JP2002287834A - 基準電圧源回路 - Google Patents

基準電圧源回路

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JP2002287834A
JP2002287834A JP2001086713A JP2001086713A JP2002287834A JP 2002287834 A JP2002287834 A JP 2002287834A JP 2001086713 A JP2001086713 A JP 2001086713A JP 2001086713 A JP2001086713 A JP 2001086713A JP 2002287834 A JP2002287834 A JP 2002287834A
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mos transistor
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JP2001086713A
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Yoshiki Iwakura
良樹 岩倉
Yukio Otaka
幸夫 大高
Katsuyoshi Aihara
克好 相原
Shinichi Komine
小峰  伸一
Takakazu Yano
矢野  敬和
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタートアップ用コンデンサを用いるなど電
源投入時の即座の安定動作を成し遂げようとすると、定
常動作時の電源変動に対し不安定になったり、また緩や
かに電源電圧が高くなるような電源投入に対しては即座
の動作に到らない場合もある。逆に定常動作時の電源変
動に対し安定化用コンデンサ等を用いて安定に動作させ
ようとすると、電源投入時の動作が不確実になったり安
定動状態に達するまでの時間が非常に長くなったりしシ
ステムの起動性が悪化してしまう。 【解決手段】 基準電圧を発生する基準電圧発生回路1
0の動作状態を検出する動作検出回路11と、動作検出
回路11の検出出力信号に基づき基準電圧発生回路10
を安定起動動作せしめる起動発生回路12を備えた構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定電流源や定電圧
源に利用される基準電圧または基準電流を発生させる基
準電圧源回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の回路システムにおいて、特性の安
定化、動作の安定化、および低電力化等を達成するため
にほとんどのシステムに定電圧回路や定電流回路が使用
されている。これらは例えば電源電圧や駆動電圧の変動
に対し、所望の特性を安定に出力するために不可欠の回
路となっている。この定電流回路や定電圧回路は、電流
または電圧を安定に出力するためにその基準となる基準
電流源または基準電圧源を備えており、これらの回路特
性は定電流回路や定電圧回路の諸特性を決定する重要な
役目を果たしている。
【0003】基準電圧源の回路構成においては多種多様
であるが、本発明ではその電圧特性が非常に良好な典型
的な例であるバンドギャップリファレンス型の基準電圧
源回路に関するもので、その動作の安定性に関する。バ
ンドギャップリファレンス型基準電圧源は、構成および
動作から基準電流源でもある。
【0004】バンドギャップリファレンス型の基準電圧
源および基準電流源に関しCMOS集積回路構成の従来
例を、図6の回路図を用いて説明する。電源64は高電
位側が電源系のグランド(図ではGndと記す)に接続
され、低電圧側が電源系のマイナス側Vssに接続され
ている。
【0005】基準電圧発生回路60は、拡散抵抗または
多結晶シリコン抵抗などで構成される基準抵抗61と、
Pチャネル型のMOSトランジスタ62a、62bと、
Nチャネル型のMOSトランジスタ63a、63bより
なるカレントミラーを利用したバンドギャップリファレ
ンス型基準電圧源であり、安定した基準電圧Vref
1、Vref2を出力する。この基準電圧発生回路60
は、電源64の巾広い電圧領域において電源電圧にほと
んど依存しない一定電圧を出力するため、一般の定電圧
電源の安定な基準電圧源として、ボルテージフォロア型
のアンプと組み合わせて良く用いられる。
【0006】同時に、各MOSトランジスタ62a,6
2b,63a,63bを流れる電流も電源電圧にほとん
ど依存しない安定した一定電流となるために、例えばP
チャネル型のMOSトランジスタ62bのゲート電圧を
同型のMOSトランジスタ65のゲートに接続すること
より、MOSトランジスタ65のソース−ドレイン間電
流は両MOSトランジスタ62b,65のカレントミラ
ー比で決まる一定電流となり、電圧依存性の少ない良好
な定電流回路67を構成できる。
【0007】しかしながら、上記基準電圧源の特性はい
くつかの問題を抱えている。第1の問題点は電源投入時
の安定動作に関するものである。
【0008】基準電圧発生回路60は電源投入時に電流
が流れ始めると、各MOSトランジスタ62a,62
b,63a,63bがフィードバック的に動作を開始
し、平衡状態では基準電圧出力Vref1、Vref2
はMOSトランジスタ63a,62bのしきい値電圧近
傍となる。その結果、定電流回路67も電源電圧にほと
んど依存しない安定した定電流を出力する。
【0009】しかし、もし各電流が流れ始めないとこの
回路は遮断されたままの状態となるため、未動作時には
漏れ電流が流れるように例えばMOSトランジスタ62
aのチャネル巾を大きく設計することもあるが、低温時
では漏れ電流も少ないことから安定平衡状態に達するま
でに非常に長い時間を要す。通常は1秒以内には安定動
作に入ることが要求される。
【0010】それに対して、安定平衡状態に到達するま
での時間を早くするためにMOSトランジスタ63aの
ドレインとグランド間にスタートアップ用コンデンサ6
8を挿入し、電源投入時に必ずMOSトランジスタ63
aのソース・ゲート−ドレイン間にトリガ要素的電圧を
発生させ起動性を高める手法を導入することもある。
【0011】またパワーオンリセット回路を別途設け、
電源投入時はトリガ的に基準電圧発生回路60に外部ス
タートをかける手段もある。しかしこれらは電源電圧が
非常に緩やかに投入される場合には、大電流トリガとな
らず確実性に欠ける。
【0012】従来の基準電圧源の第2の問題点は、定常
動作時の電源変動に対する出力電圧または出力電流の安
定性に関してである。前述の起動性を高めるスタートア
ップ用コンデンサ68を挿入した場合では、平衡状態の
安定動作中において電源変動が発生するとMOSトラン
ジスタ63aのドレイン−グランド間電圧は、スタート
アップ用コンデンサ68により変動に対し安定となるた
め、基準電圧出力Vref1は電源電圧の変動の影響を
直接受け、その結果MOSトランジスタ63bの電流は
変動して、基準電圧Vref2も変動し、したがって電
源変動に弱い基準電圧発生回路となってしまう。
【0013】図7は従来例を示す図6の基準電圧発生回
路60の基準電圧出力Vref2、および基準電流Ir
ef2の電源投入後と安定動作中の特性を、横軸を経過
時間にして図示したグラフである。
【0014】電源電圧70はある所定の電源電圧Vss
を投入した時の電源電圧の時間的変化と安定動作時の電
源変動を模式的に図示したものである。破線で示した基
準電圧出力71は、スタートアップ用コンデンサ68を
挿入した時の電源電圧70で示されるような電圧印加の
際の基準電圧Vref2の出力電圧を示している。
【0015】電源投入時を示す領域Aではスタートアッ
プ用コンデンサ68により直ちに平衡状態に達するが、
定常動作時を示す領域Bでは急激な電源電圧70の変動
が発生すると基準電圧出力Vref2が電源変動の影響
を受けている様子がわかる。
【0016】一方、定常時の電源変動特性を改善するた
めに、たとえばMOSトランジスタ63aのソース−ゲ
ート間電圧を一定に保つために、図6におけるスタート
アップ用コンデンサ68の代わりに安定化用コンデンサ
69をMOSトランジスタ63aのソース−ゲート間
(Vss−ゲート間)に挿入すると、電源変動はMOS
トランジスタ62aのソース−ドレイン間で吸収される
ために非常に安定な特性が得られる。
【0017】通常はMOSトランジスタ62a、62
b、63a、63bのゲート容量が、基準電圧発生回路
60の素子間を接続する配線等の浮遊容量よりも充分大
きいため安定化用コンデンサ69の役目を多少果たす
が、確実に安定化させるには別途の新たな安定化用コン
デンサ69が必要となる。
【0018】この基準電圧の挙動の様子を図7の実線の
基準電圧出力72に示す。しかしこの場合は、電源投入
時に安定化用コンデンサ69は直ちに充電されないため
に、MOSトランジスタ63aのゲート−ソース間には
電圧がすぐ発生しないため電流が流れず、カレントミラ
ーで動作するMOSトランジスタ63bも電流が流れず
動作しない。よってMOSトランジスタ62b、62a
も動作せず、結局漏れ電流やノイズによるトリガを待つ
ことになり起動性に欠け、安定動作に達するまでの時間
を示す安定動作到達時間が非常に長くなるという問題が
残る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上説明してきたよう
に従来技術の基準電圧源は、スタートアップ用コンデン
サ68を用いて電源投入時の即座の安定動作を成し遂げ
ようとすると、定常動作時の電源変動に対し不安定にな
る。また緩やかな電源投入に対しては、即座の動作に到
らない。
【0020】また逆に定常動作時の電源変動に対し安定
化用コンデンサ69を用いて安定に動作させようとする
と、電源投入時の動作が不確実になったり安定動作状態
に達するまでの時間が非常に長くなったりし、システム
の安定動作への起動性が悪化してしまう。
【0021】前述の現象は電池等で動作する携帯機器、
とくに電池容量の小さいコイン型の電池等で動作する電
子時計などでは、回路電流が数十nA程度と低いため
に、基準電圧源自身の低消費電力化も必須となることか
ら、基準電圧源の消費電流は数nA程度と低く、よって
スタート時の漏れ電流も極端に少なく、かつ定常動作時
の電源変動に対する追従性も低下することから、安定化
用コンデンサ69の必要性も重要となり、その結果電源
投入時の起動性が悪化してしまう。
【0022】〔発明の目的〕本発明の目的は、上述した
問題点を解決して、電源投入時の起動性を確保し、さら
に定常動作時の電源変動に対し安定して動作する基準電
圧源回路を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の基準電圧源回路は、下記記載の手段を採用
する。
【0024】本発明の基準電圧源回路は、基準抵抗と複
数のMOSトランジスタより構成されるバンドギャップ
リファレンス型の基準電圧発生回路を有する基準電圧源
回路であって、基準電圧を発生する前記基準電圧発生回
路の動作状態を検出する動作検出回路と、該動作検出回
路の検出出力信号に基づき前記基準電圧発生回路を安定
起動動作せしめる起動発生回路とを備えたことを特徴と
する。
【0025】本発明の基準電圧源回路における前記起動
発生回路は、前記動作検出回路の出力により制御される
MOSトランジスタで構成されていることを特徴とす
る。
【0026】本発明の基準電圧源回路における前記動作
検出回路は、抵抗と、前記基準電圧発生回路の出力で制
御されるMOSトランジスタと有することを特徴とす
る。
【0027】本発明の基準電圧源回路における前記動作
検出回路は、抵抗と、前記基準電圧発生回路の出力で制
御されるNチャネル型のMOSトランジスタとPチャネ
ル型のMOSトランジスタとを有することを特徴とす
る。
【0028】〔作用〕本発明の基準電圧源回路は、基準
電圧発生回路の動作状態を動作検出回路が常に監視し、
基準電圧発生回路の未動作を検出すると起動発生回路に
よって基準電圧発生回路を起動させるように動作するた
めに電源投入時では速やかに定常動作に達し、また定常
時においては外乱等により基準電圧発生回路が停止しか
けても即座に定常動作に復帰するので非常に安定性や信
頼性が高い。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の基準電圧源回路に
おける最適な実施形態を図1〜図5および図8を参照し
て説明する。図1は本発明の基準電圧源回路の基本構成
を示す回路図である。
【0030】図1に示すように、基準電圧発生回路10
は、基準抵抗と複数のMOSトランジスタで構成される
バンドギャップリファレンス型基準電圧発生回路で、従
来例で説明した図6における基準電圧発生回路60と同
様の動作をする。
【0031】自起動回路13は、動作検出回路11と起
動発生回路12とから構成され、本発明において新たに
設けられた回路である。動作検出回路11は基準電圧発
生回路10の第1の電圧出力Vref1を入力とし、常
に第1の電圧出力Vref1を監視しており、その第1
の電圧出力Vref1の電圧に応じた検出電圧11aを
起動発生回路12に出力する。
【0032】起動発生回路12は、動作検出回路11の
検出電圧11aを入力として制御され基準電圧発生回路
10の第2の電圧出力Vref2に起動用の信号を発す
る。
【0033】図1をシーケンス的に説明すると、動作検
出回路11は基準電圧発生回路10の第1の電圧出力V
ref1の出力電圧を監視しながら動作状態を監視し、
もし基準電圧発生回路10が動作状態に到っていない時
は、起動発生回路12を動作させその結果基準電圧発生
回路10を動作状態に起動させる。基準電圧発生回路1
0の動作を動作検出回路11が検出すると起動性回路1
2を遮断し定常状態に移行する。
【0034】このシーケンス動作により、従来のごとく
電源投入時の基準電圧発生回路の動作不良や起動性の低
下を解消でき安定動作を保証する。従って基準電圧発生
回路10は、従来例で説明した安定化用コンデンサ69
の挿入による電源変動対策を施しておくことも可能とな
り、電源投入時および定常動作時ともに非常に安定した
動作を本発明は提供するものである。
【0035】図2に図1に示した本発明実施形態の回路
構成例を示す。基準電圧発生回路10は従来例の図6に
おける基準電圧発生回路60と同じ構成である。基準電
圧発生回路10は拡散抵抗または多結晶シリコン抵抗な
どで構成される基準抵抗61と、Pチャネル型のMOS
トランジスタ62a、62bと、Nチャネル型のMOS
トランジスタ63a、63bよりなるカレントミラーを
利用したバンドギャップリファレンス型基準電圧源であ
り基準電圧Vref1、Vref2を出力する。
【0036】動作検出回路11はNチャネル型のMOS
トランジスタ23と抵抗24とで構成され、抵抗24は
MOSトランジスタ23のドレインに接続されている。
抵抗24は僅かな電流を流すための数MΩの高抵抗素子
で、例えば集積回路内であれば拡散抵抗または多結晶シ
リコン抵抗などが使用される。MOSトランジスタ23
のゲートは、基準電圧発生回路10の第1の電圧出力V
ref1に接続されている。
【0037】動作検出回路11の出力はMOSトランジ
スタ23のドレインであり、起動発生回路12の入力に
接続される。起動発生回路12は、動作検出回路11の
Nチャネル型のMOSトランジスタ23と同型のMOS
トランジスタ25で構成され、ゲートが入力でドレイン
が出力である。起動発生回路12の出力は、基準電圧発
生回路10の第2の電圧出力Vref2に接続されてい
る。
【0038】電源64は高電位側がグランドの接続され
ており、各回路を動作させるための電圧Vssを供給
し、安定化用コンデンサ69は本発明の実施形態では第
1の電圧出力Vref1に挿入されている。従来技術で
説明したごとく安定化コンデンサ69は定常時の急激な
電源変動対策用であるが、基準電圧発生回路10の各M
OSトランジスタ62a,62b,63a,63bのゲ
ート容量で特性的に満足できる場合は敢えて挿入しなく
ても構わない。
【0039】図2を用いて動作の説明をする。基準電圧
発生回路10は従来例の基準電圧発生回路60と同様の
動作であり、電源投入時に電流が流れ始めると各MOS
トランジスタ62a,62b,63a,63bがフィー
ドバック的に動作を開始し、平衡状態である定常動作時
では基準電圧出力Vref1、Vref2はMOSトラ
ンジスタ63a,62bのしきい値電圧近傍の電圧を安
定出力する。
【0040】従って動作検出回路11のMOSトランジ
スタ23は僅かに導通となっていることより抵抗24に
電流が流れ、動作検出回路11の出力であるMOSトラ
ンジスタ23のドレインは殆ど電圧Vssに近いローレ
ベルとなり、そのローレベルを入力とする起動発生回路
12のMOSトランジスタ25は遮断状態となってい
る。よって起動発生回路12の出力は何ら基準電圧発生
回路10には影響を与えない。また動作検出回路11の
抵抗24を数GΩの高抵抗にすることより、電流はほと
んど消費されない。
【0041】電源投入時や外乱により基準電圧発生回路
10が未動作状態に陥った場合は、第1および第2の電
圧出力Vref1,Vref2は正常電圧を出力せず、
それぞれVssレベル、グランドレベルとなり、動作検
出回路11のMOSトランジスタ23は遮断状態とな
る。よってMOSトランジスタ23のドレイン電圧つま
り動作検出回路11の出力電圧は、抵抗24によりグラ
ンド電位つまりハイレベルになるため、起動発生回路1
2のMOSトランジスタ25は充分な導通状態となる。
【0042】これにより基準電圧発生回路10の第2の
電圧出力Vref2はVss側に引っ張られ、基準電圧
発生回路10の各MOSトランジスタ62a,62b,
63a,63bが動作を開始し、急速に安定平衡状態に
達する。
【0043】その結果、電圧出力Vref1は通常の基
準電圧を出力するようになり、動作検出回路11のMO
Sトランジスタ23が導通となり動作検出回路11の出
力はローレベルに達し、よって起動発生回路12のMO
Sトランジスタ25は遮断となり定常状態に落ちつく。
【0044】動作検出回路11の動作速度は、ほぼ抵抗
24とMOSトランジスタ25のゲート容量の時定数で
決まるために、集積回路内でのゲート容量は通常1pF
以下であるので抵抗24は1GΩ以上でも充分速く、従
って動作検出回路11の定常電流も1nA以下に抑える
ことが可能となり、低消費電力を要求される集積回路に
も充分対応可能である。
【0045】次に図3を用いて図2に示す実施形態の動
作特性例について説明する。図3は従来例の説明に用い
た図7と同様のグラフで、図2の基準電圧発生回路10
の第2の電圧出力Vref2および基準電流Iref2
の電源投入時と定常動作中の特性を横軸を経過時間に図
示したグラフである。電圧30は電源電圧Vssの、基
準電圧31は基準電圧発生回路10の第2の電圧出力V
ref2の時間的変化を示している。
【0046】従来例の図7と比較してわかるように、本
発明の構成により電圧出力Vref2は、領域Aに示す
ごとく電源電圧投入時は迅速に立ち上がり100ミリ秒
に近い安定動作到達時間となり、領域Bに示すごとく定
常動作時の電源電圧の変動に対してはその影響が非常に
小さく安定に動作している。基準電圧発生回路10の第
1の電圧出力Vref1も、第2の電圧出力Vref2
と同等の特性を示す。
【0047】また基準電圧発生回路10の各MOSトラ
ンジスタ62a,62b,63a,63bを流れるIr
ef1,Iref2も縦軸を電流に置き換えると同様の
特性を示す。
【0048】以上本発明の実施形態に関し図1〜図3を
基に説明してきたが、図8に図2における動作検出回路
11および起動発生回路12の別の実施形態の例を示
す。基準電圧発生回路10は本発明の実施形態の図2に
おける基準電圧発生回路10と同じ構成である。
【0049】図8に示すように、基準電圧発生回路10
は、拡散抵抗または多結晶シリコン抵抗などで構成され
る基準抵抗61と、Pチャネル型のMOSトランジスタ
62a、62bと、Nチャネル型のMOSトランジスタ
63a、63bよりなるカレントミラーを利用したバン
ドギャップリファレンス型基準電圧源であり基準電圧V
ref1、Vref2を出力する。
【0050】動作検出回路11はPチャネル型のMOS
トランジスタ83と抵抗24とで構成され、抵抗24は
MOSトランジスタ83のドレインに接続されている。
抵抗24は図2で説明したのと同様に僅かな電流を流す
ための数MΩの高抵抗素子で、例えば集積回路内であれ
ば拡散抵抗または多結晶シリコン抵抗などが使用され
る。MOSトランジスタ83のゲートは、基準電圧発生
回路10の第2の電圧出力Vref2に接続されてい
る。
【0051】動作検出回路11の出力はMOSトランジ
スタ83のドレインであり、起動発生回路12の入力に
接続される。
【0052】起動発生回路12は、動作検出回路11の
Pチャネル型のMOSトランジスタ83と同型のMOS
トランジスタ85で構成され、ゲートが入力でドレイン
が出力である。起動発生回路12の出力は基準電圧発生
回路10の第1の電圧出力Vref1に接続されてい
る。
【0053】電源64は高電位側がグランドの接続され
ており、各回路を動作させるための電圧Vssを供給
し、安定化用コンデンサ69は本発明の実施形態例では
第1の電圧出力Vref1に挿入されている。従来例で
説明したごとく安定化コンデンサ69は定常時の急激な
電源変動対策用であるが、基準電圧発生回路10の各M
OSトランジスタ62a,62b,63a,63bのゲ
ート容量で特性的に満足できる場合は敢えて挿入しなく
ても構わない。
【0054】図8を用いて動作の説明をする。基準電圧
発生回路10は、本発明の実施形態の図2における基準
電圧発生回路10と同様の動作であり、電源投入時に電
流が流れ始めると各MOSトランジスタ62a,62
b,63a,63bがフィードバック的に動作を開始
し、平衡状態である定常動作時では基準電圧出力Vre
f1、Vref2はMOSトランジスタ63a,62b
のしきい値電圧近傍の電圧を安定出力する。
【0055】従って動作検出回路11のMOSトランジ
スタ83は僅かに導通となっていることより抵抗24に
電流が流れ、動作検出回路11の出力であるMOSトラ
ンジスタ83のドレインは殆どグランドレベルに近いハ
イレベルとなり、そのハイレベルを入力とする起動発生
回路12のMOSトランジスタ85は遮断状態となって
いる。よって起動発生回路12の出力は何ら基準電圧発
生回路10には影響を与えない。また動作検出回路11
の抵抗24を数GΩの高抵抗にすることより、電流はほ
とんど消費されない。
【0056】電源投入時や外乱により基準電圧発生回路
10が未動作状態に陥った場合は、第1および第2の電
圧出力Vref1,Vref2は正常電圧を出力せず、
それぞれVssレベル、グランドレベルとなり、動作検
出回路11のMOSトランジスタ83は遮断状態とな
る。よってMOSトランジスタ83のドレイン電圧つま
り動作検出回路11の出力電圧は、抵抗24によりVs
s電位つまりローレベルになるため、起動発生回路12
のMOSトランジスタ85は充分な導通状態となる。
【0057】これにより、基準電圧発生回路10の第2
の電圧出力Vref1はグランド側に引っ張られ、基準
電圧発生回路10の各MOSトランジスタ62a,62
b,63a,63bが動作を開始し、急速に安定平衡状
態に達する。
【0058】その結果、第2の電圧出力Vref2は、
通常の基準電圧を出力するようになり、動作検出回路1
1のMOSトランジスタ83が導通となり動作検出回路
11の出力はハイレベルに達し、よって起動発生回路1
2のMOSトランジスタ85は遮断となり定常状態に落
ちつく。以上説明したシーケンス動作により図8に示し
た実施形態の回路例は、図2で示した本発明の実施形態
の回路例と同様な動作をしその出力特性も図3と同じ特
性を示す。
【0059】次に図2における動作検出回路11の別の
実施形態を図4に示す。図4に示したNチャネル型のM
OSトランジスタ23は、図2の動作検出回路21のM
OSトランジスタ23と同じ構成で動作も同様である。
【0060】そのMOSトランジスタ23のドレインと
直列に接続された抵抗40と、抵抗40に接続されたP
チャネル型のMOSトランジスタ41とは、図2におけ
る動作検出回路11の抵抗24に換わる回路であり、M
OSトランジスタ41のゲートはドレインと接続され、
且つ抵抗40に接続されている。
【0061】図2における動作検出回路11の抵抗24
は高抵抗となるため集積回路内に構成する場合には大き
な占有面積を必要とするが、MOSトランジスタ41の
ソース−ドレイン間電圧がほぼしきい値電圧近傍に保た
れるため、その分抵抗40の両端電圧が低下することよ
り、同じ電流を流す場合には抵抗40の値をおよそ半減
可能である。つまり図4に示す動作検出回路は図2の動
作検出回路11に比べほぼ同じ動作にもかかわらず、抵
抗40は図2における抵抗24に比較して抵抗値を小さ
くできることから半導体集積回路上で小面積化できる。
【0062】また使用する電源電圧が高いときは、MO
Sトランジスタ41と同等な構造のMOSトランジスタ
を多段化して使用することも有効である。
【0063】また、特性のバラツキが多少許されるな
ら、図2の抵抗24や図4における抵抗40とMOSト
ランジスタ41の換わりにMOSトランジスタの遮断状
態の僅かなリーク特性を高抵抗として用いたりデプレッ
ション型トランジスタを利用することも可能であり更に
小面積化できる。
【0064】次に本発明の実施形態の応用例を図5に示
す。図5は本発明の自起動回路13を除くと通常良く使
用されるバンドギャップリファレンス型の基準電圧源を
用いた定電圧源である。
【0065】基準電圧発生回路10が、ボルテージフォ
ロア型の差動アンプ50のプラス(+)入力に接続され
ている。抵抗51、52は定電圧源の出力Vregを所
望の電圧に調整または設定するための分圧用抵抗であ
り、その分圧電圧が差動アンプ50のマイナス(−)入
力にフィードバック接続されることより、出力Vreg
は基準電圧発生回路60の電圧出力Vref2と抵抗5
1,52の分圧比で決まる電圧を出力する。また抵抗5
1,52と並列に容量53を接続している。この定電圧
源において、本発明の動作検出回路11および起動発生
回路12からなる自起動回路13を基準電圧発生回路6
0に図2で説明したごとく付加することより、電源電圧
の投入時や定常時の電圧変動に対し前述したように非常
に安定した起動性と定常動作を達成できる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明によれば、基
準電圧発生回路に自起動回路を付加することより電源投
入時の起動性を高めるのみならず、定常動作中において
も何らかの外乱により動作が停止しようとしても即座に
動作方向へ復帰させるので、信頼性の非常に高い基準電
圧源回路を提供することができる。
【0067】また本発明では、安定動作が保証されるた
め定常時の電源変動対策のための安定化回路を付加して
も電源投入時の起動性を何ら悪化させることもなく信頼
性の高い動作を達成できる。さらに本発明の基準電圧源
回路における自起動回路は、非常に少ない電流で動作可
能なため、全体回路の消費電力増加もなく達成できるこ
とから、低消費電力化システムにも十分対応でき効果大
である。
【0068】また、本発明の自起動回路は電流電圧発生
回路のみならずフィードバックを利用して動作するシス
テムにおいてのロックアウトを防止するのにも非常に有
効な手段を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における基準電圧源回路を示
すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態における基準電圧源回路を示
す回路図である。
【図3】本発明の実施形態の基準電圧源回路における出
力特性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施形態の基準電圧源回路おける別の
動作検出回路を示す回路図である。
【図5】本発明の実施形態の基準電圧源回路の応用例を
示す回路図である。
【図6】従来技術における基準電圧源を示す回路図であ
る。
【図7】従来技術における基準電圧源による出力特性を
示すグラフである。
【図8】本発明の別の実施形態における基準電圧源回路
を示す回路図である。
【符号の説明】
10:基準電圧発生回路 11:動作検出回路 12:起動発生回路 13:自起動回路 23:MOSトランジスタ 24:抵抗 25:MOSトランジスタ 40:抵抗 41:MOSトランジスタ 50:差動アンプ 61:基準抵抗 62a、62b:MOSトランジスタ 63a、63b:MOSトランジスタ 64:電源 69:安定化用コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小峰 伸一 東京都西東京市田無町六丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 (72)発明者 矢野 敬和 東京都西東京市田無町六丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 Fターム(参考) 5H420 NA16 NA17 NA35 NB02 NB25 NB31 NC38 NE03 5J092 AA03 AA44 AA51 AA58 AA59 CA04 CA47 CA48 CA83 CA85 FA05 FA20 FR02 FR07 HA17 HA25 HA29 KA10 KA12 KA27 KA28 KA47 KA49 MA19 MA21 TA01 TA02 TA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準抵抗と複数のMOSトランジスタよ
    り構成されるバンドギャップリファレンス型の基準電圧
    発生回路を有する基準電圧源回路であって、 基準電圧を発生する前記基準電圧発生回路の動作状態を
    検出する動作検出回路と、該動作検出回路の検出出力信
    号に基づき前記基準電圧発生回路を安定起動動作せしめ
    る起動発生回路とを備えたことを特徴とする基準電圧源
    回路。
  2. 【請求項2】 前記起動発生回路は、 前記動作検出回路の出力により制御されるMOSトラン
    ジスタで構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の基準電圧源回路。
  3. 【請求項3】 前記動作検出回路は、 抵抗と、前記基準電圧発生回路の出力で制御されるMO
    Sトランジスタと有することを特徴とする請求項1に記
    載の基準電圧源回路。
  4. 【請求項4】 前記動作検出回路は、 抵抗と、前記基準電圧発生回路の出力で制御されるNチ
    ャネル型のMOSトランジスタとPチャネル型のMOS
    トランジスタとを有することを特徴とする請求項1に記
    載の基準電圧源回路。
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