JP2002250814A - 粘着型光学フィルム - Google Patents

粘着型光学フィルム

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JP2002250814A
JP2002250814A JP2001046990A JP2001046990A JP2002250814A JP 2002250814 A JP2002250814 A JP 2002250814A JP 2001046990 A JP2001046990 A JP 2001046990A JP 2001046990 A JP2001046990 A JP 2001046990A JP 2002250814 A JP2002250814 A JP 2002250814A
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JP
Japan
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optical film
adhesive
pressure
sensitive adhesive
liquid crystal
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Application number
JP2001046990A
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English (en)
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Yasushi Takahashi
寧 高橋
Masayuki Satake
正之 佐竹
Shigeo Kobayashi
茂生 小林
Akiko Ogasawara
晶子 小笠原
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼
着するための粘着層が設けられた粘着型光学フィルムで
あって、加熱および加湿等の条件下においても耐久性が
良好で、光学フィルムを形成する基材の寸法変化が少な
く、粘着剤に起因する不具合が少ない粘着型光学フィル
ムを提供すること。 【解決手段】 光学フィルムの一方の面に光学フィルム
を液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着層が積
層されている粘着型光学フィルムにおいて、前記粘着型
光学フィルムの粘着層を液晶パネルの最表面に貼り合せ
て固定された状態で、60℃/90%RHの雰囲気下に
24時間放置した後に生じる光学フィルムの寸法膨張率
が0.08%以下であり、かつ90℃/5%RHの雰囲
気下に100時間放置した後に生じる光学フィルムの寸
法収縮率が0.20%以下であることを特徴とする粘着
型光学フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルムの一
方の面に光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼着
するための粘着層が積層されている粘着型光学フィルム
に関する。さらには前記粘着型光学フィルムを用いた液
晶表示装置に関する。前記光学フィルムとしては、偏光
フィルム、位相差フィルム、光学補償フィルム、輝度向
上フィルム、防眩シートまたはこれらが複数積層されて
いるものがあげられる。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイは、その画像形成方式
から液晶パネルの最表面を形成するガラス基板の両側に
偏光素子を配置することが必要不可欠であり、一般的に
は偏光フィルムが液晶パネルの最表面に貼着されてい
る。また液晶パネルの最表面には偏光フィルムの他に、
ディスプレイの表示品位を向上させるために様々な光学
素子が用いられるようになってきている。例えば、着色
防止としての位相差フィルム、液晶ディスプレイの視野
角を改善するための視野角拡大フィルム、さらにはディ
スプレイのコントラストを高めるための輝度向上フィル
ム等が用いられる。これらのフィルムは総称して光学フ
ィルムと呼ばれる。
【0003】前記光学フィルムを液晶パネルの最表面に
貼着する際には、通常、粘着剤が使用される。また、光
学フィルムを液晶パネルの最表面に瞬時に固定できるこ
と、光学フィルムを固着させるのに乾燥工程を必要とし
ないこと等のメリットを有することから、粘着剤は、光
学フィルムの片面に予め粘着剤層として設けられてい
る。すなわち、液晶パネルの最表面への光学フィルムの
貼着には粘着型光学フィルムが一般的に用いられる。
【0004】前記粘着剤に要求される必要特性として
は、(1)光学フィルムを液晶パネルの最表面に貼り合
わせる際、貼り合わせ位置を誤ったり、貼合せ面に異物
が噛み込んだような場合にも光学フィルムを液晶パネル
最表面から剥離し、再度貼り合わせ(リワーク)が可能
であること、(2)光学フィルムの寸法変化により生じ
る光学むらを防止するため応力緩和性を有すること、
(3)環境促進試験として通常行われる加熱および加湿
等による耐久試験に対して粘着剤に起因する不具合が発
生しないこと、等が挙げられる。
【0005】特に前記(3)の環境促進試験において
は、光学フィルムを形成する基材の寸法変化により、光
学フィルムに積層された粘着剤と液晶パネル最表面のガ
ラスとの界面で剥がれ等の不具合が生じるという問題が
あった。たとえば、光学フィルムのなかで、偏光機能を
有する層となりうる延伸されたポリビニルアルコールは
加熱試験により寸法収縮を起こし、光学フィルムの保護
層として用いられるトリアセチルセルロースは、加湿試
験により吸水し寸法膨張を起こす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光学フィル
ムを液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着層が
設けられた粘着型光学フィルムであって、加熱および加
湿等の条件下においても耐久性が良好で、光学フィルム
を形成する基材の寸法変化が少なく、粘着剤に起因する
不具合が少ない粘着型光学フィルムを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、鋭意研究したところ、下記粘着型光学フ
ィルムにより上記目的を達成できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、光学フィルムの一方
の面に光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼着す
るための粘着層が積層されている粘着型光学フィルムに
おいて、前記粘着型光学フィルムの粘着層を液晶パネル
の最表面に貼り合せて固定された状態で、60℃/90
%RHの雰囲気下に24時間放置した後に生じる光学フ
ィルムの寸法膨張率が0.08%以下であり、かつ90
℃/5%RHの雰囲気下に100時間放置した後に生じ
る光学フィルムの寸法収縮率が0.20%以下であるこ
とを特徴とする粘着型光学フィルム、に関する。
【0009】本発明の粘着型光学フィルムは、液晶パネ
ル上に固着された状態の加湿条件下(60℃/90%R
Hの雰囲気下に24時間放置)や、加熱条件下(90℃
/5%RHの雰囲気下に100時間放置)においても光
学フィルムの寸法変化を抑止したものである。本発明の
粘着型光学フィルムは、前記加湿条件下における光学フ
ィルムの寸法膨張率が0.08%以下と小さい。当該寸
法膨張率は0. 05%以下であるのが好ましい。また、
本発明の粘着型光学フィルムは、前記加熱条件下におけ
る光学フィルムの寸法収縮率が0.20%以下と小さ
い。当該寸法収縮率は0. 14%以下であるのが好まし
い。
【0010】前記粘着型光学フィルムの粘着層は、アル
キル(メタ)アクリレートのモノマーユニットを主骨格
とし、かつカルボキシル基および/または水酸基を有す
るモノマーユニットを含有してなるアクリル系ポリマー
が多官能性化合物により架橋されているものを含有して
なることが好ましい。また、前記多官能性化合物は多官
能性金属キレートであることが好ましい。このような架
橋物により前記粘着型光学フィルムを実現できる。
【0011】さらに本発明は、前記粘着型光学フィルム
を用いた液晶表示装置、に関する。本発明の粘着型光学
フィルムは、液晶パネル最表面のガラス基板に貼り合わ
せて用いられる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の粘着型光学フィルムの粘
着層を形成する粘着剤は、粘着型光学フィルムを前記加
湿条件下や、加熱条件下においても光学フィルムの寸法
変化が前記以下となるものを特に制限なく使用すること
ができる。
【0013】液晶パネルと光学フィルムとを固着させて
いる粘着剤は、その粘性から、光学フィルムの寸法変化
を引き起こすため、前記粘着型光学フィルムを実現する
には、粘着剤としては、粘性の低いものを用いたり、ま
たは粘着剤としてガラスに対する接着性を向上させたも
のを用いるのが好ましい。前者粘着剤としては弾性を上
げた粘着剤や、ベースポリマーと多官能性化合物との反
応率を上げた(架橋度合いを向上させた)粘着剤があげ
られ、後者粘着剤としては粘着剤中にガラスと化学結合
しうる官能基を有する化合物を添加したもの、またはそ
のような官能基を有するベースポリマーを用いたものな
どがあげられる。
【0014】なお、粘着剤により液晶パネルと固着させ
ている光学フィルムの寸法変化量は、粘着剤の物性にも
よるが、液晶パネルに固着されていない状態の光学フィ
ルムが引き起こす寸法変化量より小さい範囲で変化が生
じる。そのため加湿、加熱試験では、液晶パネル上で光
学フィルムに生じる寸法変化による粘着剤起因の不具合
の発生を、光学フィルムの端面での浮きや、粘着剤が引
きずられることが生じることを目視により確認してその
発生を判別する。
【0015】前記粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アク
リル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の各種のものを例
示できる。
【0016】これら粘着剤のなかでもアルキル(メタ)
アクリレートのモノマーユニットを主骨格とし、かつカ
ルボキシル基および/または水酸基を有するモノマーユ
ニットを含有してなるアクリル系ポリマーが多官能性化
合物によりを含有してなるものを好ましく使用できる。
これらアクリル系ポリマーと多官能性化合物は粘着層に
おいて架橋している。なお、(メタ)アクリレートはア
クリレートおよび/またはメタクリレートをいい、本発
明の(メタ)とは同様の意味である。
【0017】アクリル系ポリマーの主骨格を構成する、
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基の平均炭素
数は1〜12程度のものであり、アルキル(メタ)アク
リレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等
を例示でき、これらは単独または組合せて使用できる。
これらのなかでもアルキル基の炭素数1〜7のアルキル
(メタ)アクリレートが好ましい。
【0018】カルボキシル基を有するモノマーとしては
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イ
タコン酸等があげられる。水酸基を有するモノマーとし
ては2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有モノ
マー、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシヘキシル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0019】その他、アクリル系ポリマーには、粘着剤
の性能を損なわない範囲で、グリシジル(メタ)アクリ
レート等のエポキシ基を含有モノマー等の官能基を有す
るモノマー、さらには酢酸ビニル、スチレン等を用いる
こともできる。
【0020】アクリル系ポリマー中の前記カルボキシル
基および/または水酸基を有するモノマーユニット
(a)の割合は特に制限されないが、アクリル系ポリマ
ーを構成するモノマーユニット(A)(但し、前記モノ
マーユニット(a)を除く)との重量比(a/A)で、
0.001〜0.12程度となるように調整するのが、
耐久性の点で好ましい。特に、0.005〜0.08と
するのが好ましい。
【0021】アクリル系ポリマーの平均分子量は特に制
限されないが、重量平均分子量は、30万〜250万程
度であるのが好ましい。
【0022】前記アクリル系ポリマーの製造は、各種公
知の方法により製造でき、たとえば、バルク重合法、溶
液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を適宜選択で
きる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系、過酸化物
系の各種公知のものを使用でき、反応温度は通常50〜
85℃程度、反応時間は1〜8時間程度とされる。ま
た、前記製造法のなかでも溶液重合法が好ましく、アク
リル系ポリマーの溶媒としては一般に酢酸エチル、トル
エン等の極性溶剤が用いられる。溶液濃度は通常20〜
80重量%程度とされる。
【0023】多官能性化合物としては、前記アクリル系
ポリマーと架橋しうる有機系架橋剤や多官能性金属キレ
ートがあげられる。特に、多官能性金属キレートは、ベ
ースポリマーである前記アクリル系ポリマーの架橋剤と
して機能するとともに、かつガラスとの化学結合が生
じ、ある程度の接着性が得られるため、液晶パネル上に
固着されている光学フィルムの寸法変化を低く抑えられ
る。
【0024】有機系架橋剤としては、エポキシ系架橋
剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤などのカ
ルボキシル基または水酸基と反応する官能基を1分子中
に2 つ以上有しているものがあげられる。有機系架橋剤
としては、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
【0025】多官能性金属キレートは、多価金属が有機
化合物と共有結合または配位結合しているものである。
多価金属原子としては、Al、Cr、Zr、Co、C
u、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、
Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Ti等があ
げられる。これらのなかでも、Al、Zr、Tiが好ま
しい。また、共有結合または配位結合する有機化合物中
の原子としては酸素原子等があげられ、有機化合物とし
てはアルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸
化合物、エーテル化合物、ケトン化合物等があげられ
る。
【0026】アクリル系ポリマーと多官能性化合物の配
合割合は特に制限されないが、通常、アクリル系ポリマ
ー (固形分)100重量部に対して、多官能性化合物
(固形分)0.01〜6重量部程度、好ましくは0.1
〜3重量部程度である。
【0027】さらには、前記粘着剤組成物には、必要に
応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、シランカップリング剤等を、また本発明の
目的を逸脱しない範囲で各種の添加剤を適宜に使用する
こともできる。
【0028】本発明の粘着型光学フィルムは、図1に示
すように、光学フィルム1に前記粘着剤組成物による粘
着層2が設けられている。また、粘着層2には離型シー
ト3を設けることができる。
【0029】光学フィルム1としては液晶表示装置等の
形成に用いられるものが使用され、その種類は特に制限
されない。たとえば、光学フィルムとしては偏光フィル
ム、の他に楕円偏光フィルム、光学補償機能を有する偏
光フィルム、視角拡大機能を有する偏光フィルム、輝度
向上機能を有する偏光フィルムなどが挙げられる。これ
らは偏光フィルムに位相差フィルム、光学補償フィル
ム、輝度向上フィルムまたは防眩シート等が積層されて
いる。
【0030】偏光フィルムを構成する偏光子としては、
特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子とし
ては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルムや部
分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムの如き
親水性高分子フィルムにヨウ素や二色性染料等の二色性
物質を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコール
の脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポ
リエン系配向フィルム等があげられる。偏光子の厚さも
特に制限されないが、5〜80μm程度が一般的であ
る。
【0031】前記偏光子の片面または両面には、透明保
護層を耐水性等の目的で、ポリマーによる塗布層とし
て、またはフィルムのラミネート層等として設ることが
できる。透明保護層を形成する、透明ポリマーまたはフ
ィルム材料としては、適宜な透明材料を用いうるが、透
明性や機械的強度、熱安定性や水分遮断性などに優れる
ものが好ましく用いられる。透明保護層の厚さは特に制
限されないが、10〜300μm程度が一般的である。
【0032】前記透明保護層を形成する材料としては、
例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル系ポリマー、二酢酸セルロー
スや三酢酸セルロース等のセルロース系ポリマー、ポリ
メチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリス
チレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹
脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリ
マーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポ
リオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポ
リオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイ
ロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド
系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホ
ン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマ
ー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアル
コール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニル
ブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオ
キシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、あるい
は前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護層を形
成するポリマーの例としてあげられる。
【0033】位相差フィルムとしては、高分子素材を一
軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶
ポリマーフィルムなどがあげられる。位相差フィルムの
厚さも特に制限されないが、20〜150μm程度が一
般的である。位相差板は、二層以上の延伸フィルムの重
畳体などとして形成して位相差等の光学特性を制御した
ものとして形成することもでき、着色防止や視角範囲の
拡大等を目的に液晶セルの位相差を補償するためなどに
偏光フィルムと積層してなる楕円偏光フィルムとして用
いることもできる。
【0034】高分子素材としては、たとえば、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニ
ルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレ
ート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリ
フェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、
ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セ
ルロース系重合体、またはこれらの二元系、三元系各種
共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などがあげら
れる。これら高分子素材は延伸等により配向物(延伸フ
ィルム)となる。
【0035】液晶性ポリマーとしては、たとえば、液晶
配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)が
ポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各
種のものなどがあげられる。主鎖型の液晶性ポリマーの
具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲ
ン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリ
エステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマー
やコレステリックポリマーなどがあげられる。側鎖型の
液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレート又はポリマロネー
トを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなる
スペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環
状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどがあ
げられる。これら液晶性ポリマーは、たとえば、ガラス
板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の
薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化珪素を斜方蒸
着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液
を展開して熱処理することにより行われる。
【0036】前記偏光フィルム、位相差フィルムは積層
して用いることもでき反射型偏光フィルム、半透過層型
偏光フィルム、偏光分離偏光フィルム等とすることがで
きる。また、前記例示の光学フィルムは、光学補償フィ
ルム、その他の各種視野角拡大フィルムとして使用する
こともでき、さらには光学フィルムとしては、輝度向上
フィルム等があげられる。また偏光フィルムは、表面上
に微細凹凸構造の反射層を設けて防眩シートとすること
もできる。
【0037】粘着層2の形成は、液晶パネルのガラス基
板に貼着する光学フィルム1の片面に行う。形成方法と
しては、特に制限されず、光学フィルム1に粘着剤組成
物(溶液)を塗布し乾燥する方法、粘着層2を設けた離
型シート3により転写する方法等があげられる。粘着層
2(乾燥膜厚)は厚さ、特に限定されないが、10〜4
0μm程度とするのが好ましい。
【0038】なお、離型シート3の構成材料としては、
紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート等の合成樹脂フィルム等があげられる。離型
シート3の表面には、粘着剤層2からの剥離性を高める
ため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処
理、フッ素処理な剥離処理が施されていても良い。
【0039】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。なお、各例中、部は重量部である。
【0040】実施例1 (粘着剤の調製)ブチルアクリレート100部、アクリ
ル酸2部、アゾビスイソブチロニトリル0.4部および
酢酸エチル220部を攪拌しながら60℃近傍で6時間
反応を行い、重量平均分子量120万のアクリル系ポリ
マー溶液を得た。上記アクリル系ポリマー溶液に多官能
性金属キレートである川研ファインケミカル製アルミキ
レートAをポリマー固形分100部に対して2部加え、
粘着剤溶液を調製した。
【0041】(粘着型光学フィルムの作製)厚さ80μ
mのポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で
5倍に延伸したのち乾燥させ,両側にトリアセチルセル
ロースフィルムを接着剤を介して接着し、偏光フィルム
を得た。上記により作製された粘着剤溶液を、35μm
の厚みを有する離型紙上に乾燥後の厚みが25μmとな
るよう塗布し、これを上記により作製された偏光フィル
ムにラミネートし粘着型偏光フィルムを得た。
【0042】実施例2 ブチルアクリレート100部、2 −ヒドロキシエチルア
クリレート10部、アゾビスイソブチロニトリル0 .4
部および酢酸エチル220部を攪拌しながら60℃近傍
で6 時間反応を行い、重量平均分子量127万のアクリ
ル系ポリマー溶液を得た。上記アクリル系ポリマー溶液
にイソシアネート系多官能性化合物である日本ポリウレ
タン社製コロネートLをポリマー固形分100部に対し
て2部加えて粘着剤溶液を調製した。また、実施例1と
同様にして粘着剤溶液を用いて、粘着型偏光フィルムを
作製した。
【0043】実施例3 ブチルアクリレート100部、アクリル酸1部、2 −ヒ
ドロキシエチルアクリレート1部、アゾビスイソブチロ
ニトリル0 .4 部および酢酸エチル220部を攪拌しな
がら60℃近傍で6 時間反応を行い、重量平均分子量1
36万のアクリル系ポリマー溶液を得た。上記アクリル
系ポリマー溶液にイソシアネート系多官能性化合物であ
る日本ポリウレタン社製コロネートLをポリマー固形分
100部に対して0.6部、およびシランカップリング
化合物であるコニシ製KBM−403を0 .1 部加えて
粘着剤溶液を調製した。また、実施例1と同様にして粘
着剤溶液を用いて、粘着型偏光フィルムを作製した。
【0044】比較例1 2 −エチル−1 −へキシルアクリレート100部、アク
リル酸7部、アゾビスイソブチロニトリル0 .4 部およ
び酢酸エチル220部を攪拌しながら60℃近傍で6時
間反応を行い、重量平均分子量114万のアクリル系ポ
リマー溶液を得た。上記アクリル系ポリマー溶液に多官
能性金属キレートである川研ファインケミカル製アルミ
キレートAをポリマー固形分100部に対して2部加
え、粘着剤溶液を調製した。また、実施例1と同様にし
て粘着剤溶液を用いて、粘着型偏光フィルムを作製し
た。
【0045】比較例2 ブチルアクリレート100部、アクリル酸1部、アゾビ
スイソブチロニトリル0 .4 部および酢酸エチル220
部を攪拌しながら60℃近傍で6時間反応を行い、重量
平均分子量132万のアクリル系ポリマー溶液を得た。
上記アクリル系ポリマー溶液にイソシアネート系多官能
性化合物である日本ポリウレタン社製コロネートLをポ
リマー固形分100部に対して0.6部加えて粘着剤溶
液を調製した。また、実施例1と同様にして粘着剤溶液
を用いて、粘着型偏光フィルムを作製した。
【0046】上記実施例および比較例で得られた粘着型
偏光フィルムについて以下の評価を行った。評価結果を
表1および表2に示す。
【0047】[評価]ガラス板上の固着された粘着型偏
光フィルムの加熱試験および加湿試験による寸法変化測
定と不具合確認 上記により作製された粘着型偏光フィルムを280mm
×210mmの大きさに切り出し、コーニング製無アル
カリガラス#1737に粘着層を介して貼り合わせた。ガラ
ス板上に形成された偏光フィルムの寸法をデジタルノギ
スで測定し、あるサンプルは加熱試験(90℃/5%R
H、100時間)に、また、あるサンプルは加湿試験
(60℃/90%RH、24時間)に供した。各サンプ
ルについて、各試験に供した直後の偏光フィルムの初期
寸法と試験後の寸法を測定した値から寸法変化率(寸法
収縮率、寸法膨張率)を下記式*により算出した。その
結果を表1、表2に示す。 *寸法収縮率=(初期寸法−試験後寸法)/初期寸法×
100(%) *寸法膨張率=(試験後寸法−初期寸法)/初期寸法×
100(%) また、加熱試験または加湿試験にサンプルを10枚投入
し、試験後に、ガラス板上に固定された偏光板の端部に
おいて、ガラス/粘着剤の界面で不具合(浮き、剥れ、
粘着剤スジ等)が発生しているかどうか目視にて確認し
た。不具合の発生した枚数を表1、表2に示す。
【0048】
【表1】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着型光学フィルムの断面図である。
【符号の説明】 1 光学フィルム 2 粘着層 3 離型シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09J 163/00 C09J 175/04 175/04 G02B 1/10 Z (72)発明者 小林 茂生 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 小笠原 晶子 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BB13 BB51 BC22 2H091 FA07X FB12 FC25 FD06 GA17 LA13 2K009 BB02 CC24 CC45 DD01 EE00 4J004 AA10 AA17 AB01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB03 CC03 DA04 DA05 DB03 FA05 GA01 4J040 DF041 DF051 EC002 EC231 EF181 EF261 GA05 GA07 GA11 GA22 HD43 JA09 JB09 KA16 LA07 LA11 MA05 MB05 NA17 NA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学フィルムの一方の面に光学フィルム
    を液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着層が積
    層されている粘着型光学フィルムにおいて、前記粘着型
    光学フィルムの粘着層を液晶パネルの最表面に貼り合せ
    て固定された状態で、60℃/90%RHの雰囲気下に
    24時間放置した後に生じる光学フィルムの寸法膨張率
    が0.08%以下であり、かつ90℃/5%RHの雰囲
    気下に100時間放置した後に生じる光学フィルムの寸
    法収縮率が0.20%以下であることを特徴とする粘着
    型光学フィルム。
  2. 【請求項2】 前記粘着層がアルキル(メタ)アクリレ
    ートのモノマーユニットを主骨格とし、かつカルボキシ
    ル基を有するモノマーユニットおよび/または水酸基を
    有するモノマーユニットを含有してなるアクリル系ポリ
    マーが多官能性化合物により架橋されているものを含有
    してなることを特徴とする請求項1記載の粘着型光学フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 多官能性化合物が多官能性金属キレート
    であることを特徴とする請求項2記載の粘着型光学フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着型
    光学フィルムを用いた液晶表示装置。
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