JP2002256864A - 流体処理システム - Google Patents

流体処理システム

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JP2002256864A
JP2002256864A JP2001054163A JP2001054163A JP2002256864A JP 2002256864 A JP2002256864 A JP 2002256864A JP 2001054163 A JP2001054163 A JP 2001054163A JP 2001054163 A JP2001054163 A JP 2001054163A JP 2002256864 A JP2002256864 A JP 2002256864A
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JP2001054163A
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Yasuhiro Nobata
安浩 野畑
Akiyoshi Yamamoto
明慶 山本
Seiji Kuroda
政治 黒田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない工程で容易に製造することができ、確
実に処理する流体の温度を保持することができ、外側容
器と内側部材との熱膨張差を吸収して破損を防ぐことが
できる流体処理システムを提供する。 【解決手段】 触媒コンバータは、排気ガスに所定の浄
化処理を行う触媒担体1と、内部に触媒担体1が設置さ
れる管状の外側容器2と、外側容器2の内側の端部2c
から触媒担体近傍部2dにわたって設けられた管状の内
側部材3と、を備えており、外側容器2がスピニング加
工によって所定形状の内側部材3に対して縮径されて、
外側容器2の端部2cが内側部材3の端部側3cをかし
めると共に、外側容器2の流体処理部材近傍部2dが内
側部材3の流体処理部材近傍側3aの相対的な熱膨張差
を許容し且つ保持するように成形され、かしめられた外
側容器2の端部2cと内側部材3の端部側3cとが固着
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器内に流体処理
部材が設けられ、内部に流体を流通させて流体に所定の
処理を行う流体処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば内燃機関など、燃焼機関の排気系
には、処理される流体として排気ガスを通過させて、こ
の排気ガス中に含まれる有害成分を除去する浄化処理の
ために、触媒コンバータが設けられている。触媒コンバ
ータは、一般に図1に参照されるように、排気ガスが流
通される触媒容器(2)の内部に、流体処理部材として
触媒担体1がマット4を介して設けられてなるもので、
触媒容器(2)は、中央部に触媒設置部2aが成形さ
れ、また、両端に内燃機関からの流入管路7あるいはマ
フラなどの次処理工程部への流出管路8と接合される筒
状の接合部2cが成形されている。触媒設置部2aは触
媒担体1の径に応じて比較的大径に成形され、接合部2
cは流入・流出管路7、8の径に応じて比較的小径に成
形されており、比較的大径の触媒設置部2aと比較的小
径の接合部2cとの間には、触媒設置部2aから接合部
2cに向かって漸次縮径するように形成されたテーパ状
のコーン部2bが成形される。
【0003】ところで、内燃機関の排気系に設けられる
触媒コンバータの触媒担体は、所定に温度の達しないと
活性化せず、その浄化処理性能が低下することとなる。
したがって、触媒容器の放熱により排気ガスの温度を低
下させないように高温に保持する必要があり、また、内
燃機関の運転開始時など、触媒コンバータの熱容量が低
い状態では触媒担体を活性化する温度に速く昇温させる
必要がある。なお、内燃機関から排出される排気ガスは
高温であり、且つ、高速でその内燃機関の燃焼に応じて
脈動した状態で触媒コンバータに導入される。
【0004】このように触媒コンバータを断熱・保温す
るため、例えば、特開平11−117731号公報に
は、柱状の触媒保持体と、この触媒保持体の外側に被せ
る円筒もしくは半割り状の金属シェルおよびこれらの間
に介装挟持した無機シートからなるシート層によって構
成された触媒コンバータにおいて、該触媒コンバータの
軸方向の両端部近傍の金属シェル内周面に、金属製ネッ
トを介して無機質断熱材を取付けたことを特徴とする排
気ガス浄化用触媒コンバータが開示されている。さら
に、当該公報には、上気無機質断熱材およびシール層に
使う無機シートは、厚みが2〜6mm、充填密度が0.1
0から0.50g/cm3のものを用いることも開示されて
いる。
【0005】当該公報に開示された排気ガス浄化用触媒
コンバータでは、触媒コンバータの端部から触媒保持体
の両端部にかけての領域に、金属製ネットを介して無機
質断熱材を取付けたことにより、無機質断熱材および金
属製ネットの端部が触媒保持体の各端部に接するため
に、熱膨張によって触媒保持体を損傷することなく、低
充填密度の無機シートを使用して触媒保持体を軸方向に
ずれることなく保持することができる。
【0006】また、当該公報には、その従来の技術とし
て、触媒保持体の前後にコーンを設置すると共に、これ
を金属シェルにて包囲し、必要に応じ金属シェルとコー
ンとの隙間に無機断熱材を介在させることにより、金属
シェルに伝播される排気ガスの熱を遮断して、金属シェ
ルの熱変形を抑制し、無機シート製シール層の耐久性を
確保することを目的とした2重コーン型触媒コンバータ
についても記載されている(段落番号0005)。そし
て、このような2重コーン構造にすることにより、排気
ガスの熱は金属シェルに伝播されることなく高温の状態
で触媒保持体へ流入するようになるので、エンジン始動
直後の排気ガス浄化性能の向上が期待できるなどと記載
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平11−117731号公報に開示された排気ガス浄
化用触媒コンバータにあっては、金属シェル内周面に無
機質断熱材を取付けるために金属製ネットを使用してお
り、この金属製ネットを金属シェル内周面に保持固定す
るためにスポット溶接することが記載されており、構造
が複雑であると共に、かかるスポット溶接では手間がか
かるため、生産性の向上を望むことができないなどの問
題があった。
【0008】また、当該公報に従来の技術として開示さ
れた2重コーン構造にあっては、コーンが金属シェルと
同様、排気ガスの熱により熱膨張し、触媒保持体との相
互干渉により触媒保持体が損傷するおそれがあるなどと
記載されている。すなわち、当該公報に開示された2重
コーン構造にあっては、無機断熱材を挟んで設けられた
金属シェルとコーンとの熱膨張の差について考慮した技
術的思想を有していなかった。そして、この2重コーン
構造については、コーンと半割り状の金属シェルとの取
付け構造について記述も図示もされていない。コーンの
両端部がシェルの端部と中間部または触媒保持体と溶接
などによって固着されている場合には、かかるシェルと
コーンとの間に熱膨張差が生じることにより破損すると
いう問題があった。さらには、半割り状の金属シェル
は、互いに接合する工程を要するために、製造コストが
かかるなどの問題がある。一方、円筒形の金属シェルに
ついては、触媒保持体を圧入することについて記載して
いるにとどまり、かかる円筒形の金属シェル内にコーン
を如何にして設けるかについて、開示していない。
【0009】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
もので、少ない工程で容易に製造することができ、しか
も、確実に処理する流体の温度を保持することができる
と共に、外側容器と内側部材との熱膨張差を吸収して破
損を防ぐことができる流体処理システムを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の流体処理シス
テムにかかる発明は、上記目的を達成するため、流体に
所定の処理を行う流体処理部材と、内部に流体処理部材
が設置される外側容器と、外側容器の内側の端部から流
体処理部材近傍部にわたって設けられた内側部材と、を
備えた流体処理システムであって、スピニング加工によ
って、外側容器の端部と内側部材の端部側とがかしめら
れると共に、外側容器の流体処理部材近傍部と内側部材
の流体処理部材近傍側とが相対的な熱膨張差を許容し且
つ互いに保持するように成形されており、かしめられた
外側容器の端部と内側部材の端部側とが固着されている
ことを特徴とするものである。
【0011】請求項2の流体処理システムにかかる発明
は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に
おいて、流体処理部材と外側容器との間にマットが介装
される一方で、外側容器と内側部材との間に空間が形成
されており、該空間内に、流体処理部材と外側容器との
間に介装されているマットよりも低密度のマットが充填
されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項3の流体処理システムにかかる発明
は、上記目的を達成するため、請求項1または2に記載
の発明において、処理される流体を流入または流出する
ための管路がかしめられた外側容器の端部と内側部材の
端部側との内部に嵌挿されており、該管路と外側容器の
端部と内側部材の端部側とが共に固着されていることを
特徴とするものである。
【0013】請求項4の流体処理システムにかかる発明
は、上記目的を達成するため、請求項1〜3のいずれか
に記載の発明において、処理する流体の温度に応じて、
外側容器と内側部材の板厚、材質の少なくとも一方を異
ならせたことを特徴とするものである。
【0014】請求項1の発明では、外側容器の端部が内
側部材の端部側に対してかしめられると共に、外側容器
の流体処理部材近傍部が内側部材の流体処理部材近傍側
を保持した状態で相対的な熱膨張差を許容するように、
外側容器がスピニング加工によっ縮径され、また、かし
められた外側容器の端部と内側部材の端部側とが固着さ
れた簡易な構成とされている。内部を流通して所定の処
理が行われる流体の温度は、外側容器とこの外側容器の
内側の端部から流体処理部材近傍部にわたって設けられ
た内側部材との2重構造によって保温されると共に遮音
される。そして、処理する流体の温度によって外側容器
と内側部材との熱膨張に差が生じると、固着されていな
い外側容器の流体処理部材近傍部と内側部材の流体処理
部材近傍側とが相対的に移動することにより熱膨張差が
許容される。
【0015】請求項2の発明では、請求項1に記載の発
明において、流体処理部材と外側容器との間にマットが
介装される一方で、外側容器と内側部材との間に空間が
形成されており、該空間内にマットが充填されているこ
とにより、内部を流通して所定の処理が行われる流体の
温度が確実に保温されると共に、内部を流通する流体の
放射音などが抑止される。そして、空間内に充填されて
いるマットが流体処理部材と外側容器との間に介装され
ているマットよりも低密度であるため、マットのコスト
が、ひいては流体処理システムの製造コストが、低減す
る。
【0016】請求項3の発明では、請求項1または2に
記載の発明において、処理される流体を流入または流出
するための管路がかしめられた外側容器の端部と内側部
材の端部側との内部に嵌挿されており、該管路と外側容
器の端部と内側部材の端部側とが共に固着されているこ
とにより、流体処理システムの端部の板厚が増加して固
有振動数が上昇して内部を流通する流体の放射音の発生
などが抑止され、また、かしめられた外側容器の端部お
よび内側部材の端部側の固着と管路の接続とが同工程で
行われる。
【0017】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れかに記載の発明において、処理する流体の温度に応じ
て、外側容器と内側部材の板厚、材質の少なくとも一方
を異ならせたことにより、外側容器と内側部材との間に
生じる熱膨張差の管理や、流体処理システム内の温度管
理が容易となると共に、脈動する状態で導入される流体
や流体処理システムが設置される場所などに応じて適切
な構成とされる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の流体処理システムを、そ
の実施の一形態として触媒コンバータに適用した場合に
より、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
【0019】本発明の流体処理システムとしての触媒コ
ンバータは、概略、内燃機関などから排出された流体で
ある排気ガスに所定の浄化処理を行う流体処理部材とし
ての触媒担体1と、内部に触媒担体1が設置される管状
の外側容器2と、外側容器2の内側の端部2cから触媒
担体近傍部2dにわたって設けられた所定形状を有する
管状の内側部材3と、を備えており、外側容器2がスピ
ニング加工によって所定形状の内側部材3に対して縮径
されて、外側容器2の端部2cが内側部材3の端部側3
cをかしめると共に、外側容器2の流体処理部材近傍部
2dが内側部材3の流体処理部材近傍側3aの相対的な
熱膨張差を許容し且つ内側部材3の流体処理部材近傍側
3aを保持するように成形されており、さらに、かしめ
られた外側容器2の端部2cと内側部材3の端部側3c
とが固着されている。そして、本発明に基づく触媒コン
バータは、触媒担体1と外側容器2との間にマット4が
介装される一方で、外側容器2と内側部材3との間に空
間5が形成されており、マット4よりも低密度のマット
6が空間5内に充填されている。また、排気ガスを触媒
コンバータ内に導入または触媒コンバータから排出する
ための管路7,8がかしめられた外側容器2の端部2c
と内側部材3の端部側3cとの内部に嵌挿されており、
該管路7,8と外側容器2の端部2cと内側部材3の端
部側3cとが共に固着されている。さらに、浄化処理す
る排気ガスの温度に応じて、外側容器2と内側部材3に
は異なる板厚および/または材質が使用されている。
【0020】触媒コンバータの上流側端部には、内燃機
関のエキゾーストマニホールドなど、排気ガスを導入す
るための管路7が接合され、また、下流側端部には、浄
化処理された排気ガスをマフラなどの次処理工程へと導
出するための管路8が接合されている。また、触媒担体
1は、排気ガスを処理する能力に応じた大きさに設定さ
れている。図1に示した実施の形態の場合、触媒担体1
は、両管路7,8の径よりも大径に設定されており、そ
の周囲にマット4が巻回されて外側容器2内に圧入され
ている。マット4は、触媒担体1を保持すると共に排気
ガスのリークを防ぐシール機能のために、触媒担体1と
外側容器2との間に比較的高密度で介装される。
【0021】外側容器2は、たとえばステンレスなどの
素管2’(図2を参照)から一体に成形されてなるもの
で、その長手方向ほぼ中央に配置されマット4を介して
触媒担体1が設置される触媒設置部2aが比較的大径に
成形されており、また、各管路7,8が接合される長手
方向端部に配置された接合部2cが比較的小径に成形さ
れている。そして、触媒設置部2aと接合部2cとの間
には、触媒設置部2aから接合部2cに向かって漸次縮
径するように形成されたテーパ状のコーン部2bがそれ
ぞれ成形されている。さらに、外側容器2の触媒設置部
2aとコーン部2bとの間の触媒担体近傍部には、保持
部2dが成形されている。従来の一般的な1重構造の触
媒容器の板厚が例えば1.5mmであったのに対して、
本発明における外側容器2は、その内部に内側部材が設
けられるため、たとえば1.0mm程度に設定すること
ができる。
【0022】内側部材3は、例えばステンレスなどによ
り一体で構成されたもので、触媒コンバータの端部側で
外側容器2の接合部2cと対応して配置され各管路7、
8の外径よりもわずかに大きく成形された接合部3c
と、外側容器2のコーン部2bと対応してそのコーン部
2bと所定間隔の空間5を形成するように漸次その径が
変化するコーン部3bと、外側容器2の保持部2dに対
して摺動可能に保持されるように径方向外側に張り出し
た触媒担体近傍側端部3aとが、一体に成形されてい
る。このような形状の内側部材3は、図示は省略する
が、板材をプレス加工して弾頭またはカップ状に成形す
ると共にこの弾頭またはカップ状の先端中央に接合部と
なる開口を穿設することにより成形することができ、ま
た、所定の径の素管を縮径または拡径させるようにスピ
ニング加工することにより成形することができる。内側
部材3は、比較的熱容量が小さく排気ガスの温度に応じ
て耐熱温度が高いことが好ましく、その板厚は、外側容
器2の板厚と比較して薄く、例えば0.6mm程度に設
定される。また、内側部材3は、触媒コンバータ内を流
通される排気ガスがスムーズに流動することができるよ
うに成形されていることが好ましい。
【0023】図2に示すように、外側容器2となる素管
2’は、当初、その全長にわたって触媒設置部2aの径
に成形されている。素管2’をスピニング加工する前に
は、マット4が巻回された触媒担体1が素管2’の長手
方向ほぼ中央の触媒設置部2aとなる位置まで圧入され
る。そして、例えば、触媒設置部2aとなる位置をクラ
ンプすると共に、上述したように予め成形された内側部
材3の接合部3cを治具10によって把持するなどして
素管2’の一方端側に同軸上に配置し、内側部材3のコ
ーン部3bの外周に、マット6を配した状態で、成形ロ
ーラ11を素管2’の周囲に沿って公転させながらその
公転径を縮小させて押圧すると共に、公転軸方向C−C
に移動させるスピニング加工を行って素管2’を縮径さ
せて、上述した形状の外側容器2の一方端側を成形す
る。そして、一方端側の成形が完了すると、同様にして
外側容器2の他方端側を成形する。マット6は、マット
4とおなじ材質のものであっても、触媒担体1を保持し
たりシール機能を必要としないために、マット4よりも
低密度のものが採用される。そのため、マット6のコス
トが安価となり、触媒コンバータの製造コストを削減す
ることができる。
【0024】スピニング加工によって成形された外側容
器2の接合部2cは、予め成形された内側部材3の接合
部3cをかしめるように縮径されて重合される。また、
保持部2dは、素管2’の元径の大きさからわずかに縮
径されて、予め成形された内側部材3の触媒担体近傍側
端部3aを摺動可能に保持するよう成形される。
【0025】排気ガスを導入するための管路7は、図1
に示した実施の形態の場合、排気ガスの温度を保持する
ために、外管7aと内管7bの2重構造であって両管7
a、7bの間に断熱材7cが介装された構成とされてい
る。また、排気ガスを排出するための管路8は、通常の
1重管が使用されている。
【0026】各管路7、8は、外側容器2の各接合部2
cを成形する際に、かしめられるように重合された内側
部材3の接合部3c内にそれぞれ嵌挿される。その結
果、外側容器2の接合部2cと、内側部材3の接合部3
cと、管路7または8とが重合され、かかる部分の板厚
が厚くなることから固有振動数が上昇するために、内燃
機関から脈動する状態で排気ガスが高速度で導入される
ことにより発生する放射音を抑止することができる。こ
の状態で、外側容器2の端部である接合部2cと内側部
材3の端部側である接合部3cとの端部を、管路7、8
に対して溶接Wなどによってそれぞれ固着する。そのた
め、外側容器2および内側部材3の固着と管路に対する
接合とを同時に行うことができる。
【0027】このように構成された触媒コンバータで
は、図3に示すように、比較的熱容量が小さい内側部材
3とマット6により内部を流通する排気ガスの温度が保
持される。そして、排気ガスの温度による内側部材3
と、マット6を介して位置する外側容器2のコーン部2
bとの間の熱膨張差は、内側部材3の触媒担体近傍側端
部3aが外側容器2の保持部2dに対して摺動するた
め、かかる熱膨張差を吸収することができる。
【0028】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されることなく、例えば、触媒担体1の径が管路7、
8とほぼ同じ大きさであるような場合には、外側容器8
および内側部材3にコーン部2b、3bを成形する必要
はない。また、本発明は、触媒担体1に代えてフィルタ
を設置するなど、流体に他の処理を行うシステムにも採
用することができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、流体に所定の
処理を行う流体処理部材と、内部に流体処理部材が設置
される外側容器と、外側容器の内側の端部から流体処理
部材近傍部にわたって設けられた内側部材と、を備え、
スピニング加工によって、外側容器の端部と内側部材の
端部側とがかしめられると共に、外側容器の流体処理部
材近傍と内側部材の流体処理部材近傍側とが相対的な熱
膨張差を許容し且つ互いに保持するように成形されてお
り、かしめられた外側容器の端部と内側部材の端部側と
が固着されたという簡単な構成により、容易に製造する
ことができ、内部を流通して所定の処理が行われる流体
の温度を保持することができると共に、外側容器と内側
部材との熱膨張差による破損をなくすことができる流体
処理システムを提供することができる。
【0030】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の発明において、外側容器と内側部材との間に空間が形
成されており、該空間内に、流体処理部材と外側容器と
の間に介装されているマットよりも低密度のマットが充
填されていることにより、内部を流通して所定の処理が
行われる流体の温度をさらに確実に保温することができ
ると共に、内部を流通する流体の放射音などを遮音する
ことができ、さらには、製造コストを低減させることが
できる流体処理システムを提供することができる。
【0031】請求項3の発明によれば、請求項1または
2に記載の発明において、処理される流体を流入または
流出するための管路がかしめられた外側容器の端部と内
側部材の端部側との内部に嵌挿されており、該管路と外
側容器の端部と内側部材の端部側とが共に固着されてい
ることにより、流体処理システムの端部の板厚が増加し
て固有振動数が上昇するために、内部を流通する流体の
放射音の発生などを抑止することができ、また、流体処
理システムの成形と管路の接続とを同工程で行うことが
できるために、安価で容易に製造することができる流体
処理システムを提供することができる。
【0032】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、処理する流体の温度に
応じて、外側容器と内側部材の板厚、材質の少なくとも
一方を異ならせたことにより、外側容器と内側部材との
間に生じる熱膨張差の管理や、流体処理システム内の温
度管理を容易に行うことができ、脈動する状態で導入さ
れる流体や流体処理システムが設置される場所などに応
じて適切に構成することができる流体処理システムを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体処理システムの実施の一形態とし
て、触媒コンバータを示す断面図である。
【図2】図1に示した触媒コンバータを製造する状態を
説明するために示した部分断面図である。
【図3】内側部材と外側容器との熱膨張差によって、内
側部材の触媒担体近傍側端部が外側容器の保持部2dに
対して摺動した状態を示す部分拡大図である、
【符号の説明】 1 触媒担体(流体処理部材) 2 外側容器 2a 触媒設置部 2b コーン部 2c 接合部(端部) 2d 保持部(流体処理部材近傍部) 3 内側部材 3a 触媒担体近傍側端部(流体処理部材近傍側) 3b コーン部 3c 接合部(端部側) 4 マット 5 空間 6 マット 7 管路 8 管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 政治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AB01 BA04 BA21 BA39 GB01Z HA27 HA28 HA31 4D048 CA01 CA07 CA08 CC02 CC04 CC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体に所定の処理を行う流体処理部材
    と、 内部に流体処理部材が設置される外側容器と、 外側容器の内側の端部から流体処理部材近傍部にわたっ
    て設けられた内側部材と、を備えた流体処理システムで
    あって、 スピニング加工によって、外側容器の端部と内側部材の
    端部側とがかしめられると共に、外側容器の流体処理部
    材近傍部と内側部材の流体処理部材近傍側とが相対的な
    熱膨張差を許容し且つ互いに保持するように成形されて
    おり、 かしめられた外側容器の端部と内側部材の端部側とが固
    着されていることを特徴とする流体処理システム。
  2. 【請求項2】 流体処理部材と外側容器との間にマット
    が介装される一方で、外側容器と内側部材との間に空間
    が形成されており、該空間内に、流体処理部材と外側容
    器との間に介装されているマットよりも低密度のマット
    が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の流
    体処理システム。
  3. 【請求項3】 処理される流体を流入または流出するた
    めの管路がかしめられた外側容器の端部と内側部材の端
    部側との内部に嵌挿されており、該管路と外側容器の端
    部と内側部材の端部側とが共に固着されていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の流体処理システム。
  4. 【請求項4】 処理する流体の温度に応じて、外側容器
    と内側部材の板厚、材質の少なくとも一方を異ならせた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流体
    処理システム。
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