JPH0990125A - 偏光板及び楕円偏光板粘着シート - Google Patents
偏光板及び楕円偏光板粘着シートInfo
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- JPH0990125A JPH0990125A JP7244524A JP24452495A JPH0990125A JP H0990125 A JPH0990125 A JP H0990125A JP 7244524 A JP7244524 A JP 7244524A JP 24452495 A JP24452495 A JP 24452495A JP H0990125 A JPH0990125 A JP H0990125A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温或いは高温多湿環境下で、ガラスセルや
位相差板等の被着体との間で、光学的欠陥を生ぜしめる
原因の発泡を抑制した偏光板及び楕円偏光板粘着シート
を提供する。 【解決手段】 偏光板及び／もしくは位相差板の表面に
アクリル系粘着剤層が設けられており、その面内のアク
リル系粘着剤層の厚さのバラツキが標準偏差で０．０５
以下であることを特徴とする偏光板及び楕円偏光板粘着
シート。
位相差板等の被着体との間で、光学的欠陥を生ぜしめる
原因の発泡を抑制した偏光板及び楕円偏光板粘着シート
を提供する。 【解決手段】 偏光板及び／もしくは位相差板の表面に
アクリル系粘着剤層が設けられており、その面内のアク
リル系粘着剤層の厚さのバラツキが標準偏差で０．０５
以下であることを特徴とする偏光板及び楕円偏光板粘着
シート。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光板及び楕円偏
光板粘着シートに関する。
光板粘着シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレーは、高温或いは
高温多湿環境となる車内や屋外での使用機会も増えてき
ており、使用環境の多様化が進んでいる。これに伴い高
温或いは高温多湿環境下にあって、ガラスセルその他の
被着体に貼合された偏光板及び偏光板と位相差板を粘着
剤層を介して貼合した楕円偏光板の粘着剤層が発泡し
て、液晶ディスプレーの表示を不鮮明にしたり、時には
表示不能に至る場合もあって、上記偏光板及び楕円偏光
板粘着剤層に発泡を起こさない上記環境に対する耐久性
が強く求められるようになってきている。
高温多湿環境となる車内や屋外での使用機会も増えてき
ており、使用環境の多様化が進んでいる。これに伴い高
温或いは高温多湿環境下にあって、ガラスセルその他の
被着体に貼合された偏光板及び偏光板と位相差板を粘着
剤層を介して貼合した楕円偏光板の粘着剤層が発泡し
て、液晶ディスプレーの表示を不鮮明にしたり、時には
表示不能に至る場合もあって、上記偏光板及び楕円偏光
板粘着剤層に発泡を起こさない上記環境に対する耐久性
が強く求められるようになってきている。
【０００３】従来より上記偏光板及び楕円偏光板粘着シ
ートの高温或いは高温多湿環境に対する耐久性を向上す
る手段として、基材側の高温或いは高温多湿環境におけ
る寸法安定性をアニーリング技術によって改善しようと
するもの、又、接着力と弾性率のバランスにより改善し
ようとするもの、例えば、特開平３−１２４７１号公報
に、アルキル基の炭素数が１〜１２のアクリル酸アルキ
ルエステルを成分とするアクリル系ポリマーを用いたア
クリル系感圧接着剤の上記アクリル系ポリマーの架橋度
がゲル分率に基づいて５０〜９５重量％、好ましくは６
５〜８５重量％であり、且つ、未架橋ポリマーの重量平
均分子量が、１０万以上、好ましくは１５万以上である
と共に、ガラス板に対する７０℃における１８０度剥離
接着力が１００ｇ／２０ｍｍ以上である感圧接着層付偏
光板が開示されている。
ートの高温或いは高温多湿環境に対する耐久性を向上す
る手段として、基材側の高温或いは高温多湿環境におけ
る寸法安定性をアニーリング技術によって改善しようと
するもの、又、接着力と弾性率のバランスにより改善し
ようとするもの、例えば、特開平３−１２４７１号公報
に、アルキル基の炭素数が１〜１２のアクリル酸アルキ
ルエステルを成分とするアクリル系ポリマーを用いたア
クリル系感圧接着剤の上記アクリル系ポリマーの架橋度
がゲル分率に基づいて５０〜９５重量％、好ましくは６
５〜８５重量％であり、且つ、未架橋ポリマーの重量平
均分子量が、１０万以上、好ましくは１５万以上である
と共に、ガラス板に対する７０℃における１８０度剥離
接着力が１００ｇ／２０ｍｍ以上である感圧接着層付偏
光板が開示されている。
【０００４】しかし、基材側の改善として、偏光板を高
温でアニールすると、偏光板の光学的性能が低下すると
いう欠点があり、上記特開平３−１２４７１号公報に開
示された感圧接着剤層の接着力と弾性率のバランスを重
量平均分子量や架橋度の調整することによって改善しよ
うとする試みも、その調整できる範囲は狭く、多くを期
待し得ないものである。
温でアニールすると、偏光板の光学的性能が低下すると
いう欠点があり、上記特開平３−１２４７１号公報に開
示された感圧接着剤層の接着力と弾性率のバランスを重
量平均分子量や架橋度の調整することによって改善しよ
うとする試みも、その調整できる範囲は狭く、多くを期
待し得ないものである。
【０００５】本発明者らは、高温或いは高温多湿環境下
で、ガラスセルその他の被着体に貼合された偏光板及び
位相差板の粘着剤層が発泡する作用機構について鋭意検
討し、高温或いは高温多湿環境下で偏光板が収縮し、該
偏光板の収縮に伴い、粘着剤層の粘着剤が変形し、該粘
着剤層の厚さに大きいムラがあると、該粘着剤層の厚さ
ムラの大きい部分が発泡を誘発することを発見した。
で、ガラスセルその他の被着体に貼合された偏光板及び
位相差板の粘着剤層が発泡する作用機構について鋭意検
討し、高温或いは高温多湿環境下で偏光板が収縮し、該
偏光板の収縮に伴い、粘着剤層の粘着剤が変形し、該粘
着剤層の厚さに大きいムラがあると、該粘着剤層の厚さ
ムラの大きい部分が発泡を誘発することを発見した。
【０００６】上記偏光板及び楕円偏光板粘着シートの粘
着剤層の厚さの大きいムラと発泡の関係について検討を
すすめ、全てを解明したものではないが、主たる原因と
して、粘着剤層の厚さに大きいムラがあると該粘着剤
塗膜の乾燥が不均一になり、該粘着剤の架橋も塗布面内
で不均一になること、粘着剤層の大きい厚さムラによ
って発生するガラスセルその他の被着体に貼合時の残留
応力が判明した。
着剤層の厚さの大きいムラと発泡の関係について検討を
すすめ、全てを解明したものではないが、主たる原因と
して、粘着剤層の厚さに大きいムラがあると該粘着剤
塗膜の乾燥が不均一になり、該粘着剤の架橋も塗布面内
で不均一になること、粘着剤層の大きい厚さムラによ
って発生するガラスセルその他の被着体に貼合時の残留
応力が判明した。
【０００７】然るに、上記偏光板及び楕円偏光板粘着シ
ートの粘着剤層の厚さのバラツキが、標準偏差で０．０
５以下であると上記、等の発泡原因が消去されるも
のと推定され、偏光板及び楕円偏光板粘着シートとして
高温或いは高温多湿環境においても安定した光学的性能
を保持し得ることを知見し、本発明を完成するに至った
のである。
ートの粘着剤層の厚さのバラツキが、標準偏差で０．０
５以下であると上記、等の発泡原因が消去されるも
のと推定され、偏光板及び楕円偏光板粘着シートとして
高温或いは高温多湿環境においても安定した光学的性能
を保持し得ることを知見し、本発明を完成するに至った
のである。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、高温或いは高温多湿環境下で、ガラスセルやその他
の被着体との間で、光学的欠陥を生ぜしめる原因の発泡
を抑制した偏光板及び楕円偏光板粘着シートを提供する
にある。
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、高温或いは高温多湿環境下で、ガラスセルやその他
の被着体との間で、光学的欠陥を生ぜしめる原因の発泡
を抑制した偏光板及び楕円偏光板粘着シートを提供する
にある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、偏光板及び／
もしくは位相差補償板の表面にアクリル系粘着剤層が設
けられており、その面内のアクリル系粘着剤層の厚さの
バラツキが標準偏差で０．０５以下であることを特徴と
する偏光板及び楕円偏光板粘着シートをその要旨とする
ものである。
もしくは位相差補償板の表面にアクリル系粘着剤層が設
けられており、その面内のアクリル系粘着剤層の厚さの
バラツキが標準偏差で０．０５以下であることを特徴と
する偏光板及び楕円偏光板粘着シートをその要旨とする
ものである。
【００１０】上記偏光板は、特に限定されるものではな
いが一例を挙げれば、ポリビニルアルコール−ヨウ素錯
体からなるヨウ素系偏光フィルム、ポリビニルアルコー
ル−二色性染料からなる染料系偏光フィルム等の偏光子
をトリアセチルセルロースやポリメタクリル酸メチル等
の光学的異方性がなく、透明性に優れたフィルムからな
る保護層を積層したもの、及び、更に、上記偏光板積層
体にガラスセルや位相差板等の被着体に貼着するための
粘着剤層を設けたものであって、本発明においては、後
者を偏光板粘着シートと称する。上記位相差板は、液晶
表示装置における液晶の複屈折性に基づく着色を位相差
補償板の有する複屈折性を利用して補償し、解消するた
めのものであって、その構成は特に限定されるものでは
ないが一例を挙げれば、ポリカーボネート、ポリサルホ
ン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート等の耐熱性、透明性、
延伸性に優れた熱可塑性樹脂フィルムに１．１〜１．５
倍程度の１軸延伸処理を施したもの、及び、更に、上記
位相差補償板にガラスセル等の被着体に貼着するための
粘着剤層を設けたものであって、本発明においては、後
者を位相差補償板粘着シートと称する。上記偏光板粘着
シートを位相差補償板粘着シートの粘着剤層の反対面に
貼合したものを楕円偏光板粘着シートと称する。
いが一例を挙げれば、ポリビニルアルコール−ヨウ素錯
体からなるヨウ素系偏光フィルム、ポリビニルアルコー
ル−二色性染料からなる染料系偏光フィルム等の偏光子
をトリアセチルセルロースやポリメタクリル酸メチル等
の光学的異方性がなく、透明性に優れたフィルムからな
る保護層を積層したもの、及び、更に、上記偏光板積層
体にガラスセルや位相差板等の被着体に貼着するための
粘着剤層を設けたものであって、本発明においては、後
者を偏光板粘着シートと称する。上記位相差板は、液晶
表示装置における液晶の複屈折性に基づく着色を位相差
補償板の有する複屈折性を利用して補償し、解消するた
めのものであって、その構成は特に限定されるものでは
ないが一例を挙げれば、ポリカーボネート、ポリサルホ
ン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート等の耐熱性、透明性、
延伸性に優れた熱可塑性樹脂フィルムに１．１〜１．５
倍程度の１軸延伸処理を施したもの、及び、更に、上記
位相差補償板にガラスセル等の被着体に貼着するための
粘着剤層を設けたものであって、本発明においては、後
者を位相差補償板粘着シートと称する。上記偏光板粘着
シートを位相差補償板粘着シートの粘着剤層の反対面に
貼合したものを楕円偏光板粘着シートと称する。
【００１１】上記アクリル系粘着剤層は、（メタ）アク
リル酸アルキルエステルを主成分とし、これに極性モノ
マー成分を共重合したアクリル系ポリマーを用いた粘着
剤からなる。上記（メタ）アクリル酸アルキルエステル
とは、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸ア
ルキルエステルであって、特に限定されるものではない
が、例えば、（メタ）アクリル酸エチル、（メタ）アク
リル酸イソプロピル、（メタ）アクリル酸ｎ−ブチル、
（メタ）アクリル酸イソブチル、（メタ）アクリル酸ペ
ンチル、（メタ）アクリル酸ベンジル、（メタ）アクリ
ル酸２−エチルヘキシル、（メタ）アクリル酸イソオク
チル、（メタ）アクリル酸オクチル、（メタ）アクリル
酸イソノニル、（メタ）アクリル酸デシル、（メタ）ア
クリル酸ラウリル、（メタ）アクリル酸２−ヒドロキシ
エチル等が挙げられる。
リル酸アルキルエステルを主成分とし、これに極性モノ
マー成分を共重合したアクリル系ポリマーを用いた粘着
剤からなる。上記（メタ）アクリル酸アルキルエステル
とは、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸ア
ルキルエステルであって、特に限定されるものではない
が、例えば、（メタ）アクリル酸エチル、（メタ）アク
リル酸イソプロピル、（メタ）アクリル酸ｎ−ブチル、
（メタ）アクリル酸イソブチル、（メタ）アクリル酸ペ
ンチル、（メタ）アクリル酸ベンジル、（メタ）アクリ
ル酸２−エチルヘキシル、（メタ）アクリル酸イソオク
チル、（メタ）アクリル酸オクチル、（メタ）アクリル
酸イソノニル、（メタ）アクリル酸デシル、（メタ）ア
クリル酸ラウリル、（メタ）アクリル酸２−ヒドロキシ
エチル等が挙げられる。
【００１２】上記（メタ）アクリル酸アルキルエステル
と共重合する極性モノマーは、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸等のカルボキシル基含有モノマー、Ｎ−ビニルピ
ロリドン、Ｎ−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモ
ルホリン、（メタ）アクリルアミド、Ｎ−メチロール
（メタ）アクリルアミド、ジメチルアミノエチル（メ
タ）アクリレート、ジエチルアミノエチル（メタ）アク
リレート、ジメチルアミノプロピル（メタ）アクリレー
ト等の窒素含有モノマー、グリシジル（メタ）アクリレ
ート等のエポキシ基含有モノマー、２−ヒドロキシエチ
ル（メタ）アクリレート、２−ヒドロキシプロピル（メ
タ）アクリレート、４−ヒドロキシブチル（メタ）アク
リレート、ポリオキシプロピレン（メタ）アクリレー
ト、カプロラクトン変成（メタ）アクリレート等の水酸
基含有モノマー等が挙げられる。
と共重合する極性モノマーは、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸等のカルボキシル基含有モノマー、Ｎ−ビニルピ
ロリドン、Ｎ−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモ
ルホリン、（メタ）アクリルアミド、Ｎ−メチロール
（メタ）アクリルアミド、ジメチルアミノエチル（メ
タ）アクリレート、ジエチルアミノエチル（メタ）アク
リレート、ジメチルアミノプロピル（メタ）アクリレー
ト等の窒素含有モノマー、グリシジル（メタ）アクリレ
ート等のエポキシ基含有モノマー、２−ヒドロキシエチ
ル（メタ）アクリレート、２−ヒドロキシプロピル（メ
タ）アクリレート、４−ヒドロキシブチル（メタ）アク
リレート、ポリオキシプロピレン（メタ）アクリレー
ト、カプロラクトン変成（メタ）アクリレート等の水酸
基含有モノマー等が挙げられる。
【００１３】上記極性モノマーは、架橋剤を用いて上記
アクリル系ポリマーを架橋する際の架橋点として作用す
る。又、上記極性モノマーの配合量は、上記アクリル系
ポリマーを構成する全モノマーに対し、０．５〜２０重
量％程度が好ましい。
アクリル系ポリマーを架橋する際の架橋点として作用す
る。又、上記極性モノマーの配合量は、上記アクリル系
ポリマーを構成する全モノマーに対し、０．５〜２０重
量％程度が好ましい。
【００１４】上記架橋剤としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、脂肪族系ジイソシアネート、芳香
族系ジイソシアネート、芳香族系トリイソシアネートの
如きポリイソシアネート化合物、ブチルエーテル化スチ
ロールメラミン、トリメチロールメラミンの如きメラミ
ン系化合物、ポリエチレングリコール、トリメチロール
プロパンの如きグリコール化合物、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミンの如きポリアミン系化合
物、その他フェノール樹脂系化合物、エポキシ樹脂系化
合物、尿素樹脂系化合物、ポリアルデヒド系化合物等が
挙げられる。上記架橋剤の配合量は、上記アクリル系ポ
リマー１００重量部に対し、０．３〜１０重量部程度が
好ましい。
ではないが、例えば、脂肪族系ジイソシアネート、芳香
族系ジイソシアネート、芳香族系トリイソシアネートの
如きポリイソシアネート化合物、ブチルエーテル化スチ
ロールメラミン、トリメチロールメラミンの如きメラミ
ン系化合物、ポリエチレングリコール、トリメチロール
プロパンの如きグリコール化合物、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミンの如きポリアミン系化合
物、その他フェノール樹脂系化合物、エポキシ樹脂系化
合物、尿素樹脂系化合物、ポリアルデヒド系化合物等が
挙げられる。上記架橋剤の配合量は、上記アクリル系ポ
リマー１００重量部に対し、０．３〜１０重量部程度が
好ましい。
【００１５】本発明の偏光板及び楕円偏光板粘着シート
は、叙上の如き構成であるので、高温もしくは高温多湿
の環境下の使用であっても、液晶表示装置のガラスセル
に貼着されている偏光板及び位相差板基材フィルムが、
各部材を構成する素材の熱膨張率又は熱収縮率の相違に
よって生ずる寸法変化に起因する気泡の発生を、製造時
に生ずる偏光板及び位相差板粘着シートの不均一性を排
除することによる他、上記偏光板及び位相差補償板基材
フィルムの使用時に生ずる応力を均一に分散する等によ
り抑制することができ、美麗な画像を映写することがで
きる。
は、叙上の如き構成であるので、高温もしくは高温多湿
の環境下の使用であっても、液晶表示装置のガラスセル
に貼着されている偏光板及び位相差板基材フィルムが、
各部材を構成する素材の熱膨張率又は熱収縮率の相違に
よって生ずる寸法変化に起因する気泡の発生を、製造時
に生ずる偏光板及び位相差板粘着シートの不均一性を排
除することによる他、上記偏光板及び位相差補償板基材
フィルムの使用時に生ずる応力を均一に分散する等によ
り抑制することができ、美麗な画像を映写することがで
きる。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を挙げて更
に詳細に説明する。アクリル系粘着剤の調製 アクリル酸ブチル９４．８重量部、アクリル酸５重量
部、２−ヒドロキシエチルメタクリレート０．２重量部
を過酸化ベンゾイル０．３重量部の存在下、酢酸エチル
を溶媒として用いて共重合し、重量平均分子量（Ｍw ）
１００万、重量平均分子量と数平均分子量（Ｍn ）の比
（Ｍw ／Ｍn ）４．９のアクリル系ポリマーの酢酸エチ
ル溶液を得た。
に詳細に説明する。アクリル系粘着剤の調製 アクリル酸ブチル９４．８重量部、アクリル酸５重量
部、２−ヒドロキシエチルメタクリレート０．２重量部
を過酸化ベンゾイル０．３重量部の存在下、酢酸エチル
を溶媒として用いて共重合し、重量平均分子量（Ｍw ）
１００万、重量平均分子量と数平均分子量（Ｍn ）の比
（Ｍw ／Ｍn ）４．９のアクリル系ポリマーの酢酸エチ
ル溶液を得た。
【００１７】得られた上記アクリル系ポリマーの酢酸エ
チル溶液に、トルエンを加え、、上記アクリル系ポリマ
ー１８重量％のトルエン溶液とし、更に、イソシアネー
ト架橋剤（日本ポリウレタン社製、商品名：コロネート
Ｌ）２重量部を加えアクリル系粘着剤を調製した。
チル溶液に、トルエンを加え、、上記アクリル系ポリマ
ー１８重量％のトルエン溶液とし、更に、イソシアネー
ト架橋剤（日本ポリウレタン社製、商品名：コロネート
Ｌ）２重量部を加えアクリル系粘着剤を調製した。
【００１８】偏光板の作製 ポリビニルアルコール系フィルムを沃素濃度０．５重量
％、沃化カリウム濃度２０重量％及びほう酸濃度１０重
量％に調製した水溶液に浸漬し、５２℃に加熱して３倍
に均一延伸した後、水洗し、風乾して厚さ２４μｍの偏
光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの両面に接着
剤を用いて厚さ７５μｍのトリアセチルセルロースフィ
ルムを貼合わせて偏光板を作製した。
％、沃化カリウム濃度２０重量％及びほう酸濃度１０重
量％に調製した水溶液に浸漬し、５２℃に加熱して３倍
に均一延伸した後、水洗し、風乾して厚さ２４μｍの偏
光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの両面に接着
剤を用いて厚さ７５μｍのトリアセチルセルロースフィ
ルムを貼合わせて偏光板を作製した。
【００１９】位相差板の作製 ポリカーボネート樹脂フィルムを、１．３倍に一軸延伸
処理を行い、厚さ５０μｍの位相差補償板を作製した。
処理を行い、厚さ５０μｍの位相差補償板を作製した。
【００２０】（実施例１）上記偏光板の表面に溶液キャ
スティング法により上記アクリル系粘着剤を塗工し、乾
燥後の塗膜の厚さの平均値２５．５μｍ、同標準偏差
０．０２μｍの粘着剤層を形成した後、上記偏光板の延
伸方向が辺に４５°の角度をなすように１５０ｍｍ×７
５ｍｍの長方形に切断して偏光板粘着シートを作製し
た。
スティング法により上記アクリル系粘着剤を塗工し、乾
燥後の塗膜の厚さの平均値２５．５μｍ、同標準偏差
０．０２μｍの粘着剤層を形成した後、上記偏光板の延
伸方向が辺に４５°の角度をなすように１５０ｍｍ×７
５ｍｍの長方形に切断して偏光板粘着シートを作製し
た。
【００２１】（実施例２）実施例１と同様にして、上記
位相差補償板に乾燥後の塗膜の厚さの平均値２５．５μ
ｍ、同標準偏差０．０２μｍの粘着剤層を形成した後、
上記位相差補償板の延伸方向が長辺に平行になるように
１５０ｍｍ×７５ｍｍの長方形に切断して位相差補償板
粘着シートを作製した。
位相差補償板に乾燥後の塗膜の厚さの平均値２５．５μ
ｍ、同標準偏差０．０２μｍの粘着剤層を形成した後、
上記位相差補償板の延伸方向が長辺に平行になるように
１５０ｍｍ×７５ｍｍの長方形に切断して位相差補償板
粘着シートを作製した。
【００２２】（実施例３）実施例１及び実施例２と同様
にして、乾燥後の塗膜の厚さの平均値２５．６μｍ、同
標準偏差０．０１μｍの粘着剤層を有する１５０ｍｍ×
７５ｍｍの楕円偏光板粘着シートを作製した。
にして、乾燥後の塗膜の厚さの平均値２５．６μｍ、同
標準偏差０．０１μｍの粘着剤層を有する１５０ｍｍ×
７５ｍｍの楕円偏光板粘着シートを作製した。
【００２３】（実施例４）実施例３と同様にして、乾燥
後の塗膜の厚さの平均値２５．１μｍ、同標準偏差０．
０３μｍの粘着剤層を有する１５０ｍｍ×７５ｍｍの楕
円偏光板粘着シートを作製した。
後の塗膜の厚さの平均値２５．１μｍ、同標準偏差０．
０３μｍの粘着剤層を有する１５０ｍｍ×７５ｍｍの楕
円偏光板粘着シートを作製した。
【００２４】（比較例１）実施例１と同様にして、乾燥
後の塗膜の厚さの平均値２５．３μｍ、同標準偏差０．
０８μｍの粘着剤層を有する偏光板粘着シートを作製し
た。
後の塗膜の厚さの平均値２５．３μｍ、同標準偏差０．
０８μｍの粘着剤層を有する偏光板粘着シートを作製し
た。
【００２５】（比較例２）実施例３と同様にして、乾燥
後の塗膜の厚さの平均値２５．６μｍ、同標準偏差０．
０９μｍの粘着剤層を有する楕円偏光板粘着シートを作
製した。
後の塗膜の厚さの平均値２５．６μｍ、同標準偏差０．
０９μｍの粘着剤層を有する楕円偏光板粘着シートを作
製した。
【００２６】（比較例３）実施例３と同様にして、乾燥
後の塗膜の厚さの平均値２５．５μｍ、同標準偏差０．
１０μｍの粘着剤層を有する楕円偏光板粘着シートを作
製した。
後の塗膜の厚さの平均値２５．５μｍ、同標準偏差０．
１０μｍの粘着剤層を有する楕円偏光板粘着シートを作
製した。
【００２７】上記実施例及び比較例で得られた偏光板粘
着シート及び楕円偏光板粘着シートの性能を評価するた
め以下の試験を行った。評価結果は表１に示す。 １．高温耐久性試験：試験片の作成 実施例１〜２及び比較例１の偏光板粘着シート及び位相
差補償板粘着シートは、剥離紙を除き、３ｋｇ／ｃｍ2
のラミネート圧でガラス板に積層し、試験片を作成し
た。又、実施例３〜４及び比較例２〜３の楕円偏光板粘
着シートは、予めラミネーターを用いて、位相差補償板
粘着シートの粘着剤層に剥離紙を仮着して保護した反対
の面に、互いに長辺と短辺とが一致するように偏光板粘
着シートの粘着剤層を３ｋｇ／ｃｍ2 のラミネート圧で
貼合わせ、次いで、位相差補償板粘着シートの剥離紙を
除き、同条件で液晶標示装置に用いられるガラス板に積
層して試験片を作成した。上記試験片を温度９０℃に保
たれたギヤオーブン内に１０００時間暴露し、放冷して
常温になった後、目視により各粘着剤層を透視して観察
し、発泡の有無、着色その他の外観異常の有無を評価し
た。
着シート及び楕円偏光板粘着シートの性能を評価するた
め以下の試験を行った。評価結果は表１に示す。 １．高温耐久性試験：試験片の作成 実施例１〜２及び比較例１の偏光板粘着シート及び位相
差補償板粘着シートは、剥離紙を除き、３ｋｇ／ｃｍ2
のラミネート圧でガラス板に積層し、試験片を作成し
た。又、実施例３〜４及び比較例２〜３の楕円偏光板粘
着シートは、予めラミネーターを用いて、位相差補償板
粘着シートの粘着剤層に剥離紙を仮着して保護した反対
の面に、互いに長辺と短辺とが一致するように偏光板粘
着シートの粘着剤層を３ｋｇ／ｃｍ2 のラミネート圧で
貼合わせ、次いで、位相差補償板粘着シートの剥離紙を
除き、同条件で液晶標示装置に用いられるガラス板に積
層して試験片を作成した。上記試験片を温度９０℃に保
たれたギヤオーブン内に１０００時間暴露し、放冷して
常温になった後、目視により各粘着剤層を透視して観察
し、発泡の有無、着色その他の外観異常の有無を評価し
た。
【００２８】２．高温多湿耐久性試験：上記試験片を温
度６０℃×９５％ＲＨに保たれた環境試験機内に１００
０時間暴露し、放冷して常温になった後、目視により各
粘着剤層を透視して観察し、発泡の有無、着色その他の
外観異常の有無を評価した。
度６０℃×９５％ＲＨに保たれた環境試験機内に１００
０時間暴露し、放冷して常温になった後、目視により各
粘着剤層を透視して観察し、発泡の有無、着色その他の
外観異常の有無を評価した。
【００２９】３．粘着剤層の厚み測定：粘着剤層の厚み
測定は、得られた偏光板粘着シート及び位相差補償板粘
着シートについて、ランダムサンプリングにより測定点
３０を選び定法により厚み測定を行い、平均値及び標準
偏差を算出した。
測定は、得られた偏光板粘着シート及び位相差補償板粘
着シートについて、ランダムサンプリングにより測定点
３０を選び定法により厚み測定を行い、平均値及び標準
偏差を算出した。
【００３０】
【表１】
【００３１】
【発明の効果】本発明の光学用透明フィルムの製造方法
は、叙上の如く構成されているので、高温もしくは高温
多湿の環境下の使用であっても、液晶表示装置のガラス
セルに貼着されている偏光板及び位相差補償板基材フィ
ルムに気泡の発生がなく、広範な分野での液晶表示装置
の使用において常に美麗な画像を映写することができ
る。
は、叙上の如く構成されているので、高温もしくは高温
多湿の環境下の使用であっても、液晶表示装置のガラス
セルに貼着されている偏光板及び位相差補償板基材フィ
ルムに気泡の発生がなく、広範な分野での液晶表示装置
の使用において常に美麗な画像を映写することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項１】 偏光板及び／もしくは位相差補償板の表
面にアクリル系粘着剤層が設けられており、その面内の
アクリル系粘着剤層の厚さのバラツキが標準偏差で０．
０５以下であることを特徴とする偏光板及び楕円偏光板
粘着シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7244524A JPH0990125A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 偏光板及び楕円偏光板粘着シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7244524A JPH0990125A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 偏光板及び楕円偏光板粘着シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0990125A true JPH0990125A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17119975
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7244524A Pending JPH0990125A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 偏光板及び楕円偏光板粘着シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0990125A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000313871A (ja) * | 1999-04-30 | 2000-11-14 | Nitto Denko Corp | 機能性フィルム貼着用感圧性接着剤組成物及び画像表示装置 |
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-
1995
- 1995-09-22 JP JP7244524A patent/JPH0990125A/ja active Pending
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