JP2002286629A - 雨滴検出装置及びその方法 - Google Patents

雨滴検出装置及びその方法

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JP2002286629A
JP2002286629A JP2001082474A JP2001082474A JP2002286629A JP 2002286629 A JP2002286629 A JP 2002286629A JP 2001082474 A JP2001082474 A JP 2001082474A JP 2001082474 A JP2001082474 A JP 2001082474A JP 2002286629 A JP2002286629 A JP 2002286629A
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JP2001082474A
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Akira Kurahashi
晃 倉橋
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動直後の雨滴検出において、構成が簡単で
コストダウンを図ることができる雨滴検出装置及びその
方法を提供する。 【解決手段】 駆動電流に対して発光輝度が略一定の傾
きで比例するように発光可能な発光手段(LED8及び
LED駆動回路13)を用い、対象物(フロントウィン
ド1)に雨滴の付着がない状態の受光手段(PD9及び
検波・増幅回路14)の出力値の傾きを晴れ時の傾きと
して設定する設定手段(CPU12)と、起動直後にお
いて、駆動電流を変化させて受光手段の出力値の傾きを
演算する演算手段(CPU12)と、演算された傾きと
晴れ時の傾きとを比較して雨滴の付着を判定する判定手
段(CPU12)と、を設ける。出力値の傾きにより雨
滴検出装置6が起動された直後の短時間で判定するの
で、温度補正が不要で演算が容易となり、構成が簡単と
なりコストダウンを図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨滴を検出する雨
滴検出装置及びその方法に関し、特に起動直後に容易に
雨滴を検出し得る雨滴検出装置及びその方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の雨滴検出装置としては特開平11
−326186号公報に開示されているように、発光素
子の発光出力レベル及び受光素子の出力信号レベルが周
囲温度によって変化することにより、雨滴付着対象物に
付着した雨滴量の程度と受光手段の出力信号レベルとの
対応関係が変動してしまう問題に対処するため、受光手
段を構成する増幅回路の利得を周囲温度の変動に応じて
変えることにより温度特性補正を行う雨滴検出装置が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平11−
326186号公報に開示されている雨滴検出装置は、
例えば直流増幅器のフィードバック抵抗に負性抵抗素子
としてのダイオードを並列接続する等、増幅回路の利得
を周囲温度の変動に応じて変えるために構成が複雑にな
り、コストが上昇してしまうという問題があった。
【0004】この発明は、上述した問題を解決するもの
であり、起動直後の雨滴検出において、構成が簡単でコ
ストダウンを図れる雨滴検出装置及びその方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1記載の雨滴検出装置による
と、発光手段が、発光素子を発光させる駆動電流に対し
て発光輝度が略一定の傾きで比例するように発光可能、
または、予め定めた駆動電流区間毎に略一定の傾きで比
例するように発光可能であり、対象物に雨滴が付着して
いない状態における駆動電流に対する受光手段の出力値
の傾きを、晴れ時における傾きとして設定する設定手段
と、起動直後において、駆動電流を変化させて発光手段
により光を発光させ、駆動電流に対する受光手段の出力
値の傾きを演算する演算手段と、演算された傾きと晴れ
時における傾きとを比較することにより、対象物への雨
滴の付着を判定する判定手段と、を有することを特徴と
する。
【0006】これにより、出力値の測定は起動直後に行
われ、測定時間が短いので、周囲温度は測定の間略一定
となる。このため、周囲温度の変化による出力値の傾き
の変動を考慮する必要がない。したがって、温度特性を
考慮した回路構成やソフトウェアによる補正が不要とな
る。また、対象物に雨滴が付着している場合には、発光
された光の一部が雨滴により外部に透過等され受光手段
で受光されないので、受光手段の出力値の傾きは晴れ時
の傾きよりも小さくなる。したがって、出力値の傾きと
晴れ時の傾きとを比較するだけで容易に雨滴の付着を判
定でき、複雑な比較演算等が不要となる。これらのこと
から、構成が簡単でコストダウンを図れる雨滴検出装置
を提供できる。また、発光素子の特性上、雰囲気温度に
対して発光出力の傾きが変化する場合は、雰囲気温度に
対する出力傾きを予め記憶しておくことで、より精度良
く雨滴の検出が可能となる。
【0007】本発明の請求項2記載の雨滴検出装置によ
ると、発光手段が、発光素子を発光させる駆動電流に対
して発光輝度が略一定の傾きで比例するように発光可
能、または、予め定めた駆動電流区間毎に略一定の傾き
で比例するように発光可能であり、対象物に雨滴が付着
していない状態における駆動電流に対する受光手段の出
力値の傾きを、晴れ時における第1の傾きとして設定
し、受光量の低下要因を考慮して第1の傾きより小さい
傾きを、晴れ時における第2の傾きとして設定する設定
手段と、起動直後において、駆動電流を変化させて発光
手段により光を発光させ、駆動電流に対する受光手段の
出力値の傾きを演算する演算手段と、演算された傾きと
第1の傾きとを比較し、演算された傾きと第2の傾きと
を比較することにより、対象物への雨滴の付着を判定す
る判定手段と、を有することを特徴とする。
【0008】これにより、晴れ時における第1の傾きの
みならず、汚れ等の受光量の低下要因を考慮し、より実
情に即して設定された第2の傾きとの比較により、雨滴
の付着を判定することになるので、実際には雨滴が付着
していないにもかかわらず汚れ等により雨滴が付着して
いると判定されてしまうような判定の誤りを防止でき、
判定精度の高い雨滴検出装置を提供できる。また、発光
素子の特性上、雰囲気温度に対して発光出力の傾きが変
化する場合は、雰囲気温度に対する出力傾きを予め記憶
しておくことで、より精度良く雨滴の検出が可能とな
る。
【0009】本発明の請求項3記載の雨滴検出方法によ
ると、発光素子を発光させる駆動電流に対して発光輝度
が略一定の傾きで比例するように発光可能、または、予
め定めた発光素子への駆動電流区間毎に直線補間した傾
きで発光可能な発光手段と、前記発光手段により発光さ
れて前記対象物により反射された光を受光し、受光量に
略比例した出力値を出力する受光手段と、を用いて、対
象物に雨滴が付着していない状態における駆動電流に対
する受光手段の出力値の傾きを、晴れ時における傾きと
して設定しておき、起動直後において、駆動電流を変化
させて発光手段により光を発光させ、駆動電流に対する
受光手段の出力値の傾きを演算し、演算された傾きと晴
れ時における傾きとを比較することにより、対象物への
雨滴の付着を判定することを特徴とする。
【0010】これにより、出力値の測定は起動直後に行
われ、測定時間が短いので、周囲温度は測定の間略一定
となる。このため、周囲温度の変化による出力値の傾き
の変動を考慮する必要がない。したがって、温度特性を
考慮した回路構成やソフトウェアによる補正が不要とな
る。また、対象物に雨滴が付着している場合には、発光
された光の一部が雨滴により外部に透過等され受光手段
で受光されないので、受光手段の出力値の傾きは晴れ時
の傾きよりも小さくなる。したがって、出力値の傾きと
晴れ時の傾きとを比較するだけで容易に雨滴の付着を判
定でき、複雑な比較演算等が不要となる。これらのこと
から、容易に起動直後の雨滴を検出し得る雨滴検出方法
を提供できる。また、発光素子の特性上、雰囲気温度に
対して発光出力の傾きが変化する場合は、雰囲気温度に
対する出力傾きを予め記憶しておくことで、より精度良
く雨滴の検出が可能となる。
【0011】本発明の請求項4記載の雨滴検出方法によ
ると、発光素子を発光させる駆動電流に対して発光輝度
が略一定の傾きで比例するように発光可能、または、予
め定めた発光素子への駆動電流区間毎に直線補間した傾
きで発光可能な発光手段と、前記発光手段により発光さ
れて前記対象物により反射された光を受光し、受光量に
略比例した出力値を出力する受光手段と、を用いて、対
象物に雨滴が付着していない状態における駆動電流に対
する受光手段の出力値の傾きを、晴れ時における第1の
傾きとして設定し、受光量の低下要因を考慮して第1の
傾きより小さい傾きを、晴れ時における第2の傾きとし
て設定しておき、起動直後において、駆動電流を変化さ
せて発光手段により光を発光させ、駆動電流に対する受
光手段の出力値の傾きを演算し、演算された傾きと第1
の傾きとを比較し、演算された傾きと第2の傾きとを比
較することにより、対象物への雨滴の付着を判定するこ
とを特徴とする。
【0012】これにより、晴れ時における第1の傾きの
みならず、汚れ等の受光量の低下要因を考慮し、より実
情に即して設定された第2の傾きとの比較により、雨滴
の付着を判定することになるので、実際には雨滴が付着
していないにもかかわらず汚れ等により雨滴が付着して
いると判定されてしまうような判定の誤りを防止でき、
判定精度の高い雨滴検出方法を提供できる。また、発光
素子の特性上、雰囲気温度に対して発光出力の傾きが変
化する場合は、雰囲気温度に対する出力傾きを予め記憶
しておくことで、より精度良く雨滴の検出が可能とな
る。
【0013】なお、本発明における傾きとは、駆動電流
の増減に対する発光輝度、出力値等の増減の割合を示す
ものを言い、比例係数、増減率等を含む意である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】本発明の雨滴検出装置及びその方法は、例
えば車両、船舶、航空機等のウィンドシールドや、住宅
の窓ガラス等に付着した雨滴を検出するものであり、車
両等のウィンドシールドにおいてはワイパを駆動させた
り、住宅においては窓を開閉したりするシステムに利用
されるものである。以下の実施形態では、本発明の雨滴
検出装置を自動車のワイパ自動制御装置に適用した場合
について説明する。
【0016】図1に示すワイパ自動制御装置Wは、雨滴
検出装置6とワイパ駆動装置3とから構成されている。
雨滴検出装置6は、雨滴検出の対象物であるフロントウ
ィンドシールド(以下、フロントウィンド)1に付着し
た雨滴を検出するためのものであり、ワイパ駆動装置3
は、フロントウィンド1に雨滴が付着している場合にフ
ロントウィンド1に配設されたワイパ2を駆動するため
のものである。ワイパ自動制御装置Wへの電源供給は、
バッテリ30からイグニッションスイッチ31を介して
行われ、雨滴検出装置6内のCPU12、ワイパ駆動装
置3内のワイパモータ4等に配電される。
【0017】ワイパ駆動装置3は、ワイパ2を駆動する
ためのワイパモータ4と、ワイパモータ駆動回路5と、
ワイパスイッチ7と、から構成されている。ワイパスイ
ッチ7は、停止(OFF)、オートモード(AUT
O)、低速作動(Lo)、及び、高速作動(Hi)の4
つの作動位置を有しており、オートモードが選択された
とき、ワイパ2はワイパ自動制御装置Wにより自動制御
される。
【0018】雨滴検出装置6には、フロントウィンド1
上の雨滴を光学的に検出するための発光部(発光手段)
と受光部(受光手段)とが設けられている。発光部は、
LED駆動回路13と発光素子(赤外線を発光する発光
ダイオード、以下、LED)8とから構成されており、
受光部は、受光素子(フォトダイオード、以下、PD)
9と検波・増幅回路14とから構成されている。これら
の発光部と受光部は1組でも雨滴検出可能であるが、検
出精度を上げるために本実施形態では複数組(3組)設
置されている。
【0019】また、雨滴検出装置6には、図1に示すよ
うに、LED8の発光タイミング及びLED8を発光さ
せるための駆動電流を制御するCPU12が設けられて
いる。雨滴検出時においてCPU12は、駆動電流をL
ED駆動回路13に流し、LED8を発光させて光(赤
外線)をフロントウィンド1に入射する。この光はフロ
ントウィンド1で反射されてPD9により受光され、こ
の受光量は検波・増幅回路14で光−電圧変換されて受
光部からの出力信号(出力値)としてCPU12に入力
される。CPU12は、予め晴れ時における傾きを設定
(記憶)しておく設定機能(設定手段)、受光部からの
出力値の傾きを演算する演算機能(演算手段)、及び、
演算された傾きと晴れ時における傾きとを比較して雨滴
の付着を判定する判定機能(判定手段)をも有し、判定
結果に基づいてワイパモータ駆動回路5にワイパ制御信
号を送信するように構成されている。
【0020】なお、雨滴検出装置6には、プリズム23
(図2参照)の結露を防止するためのヒータ20とヒー
タ回路21とプリズム温度センサ22とが設けられてお
り、CPU12は、プリズム温度センサ22からの温度
信号に応じてヒータ回路21にヒータ制御信号を送り、
ヒータ20への通電状態を制御している。
【0021】さらに図2に示すように、雨滴検出装置6
には、LED8及びPD9を支持するベース部17と、
前述したLED駆動回路13と検波・増幅回路14とを
有する回路基盤15と、が設けられている。これらのL
ED8、PD9、ベース部17、及び、回路基盤15は
センサケース16内に収納されて一体化され、さらにカ
バー11で覆われて、ワイパ2の払拭範囲でフロントウ
ィンド1の内壁(車室内側の面)1bの運転者の視界を
妨げない部位に、例えば光を透過する透明接着剤等を用
いて取り付けられている。そして、LED8及びPD9
は、それぞれフロントウィンド1に対して斜め方向から
向き合うように配置されている。
【0022】また、フロントウィンド1の内壁1bに
は、透過部材であるプリズム23が、透過性の接着材
(本実施形態ではシリコンシート)18を用いて接着さ
れ、LED8及びPD9とフロントウィンド1との間に
配置されている。プリズム23は、LED8からの光が
確実にPD9に入射するようにLED8の光を屈折させ
るとともに、車室外からの日射がPD9に入射すること
を防止するためのものである。プリズム23には、中央
部に板状に凹む反射部23aが形成され、反射部23a
の両側に断面が三角形状の突出部が形成され、各突出部
にはそれぞれLED8、PD9と対向する面にレンズが
形成されている。これにより、LED8から発光された
光は、図2の矢印付きの線で示すように、プリズム23
を経由してフロントウィンド1の外壁1a内面で全反射
され、次いで反射部23aで全反射され、再度フロント
ウィンド1の外壁1a内面で全反射された後、PD9に
入射される。なお、反射部23aの後側(車室内側)に
は、前述したヒータ20が配設されている。
【0023】さらに、プリズム23とPD9との間に
は、プリズム23では防ぎ切れない日射の影響を打ち消
すため、PD9への可視光の入射を遮断する可視光カッ
トフィルタ19が設置されている。
【0024】LED8は、発光輝度(発光強度)が駆動
電流に略比例するという特性を持ち、この特性は駆動方
式がパルスでもDC(直流)でも変わらない。この特性
について図3を用いて説明すると、図3は、周囲温度が
25℃でパルス駆動によりLEDを発光させた場合の駆
動電流に対する発光強度を測定してグラフに表したもの
であるが、発光強度(相対光強度)が駆動電流に略正比
例していることが分かる。そして、この比例係数(傾き
θC )は周囲温度によらず略一定であることが分かって
いる。本発明はこの特性を利用したものであり、その判
定原理について図4及び図5を用いて説明する。
【0025】フロントウィンド1に雨滴が付着していな
い状態(雨滴無し時、晴れ時)においてLED8を発光
させると、発光された光は、前述したように、フロント
ウィンド1の外壁(車室外側の面)1a内面で全反射さ
れ、次いで反射部23aで全反射され、外壁1a内面で
再び全反射されてPD9に入射される。したがって、L
ED8の駆動電流を増加させて発光輝度を増加させる
と、PD9における受光量も、発光輝度の傾きに応じて
略一定の傾きで増加することになり、検波・増幅回路1
4からの出力値(以下、センサ出力)がこの受光量に比
例して略一定の傾きで増加することになる。この時の傾
きを晴れ時の傾きθ1 とすると、晴れ時におけるLED
駆動電流とセンサ出力との関係は図4のAで示されるよ
うな直線となる。
【0026】一方、図5に示すように、フロントウィン
ド1に雨滴R1 が付着した場合には、その付着部分では
LED8からの光が全反射せず外部へ透過するため、P
D9における受光量が減少し、それに応じてセンサ出力
が減少する。ここで、発光輝度が増加するに従って検出
エリアは図5(a)(b)(c)に示すように徐々に拡
大するが、例えば雨滴R1 のように雨滴の付着部分が初
めから検出エリアに入っている場合には、図4の直線B
に示すように初めからθ1 より小さい傾きθ2でセンサ
出力が増加することになる。
【0027】また、例えば図5の雨滴R2 のように、雨
滴の付着部分が、輝度が小の時(図5(a))には検出
エリアに入らず、輝度が中まで増加した時(図5
(b))から検出エリアに入ることとなったような場合
には、センサ出力は図4のDに示すように初めは傾きθ
1 で増加するが、途中(輝度が中の時)からはθ1 より
小さい傾きθ4 で増加することになる。この場合には、
例えば輝度が大の時のセンサ出力と輝度0の時のセンサ
出力(即ち0)とを結ぶ直線C(図4では一点鎖線で示
す。)を考えれば、直線Cの傾きθ3 はθ1 よりも小さ
いことになるので、θ 4 の代わりにθ3 を用いてもよ
い。
【0028】以上のように検出エリアに雨滴が付着して
いる場合には、駆動電流に対するセンサ出力の傾きθ
2 、θ3 、θ4 は、いずれも晴れ時の傾きθ1 よりも小
さくなる。したがって、駆動電流を変化させて発光輝度
を変化させ、センサ出力を測定して傾きを演算し、その
傾きと晴れ時の傾きとを比較すれば雨滴が付着している
か否かが判定できることになる。
【0029】以上の判定原理を用いてCPU12は判定
処理を行っており、この判定処理について図6〜図8を
用いて説明する。
【0030】図6には、LED駆動電流に対するセンサ
出力の晴れ時の傾きθC1、及び、晴れ時の傾きのばらつ
きやフロントウィンド1の汚れ等の受光量の低下要因を
考慮してθC1より小さく設定された傾きθC2が図示され
ている。これらの傾きは、定数としてCPU12にソフ
トウェア上で予め設定(記憶)されている。
【0031】まず、晴れ時の傾きθC1のみを用いて判定
する第1実施形態について、図7のフローチャートを用
いて説明する。操作者がイグニッションスイッチ31を
オンすると(S01)、ワイパスイッチ7がオートモー
ドであれば、ワイパ自動制御装置Wは起動直後の雨滴判
定処理を以下のように行う(S02)。
【0032】CPU12は、起動直後にLED8を発光
させ、受光部からのセンサ出力を測定する。このとき、
短時間内でLED8の駆動電流を増加させてLED8の
発光輝度を増加させ、発光輝度が小さい場合と、より大
きい場合とについてセンサ出力を測定する(S03)。
CPU12は、測定したセンサ出力から駆動電流に対す
るセンサ出力の傾きθを演算して(S04)、晴れ時の
傾きθC1と比較し(S05)、θがθC1より小さい場合
には雨滴有りとしてワイパ駆動信号をワイパモータ駆動
回路5に出力し(S06)、通常の雨判定処理に入る
(S07)。また、θがθC1より小さくない場合には、
CPU12はワイパ駆動信号を出力せず通常の雨判定処
理に入る(S07)。なお、通常の雨判定処理とは、L
ED8の駆動電流を一定レベルに維持しつつ行う従来の
雨判定処理である。
【0033】この第1実施形態では、図6における傾き
θC1よりセンサ出力の傾きθが小さい場合には、ワイパ
2が駆動されることになる。このように、第1実施形態
では、傾きθを演算し所定の傾きθC1と比較する簡単な
演算及び比較だけで、雨滴の付着を判定できる。また、
センサ出力の測定は起動直後の短時間に行われ、周囲温
度は測定の間ほぼ一定と考えられるので、周囲温度の変
動によって発光輝度やセンサ出力が変動してしまうこと
による傾きθの変動を考慮する必要がない。このため、
温度特性を考慮した回路構成やソフトウェアによる補正
が不要となる。したがって、ハードウェア構成やソフト
ウェアが簡単となりコストダウンを図れる。
【0034】次に、晴れ時の傾きθC1と汚れ・ばらつき
を考慮した傾きθC2とを用いて判定する第2実施形態に
ついて、図8のフローチャートを用いて説明する。な
お、図8中S11〜S14は図7のS01〜S04と同
様なので説明を省略する。
【0035】この第2実施形態においては、CPU12
は演算した傾きθを、まず晴れ時の傾きθC1と比較し
(S15)、θがθC1より小さい場合には、更に傾きθ
C2と比較する(S16)。そしてθがθC2より大きくな
い場合には、雨滴有りとしてワイパ駆動信号をワイパモ
ータ駆動回路5に出力し(S17)、通常の雨判定処理
に入る(S18)。また、θがθC1より小さくない場
合、及び、θがθC1より小さいがθC2より大きい場合に
は、CPU12はワイパ駆動信号を出力せず通常の雨判
定処理に入る(S17)。
【0036】この第2実施形態では、センサ出力の傾き
θが、図6における傾きθC2以下の場合にはワイパ2が
駆動されることになり、傾きθC1より小さくてもθC2
り大きい場合(図6の斜線部分に入る場合)にはワイパ
2は駆動されないことになる。この実施形態では、第1
実施形態と同様に、簡単な演算と比較だけで雨滴の有無
を判定できて温度特性補正が不要となり、ハードウェア
構成やソフトウェアが簡単となってコストダウンを図れ
ることに加え、受光量の低下要因を考慮して設定された
傾きθC2との比較により判定することになるので、実際
には雨滴が付着していないにもかかわらず汚れ等により
受光量が低下して、雨滴が付着していると判定されてし
まうような判定の誤りを防止でき、判定精度が高くな
る。
【0037】なお、駆動電流が少ない状態ではLED8
の発光輝度が弱いので、検波・増幅回路14で十分なセ
ンサ出力が得られない場合がある。したがって、CPU
12により検出可能なレベルまでセンサ出力を増幅する
ような回路及びソフトウェアを付加して、検波・増幅回
路14の増幅率(アンプゲイン)を可変とし、駆動電流
が少ない状態では増幅率を上げることとしてもよい。
【0038】また、上記各実施形態では、本発明を雨滴
検出装置6の検出結果に応じてワイパ2を自動制御する
ワイパ自動制御装置Wに適用したが、本発明は例えば船
舶や航空機に適用してもよいし、雨滴を検出するもので
あればどのようなものでも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるワイパ自動制御装置
の構成図である。
【図2】図1の実施形態における雨滴検出装置の構成図
である。
【図3】LEDの駆動電流に対する発光強度の例を示す
図である。
【図4】LEDの駆動電流に対するセンサ出力の例を示
す図である。
【図5】図2の雨滴検出装置において雨滴が付着してい
る場合の図である。
【図6】本発明の実施形態におけるLEDの駆動電流に
対するセンサ出力の傾きを示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態の処理を示すフローチャ
ートである。
【図8】本発明の第2実施形態の処理を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…フロントウィンド(対象物) 6…雨滴検出装置 8…発光素子(LED) 9…受光素子(PD) 12…CPU 13…LED駆動回路 14…検波・増幅回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G059 AA05 BB20 CC11 EE02 GG02 GG08 JJ12 KK01 MM05 MM09 MM10 MM14 NN02 NN05 NN08 3D025 AC01 AD02 AG31 AG42

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雨滴検出の対象となる対象物に向かって
    光を発光する発光素子を備えた発光手段と、 前記発光手段により発光されて前記対象物により反射さ
    れた光を受光し、受光量に略比例した出力値を出力する
    受光手段と、を有し、 前記出力値に基づいて前記対象物に付着した雨滴を検出
    する雨滴検出装置であって、 前記発光手段が、前記発光素子を発光させる駆動電流に
    対して発光輝度が略一定の傾きで比例するように発光可
    能、または、予め定めた発光素子への駆動電流区間毎に
    直線補間した傾きで発光可能であり、 前記対象物に雨滴が付着していない状態における前記駆
    動電流に対する前記受光手段の出力値の傾きを、晴れ時
    における傾きとして設定する設定手段と、 起動直後において、前記駆動電流を変化させて前記発光
    手段により光を発光させ、前記駆動電流に対する前記受
    光手段の出力値の傾きを演算する演算手段と、 演算された前記傾きと前記晴れ時における傾きとを比較
    することにより、前記対象物への雨滴の付着を判定する
    判定手段と、を有することを特徴とする雨滴検出装置。
  2. 【請求項2】 雨滴検出の対象となる対象物に向かって
    光を発光する発光素子を備えた発光手段と、 前記発光手段により発光されて前記対象物により反射さ
    れた光を受光し、受光量に略比例した出力値を出力する
    受光手段と、を有し、 前記出力値に基づいて前記対象物に付着した雨滴を検出
    する雨滴検出装置であって、 前記発光手段が、前記発光素子を発光させる駆動電流に
    対して発光輝度が略一定の傾きで比例するように発光可
    能、または、予め定めた発光素子への駆動電流区間毎に
    直線補間した傾きで発光可能であり、 前記対象物に雨滴が付着していない状態における前記駆
    動電流に対する前記受光手段の出力値の傾きを、晴れ時
    における第1の傾きとして設定し、受光量の低下要因を
    考慮して前記第1の傾きより小さい傾きを、晴れ時にお
    ける第2の傾きとして設定する設定手段と、 起動直後において、前記駆動電流を変化させて前記発光
    手段により光を発光させ、前記駆動電流に対する前記受
    光手段の出力値の傾きを演算する演算手段と、 演算された前記傾きと前記第1の傾きとを比較し、演算
    された前記傾きと前記第2の傾きとを比較することによ
    り、前記対象物への雨滴の付着を判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする雨滴検出装置。
  3. 【請求項3】 雨滴検出の対象となる対象物に向かって
    光を発光する発光素子を備え、前記発光素子を発光させ
    る駆動電流に対して発光輝度が略一定の傾きで比例する
    ように発光可能、または、予め定めた発光素子への駆動
    電流区間毎に直線補間した傾きで発光可能な発光手段
    と、 前記発光手段により発光されて前記対象物により反射さ
    れた光を受光し、受光量に略比例した出力値を出力する
    受光手段と、を用いて、 前記出力値に基づいて前記対象物に付着した雨滴を検出
    する雨滴検出方法であって、 前記対象物に雨滴が付着していない状態における前記駆
    動電流に対する前記受光手段の出力値の傾きを、晴れ時
    における傾きとして設定しておき、 起動直後において、前記駆動電流を変化させて前記発光
    手段により光を発光させ、前記駆動電流に対する前記受
    光手段の出力値の傾きを演算し、 演算された前記傾きと前記晴れ時における傾きとを比較
    することにより、前記対象物への雨滴の付着を判定する
    ことを特徴とする雨滴検出方法。
  4. 【請求項4】 雨滴検出の対象となる対象物に向かって
    光を発光する発光素子を備え、前記発光素子を発光させ
    る駆動電流に対して発光輝度が略一定の傾きで比例する
    ように発光可能、または、予め定めた発光素子への駆動
    電流区間毎に直線補間した傾きで発光可能な発光手段
    と、 前記発光手段により発光されて前記対象物により反射さ
    れた光を受光し、受光量に略比例した出力値を出力する
    受光手段と、を用いて、 前記出力値に基づいて前記対象物に付着した雨滴を検出
    する雨滴検出方法であって、 前記対象物に雨滴が付着していない状態における前記駆
    動電流に対する前記受光手段の出力値の傾きを、晴れ時
    における第1の傾きとして設定し、受光量の低下要因を
    考慮して前記第1の傾きより小さい傾きを、晴れ時にお
    ける第2の傾きとして設定しておき、 起動直後において、前記駆動電流を変化させて前記発光
    手段により光を発光させ、前記駆動電流に対する前記受
    光手段の出力値の傾きを演算し、 演算された前記傾きと前記第1の傾きとを比較し、演算
    された前記傾きと前記第2の傾きとを比較することによ
    り、前記対象物への雨滴の付着を判定することを特徴と
    する雨滴検出方法。
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