JP2002250704A - X線測定装置及びx線測定方法 - Google Patents

X線測定装置及びx線測定方法

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JP2002250704A
JP2002250704A JP2001049834A JP2001049834A JP2002250704A JP 2002250704 A JP2002250704 A JP 2002250704A JP 2001049834 A JP2001049834 A JP 2001049834A JP 2001049834 A JP2001049834 A JP 2001049834A JP 2002250704 A JP2002250704 A JP 2002250704A
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JP2001049834A
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Akihide Doshiyou
明秀 土性
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コリメータを用いることなく又はコリメータ
を用いる場合であってもそのコリメータを試料に近接し
た特定位置に正確に配置させることなく、試料の一部領
域の測定を行うことができるようにする。 【解決手段】 試料Sに照射するX線R0を発生するX
線源と、試料Sにより回折したX線R1を検出するX線
検出器とを有するX線測定装置である。このX線測定装
置は、試料SのX線照射面を覆うマスク9を有する。こ
のマスク9は、単結晶物質によって形成されると共にX
線R0を通過させる開口15を有する。開口15で規定
される試料Sの一部領域S0を測定対象とすることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線を用いて試料
の結晶構造等に関する測定を行うX線測定装置及びX線
測定方法に関する。特に、本発明は、試料の一部分を測
定領域とするX線測定装置及びX線測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線測定方法において、試料の一部領
域、例えば微小領域を測定範囲とする測定方法は、従来
から知られている。この種の測定方法では、一般に、X
線源から発生して発散するX線をコリメータによって狭
い断面径のX線ビームに成形し、その狭い断面径のX線
を試料に照射している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のX線測定方法及びその方法を実現するX線測定装置
においては、コリメータによって狭めることができるX
線の断面径に限界があり、その断面より狭い微小領域を
測定領域とすることができないという問題があった。ま
た、コリメータをできるだけ試料に近づけて高い位置精
度で配置しなければならず、その配置位置の調整が難し
く、さらに試料を揺動する場合には、照射面積が変化し
たり、機械精度の範囲で照射位置が移動したりするとい
う問題もあった。
【0004】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであって、X線を用いた測定を行う場合に、コリメ
ータを用いることなく又はコリメータを用いる場合であ
ってもそのコリメータを試料に近接した特定位置に高精
度に配置させることなく、試料の一部領域の測定を行う
ことができるようにすることを目的とする。また、コリ
メータを用いる場合よりも、より一層狭い領域を測定領
域とすることができるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)上記の目的を達成
するため、本発明に係るX線測定装置は、試料に照射す
るX線を発生するX線源と、前記試料により回折したX
線を検出するX線検出手段と、該検出結果に基づいて演
算を行う演算手段とを有するX線測定装置において、単
結晶物質により形成され、前記試料のX線照射面を覆
い、X線を通過させる開口を設けたマスクを有すること
を特徴とする。
【0006】上記構成において、X線検出手段として
は、X線を平面的、すなわち2次元的に取り込む構造
の、いわゆる2次元X線検出器等を採用する。このよう
な2次元X線検出器としては、例えば、X線フィルム、
輝尽性蛍光体、CCD(Charge Coupled Device)検出
器等が考えられる。
【0007】ここで、輝尽性蛍光体は、エネルギ蓄積型
の放射線検出器であり、輝尽性蛍光物質、例えばBaF
Br:Er2+の微結晶を可撓性フィルム、平板状フィ
ルム、その他の部材の表面に塗布等によって成膜したも
のである。この輝尽性蛍光体は、X線等をエネルギの形
で蓄積することができ、さらにレーザ光等といった輝尽
励起光の照射によりそのエネルギを外部へ光として放出
できる性質を有する物体である。
【0008】つまり、この輝尽性蛍光体にX線等を照射
すると、その照射された部分に対応する輝尽性蛍光体の
内部にエネルギが潜像として蓄積され、さらにその輝尽
性蛍光体にレーザ光等といった輝尽励起光を照射すると
上記潜像エネルギが光となって外部へ放出される。この
放出された光を光電管等によって検出することにより、
潜像の形成に寄与したX線の回折角度及び強度を測定で
きる。この輝尽性蛍光体は従来のX線フィルムに対して
10〜60倍の感度を有し、さらに10〜10に及
ぶ広いダイナミックレンジを有する。
【0009】また、X線フィルムは、プラスチックフィ
ルム、例えば、厚さの薄い可撓性を有するプラスチック
フィルムの片側又は両側の表面にハロゲン化銀を主成分
とする乳剤を膜状に設けて成る平面状のX線検出要素で
ある。このX線フィルムでは、X線は可視光線と同様に
写真乳剤を感光させる。X線が乳剤中に入射すると、ハ
ロゲン化銀をイオン化し、現像核を形成する。現像によ
り銀粒子が遊離し、黒化する。
【0010】また、CCD(Charge Coupled Device)
検出器は、CCDイメージセンサを用いて構成されるX
線検出器であり、例えば、X線取込み口に対応して直線
状又は平面状に配列された複数のフォトダイオード等か
ら成る複数の画素と、これらの各画素に発生する信号を
読み出すCCD、すなわち電荷結合素子とによって構成
される。CCDは、例えば、シリコン半導体基板上に複
数の電極を絶縁層を間に挟んで直線状又は平面状に並べ
ることによって形成された電極アレイを有する。この電
極アレイをX線取込み口に形成した画素配列に対応して
配置することによりCCD検出器が構成される。
【0011】このCCD検出器において、各画素にX線
が当たると、当該画素に対応する電極の下に電荷が蓄積
され、さらに電極と半導体基板との間に電圧を次々に与
えることにより、蓄積された電荷を転送して外部へ出力
するものである。このCCD検出器によれば、電極アレ
イが延びる直線範囲又は平面範囲内にX線が入射したと
き、そのX線入射位置及びX線強度の両方を同時に検出
できる。
【0012】上記構成のX線測定装置によれば、開口を
有するマスクを試料の前に配設すると共にそのマスクを
単結晶物質によって形成したので、試料に照射されるX
線のうちマスクの開口以外の部分に当たったものは試料
へは到達せず、試料に到達するX線はマスクに形成した
開口に相当する領域だけに限定される。このため、試料
のその一部領域だけに関して測定を行うことができる。
【0013】なお、マスクと試料は密着させるか、距離
を出来るだけ小さくすることが望ましい。マスクが試料
の直近にあれば、試料の測定領域を従来の方法より正確
に設定することが出来、試料を揺動する場合にも、照射
面積や照射位置が変化しない。
【0014】マスクにX線が当たる場合にはそのマスク
からも回折X線が発生することがあるが、本発明ではマ
スクが単結晶物質によって形成されているので、そのマ
スクにX線が当たったとき、そのマスクから発生する回
折X線は局所的な回折角度に限定され、この回折X線は
測定対象である試料からの回折X線から容易に区別でき
る。
【0015】より望ましくは、単結晶物質から成るマス
クに関して回折X線情報を採取する予備測定を予め行っ
ておき、試料に対して本測定を行った後にその本測定結
果を前記の予備測定結果によって補正することができ
る。この場合の補正処理として、具体的には、以下のよ
うないくつかの手法が考えられる。
【0016】例えば、X線検出手段として2次元X線検
出器を用いる場合を考えると、その2次元X線検出器に
よって2次元的に検出された情報は、同一のデバイ環上
の強度データごと、すなわち同一の回折角度(2θ)上
の強度データごとに積分されることにより、1つの回折
角度の強度データとして演算されることが多い。
【0017】この演算手法を用いる場合には、予備測定
においてマスクから発生した回折X線の座標位置を本測
定における強度データの演算に寄与させないもの、すな
わち強度=0(ゼロ)として演算を行うことができる。
また、そのような座標位置を本測定において、データに
変化が無い領域として、すなわちバックグラウンドに相
当する強度として演算することもできる。
【0018】また、そのような座標位置が属する回折角
度を不感領域と規定することもできる。つまり、この場
合には、不感領域に相当する回折角度にはデータが存在
しないものとして取り扱うものであり、仮に、本測定に
おいてこの不感領域に相当する回折角度において試料か
ら回折X線が発生したとしても、その回折X線は回折X
線情報として取り扱わないということである。
【0019】また、本発明に係るX線測定装置によれ
ば、マスクに形成した開口によって試料へのX線照射領
域、すなわち試料の測定領域が決められるので、コリメ
ータを用いることなく、試料の一部領域の測定を行うこ
とができる。また、コリメータを用いる場合であって
も、そのコリメータを試料に近接した特定位置に高い位
置精度で配置させることなく、試料の一部領域の測定を
行うことができる。
【0020】さらに、マスクに形成する開口の寸法を狭
くすることにより、コリメータを用いる場合よりも、よ
り一層狭い微小領域を測定領域とすることができる。
【0021】次に、上記構成のX線測定装置において、
開口の形状は、円形、楕円形、長円形、正方形、長方
形、その他任意の形状にすることができる。また、マス
クの厚さは、X線を通過させないことに関して十分な厚
さに形成される。
【0022】次に、上記構成のX線測定装置において、
前記開口は、図4に示すように、試料Sに近い側の開口
寸法D1が小さく、その反対側の開口寸法D2が大きく
なるような傾斜面Tを有することが望ましい。開口の形
状としては、図8に示すように、上記のような傾斜面を
有さない形状とすることもできるが、この場合には、傾
斜面を設けないことに起因して開口に角部Kが残り、こ
の角部Kの存在により測定領域S0へのX線の到達が邪
魔されて測定領域S0を照射するX線強度が低下した
り、測定領域S0からの回折X線、散乱X線等がX線検
出器へ向かうのが邪魔されてX線検出器によるカウント
漏れが発生することが考えられる。よって、測定の信頼
性を確保する観点からすれば、開口に傾斜を持たせるこ
とが望ましい。また、その傾斜面の傾斜角度はX線入射
角度よりも小さいことが望ましい。こうすれば、より多
くのX線を試料の測定領域へ入射させることができる。
【0023】次に、上記構成のX線測定装置において
は、前記X線源と前記マスクとの間にコリメータ又はス
リットを設け、そのコリメータ等によって断面径を狭め
られたX線をマスクに照射することが望ましい。つま
り、本発明に係るX線測定装置では、コリメータ又はス
リットとマスクとを組み合わせて用いることができる。
なお、コリメータ等は必ずしも必須の要素ではないが、
X線をマスクからはみ出さない程度に絞って照射するこ
とができるので好ましい。
【0024】(2)次に、本発明に係るX線測定方法
は、単結晶物質によって形成されX線を通過させる開口
を有するマスクを試料のX線照射面に配置し、X線源か
ら発生したX線を前記マスクの前記開口を含む領域に照
射し、前記開口を含むX線照射領域からの回折X線をX
線検出手段により検出し、該検出結果から前記マスクに
よる回折X線を差し引くことにより、前記試料により回
折し前記マスクの前記開口を通過したX線を検出するこ
とを特徴とする。
【0025】上記構成において、「差し引く」とは、試
料に対して行ったX線回折測定の結果を、単結晶物質か
ら成るマスクからの回折X線情報を考慮して補正するこ
との意味である。この差し引き処理として、具体的に
は、以下のようないくつかの手法が考えられる。
【0026】例えば、X線検出手段として2次元X線検
出器を用いる場合を考えると、その2次元X線検出器に
よって2次元的に検出された情報は、同一のデバイ環上
の強度データごと、すなわち同一の回折角度(2θ)上
の強度データごとに積分されることにより、1つの回折
角度の強度データとして演算されることが多い。
【0027】この演算手法の場合には、予備測定におい
てマスクから発生した回折X線の座標位置を本測定にお
ける強度データの演算に寄与させないもの、すなわち強
度=0(ゼロ)として演算を行うことができる。また、
そのような座標位置を本測定において、データに変化が
無い領域として、すなわちバックグラウンドに相当する
強度として演算することもできる。
【0028】また、そのような座標位置が属する回折角
度を不感領域と規定することもできる。つまり、この方
法では、不感領域に相当する回折角度にはデータが存在
しないものとして取り扱うものであり、仮に、本測定に
おいてこの不感領域に相当する回折角度において試料か
ら回折X線が発生したとしても、その回折X線は回折X
線情報として取り扱わないということである。
【0029】上記構成のX線測定方法によれば、開口を
有するマスクを試料の前に配設すると共にそのマスクを
単結晶物質によって形成したので、試料に照射されるX
線のうちマスクの開口以外の部分にあたったものは試料
へは到達せず、試料に到達するX線はマスクに形成した
開口に相当する領域だけに限定される。このため、試料
のその一部領域だけに関して測定を行うことができる。
【0030】なお、マスクと試料は密着させるか、距離
を出来るだけ小さくすることが望ましい。マスクが試料
の直近にあれば、試料の測定領域を従来の方法より正確
に設定することが出来、試料を揺動する場合にも、照射
面積や照射位置が変化しない。
【0031】マスクにX線があたる場合にはそのマスク
からも回折X線が発生することがあるが、本発明ではマ
スクが単結晶物質によって形成されているので、そのマ
スクにX線があたった場合、そのマスクから発生する回
折X線は局所的な回折角度に限定され、この回折X線は
測定対象である試料からの回折X線から容易に区別で
き、よって、試料に関する回折X線情報がマスクからの
回折X線によって悪影響を受けることはない。
【0032】本発明に係るX線測定方法によれば、マス
クに形成した開口によって試料へのX線照射領域、すな
わち試料の測定領域が決められるので、コリメータを用
いることなく、試料の一部領域の測定を行うことができ
る。また、コリメータを用いる場合であっても、そのコ
リメータを試料に近接した特定位置に正確に配置させる
ことなく、試料の一部領域の測定を行うことができる。
【0033】さらに、マスクに形成する開口の寸法を狭
くすることにより、コリメータを用いる場合よりも、よ
り一層狭い領域を測定領域とすることができる。
【0034】上記構成のX線測定方法において、開口の
形状は、円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、その
他任意の形状にすることができる。また、マスクの厚さ
は、X線を通過させないことに関して十分な厚さに形成
される。
【0035】次に、上記構成のX線測定方法において、
前記開口は、図4に示すように、前記試料に近い側の開
口寸法D1が小さく、その反対側の開口寸法D2が大き
くなるような傾斜を有することが望ましい。開口の形状
としては、図8に示すように、上記のような傾斜を有さ
ない形状とすることもできるが、この場合には、傾斜を
設けないことに起因して開口に角部Kが残り、この角部
Kの存在により測定領域へのX線の到達が邪魔されて測
定領域を照射するX線強度が低下したり、測定領域から
の回折X線、散乱X線等がX線検出器へ向かうのが邪魔
されてX線検出器によるカウント漏れが発生したりする
ことが考えられる。よって、測定の信頼性を確保する観
点からすれば、開口に傾斜を持たせることが望ましい。
次に、上記構成のX線測定方法において、前記開口に傾
斜面を設ける場合、その傾斜面の傾斜角度はX線入射角
度よりも小さいことが望ましい。こうすれば、より多く
のX線を試料の測定領域へ入射させることができる。
【0036】次に、上記構成のX線測定方法において、
前記X線検出手段は、X線を平面的すなわち2次元的に
検出するX線フィルム、輝尽性蛍光体、CCD検出器等
といった2次元X線検出手段であることが望ましい。2
次元X線検出手段の具体的な構造は上述した通りであ
る。
【0037】次に、上記構成のX線測定方法において
は、前記X線源と前記マスクとの間にコリメータ又はス
リットを設け、そのコリメータ等によって断面径を狭め
られたX線をマスクに照射することが望ましい。つま
り、本発明に係るX線測定方法では、コリメータ又はス
リットとマスクとを組み合わせて用いることができる。
なお、コリメータ等は必ずしも必須の要素ではないが、
X線をマスクからはみ出さない程度に絞って照射するこ
とができるので好ましい。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るX線測定装
置を構成する1つの構成要素であるX線露光装置の一実
施形態を示している。また、図2は、本発明に係るX線
測定装置を構成する他の1つの構成要素である読取り装
置の一実施形態を示している。本発明に係るX線測定装
置は、図1に示すX線露光装置1と図2に示す読取り装
置10とを組み合わせることによって構成される。X線
露光装置1と読取り装置10は、互いに別々の場所に設
置しても良いし、あるいは、1つの筐体の内部に設置し
ても良い。
【0039】図1において、X線露光装置1は、X線を
放射するX線源すなわちX線焦点Fと、そのX線焦点F
から放射されるX線を単色化するモノクロメータ3と、
モノクロメータ3で単色化されたX線を狭い断面径の平
行X線ビームとして取り出すコリメータ4と、試料Sを
支持する試料支持装置5と、試料Sのまわりに円筒状に
配置された2次元X線検出手段としての輝尽性蛍光体2
とを有する。
【0040】X線焦点Fは、例えば、ポイントフォーカ
スのX線焦点として形成される。また、モノクロメータ
3は、例えば、平板グラファイト結晶によって構成され
る。また、コリメータ4は、例えば、断面径が10〜1
00μmの平行X線ビームを形成する。また、輝尽性蛍
光体2はその内面が蛍光面、すなわちX線受光面となっ
ている。
【0041】試料支持装置5は、φ軸線を中心として試
料Sを回転、すなわち面内回転させるφ回転装置6と、
試料Sを試料中心、すなわちX線照射点Xのまわりに矢
印Aのようにアーク回転させるアーク揺動機構7と、そ
してω軸線を中心として試料Sを回転させるω回転装置
8とを有する。試料Sは、例えば、接着等によって固着
されてφ回転装置6に取り付けられる。本実施形態の場
合は、ω回転装置8の上にアーク揺動機構7が載り、そ
のアーク揺動機構7の上にφ回転装置6が載っている。
【0042】試料Sの表面にはマスク9が装着される。
この装着は、例えば、マスク9を接着剤によって試料S
の表面に固着したり、マスク9と試料Sとをそれぞれの
外側から適宜の挟持器具によって挟みつけたりすること
によって実現できる。試料Sは、本実施形態の場合、図
4(a)及び図4(b)に示すように、矩形の板状に形
成される。
【0043】マスク9は、単結晶物質、例えばSiの単
結晶板によって形成され、さらに、試料Sよりもわずか
に小さい寸法の矩形状に形成される。もちろん、マスク
9を試料Sよりも平面的に大きく形成することもでき
る。マスク9のほぼ中心位置にはX線通過用の開口15
が開けられる。この開口15は、本実施形態の場合、試
料Sに近い側の開口寸法D1が小さく、その反対側の開
口寸法D2が大きくなるような傾斜面Tを有する。この
傾斜面Tの傾斜角度θ は、図4(a)に示すよう
に、試料Sに対する入射X線R0の入射角度θと同じ
か、それよりも小さく設定される。なお、図1、図4
(a)及び図4(b)では、理解し易くするために開口
15を実際よりも大きく描いてある。
【0044】図2に示す読取り装置10は、輝尽性蛍光
体2を平面状に支持する支持台11と、レーザ光を放出
するレーザ光源14と、レーザ光源14から放出される
レーザ光を反射する光反射部材13aと、支持台1に対
向して配設されていて光反射部材13aからの光を受け
取る走査光学系12と、そして光反射部材13bからの
光を受け取るレーザ光検出器16とを有する。レーザ光
検出器16は、例えば光電変換器を含んで構成される。
【0045】走査光学系12は、走査駆動装置17によ
って駆動されて輝尽性蛍光体2の表面をX−Yの直交2
方向、すなわち平面方向へ走査する。走査駆動装置17
は任意の平行移動機構を用いて構成できる。レーザ光検
出器16は、光を受け取ってその光強度に対応した信号
を出力する。そして、レーザ光検出器16の出力端子に
はX線強度演算回路18が接続される。
【0046】演算装置26は、例えば、CPU(Centra
l Processing Unit:中央処理装置)28及びメモリ2
9を有する。CPU28は、バス27に接続された各種
装置を制御するための演算を行う。また、メモリ29
は、CPU28が使用するプログラムを格納するメモリ
領域や、CPU28のためのワークエリアやテンポラリ
ファイル等として作用するメモリ領域等を含むものであ
り、具体的には、半導体メモリ、ハードディスク、その
他各種の記憶媒体によって形成できる。
【0047】上記のX線強度演算回路18及び走査駆動
装置17は、それぞれ、入出力インターフェース31を
通してCPU28に接続される。また、入出力インター
フェース31には、情報を映像として表示するためのC
RT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、あるいは、そ
の他のディスプレイ32が接続され、さらに必要に応じ
て、情報を紙等といった印材上にプリントするためのプ
リンタ33が接続される。
【0048】以下、図1に示すX線露光装置1及び図2
に示す読取り装置10から成るX線測定装置の動作につ
いて説明する。なお、本X線測定装置を用いた測定で
は、始めにマスク9に関して予備測定を行い、その後、
試料Sにマスク9を装着した状態で本測定を行い、その
本測定の結果を予備測定の結果によって差し引く、すな
わち補正することによって最終的な測定結果を得るとい
う一連の処理が実行される。以下、各処理を個別に説明
する。
【0049】(マスク9に関する予備測定)まず、図1
のX線露光装置1において、円筒状の輝尽性蛍光体2を
その中心軸線がω軸線に一致するように設置する。ま
た、試料Sを伴わないマスク9単体を試料支持装置5の
所定位置に置いて、本測定時の測定条件と同じになるよ
うに各X線光学要素の光学的配置の調整、すなわち光軸
調整を行う。なお、マスク9単体に関する予備測定の際
には、マスク9だけにX線を当てること、すなわち本測
定と違ってマスク9の開口部にはX線を当てないことが
重要である。また、X線がマスク9の外にはみ出してマ
スク9以外の物質からの反射又は回折が出ないようにす
ることが重要である。
【0050】すなわち、図3において、マスク9(現時
点では試料Sを伴わない)に対するX線の入射角度θ0
を試料Sに対応した所定角度、例えば20°〜30°に
設定する。次に、図1において、アーク揺動機構7を作
動してマスク9がω軸線に対して傾斜角度θ1、例えば
θ1=略45°で傾斜するように調整する。この調整
は、本実施形態では手動によって行うものとするが、ア
ーク揺動機構7にモータその他の駆動源を付設すること
によって自動的に行うこともできる。
【0051】このように、マスク9、従って試料Sを輝
尽性蛍光体2に対して略45°で傾斜させるのは、試料
Sに関してX線測定を行うときに、試料Sの試料面接線
方向に沿って出る回折X線R3から試料Sの試料面垂直
方向に沿って出る回折X線R4までの間の広い回折角度
範囲にわたって、試料Sからの回折X線を輝尽性蛍光体
2によって検知できるようにするためである。よって、
輝尽性蛍光体2の軸線方向(すなわち、図1の上下方
向)の長さが長い等の理由により、試料面の傾斜角度が
45°からずれる場合でも接線方向回折X線R3及び垂
直方向回折X線R4の両方を輝尽性蛍光体2によって検
出できる場合には、角度を変えて設定しても良い。
【0052】以上の設定の終了後、φ回転装置6を作動
してマスク9をφ軸線を中心として回転、すなわち面内
回転させながら、X線焦点Fから放射されてモノクロメ
ータ3及びコリメータ4を通過したX線を面内回転する
マスク9へ入射させる。このとき、入射したX線とマス
ク9の結晶格子面との間でブラッグの回折条件が満足さ
れるとマスク9でX線の回折が生じる。
【0053】マスク9は単結晶物質によって形成されて
いるので、回折X線は極限られた部位からだけ発生し、
よって、輝尽性蛍光体2の表面には図5(a)に示すよ
うな、いくつかの回折点が得られる。図5(b)は、そ
れらの回折点と回折角度との関係を示している。図中、
、、、………は回折点に対応する等回折角度線を
示している。
【0054】この輝尽性蛍光体2を図2の読取り装置1
0の支持台11に装着し、走査光学系12をX−Y平面
内で走査移動させながらレーザ光を照射して読み取りを
行えば、CPU28の演算により、図5(a)の回折点
すなわち回折X線像のX−Y平面内での座標位置を求め
ることができる。
【0055】CPU28は、そのようにして求められた
マスク9に関する回折X線像の強度を等回折角度線毎に
合計、例えば積分することにより、図5(c)に示すよ
うに、各回折角度(2θ)ごとのX線強度を演算するこ
とができる。図5(c)において、、、、………
は図5(b)における各等回折角度線に対応している。
【0056】なお、本実施形態においてCPU28は、
マスク9に関する回折X線像、すなわち各回折点Bの座
標位置をブランク領域としてメモリ29(図2参照)に
記憶する。
【0057】(試料Sに関する本測定)次に、図4
(a)及び図4(b)に示すように試料Sの被測定面に
マスク9を接着その他の手法によって装着する。次に、
その試料Sを図1において試料支持装置5のφ回転装置
6の所定位置に取り付ける。そして、予備測定の場合と
同じ光学条件の下で、但し今度はマスク9の開口15に
もX線が当たるようにして、φ回転装置6を作動して試
料Sをφ軸線を中心として回転、すなわち面内回転させ
ながら、X線焦点Fから放射されてモノクロメータ3及
びコリメータ4を通過したX線を面内回転する試料Sへ
入射させる。
【0058】このX線入射時、図4(a)に示すよう
に、入射X線R0はマスク9の開口15よりも広い領域
に照射され、開口15以外の部分のマスク9に当たった
X線R0は試料Sに到達することはなく、開口15を通
過したX線R0だけが試料Sに到達する。これにより、
開口15の面積に相当する試料Sの微小領域S0だけに
X線R0が照射される。
【0059】以上のように、本実施形態のX線測定装
置、特にX線露光装置1によれば、開口15を有するマ
スク9を試料Sの前に配設すると共にそのマスク9を単
結晶物質によって形成したので、試料Sに照射されるX
線R0のうちマスク9の開口15以外の部分に当たった
ものは試料Sへは到達せず、試料Sに到達するX線R0
はマスク9に形成した開口15に相当する領域だけに限
定される。このため、試料Sのその一部領域、通常は微
小領域だけに関して測定を行うことができる。
【0060】この場合、マスク9にX線R0があたる場
合にはそのマスク9からも回折X線が発生することがあ
るが、本実施形態ではマスク9が単結晶物質によって形
成されているので、そのマスク9にX線が当たったと
き、そのマスク9から発生する回折X線は局所的な回折
角度に限定され、この回折X線は測定対象である試料S
からの回折X線から容易に区別できる。
【0061】本実施形態に係るX線測定装置、特にX線
露光装置1によれば、マスク9に形成した開口15によ
って試料SへのX線照射領域、すなわち試料の測定領域
S0が決められるので、コリメータ4を用いることな
く、試料の一部領域の測定を行うことができる。また、
コリメータ4を用いる場合であっても、そのコリメータ
4を試料Sに近接した特定位置に高い位置精度で配置さ
せることなく、試料Sの一部領域S0の測定を行うこと
ができる。
【0062】さらに、マスク9に形成する開口15の寸
法を狭くすることにより、コリメータ4を用いる場合よ
りも、より一層狭い微小領域を測定領域S0とすること
ができる。また、本実施形態では、開口15に傾斜面T
を設け、しかもその傾斜面Tの傾斜角度θ をX線入
射角度θに等しいか、又はそれよりも小さく設定してあ
るので、図6(a)及び図6(b)に示すように開口1
5に傾斜面を設けない場合に比べて、より多くのX線R
0を開口15の中へ取り込むことができ、従って、試料
Sの測定領域S0に多量のX線R0を供給できる。
【0063】図4(a)において、試料Sに入射するX
線R0は微小領域S0に限られるので、その照射野に含
まれる結晶粒は数が少ない。それ故、それらの結晶粒か
ら発生する回折X線は特定の回折角度方向へ進むことに
なり、よって、SC(Scintillation Counter)等とい
った0次元X線検出器や、PSPC(Position Sensiti
ve Proportional Counter)等といった1次元X線検出
器ではそれらの回折X線を取り込むためにそれらのX線
検出器を走査移動させなければならない。
【0064】これに対し、2次元X線検出器である輝尽
性蛍光体2を用いた本実施形態によれば、そのようなX
線検出器の走査移動を行わなくても試料Sの微小領域S
0からの回折X線を2次元的に捉えることができる。こ
れにより、0次元X線検出器や1次元X線検出器等を用
いる場合に比べて1つの回転系を省略でき、このため、
装置の構造を簡単にできたり、測定時間を短縮したりす
ることができる。
【0065】図1のX線露光装置1によって以上のよう
な、輝尽性蛍光体2に対するX線露光処理が行われる
と、輝尽性蛍光体2の表面には、図6(a)に示すよう
に、試料Sからの回折X線によって露光される位置に回
折点a,b,c,………,fが形成される。そしてさら
に、試料Sを覆うマスク9からの回折X線に対応して図
5(a)に示す回折点が『×』で示すように重ねて形成
される。
【0066】図6(b)は、それらの回折点と図5
(b)で示した等回折角度線、、、………との関
係を示している。試料Sに対応する回折点a、b,……
…、fは、等回折角度線、、、………に載るもの
もあるし、それらから外れるものもある。
【0067】露光処理を終了した輝尽性蛍光体2は、図
2に示す読取り装置10によって読取り処理を受ける。
そして、演算装置26内のCPU28は、輝尽性蛍光体
2の表面に形成された回折X線像のX−Y座標位置及び
X線強度を個々に求め、さらに同一の回折角度に属する
X線強度の合計を演算、例えば積分によって求める。
【0068】今、仮に、何等の補正も行うこと無く、
、、、………あるいは、その他の各等回折角度の
個々に関してX線強度の積分を行えば、図6(c)に示
すように、マスク9及び試料Sの両方からの回折X線が
同一の回折角度である場合には、それらが加算されて高
いピークとなり、また、試料Sからの回折X線の回折角
度がマスク9からの回折X線の回折角度と異なるときに
は、等回折角度線、、、………、と異なる位置
に新たなピークが現れる。
【0069】図6(c)に示すX線強度分布は、マスク
9の回折X線情報も含んでいるので、試料Sに関する正
しいX線強度分布を示すものではない。この不都合を解
消するため、CPU28は、先の予備測定においてブラ
ンク領域B(図5(b)参照)として設定した座標位置
を上記の積分演算に算入しないものとして取り扱い、試
料Sからの回折X線だけを等回折角度線ごとに積分演算
する。
【0070】この結果、図7に示すようなX線強度分
布、すなわち、図6(c)の重複分布曲線から図5
(c)のマスク9に関する分布曲線を差し引いたもの、
すなわち除いたものに相当するX線強度分布が得られ
る。この測定結果は、図2において、ディスプレイ32
の画面上に映像として表示されたり、プリンタ33によ
って印材上に印刷されたりする。観察者は、図7のグラ
フにおけるピーク位置及びピーク高さを調べることによ
り、試料Sの結晶構造等を知ることができる。
【0071】以上のように、本実施形態では、図4
(a)及び図4(b)において試料Sを覆うマスク9か
らの回折X線をブランク領域と設定して積分演算の対象
から除外するので、マスク9からの回折X線に影響され
ること無く試料Sからの回折X線だけに基づいてX線強
度分布を正確に求めることができる。
【0072】図8は、本発明に係るX線測定装置の他の
実施形態の要部、特に試料S及びマスク9の部分を示し
ている。この実施形態におけるその他の部分は図1及び
図2に示したものと同じとすることができる。本実施形
態では、マスク9の開口15に図4(a)に示したよう
な傾斜面Tを設けること無く、開口15を単なる円柱形
状の空間として形成している。
【0073】以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
なく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変
できる。
【0074】例えば、以上に説明した実施形態では開口
15の平面形状を円形状にしたが、開口15の平面形状
は、楕円形、長円形、正方形、長方形、その他任意の形
状にすることができる。
【0075】また、図2に示した読取り装置10では、
輝尽性蛍光体2を支持台11によって平坦面状に支持し
たが、輝尽性蛍光体2は平坦面状に限られず、例えば円
筒状に支持することもできる。この場合には、走査光学
系12はその円筒状の輝尽性蛍光体2の中心軸線上に回
転可能且つその中心軸線上を直線移動可能に配置され
る。そして、この走査光学系12は中心軸線を中心とし
て回転移動して円筒状の輝尽性蛍光体2を円周方向に主
走査し、さらに中心軸線上を直線移動することにより輝
尽性蛍光体2を直線状に副走査し、これにより輝尽性蛍
光体2の全面を読取り走査する。
【0076】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るX
線測定装置及びX線測定方法によれば、開口を有するマ
スクを試料の前に配設すると共にそのマスクを単結晶物
質によって形成したので、試料に照射されるX線のうち
マスクの開口以外の部分に当たったものは試料へは到達
せず、試料に到達するX線はマスクに形成した開口に相
当する領域だけに限定される。このため、試料のその一
部領域だけに関して測定を行うことができる。
【0077】また、マスクにX線が当たる場合にはその
マスクからも回折X線が発生することがあるが、本発明
ではマスクを単結晶物質によって形成したので、そのマ
スクにX線が当たったとき、そのマスクから発生する回
折X線は局所的な回折角度に限定され、この回折X線は
測定対象である試料からの回折X線から容易に区別でき
る。
【0078】また、マスクに形成した開口によって試料
へのX線照射領域、すなわち試料の測定領域が決められ
るので、コリメータを用いることなく、試料の一部領域
の測定を行うことができる。また、コリメータを用いる
場合であっても、そのコリメータを試料に近接した特定
位置に正確に配置させることなく、試料の一部領域の測
定を行うことができる。
【0079】さらに、マスクに形成する開口の寸法を狭
くすることにより、コリメータを用いる場合よりも、よ
り一層狭い領域を測定領域とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線測定装置を構成する1つの構
成要素であるX線露光装置の一実施形態を一部破断して
示す斜視図である。
【図2】本発明に係るX線測定装置を構成する他の1つ
の構成要素である読取り装置の一実施形態を示す斜視図
である。
【図3】図1のX線露光装置を矢印III方向から見た
場合の平面図である。
【図4】図1のX線露光装置の主要部を示す図であり、
(a)はその主要部の断面構造を示す断面図であり、
(b)はその主要部の平面構造を示す平面図である。
【図5】マスクに関して2次元X線検出器の表面に形成
される回折X線像の一例を示す図であり、(a)はその
回折X線像だけを示し、(b)はその回折X線像と等回
折角度線との関係を示し、(c)はX線強度分布線図を
示している。
【図6】試料及びマスクの両方に関して、2次元X線検
出器の表面に形成される回折X線像の一例を示す図であ
り、(a)はその回折X線像だけを示し、(b)はその
回折X線像と等回折角度との関係を示し、(c)はX線
強度分布線図を示している。
【図7】図6に示す回折X線像に基づいて演算によって
求められる、試料のみに関する回折X線強度分布図の一
例を示すグラフである。
【図8】本発明に係るX線測定装置の他の実施形態の主
要部であって、図4に示す部分に相当する部分を示す図
であって、(a)はその部分の断面構造を示す断面図で
あり、(b)はその部分の平面構造を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 X線露光装置(X線測定装置) 2 輝尽性蛍光体(2次元X線検出手段) 4 コリメータ 9 マスク 10 読取り装置 15 開口 D1,D2 開口寸法 F X線焦点 K 角部 R0 入射X線 R1 回折X線 R3 接線方向回折X線 R4 垂直方向回折X線 S 試料 S0 測定領域 X 試料中心

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に照射するX線を発生するX線源
    と、前記試料により回折したX線を検出するX線検出手
    段と、該検出結果に基づいて演算を行う演算手段とを有
    するX線測定装置において、 単結晶物質により形成され、前記試料のX線照射面を覆
    い、X線を通過させる開口を設けたマスクを有すること
    を特徴とするX線測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記開口は、前記試
    料に入出射するX線の光路を遮断しないようにX線の入
    射角度よりも小さな傾斜角度の傾斜面を有し、試料に面
    した側の開口の大きさにより、試料のX線照射面積を決
    定することを特徴とするX線測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記X
    線検出手段は2次元X線検出器であることを特徴とする
    X線測定装置。
  4. 【請求項4】 単結晶物質によって形成されX線を通過
    させる開口を有するマスクを試料のX線照射面に配置
    し、 X線源から発生したX線を前記マスクの前記開口を含む
    領域に照射し、 前記開口を含むX線照射領域からの回折X線をX線検出
    手段により検出し、 該検出結果から前記マスクによる回折X線を差し引くこ
    とにより、 前記試料により回折し前記マスクの前記開口を通過した
    X線を検出することを特徴とするX線測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記開口は、前記試
    料に入出射するX線の光路を遮断しないようにX線の入
    射角度よりも小さな傾斜角度の傾斜面を有し、試料に面
    した側の開口の大きさにより、試料のX線照射面積を決
    定することを特徴とするX線測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5において、前記X
    線検出手段は2次元X線検出器であることを特徴とする
    X線測定方法。
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