JP2002284132A - ポリエステル製ビール瓶の結晶型口部及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル製ビール瓶の結晶型口部及びその製造方法

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JP2002284132A JP2002011860A JP2002011860A JP2002284132A JP 2002284132 A JP2002284132 A JP 2002284132A JP 2002011860 A JP2002011860 A JP 2002011860A JP 2002011860 A JP2002011860 A JP 2002011860A JP 2002284132 A JP2002284132 A JP 2002284132A
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温で殺菌しても、もとの形状を保つことが
でき、かつ優れた密封性を有する結晶型口部を備えたポ
リエステル製ビール瓶を提供すること。 【解決手段】 ポリエステルを乾燥、射出成形、冷却定
形してポリエステル製プリフォームを得てから、結晶化
していないプリフォームを空気調整の雰囲気で２４〜７
２時間放置する。プリフォームを結晶化させる前に、結
晶炉を２時間或いはそれ以上プレヒートする。結晶化し
ていないポリエステル製プリフォームをホッパーに入
れ、コンベヤによってプリフォームを運送する輪へ搬送
した後、プリフォームの口部を芯軸コンベヤチェーンに
より予めに温度が設定された結晶炉に搬送して、高温で
加熱して、結晶化させるとともに、プリフォームの胴部
の結晶化させない部分が高温の影響を受けないように制
御する。瓶の口部が結晶した後のポリエステル製プリフ
ォームはプリフォームを出る輪により搬出されて、冷却
のためのコンベヤによって自然に冷却し、定形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は液体物質を収容する
ための容器に関し、さらに詳しくは、ポリエステル製ビ
ール瓶の結晶型口部及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、使用されているビールの瓶はガラ
ス瓶であることが多い。蓋の蓋締めやシールのために、
その口部はいずれも頂部にフランジが形成されている
が、ガラス瓶は破損しやすいから、使用者に危険をもた
らすことがある。そのため、ガラス瓶の代りにプラスチ
ック製ボトルにビールを収容する。ビールなどのガス入
り液体を収容する瓶として、優れた密封性は必要であ
る。
【０００３】例えば、中国特許出願ＣＮ９７１９８１５
１．５には酸素ガスの透過がゼロであるビール及びその
他の用途に使用されるプラスチック製ボトルが開示され
ている。これは、耐酸素ガス透過性を向上させる多重構
造のプラスチック製容器であって、酸素ガスクリーナを
含む間隔層があるプラスチック製容器である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述したプラスチック
製ビール瓶の構造及び製造工程は複雑であり、所定構成
のオリゴエステルを使用することが必要であるから、製
造コストが高く、量産しにくくなっている。
【０００５】また、ビール瓶の口部の密封性は容器全体
のシール性能を決する鍵であるが、上記の引用文献には
プラスチック瓶の口部や密封性に関する詳しい記載がな
く、さらに注入に際し７０℃の高温で殺菌処理（パスツ
ール法）をした後に、口部の変形やガス漏れのないこと
を保ち得るかどうかについては言及していない。実際、
プラスチック製ビール瓶の口部の密封性に関する問題の
解決が熱望されている。このことは収容されたビールの
品質に影響を直接に与えるため、ビールの収容に利用さ
れるプラスチック瓶に関する肝要な問題である。
【０００６】それ故に本発明の目的は、高温で殺菌して
も、もとの形状を保つことができ、かつ優れた密封性を
有する結晶型口部を備えたポリエステル製ビール瓶を提
供することにある。
【０００７】また、本発明の他の目的は、高温で殺菌し
ても、もとの形状を保つことができ、かつ優れた密封性
を有するポリエステル製ビール瓶の口部を製造する方法
を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達するた
めに、本発明にかかる第一の態様によれば、ポリエステ
ル製ビール瓶の口部を高温で熱固定し、結晶化した長さ
は０．５〜３５ｍｍの範囲にある口部であり、かつスレ
ッドを有しない口部であるポリエステル製ビール瓶の結
晶型口部を提供することができる。
【０００９】前記結晶型口部は突起する縁部を備え、こ
の突起する縁部とその口部の頂部の間に過渡円弧がある
のが好ましい。
【００１０】前記結晶型口部は突起する縁部を有する口
部から下方へ適当な長さの箇所に下端面が平面である突
起リングを設けてあり、その突起リングの上端面は斜め
の平面であり、かつ垂直な方向と４５°の角度を成して
外に向かって傾き、口部の外側に円滑に収斂している。
【００１１】本発明にかかる第二の態様によれば、ポリ
エステル製ビール瓶の結晶型口部を製造する方法を提供
する。該当方法は、ポリエステルを乾燥、射出成形、冷
却定形してポリエステル製プリフォームを得た後、結晶
化していないプリフォームを空気の雰囲気で２４〜７２
時間放置すること、プリフォームを結晶化させる前に、
結晶炉を２時間或いはそれ以上プレヒートすること、結
晶化していないポリエステル製プリフォームをホッパー
に入れ、コンベヤによってプリフォームを運送する輪へ
搬送した後、プリフォームの口部を芯軸コンベヤチェー
ンにより予めに温度が設定された結晶炉に搬送して、高
温で加熱して、結晶化させるとともに、プリフォームの
胴部の結晶化させない部分が高温の影響を受けないよう
に制御すること、口部が結晶した後のポリエステル製プ
リフォームはプリフォームを出る輪により搬出されて、
冷却ためのコンベヤによって自然に冷却し、定形するこ
とを含む。
【００１２】冷却間隔板によりプリフォームの胴部が高
温の影響を受けずに、口部だけ結晶化されるのは好まし
い。
【００１３】当業者にとって、上述の製造工程によって
得られた結晶型口部を有するプリフォームは、定形した
後のプリフォームを２４時間放置してから、ブロー成形
機によって熱ブロー成形することだけで、結晶型口部を
有するポリエステル製ビールの瓶を得たことが容易に分
かる。
【００１４】本発明によるポリエステル製ビール瓶の結
晶型口部及びその製造方法によれば、ポリエステル製ビ
ール瓶の口部の耐熱性及び熱を受ける時の寸法安定性を
効果的に向上させ得る。そのために、得られた瓶は優れ
たシールの効果を持って、且つ安全で信頼性が高く、収
容するビールの品質が確保することができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係るポリエステル製ビール瓶の結晶型口部の構造、特徴
及び利点を明らかにするとともに、さらにその製造方法
を説明する。
【００１６】図１、図２及び図３のように、本発明に係
るポリエステル製ビール瓶の結晶型口部は結晶化してい
ないプリフォームを結晶炉に搬送してから、高温で口部
を加熱して、定形して得られたものである。得られた結
晶型口部はスレッドを有さず、口部の結晶化させた長さ
は０．５〜３５ｍｍの範囲にあり、好ましくは０．５〜
１０ｍｍの範囲にある。
【００１７】次に説明する実施例に係るポリエステル製
ビール瓶の結晶型口部は、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフ
タレート）材料から製造したものである。
【００１８】図１は本発明の実施例に係る第一形態のＰ
ＥＴ製ビール瓶の結晶型口部を示す断面図である。この
図から、ＰＥＴ製ビール瓶の結晶型口部の一例として、
突起する縁部１を有する口部から下方へ適当な長さの箇
所に、下端面が平面である突起リング２を設けてあるこ
とが明らかである。
【００１９】図２は本発明の実施例に係る第二形態のＰ
ＥＴ製ビール瓶の結晶型口部を示す説明図である。この
図から、ＰＥＴ製ビール瓶の結晶型口部の別の例とし
て、突起する縁部１を有する口部から下方へ適当な長さ
の箇所に、下端面が平面である突起リング２を設けてあ
り、図におけるＢのように、突起リング２の上端面は垂
直な方向と４５°の角度を成して外に向かって傾き、か
つ口部の外側に円滑に収斂していることが明らかにな
る。
【００２０】以下、図３及び図４によってポリエステル
製ビール瓶の結晶型口部を製造する工程の一例を詳しく
説明する。ここでは、ＰＥＴ材料を使用する。
【００２１】（用意工程）十分に結晶化させるために、
結晶化する前に、結晶化していないＰＥＴ製プリフォー
ムを空気調整の雰囲気で２４〜７２時間放置した後、結
晶化させ始めることが必要である。
【００２２】結晶化させる前に、結晶炉の中の芯軸（図
３を参照）及び他の部品の温度を均一にするために、結
晶炉を少なくとも２時間プレヒートする。こうして、Ｐ
ＥＴ製プリフォームの口部の結晶化を均一にすることを
確保する。
【００２３】図３のように、この実施例において、上述
の製造工程によって得られたプリフォーム１１の口部に
スプロケット１５の芯軸１２を挿入し、また、冷却間隔
板１３によって結晶領域１４を隔離することで、プリフ
ォームの胴部の結晶化させない部分が高温の影響を受け
ないようにする。
【００２４】本方法における注意事項として、結晶炉の
各部品を清潔な状態に保ち、結晶化させる過程ではプリ
フオームへの静電気による埃の吸着を防止することであ
る。
【００２５】（操作工程）結晶化していないＰＥＴ製プ
リフォームをホッパーに入れた後、コンベヤによってプ
リフォームを運送する輪へ搬送して、次に芯軸コンベヤ
チェーンにより結晶炉に搬送して、高温で加熱して、結
晶化させる。
【００２６】結晶した後のポリエステル製プリフォーム
は、プリフォームを出る輪により搬出されて、別の冷却
ためのコンベヤによって冷却され、定形される。
【００２７】定形した後のプリフォームを２４時間放置
してから、ブロー成形機によって熱ブロー成形すること
だけで、結晶型口部を有するポリエステル製ビールの瓶
が容易に製造される。
【００２８】（操作条件）ホッパーに入れない場合にプ
リフォームの温度を芯軸温度制御装置によりコントロー
ルする。その時の温度を一般的に１２０〜１５０℃の範
囲に制御する。プリフォームが結晶炉に入ったところ
で、代わりに口部温度制御装置によりプリフォームの温
度をコントロールし、その時一般的にプリフォームの温
度を１３０〜１７０℃の範囲に設定する。結晶化させる
過程には、結晶炉の運転速度により結晶化の温度を調節
することを注意しなければならない。結晶炉の運転速度
が速いほど、必要な結晶化の温度は高い。例えば、結晶
化の速度は７５００〜１００００個／時間である、即ち
プリフォーム当たりの必要な結晶化の時間は９０〜１２
０秒である場合には、応じた結晶化の温度は１３０〜１
７０℃である。
【００２９】プリフォームを結晶炉の中で結晶化させる
過程で、プリフォームの胴部が高温の影響を受けないよ
うにするために、冷却水を用いて冷却間隔板を通じてプ
リフォームの胴部を間接的に冷却し、さらに、冷却水の
温度を１５〜１８℃の範囲に制御してもよい。ただし、
プリフォームの胴部の結晶化させない部分は炉の外にあ
る。
【００３０】（分子組織の分析）結晶化の前後はＰＥＴ
材料の分子組織配列が大きな変化を生じ、即ち結晶化の
前には、図５のように、常温でＰＥＴ分子は不規則なア
モルファスの状態であるが、高温で結晶化させた後に、
図６と図７のように、その分子構造は整然と並んでいる
状態になる。
【００３１】（結晶化前後の性能の対比）本例におい
て、ＰＥＴ製プリフォームの口部を結晶化させる前後の
性能の変化を下記の表１に示す。
【００３２】
【表１】
【００３３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるポリ
エステル製ビール瓶の結晶型口部及びその製造方法によ
れば、ポリエステル製ビール瓶の口部の耐熱性及び熱を
受ける時の寸法安定性を効果的に向上させ得る。そのた
め、ビールを収容するのに利用する場合には優れたシー
ルの効果を発揮し、安全で信頼性が高く、収容するビー
ルの品質を確保することができる
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る第一態様のポリエステル製ビール
瓶の結晶型口部を示す断面説明図である。
【図２】本発明に係る第二の態様のポリエステル製ビー
ル瓶の結晶型口部を示す説明図である。
【図３】本発明に係るポリエステル製ビール瓶の口部の
結晶化工程を示す説明図である。
【図４】本発明の実施例に係るポリエステル製ビール瓶
の結晶型口部を製造する工程を示すフロー・チャートで
ある。
【図５】ＰＥＴ材料が結晶化する前の分子構造の説明図
である。
【図６】ＰＥＴ材料が結晶化し始める時の分子構造の説
明図である。
【図７】ＰＥＴ材料が高温で結晶化された後の分子構造
の説明図である。
【符号の説明】
１ 縁部 ２ 突起リング １１ プリフォーム １２ 芯軸 １３ 冷却間隔板 １４ 結晶領域 １５ スプロケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チョイ ファイ ウォン 中華人民共和国，519070，コアントゥオン プロヴィンス，チュハイ，チュハイ フ リー トレード ゾーン，ナンバー１ ラ ンド エリア Ｆターム(参考） 3E033 AA02 BA18 CA07 CA19 DA04 DB01 EA12 FA03 GA02 4F208 AA24 AG07 AG23 AH55 AR11 LA02 LA04 LB01 LG28 LH03 LH07 LH08 LH09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 瓶の口部がスレッドを有さず、且つその
    口部の結晶化した長さは０．５〜３５ｍｍの範囲にある
    ことを特徴とするポリエステル製ビール瓶の結晶型口
    部。
  2. 【請求項２】 前記口部の結晶化した長さは０．５〜１
    ０ｍｍの範囲にある請求項１に記載のポリエステル製ビ
    ール瓶の結晶型口部。
  3. 【請求項３】 前記口部はポリエチレンテレフタレート
    材料から製造したものである請求項１または２に記載の
    ポリエステル製ビール瓶の結晶型口部。
  4. 【請求項４】 突起した縁部を有する前記口部から下方
    へ向う適当な長さの箇所に下端面が平面である突起リン
    グを設けてあり、その突起リングの上端面は垂直な方向
    と４５°の角度を成して外に向って傾き、かつ口部の外
    側に円滑に収斂している請求項１または２に記載のポリ
    エステル製ビール瓶の結晶型口部。
  5. 【請求項５】 ポリエステルを乾燥、射出成形、冷却定
    形してポリエステル製プリフォームを得てから、結晶化
    していないプリフォームを空気調整の雰囲気で２４〜７
    ２時間放置する工程、 プリフォームを結晶化させる前に、結晶炉を２時間或い
    はそれ以上プレヒートする工程、 結晶化していないポリエステル製プリフォームをホッパ
    ーに入れ、コンベヤによってプリフォームを運送する輪
    へ搬送した後、プリフォームの口部を芯軸コンベヤチェ
    ーンにより予めに温度が設定された結晶炉に搬送して、
    高温で加熱して、結晶化させるとともに、プリフォーム
    の胴部の結晶化させない部分が高温の影響を受けないよ
    うに制御する工程、及び瓶の口部が結晶した後のポリエ
    ステル製プリフォームはプリフォームを出る輪により搬
    出されて、冷却のためのコンベヤによって自然に冷却
    し、定形する工程を含む請求項１に記載のポリエステル
    製ビール瓶の結晶型口部を製造する製造方法。
  6. 【請求項６】 ホッパーに入れない場合にプリフォーム
    の温度を芯軸温度制御装置によりコントロールし、プリ
    フォームは結晶炉に入ったところで、代わりに瓶の口部
    温度制御装置によりプリフォームの温度をコントロール
    する請求項５に記載の製造方法。
  7. 【請求項７】 ホッパーに入れる場合の温度を１２０〜
    １５０℃の範囲に制御する請求項５に記載の製造方法。
  8. 【請求項８】 プリフォームは結晶炉に入ったところ
    で、瓶の口部温度制御装置によりプリフォームの温度を
    １３０〜１７０℃の範囲に制御する請求項６に記載の製
    造方法。
  9. 【請求項９】 プリフォーム当たりの結晶化させる時間
    を９０〜１２０秒の範囲に制御する請求項５〜８のいず
    れかに記載の製造方法。
  10. 【請求項１０】 瓶の口部を結晶炉の中で結晶化させる
    過程で、冷却間隔板によりプリフォームの胴部が結晶化
    の高温の影響を受けないようにする請求項５に記載の製
    造方法。
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