JP2002253623A - 介護用リフト - Google Patents

介護用リフト

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JP2002253623A
JP2002253623A JP2001056777A JP2001056777A JP2002253623A JP 2002253623 A JP2002253623 A JP 2002253623A JP 2001056777 A JP2001056777 A JP 2001056777A JP 2001056777 A JP2001056777 A JP 2001056777A JP 2002253623 A JP2002253623 A JP 2002253623A
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JP2001056777A
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Tadashi Iura
忠 井浦
Hiroshi Iura
洋 井浦
Yoshiyuki Tsukamura
良行 束村
Keiji Yamamoto
圭二 山本
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Iura Co Ltd
Original Assignee
Iura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スリングシートの利点である装着が容易である
ことは活かしつつ、さらに被介護者の乗せ換え移動介助
が容易にでき、安定な座位姿勢を保持したまま移動可能
とするだけでなく、シートによる圧迫感が極めて少ない
介護用リフトを提供すること。 【解決手段】ベースフレームと、該ベースフレームに立
設される支柱と、該支柱に止着され後方側から被介護者
が侵入可能なテスリ枠と、該テスリ枠後部に具備された
左右一対の背側係止部材と、背側係止部材から前方に所
定間隔離間し具備される脚側係止部材と、夫々の係止部
材に係止され被介護者を囲繞するシートからなる介護用
リフトにおいて、前記テスリ枠は上下に昇降可能に設け
られ、また、前記背側係止部材は、テスリ枠面から上方
に突出するように構成され、前記シートは背支持部と脚
部支持部を一体的に形成すると共に、背支持部上方両側
部に前記背側係止部材が挿通可能な係止袋を設けると共
に、脚部支持部側には吊り部を設けたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は介護用リフトに関す
る。さらに詳しくは、ベッドから車椅子等への移乗介助
を行うためのリフトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の介護用リフトとして、図18に示
す移動型介護用リフト(以下、従来例という)がある。
この従来例は、平面視において略々コ字状の後方が開放
された走行フレームが備えられている。該走行フレーム
には走行可能にキャスター型の車輪が具備されている。
そして、この走行フレームに支柱が立設され、さらに支
柱上端部に上下に起伏可能にリフトアームが取り付けら
れている。このリフトアームの作動手段となる伸縮シリ
ンダが、前記支柱とリフトアームに取り付けられてお
り、伸縮シリンダの伸縮によりリフトアームが起伏する
ものである。そして、リフトアームの先端には被介護者
を囲繞するスリングシートを係止するためのハンガー部
が取り付けられたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の介護用リフ
トでは、スリングシートで被介護者を囲繞して、該スリ
ングシートを被介護者の頭上の係止部材に吊り下げてい
るので、被介護者を囲繞する安定な部材が人の周囲にな
く、被介護者はスリングシート内で吊り下げられた状態
となり、安定な状態を確保することができない。そし
て、前記スリングシートは長さの長い吊り下げ紐で被介
護者を吊り上げて移動するため、不安定な状態での移動
となり、左右、前後に揺れ動き危険性を伴う移動であ
る。また、人を囲繞するスリングシートの係止部材が被
介護者の頭上に位置するためスリングシートの脱着時に
不用意な操作をすると被介護者の頭部に係止部材が当た
る危険性があった。さらに、前記係止部材の形状がハン
ガーに似た形状であり、スリングシートに設けられた吊
り下げ紐を左右の2箇所に係止するため、被介護者は錐
体の中に押し込められた状態となり、身体中が締め付け
られるような不快感を伴うものである。
【0004】そこで本発明は上記問題点に鑑み、スリン
グシートの利点である装着が容易であることは活かしつ
つ、さらに被介護者の乗せ換え移動介助が容易にでき、
安定な座位姿勢を保持したまま移動可能とするだけでな
く、シートによる圧迫感が極めて少ない介護用リフトを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の介護用リフト
は、ベースフレームと、該ベースフレームに立設される
支柱と、該支柱に止着され後方側から被介護者が侵入可
能なテスリ枠と、該テスリ枠後部に具備された左右一対
の背側係止部材と、背側係止部材から前方に所定間隔離
間し具備される脚側係止部材と、夫々の係止部材に係止
され被介護者を囲繞するシートからなる介護用リフトに
おいて、前記テスリ枠は上下に昇降可能に設けられ、ま
た、前記背側係止部材は、テスリ面から上方に突出する
ように構成され、前記シートは背支持部と脚部支持部を
一体的に形成すると共に、背支持部上方両側部に前記背
側係止部材が挿通可能な係止袋を設け、脚部支持部側に
は吊り部を設けたことを特徴とする。
【0006】請求項2の介護用リフトは、前記背側係止
部材をテスリ枠後部に回動自在に設け、被介護者をテス
リ枠内に入れる際、前記背部側係止部材が被介護者の侵
入を妨害しない位置に回動させることを特徴とする。
【0007】請求項3の介護用リフトは、前記ベースフ
レームに移動可能となるよう車輪を具備したことを特徴
とする。
【0008】請求項4の介護用リフトは、前記ベースフ
レームを後方側が開口した略々コ字状に構成し、該開口
部幅を適宜拡縮可能とするためにベースフレームに拡縮
機構を設けたことを特徴とする。
【0009】請求項5の介護用リフトは、前記拡縮機構
を上下方向の回動軸の下端部に固着した偏心軸の回動に
より作動させるものとし、該回動軸上部に回動自在に枢
着された操作ハンドルが起立状態で保持されるよう構成
したことを特徴とする。
【0010】請求項1の発明によれば、被介護者をシー
トで囲繞し、介護用リフトのテスリ枠後部に配された背
側係止部材にシートの係止袋を挿通させると共に、脚側
係止部材に吊り部を係止し、テスリ枠を上昇させれば移
動可能となる。このとき、テスリ枠上面に突出した背側
係止部材にシートの係止袋が挿通されているので、被介
護者がテスリ枠のテスリに手を乗せている状態であって
も被介護者の背中の上方部まで支持することができるの
で被介護者は楽な座位姿勢をとることができる。さら
に、被介護者の周囲を囲繞するようにテスリ枠が設けら
れ、安定な状態を確保している。さらに、平面視におい
て左右の背側係止部材と脚側係止部材を夫々離間させる
ことによって、シートによる圧迫感を軽減することがで
きる。
【0011】請求項2の発明によれば、介護リフトのテ
スリ枠内に被介護者が入り込むように移動させるとき、
背側係止部材を回動させ、側方位置あるいは下方向きと
することによってテスリ枠上面に突出したものがなくな
るので、操作が容易に行える。
【0012】請求項3の発明によれば、移動介助が可能
となる。また、便器、車椅子等への乗せ換えも可能であ
る。
【0013】請求項4の発明によれば、通常の使用時に
は幅狭で使用し、車椅子や便器等への乗せ換え時に幅広
で使用でき、ベースフレームをコンパクトに構成するこ
とが可能である。
【0014】請求項5の発明によれば、拡縮機構を作動
する操作ハンドルが通常起立状態で保持されているの
で、介護者が腰を屈める操作を軽減することができる。
【0015】
【作用】以上のように構成及び効果を備えた介護用リフ
トにより、ベッド上で寝ている被介護者を当該介護用リ
フトに乗せる手順は、次のようになる。 1)ベッド上で寝ている被介護者にベッドサイドで端座
位の姿勢をとらせる。 2)介護用リフトのテスリ枠を被介護者の肘の位置に合
うよう高さ調節を行う。 3)テスリ枠の中に被介護者が入るよう、介護用リフト
を後退させる。 4)被介護者の背中にシートをあて、背当て部両側の係
止袋を手摺枠後端部の係止部材に挿通し、シートにしわ
がでないように背中、腰にあて、左右の脚部を大腿部内
側から引き出す。 5)脚側の吊り部を交差するようにテスリ枠前方部の脚
側係止部材に係止する。 6)昇降機構を作動させ、上昇させる。 7)目的の場所へ移動する。
【0016】この状態から車椅子等への乗せ換え手順
は、次のようになる。 1)車椅子の近くまで移動し、ベースフレームの拡縮機
構により、左右の脚部材の開口幅を広げる。 2)車椅子をベースフレーム内に侵入させ、被介護者が
車椅子のシート上部に位置するよう車椅子を移動させ
る。 3)介護用リフトの昇降機構を操作し、被介護者が車椅
子のシートに乗るまで下降させる。 4)前後の係止部材からシートを外し,介護用リフトを
前進させる。 5)シートを引き抜けば、乗せ換えが完了する。 このように、非常に簡単な操作で被介護者の移動介助が
できるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る介護用リ
フトを図面に基づいて説明する。図1は第一の実施形態
の全体斜視図である。図2はその全体平面図である。図
3はその全体側面図である。図4はその正面図である。
図5はベースフレームの拡縮機構を示す部分断面図であ
る。図6は拡縮機構の操作ハンドルを示す要部斜視図で
ある。図7は制動機構を示す部分断面図である。図8は
背部係止部材の構成を示す要部斜視図である。図9は背
部係止部材の構成の別の実施形態を示す要部斜視図であ
る。図10は背部係止部材の構成の別の実施形態を示す
要部斜視図である。図11は背部係止部材の構成の別の
実施形態を示す要部斜視図である。図12はシートを示
す平面図である。図13はシートの係止袋の一実施形態
を示す要部斜視図である。図14は本発明に係る介護用
リフトに被介護者Mを乗せたときの(a)正面図,
(b)側面図,(c)背面図である。図15は第二の実
施形態を示す全体斜視図である。図16は第三の実施形
態を示す全体斜視図である。図17はその使用状況を説
明する側面図である。図18は従来の介護用リフトを示
す側面図である。
【0018】本発明の介護用リフト1は、主としてベー
スフレーム2と、該ベースフレーム2に立設される支柱
28と、該支注28に取り付けられるテスリ枠34と、
該テスリ枠34に係止され被介護者Mを囲繞するシート
44と、前記テスリ枠34を上下に昇降する昇降機構と
によって構成されている。以下、上記各部について図面
を用い詳述する。
【0019】まず図1に示す第一の実施形態におけるベ
ースフレーム2は、車椅子からの移乗もできるように、
平面視において後方側が開放された略々コ字状に形成さ
れており、移動可能に複数のキャスター型の車輪3,
3,・・・を備えている。なお、略々T字状に構成され
たベースフレームとしても良い。しかし、T字状では3
輪での接地となるため、安定性に欠ける場合があり、高
齢者が高齢者を介護する場合を想定すると上述したコ字
状のより安定したベースフレームとすることが好まし
い。なお、日本の住宅事情を考慮すると当該介護用リフ
ト1はできる限りコンパクトに構成されていなければ実
用に供することができない。このために、左右の脚部材
4,4の開口間隔を適宜拡縮可能とし、通常の走行状態
では左右の脚部材4,4の開口間隔を狭くして使用し、
車椅子等への移乗あるいは車椅子等からの移乗時には広
くして使用できるように、拡縮機構5を備えたものが好
ましく、これを図5に基づいて説明する。
【0020】該ベースフレーム2は中空の箱体6に車輪
支持パイプ7,7を固着し、該車輪支持パイプ7,7に
キャスター型の車輪3,3を取り付けてなるメインフレ
ーム8を有している。そして、このメインフレーム8に
後述する一対の脚部材4,4を回動自在にピン9,9に
より枢着している。前記脚部材4は、平面視において略
々L字状に曲折した脚部パイプの一端部にキャスター型
の車輪3を取り付け、他端部にはボス10を固着し、さ
らに該ボス10には溝部11aを設けたプレート11が
固着されたものである。なお、メインフレーム8に脚部
材4,4を取り付けた際に前記プレート11,11の溝
部11a,11aは互いに重なり合うように配されてい
る。そして、該溝部11a,11aには、上記箱体6に
固着された筒体12に挿通される回動軸13の軸心に対
して偏心させて固着された軸部13aを挿通している。
前記回動軸13上端部には操作ハンドル14が取り付け
られており、この操作ハンドル14の回動により、軸部
13aが溝部11a,11a内を移動し、前記脚部材
4,4がピン9,9を回動中心として拡縮可能に構成さ
れたものである。
【0021】さらに、上記操作ハンドル14は一端部に
操作用グリップ(図示しない。)が取り付けられてお
り、他端部には長孔部15aが設けられたU字状プレー
ト15が固着されている。さらに、プレート15内には
前記回動軸13の上端部に設けた上下方向の孔13bに
挿通可能な軸部15bが固着されている。そして、前記
回動軸13上部の前後方向の孔13cにピン16により
回動自在に取り付けられている。このように構成した操
作ハンドル14は、使用しないときには前記軸部15b
が孔13bに挿通され起立した状態でセットされてお
り、使用するときには若干引き上げあるようにして回動
させれば脚部材4,4が拡縮できる。なお、この操作ハ
ンドル14は回動軸13を回動できるように構成されて
いれば良いが、回動軸13に固定してしまうと被介護者
Mの脚に接触する恐れがあり、また、使用しないときに
は垂下するよう回動軸13上端に回動自在に枢着したも
のであれば、操作ハンドル14を低い位置から引き上げ
なければならない。このように被介護者Mの脚に接触し
たり、介護者に腰を屈める姿勢をとらせたりすることは
介護の場では好ましくなく、少しでも高い位置での操作
をする為には上述の構成が好ましい。
【0022】さらに、このベースフレーム2には制動手
段17が備えられている。この制動手段17は、前記車
輪3,3に当接するリング部材18の一部に支持杆19
を固着し、該支持杆19端部を箱体6内にピン20によ
り枢着したものである。そして、この支持杆19の一部
にボス部21が設けられており、該ボス部21にカム部
材22を止着したペダル部材23が枢着されている。す
なわち、ペダル部材23の上下回動により、前記カム部
材22が箱体6に固着されたナット部材24に螺着され
たボルト25に当接し、前記リング部材18を上下に移
動させるものである。26はスプリングでリング部材1
8を上方に付勢しているものである。なお、この制動装
置17はリング部材18を車輪3に接触させ制動するも
のであるので、キャスター型の車輪3,3が如何なる方
向に向いていても作用するものであることは言うまでも
ない。27はステップである。
【0023】上述したベースフレーム2には支柱28が
立設される。この支柱28には後述する手摺枠34を昇
降可能とする為に昇降機構(図示しない。)を付設して
いる。詳述すると該支注28は、前記ベースフレーム2
に固着された角型の支持部材29に外嵌する第一支柱3
0と該第一支柱30に外嵌する第二支柱31及び第一、
第二支柱間に設けられた昇降機構とによって構成されて
いる。この昇降機構は前記第一支柱30上端部に止着さ
れたナット部材(図示しない。)にネジ部材(図示しな
い。)を螺着させ、該ネジ部材上端部をベアリング(図
示しない。)を内蔵したブラケット32を介して、第二
支柱31に止着したものである。さらに、前記ネジ部材
上端部には回転操作ハンドル33が取り付けられてい
る。なお、ブラケット32上部には爪(図示しない。)
が設けられ、ハンドル側に設けたストッパー(図示しな
い。)が係止するよう構成されており、任意の高さで停
止可能となっている。なお、上記の昇降機構は手動によ
るものであるが、モーター等の電動駆動力を利用するも
のを用いても良い。さらに、後述するテスリ枠34が上
下に昇降できるものであれば良く、これ等に限定するも
のではない。
【0024】前記第二支柱31には平面視において略々
コ字状のテスリ枠34が止着されている。該テスリ枠3
4の曲げ部近傍には後述するシート44が係止可能な所
定幅を有する脚側係止部材35,35が固着されてい
る。該脚部係止部材35は被介護者Mの内股から引き出
したシート44の吊り部44bを係止するものであるの
で、テスリ枠34の中央部に前後方向の所定幅を有した
脚側係止部材35を固着しておいても良い。ここで所定
幅を有するのはシートの脚部44bにしわができない効
果を出すためである。さらに、テスリ枠34左右両後端
部にも係止可能な背側係止部材36,36が取り付けら
れている。この後方部に位置する背側係止部材36,3
6は、被介護者Mの背中のできる限り高い位置まで保持
することが可能なように高い位置に設けることが好まし
い。すなわち、前記テスリ枠34は肘掛けとして使用で
きる高さにあり、背側係止部材36,36は背中の上方
まで支持できる高さであることが好ましい。そのため、
本実施形態においては図8に示すように略々L字状の係
止部材36とし、一端部が上方向きとなるように他端部
を前記テスリ枠34に止着している。詳述すると前記テ
スリ枠34後端部にはボス体37が固着されており、ピ
ン38によりブラケット39を回動自在に枢着してい
る。そして、該ブラケット39に前記L字状の係止部材
36を固着したものである。なお、テスリ枠34後端部
に固着したものでも良いが、後方側から被介護者Mが侵
入するので、上述したように回動自在とし、被介護者M
の侵入時には障害となる係止部材34を側方に回動させ
ておくことが好ましい。
【0025】また、別の実施形態として図9に示すよう
に、テスリ枠34後端部に爪部34aが一体的に設けら
れており、L字状係止部材36の基部に前記爪部34a
に当接する爪部材40を固着し、該爪部材40をカバー
する筒体41をねじ42,42によって固定したもので
も良い。このように構成した係止部材36は前記テスリ
枠34後部の軸心を中心として回動自在であり、被介護
者Mが侵入する際には、側方に倒伏させ、シートを係止
する際には、起立させればよい。なお、43はテスリで
ある。
【0026】さらに、別の実施形態として図10に示す
ように、テスリ枠34後端部に爪37aを一体的に設け
たボス体37を固着し、該爪37aに当接する爪部材4
0に背部側係止部材を固着し、ボス体37と爪部材40
をピン38にて枢着したものでも良い。このように構成
した係止部材36は被介護者Mの侵入時には前方回動し
ておけば良い。
【0027】そして、図11は、背部側係止部材の別の
実施形態を示すものであるが、テスリ面下方で上方向き
となる係止部材36をテスリ枠34後端部に固着したも
のである。この場合には被介護者Mの侵入を妨害しない
ので回動させる必要がない。この係止部材36にパイプ
状のアダプタ36aを挿通させることによってシート4
4の係止袋を挿通し、被介護者Mの背中の上方まで保持
させる構成でも良い。なお、あらかじめ、シート44の
係止袋45内に取り付けておいても良い。
【0028】次に、被介護者Mを囲繞するシート44に
ついて説明する。このシート44は被介護者Mの背中を
保持する背当て部44aと、腰部を迂回して内股から引
き出すことにより大腿部を保持する左右の脚部44b、
44bとからなり、前記背当て部44aと左右の脚部4
4b、44bを一体的に構成した縫製品である。そし
て、該シート44の背当て部44a上部両端に袋状の係
止袋45を一体的に縫い付けている。さらに、脚部44
b、44b先端から紐部材あるいは帯部材で複数の係止
箇所を設けた吊り部46を設けている。なお、前記吊り
部46は1ヶ所の係止箇所でも良いが、複数設けること
によって、体格の異なる人にも対応できる。さらに、短
めに掛けると被介護者Mは背中を倒したリクライニング
した状態で乗ることができ、長めに吊ると背を起こした
状態で乗ることができる。このように被介護者Mの好み
に応じた乗車姿勢をとることが可能となるので、係止箇
所を複数設ける方が良い。
【0029】さらに、図13に示すように、係止袋45
を縫製する際に、あらかじめ係止部材46が挿通しやす
いように空孔部45aを形成するように縫製しておくこ
とが好ましい。また、背当て部44a側の帯45bを帯
45cより若干長めにしておけば、係止部材36の引っ
かかりを防止できるので挿通させ易く、より好ましい。
【0030】以上のように構成された第一の実施形態の
介護用リフト1により、ベッド上で寝ている被介護者M
を当該介護用リフト1に乗せる手順は、次のようにな
る。 1)ベッドB上で寝ている被介護者Mにベッドサイドで
端座位の姿勢をとらせる。 2)介護用リフト1のテスリ枠34を被介護者Mの肘の
高さに合うよう回転操作ハンドル33を操作し、高さ調
節を行う。 3)テスリ枠34の中に被介護者Mが入るよう、介護用
リフト1を後退させる。 4)被介護者Mの背中にシート44をあて、背当て部4
4a両側の係止袋45,45を背側係止部材36,36
に挿通し、シート44にしわがでないように背中・腰に
あて、左右の脚部44b、44bを内股から引き出す。 5)吊り部46,46を交差するようにテスリ枠34前
方部の脚側係止部材35,35に係止する。 6)回転操作ハンドル33を操作し、被介護者Mの臀部
が浮き上がるまでテスリ枠34を上昇させる。 7)目的の場所へ移動する。
【0031】この状態から車椅子等への乗せ換え手順
は、次のようになる。 1)車椅子の近くまで移動し、ベースフレーム2の拡縮
機構5により、左右の脚部材4,4の開口幅を広げる。 2)車椅子をベースフレーム2内に侵入させ、被介護者
Mが車椅子のシート上部に位置するよう車椅子を移動さ
せる。 3)回転操作ハンドル33を操作し、被介護者Mが車椅
子のシートに座るまで下降させる。 4)脚側係止部材35,35及び背側係止部材36,3
6からシート44を外し、背側係止部材36,36を回
動させた後、介護用リフト1を前進させる。 5)シート44を引き抜けば、乗せ換えが完了する。 このように、非常に簡単な操作で被介護者Mの移動介助
ができるものである。
【0032】次に、図15に示す第二の実施形態のよう
に支柱28をベースフレーム2の前方側に設けず、左右
何れか一方側に止着してもよい。その他の構成について
は前述した第一の実施形態と同様である。このように構
成すると、一般的な介護ベッドBにおいて、背部を起立
させた状態とするだけで、当該介護リフト1に乗せるこ
とができため、ベッドB上に寝ている被介護者Mをベッ
ドサイドに移動させ、端座位をとらせる必要がない。な
お、被介護者Mの身体を十分上昇させなくても臀部が浮
き上がった状態であれば、膝から下の下肢を補助しなが
ら、ベッドから当該介護用リフトを引き出せばよい。
【0033】また、さらに図16に示す第三の実施形態
のようにベースフレーム2に走行可能な車輪を具備せ
ず、ベッドBに備え付けておき、ベッドBから車椅子へ
の使用に用いる構成としても良い。この実施形態では、
昇降可能な支柱34上部に旋回可能に第一支持杆47を
取り付け、該第一支持杆47にさらに旋回可能にテスリ
枠34を取り付けたものである。その他の構成について
は第一の実施形態と同様である。この場合も第二の実施
形態と同様に、ベッドBの背部を起立させ、シート44
を装着させた後、介護用リフト1の昇降機構を操作し、
被介護者Mを上昇させる。然る後、テスリ枠34を旋回
させ、車椅子等へ乗せ換えれば良い。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、被介護者をシ
ートで囲繞し、介護用リフトのテスリ枠後部に配された
背側係止部材にシートの係止袋を挿通させると共に、脚
側係止部材に吊り部を係止し、テスリ枠を上昇させれば
移動可能となる。このとき、テスリ枠上面に突出した背
側係止部材にシートの係止袋が挿通されているので、被
介護者がテスリ枠のテスリに手を乗せている状態であっ
ても被介護者の背中の上方部まで支持することができる
ので被介護者は楽な座位姿勢をとることができる。さら
に、被介護者の周囲を囲繞するようにテスリ枠が設けら
れ、安定な状態を確保している。さらに、平面視におい
て左右の背側係止部材と脚側係止部材を夫々離間させ、
さらに、所定幅を有する脚側係止部材とすることによっ
て、シートによる圧迫感を軽減することができる。請求
項2の発明によれば、介護リフトのテスリ枠内に被介護
者が入り込むように移動させるとき、背側係止部材を回
動させ、側方位置あるいは下方向きとすることによって
テスリ枠上面に突出したものがなくなるので、シートの
装着操作が容易に行える。請求項3の発明によれば、移
動介助が可能となる。また、便器、車椅子等への乗せ換
えも可能である。請求項4の発明によれば、通常の使用
時には幅狭で使用し、車椅子や便器等への乗せ換え時に
幅広で使用でき、ベースフレームをコンパクトに構成す
ることが可能である。請求項5の発明によれば、拡縮機
構を作動する操作ハンドルが通常起立状態で保持されて
いるので、介護者が腰を屈める操作を軽減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の実施形態の全体斜視図
【図2】 その全体平面図
【図3】 その全体側面図
【図4】 その全体正面図
【図5】 ベースフレームの拡縮機構を示す部分断面図
【図6】 拡縮機構の操作ハンドルを示す要部斜視図
【図7】 制動機構を示す部分断面図
【図8】 背部係止部材の構成を示す要部斜視図
【図9】 背部係止部材の構成の別の実施形態を示す要
部斜視図
【図10】背部係止部材の構成の別の実施形態を示す要
部斜視図
【図11】背部係止部材の構成の別の実施形態を示す要
部奢侈図
【図12】シートを示す平面図
【図13】シートの係止袋の一実施形態を示す要部斜視
【図14】本発明に係る介護用リフトに被介護者を乗せ
たときの(a)正面図,(b)側面図,(c)背面図
【図15】第二の実施形態を示す全体斜視図
【図16】第三の実施形態を示す全体斜視図
【図17】その使用状況を説明する側面図
【図18】従来の介護用リフトを示す側面図
【符号の説明】
1 介護用リフト 2 ベースフレーム 3 車輪 4 脚部材 5 拡縮機構 13 回動軸 14 操作ハンドル 28 支柱 34 テスリ枠 35 脚側係止部材 36 背側係止部材 44 シート 45 係止袋 46 吊り部
フロントページの続き (72)発明者 山本 圭二 愛媛県温泉郡重信町大字南野田字若宮410 番地6 株式会社いうら内 Fターム(参考) 4C040 AA08 HH02 JJ04 JJ08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフレームと、該ベースフレームに
    立設される支柱と、該支柱に止着され後方側から被介護
    者が侵入可能なテスリ枠と、該テスリ枠後部に具備され
    た左右一対の背側係止部材と、背側係止部材から前方に
    所定間隔離間し具備される脚側係止部材と、夫々の係止
    部材に係止され被介護者を囲繞するシートからなる介護
    用リフトにおいて、前記テスリ枠は上下に昇降可能に設
    けられ、また、前記背側係止部材は、テスリ面から上方
    に突出するように構成され、前記シートは背支持部と脚
    部支持部を一体的に形成すると共に、背支持部上方両側
    部に前記背側係止部材が挿通可能な係止袋を設け、脚部
    支持部側には吊り部を設けたことを特徴とする介護用リ
    フト。
  2. 【請求項2】 前記背側係止部材をテスリ枠後部に回動
    自在に設け、被介護者をテスリ枠内に入れる際、前記背
    部側係止部材が被介護者の侵入を妨害しない位置に回動
    させることを特徴とする請求項1記載の介護用リフト。
  3. 【請求項3】 前記ベースフレームに移動可能となるよ
    う車輪を具備したことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の介護用リフト。
  4. 【請求項4】 前記ベースフレームを後方側が開口した
    略々コ字状に構成し、該開口部幅を適宜拡縮可能とする
    ためにベースフレームに拡縮機構を設けたことを特徴と
    する請求項3記載の介護用リフト。
  5. 【請求項5】 前記拡縮機構を上下方向の回動軸の下端
    部に固着した偏心軸の回動により作動させるものとし、
    該回動軸上部に回動自在に枢着された操作ハンドルが起
    立状態で保持されるよう構成したことを特徴とする請求
    項4記載の介護用リフト。
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