JP2002246608A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
来のアナログバッファ回路では、出力のバラツキが大き
い。そのため、補正回路をつけるなどの対策がなされて
きたが、回路が複雑になることや、駆動の操作が複雑に
なるといった問題点があった。 【解決手段】 そこで、本発明では、アナログバッファ
回路を構成するTFTのゲート長及びゲート幅を大きく
した。また、マルチゲート型構造にした。加えて、チャ
ネル部分の配置を工夫した。これにより、補正回路を用
いないで、バラツキの少ないアナログバッファ回路を
得、バラツキの少ない半導体装置を提供することができ
る。
Description
る。特に、多結晶半導体層を有するTFT(薄膜トラン
ジスタ)により構成されるアナログバッファ回路を有す
る半導体装置に関する。また、画像表示装置としての半
導体装置に関する。
信機器の需要が高まっている。ここで、これらの情報通
信機器には、画像を表示するための表示装置が欠かせな
い。表示装置としては、液晶を用いた液晶表示装置やE
L(エレクトロルミネッセンス)素子を用いたEL表示
装置等があるが、表示部の大型化及び高精細化に伴い、
画素毎にTFTを配置したアクティブマトリクス型の表
示装置が主流となりつつある。
のブロック図を示す。画素部周りに、ソース信号線駆動
回路、ゲート信号線駆動回路が配置されている。画素
部、ソース信号線駆動回路及びゲート信号線駆動回路
は、基板上に一体形成されている。ソース信号線駆動回
路から出力される信号は、ソース信号線に入力され、各
画素に伝達される。また、ゲート信号線駆動回路から出
力される信号は、ゲート信号線に入力され、各画素に伝
達される。画素部の構成としては、液晶を用いたものや
EL素子を用いたものなどがあるが、ここでは、EL素
子を用いた場合の画素の構造についての例を図15に示
す。
一重項状態からの発光(蛍光)をおこなうものと、三重
項状態からの発光(燐光)をおこなうものの両方を含む
ものとする。
ト信号線に接続され、ソース領域もしくはドレイン領域
の一方は、ソース信号線に接続され、もう一方はコンデ
ンサの一方の電極及びEL駆動用TFTのゲート電極に
接続されている。コンデンサの電極でスイッチング用T
FTと接続されていない側は、電源供給線に接続されて
いる。EL駆動用TFTのソース領域もしくはドレイン
領域の一方は、電源供給線に接続されており、もう一方
はEL素子に接続されている。
る。
ソース信号線より入力されたアナログの信号電圧は導通
状態になったスイッチング用TFTを介して、コンデン
サ及びEL駆動用TFTのゲート電極に印加される。こ
の印加電圧によってEL駆動用TFTを介して電源供給
線からEL素子に、若しくはその逆方向に電流が流れ
る。流れた電流に応じた輝度でEL素子は発光する。
も低減するために、画素部及び駆動回路部(ソース信号
線駆動回路及びゲート信号線駆動回路)を1つの基板上
に作製する試みがなされている。この際、多結晶半導体
層を用いて、画素部及び駆動回路部を構成するTFTを
作製する。
力するソース信号線駆動回路の構成を挙げる。なお、x
(xは自然数)本のソース信号線にアナログ信号を出力
するソース信号線駆動回路を想定する。このソース信号
線駆動回路の駆動方法としては、点順次駆動と線順次駆
動が挙げられる。
次駆動では、ソース信号線1本ずつに順に信号を入力し
ていく。点順次駆動のソース信号線駆動回路のブロック
図を、図9に示す。
901、アナログ信号入力線903及びスイッチング回
路904(SW.1〜SW.x)によって構成され、ソ
ース信号線S1〜Sxに信号を出力している。
信号によって、アナログ信号入力線903より入力され
たアナログの信号電圧は、スイッチング回路904(S
W.1〜SW.x)によって順に、ソース信号線S1〜
Sxに出力される。
(水平走査期間の約80%)としてソース信号線の数
(横方向の画素数)をNとすると、ソース信号線一本あ
たりに信号を入力するために使用することのできる期間
は、H1/Nとなる。
にすることができるという利点がある。しかし、1画素
あたりの信号出力の期間H1/Nは、大きな表示部を持
つ表示装置や高精細の表示装置ではNが大きくなるため
に短くなり、十分に設定することができなくなる。その
ため次に説明する、線順次駆動が中心になっている。
ック図を図10に示す。
レジスタ101、アナログ信号入力線103、信号転送
線106、保持容量105、108、第一のスイッチン
グ回路(SW1・1〜SW1・x)104、第二のスイ
ッチング回路(SW2・1〜SW2・x)107、アナ
ログバッファ回路(AB.1〜AB.x)109によっ
て構成されている。シフトレジスタ101からのサンプ
リング信号によって、アナログ信号入力線103より入
力されるアナログの信号をサンプリングし、第一のスイ
ッチング回路104を介して保持容量105に保持す
る。1ライン分の信号を保持したら、信号転送線106
に入力される信号によって第ニのスイッチング回路10
7を介して次の保持容量108に保持する。ここで、保
持された信号は、1ライン分一斉にソース信号線S1〜
Sxに出力される。ここで、ソース信号線S1〜Sxに
出力がなされている間に、つまり、第二のスイッチング
回路107に信号が出力された後に直ちに、次の1水平
ライン分の信号がアナログ信号入力線から第一のスイッ
チング回路104を介して保持容量105に順に保持さ
れる。
において、出力の信号を1水平ライン分保持した後、一
斉にソース信号線に出力する。そのため、画素数が多い
表示装置においても、ソース信号線に信号を出力する期
間を十分に設定することができる。
線1本あたりに付く負荷が大きくなる。負荷による信号
のなまりの影響を低減するために、信号増幅回路が必要
となる。そのため、図10のブロック図では、ソース信
号線に信号を出力する前に信号増幅回路として、アナロ
グバッファ回路(AB.1〜AB.x)109が配置さ
れている。このアナログバッファ回路の例を図5に示
す。
差動回路5501とカレントミラー回路5502及び定
電流源5503によって構成されている。差動回路55
01は、TFT5505及びTFT5506によって構
成されている。カレントミラー回路5502は、TFT
5507及びTFT5508によって構成されている。
定電流源5503は、TFT5504によって構成され
ている。
電極は、互いに接続されている。TFT5507及びT
FT5508のソース領域もしくはドレイン領域は、一
方は電源線Vddに接続され、もう一方はTFT550
5及びTFT5506のソース領域もしくはドレイン領
域のどちらか一方に、それぞれ接続されている。TFT
5507のソース領域もしくはドレイン領域で電源線V
ddと接続されていない側はTFT5507のゲート電
極と接続されている。TFT5506のソース領域もし
くはドレイン領域のどちらか一方でTFT5508と接
続されている側は、TFT5506のゲート電極と接続
され、出力端子に接続されている。TFT5505のゲ
ート電極は入力信号が入力される入力端子と接続されて
いる。TFT5504のソース領域もしくはドレイン領
域は一方は、TFT5505及びTFT5506のソー
ス領域もしくはドレイン領域でTFT5507及びTF
T5508と接続されていない側と接続され、もう一方
は、接地されている。TFT5504のゲート電極には
バイアス電圧が入力される。
は、インピーダンス変換され電流能力を高められて出力
端子より出力される。これにより、信号を出力するソー
ス信号線の負荷が大きい場合でも、なまりの影響を抑
え、信号を伝達することができる。
を入力し、アナログ信号を出力するソース信号線駆動回
路を例に挙げた。一方、デジタル信号を入力し、デジタ
ル/アナログ変換器(D/Aコンバータ)によりアナロ
グ信号に変換しソース信号線に信号を出力するソース信
号線駆動回路についても同様に、大型のパネルにおいて
は、線順次駆動を適用し、アナログバッファ回路を設け
ている。このソース信号線駆動回路の例を図18に示
す。
を並列に入力し、サンプリングする構成のソース信号線
駆動回路の例を示す。
は、シフトレジスタ、デジタル信号入力線VD、ラッチ
1(LAT1,1〜LAT1,x)、ラッチ2(LAT
2,1〜LAT2,x)、ラッチパルス線、D/Aコン
バータ(DAC1〜DACx)及びアナログバッファ回
路(AB.1〜AB.x)によって構成されている。
て、デジタル信号入力線VDよりラッチ1に信号がサン
プリングされ、1ライン期間分の信号がラッチ1に保持
される。
線VDは、4本の配線によって表されている。4本の配
線は、第1のビット〜第4のビットの信号に対応する。
シフトレジスタのタイミング信号によって、各ソース信
号線に対応する信号毎に、第1のビット〜第4のビット
の信号が同時にラッチ1にサンプリングされる。
チパルスによって、1ライン期間分の信号がラッチ2に
転送される。ラッチ2の信号が、D/Aコンバータによ
りアナログ変換される。変換されたアナログ信号は、ア
ナログバッファ回路を介して、一斉にソース信号線S1
〜Sxに転送される。こうして、線順次駆動によって画
像を表示する。
バッファ回路を、チャネル領域が多結晶半導体層により
形成されるTFTを用いて構成したとする。本明細書で
は、チャネル領域が多結晶半導体層により構成されるT
FTを多結晶TFTと呼ぶことにする。
に動作するためには、差動回路を構成する2つ(1対)
のTFTの特性が同じであり、また、カレントミラー回
路を構成する2つ(1対)のTFTの特性が同じでなく
てはならない。ここで2つのTFTの特性が同じである
とは、2つのTFTに同じゲート電圧を印加した際に、
それぞれ同じドレイン電流が流れることを示すものとす
る。しかし、実際にはこれらのTFTの特性は大きくバ
ラついてしまう。というのも、TFTの特性が、そのチ
ャネル領域の多結晶半導体層の結晶状態等に大きく依存
してしまうためである。
電圧に対してオフセット電圧が生じ、個々のアナログバ
ッファ回路によってこのオフセット電圧の分だけ出力電
圧がバラついてしまう。そこで、補正回路を設けて、ア
ナログバッファ回路の出力電圧のバラつきを低減する試
みがなされている。これらの手法は、特開平2−189
3号公報や特開平7−162788号公報に記載されて
いる。
その動作を説明する。
入力すると、アナログバッファ回路の出力電圧は、(V
0+ΔV)となり、オフセット電圧ΔVの差が生じるも
のとする。このアナログバッファ回路に補正回路を追加
する。補正回路は、始めにアナログバッファ回路に基準
電位V0を入力した際の出力電圧(V0+ΔV)と基準電
圧V0との差をオフセット電圧ΔVとして検出する。こ
の後、入力信号電圧Vからオフセット電圧ΔVを減算し
た電圧(V−ΔV)をアナログバッファ回路に入力す
る。これにより、アナログバッファ回路の出力電圧は、
オフセット電圧ΔVが相殺されて電圧Vが出力される。
て、説明する。なおここでは特開平7−162788号
公報に記載された補正回路を例に説明する。
ッファ回路61の回路図の例である。補正回路62は、
コンデンサ63とスイッチングTFT64〜68によっ
て構成される。
aは、スイッチングTFT64を介して、電源線V0に
接続されていると同時に、スイッチングTFT65を介
して、コンデンサ63の一方の電極に接続されている。
コンデンサ63の電極で、スイッチングTFT65と接
続されている側は、スイッチングTFT66を介して、
補正回路付アナログバッファ回路の入力端子71aに接
続されている。
ッチングTFT68を介して、電源線V0に接続されて
いると同時に、スイッチングTFT67を介して、アナ
ログバッファ回路61の出力端子61bに接続されてい
る。アナログバッファ回路61の出力端子61bが補正
回路付アナログバッファ回路の出力端子71bに相当す
る。
極には、それぞれVg64〜Vg68の信号が入力されるとす
る。
ャートを用いて説明する。なお、図7のタイミングチャ
ートは、スイッチングTFT64〜68として、nチャ
ネル型TFTを用いた場合に対応する。しかし、スイッ
チングTFT64〜68として、pチャネル型TFTを
用いても問題ない。このときは、信号Vg64〜Vg68は、
nチャネル型TFTを用いた場合と位相が逆になる。
g65、Vg67に、Hiレベルの信号電圧が入力される。一
方、信号Vg66及びVg68は、Loレベルの信号が入力さ
れている。これにより、スイッチングTFT64、6
5、67が導通状態にあり、スイッチングTFT66、
68が非導通状態にある。
チングTFT64を介して、アナログバッファ回路61
の入力端子61aに入力されると共に、スイッチングT
FT65を介して、コンデンサ63に印加される。
Hiレベルのまま、Vg68はLoレベルのままである
が、Vg65をLoレベルに変化させ、Vg66をHiレベル
に変化させる。するとスイッチングTFT64、66、
67が導通状態となり、スイッチングTFT65、68
が非導通状態となる。これにより、入力電圧Vが、スイ
ッチングTFT66を介して、コンデンサ63に入力さ
れる。
TFT64、67は導通状態のまま、信号Vg66がLo
レベルに変化し、スイッチングTFT66が非導通状態
となる。
g66の信号電圧は変わらず、Vg67は、Loレベルとな
り、Vg68はHiレベルに変化する。すると、スイッチ
ングTFT64、68は導通状態で、スイッチングTF
T65、66、67は非導通状態となる。
ッチングTFT68を介して、コンデンサ63の電極に
印加される。
はそのままで、Vg64がLoレベルになり、Vg65がHi
レベルになる。するとスイッチングTFT65、68が
導通状態、スイッチングTFT64、66、67が非導
通状態となる。
圧が、スイッチングTFT65を介して、アナログバッ
ファ回路61の入力端子61aに入力される。
は、(V−ΔV)であるので、この電圧が入力される
と、アナログバッファ回路61の出力はVとなる。
アナログバッファ回路61からオフセット電圧ΔVを除
いた電圧を出力することができる。
に、(t5−t1)の時間がかかる上、Vg64〜Vg68の信
号電圧を印加する為には、専用の信号を新たに作らなけ
ればならず信号系を複雑にし、素子数の増大をまねくと
いう問題がある。
ログバッファ回路に限らず、他の構成の補正回路を設け
たものも提案されているが、いずれにしてもアナログバ
ッファ回路の出力を一度保持した後、この出力電圧を元
に、アナログバッファ回路の入力電圧を変化させ、アナ
ログバッファ回路の出力からオフセット電圧を除いてい
るため、同様の問題がある。
ー回路及び定電流源を含むアナログバッファ回路におい
て、回路を構成する、多結晶TFTの構造や配置を工夫
することによって、個々のTFTの特性の差が減じられ
るようにする。また、複数のTFTを用い、その平均的
な特性を用いて回路が動作するようにする。これらによ
って、バラつきの少ないアナログバッファ回路が提供さ
れる。
成されるチャネル領域を有する薄膜トランジスタによっ
て構成されるアナログバッファ回路をもつ半導体装置に
おいて、前記アナログバッファ回路は、差動回路、カレ
ントミラー回路のうち少なくとも1つを有し、前記差動
回路もしくは前記カレントミラー回路を構成する薄膜ト
ランジスタのゲート長(またはチャネル長)は、7μm
以上であり、ゲート幅(またはチャネル幅)は、50μ
m以上であることを特徴とした半導体装置が提供され
る。
成されるチャネル領域を有する薄膜トランジスタによっ
て構成されるアナログバッファ回路をもつ半導体装置に
おいて、前記アナログバッファ回路は、差動回路、カレ
ントミラー回路のうち少なくとも1つを有し、前記差動
回路もしくは前記カレントミラー回路を構成する薄膜ト
ランジスタは、マルチゲート構造であることを特徴とす
る半導体装置が提供される。
成されるチャネル領域を有する薄膜トランジスタによっ
て構成されるアナログバッファ回路をもつ半導体装置に
おいて、前記アナログバッファ回路は、差動回路、カレ
ントミラー回路のうち少なくとも1つを有し、前記差動
回路もしくは前記カレントミラー回路を構成する薄膜ト
ランジスタは、複数の薄膜トランジスタを並列接続した
ものによって構成されていることを特徴とする半導体装
置が提供される。
け配置されていることを特徴とする半導体装置であって
もよい。
成されるチャネル領域を有する薄膜トランジスタによっ
て構成されるアナログバッファ回路をもつ半導体装置に
おいて、前記アナログバッファ回路は、ソースフォロワ
によって構成され、前記ソースフォロワを構成する薄膜
トランジスタのゲート長(またはチャネル長)は、7μ
m以上であり、ゲート幅(またはチャネル幅)は、50
μm以上であることを特徴とする半導体装置が提供され
る。
成されるチャネル領域を有する薄膜トランジスタによっ
て構成されるアナログバッファ回路をもつ半導体装置に
おいて、前記アナログバッファ回路は、ソースフォロワ
によって構成され、前記ソースフォロワを構成する薄膜
トランジスタは、マルチゲート構造であることを特徴と
する半導体装置が提供される。
構造について説明する。
て、多結晶TFTを使用する。このTFTのチャネル部
分の多結晶半導体層の結晶性が、TFTの特性を決める
大きな要因である。
よって形成されている場合、多結晶のグレイン(結晶
粒)間の境界(結晶粒界)が問題となってくる。結晶粒
界は、結晶粒内部と異なり結晶性が乱れており、また、
不純物の偏析などの問題があるのでキャリアの移動を妨
げる障壁として働く。そのため、TFTのチャネル部分
に、結晶粒界がどれくらい存在するかによって、そのT
FTの特性が大きく異なる。
イズと同等のチャネル領域の幅を有するTFTが形成さ
れるようになった。そのため、チャネル領域に結晶粒界
が存在するかしないかにより、TFTの特性は激変す
る。
ネル領域の関係を図16に模式的に示す。
域を横切るように存在するため、キャリアはこの結晶粒
界の影響を受けてしまい移動度が下がる。一方、図16
(B)では、チャネル領域がちょうど結晶粒内部に位置
し、結晶粒界が存在しない。この場合は、キャリアはほ
ぼ単結晶内部を移動するようなものであるため、図16
(A)と比べると、移動度は高い。
在するかしないかによってTFTの特性は大きく変わる
ことになる。また、結晶粒界がチャネル領域に存在する
場合であっても、その数によって、TFT毎の特性のバ
ラつきが大きくなる。
を伝播する際障害となる結晶粒界の数のバラつきが小さ
くなるのが好ましい。
グバッファ回路において、TFTのゲート長(またはチ
ャネル長)及びゲート幅(またはチャネル幅)を大きく
とることによって、チャネル部分に含まれる結晶粒を多
くする。この模式図を図14に示す。こうして、比較的
特性のそろったTFTが得られる。
ート幅が200μmのTFTの、しきい値(Vth)の
バラつきを示す。図19(A)は、ゲート幅が8μmの
TFTのしきい値のバラつきであり、図19(B)は、
ゲート幅が200μmのTFTのしきい値のバラつきで
ある。ここで、ゲート酸化膜(GI)が、950Åと1
150Åの2つの場合の測定結果を示している。
Tのしきい値のバラつきが小さくなることがわかる。
m以上であることが望ましい。
Dとドレイン・ソース間電圧VDSには、図4のグラフに
示したような関係がある。
r:電界効果型トランジスタ)では、ドレイン電圧によっ
て空乏層の長さが変化するため、それによって実効チャ
ネル長が変化する。これはチャネル長が短いほど相対的
な影響が大さい。
ドレイン・ソース電圧VDSに対するドレイン電流IDの
特性を示す曲線である。
FTのドレイン・ソース間電圧VDSに対するドレイン電
流IDの特性を示す曲線である。このグラフにより、領
域Aにおいて、ゲート長が短いTFTに比べて、長いT
FTの方がドレイン・ソース間の電圧VDSの変化に対し
てドレイン電流IDの変化が少ないことがわかる。その
ため、ゲート長Lを大きくすることで、特性バラつきの
少ないTFTが得られる。
長)を7μm以上にすることが望ましい。
特性バラつきを抑えるために、TFTをマルチゲート型
にする。これによって、複数のチャネル領域を有するた
めTFTの特性が平均化され、バラつきの少ないTFT
が得られる。また、マルチゲート型構造のTFTでは、
ドレイン周辺の高電界を緩和し、ホットキャリアの発生
を抑制することができるため、TFTの劣化を防止する
ことができる。更に、前記の空乏層対策にもなる。
並列に接続し、各TFTのゲート電極電位を共通とする
ことで、1つの素子として用いる。これによって平均化
された特性を有する素子が得られる。
並列接続された複数のTFTを、本明細書では1組のT
FTと呼ぶことにする。つまり、差動回路及びカレント
ミラー回路は、それぞれ2組(一対)のTFTで構成さ
れていることになる。つまり、これら2組(一対)のT
FTの平均的な特性がそろえば、アナログバッファ回路
のオフセット電圧の問題は解決される。
構成する複数のTFTの配置を工夫し、2組のTFTの
平均的な特性をそろえる手法について説明する。
る重要な要素である、成膜の手法について説明する。ま
ず、一般に広く用いられている、レーザーを用いた手法
について説明する。
照射して結晶化させる手法である。
るのは、パネルが大きくなるほど困難となる。というの
も、パネル全面に均一にレーザーを照射することが難し
く、パネル内の場所によって、照射ムラが生じる。これ
により多結晶半導体膜の特性が大きく異なってしまうか
らである。
ようなレーザーの照射方法が提案されている。例えば、
線状レーザーを用い、線状レーザーの位置を順次ずらす
事によって、均一な特性の多結晶薄膜を得る工夫がなさ
れている。しかし、線状レーザーを順次移動させていく
際の重なり具合や、レーザー自体の照射エネルギーのバ
ラつきのために、全面が均一な特性を有する多結晶半導
体膜を得るのはやはり難しい。
に、つまり、一度に照射される線上の極近い位置にTF
Tのチャネル領域を作製することにより、比較的特性の
似たTFTを得ることができる。
用い、熱を加えることで結晶化させる方法がある。
を添加し、熱を加えることによって金属触媒を拡散移動
させ、この移動の経路に沿って非晶質半導体層の結晶化
を進める。
て結晶化が進むため、多結晶化された半導体層の特性
も、添加領域からの距離に対してバラつきを持つ。そこ
で、金属触媒添加領域からの距離が等しい位置にTFT
のチャネル部分を配置することによって、比較的特性の
そろったTFTを得ることができる。
と、金属触媒を用いて結晶化する手法は併用することも
できる。
のことを考慮して、TFTを配置した。この配置を示す
模式図を図11に示す。
な2つのTFTを並列に接続し、1組のTFTとして、
その平均的な特性を用いて動作する差動回路を例として
示すが、カレントミラー回路においても、同様にTFT
を配置することができる。
面図の模式図である。また、図11(B)は、図11
(A)の回路図である。図11(A)と図11(B)を
比較する。
るTFT1111〜1114は、TFT1111とTF
T1112が1組のTFTを構成し、TFT1113と
TFT1114がもう1組のTFTを形成している。こ
こで、図11(B)において、TFT1111とTFT
1112のチャネル部分は、幾何学的に点対称の位置に
配置され、TFT1113とTFT1114のチャネル
部分は、幾何学的に点対称の位置に配置され、この2組
の対象中心の位置は一致している。この構成によって、
位置に依存する結晶性のバラつき及びその他の製造上の
バラつきを、複数のTFTのチャネル領域の配置によっ
て平均化することができる。そのため、比較的特性のそ
ろった2組のTFTが得られ、バラつきの少ないアナロ
グバッファ回路が得られる。
けの配置を行うことによって、位置に依存する結晶性の
バラつき及びその他の製造上のバラつきを低減すること
が可能である。
晶性のバラつきを複数のTFTのチャネル領域の配置に
よって平均化することができるならば、図11で示した
ような点対称の配置に限らない。
成されている必要はなく、2つ以上のTFTで構成され
ていても良い。より多くのTFTを並列に接続しその平
均的な性質を用いて回路を駆動させれば、よりバラつき
の少ない回路が得られる。
形態によってTFTの特性バラつきを抑え、また、TF
Tの特性バラつきによる影響を低減することによって、
オフセット電圧を低減したアナログバッファ回路が得ら
れる。
態は自由に組み合わせて実施することが可能である。
形態と組み合わせた構成、つまり、マルチゲート型TF
Tが有する複数のゲート電極それぞれに対応して、ゲー
ト幅(またはチャネル幅)を50μm以上、ゲート長
(またはチャネル長)を7μm以上とする構成は有効で
ある。
態を組みあわせた構成、つまり、ゲート電極電位が共通
で並列に接続された複数のTFTそれぞれのゲート幅
(またはチャネル幅)を50μm以上、ゲート長(また
はチャネル長)を7μm以上とする構成は有効である。
路の例を図1に示す。
よって構成され、カレントミラー回路12は、TFT3
及びTFT4によって構成され、定電流源13はTFT
5によって構成される。図5に示した従来のアナログバ
ッファ回路の構成に対して図1では、差動回路11、カ
レントミラー回路12及び定電流源13の各TFTをダ
ブルゲート型のTFTで形成している。
されている。TFT3及びTFT4のソース領域もしく
はドレイン領域は、一方は電源線Vddに接続され、も
う一方はTFT1及びTFT2のソース領域もしくはド
レイン領域のどちらか一方に、それぞれ接続されてい
る。TFT3のソース領域もしくはドレイン領域で電源
線Vddと接続されていない側はTFT3のゲート電極
と接続されている。TFT2のソース領域もしくはドレ
イン領域のどちらか一方でTFT4と接続されている側
は、TFT2のゲート電極と接続され、出力が取り出さ
れる出力端子と接続されている。TFT1のゲート電極
は入力信号が入力される入力端子と接続されている。T
FT5のソース領域もしくはドレイン領域は一方は、T
FT1及びTFT2のソース領域もしくはドレイン領域
でTFT3及びTFT4と接続されていない側と接続さ
れ、もう一方は、接地されている。TFT5のゲート電
極にはバイアス電圧が入力される。
ト型に限らず更にゲート本数の多いマルチゲート型のT
FTでもかまわない。
数の多いマルチゲート型のTFTを用いることで、チャ
ネル領域の特性を平均化し、特性バラつきの少ない素子
が得られる。また、ホットキャリアによるTFTの劣化
を抑えることができる。
として、nチャネル型TFTを用い、カレントミラー回
路12を構成する素子として、pチャネル型TFTを用
いているが、差動回路11を構成する素子としてpチャ
ネル型TFTを用い、カレントミラー回路12を構成す
る素子としてnチャネル型TFTを用いる場合にも応用
することができる。
するTFTのゲート長及びゲート幅は、アナログバッフ
ァ回路を組み込むソース信号線駆動回路を構成する他の
TFT(このTFTをロジック部分のTFTと呼ぶこと
にする)と比較して倍以上大きく設定されている。
ート幅は50μm以上に設定されている。
ログバッファ回路が得られる。
異なる構成のアナログバッファ回路の例を図2示す。な
お、図1と同じ部分は、同じ符号で示し説明は省略す
る。
したアナログバッファに第1の増幅回路14及び第2の
増幅回路15を付けたものである。
T22、TFT23及びTFT24とコンデンサ21に
よって構成されている。第2の増幅回路15は、TFT
25及びTFT26によって構成されている。
されている。TFT3及びTFT4のソース領域もしく
はドレイン領域は、一方は電源線Vddに接続され、も
う一方はTFT1及びTFT2のソース領域もしくはド
レイン領域のどちらか一方に、それぞれ接続されてい
る。TFT4のソース領域もしくはドレイン領域で電源
線Vddと接続されていない側は、TFT4のゲート電
極と接続されている。TFT3のソース領域もしくはド
レイン領域で電源線Vddと接続されていない側はTF
T20のゲート電極及びコンデンサ21と接続されてい
る。TFT2のゲート電極と、TFT25及びTFT2
6のソース領域もしくはドレイン領域のどちらか一方は
接続され、出力が取り出される出力端子に接続されてい
る。TFT1のゲート電極は入力信号が入力される入力
端子と接続されている。TFT5のソース領域もしくは
ドレイン領域の一方は、TFT1及びTFT2のソース
領域もしくはドレイン領域でTFT3及びTFT4と接
続されていない側と接続され、もう一方は、接地されて
いる。TFT5のゲート電極にはバイアス電圧が入力さ
れる。TFT20のソース領域とドレイン領域のどちら
か一方は、電源線Vddと接続され、もう一方は、コン
デンサ21のTFT1及びTFT3と接続されていない
側、及びTFT22のソース領域もしくはドレイン領域
及びゲート電極と接続されている。TFT22のゲート
電極は、TFT25のゲート電極と接続されている。T
FT22のソース領域もしくはドレイン領域のTFT2
0と接続されていない側は、TFT23のソース領域も
しくはドレイン領域のどちらか一方と接続されている。
TFT23のソース領域もしくはドレイン領域のTFT
22と接続されていない側は、TFT23のゲート電極
及び、TFT24のソース領域もしくはドレイン領域の
どちらか一方及びTFT26のゲート電極と接続されて
いる。TFT24のソース領域もしくはドレイン領域の
TFT23と接続されていない側は、接地されている。
TFT24のゲート電極は、バイアス電圧が入力されて
いる。TFT25のソース領域もしくはドレイン領域の
TFT2と接続されている側は、TFT26のソース領
域もしくはドレイン領域のどちらか一方と接続されてい
る。TFT25のソース領域もしくはドレイン領域のT
FT2と接続されていない側は、電源線Vddに接続さ
れている。TFT26のソース領域もしくはドレイン領
域のTFT25と接続されていない側は、接地されてい
る。
ト型により構成されている。なお、更にゲート本数の多
いマルチゲート型でもかまわない。
数の多いマルチゲート型のTFTを用いることで、チャ
ネル領域の特性を平均化し、特性バラつきの少ない素子
が得られる。また、ホットキャリアによるTFTの劣化
を抑えることができる。
として、nチャネル型TFTを用い、カレントミラー回
路12を構成する素子として、pチャネル型TFTを用
いているが、差動回路11を構成する素子としてpチャ
ネル型TFTを用い、カレントミラー回路12を構成す
る素子としてnチャネル型TFTを用いる場合にも応用
することができる。
するTFTのゲート長及びゲート幅は、アナログバッフ
ァ回路を組み込むソース信号線駆動回路を構成する他の
TFT(このTFTをロジック部分のTFTと呼ぶこと
にする)と比較して倍以上大きく設定されている。
ート幅は50μm以上に設定されている。
ログバッファ回路が得られる。
施例2とは異なる構成のアナログバッファの例について
図3を用いて説明する。
T3301及び定電流源3302によって構成されるソ
ースフォロワ型のものである。定電流源3302は、T
FT3303によって構成されている。
入力される。増幅TFT3301のソース領域もしくは
ドレイン領域の一方は、電源線Vddに接続され、もう
一方はTFT3303のソース領域もしくはドレイン領
域に接続され出力がとられている。TFT3303のT
FT3301と接続されていない側は、接地されてい
る。TFT3303のゲート電極はバイアス電圧が入力
されている。
を構成するTFT3303は、ダブルゲート型構造であ
る。なお、ダブルゲート構造に限らず、更にゲート本数
の多いマルチゲート構造でもかまわない。
数の多いマルチゲート型のTFTを用いることで、チャ
ネル領域の特性を平均化し、特性バラつきの少ない素子
が得られる。また、ホットキャリアによるTFTの劣化
を抑えることができる。
するTFTのゲート長及びゲート幅は、アナログバッフ
ァ回路を組み込むソース信号線駆動回路を構成する他の
TFT(ロジック部分のTFT)と比較して倍以上大き
く設定されている。
ート幅は50μm以上に設定されている。
ログバッファ回路が得られる。
を複数並列接続させてもよい。
施例3で示したものとは異なる構成のアナログバッファ
回路について、図12を用いて説明する。
1、123、カレントミラー回路122、124、定電
流源125によって構成される。
はダブルゲート型である。なお、ダブルゲート構造に限
らず、更にゲート本数の多いマルチゲート構造でもかま
わない。
数の多いマルチゲート型のTFTを用いることで、チャ
ネル領域の特性を平均化し、特性バラつきの少ない素子
が得られる。また、ホットキャリアによるTFTの劣化
を抑えることができる。
成するTFTのゲート長及びゲート幅は、アナログバッ
ファ回路を組み込むソース信号線駆動回路を構成する他
のTFT(ロジック部分のTFT)と比較して倍以上大
きく設定されている。
ート幅は50μm以上に設定されている。
トミラー回路122、124において、それぞれ2つず
つのTFT1201とTFT1202、TFT1203
とTFT1204、TFT1205とTFT1206、
TFT1207とTFT1208、TFT1209とT
FT1210、TFT1211とTFT1212、TF
T1213とTFT1214、TFT1215とTFT
1216を並列に接続して、それぞれ1組のTFT12
21、1222、1225、1226、1223、12
24、1227、1228として用いている。
な特性を用いて回路を駆動することができるため、全体
としてバラつきの少ない回路を得ることができる。
ミラー回路の組2つ(126及び127)を並列につな
げて用いている。これによって、アナログバッファ回路
のバラつきをより低減することができる。
TFTの配置の例を図13に示す。
を上面より観察した例である。
うに、同じ特性を求められるTFTをそれぞれ複数のT
FTを並列に接続したものとして構成し、それらの複数
のTFTのチャネル領域の配置を工夫し、多結晶半導体
膜の結晶性の位置依存性によるTFTの特性バラつきを
緩和している。
におけるTFTの配置を、図12における符号で示した
図を図17に示す。
2において、同じ特性が求められる2組のTFT122
1と1222に注目して説明する。
201及びTFT1202は、ある対象中心に対して点
対称に配置されている。一方、もう1組のTFT122
2を構成するTFT1203及びTFT1204も、あ
る対象中心に対して点対象に配置されている。この2組
のTFTの対象中心は一致する。これによって、特性が
似た2組のTFTが得られる。その他の2組のTFT1
223と1224、1225と1226、1227と1
228についても同様の配置をとっている。
述べたが、カレントミラー回路を構成する2組のTFT
についても同様である。
のチャネル領域を配置することによって、バラつきの少
ないアナログバッファ回路が得られる。
図20に示す。
入力電圧Vinに対する出力電圧Vou tの特性を示したグ
ラフである。
入力電圧Vinが4.0Vに対する出力電圧Voutの値を
示したグラフである。40個の測定点の結果について示
す。
入力電圧Vinが8.0Vに対する出力電圧Voutの値を
示したグラフである。40個の測定点の結果について示
す。
入力電圧Vinが12.0Vに対する出力電圧Voutの値
を示したグラフである。40個の測定点の結果について
示す。
路で、出力電圧のバラつきを50mV以下にすることが
できた。
ログバッファ回路が得られる。
ログバッファ回路を有する半導体装置として、EL表示
装置を作製した場合について説明する。このEL表示装
置において、同一基板上に画素部と、画素部の周辺に設
ける駆動回路のTFT(nチャネル型TFT及びpチャ
ネル型TFTを代表的に示す)を同時に作製する方法に
ついて、図21〜図24を用いて詳細に説明する。
59ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウ
ムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラス
などのガラスからなる基板300を用いる。なお、基板
300としては、透光性を有する基板であれば限定され
ず、石英基板を用いても良い。また、本実施例の処理温
度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いて
もよい。
珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地
膜301を形成する。本実施例では下地膜301として
2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以
上積層させた構造を用いても良い。下地膜301の1層
目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、N
H3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪
素膜301aを10〜200nm(好ましくは50〜1
00nm)形成する。本実施例では、膜厚50nmの酸
化窒化珪素膜301a(組成比Si=32%、O=27
%、N=24%、H=17%)を形成した。次いで、下
地膜301の2層目としては、プラズマCVD法を用
い、SiH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸
化窒化珪素膜301bを50〜200nm(好ましくは
100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例
では、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜301b(組成
比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を
形成した。
5、381を形成する。半導体層302〜305、38
1は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパ
ッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)に
より成膜した後、公知の結晶化処理(レーザー結晶化
法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒を用いた熱
結晶化法等)を行って得られた結晶質半導体膜を所望の
形状にパターニングして形成する。この半導体層302
〜305、381の厚さは25〜80nm(好ましくは
30〜60nm)の厚さで形成する。結晶質半導体膜の
材料に限定はないが、好ましくは珪素(シリコン)また
はシリコンゲルマニウム(SiXGe1-X(X=0.00
01〜0.02))合金などで形成すると良い。本実施
例では、プラズマCVD法を用い、55nmの非晶質珪
素膜を成膜した後、ニッケルを含む溶液を非晶質珪素膜
上に保持させた。この非晶質珪素膜に脱水素化(500
℃、1時間)を行った後、熱結晶化(550℃、4時
間)を行い、さらに結晶化を改善するためのレーザーア
ニ―ル処理を行って結晶質珪素膜を形成した。そして、
この結晶質珪素膜をフォトリソグラフィ法を用いたパタ
ーニング処理によって、半導体層302〜305、38
1を形成した。
形成した後、TFTのしきい値電圧を制御するために微
量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行
ってもよい。
を作製する場合には、パルス発振型または連続発光型の
エキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザー
を用いることができる。これらのレーザーを用いる場合
には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学
系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良
い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものである
が、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数
30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜40
0mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)と
する。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2
高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レ
ーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代
表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そ
して幅100〜1000μm、例えば400μmで線状
に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この
時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ
率)を50〜90%として行えばよい。
を覆うゲート絶縁膜306を形成する。ゲート絶縁膜3
06はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さ
を40〜150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成す
る。本実施例では、プラズマCVD法により110nm
の厚さで酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=5
9%、N=7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート
絶縁膜は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の
珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても
良い。
ズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)
とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300
〜400℃とし、高周波(13.56MHz)、電力密
度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することが
できる。このようにして作製される酸化珪素膜は、その
後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜と
して良好な特性を得ることができる。
ト絶縁膜306上に膜厚20〜100nmの第1の導電
膜307と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜3
08とを積層形成する。本実施例では、膜厚30nmの
TaN膜からなる第1の導電膜307と、膜厚370n
mのW膜からなる第2の導電膜308を積層形成した。
TaN膜はスパッタ法で形成し、Taのターゲットを用
い、窒素を含む雰囲気内でスパッタした。また、W膜
は、Wのターゲットを用いたスパッタ法で形成した。そ
の他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CV
D法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電
極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、
W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望まし
い。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図る
ことができるが、W膜中に酸素などの不純物元素が多い
場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。従って、本実
施例では、高純度のW(純度99.9999%)のター
ゲットを用いたスパッタ法で、さらに成膜時に気相中か
らの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成
することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現するこ
とができた。
をTaN、第2の導電膜308をWとしたが、特に限定
されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、
Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分
とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。
また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素
膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、Ag、
Pd、Cuからなる合金を用いてもよい。また、第1の
導電膜をタンタル(Ta)膜で形成し、第2の導電膜を
W膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化チタン(T
iN)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わ
せ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成
し、第2の導電膜をAl膜とする組み合わせ、第1の導
電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電
膜をCu膜とする組み合わせとしてもよい。
ソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク309〜
313を形成し、電極及び配線を形成するための第1の
エッチング処理を行う。第1のエッチング処理では第1
及び第2のエッチング条件で行う。本実施例では第1の
エッチング条件として、ICP(Inductively Coupled
Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エ
ッチング用ガスにCF 4とCl2とO2とを用い、それぞ
れのガス流量比を25/25/10(sccm)とし、
1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(1
3.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエ
ッチングを行った。ここでは、松下電器産業(株)製の
ICPを用いたドライエッチング装置(Model E64
5−□ICP)を用いた。基板側(試料ステージ)にも
150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実
質的に負の自己バイアス電圧を印加する。この第1のエ
ッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電層
の端部をテーパー形状とする。第1のエッチング条件で
のWに対するエッチング速度は200.39nm/mi
n、TaNに対するエッチング速度は80.32nm/
minであり、TaNに対するWの選択比は約2.5で
ある。また、この第1のエッチング条件によって、Wの
テーパー角は、約26°となる。
トからなるマスク309〜313を除去せずに第2のエ
ッチング条件に変え、エッチング用ガスにCF4とCl2
とを用い、それぞれのガス流量比を30/30(scc
m)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500Wの
RF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生
成して約30秒程度のエッチングを行った。基板側(試
料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電
力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加す
る。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件では
W膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。第2
のエッチング条件でのWに対するエッチング速度は5
8.97nm/min、TaNに対するエッチング速度
は66.43nm/minである。なお、ゲート絶縁膜
上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10
〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良
い。
からなるマスクの形状を適したものとすることにより、
基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電
層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。この
テーパー部の角度は15〜45°とすればよい。こうし
て、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の
導電層から成る第1の形状の導電層314〜318(第
1の導電層314a〜318aと第2の導電層314b
〜318b)を形成する。319はゲート絶縁膜であ
り、第1の形状の導電層314〜318で覆われない領
域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域
が形成される。
ずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付
与する不純物元素を添加する(図21(B))。ドーピ
ング処理はイオンドープ法、若しくはイオン注入法で行
えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×10
13〜5×1015atoms/cm3とし、加速電圧を60
〜100keVとして行う。本実施例ではドーズ量を
1.5×1015atoms/cm3とし、加速電圧を80
keVとして行った。n型を付与する不純物元素として
15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素
(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いた。こ
の場合、導電層314〜318がn型を付与する不純物
元素に対するマスクとなり、自己整合的に高濃度不純物
領域320〜323、382が形成される。高濃度不純
物領域320〜323、382には1×1020〜1×1
021atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純
物元素を添加する。
トからなるマスクを除去せずに第2のエッチング処理を
行う。ここでは、エッチング用ガスにCF4とCl2とO
2とを用い、それぞれのガス流量比を20/20/20
(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に5
00WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラ
ズマを生成してエッチングを行った。基板側(試料ステ
ージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投
入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。第2
のエッチング処理でのWに対するエッチング速度は12
4.62nm/min、TaNに対するエッチング速度
は20.67nm/minであり、TaNに対するWの
選択比は6.05である。従って、W膜が選択的にエッ
チングされる。この第2のエッチングによりWのテーパ
ー角は70°となった。この第2のエッチング処理によ
り第2の導電層324b〜328bを形成する。一方、
第1の導電層314a〜318aは、ほとんどエッチン
グされないため、第1の導電層324a〜328aの形
状は、第1の導電層314a〜318aとほぼ同じであ
る。
ドーピング処理を行う。ドーピングは第2の導電層32
4b〜328bを不純物元素に対するマスクとして用
い、第1の導電層324a〜328aのテーパー部下方
の半導体層に不純物元素が添加されるようにドーピング
する。本実施例では、不純物元素としてP(リン)を用
い、ドーズ量1.5×1014atoms/cm3、電流密
度0.5μA、加速電圧90keVにてプラズマドーピ
ングを行った。こうして、第1の導電層と重なる低濃度
不純物領域329〜332を自己整合的に形成する。こ
の低濃度不純物領域329〜332へ添加されたリン
(P)の濃度は、1×1017〜5×1018atoms/
cm3であり、且つ、第1の導電層のテーパー部の膜厚
に従って緩やかな濃度勾配を有している。なお、第1の
導電層のテーパー部と重なる半導体層において、第1の
導電層のテーパー部の端部から内側に向かって若干、不
純物濃度が低くなっているものの、ほぼ同程度の濃度で
ある。また、高濃度不純物領域320〜323、382
にも不純物元素が添加され、高濃度不純物領域333〜
337を形成する。
トからなるマスクを除去してからフォトリソグラフィー
法を用いて、第3のエッチング処理を行う。この第3の
エッチング処理では第1の導電層のテーパー部を部分的
にエッチングして、第2の導電層と重なる形状にするた
めに行われる。ただし、第3のエッチングを行わない領
域には、図22(B)に示すようにレジストマスク(3
38、339)を形成する。
条件は、エッチングガスとしてCl 2とSF6とを用い、
それぞれのガス流量比を10/50(sccm)として
第1及び第2のエッチングと同様にICPエッチング法
を用いて行う。なお、第3のエッチング処理でのTaN
に対するエッチング速度は、111.2nm/minであ
り、ゲート絶縁膜に対するエッチング速度は、12.8
nm/minである。
型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を
投入してプラズマを生成してエッチングを行った。基板
側(試料ステージ)にも10WのRF(13.56MH
z)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印
加する。以上により、第1の導電層340a〜342a
が形成される。
電層340a〜342aと重ならない不純物領域(LD
D領域)343〜345が形成される。なお、不純物領
域(GOLD領域)346および347は、第1の導電
層324aおよび326aと重なったままである。
層324bとで形成された電極は、最終的に駆動回路の
nチャネル型TFTのゲート電極となり、また、第1の
導電層340aと第2の導電層340bとで形成された
電極は、最終的に駆動回路のpチャネル型TFTのゲー
ト電極となる。
電層341bとで形成された電極は、最終的に画素部の
nチャネル型TFTのゲート電極となり、第1の導電層
342aと第2の導電層342bとで形成された電極
は、最終的に画素部のpチャネル型TFTのゲート電極
となる。さらに第1の導電層326aと第2の導電層3
26bとで形成された電極は、最終的に画素部のコンデ
ンサ(保持容量)の一方の電極となる。
層340a〜342aと重ならない不純物領域(LDD
領域)343〜345と、第1の導電層324aおよび
326aと重なる不純物領域(GOLD領域)346お
よび347を同時に形成することができ、TFT特性に
応じた作り分けが可能となる。
9を除去した後、ゲート絶縁膜319をエッチング処理
する。ここでのエッチング処理は、エッチングガスにC
HF 3を用い、反応性イオンエッチング法(RIE法)
を用いて行う。本実施例では、チャンバー圧力6.7P
a、RF電力800W、CHF3ガス流量35sccm
で第3のエッチング処理を行った。
37の一部は露呈し、絶縁膜356a〜356eが形成
される。
48、349を形成して第3のドーピング処理を行う。
この第3のドーピング処理により、pチャネル型TFT
の活性層となる半導体層に前記一導電型(n型)とは逆
の導電型(p型)を付与する不純物元素が添加された不
純物領域350〜355を形成する。(図22(C))
第1の導電層340a、326aおよび342aを不純
物元素に対するマスクとして用い、p型を付与する不純
物元素を添加して自己整合的に不純物領域を形成する。
はジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法で形成す
る。なお、この第3のドーピング処理の際には、nチャ
ネル型TFTを形成する半導体層はレジストからなるマ
スク348、349で覆われている。第1のドーピング
処理及び第2のドーピング処理によって、不純物領域3
50〜355にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加され
ているが、そのいずれの領域においてもp型を付与する
不純物元素の濃度が2×1020〜2×1021atoms
/cm3となるようにドーピング処理することにより、p
チャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域とし
て機能するために何ら問題は生じない。
純物領域が形成される。
チングした後で不純物(ボロン)のドーピングを行う方
法を示したが、ゲート絶縁膜をエッチングしないで不純
物のドーピングを行っても良い。
349を除去して図23(A)に示すように第1の層間
絶縁膜357を形成する。この第1の層間絶縁膜357
としては、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、
厚さを100〜200nmとして珪素を含む絶縁膜で形
成する。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚1
50nmの酸化窒化珪素膜を形成した。勿論、第1の層
間絶縁膜357は酸化窒化珪素膜に限定されるものでな
く、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として
用いても良い。
不純物元素を活性化処理する工程を行う。この活性化工
程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行
う。熱アニール法としては、酸素濃度が1ppm以下、
好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜
700℃、代表的には500〜550℃で行えばよく、
本実施例では550℃、4時間の熱処理で活性化処理を
行った。なお、熱アニール法の他に、レーザーアニール
法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を
適用することができる。
時に、結晶化の際に触媒として使用したニッケルが高濃
度のリンを含む不純物領域(350、351、352)
にゲッタリングされ、主にチャネル形成領域となる半導
体層中のニッケル濃度が低減される。このようにして作
製したチャネル形成領域を有するTFTはオフ電流値が
下がり、結晶性が良いことから高い電界効果移動度が得
られ、良好な特性を達成することができる。
性化処理を行っても良い。ただし、用いた配線材料が熱
に弱い場合には、本実施例のように配線等を保護するた
め層間絶縁膜(シリコンを主成分とする絶縁膜、例えば
窒化珪素膜)を形成した後で活性化処理を行うことが好
ましい。
グ処理を行い、第1の層間絶縁膜357を形成させても
良い。
中で、300〜550℃で1〜12時間の熱処理を行
い、半導体層を水素化する工程を行う。本実施例では水
素を約3%の含む窒素雰囲気中で410℃、1時間の熱
処理を行った。この工程は層間絶縁膜に含まれる水素に
より半導体層のダングリングボンドを終端する工程であ
る。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズ
マにより励起された水素を用いる)を行っても良い。
法を用いる場合には、上記水素化を行った後、エキシマ
レーザーやYAGレーザー等のレーザー光を照射するこ
とが望ましい。
層間絶縁膜357上に有機絶縁物材料から成る第2の層
間絶縁膜358を形成する。本実施例では膜厚1.6μ
mのアクリル樹脂膜を形成した。次いで、各不純物領域
333、336、350、352に達するコンタクトホ
ールを形成するためのパターニングを行う。
含む絶縁材料や有機樹脂からなる膜を用いる。珪素を含
む絶縁材料としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪
素を用いることができ、また有機樹脂としては、ポリイ
ミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベンゾシクロブ
テン)などを用いることができる。
成された酸化窒化珪素膜を形成した。なお、酸化窒化珪
素膜の膜厚として好ましくは1〜5μm(さらに好まし
くは2〜4μm)とすればよい。酸化窒化珪素膜は、膜
自身に含まれる水分が少ないためにEL素子の劣化を抑
える上で有効である。
イエッチングまたはウエットエッチングを用いることが
できるが、エッチング時における静電破壊の問題を考え
ると、ウエットエッチング法を用いるのが望ましい。
において、第1層間絶縁膜357及び第2層間絶縁膜3
58を同時にエッチングするため、コンタクトホールの
形状を考えると第2層間絶縁膜を形成する材料は、第1
層間絶縁膜357を形成する材料よりもエッチング速度
の速いものを用いるのが好ましい。
50、352とそれぞれ電気的に接続する配線359〜
366を形成する。そして、膜厚50nmのTi膜と、
膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との
積層膜をパターニングして形成するが、他の導電膜を用
いても良い。
0nmの厚さで形成し、パターニングすることによって
透明電極367を形成する。(図23(B))
インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜
20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を
用いる。
65と接して重ねて形成することによってEL駆動用T
FTのドレイン領域と電気的な接続が形成される。
含む絶縁膜(本実施例では酸化珪素膜)を500nmの
厚さに形成し、透明電極367に対応する位置に開口部
を形成して、バンクとして機能する第3の層間絶縁膜3
68を形成する。開口部を形成する際、ウエットエッチ
ング法を用いることで容易にテーパー形状の側壁とする
ことが出来る。開口部の側壁が十分になだらかでないと
段差に起因するEL層の劣化が顕著な問題となってしま
うため、注意が必要である。
縁膜として酸化珪素でなる膜を用いているが、場合によ
っては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、BCB
(ベンゾシクロブテン)といった有機樹脂膜を用いるこ
ともできる。
し、更に蒸着法により陰極(MgAg電極)370およ
び保護電極371を形成する。このときEL層369及
び陰極370を形成するに先立って透明電極367に対
して熱処理を施し、水分を完全に除去しておくことが望
ましい。なお、本実施例ではEL素子の陰極としてMg
Ag電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。
を用いることができる。本実施例では正孔輸送層(Hole
transporting layer)及び発光層(Emitting layer)
でなる2層構造をEL層とするが、正孔注入層、電子注
入層若しくは電子輸送層のいずれかを設ける場合もあ
る。このように組み合わせは既に様々な例が報告されて
おり、そのいずれの構成を用いても構わない。
レンビニレンを蒸着法により形成する。また、発光層と
しては、ポリビニルカルバゾールに1,3,4−オキサ
ジアゾール誘導体のPBDを30〜40%分子分散させ
たものを蒸着法により形成し、緑色の発光中心としてク
マリン6を約1%添加している。
水分や酸素から保護することは可能であるが、さらに好
ましくはパッシベーション膜372を設けると良い。本
実施例ではパッシベーション膜372として300nm
厚の窒化珪素膜を設ける。このパッシベーション膜も保
護電極371の後に大気解放しないで連続的に形成して
も構わない。
を防ぐために設けられ、アルミニウムを主成分とする金
属膜が代表的である。勿論、他の材料でも良い。また、
EL層369、陰極370は非常に水分に弱いので、保
護電極371までを大気解放しないで連続的に形成し、
外気からEL層を保護することが望ましい。
nm(典型的には60〜150nm)、陰極370の厚
さは80〜200nm(典型的には100〜150n
m)とすれば良い。
ELモジュールが完成する。なお、本実施例におけるE
Lモジュールの作製工程においては、回路の構成および
工程の関係上、ゲート電極を形成している材料であるT
a、Wによってソース信号線を形成し、ソース、ドレイ
ン電極を形成している配線材料であるAlによってゲー
ト信号線を形成しているが、異なる材料を用いても良
い。
ャネル型TFT502を有する駆動回路506と、スイ
ッチング用TFT503、EL駆動用TFT504及び
コンデンサ505とを有する画素部507を同一基板上
に形成することができる。
用TFT503にnチャネル型TFT、EL駆動用TF
T504にpチャネル型TFTを用い、EL素子の素子
構成から下面出射となる構成を示したが、本実施例は、
好ましい一形態にすぎず、これに限られる必要はない。
1はチャネル形成領域391、ゲート電極の一部を構成
する第1の導電層324aと重なる低濃度不純物領域3
29(GOLD領域)とソース領域またはドレイン領域
として機能する高濃度不純物領域333を有している。
pチャネル型TFT502にはチャネル形成領域39
2、ソース領域またはドレイン領域として機能する不純
物領域350および353を有している。
3はチャネル形成領域394、ゲート電極を形成する第
1の導電層341aと重ならず、ゲート電極の外側に形
成される低濃度不純物領域344(LDD領域)とソー
ス領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物
領域336を有している。
はチャネル形成領域395、ソース領域またはドレイン
領域として機能する高濃度不純物領域352および35
5を有している。また、コンデンサ505は、第一の導
電層326aと第二の導電層326bを一方の電極とし
て機能するように形成されている。
極)上にEL層を形成させた後、陰極を形成する構造を
示したが、画素電極(陰極)上にEL層及び陽極を形成
させる構造としても良い。ただし、この場合には、これ
まで説明した下面出射と異なり、上面出射の形態をと
る。また、この時、スイッチング用TFTおよびEL駆
動用TFTは、nチャネル型TFTで形成するのが望ま
しい。
組み合わせて、実施することが可能である。
ティブマトリクス型表示装置は電気器具の表示部として
用いることができる。そのような電気器具としては、ビ
デオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター、プロジ
ェクションTV、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウ
ントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再
生装置、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機
器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、
携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた
画像再生装置などが挙げられる。それら電気器具の具体
例を図25に示す。
01、音声出力部3002、音声入力部3003、表示
部3004、操作スイッチ3005、アンテナ3006
で構成される。本発明の半導体装置は表示部3004に
用いることができる。
3101、表示部3102、音声入力部3103、操作
スイッチ3104、バッテリー3105、受像部310
6で構成される。本発明の半導体装置は表示部3102
に用いることができる。
ービルコンピュータ)であり、本体3201、カメラ部
3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表
示部3205で構成される。本発明の半導体装置は表示
部3205に用いることができる。
あり、本体3331、表示部3332、アーム部333
3で構成される。本発明の半導体装置は表示部3332
に用いることができる。
ジェクションTV)であり、本体3401、光源340
2、表示部3403、偏光ビームスプリッタ3404、
リフレクター3405、3406、スクリーン3407
で構成される。本発明の半導体装置は表示部3403に
用いることができる。
あり、本体3501、光源3502、表示部3503、
光学系3504、スクリーン3505で構成される。本
発明の半導体装置は表示部3503に用いることができ
る。
く、あらゆる分野の電気器具に適用することが可能であ
る。
組み合わせて、実施することが可能である。
極に対応して自己整合的に形成されるTFTのみでな
く、チャネル領域がゲート電極に対応して自己整合的に
形成されないTFTに対しても適用することが可能であ
る。
や、カレントミラー回路、ソースフォロワ回路等は、駆
動回路のアナログバッファ回路以外の回路において用い
てもよい。
バッファ回路のバラつきが問題となっていた。なお、補
正回路を用いてバラつきを補正することができるが、補
正回路の分、回路や駆動操作が複雑になることが問題と
なっていた。
幅を大きく設定する。また、ゲート電極電位が共通の複
数のTFTを並列に接続して使用する。加えて、これら
の並列に接続された複数のTFTのチャネル部分の配置
を工夫する。これによって、補正回路を用いないで、全
体としてバラつきの少ないアナログバッファ回路が得ら
れ、バラつきの少ない半導体装置を提供することができ
る。
ドレイン間電圧の関係を示す図。
の回路図。
のタイミングチャートを示す図。
ク図。
を示す図。
を示す図。
関係を示す図。
関係を示す図。
配置を示す平面図。
を示す図。
きの関係を示す図。
す図。
図。
図。
図。
図。
Claims (22)
- 【請求項1】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、ゲート長が7μm以上
であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、ゲート幅が50μm以
上であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、ゲート長が7μm以上
であり、ゲート幅が50μm以上であることを特徴とす
る半導体装置。 - 【請求項4】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造で
あることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造で
あリ、 前記複数の薄膜トランジスタそれぞれの複数のゲート電
極それぞれに対応する、ゲート長が7μm以上であるこ
とを特徴とする半導体装置。 - 【請求項6】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造で
あリ、 前記複数の薄膜トランジスタそれぞれの複数のゲート電
極それぞれに対応する、ゲート幅が50μm以上である
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項7】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、チャネ
ル領域が多結晶半導体層によって形成された複数の薄膜
トランジスタによって構成され、 前記複数の薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造で
あリ、 前記複数の薄膜トランジスタそれぞれの複数のゲート電
極それぞれに対応する、ゲート長が7μm以上であり、
ゲート幅が50μm以上であることを特徴とする半導体
装置。 - 【請求項8】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、1対の
構成を有し、 前記1対の構成はそれぞれ、ゲート電極電位が等しく、
且つ並列に接続された複数の薄膜トランジスタを有し、 前記並列に接続された複数の薄膜トランジスタそれぞれ
のチャネル領域は、多結晶半導体層によって形成される
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項9】差動回路、カレントミラー回路のうち少な
くとも1つを有するアナログバッファを備えた半導体装
置であって、 前記差動回路または前記カレントミラー回路は、1対の
構成を有し、 前記1対の構成はそれぞれ、ゲート電極電位が等しく、
且つ並列に接続された複数の薄膜トランジスタを有し、 前記並列に接続された複数の薄膜トランジスタそれぞれ
のチャネル領域は、多結晶半導体層によって形成され、
且つ、たすきがけに配置されていることを特徴とする半
導体装置。 - 【請求項10】請求項8または請求項9において、 前記複数の薄膜トランジスタのゲート長が7μm以上で
あることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項11】請求項8または請求項9において、 前記複数の薄膜トランジスタのゲート幅が50μm以上
であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項12】請求項8または請求項9において、 前記複数の薄膜トランジスタのゲート長が7μm以上で
あり、ゲート幅が50μm以上であることを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項13】請求項8または請求項9において、 前記複数の薄膜トランジスタはマルチゲート型構造であ
り、 前記複数の薄膜トランジスタそれぞれの複数のゲート電
極それぞれに対応する、ゲート長が7μm以上であるこ
とを特徴とする半導体装置。 - 【請求項14】請求項8または請求項9において、 前記複数の薄膜トランジスタはマルチゲート型構造であ
り、 前記複数の薄膜トランジスタそれぞれの複数のゲート電
極それぞれに対応する、ゲート幅が50μm以上である
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項15】請求項8または請求項9において、 前記複数の薄膜トランジスタはマルチゲート型構造であ
り、 前記複数の薄膜トランジスタそれぞれの複数のゲート電
極それぞれに対応する、ゲート長が7μm以上であり、
ゲート幅が50μm以上であることを特徴とする半導体
装置。 - 【請求項16】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタのゲート長が7μm以上であるこ
とを特徴とする半導体装置。 - 【請求項17】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタのゲート幅が50μm以上である
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項18】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタのゲート長が7μm以上であり、
ゲート幅が50μm以上であることを特徴とする半導体
装置。 - 【請求項19】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造を有する
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項20】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造を有し、 前記薄膜トランジスタの複数のゲート電極それぞれに対
応するゲート長が7μm以上であることを特徴とする半
導体装置。 - 【請求項21】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造を有し、 前記薄膜トランジスタの複数のゲート電極それぞれに対
応するゲート幅が50μm以上であることを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項22】ソースフォロワによって構成されるアナ
ログバッファを備えた半導体装置であって、 前記ソースフォロワは、チャネル領域が多結晶半導体層
によって形成された薄膜トランジスタによって構成さ
れ、 前記薄膜トランジスタは、マルチゲート型構造を有し、 前記薄膜トランジスタの複数のゲート電極それぞれに対
応するゲート長が7μm以上であり、ゲート幅が50μ
m以上であることを特徴とする半導体装置。
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