べる。反
射率A%の反射板5を背景として原稿1の画像を読み取
り、また、反射率B%(<A%)の反射板5を背景とし
て同じ原稿1の画像を読み取る。反射板5からの反射光
による出力成分は反射板5の反射率に比例関係にあるた
め、A=100%、B=50%とすると、反射率A%の
場合に比べ反射率B%の場合の出力成分のレベルは半分
になる。しかし、反射板5によらない反射光の出力成分
は反射板5の反射率とは関係がないため変わらない。し
たがって、反射率A%の場合の読み取り出力と反射率B
%の場合の読み取り出力との差は、反射率の差(A%−
B%)に対応した反射板反射光による出力成分の差であ
る。よって、A%反射率の場合の読み取り出力とB%反
射率の場合の読み取り出力の差に、A%/(A%−B
%)を乗じることにより、A%反射率の場合の読み取り
出力に含まれる反射板反射光による出力成分を求めるこ
とができるので、これをA%反射率の場合の読み取り出
力から差し引くことにより、裏写りを高精度に除去した
読み取り出力を得ることができる。同様に、読み取り出
力の差にB%/(A%−B%)を乗じたものを、B%反
射率の場合の読み取り出力から差し引くことにより裏写
りを高精度に除去できる。また、C%反射率の反射板を
用いて原稿を読み取り、その読み取り出力から、A%,
B%反射率での読み取り出力の差にC%/(A%−B
%)を乗じたものを差し引くことによっても、裏写りを
高精度に除去した読み取り出力を得ることができる。ま
た、以上の説明から明らかなように、このような裏写り
除去方法は、原稿画像が2値画像であっても濃淡画像で
あっても適用できる。
【0018】本発明による画像読取装置は、以上に述べ
た原理に基づいて裏写りを除去するものであり、その特
徴は、請求項1記載のように、原稿の読み取り面を照明
するための照明手段と、原稿の読み取り面側から原稿の
画像を読み取るための画像読み取り手段と、前記画像読
み取り手段による原稿の画像の読み取りを、異なった反
射率の反射部材を背景として複数回行って得られた複数
の画像データ中の2つの画像データの差に補正係数を乗
じて背景からの反射光の影響を除去するための補正画像
データを作成し、その補正画像データを前記複数の画像
データ中の1つの画像データから差し引くことにより裏
写りのない画像データを作成する処理手段とからなる構
成にある。
【0019】本発明による画像読取装置の他の特徴は、
請求項2記載のように、原稿の裏面側に配設された、反
射率が電気的に可変の反射板と、前記反射板の反射率を
電気的に制御する反射率制御手段と、原稿の読み取り面
を照明するための照明手段と、原稿の読み取り面側から
原稿の画像を読み取るための画像読み取り手段と、前記
画像読み取り手段により、前記反射板の反射率が異なる
状態で、原稿の画像の読み取りを複数回行うことによっ
て得られた複数の画像データ中の2つの画像データの差
に補正係数を乗じて前記反射板からの反射光の影響を除
去するための補正画像データを作成し、この補正画像デ
ータを前記複数の画像データ中の1つの画像データから
差し引くことにより出力画像データを作成する処理手段
とからなる構成にある。
【0020】本発明による画像読取装置の他の特徴は、
請求項3記載のように、原稿の裏面側に配設された、反
射率の異なる複数の反射面を持つ可動の反射板と、原稿
の読み取り面を照明するための照明手段と、原稿の読み
取り面側から原稿の画像を読み取るための画像読み取り
手段と、前記画像読み取り手段による画像読み取り時に
原稿の背景となる位置に前記反射板の複数の反射面中の
選択した反射面を占位させるように前記反射板を駆動す
るための反射板駆動手段と、前記反射板の異なった反射
面が前記背景の位置に占位した状態で前記画像読み取り
手段により画像読み取りを複数回行うことにより読み取
られた複数の画像データ中の2つの画像データの差に補
正係数を乗じて前記反射板からの反射光の影響を除去す
るための補正画像データを作成し、この補正画像データ
を前記複数の画像データ中の1つの画像データから差し
引くことにより出力画像データを作成する処理手段とか
らなる構成にある。
【0021】本発明による画像読取装置の他の特徴は、
請求項4記載のように、原稿の読み取り面を照明するた
めの複数の照明手段と、前記複数の照明手段と1対1に
対応した、原稿の読み取り面側から原稿の画像を読み取
るための複数の画像読み取り手段と、前記複数の画像読
み取り手段と1対1に対応し、対応した画像読み取り手
段による原稿画像の読み取り時に背景となる位置に配設
された、反射率の異なる複数の反射板と、前記複数の画
像読み取り手段により読み取られた複数の画像データ中
の2つの画像データの差に補正係数を乗じて前記複数の
反射板中の特定の反射板からの反射光の影響を除去する
ための補正画像データを作成し、この補正画像データを
前記特定の反射板に対応した前記画像読み取り手段によ
り読み取られた画像データから差し引くことにより出力
画像データを作成する処理手段とからなる構成にある。
【0022】本発明による画像読取装置の他の特徴は、
請求項5記載のように、請求項1乃至4記載の処理手段
が、前記画像読み取り手段により読み取られた画像デー
タから背景の反射率を測定し、測定した反射率を用いて
前記補正係数を決定することである。
【0023】
【発明の実施の形態】《実施の形態1》図9は本発明の
第1の実施の形態である画像読取装置の概略構成図であ
る。
【0024】この画像読取装置は、図示しないガラス板
のような原稿台に原稿1を載せて画像読み取りを行う構
成である。101は原稿1の浮きを防ぐために原稿1の
上に載置される原稿押さえ板であり、これは着脱又は展
開が可能な構成とされる。この原稿押さえ板101は原
稿読み取り時の背景となる反射板を兼用し、その下面は
例えば白色面とされている。
【0025】102は読み取りユニットであり、パルス
モータなどのモータ103によって回転駆動されるリー
ドネジ104により図中左右方向に移動させられる。こ
の読み取りユニット102には、原稿1の読み取り面
(下面)を照明するための、白色電球、蛍光管、発光ダ
イオードなどの光源105と必要に応じて設けられるレ
ンズなどの光学系105aからなる読み取り面照明手段
が搭載され、また、照明された原稿読み取り面の画像を
読み取るための、ライン型のCCDイメージセンサなど
のイメージセンサ106と必要に応じて設けられるレン
ズなどの光学系106aからなる画像読み取り手段が搭
載されている。光学系105aは光源105と一体化さ
れることもある。光学系106aもイメージセンサ10
6と一体化されることもある。また、読み取り面照明手
段と画像読み取り手段とが一体化されることもある。
【0026】110はCDS・A/D回路であり、イメ
ージセンサ106より出力されるアナログ画像信号を、
リセットノイズを除去するための相関サンプリングを行
ったのちデジタル信号に変換する。111は光源105
を駆動するための光源駆動回路である。112はモータ
103を駆動するためのモータ駆動回路である。113
はCDS・A/D回路110から入力するデジタル画像
データの処理のための処理手段と、光源駆動回路11
1、モータ駆動回路112の制御などを行う制御手段と
を兼ねる処理/制御部であり、例えば汎用のマイクロプ
ロセッサやデジタル信号プロセッサ(DSP)などで実
現される。114は処理/制御部113の作業記憶域や
画像データ記憶域などとして利用されるメモリである。
なお、読み取りユニット106の位置制御などのための
センサ類や操作スイッチなども存在するが、簡略化のた
め図中省略されている。
【0027】図10は、この画像読取装置の動作の概略
を示すフローチャートである。このフローチャートを参
照して動作を説明する。
【0028】まず、ユーザは、第1の反射率の背景とし
て原稿押さえ板101を原稿1の上に載置し、不図示の
操作パネルにより読み取りを指示する(step1)。
処理/制御部113は、光源駆動回路111により読み
取り面照明用の光源105を点灯させ、モータ駆動回路
112にモータ103の駆動を開始させて読み取りユニ
ット102の副走査送りを開始させ、CDS・A/D回
路110より入力する画像データをメモリ114に保存
する(step2)。この1回目の読み取り動作が終了
すると、処理/制御部113は光源105を消灯させ、
読み取りユニット102を所定位置に戻すようにモータ
103の駆動を制御する。
【0029】次に、ユーザは第2の反射率の背景をセッ
トする(step3)。具体的には、原稿押さえ板10
1を、第2の反射率の別の原稿押さえ板などの面部材と
交換するか、あるいは、第2の反射率を有するシート
(不図示)を原稿1に載せ、その上から原稿押さえ板1
01で押さえる。ここでは、第1の反射率より第2の反
射率のほうが低反射率であるものとする。ユーザは不図
示の操作パネルにより読み取りを指示する。
【0030】処理/制御部113は、読み取り面照明用
の光源105を点灯させ、モータ103の駆動を開始さ
せて2回目の読み取り動作を行い、その画像データをメ
モリ114に保存する(step4)。この読み取り動
作が終了すると、処理/制御部113は光源105を消
灯させ、読み取りユニット102を所定位置に戻すよう
にモータ103の駆動を制御する。
【0031】以上のようにして2回の読み取り動作が終
了すると、処理/制御部113は、メモリ114に保存
されている1回目の画像データと2回目の画像データの
差を計算し(step5)、その差データに1回目の読
み取り時の背景の反射率Aと2回目の読み取り時の背景
の反射率Bによって決まる補正係数A/(A−B)を乗
じて、1回目の画像データに含まれる背景からの反射光
成分に相当した補正データを作成する(step6)。
そして、1回目の画像データから補正データを差し引く
ことにより裏写りが高精度に除去された出力画像データ
を作成する(step7)。この出力画像データは直ち
に外部に出力されるか、メモリ114に一旦保存され
る。
【0032】なお、裏写り除去の原理に関連して説明し
たように、反射率Cの背景で3回目の読み取りを行い、
処理/制御部113において、1回目と2回目の画像デ
ータの差に補正係数C/(A−B)を乗じて補正データ
を計算し、これを3回目の画像データより差し引くこと
により出力画像データを作成することも可能であり、こ
のような動作も本実施の形態に包含される。
【0033】ここまでは説明しなかったが、step5
において画像データの原稿外側部分の検出も行い、原稿
外側部分については、差データの値を0にするか、st
ep6で補正データの値を0にする(つまり補正しな
い)処理も行われる。具体的には、原稿外側部分では背
景からの反射光によって読み取り出力のレベルが決まる
ため、1回目の画像データと2回目の画像データを比較
し、その差が所定値を超える範囲を原稿外側部分として
検出する。例えば、1回目と2回目の読み取り時の背景
の反射率の比が2倍以上であれば、1回目の画像データ
と2回目の画像データを比較し、その差が2倍以上とな
る部分を原稿外側部分として検出する。このようにし
て、原稿の外側部分について補正を行わないようにする
ことにより、原稿外側部分に黒縁の生じない出力画像デ
ータを作成することができる。
【0034】また、step6で用いられる補正係数
は、1回目と2回目の読み取り時の背景の反射率A,B
(又は、さらに3回目の読み取り時の背景の反射率C)
によって決まる。したがって、それらの反射率が既知で
あれば、予め計算し設定した補正係数を用いることがで
きるが、反射率を測定して補正係数を算出したもよい。
例えば、step2,4において、原稿画像の読み取り
に先立って背景の読み取りを行い、その読み取りデータ
から背景の反射率を検出し、その反射率を用いて例えば
step6で補正係数を算出するようにしてもよく、こ
れも本実施の形態に包含される。あるいは、step5
で原稿外側部分を検出した際に、各回の画像データの原
稿外側部分のレベルから背景反射率を検出し、それを用
いて補正係数を算出してもよく、これも本実施の形態に
包含される。
【0035】このように、背景の反射率を測定して補正
係数を算出する構成とすると、原稿押さえ板101や背
景として利用するシートなどの反射部材の経年変化など
により反射率が変化しても正確な補正係数を用いて高精
度な裏写り除去が可能である。また、任意の反射率のシ
ートなどを背景として利用することができるため、例え
ば白色以外の地色の原稿の場合に、その地色に近い反射
率のシートなどを、補正対象となる画像データの読み取
り時に(以上の説明の例では2回目もしくは3回目の読
み取り時)背景として利用することにより、原稿外側も
地色に近く、したがって白縁の生じない、高品質な出力
画像データを得ることができる。
【0036】なお、画像読み取り手段と読み取り面照明
手段を図3に示したように固定し、副走査もイメージセ
ンサで行うように変更することも可能である。このよう
な構成の画像読取装置も本発明に当然に包含される。
【0037】《実施の形態2》図11は本発明の第2の
実施の形態である画像読取装置の概略構成図である。図
11において、202は原稿1の副走査送りのための送
りローラである。原稿1の読み取り面(下面)を照明す
るために、それに対向させて、光源204と必要に応じ
て設けられるレンズなどの光学系204aからなる読み
取り面照明手段が配設されている。この光学系204a
は光源204と一体化されることもある。また、読み取
り面照明手段により照明される原稿1の部分の画像を読
み取るために、CCDイメージセンサなどのライン型イ
メージセンサ203と必要に応じてその前面に設けられ
るレンズなどの光学系203aからなる画像読み取り手
段が配設されている。この光学系203aはイメージセ
ンサ203と一体化されることもある。また、読み取り
面照明手段と画像読み取り手段とが一体化されることも
ある。
【0038】205は原稿1を介し画像読み取り手段と
対向する位置に配設され、画像読み取り手段による画像
読み取り時に原稿1の背景となる反射率可変反射板であ
る。この反射率可変反射板105は、その反射率が電気
的に可変なもので、例えばエレクトロクロミック素子や
液晶板などからなる。
【0039】210はイメージセンサ203より出力さ
れるアナログ画像信号を、リセットノイズを除去するた
めの相関サンプリングを行ったのちデジタル信号に変換
するCDS・A/D回路、211は光源204を駆動す
るための光源駆動回路、212は送りローラ202を回
転駆動するためのパルスモータなどのモータ207を駆
動するためのモータ駆動回路、213は反射率可変反射
板205の反射率を電気的に制御するための反射板駆動
回路である。214はCDS・A/D回路210から入
力するデジタル画像データの処理のための処理手段と、
光源駆動回路211、モータ駆動回路212、反射板駆
動回路213の制御などを行う制御手段とを兼ねる処理
/制御部であり、例えば汎用のマイクロプロセッサやデ
ジタル信号プロセッサ(DSP)などで実現される。2
15は処理/制御部214の作業記憶域や画像データ記
憶域などとして利用されるメモリである。なお、原稿1
の位置制御などのためのセンサ類も存在するが図中省略
されている。
【0040】図12は、この画像読取装置の動作の概略
を示すフローチャートである。このフローチャートを参
照して動作を説明する。
【0041】まず、処理/制御部214は、反射板駆動
回路213によって反射率可変反射板205を第1の反
射率(A)に設定させる(step11)。処理/制御
部214は、光源駆動回路211により読み取り面照明
用の光源204を点灯させ、モータ駆動回路212にモ
ータ207の駆動を開始させて原稿1の副走査送りを開
始させ、CDS・A/D回路210より入力する画像デ
ータをメモリ215に保存する(step12)。この
1回目の読み取り動作が終了すると、処理/制御部21
4は光源204を消灯させ、原稿1を所定位置に戻すよ
うにモータ207の駆動を制御する。
【0042】次に、処理/制御部214は、反射板駆動
回路213によって反射率可変反射板205を第2の反
射率(B)に設定させる(step13)。ここでは、
A>Bとする。
【0043】処理/制御部214は、光源204を点灯
させ、モータ207の駆動を開始させて2回目の読み取
り動作を行い、その画像データをメモリ215に保存す
る(step14)。この読み取り動作が終了すると、
処理/制御部214は光源204を消灯させ、原稿1を
排出させるようにモータ207の駆動を制御する。
【0044】以上のようにして2回の読み取り動作が終
了すると、処理/制御部214は、メモリ215に保存
されている2回目の画像データと1回目の画像データの
差を計算し(step15)、その差データに補正係数
A/(A−B)を乗じて、1回目の画像データに含まれ
る背景からの反射光成分に相当した補正データを作成す
る(step16)。そして、1回目の画像データから
補正データを差し引くことにより、裏写りが高精度に除
去された出力画像データを作成する(step17)。
この出力画像データは直ちに外部に出力されるか、メモ
リ215に一旦保存される。
【0045】なお、前記実施の形態1に関連して説明し
たように、反射率可変反射板205を反射率Cに設定し
て3回目の読み取りを行い、処理/制御部214におい
て、1回目と2回目の画像データの差に補正係数C/
(A−B)を乗じて補正データを計算し、これを3回目
の画像データより差し引くことにより出力画像データを
作成することも可能であり、このような動作も本実施の
形態に包含される。
【0046】また、前記実施の形態1と同様に、ste
p15において画像データの原稿外側部分の検出も行
い、原稿外側部分については、差データの値を0にする
か、step6で補正データの値を0にする(つまり補
正しない)処理も行われる。このように原稿の外側部分
について補正を行わないようにすることにより、原稿外
側部分に黒縁の生じない出力画像データを作成すること
ができる。
【0047】また、step16で用いられる補正係数
は、予め計算し設定した補正係数を用いることができる
が、前記実施の形態1に関して説明したように、反射率
を測定して補正係数を算出してもよく、例えば、ste
p12,14において、原稿画像の読み取りに先立って
背景の読み取りを行い、その読み取りデータから背景の
反射率を検出し、その反射率を用いて例えばstep1
6で補正係数を算出するようにしてもよく、これも本実
施の形態に包含される。あるいは、step15で原稿
外側部分を検出した際に、各回の画像データの原稿外側
部分のレベルから背景反射率を検出し、それを用いて補
正係数を算出してもよく、これも本実施の形態に包含さ
れる。
【0048】このように、背景の反射率を測定して補正
係数を算出する構成とすると、反射率可変反射板205
の経年変化などにより反射率特性が変化しても正確な補
正係数を用いて高精度な裏写り除去が可能である。ま
た、例えば白色以外の地色の原稿の場合に、その地色に
近い反射率に設定して補正対象となる画像データの読み
取り(以上の説明の例では2回目もしくは3回目の読み
取り)を行うことにより、原稿外側も地色に近く、した
がって白縁の生じない、高品質な出力画像データを得る
ことができる。
【0049】なお、原稿画像全体を2回又は3回読み取
った後に出力画像データの作成のための処理を行った
が、1ライン毎に反射率可変反射板205の反射率を切
り替えて各ラインの読み取りを2回以上行い、1回の副
走査動作で背景の反射率が異なる2枚以上の画像データ
を取得するように動作させることも可能である。この場
合の動作の詳細は以上の説明から明らかであろう。この
ような動作を行う態様も本実施の形態に包含される。
【0050】また、画像読み取り手段と読み取り面照明
手段を図3に示したように固定し、副走査もイメージセ
ンサで行うように変更することも可能である。このよう
な構成の画像読取装置も本発明に当然に包含される。
【0051】《実施の形態3》図13は本発明の第3の
実施の形態である画像読取装置の光学的/機構的部分の
概略構成図であり、電気的部分は省略されている。
【0052】この画像読取装置は、前記実施の形態2の
画像読取装置の反射率可変反射板(205)を可動反射
板305に置き換え、この可動反射板305を副走査方
向に移動させるためのアクチュエータ313を追加した
構成である。可動反射板305は反射率の異なる複数の
反射面を持ち、副走査方向の位置を変えることによって
画像読み取り手段による読み取りの際の背景の反射率を
切り替えることができる。ここに示す例では、可動反射
板305は、図中に「白部」と「黒部」で模式的に表し
た反射率の異なる2つの反射面を持つが、反射率の異な
る3つ以上の反射面を持たせ、読み取りの際の背景の反
射率を3種類以上に切り替えできるようにすることも可
能である。また、主走査方向に延びた複数の反射面を持
つ可動反射板を用い、これを主走査方向と平行な軸周り
に所定角度回すことによって、背景となる反射面を切り
替える構成とすることも可能である。
【0053】この画像読取装置の電気的部分の構成は図
11に示した構成と同様であるが、反射板駆動回路21
3はアクチュエータ313の駆動回路に置き換えられ
る。
【0054】この画像読取装置の動作は前記実施の形態
2と同様であるので、その説明を援用し、説明を繰り返
さない。ただし、図12のstep11とstep13
に相当するステップでは、可動反射板305の所望の反
射面を背景となる位置に占位させるようにアクチュエー
タ313を駆動することになる。
【0055】前記実施の形態2では、反射率可変反射板
(205)が一般に高価なものになる。これに比べ、本
実施の形態における可動反射板305とアクチュエータ
313は遙かに安価に実現できる点が有利である。
【0056】《実施の形態4》図14は本発明の第4の
実施の形態である画像読取装置の概略構成図である。図
14において、402は原稿1の副走査送りのための送
りローラである。原稿1の読み取り面(下面)を照明す
るために、それに対向させて、光源404と必要に応じ
て設けられるレンズなどの光学系404aからなる読み
取り面照明手段(1)が配設されている。この光学系4
04aは光源404と一体化されることもある。また、
この読み取り面照明手段(1)により照明された原稿1
の部分の画像を読み取るために、CCDイメージセンサ
などのライン型イメージセンサ403と必要に応じてそ
の前面に設けられるレンズなどの光学系403aからな
る画像読み取り手段(1)が配設されている。この光学
系403aはイメージセンサ403と一体化されること
もある。また、読み取り面照明手段(1)と画像読み取
り手段(1)とが一体化されることもある。405は原
稿1を介し画像読み取り手段(1)と対向する位置に配
設された、画像読み取り手段(1)による画像読み取り
時に原稿1の背景となる反射板であり、その反射率はB
である。
【0057】画像読み取り手段(1)による読み取り位
置から副走査方向に距離dだけ進んだ位置において原稿
1の読み取り面を読み取るために、CCDイメージセン
サなどのライン型イメージセンサ406と必要に応じて
設けられるレンズなどの光学系406aからなる、もう
1つの画像読み取り手段(2)が配設されている。光学
系406aはイメージセンサ406と一体化されること
もある。この画像読み取り手段(2)による画像読み取
り位置において原稿1の読み取り面を照明するために、
光源407と必要に応じて設けられるレンズなどの光学
系407aからなる読み取り面照明手段(2)が配設さ
れている。この光学系407aは光源407と一体化さ
れることもある。また、読み取り面照明手段(2)と画
像読み取り手段(2)とが一体化されることもある。4
08は、画像読み取り手段(2)による画像読み取り時
に原稿1の背景となる反射板であり、その反射率はAで
ある。ここではA>Bとする。
【0058】409は送りモータ402を回転駆動する
ためのパルスモータなどのモータであり、410はモー
タ409を駆動するためのモータ駆動回路である。41
1は光源404,407を駆動するための光源駆動回路
である。412,413はイメージセンサ403,40
6より出力されるアナログ画像信号を、リセットノイズ
を除去するための相関サンプリングを行ったのちデジタ
ル信号に変換するCDS・A/D回路である。414
は、CDS・A/D回路412,413から入力するデ
ジタル画像データの処理のための処理手段と、光源駆動
回路411、モータ駆動回路410の制御などを行う制
御手段とを兼ねる処理/制御部であり、例えば汎用のマ
イクロプロセッサやデジタル信号プロセッサ(DSP)
などで実現される。415は、処理/制御部414の作
業記憶域や画像データ記憶域などとして利用されるメモ
リである。なお、原稿1の位置制御などのためのセンサ
類も存在するが図中省略されている。
【0059】図15は、この画像読取装置の動作の概略
を示すフローチャートである。このフローチャートを参
照して動作を説明する。
【0060】まず、処理/制御部414は、光源駆動回
路411により読み取り面照明用の光源404,407
を点灯させ、モータ駆動回路410にモータ409の駆
動を開始させる(step41)。原稿1の先頭が所定
位置に到達した時点から2つの画像読み取り手段
(1),(2)による読み取り動作(step42)が
開始する。step42以降の各ステップは、すべて1
ライン単位の処理である。
【0061】1ラインの読み取り毎に、処理/制御部4
14はCDS・A/D回路412より入力するライン画
像データ(1)をメモリ415に保存する(step4
3)。また、同時にCDS・A/D回路413より入力
するライン画像データ(2)が有効であるか判定する
(step44)。画像読み取り手段(1),(2)の
読み取り位置はdだけ離れているため、画像読み取り手
段(1),(2)が毎秒読み取るライン数をn、原稿1
が毎秒送られる距離をLとすると、画像読み取り手段
(1)によって読み取られるラインと画像読み取り手段
(2)によって読み取られるラインとはd/L×nライ
ンだけずれている。step44では、この読み取りの
ずれを考慮して、画像読み取り手段(2)により最初の
ラインが有効に読み取られたか否かを判定するわけであ
る。無効と判定された場合には、step45には進ま
ずstep42に戻る。
【0062】step44でライン画像データ(2)が
有効であると判定される場合には、処理/制御部414
は、そのライン画像データ(2)と同じラインのライン
画像データ(1)をメモリ415より読み出す。このラ
インのライン画像データ(1)はメモリ415から消去
して構わない。この時に読み出されるライン画像データ
(1)は、当該ライン画像データ(2)より時間的にd
/L×nラインだけ前に読み取られて保存されたもので
ある。そして、このライン画像データ(2)とライン画
像データ(1)の差データを算出する(step4
6)。この差データの設定値以上の部分については、値
を0にする(step47)。これは原稿の外側部分に
黒縁を生じさせないためである。次に、この差データに
反射板405,408の反射率で決まる補正係数(ここ
ではA/(A−B))を乗じることにより、ライン画像
データ(2)に含まれる背景からの反射光による成分に
相当する補正ラインデータを作成する(step4
8)。そして、この補正ラインデータをライン画像デー
タ(2)から差し引くことにより裏写りを除去した出力
ライン画像データを作成し、これをメモリ415に保存
する(step49)。
【0063】このようなライン単位の読み取り動作と処
理は、最終ラインのライン画像データ(2)まで繰り返
される。最終ラインまで処理が終了すると(step5
0,YES)、メモリ415上に裏写りが高精度に除去
され、また原稿外側に黒縁が生じない出力画像データが
得られる。そして、光源404,407が消灯され、ま
た、原稿1を排出させるようにモータ409が駆動され
原稿1が排出されると、一連の動作を終了する。
【0064】なお、本実施の形態においても、前記実施
の形態1で述べたように、反射板405,408の反射
率を測定して補正係数を算出するようにしてもよい。例
えば、step47の最初の実行時に、原稿外側部分の
ライン画像データ(1),(2)の値によって反射率を
測定し、その反射率によって算出した補正係数をste
p48で用いることができ、このような構成も本実施の
形態に包含される。
【0065】また、画像読み取り手段(1),(2)に
よって先頭ラインから最終ラインまでのライン画像デー
タをメモリ415に保存し、最終ラインの読み取りが終
了した後に同様の処理を行ってもよく、そのような構成
も本実施の形態に包含される。ただし、前述のように1
ライン単位で読み取り動作と並行して出力画像データの
作成のための処理を行うほうが、ライン画像データの保
存のために必要な記憶容量を削減できるとともに、読み
取り動作の終了とほぼ同時に出力画像データを取得する
ことができる利点がある。
【0066】また、読み取り面照明手段、画像読み取り
手段及び反射板を3組設け、その2つの組の画像読み取
り手段により読み取られた画像データを用いて前述のよ
うな補正データ作成処理を行い、その補正データを残り
の画像読み取り手段により得られた画像データから差し
引くことによって出力画像データを作成する構成も可能
であり、これも本実施の形態に包含される。
【0067】以上に説明した前記各実施の形態におい
て、裏写り情報を除去する処理により低透過率の原稿で
は出力画像のコントラストが低下する場合がある。この
場合、以上に説明した方法で作成された出力画像データ
に適当なゲインを掛けることでコントラストを向上させ
ることができる。具体的には、高い反射率の背景で読み
取られた画像データの原稿外側部分のレベルを検出し、
原稿内の最大輝度部分(白地部分)をそのレベルに合わ
せるようなゲインを掛ければよい。また外枠の部分は、
この処理を行わない様にすれば外側に白枠が付くことを
防止できる。
【0068】ここまでの説明では、モノクロ画像の読み
取りであるかカラー画像の読み取りであるか特に言及し
なかった。カラー画像の読み取りを行う装置の場合に
は、異なる波長感度を持つ受光素子を配列したカラー読
み取り用のイメージセンサを用い、例えばRGBあるい
はCMYの各色版毎に画像を読み取り、同様の処理を行
えばよい。カラー画像を読み取る場合に、本発明による
裏写り除去処理によって別の効果が得られる。すなわ
ち、従来の裏写り防止の無い装置の場合、原稿の透過率
が低いと、反射板の影響で画像の色が異なってしまう。
しかし、本発明による裏写り除去処理を行うと、背景か
らの反射光を除去した、原稿からの反射光の画像を得ら
れるため、光源を白色光源にし、読み取り用受光素子の
受光分布を人間の比視感度に合わせることで、原稿画像
の色を忠実に反映させた画像を読み取ることができる。
なお、光源に白色光源を使用できない場合や、イメージ
センサの受光素子の波長感度分布を比視感度に合わせる
ことができない場合には、白色の原稿を読み取り、原稿
地肌が白になるようなRGB又はCMYの係数を検出
し、この係数を実際の読み取り画像に乗じることでカラ
ーバランスを合わせることが可能である。反射板を白色
にして、原稿の読み取り先だって反射板を読み取り、そ
のデータから、それら係数を検出してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1乃至4記載の発明によれば、原稿画像が2値画像であ
ろうと濃淡画像であろうと、裏写りを高精度に除去した
高品質の画像読み取りが可能となり、また請求項5記載
の発明によれば、原稿の背景となるシートや反射板など
の経年変化による反射率の変化の影響を排除し、高精度
な裏写り除去が可能となり、また、任意の反射率のシー
トなどを原稿の背景として使用可能となる等々、多くの
効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像読取装置の一般的構成の一例を示す概略構
成図である。
【図2】画像読取装置の一般的構成の他の例を示す概略
構成図である。
【図3】画像読取装置の一般的な構成の他の例を示す概
略構成図である。
【図4】ライン型イメージセンサとエリア型イメージセ
ンサの説明図である。
【図5】画像読み取りに関係する反射光の説明図であ
る。
【図6】裏写りの説明図である。
【図7】黒い縁取りの説明図である。
【図8】本発明による裏写り除去の原理を説明するため
の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態である画像読取装置
の概略構成図である。
【図10】図9の画像読取装置の動作を説明するための
フローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態である画像読取装
置の概略構成図である。
【図12】図11の画像読取装置の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態である画像読取装
置の概略構成図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態である画像読取装
置の概略構成図である。
【図15】図14の画像読取装置の動作を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 原稿 101 原稿押さえ板 102 読み取りユニット 103 モータ 104 リードネジ 105 光源 106 イメージセンサ 110 CDS・A/D回路 111 光源駆動回路 112 モータ駆動回路 113 処理/制御部 114 メモリ 202 送りローラ 203 イメージセンサ 204 光源 205 反射率可変反射板 210 CDS・A/D回路 211 光源駆動回路 212 モータ駆動回路 213 反射板駆動回路 214 処理/制御部 215 メモリ 305 可動反射板 313 アクチュエータ 402 送りローラ 403 イメージセンサ 404 光源 405 反射板 406 イメージセンサ 407 光源 408 反射板 409 モータ 410 モータ駆動回路 411 光源駆動回路 412 CDS・A/D回路 413 CDS・A/D回路 414 処理/制御部 415 メモリ
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 AB02 BA01 BA02 BB02 BC05 BC09 BC11 BC14 CA17 CB22 DB01 DC09 5B057 AA11 BA02 BA15 BA19 BA26 CA12 CA16 CB12 CB16 CC01 CE02 CH08 CH11 5C072 AA01 BA15 CA02 DA02 DA04 DA21 DA23 EA05 MB04 UA06 UA11 UA13 WA04 XA01 5C077 LL02 MM03 MM23 PP21 PP47 PQ12 PQ22 SS01 TT06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の読み取り面を照明するための照明
    手段と、 原稿の読み取り面側から原稿の画像を読み取るための画
    像読み取り手段と、 前記画像読み取り手段による原稿の画像の読み取りを、
    異なった反射率の反射部材を背景として複数回行って得
    られた複数の画像データ中の2つの画像データの差に補
    正係数を乗じて背景からの反射光の影響を除去するため
    の補正データを作成し、この補正データを前記複数の画
    像データ中の1つの画像データから差し引くことにより
    出力画像データを作成する処理手段とからなることを特
    徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 原稿の裏面側に配設された、反射率が電
    気的に可変の反射板と、 前記反射板の反射率を電気的に制御する反射率制御手段
    と、 原稿の読み取り面を照明するための照明手段と、 原稿の読み取り面側から原稿の画像を読み取るための画
    像読み取り手段と、 前記画像読み取り手段により、前記反射板の反射率が異
    なる状態で、原稿の画像の読み取りを複数回行うことに
    よって得られた複数の画像データ中の2つの画像データ
    の差に補正係数を乗じて前記反射板からの反射光の影響
    を除去するための補正データを作成し、この補正データ
    を前記複数の画像データ中の1つの画像データから差し
    引くことにより出力画像データを作成する処理手段とか
    らなることを特徴とする画像読取装置。
  3. 【請求項3】 原稿の裏面側に配設された、反射率の異
    なる複数の反射面を持つ可動の反射板と、 原稿の読み取り面を照明するための照明手段と、 原稿の読み取り面側から原稿の画像を読み取るための画
    像読み取り手段と、 前記画像読み取り手段による画像読み取り時に原稿の背
    景となる位置に前記反射板の複数の反射面中の選択した
    反射面を占位させるように前記反射板を駆動するための
    反射板駆動手段と、 前記反射板の異なった反射面が前記背景の位置に占位し
    た状態で前記画像読み取り手段により画像読み取りを複
    数回行うことにより読み取られた複数の画像データ中の
    2つの画像データの差に補正係数を乗じて前記反射板か
    らの反射光の影響を除去するための補正データを作成
    し、この補正データを前記複数の画像データ中の1つの
    画像データから差し引くことにより出力画像データを作
    成する処理手段とからなることを特徴とする画像読取装
    置。
  4. 【請求項4】 原稿の読み取り面を照明するための複数
    の照明手段と、 前記複数の照明手段と1対1に対応した、原稿の読み取
    り面側から原稿の画像を読み取るための複数の画像読み
    取り手段と、 前記複数の画像読み取り手段と1対1に対応し、対応し
    た画像読み取り手段による原稿画像の読み取り時に背景
    となる位置に配設された、反射率の異なる複数の反射板
    と、 前記複数の画像読み取り手段により読み取られた複数の
    画像データ中の2つの画像データの差に補正係数を乗じ
    て前記複数の反射板中の特定の反射板からの反射光の影
    響を除去するための補正データを作成し、この補正デー
    タを前記特定の反射板に対応した前記画像読み取り手段
    により読み取られた画像データから差し引くことにより
    出力画像データを作成する処理手段とからなることを特
    徴とする画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記処理手段は、前記画像読み取り手段
    により読み取られた画像データから背景の反射率を測定
    し、測定した反射率を用いて前記補正係数を決定するこ
    とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の画像読取
    装置。
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