JP2003248469A - 表示装置及びこれを用いた表示システム - Google Patents

表示装置及びこれを用いた表示システム

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    • G09G2300/0842Several active elements per pixel in active matrix panels forming a memory circuit, e.g. a dynamic memory with one capacitor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】GPUの演算処理量を低減でき、映像リフレッ
シュ時における消費電力を低減できる表示装置及びこれ
を用いた表示システムを提供する。 【解決手段】記憶回路、演算処理回路及び表示処理回路
を各々内蔵した画素と、任意の記憶回路に画像データを
格納する機能を有した回路とから表示装置を構成する。
前記表示装置と、GPU及び記憶装置を含む画像処理装
置と、から表示システムを構成する。前記表示システム
におけるGPUでの演算処理により、映像構成要素毎に
画像データを形成し、各々対応する画素の記憶回路また
は画像処理装置の記憶装置に格納する。格納された画像
データは、各画素の演算処理回路により合成処理され、
その後、表示処理回路において映像信号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置及びこれ
を用いた表示システムに係わり、特に高精細及び多階調
の画像表示を低消費電力で実現できる表示装置及びこれ
を用いた表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス基板やプラスチック基板な
どの絶縁表面を有する基板上に多結晶シリコン薄膜を作
製する技術が急激に進歩している。この多結晶シリコン
薄膜を活性層としてTFT(薄膜トランジスタ)を形成
し、スイッチング素子として画素部に設けた表示装置
や、画素部の周縁部に画素を駆動する回路を形成した、
アクティブマトリクス型表示装置の研究開発が盛んに行
なわれている。
【0003】上記のような表示装置の最大の利点は一般
に薄型・軽量・低消費電力という点である。これらの利
点を生かし、ノート型パソコンの様な携帯型情報処理装
置の表示部や、携帯型小型ゲーム機の表示部として用い
られている。
【0004】パソコンや小型ゲーム機などにおいて、表
示システムは、表示装置の他に、画像処理装置を実装し
ていることが多い。ここで、表示システムとは、中央処
理装置(以下CPU、Central Process
ing Unit)において行なわれた演算処理結果
を受取り、表示部に映像を表示するまでの処理を行なう
機能を有するシステムのことである。また、画像処理装
置とは、表示システムにおいて、CPUにおいて行なわ
れた演算結果を受け取り、表示装置に送る画像データを
形成する装置のことである。さらに、表示装置とは、画
像処理装置において形成された画像データを表示部に映
像として表示する装置である。表示部とは、複数の画素
から構成され映像が表示される領域のことである。
【0005】画像処理装置は、大量の画像データを高速
に表示するために、画像処理専用の演算処理装置(以下
GPU、Graphic Processing Un
it)や、画像データを保存するための記憶装置である
VRAM(Video Random Access
Memory)、表示処理装置などから構成されている
ことが多い。
【0006】ここで、GPUとは、画像データを形成す
るための演算処理を行なう機能に特化した専用の回路、
もしくは画像データを形成するための演算処理を行なう
機能を有した回路を一部に含んだ回路とする。したがっ
て、画像データを形成するための演算処理の一部または
全てをCPUにおいて行っている構成の場合には、CP
UはGPUに含む。また画像データとは、表示画像の色
相及び階調の情報であり、記憶装置に格納できる形式の
電気信号である。VRAMには、一画面分の画像データ
を格納する。さらに、表示処理装置とは、画像データか
ら表示装置に送る映像信号を形成する機能を有した回路
から構成される。映像信号とは、表示装置において、表
示部の階調を変化させる電気信号のことである。例えば
液晶表示装置の場合には、画素電極に印加する電圧信号
である。
【0007】従来の表示システムとしては、画像処理装
置と、表示装置と、表示コントローラとから構成される
ものがある(例えば、非特許文献1参照。)。
【0008】
【非特許文献1】「システムLSI―アプリケーション
と技術―」サイエンスフォーラム社、1999年7月3
0日、p.160―172
【0009】図2(A)に第一の従来例のブロック構成
図を、図2(B)に、第二の従来例のブロック構成図
を、各々示す。図2(A)において、表示システム20
0は画像処理装置202と、表示装置203と、表示コ
ントローラ204とからなり、CPU201とデータ及
び制御信号のやり取りをする。画像処理装置202は、
GPU205と、VRAM206と、表示処理回路20
7とから構成される。一方、図2(B)において、表示
システム210は画像処理装置212と、表示装置21
3と、表示コントローラ214とからなり、CPU21
1とデータ及び制御信号のやり取りをする。画像処理装
置212は、GPU215と、GPU216と、VRA
M217と、VRAM218と、表示処理回路219と
から構成される。VRAM206、217及び218に
は、一方から書き込みを行ないながら他方からの読み出
しが可能であるデュアルポートRAMが用いられること
が多い。
【0010】以下、図3に示すようなキャラクタ301
と背景302とが映像を構成する要素(以下、映像構成
要素)である映像で、キャラクタ301が動き回る映像
の表示を行なう場合について表示システムの動作につい
て説明する。
【0011】最初に図2(A)に示した第一の従来例に
ついて説明する。まず、CPU201は、キャラクタ3
01の位置や向き、背景302の位置などのデータ演算
を行なう。演算結果は表示システム200に送られ、G
PU205が受け取る。GPU205は、CPU201
の演算結果を、画像データに変換するための演算処理を
行なう。一例として、例えばキャラクタ301の画像デ
ータの形成と背景302の画像データの形成、及びそれ
らの重ね合わせなどの演算処理を行ない、表示画像の色
相及び階調を2進数で表すデータ形式へ変換する。画像
データはVRAM206に格納され、表示のタイミング
に従って、定期的に読み出される。読み出された画像デ
ータは表示処理回路207において映像信号に変換され
た後、表示装置203に送られる。ここで、表示処理回
路207は、例えば液晶表示装置の場合には、DAC
(DAコンバーター)のように電圧信号に変換する回路
に相当し、映像信号は表示部における画素の階調に応じ
たアナログデータである。表示装置203の表示タイミ
ング制御は表示コントローラ204により行われる。
【0012】次に図2(B)に示した第二の従来例につ
いて説明する。まず、CPU211は、キャラクタ30
1の位置や向き、背景302の位置などのデータ演算を
行なう。演算結果は表示システム210に送られ、GP
U215及び216が各々演算を行なうのに必要な結果
を受け取る。本従来例ではGPU215は、CPUにお
ける演算結果のうち、キャラクタ301の位置や向きの
演算結果を受け取るものとする。また、GPU216
は、CPUにおける演算結果のうち、背景302の位置
などの演算結果を受け取るものとする。続いて、GPU
215はキャラクタ301の画像データを形成する。形
成されたキャラクタの画像データはVRAM217に格
納される。また、GPU216は、背景302の画像デ
ータを形成する。形成された背景の画像データはVRA
M218に格納される。その後、GPU215とGPU
216とで同期をとり、VRAM217に格納されたキ
ャラクタの画像データとVRAM218に格納された背
景の画像データとを読み出し、GPU216において画
像データの合成を行なう。合成された全体の画像データ
は表示のタイミングに従って、表示処理回路219にお
いて映像信号に変換後、表示装置213に送られる。表
示装置213の表示タイミング制御は表示コントローラ
214により行われる。
【0013】図2(A)に示した第一の従来例では、G
PU205ではキャラクタ及び背景の画像データを形成
するため、キャラクタ及び背景の画像データが頻繁に更
新される場合に、演算量は膨大となる。また、高精細及
び多階調の映像表示を行なうと、GPU205の演算量
は益々増大する。一方、VRAM206には1画面分の
画像データを保存するだけの記憶容量が要求される。ま
た、表示装置において一フレーム毎の表示映像の再描画
(以下映像リフレッシュと呼ぶ)が行なわれる度にVR
AM206から1画面分の画像データを読み出す必要が
ある。このため、表示される映像が全く更新されていな
い場合にも読み出しが行なわれ、VRAM206におけ
る消費電力が大きくなる。
【0014】一方、図2(B)に示した第二の従来例で
は、GPU215及びGPU216においてキャラクタ
及び背景の画像データ形成を各々分担する構成になって
いる。このような構成にすることで、キャラクタ及び背
景の画像データが頻繁に更新される場合でも、個々のG
PUにおける演算処理量を、第一の従来例におけるGP
U205より少なくできる。しかし、GPU及びVRA
Mを各々2個必要とし、画像処理装置の実装面積または
実装体積が増大する。一方、表示装置において映像リフ
レッシュが行なわれる度に、キャラクタの画像データと
背景の画像データとの重ね合わせ処理を行なう。すなわ
ち、VRAM217及びVRAM218から、定期的に
画像データを読み出す必要がある。また、キャラクタの
画像データまたは背景の画像データの一方が全く更新さ
れていない場合においても読み出しが行なわれる。従っ
て、高精細及び多階調の映像表示を行なうと、VRAM
217及びVRAM218における消費電力が増大す
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の表
示システムの構成では、表示装置において更なる高精細
及び多階調、高速描画速度の映像表示を行なう際には、
以下の様な問題点がある。すなわち、(1)GPUに多
大な演算能力が要求され、(2)映像リフレッシュ時に
おいて、VRAMから大量の画像データを読み出す必要
があり、消費電力が増大する。(1)の問題点はGPU
を複数化することで回避できるが、その際は(3)GP
Uの実装面積または実装体積が増大する。
【0016】本発明は、上記問題を鑑みなされたもの
で、(1)GPUの実装面積及び実装体積を増大せずに
演算処理量の低減が可能で、(2)映像リフレッシュ時
における消費電力を低減できる表示装置及びこれを用い
た表示システム提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明では、記憶回路、
演算処理回路及び表示処理回路を各々内蔵した画素と、
任意の記憶回路に画像データを格納する機能を有した回
路とから表示装置を構成する。このような構成の表示装
置と、GPU及び映像構成要素の幾つかの画像データを
保存する記憶装置とを含む画像処理装置と、から表示シ
ステムを構成する。この表示システムにおいて、GPU
での演算処理により、映像構成要素毎に画像データを形
成する。形成された画像データは各々対応する画素毎の
記憶回路もしくは画像処理装置の記憶装置に格納する。
画像処理装置の記憶装置に格納された画像データは、各
画素の演算処理回路に供給され、各画素内の記憶回路に
保存されている画像データと合成処理され、その後、表
示処理回路において映像信号に変換される。
【0018】上記のような表示装置を用いた表示システ
ムを用いることで、従来GPUで行なわれていた演算処
理の一部を画素内部で分担して行なえる。そのため、本
発明における表示システムにおいてGPUの実装面積及
び実装体積を増大せずに演算処理量を低減できる。さら
に、映像構成要素のうち、画像データの変更が少ない要
素の画像データを画素内の記憶回路に格納しておくこと
で、表示システムの小型化、軽量化、低消費電力化が実
現できる。従って、高精細及び大画面の画像表示に適し
た表示装置が提供される。
【0019】本明細書で開示する発明の構成は、マトリ
クス状に配置された複数の画素から構成される画素部を
有する表示装置であって、前記画素は、第一の画像デー
タを格納する1ビットの記憶回路と、前記記憶回路に格
納された前記第一の画像データ及び前記画素の外部から
供給される第二の画像データを用いて演算処理を行なう
演算処理回路と、前記演算処理回路の出力を用いて映像
信号を形成する表示処理回路とを有することを特徴とす
る。
【0020】また、他の発明の構成は、マトリクス状に
配置された複数の画素から構成される画素部を有する表
示装置であって、前記画素は、第一の画像データを格納
するnビット(nは自然数、n≧2)の記憶回路と、前
記記憶回路に格納された前記第一の画像データ及び前記
画素の外部から供給される第二の画像データを用いて演
算処理を行なう演算処理回路と、前記演算処理回路の出
力を用いて映像信号を形成する表示処理回路とを有する
ことを特徴とする。
【0021】また、他の発明の構成は、マトリクス状に
配置された複数の画素から構成される画素部を有する表
示装置であって、前記画素は、第一の画像データを格納
する各々1ビットのm個(mは自然数、m≧2)の記憶
回路と、前記記憶回路に格納された前記第一の画像デー
タ及び前記画素の外部から供給される第二の画像データ
を用いて演算処理を行なう演算処理回路と、前記演算処
理回路の出力を用いて映像信号を形成する表示処理回路
とを有することを特徴とする。
【0022】また、他の発明の構成は、マトリクス状に
配置された複数の画素から構成される画素部を有する表
示装置であって、前記画素は、第一の画像データを格納
する各々nビット(nは自然数、n≧2)のm個(mは
自然数、m≧2)の記憶回路と、前記記憶回路に格納さ
れた前記第一の画像データ及び前記画素の外部から供給
される第二の画像データを用いて演算処理を行なう演算
処理回路と、前記演算処理回路の出力を用いて映像信号
を形成する表示処理回路とを有することを特徴とする。
【0023】上記構成において、前記演算処理とは前記
第一の画像データと前記画像データとを合成する操作で
あることが好ましい。
【0024】また、上記構成において、前記表示処理回
路はD/A変換回路から構成されることが好ましい。
【0025】また、上記構成において、前記映像信号に
従って、画素の階調を変化させる手段を有することが好
ましい。
【0026】また、上記構成において、前記記憶回路を
ビット毎に順次駆動する手段を有することが好ましい。
【0027】また、上記構成において、前記記憶回路に
前記第一の画像データをビット毎に順次入力する手段を
有することが好ましい。
【0028】また、上記構成において、前記演算処理回
路へ前記第二の画像データをビット毎に順次供給する手
段を有することが好ましい。
【0029】また、上記構成において、前記第二の画像
データを1水平期間中にビット毎に順次供給する手段を
有することが好ましい。
【0030】また、上記構成において、前記記憶回路は
スタティック型メモリ(SRAM)から構成されていて
も良い。
【0031】また、上記構成において、前記記憶回路は
ダイナミック型メモリ(DRAM)から構成されていて
も良い。
【0032】また、上記構成において、前記記憶回路
と、前記演算処理回路と、前記表示処理回路とは、単結
晶半導体基板、石英基板、ガラス基板、プラスチック基
板、ステンレス基板、SOI基板のいずれか一つの基板
上に形成した半導体薄膜を活性層とする薄膜トランジス
タにより構成されていることが好ましい。
【0033】また、上記構成において、前記記憶回路を
ビット毎に順次駆動する機能を有した回路が、前記画素
部と同一基板上に形成されていることが好ましい。
【0034】また、上記構成において、前記記憶回路に
前記第一の画像データをビット毎に順次入力する機能を
有した回路が、前記画素部と同一基板上に形成されてい
ることが好ましい。
【0035】また、上記構成において、前記演算処理回
路へ前記第二の画像データをビット毎に順次供給する機
能を有する回路が、前記画素部と同一基板上に形成され
ていることが好ましい。
【0036】また、上記構成において、前記第二の画像
データを1水平期間中にビット毎に順次供給する機能を
有する回路が、前記画素部と同一基板上に形成されてい
ることが好ましい。
【0037】また、上記構成おいて、前記半導体薄膜
は、連続発振のレーザを用いた結晶化の方法により作製
されることが好ましい。
【0038】また、上記構成からなる表示装置を電子機
器に組み込むことが有効である。
【0039】また、上記構成からなる表示装置と、画像
処理専用の演算処理装置及び記憶装置からなる画像処理
装置とから表示システムを構成することが有効である。
【0040】また、上記構成からなる表示システムを電
子機器に組み込むことが有効である。
【0041】
【発明の実施の形態】本実施の形態では、本発明におけ
る表示装置の代表的な構成及び本発明における表示装置
を用いた表示システムについて説明する。
【0042】以下、図1に示したブロック図について表
示装置及びこれを用いた表示システムを説明する。図1
(A)は本発明の実施の形態に係わる表示装置及びこれ
を用いた表示システムのブロック構成で、表示システム
100は画像処理装置102、表示装置103、表示コ
ントローラ104からなり、CPU101とデータ及び
制御信号のやり取りをする。画像処理装置102はGP
U119、VRAM120から構成される。また、表示
装置103には画素部105、行デコーダ106、列デ
コーダ107、ソース線駆動回路108、ゲート線駆動
回路109が含まれる。画素部105は複数の画素11
0から構成される。また図1(B)は画素110の詳細
ブロック図で、画素記憶回路111及び112と、画素
演算処理回路117と、画素表示処理回路118とが含
まれる。画素記憶回路111(112)は、記憶素子1
13及び114(115及び116)を含む。なお、各
画素に、3個以上の画素記憶回路が含まれていても良
い。
【0043】なお、VRAM120と、画素記憶回路1
11及び112と、で各々分担して一画面分の画像デー
タを保存する。
【0044】画素部105には、画素110がマトリク
ス状に配置されている。行デコーダ106及び列デコー
ダ107で特定の画素記憶回路が選択できる。選択され
た画素記憶回路111、112への画像データの書き込
みを行なう手段を有した電気回路が、列デコーダ107
もしくは行デコーダ106に含まれている。画素記憶回
路111、112は、1ビットもしくは2ビット以上の
記憶素子113〜116から構成する。画素記憶回路1
11、112を多ビットの記憶素子から構成すること
で、多階調の表示に対応できる。この場合、行デコーダ
106及び列デコーダ107で特定画素の特定ビットの
記憶素子113〜116を選択し、画像データの書き込
みを行なう手段を有した電気回路が、列デコーダ107
に含まれていても良い。画素演算処理回路117は、各
画素記憶回路に保存されている画像データとVRAM1
20に保存されている画像データとの合成を行なうため
のロジック回路などで構成されている。VRAM120
からの画像データは、ソース線駆動回路108及びゲー
ト線駆動回路109によって、画素110に順次供給さ
れる。画素表示処理回路118は、画像データを映像信
号に変換する機能を有している。
【0045】次に、本発明における表示装置の具体的な
駆動方法を説明するため、図3に示した映像構成要素が
キャラクタ301と背景302とから構成される映像
で、キャラクタ301が動き回る映像の表示方法につい
て説明する。
【0046】まず、CPU101は、キャラクタ301
の中心位置、向きなどのデータ演算や、背景302のス
クロールなどの演算を行なう。CPU101における演
算結果は、GPU102における演算処理により、映像
構成要素毎の一画面分の画像データに変換される。例え
ば、キャラクタ301の向きのデータから、キャラクタ
301の画像データを、背景302の位置のデータか
ら、背景302の画像データを各々形成し、色相及び階
調を2進数で表すデータ形式への変換を行なう。本実施
の形態では、キャラクタ301の画像データをVRAM
120に、背景302の画像データを画素記憶回路11
1または112に各々格納する。
【0047】次に、映像リフレッシュのタイミングに従
って、VRAMに格納されているキャラクタ301の画
像データは順次読み出され、対応する画素演算処理回路
117に供給される。各画素演算処理回路117では、
キャラクタ301の画像データと、画素記憶回路111
または112に格納されている背景302の画像データ
との合成を行なう。合成された全体の画像データは、そ
の後、各画素における画素表示処理回路118により、
映像信号に変換される。例えば液晶表示装置の場合に
は、液晶素子の電極に印加する電圧値に変換される。画
素表示処理回路118は、例えば液晶表示装置の場合に
は、DACのようにアナログ階調の映像信号に変換する
電気回路である。
【0048】本実施の形態では、従来GPUにおいて行
なわれていた演算処理のうち一部の機能を有した回路、
幾つかの映像構成要素の一画面分の画像データを格納す
る記憶回路を画素に有する表示装置を用いて表示システ
ムを構成することが特徴である。このような表示装置を
用いることで、GPUにおける演算処理量を低減でき
る。また、映像構成要素のうち、画像データの変更が少
ない要素の画像データを画素内の記憶回路に格納してお
くことで、表示システムの小型化及び軽量化が計れる。
さらに、消費電力を大幅に削減できる。従って、高精細
及び大画面の画像表示に適した表示装置が提供される。
【0049】表示装置には同時に複数の画素を選択し、
選択された画素内の画素記憶回路に画像データを格納す
るための手段を有している回路が含まれていても良い。
例えば、各行毎に8画素同時に選択できるデコーダ回路
及び8画素内の画素記憶装置へのデータ書き込み回路が
含まれていても良い。また、カラー表示を行なう場合、
R(赤)G(緑)B(青)の内の1個乃至3個の画素を
選択する手段を有する回路が含まれていても良い。この
ような構成にすることで、画素記憶装置への書き込み時
間が短縮でき、更なる高精細及び大画面の映像表示にも
対応できる。
【0050】本実施の形態で示した表示装置において、
画像処理装置は表示装置と同一の基板上に搭載されてい
ても、別の基板上に搭載されていても良い。同一基板上
に搭載する場合には、TFTを用いてGPUを構成すれ
ば良い。このような形態にすることで、配線を簡略化で
き、更なる低消費電力化が計れる。
【0051】本実施の形態は、液晶表示装置、自発光素
子を用いた表示装置及びそれらの駆動方法に用いること
ができる。
【0052】
【実施例】(実施例1)本実施例では、実施の形態に示
した構成の表示装置の一例として、表示装置を、各画素
に2ビットの記憶素子からなる画素記憶回路と、画素演
算処理回路と、DACからなる画素表示処理回路と、か
ら構成される液晶表示装置とした例をとりあげる。以
下、本実施例における液晶表示装置の画素の回路構成及
び画素毎の表示方法について説明する。なお、本実施例
では、単色表示の画素について説明するが、カラー表示
を行なう場合にはRGB各々について本実施例と同様の
構成とすれば良い。
【0053】図4は本実施例における液晶表示装置の画
素の回路図である。図4において、画素401、画素記
憶回路402、画素演算処理回路403、画素表示処理
回路404である。液晶素子405は画素電極406
と、共通電位線408と、に挟まれている。液晶容量素
子407は、液晶素子405の容量成分及び電荷保持の
ために設ける保持容量をまとめて容量CLの容量素子と
して示したものである。
【0054】データ線409は、ワード線410、41
1と互いに交差し、各々の交点に選択トランジスタ41
2、413が配置されている。選択トランジスタ41
2、413のゲート電極はワード線410、411と、
ソース電極またはドレイン電極の一方はデータ線409
と、もう片方は記憶素子414、415の一方の電極と
それぞれ電気的に接続されている。記憶素子414、4
15のもう片方の電極は各々画素演算処理回路403の
入力のいずれかと電気的に接続されている。本実施例で
はインバータ回路2個をループ状に配置した回路で記憶
素子414、415を構成している。選択トランジスタ
412、413及び記憶素子414、415で画素記憶
回路402が構成される。
【0055】本実施例では画素演算処理回路403を1
個のNOR回路と、2個のAND−NOR回路と、4個
のインバータ回路とで構成した例を示した。
【0056】ソース線416、417は、ゲート線41
8と互いに交差し、各々の交点に選択トランジスタ41
9、420が配置されている。選択トランジスタ41
9、420のゲート電極はゲート線418と、ソース電
極またはドレイン電極の一方はソース線416、417
と、もう片方は容量素子421、422の電極と、画素
演算処理回路403の入力のいずれかとそれぞれ電気的
に接続されている。
【0057】画素表示処理回路404は、高電位選択ト
ランジスタ423及び424と、低電位選択トランジス
タ425及び426と、容量素子427及び428と、
高電位線429及び430と、低電位線431及び43
2と、リセットトランジスタ433と、リセット信号線
434と、液晶容量素子407と、共通電位線408
と、から構成される容量分割方式によるDACである。
【0058】ここで、画素表示処理回路404におい
て、容量素子427の容量をC1、容量素子428の容
量をC2、高電位線429及び430の電位をVH、低
電位線431及び432の電位をVL、共通電位線40
8の電位をCOM、とする。また、高電位選択トランジ
スタ423または低電位選択トランジスタ425のいず
れか一方を導通させることで選択される電位(VHまた
はVL)をV1、高電位選択トランジスタ424または
低電位選択トランジスタ426のいずれか一方を導通さ
せることで選択される電位(VHまたはVL)をV2、
とする。この時、画素電極406に印加される電位VP
=(C1・V1+C2・V2+CL・COM)/(C1
+C2+CL)となる。本実施例ではC1:C2:CL
=2:1:1、COM=0Vを用いることにする。した
がって、以下VP=(2V1+V2)/4とする。
【0059】次に、本実施例における表示装置での映像
の表示方法を説明する。図3に示した映像構成要素がキ
ャラクタ301と背景302とから構成される映像で、
キャラクタ301が動き回る映像の表示について説明す
る。ここで、背景302の画像データは変更がほとんど
ないものとする。以下、”H”は5V、”L”は0Vの
電位で各々与えられるものとする。また、液晶素子40
5に印加する電位を0Vとした場合の光透過率が最大と
なる、いわゆるノーマリホワイトとし、印加する電圧の
絶対値を大きくするにつれて光透過率が低下するものと
する。また、背景302の画像データの上位ビット及び
下位ビットを各々記憶素子415及び414に格納す
る。
【0060】まず、リセット信号線434を”H”と
し、リセットトランジスタ433を導通させる。これに
より、画素電極406の電位が共通電位線408と等電
位(0V)となり、以下に示す画像データの書き換え後
の表示が容易に行なえる。
【0061】次に、GPUにおける演算処理により形成
された画像データを、キャラクタ301及び背景画像3
02各々について2ビット(4階調)のデータとして画
素外部の記憶装置(VRAM)及び画素記憶回路402
の該当する記憶素子414、415に格納する。ここ
で、例えば、背景302の画像データの上位ビットが”
1”の場合、データ線409に”H”の電気信号を与
え、ワード線411に8Vの電位を印加すると、記憶素
子415に”1”が格納されることにする。また、デー
タ線409に”L”の電気信号を与え、ワード線410
に8Vの電位を印加することで、記憶素子414に”
0”が格納されることにする。
【0062】なお、ワード線410、411の選択方法
は、例えばGPUにおいて画像データを格納すべき画素
の行を指定する信号(行アドレス信号)を形成し、デコ
ーダ回路において行アドレス信号からワード線410、
411のいずれかを選択する信号を形成すれば良い。
【0063】映像リフレッシュのタイミングに従って、
VRAMに格納されているキャラクタ201の画像デー
タの上位ビット及び下位ビットは各々ソース線416及
び417に供給される。ここで、ゲート線418に8V
の電位を印加すると、選択トランジスタ419、420
は導通し、画素演算処理回路403への入力信号とな
る。なお、供給された画像データは次の映像リフレッシ
ュまで、容量素子421、422に電荷として保持され
る。
【0064】記憶素子414、415に格納された画像
データと、容量素子421、422に保持されている電
荷にしたがって、画素演算処理回路403では高電位選
択トランジスタ423または低電位選択トランジスタ4
25のいずれか一方と、高電位選択トランジスタ424
または低電位選択トランジスタ426のいずれか一方
と、を選択する信号を形成する。本実施例では、キャラ
クタ301の画像データと背景302の画像データとの
合成を行なう。ここでは、キャラクタ301の画像デー
タが”11”の場合は背景302の画像データを選択
し、それ以外はキャラクタ301の画像を選択すること
にする。合成後の画像データは表1に示すようになる。
ここで、選択信号の上位ビットが”1”(”0”)の場
合は高電位選択トランジスタ423(低電位選択トラン
ジスタ425)が、また選択信号の下位ビットが”1”
(”0”)の場合は高電位選択トランジスタ424(低
電位選択トランジスタ426)が、各々導通する。
【0065】次に、リセット信号線434を”L”と
し、リセットトランジスタ433を非導通とする。ま
た、高電位線429及び430に電位VH(例えば3
V)、低電位線431および432に電位LH(例えば
1V)を各々与える。
【0066】画素演算処理回路403により形成された
選択信号にしたがって、高電位線429または低電位線
431のいずれか一方の電位と、高電位線430または
低電位線432のいずれか一方の電位と、が各々容量素
子427と、428に印加される。これにより、画素表
示処理回路404における容量DACにより、表1に示
すように、画素電極406に印加される電圧が決定す
る。同時に液晶素子405の光透過率を段階的に変化さ
せることができる。
【0067】
【表1】
【0068】GPUにおける演算処理の結果、画像デー
タを変更する場合または映像リフレッシュの際は再びリ
セット信号線433を”H”とし、リセットトランジス
タ432を導通させ、上記と同様の方法を繰り返す。
【0069】また、長時間液晶素子に同電位を印加し続
けると焼き付けが生じるので、定期的にVH及びVLの
電位を変えると良い。例えば、一表示期間毎にVH(V
L)を+3V(+1V)からー3V(ー1V)へ、また
ー3V(ー1V)から+3V(+1V)へ変化させる。
この際、一旦リセット信号線433を”H”とし、リセ
ットトランジスタ432を導通させた後、リセット信号
線433を再び”L”とし、リセットトランジスタ43
2を非導通としてから、VH及びVLの電位を変える。
【0070】なお、本実施例に示した動作電圧は一例で
あり、これらの値に限らない。
【0071】本実施例では、本発明に係わる表示装置と
して、画素内の画素記憶回路を2ビットのSRAMで構
成した場合を示したが、3ビット以上のSRAMで構成
しても良い。多ビットのSRAMで構成することによ
り、映像の色数を増大でき、高精細の画像表示が実現で
きる。また、2個以上の画素記憶回路を画素内に内蔵し
ても良い。多くの画素記憶回路を内蔵することで、より
複雑な映像を表示する場合にも対応できる。
【0072】また、本実施例では、本発明に係わる表示
装置として、画素記憶回路をSRAMで構成する場合を
示したが、DRAMなど他の公知の記憶素子で構成して
も良い。例えばDRAMを用いると、記憶素子の面積が
縮小でき、多ビットの構成とすることが容易になる。し
たがって、表示画像の色数を増大でき、高精細の映像表
示が実現できる。この場合、容量素子に蓄積した電荷量
に従った記憶情報となるが、蓄積された電荷は時間と共
に失われていくため、記憶素子の記憶情報を定期的に書
き直す必要がある。
【0073】本実施例では、画像処理装置のVRAMに
保存した画像データを直接画素演算処理回路に供給する
例を示したが、画像処理装置にDACなどを搭載し、映
像信号の形式に変換した後、画素演算処理回路に供給し
ても良い。
【0074】さらに、本実施例では容量分割によるDA
Cを画素表示処理回路に用いたが、抵抗分割によるDA
Cなど他の公知の方法を用いたDACから画素表示処理
回路を構成しても良い。また、本実施例では画素表示処
理回路をDACから構成したが、面積階調などデジタル
データから映像信号に変換する他の公知の方法を用いて
も良い。どのような構成が最適化は個々の場合に様々な
ので、実施者が適宜選択すれば良い。
【0075】なお、本実施例に示した構成は、液晶表示
装置のみならず、自発光素子を用いた表示装置、例えば
OLED表示装置にも適用できる。
【0076】このように、本実施例に示した構成の表示
装置を用いた表示システムにおいて、従来GPUにおい
て行なわれていた演算処理のうち一部の処理を表示装置
で行なうことができ、GPUにおける演算処理量を低減
できる。また、映像を構成する要素のうち、画像データ
の変更が少ない要素の画像データを画素内の記憶回路に
格納しておくことで、表示システムの小型化及び軽量化
が計れる。さらに、静止画を表示する場合や、表示画像
の一部のみが変更された場合には、必要最低限の画像デ
ータの書き換えだけで済み、消費電力を大幅に削減でき
る。従って、高精細及び大画面の画像表示に適した表示
装置及びこれを用いた表示システムが実現できる。
【0077】(実施例2)本実施例では、実施例1とは
異なる例として、画素演算処理回路と、画素表示処理回
路との回路構成が異なる液晶表示装置の例をとりあげ
る。以下、本実施例における液晶表示装置の画素の回路
構成及び画素毎の表示方法について説明する。なお、本
実施例では、単色表示の画素について説明するが、カラ
ー表示を行なう場合にはRGB各々について本実施例と
同様の構成とすれば良い。
【0078】図5は本実施例における液晶表示装置の画
素の回路図である。図5において画素501、液晶素子
502は画素電極503と、共通電位線504と、に挟
まれている。液晶容量素子505は、液晶素子502の
容量成分及び電荷保持のために設ける保持容量をまとめ
て容量CLの容量素子として示したものである。
【0079】データ線506は、ワード線507、50
8と互いに交差し、各々の交点に選択トランジスタ50
9、510が配置されている。選択トランジスタ509
〜510のゲート電極はワード線507、508と、ソ
ース電極またはドレイン電極のうちいずれか一方はデー
タ線506と、もう一方は記憶素子511、512と各
々電気的に接続している。本実施例ではインバータ回路
2個をループ状に配置した回路で記憶素子511、51
2を構成している。選択トランジスタ509及び510
と、記憶素子511及び512と、から画素記憶回路
(図示せず)が構成される。
【0080】本実施例では画素演算処理回路513を4
個のアナログスイッチで構成している。
【0081】ソース線514、515は、ゲート線51
6と互いに交差し、各々の交点に選択トランジスタ51
7、518が配置されている。選択トランジスタ51
7、518のゲート電極はゲート線516と、ソース電
極またはドレイン電極の一方はソース線514、515
と、もう片方は容量素子519、520の電極と、イン
バータ521、522の入力と、低電位選択トランジス
タ529、530のゲート電極と、各々電気的に接続さ
れている。
【0082】画素表示処理回路(図示せず)は、高電位
選択トランジスタ523〜526と、低電位選択トラン
ジスタ527〜530と、容量素子531〜534(容
量C1〜C4)と、高電位線535〜538と、低電位
線539〜542と、リセットトランジスタ543と、
リセット信号線544と、液晶容量素子505と、共通
電位線504と、から構成される。なお、本実施例では
C1:C2:C3:C4:CL=2:1:2:1:1と
し、COM=0Vを用いることにする。
【0083】次に、本実施例における表示装置の表示方
法を説明する。図3に示した映像構成要素がキャラクタ
301と背景302とからなる映像で、キャラクタ30
1が動き回る映像の表示について説明する。ここで、背
景302の画像データは変更がほとんどないものとす
る。以下、”H”は5V、”L”は0Vの電位で各々与
えられるものとする。また、液晶素子502に印加する
電位を0Vとした場合の光透過率が最大となる、いわゆ
るノーマリホワイトとし、印加する電圧の絶対値を大き
くするにつれて光透過率が低下するものとする。また、
背景画像302の画像データの上位ビット及び下位ビッ
トを各々記憶素子511及び512に格納する。
【0084】まず、リセット信号線544を”H”と
し、リセットトランジスタ543を導通させる。これに
より、画素電極503の電位が共通電位線504と等電
位(0V)となり、以下に示す画像データの書き換え後
の表示が容易に行なえる。
【0085】次に、GPUにおける演算処理により画像
データに変換されたデータは、キャラクタ301及び背
景302各々について2ビット(4階調)のデータとし
て画素外部の記憶装置(VRAM)及び該当する記憶素
子511〜512に各々格納する。ここで、例えば、背
景302の画像データの上位ビットが”1”の場合、デ
ータ線506に”H”の電気信号を与え、ワード線50
7に8Vの電位を印加すると、記憶素子511に”1”
が格納されることにする。また、データ線506に”
L”の電気信号を与え、ワード線508に8Vの電位を
印加することで、記憶素子512に”0”が格納される
ことにする。
【0086】なお、ワード線507、508の選択方法
は、例えばGPUにおいて画像データを格納すべき画素
の行を指定する信号(行アドレス信号)を形成し、デコ
ーダ回路において行アドレス信号からワード線507、
508の選択信号を形成すれば良い。
【0087】映像リフレッシュのタイミングに従って、
VRAMに格納されているキャラクタ301の画像デー
タの上位ビット及び下位ビットは各々ソース線514及
び515に供給される。ここで、ゲート線516に8V
の電位を印加すると、選択トランジスタ517、518
は導通し、容量素子519、520に電荷として保持さ
れる。なお、供給された画像データは次の映像リフレッ
シュまで、容量素子519、520に電荷として保持さ
れる。
【0088】次に、リセット信号線544を”L”と
し、リセットトランジスタ543を非導通とする。ま
た、高電位線535〜538に電位VH(例えば3
V)、低電位線539〜542に電位LH(例えば1
V)を各々与える。
【0089】本実施例では、キャラクタ301の画像デ
ータが”11”の場合は背景302の画像データを選択
し、それ以外はキャラクタ301の画像データを選択す
ることにする。合成後の画像データは表1に示すように
なる。
【0090】ソース線514及び515に供給された画
像データがともに”1”の場合は画素演算処理回路51
3により、容量素子531及び532と、液晶容量素子
505と、高電位選択トランジスタ523及び524
と、低電位選択トランジスタ527及び528と、高電
位線535及び536と、低電位線539及び540
と、から容量分割によるDACが構成される。
【0091】また、ソース線514及び515に供給さ
れた画像データの少なくとも一方が”0”の場合は画素
演算処理回路513により、容量素子533及び534
と、液晶容量素子505と、高電位選択トランジスタ5
25及び526と、低電位選択トランジスタ529及び
530と、高電位線537及び538と、低電位線54
1及び542と、から容量分割によるDACが構成され
る。
【0092】DACによる映像信号の形成方法は、実施
例1に示した方法と同様であるので省略する。本実施例
においても、表1に示すように、画素電極503に印加
される電位が決定する。同時に液晶素子502の光透過
率を段階的に変化させることができる。
【0093】GPUにおける演算処理の結果、背景30
2の画像データを変更する場合、または映像リフレッシ
ュの際は再びリセット信号線544を”H”とし、リセ
ットトランジスタ543を導通させ、上記と同様の方法
を繰り返す。
【0094】また、長時間液晶素子に同電位を印加し続
けると焼き付けが生じるので、定期的にVH及びVLの
電位を変えると良い。例えば、一表示期間毎にVH(V
L)を+3V(+1V)からー3V(ー1V)へ、また
ー3V(ー1V)から+3V(+1V)へ変化させる。
この際、一旦リセット信号線544を”H”とし、リセ
ットトランジスタ543を導通させた後、リセット信号
線544を再び”L”とし、リセットトランジスタ54
3を非導通としてからVH及びVLの電位を変える。
【0095】なお、本実施例に示した動作電圧は一例で
あり、これらの値に限らない。
【0096】本実施例では、本発明に係わる表示装置と
して、画素内の画素記憶回路を2ビットのSRAMで構
成した場合を示したが、3ビット以上のSRAMで構成
しても良い。多ビットのSRAMで構成することによ
り、表示画像の色数を増大でき、高精細の画像表示が実
現できる。また、2個以上の画素記憶回路を画素内に内
蔵しても良い。多くの画素記憶回路を内蔵することで、
より複雑な映像を表示する場合にも対応できる。
【0097】また、本実施例では、本発明に係わる表示
装置として、画素記憶回路をSRAMで構成する場合を
示したが、DRAMなど他の公知の記憶素子で構成して
も良い。例えばDRAMを用いると、記憶素子の面積が
縮小でき、多ビットの構成とすることが容易になる。し
たがって、表示画像の色数を増大でき、高精細の映像表
示が実現できる。この場合、容量素子に蓄積した電荷量
に従った記憶情報となるが、蓄積された電荷は時間と共
に失われていくため、記憶素子の記憶情報を定期的に書
き直す必要がある。
【0098】さらに、本実施例では容量分割によるDA
Cを画素表示処理回路に用いたが、抵抗分割によるDA
Cなど他の公知の方法を用いたDACから画素表示処理
回路を構成しても良い。また、本実施例では画素表示処
理回路をDACから構成したが、面積階調などデジタル
データから映像信号に変換する他の公知の方法を用いて
も良い。どのような構成が最適化は個々の場合に様々な
ので、実施者が適宜選択すれば良い。
【0099】本実施例では、画像処理装置のVRAMに
保存した画像データを直接画素演算処理回路に供給する
例を示したが、画像処理装置にDACなどを搭載し、映
像信号の形式に変換した後、画素演算処理回路に供給し
ても良い。
【0100】なお、本実施例に示した構成は、液晶表示
装置のみならず、自発光素子を用いた表示装置、例えば
OLED表示装置にも適用できる。
【0101】このように、本実施例に示した構成の表示
装置を用いた表示システムにおいて、従来GPUにおい
て行なわれていた演算処理のうち一部の処理を表示装置
で行なうことができ、GPUにおける演算処理量を低減
できる。また、映像を構成する要素のうち、画像データ
の変更が少ない要素の画像データを画素内の記憶回路に
格納しておくことで、表示システムの小型化及び軽量化
が計れる。さらに、静止画を表示する場合や、表示画像
の一部のみが変更された場合には、必要最低限の画像デ
ータの書き換えだけで済み、消費電力を大幅に削減でき
る。従って、高精細及び大画面の画像表示に適した表示
装置及びこれを用いた表示システムが実現できる。
【0102】(実施例3)本実施例では、本発明におけ
る表示装置の画素部とその周辺に設けられる駆動回路
(行デコーダ回路、列デコーダ回路)のTFTを同時に
作成する方法について説明する。なお、本明細書では、
CMOS回路で構成される駆動回路と、スイッチング用
TFT及び駆動用TFTを有する画素部とが同一基板上
に形成された基板を便宜上アクティブマトリクス基板と
呼ぶ。本実施例では、前記アクティブマトリクス基板の
作製工程について、図6及び図7を用いて説明する。な
お、本実施例ではTFTはトップゲート構造とするが、
ボトムゲート構造、デュアルゲート構造においても実現
が可能である。
【0103】基板5000は、石英基板、シリコン基
板、金属基板又はステンレス基板の表面に絶縁膜を形成
したものを用いる。また本作製工程の処理温度に耐えう
る耐熱性を有するプラスチック基板を用いても良い。本
実施例ではバリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケ
イ酸ガラス等のガラスからなる基板5000を用いた。
【0104】次いで、基板5000上に酸化珪素膜、窒
化珪素膜又は酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地
膜5001を形成する。本実施例の下地膜5001は2
層構造で形成したが、前記絶縁膜の単層構造又は前記絶
縁膜を2層以上積層させた構造であっても良い。
【0105】本実施例では、下地膜5001の1層目と
して、プラズマCVD法を用いて、SiH4、NH3、及
びN2Oを反応ガスとして成膜される窒化酸化珪素膜5
001aを10〜200[nm](好ましくは50〜1
00[nm])の厚さに形成する。本実施例では、窒化
酸化珪素膜5001aを50[nm]の厚さに形成し
た。次いで下地膜5001の2層目として、プラズマC
VD法を用いて、SiH4及びN2Oを反応ガスとして成
膜される酸化窒化珪素膜5001bを50〜200[n
m](好ましくは100〜150[nm])の厚さに形
成する。本実施例では、酸化窒化珪素膜5001bを1
00[nm]の厚さに形成した。
【0106】続いて、下地膜5001上に半導体層50
02〜5005を形成する。半導体層5002〜500
5は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマ
CVD法等)により25〜80[nm](好ましくは3
0〜60[nm])の厚さで半導体膜を成膜する。次い
で前記半導体膜を公知の結晶化法(レーザ結晶化法、R
TA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結
晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法等)を用い
て結晶化させる。そして、得られた結晶質半導体膜を所
望の形状にパターニングして半導体層5002〜500
5を形成する。なお前記半導体膜としては、非晶質半導
体膜、微結晶半導体膜、結晶質半導体膜、又は非晶質珪
素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物半導
体膜などを用いても良い。
【0107】本実施例では、プラズマCVD法を用い
て、膜厚55[nm]の非晶質珪素膜を成膜した。そし
て、ニッケルを含む溶液を非晶質珪素膜上に保持させ、
この非晶質珪素膜に脱水素化(500[℃]、1時間)
を行った後、熱結晶化(550[℃]、4時間)を行っ
て結晶質珪素膜を形成した。その後、フォトリソグラフ
ィ法を用いたパターニング処理によって半導体層500
2〜5005を形成した。
【0108】なおレーザ結晶化法で結晶質半導体膜を作
製する場合のレーザは、連続発振またはパルス発振の気
体レーザ又は固体レーザを用いれば良い。前者の気体レ
ーザとしては、エキシマレーザ、YAGレーザ、YVO
4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレー
ザ、ルビーレーザ、Ti:サファイアレーザ等を用いる
ことができる。また後者の固体レーザとしては、Cr、
Nd、Er、Ho、Ce、Co、Ti又はTmがドーピ
ングされたYAG、YVO4、YLF、YAlO3などの
結晶を使ったレーザを用いることができる。当該レーザ
の基本波はドーピングする材料によって異なり、1[μ
m]前後の基本波を有するレーザ光が得られる。基本波
に対する高調波は、非線形光学素子を用いることで得る
ことができる。なお非晶質半導体膜の結晶化に際し、大
粒径に結晶を得るためには、連続発振が可能な固体レー
ザを用い、基本波の第2高調波〜第4高調波を適用する
のが好ましい。代表的には、Nd:YVO4レーザー(基
本波1064[nm])の第2高調波(532[n
m])や第3高調波(355[nm])を適用する。
【0109】また出力10[W]の連続発振のYVO4
レーザから射出されたレーザ光は、非線形光学素子によ
り高調波に変換する。さらに、共振器の中にYVO4結
晶と非線形光学素子を入れて、高調波を射出する方法も
ある。そして、好ましくは光学系により照射面にて矩形
状または楕円形状のレーザ光に成形して、被処理体に照
射する。このときのエネルギー密度は0.01〜100
[MW/cm2]程度(好ましくは0.1〜10[MW
/cm2])が必要である。そして、10〜2000
[cm/s]程度の速度でレーザ光に対して相対的に半
導体膜を移動させて照射する。
【0110】また上記のレーザを用いる場合には、レー
ザ発振器から放射されたレーザビームを光学系で線状に
集光して、半導体膜に照射すると良い。結晶化の条件は
適宜設定されるが、エキシマレーザを用いる場合はパル
ス発振周波数300[Hz]とし、レーザーエネルギー
密度を100〜700[mJ/cm2](代表的には2
00〜300[mJ/cm2])とすると良い。またY
AGレーザを用いる場合には、その第2高調波を用いて
パルス発振周波数1〜300[Hz]とし、レーザーエ
ネルギー密度を300〜1000[mJ/cm2](代
表的には350〜500[mJ/cm2])とすると良
い。そして幅100〜1000[μm](好ましくは幅
400[μm])で線状に集光したレーザ光を基板全面
に渡って照射し、このときの線状ビームの重ね合わせ率
(オーバーラップ率)を50〜98[%]として行って
も良い。
【0111】しかしながら本実施例では、結晶化を助長
する金属元素を用いて非晶質珪素膜の結晶化を行ったた
め、前金属元素が結晶質珪素膜中に残留している。その
ため、前記結晶質珪素膜上に50〜100[nm]の非
晶質珪素膜を形成し、加熱処理(RTA法やファーネス
アニール炉を用いた熱アニール等)を行って、該非晶質
珪素膜中に前記金属元素を拡散させ、前記非晶質珪素膜
は加熱処理後にエッチングを行って除去する。その結
果、前記結晶質珪素膜中の金属元素の含有量を低減また
は除去することができる。
【0112】なお半導体層5002〜5005を形成し
た後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物
元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよ
い。
【0113】次いで、半導体層5002〜5005を覆
うゲート絶縁膜5006を形成する。ゲート絶縁膜50
06はプラズマCVD法やスパッタ法を用いて、膜厚を
40〜150[nm]として珪素を含む絶縁膜で形成す
る。本実施例では、ゲート絶縁膜5006としてプラズ
マCVD法により酸化窒化珪素膜を115[nm]の厚
さに形成した。勿論、ゲート絶縁膜5006は酸化窒化
珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜
を単層または積層構造として用いても良い。
【0114】なおゲート絶縁膜5006として酸化珪素
膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(T
etraethyl Ortho Silicate)と
2とを混合し、反応圧力40[Pa]、基板温度30
0〜400[℃]とし、高周波(13.56[MH
z])電力密度0.5〜0.8[W/cm2]で放電さ
せて形成しても良い。上記の工程により作製される酸化
珪素膜は、その後400〜500[℃]の熱アニールに
よって、ゲート絶縁膜5006として良好な特性を得る
ことができる。
【0115】次いで、ゲート絶縁膜5006上に膜厚2
0〜100[nm]の第1の導電膜5007と、膜厚1
00〜400[nm]の第2の導電膜5008とを積層
形成する。本実施例では、膜厚30[nm]のTaN膜
からなる第1の導電膜5007と、膜厚370[nm]
のW膜からなる第2の導電膜5008を積層形成した。
【0116】本実施例では、第1の導電膜5007であ
るTaN膜はスパッタ法で形成し、Taのターゲットを
用いて、窒素を含む雰囲気内でスパッタ法で形成した。
また第2の導電膜5008であるW膜は、Wのターゲッ
トを用いたスパッタ法で形成した。その他に6フッ化タ
ングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成するこ
ともできる。いずれにしてもゲート電極として使用する
ためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は2
0[μΩcm]以下にすることが望ましい。W膜は結晶
粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができる
が、W膜中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶
化が阻害され高抵抗化する。従って、本実施例では、高
純度のW(純度99.9999[%])のターゲットを
用いたスパッタ法で、さらに成膜時に気相中からの不純
物の混入がないように十分配慮してW膜を形成すること
により、抵抗率9〜20[μΩcm]を実現することが
できた。
【0117】なお本実施例では、第1の導電膜5007
をTaN膜、第2の導電膜5008をW膜としたが、第
1の導電膜5007及び第2の導電膜5008を構成す
る材料は特に限定されない。第1の導電膜5007及び
第2の導電膜5008は、Ta、W、Ti、Mo、A
l、Cu、Cr、Ndから選択された元素、または前記
元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成
してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングし
た多結晶珪素膜に代表される半導体膜やAgPdCu合
金で形成してもよい。
【0118】次いで、フォトリソグラフィ法を用いてレ
ジストからなるマスク5009を形成し、電極及び配線
を形成するための第1のエッチング処理を行なう。第1
のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条件で
行なう。(図6(B))
【0119】本実施例では第1のエッチング条件とし
て、ICP(InductivelyCoupled
Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用
い、エッチング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、
それぞれのガス流量比を25:25:10[sccm]
とし、1.0[Pa]の圧力でコイル型の電極に500
[W]のRF(13.56[MHz])電力を投入して
プラズマを生成してエッチングを行った。基板側(試料
ステージ)にも150[W]のRF(13.56[MH
z])電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を
印加した。そしてこの第1のエッチング条件によりW膜
をエッチングして第1の導電層5007の端部をテーパ
ー形状とした。
【0120】続いて、レジストからなるマスク5009
を除去せずに第2のエッチング条件に変更し、エッチン
グ用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス流量
比を30:30[sccm]とし、1.0[Pa]の圧
力でコイル型の電極に500[W]のRF(13.56
[MHz])電力を投入してプラズマを生成して15秒
程度のエッチングを行った。基板側(試料ステージ)に
も20[W]のRF(13.56[MHz])電力を投
入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加した。第2
のエッチング条件では第1の導電層5007及び第2の
導電層5008とも同程度にエッチングを行った。な
お、ゲート絶縁膜5006上に残渣を残すことなくエッ
チングするためには、10〜20[%]程度の割合でエ
ッチング時間を増加させると良い。
【0121】上記の第1のエッチング処理では、レジス
トからなるマスクの形状を適したものとすることによ
り、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の
導電層5007及び第2の導電層5008の端部がテー
パー形状となる。こうして、第1のエッチング処理によ
り第1の導電層5007と第2の導電層5008から成
る第1の形状の導電層5010〜5014を形成した。
ゲート絶縁膜5006においては、第1の形状の導電層
5010〜5014で覆われない領域が20〜50nm
程度エッチングされたため、膜厚が薄くなった領域が形
成された。
【0122】次いで、レジストからなるマスク5009
を除去せずに第2のエッチング処理を行なう。(図6
(C))第2のエッチング処理では、エッチングガスに
SFとClとOを用い、それぞれのガス流量比を
24:12:24(sccm)とし、1.3Paの圧力
でコイル側の電力に700WのRF(13.56MH
z)電力を投入してプラズマを生成して25秒程度のエ
ッチングを行った。基板側(試料ステージ)にも10W
のRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負
の自己バイアス電圧を印加した。こうして、W膜を選択
的にエッチングして、第2の形状の導電層5015〜5
019を形成した。このとき、第1の導電層5015a
〜5018aは、ほとんどエッチングされない。
【0123】そして、レジストからなるマスク5009
を除去せずに第1のドーピング処理を行ない、半導体層
5002〜5005にN型を付与する不純物元素を低濃
度に添加する。第1のドーピング処理はイオンドープ法
又はイオン注入法で行なえば良い。イオンドープ法の条
件はドーズ量を1×1013〜5×1014[atoms/
cm2]とし、加速電圧を40〜80[keV]として
行なう。本実施例ではドーズ量を5.0×1014[at
oms/cm2]とし、加速電圧を50[keV]とし
て行った。N型を付与する不純物元素としては、15族
に属する元素を用いれば良く、代表的にはリン(P)又
は砒素(As)を用いられるが、本実施例ではリン
(P)を用いた。この場合、第2の形状の導電層501
5〜5019がN型を付与する不純物元素に対するマス
クとなって、自己整合的に第1の不純物領域(Nーー
域)5020〜5023を形成した。そして第1の不純
物領域5020〜5023には1×1018〜1×1020
[atoms/cm3]の濃度範囲でN型を付与する不
純物元素が添加された。
【0124】続いてレジストからなるマスク5009を
除去した後、新たにレジストからなるマスク5024を
形成して、第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で
第2のドーピング処理を行なう。イオンドープ法の条件
はドーズ量を1×1013〜3×1015[atoms/c
2]とし、加速電圧を60〜120[keV]として
行なう。本実施例では、ドーズ量を3.0×1015[a
toms/cm2]とし、加速電圧を65[keV]と
して行った。第2のドーピング処理は第2の導電層50
15b〜5018bを不純物元素に対するマスクとして
用い、第1の導電層5015a〜5018aのテーパー
部の下方の半導体層に不純物元素が添加されるようにド
ーピングを行なう。
【0125】上記の第2のドーピング処理を行った結
果、第1の導電層と重なる第2の不純物領域(N
域、Lov領域)5026には1×1018〜5×1019
[atoms/cm3]の濃度範囲でN型を付与する不
純物元素を添加された。また第3の不純物領域(N
域)5025、5028には1×1019〜5×10
21[atoms/cm3]の濃度範囲でN型を付与する不
純物元素を添加された。また、第1、第2のドーピング
処理を行った後、半導体層5002〜5005におい
て、不純物元素が全く添加されない領域又は微量の不純
物元素が添加された領域が形成された。本実施例では、
不純物元素が全く添加されない領域又は微量の不純物元
素が添加された領域をチャネル領域5027、5030
とよぶ。また前記第1のドーピング処理により形成され
た第1の不純物領域(Nーー領域)5020〜5023
のうち、第2のドーピング処理においてレジスト502
4で覆われていた領域が存在するが、本実施例では、引
き続き第1の不純物領域(Nーー領域、LDD領域)5
029とよぶ。
【0126】なお本実施例では、第2のドーピング処理
のみにより、第2の不純物領域(N領域)5026及
び第3の不純物領域(N領域)5025、5028を
形成したが、これに限定されない。ドーピング処理を行
なう条件を適宜変えて、複数回のドーピング処理で形成
しても良い。
【0127】次いで図7(A)に示すように、レジスト
からなるマスク5024を除去した後、新たにレジスト
からなるマスク5031を形成する。その後、第3のド
ーピング処理を行なう。第3のドーピング処理により、
Pチャネル型TFTの活性層となる半導体層に、前記第
1の導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加
された第4の不純物領域(P領域)5032、503
4及び第5の不純物領域(P領域)5033、503
5を形成する。
【0128】第3のドーピング処理では、第2の導電層
5016b、5018bを不純物元素に対するマスクと
して用いる。こうして、P型を付与する不純物元素を添
加し、自己整合的に第4の不純物領域(P領域)50
32、5034及び第5の不純物領域(P領域)50
33、5035を形成する。
【0129】本実施例では、第4の不純物領域503
2、5034及び第5の不純物領域5033、5035
はジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成す
る。イオンドープ法の条件としては、ドーズ量を1×1
16[atoms/cm2]とし、加速電圧を80[k
eV]とした。
【0130】なお、第3のドーピング処理の際には、N
チャネル型TFTを形成する半導体層はレジストからな
るマスク5031によって覆われている。
【0131】ここで、第1及び2のドーピング処理によ
って、第4の不純物領域(P領域)5032、503
4及び第5の不純物領域(P領域)5033、503
5にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されている。し
かし、第4の不純物領域(P領域)5032、503
4及び第5の不純物領域(P領域)5033、503
5のいずれの領域においても、第3のドーピング処理に
よって、P型を付与する不純物元素の濃度が1×1019
〜5×1021[atoms/cm3]となるようにドー
ピング処理される。こうして、第4の不純物領域(P
領域)5032、5034及び第5の不純物領域(P
領域)5033、5035は、Pチャネル型TFTのソ
ース領域およびドレイン領域として問題なく機能する。
【0132】なお本実施例では、第3のドーピング処理
のみにより、第4の不純物領域(P領域)5032、
5034及び第5の不純物領域(P領域)5033、
5035を形成したが、これに限定されない。ドーピン
グ処理を行なう条件を適宜変えて、複数回のドーピング
処理で形成しても良い。
【0133】次いで図7(B)に示すように、レジスト
からなるマスク5031を除去して第1の層間絶縁膜5
036を形成する。この第1の層間絶縁膜5036とし
ては、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さ
を100〜200[nm]として珪素を含む絶縁膜で形
成する。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚1
00[nm]の酸化窒化珪素膜を形成した。勿論、第1
の層間絶縁膜5036は酸化窒化珪素膜に限定されるも
のでなく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造
として用いても良い。
【0134】次いで、図7(C)に示すように、加熱処
理(熱処理)を行って、半導体層の結晶性の回復、半導
体層に添加された不純物元素の活性化を行なう。この加
熱処理はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で
行なう。熱アニール法としては、酸素濃度が1[pp
m]以下、好ましくは0.1[ppm]以下の窒素雰囲
気中で400〜700[℃]で行なえばよく、本実施例
では410[℃]、1時間の熱処理で活性化処理を行っ
た。なお、熱アニール法の他に、レーザアニール法、ま
たはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用す
ることができる。
【0135】また、第1の層間絶縁膜5036を形成す
る前に加熱処理を行っても良い。ただし、第1の導電層
5015a〜5019a及び、第2の導電層5015b
〜5019bを構成する材料が熱に弱い場合には、本実
施例のように配線等を保護するため第1の層間絶縁膜5
036(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素
膜)を形成した後で熱処理を行なうことが好ましい。
【0136】上記の様に、第1の層間絶縁膜5036
(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素膜)を形
成した後に熱処理することにより、活性化処理と同時
に、半導体層の水素化も行なうことができる。水素化の
工程では、第1の層間絶縁膜5036に含まれる水素に
より半導体層のダングリングボンドが終端される。
【0137】なお、活性化処理のための加熱処理とは別
に、水素化のための加熱処理を行っても良い。
【0138】ここで、第1の層間絶縁膜5036の存在
に関係なく、半導体層を水素化することもできる。水素
化の他の手段として、プラズマにより励起された水素を
用いる手段(プラズマ水素化)や、3〜100[%]の
水素を含む雰囲気中において、300〜450[℃]で
1〜12時間の加熱処理を行なう手段でも良い。
【0139】次いで、第1の層間絶縁膜5036上に、
第2の層間絶縁膜5037を形成する。第2の層間絶縁
膜5037としては、無機絶縁膜を用いることができ
る。例えば、CVD法によって形成された酸化珪素膜
や、SOG(Spin On Glass)法によって塗
布された酸化珪素膜等を用いることができる。また、第
2の層間絶縁膜5037として、有機絶縁膜を用いるこ
とができる。例えば、ポリイミド、ポリアミド、BCB
(ベンゾシクロブテン)、アクリル等の膜を用いること
ができる。また、アクリル膜と酸化窒化珪素膜の積層構
造を用いても良い。
【0140】本実施例では、膜厚1.6[μm]のアク
リル膜を形成した。第2の層間絶縁膜5037によっ
て、基板5000上に形成されたTFTによる凹凸を緩
和し、平坦化することができる。特に、第2の層間絶縁
膜5037は平坦化の意味合いが強いので、平坦性に優
れた膜が好ましい。
【0141】次いで、ドライエッチングまたはウエット
エッチングを用い、第2の層間絶縁膜5037、第1の
層間絶縁膜5036、およびゲート絶縁膜5006をエ
ッチングし、第3の不純物領域5025、5028、第
4の不純物領域5032、5034に達するコンタクト
ホールを形成する。
【0142】続いて、各不純物領域とそれぞれ電気的に
接続する配線5038〜5041および画素電極504
2を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50[n
m]のTi膜と、膜厚500[nm]の合金膜(Alと
Tiの合金膜)との積層膜をパターニングして形成す
る。もちろん、二層構造に限らず、単層構造でも良い
し、三層以上の積層構造にしても良い。また、配線材料
としては、AlとTiに限らない。例えば、TaN膜上
にAl膜やCu膜を形成し、さらにTi膜を形成した積
層膜をパターニングして配線を形成しても良いが、反射
性に優れた材料を用いることが望ましい。
【0143】続いて、画素電極5042を少なくとも含
む部分上に配向膜5043を形成しラビング処理を行な
う。なお、本実施例では配向膜867を形成する前に、
アクリル樹脂膜等の有機樹脂膜をパターニングすること
によって基板間隔を保持するための柱状のスペーサ50
45を所望の位置に形成した。また、柱状のスペーサに
代えて、球状のスペーサを基板全面に散布してもよい。
【0144】次いで、対向基板5046を用意する。対
向基板5046上に着色層(カラーフィルタ)5047
〜5049、平坦化膜5050を形成する。このとき、
第1の着色層5047と第2の着色層5048とを重ね
て、遮光部を形成する。また、第1の着色層5047と
第3の着色層5049とを一部重ねて、遮光部を形成し
てもよいし、第2の着色層5048と第3の着色層50
49とを一部重ねて、遮光部を形成しても良い。
【0145】このように、新たに遮光層を形成すること
なく、各画素間の隙間を着色層の積層からなる遮光部で
遮光することによって工程数の低減を可能とした。
【0146】次いで、平坦化膜5050上に透明導電膜
からなる対向電極5051を少なくとも画素部に形成
し、対向基板の全面に配向膜5052を形成し、ラビン
グ処理を施した。
【0147】そして、画素部と駆動回路が形成されたア
クティブマトリクス基板と対向基板とをシール材504
4で貼り合わせる。シール材5044にはフィラーが混
入されていて、このフィラーと柱状スペーサによって均
一な間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その
後、両基板の間に液晶材料5053を注入し、封止剤
(図示せず)によって完全に封止する。液晶材料505
3には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにして
図7(D)に示す液晶表示装置が完成する。そして、必
要があれば、アクティブマトリクス基板または対向基板
を所望の形状に分断する。さらに、偏光板およびFPC
(図示せず)を貼りつけた。
【0148】以上のようにして作製される液晶表示装置
は、大粒径の結晶粒が形成された半導体膜を用いて作製
されたTFTを有しており、前記液晶表示装置の動作特
性や信頼性を十分なものとなり得る。そして、このよう
な液晶表示装置は各種電子機器の表示部として用いるこ
とができる。
【0149】なお、本実施例は、実施例1または実施例
2において説明した画素を有する表示装置の作製工程に
用いることができる。
【0150】(実施例4)本実施例では、実施例3に示
した構成とは異なる構成のアクティブマトリクス基板の
作製工程について、図8を用いて説明する。
【0151】なお、図8(B)までの工程は、実施例3
において、図6(A)〜(D)、図7(A)〜(B)に
示した工程と同様である。
【0152】図6及び図7と同じ部分は同じ符号を用い
て示し、説明は省略する。
【0153】第1の層間絶縁膜5036上に、第2の層
間絶縁膜5037を形成する。第2の層間絶縁膜503
7としては、無機絶縁膜を用いることができる。例え
ば、CVD法によって形成された酸化珪素膜や、SOG
(Spin On Glass)法によって塗布された酸
化珪素膜等を用いることができる。また、第2の層間絶
縁膜5037として、有機絶縁膜を用いることができ
る。例えば、ポリイミド、ポリアミド、BCB(ベンゾ
シクロブテン)、アクリル等の膜を用いることができ
る。また、アクリル膜と酸化珪素膜の積層構造を用いて
も良い。また、アクリル膜と、スパッタ法で形成した窒
化珪素膜または窒化酸化珪素膜との積層構造を用いても
良い。
【0154】本実施例では、膜厚1.6μmのアクリル
膜を形成した。第2の層間絶縁膜5037によって、基
板5000上に形成されたTFTによる凹凸を緩和し、
平坦化することができる。特に、第2の層間絶縁膜50
37は平坦化の意味合いが強いので、平坦性に優れた膜
が好ましい。
【0155】次いで、ドライエッチングまたはウエット
エッチングを用い、第2の層間絶縁膜5037、第1の
層間絶縁膜5036及びゲート絶縁膜5006をエッチ
ングし、第3の不純物領域5025、5028、第4の
不純物領域5032、5034に達するコンタクトホー
ルを形成する。
【0156】次いで、透明導電膜からなる画素電極50
54を形成する。透明導電膜としては、酸化インジウム
と酸化スズの化合物(ITO)、酸化インジウムと酸化
亜鉛の化合物、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム等
を用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウ
ムを添加したものを用いてもよい。画素電極が自発光素
子の陽極に相当する。
【0157】本実施例では、ITOを110nm厚さで
成膜し、パターニングし、画素電極5054を形成し
た。
【0158】次いで、各不純物領域とそれぞれ電気的に
接続される配線5055〜5061を形成する。なお本
実施例では、配線5055〜5061は、膜厚100n
mのTi膜と、膜厚350nmのAl膜と、膜厚100
nmのTi膜との積層膜をスパッタ法で連続形成し、所
望の形状にパターニングして形成する。
【0159】もちろん、三層構造に限らず、単層構造で
もよいし、二層構造でもよいし、四層以上の積層構造に
してもよい。また配線の材料としては、AlとTiに限
らず、他の導電膜を用いても良い。例えば、TaN膜上
にAlやCuを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜
をパターニングして配線を形成してもよい。
【0160】こうして、画素部のNチャネル型TFTの
ソース領域またはドレイン領域の一方は、配線5058
によってソース配線(5019aと5019bの積層)
と電気的に接続され、もう一方は、配線5059によっ
て画素部のPチャネル型TFTのゲート電極と電気的に
接続される。また、画素部のPチャネル型TFTのソー
ス領域またはドレイン領域の一方は、配線5060によ
って画素電極5063と電気的に接続されている。ここ
で、画素電極5063上の一部と、配線5060の一部
を重ねて形成することによって、配線5060と画素電
極5063の電気的接続をとっている。
【0161】以上の工程により図8(D)に示すよう
に、Nチャネル型TFTとPチャネル型TFTからなる
CMOS回路を有する駆動回路部と、スイッチング用T
FT、駆動用TFTとを有する画素部を同一基板上に形
成することができる。
【0162】駆動回路部のNチャネル型TFTは、ゲー
ト電極の一部を構成する第1の導電層5015aと重な
る低濃度不純物領域5026(Lov領域)、ソース領
域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域
5025とを有している。このNチャネル型TFT50
1と配線5056で接続されCMOS回路を形成するP
チャネル型TFTは、ゲート電極の一部を構成する第1
の導電層5016aと重なる低濃度不純物領域5033
(Lov領域)、ソース領域またはドレイン領域として
機能する高濃度不純物領域5032とを有している。
【0163】画素部において、Nチャネル型のスイッチ
ング用TFTは、ゲート電極の外側に形成される低濃度
不純物領域5029(Loff領域)、ソース領域また
はドレイン領域として機能する高濃度不純物領域502
8とを有している。また画素部において、Pチャネル型
の駆動用TFTは、ゲート電極の一部を構成する第1の
導電層5018aと重なる低濃度不純物領域5035
(Lov領域)、ソース領域またはドレイン領域として
機能する高濃度不純物領域5034とを有している。
【0164】次いで、第3の層間絶縁膜5062を形成
する。第3の層間絶縁膜としては、無機絶縁膜や有機絶
縁膜を用いることができる。無機絶縁膜としては、CV
D法によって形成された酸化珪素膜や、SOG(Spi
n On Glass)法によって塗布された酸化珪素
膜、スパッタ法によって形成された窒化珪素膜または窒
化酸化珪素膜等を用いることができる。また、有機絶縁
膜としては、アクリル樹脂膜等を用いることができる。
【0165】第2の層間絶縁膜5037と第3の層間絶
縁膜5062の組み合わせの例を以下に挙げる。
【0166】第2の層間絶縁膜5037として、アクリ
ルと、スパッタ法によって形成された窒化珪素膜または
窒化酸化珪素膜の積層膜を用い、第3の層間絶縁膜50
62として、スパッタ法によって形成された窒化珪素膜
または窒化酸化珪素膜を用いる組み合わせがある。第2
の層間絶縁膜5037として、プラズマCVD法によっ
て形成した酸化珪素膜を用い、第3の層間絶縁膜506
2としてもプラズマCVD法によって形成した酸化珪素
膜を用いる組み合わせがある。また、第2の層間絶縁膜
5037として、SOG法によって形成した酸化珪素膜
を用い、第3の層間絶縁膜5062としてもSOG法に
よって形成した酸化珪素膜を用いる組み合わせがある。
また、第2の層間絶縁膜5037として、SOG法によ
って形成した酸化珪素膜とプラズマCVD法によって形
成した酸化珪素膜の積層膜を用い、第3の層間絶縁膜5
062としてプラズマCVD法によって形成した酸化珪
素膜を用いる組み合わせがある。また、第2の層間絶縁
膜5037として、アクリルを用い、第3の層間絶縁膜
5062としてもアクリルを用いる組み合わせがある。
また、第2の層間絶縁膜5037として、アクリルとプ
ラズマCVD法によって形成した酸化珪素膜の積層膜を
用い、第3の層間絶縁膜5062としてプラズマCVD
法によって形成した酸化珪素膜を用いる組み合わせがあ
る。また、第2の層間絶縁膜5037として、プラズマ
CVD法によって形成した酸化珪素膜を用い、第3の層
間絶縁膜5062としてアクリルを用いる組み合わせが
ある。
【0167】第3の層間絶縁膜5062の画素電極50
63に対応する位置に開口部を形成する。第3の層間絶
縁膜は、バンクとして機能する。開口部を形成する際、
ウエットエッチング法を用いることで容易にテーパー形
状の側壁とすることが出来る。開口部の側壁が十分にな
だらかでないと段差に起因する自発光層の劣化が顕著な
問題となってしまうため、注意が必要である。
【0168】第3の層間絶縁膜中に、カーボン粒子や金
属粒子を添加し、抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制し
てもよい。この際、抵抗率は、1×106〜1×1012
Ωm(好ましくは、1×108〜1×1010Ωm)とな
るように、カーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれ
ばよい。
【0169】次いで、第3の層間絶縁膜5062の開口
部において露出している画素電極5054上に、自発光
層5063を形成する。
【0170】自発光層5063としては、公知の有機発
光材料や無機発光材料を用いることができる。
【0171】有機発光材料としては、低分子系有機発光
材料、高分子系有機発光材料、中分子系有機材料を自由
に用いることができる。なお、本明細書中においては、
中分子系有機発光材料とは、昇華性を有さず、かつ、分
子数が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以
下の有機発光材料を示すものとする。
【0172】自発光層5063は通常、積層構造であ
る。代表的には、コダック・イーストマン・カンパニー
のTangらが提案した「正孔輸送層/発光層/電子輸
送層」という積層構造が挙げられる。また他にも、陽極
上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層、ま
たは正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電
子注入層の順に積層する構造でも良い。発光層に対して
蛍光性色素等をドーピングしても良い。
【0173】本実施例では蒸着法により低分子系有機発
光材料を用いて自発光層5063を形成している。具体
的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニ
ン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として70n
m厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(A
lq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3にキナ
クリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素
を添加することで発光色を制御することができる。
【0174】なお、図8(D)では一画素しか図示して
いないが、複数の色、例えば、R(赤)、G(緑)、B
(青)の各色に対応した自発光層5063を作り分ける
構成とすることができる。
【0175】また、高分子系有機発光材料を用いる例と
して、正孔注入層として20nmのポリチオフェン(P
EDOT)膜をスピン塗布法により設け、その上に発光
層として100nm程度のパラフェニレンビニレン(P
PV)膜を設けた積層構造によって自発光層5063を
構成しても良い。なお、PPVのπ共役系高分子を用い
ると、赤色から青色まで発光波長を選択できる。また、
電子輸送層や電子注入層として炭化珪素等の無機材料を
用いることも可能である。
【0176】なお、自発光層5063は、正孔注入層、
正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が、明
確に区別された積層構造を有するものに限定されない。
つまり、自発光層5063は、正孔注入層、正孔輸送
層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を構成する材料
が、混合した層を有する構造であってもよい。
【0177】例えば、電子輸送層を構成する材料(以
下、電子輸送材料と表記する)と、発光層を構成する材
料(以下、発光材料と表記する)とによって構成される
混合層を、電子輸送層と発光層との間に有する構造の自
発光層5063であってもよい。
【0178】次に、自発光層5063の上には導電膜か
らなる画素電極5064が設けられる。本実施例の場
合、導電膜としてアルミニウムとリチウムとの合金膜を
用いる。勿論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀と
の合金膜)を用いても良い。画素電極5048が自発光
素子の陰極に相当する。陰極材料としては、周期表の1
族もしくは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそ
れらの元素を添加した導電膜を自由に用いることができ
る。
【0179】画素電極5064まで形成された時点で自
発光素子が完成する。なお、自発光素子とは、画素電極
(陽極)5054、自発光層5063及び画素電極(陰
極)5064で形成されたダイオードを指す。なお、自
発光素子は、一重項励起子からの発光(蛍光)を利用す
るものでも、三重項励起子からの発光(燐光)を利用す
るものでも、どちらでも良い。
【0180】自発光素子を完全に覆うようにしてパッシ
ベーション膜5065を設けることは有効である。パッ
シベーション膜5065としては、炭素膜、窒化珪素膜
もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁
膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いることができ
る。
【0181】カバレッジの良い膜をパッシベーション膜
5065として用いることが好ましく、炭素膜、特にD
LC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは
有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範
囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い自発光層506
3の上方にも容易に成膜することができる。また、DL
C膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、自発光層
5063の酸化を抑制することが可能である。そのた
め、自発光層5063が酸化するといった問題を防止で
きる。
【0182】なお、第3の層間絶縁膜5062を形成し
た後、パッシベーション膜5065を形成するまでの工
程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の
成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理するこ
とは有効である。
【0183】なお、実際には図8(D)の状態まで完成
したら、さらに外気に曝されないように、気密性が高
く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィル
ム、紫外線硬化樹脂フィルム等)や透光性のシーリング
材でパッケージング(封入)することが好ましい。その
際、シーリング材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部
に吸湿性材料(例えば酸化バリウム)を配置したりする
と自発光素子の信頼性が向上する。
【0184】また、パッケージング等の処理により気密
性を高めたら、基板5000上に形成された素子又は回
路から引き回された端子と外部信号端子とを接続するた
めのコネクタ(フレキシブルプリントサーキット:FP
C)を取り付けて製品として完成する。
【0185】なお、本実施例は、実施例1または実施例
2において説明した画素を有する表示装置の作製工程と
して用いることができる。
【0186】(実施例5)本実施例では、実施例3また
は実施例4に示した構成とは異なる構成のアクティブマ
トリクス基板の作製工程について、図9を用いて説明す
る。
【0187】なお、図9(A)までの工程は、実施例3
において、図6(A)〜(D)、図7(A)に示した工
程と同様である。ただし、画素部を構成する駆動用TF
Tは、ゲート電極の外側に形成される低濃度不純物領域
(Loff領域)を有する、Nチャネル型のTFTであ
る点が異なる。
【0188】図6、図7及び図8と同じ部分は同じ符号
を用いて示し、説明は省略する。
【0189】図9(A)に示すように、第1の層間絶縁
膜5101を形成する。この第1の層間絶縁膜5101
としては、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、
厚さを100〜200nmとして珪素を含む絶縁膜で形
成する。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚1
00nmの酸化窒化珪素膜を形成した。勿論、第1の層
間絶縁膜5101は酸化窒化珪素膜に限定されるもので
なく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造とし
て用いても良い。
【0190】次いで、図9(B)に示すように、加熱処
理(熱処理)を行なって、半導体層の結晶性の回復、半
導体層に添加された不純物元素の活性化を行なう。この
加熱処理はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法
で行なう。熱アニール法としては、酸素濃度が1ppm
以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で4
00〜700℃で行なえばよく、本実施例では410
℃、1時間の熱処理で活性化処理を行った。なお、熱ア
ニール法の他に、レーザアニール法、またはラピッドサ
ーマルアニール法(RTA法)を適用することができ
る。
【0191】また、第1の層間絶縁膜5101を形成す
る前に加熱処理を行なっても良い。ただし、第1の導電
層5015a〜5019a及び、第2の導電層5015
b〜5019bが熱に弱い場合には、本実施例のように
配線等を保護するため第1の層間絶縁膜5101(珪素
を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素膜)を形成した
後で熱処理を行なうことが好ましい。
【0192】上記の様に、第1の層間絶縁膜5101
(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素膜)を形
成した後に熱処理することにより、活性化処理と同時
に、半導体層の水素化も行なうことができる。水素化の
工程では、第1の層間絶縁膜5101に含まれる水素に
より半導体層のダングリングボンドが終端される。
【0193】なお、活性化処理のための加熱処理とは別
に、水素化のための加熱処理を行っても良い。
【0194】ここで、第1の層間絶縁膜5101の存在
に関係なく、半導体層を水素化することもできる。水素
化の他の手段として、プラズマにより励起された水素を
用いる手段(プラズマ水素化)や、3〜100%の水素
を含む雰囲気中において、300〜450℃で1〜12
時間の加熱処理を行なう手段でも良い。
【0195】以上の工程により、Nチャネル型TFTと
Pチャネル型TFTからなるCMOS回路を有する駆動
回路部と、スイッチング用TFT、駆動用TFTとを有
する画素部を同一基板上に形成することができる。
【0196】次いで、第1の層間絶縁膜5101上に、
第2の層間絶縁膜5102を形成する。第2の層間絶縁
膜5102としては、無機絶縁膜を用いることができ
る。例えば、CVD法によって形成された酸化珪素膜
や、SOG(Spin On Glass)法によって塗
布された酸化珪素膜等を用いることができる。また、第
2の層間絶縁膜5102として、有機絶縁膜を用いるこ
とができる。例えば、ポリイミド、ポリアミド、BCB
(ベンゾシクロブテン)、アクリル等の膜を用いること
ができる。また、アクリル膜と酸化珪素膜の積層構造を
用いても良い。また、アクリル膜と、スパッタ法で形成
した窒化珪素膜または窒化酸化珪素膜との積層構造を用
いても良い。
【0197】次いで、ドライエッチングまたはウエット
エッチングを用い、第1の層間絶縁膜5101、第2の
層間絶縁膜5102及びゲート絶縁膜5006をエッチ
ングし、駆動回路部及び画素部を構成する各TFTの不
純物領域(第3の不純物領域(N+領域)及び第4の不
純物領域(P+領域))に達するコンタクトホールを形
成する。
【0198】次いで、各不純物領域とそれぞれ電気的に
接続される配線5103〜5109を形成する。なお本
実施例では、配線5103〜5109は、膜厚100n
mのTi膜と、膜厚350nmのAl膜と、膜厚100
nmのTi膜との積層膜をスパッタ法で連続形成し、所
望の形状にパターニングして形成する。
【0199】もちろん、三層構造に限らず、単層構造で
もよいし、二層構造でもよいし、四層以上の積層構造に
してもよい。また配線の材料としては、AlとTiに限
らず、他の導電膜を用いても良い。例えば、TaN膜上
にAlやCuを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜
をパターニングして配線を形成してもよい。
【0200】画素部のスイッチング用TFTのソース領
域またはドレイン領域の一方は、配線5106によって
ソース配線(5019aと5019bの積層)と電気的
に接続され、もう一方は、配線5107によって画素部
の駆動用TFTのゲート電極と電気的に接続される。
【0201】次いで図9(C)に示すように、第3の層
間絶縁膜5110を形成する。第3の層間絶縁膜511
0としては、無機絶縁膜や有機絶縁膜を用いることがで
きる。無機絶縁膜としては、CVD法によって形成され
た酸化珪素膜や、SOG(Spin On Glass)
法によって塗布された酸化珪素膜等を用いることができ
る。また、有機絶縁膜としては、アクリル樹脂膜等を用
いることができる。また、アクリル膜と、スパッタ法で
形成した窒化珪素膜または窒化酸化珪素膜との積層構造
を用いても良い。
【0202】第3の層間絶縁膜5110によって、基板
5000上に形成されたTFTによる凹凸を緩和し、平
坦化することができる。特に、第3の層間絶縁膜511
0は平坦化の意味合いが強いので、平坦性に優れた膜が
好ましい。
【0203】次いで、ドライエッチングまたはウエット
エッチングを用い、第3の層間絶縁膜5110に、配線
5108に達するコンタクトホールを形成する。
【0204】次いで、導電膜をパターニングして画素電
極5111を形成する。本実施例の場合、導電膜として
アルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿論、公
知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)を用い
ても良い。画素電極5111が自発光素子の陰極に相当
する。陰極材料としては、周期表の1族もしくは2族に
属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加
した導電膜を自由に用いることができる。
【0205】画素電極5111は、第3の層間絶縁膜5
110に形成されたコンタクトホールによって、配線5
108と電気的な接続がとられる。こうして、画素電極
5111は、駆動用TFTのソース領域またはドレイン
領域の一方と、電気的に接続される。
【0206】次いで図9(D)に示すように、各画素間
の自発光層を塗り分けるために、土手5112を形成す
る。土手5112は、無機絶縁膜や有機絶縁膜を用いて
形成する。無機絶縁膜としては、スパッタ法によって形
成された窒化珪素膜または窒化酸化珪素膜、CVD法に
よって形成された酸化珪素膜や、SOG法によって塗布
された酸化珪素膜等を用いることができる。また、有機
絶縁膜としては、アクリル樹脂膜等を用いることができ
る。
【0207】ここで、土手5112を形成する際、ウエ
ットエッチング法を用いることで容易にテーパー形状の
側壁とすることが出来る。土手5112の側壁が十分に
なだらかでないと段差に起因する自発光層の劣化が顕著
な問題となってしまうため、注意が必要である。
【0208】なお、画素電極5111と配線5108を
電気的に接続する際に、第3の層間絶縁膜5110に形
成したコンタクトホールの部分にも、土手5112を形
成する。こうして、コンタクトホール部分の凹凸によ
る、画素電極の凹凸を土手5112によって埋めること
により、段差に起因する自発光層の劣化を防いでいる。
【0209】第3の層間絶縁膜5110と土手5112
の組み合わせの例を以下に挙げる。
【0210】第3の層間絶縁膜5110として、アクリ
ルと、スパッタ法によって形成された窒化珪素膜または
窒化酸化珪素膜の積層膜を用い、土手5112として、
スパッタ法によって形成された窒化珪素膜または窒化酸
化珪素膜を用いる組み合わせがある。第3の層間絶縁膜
5110として、プラズマCVD法によって形成した酸
化珪素膜を用い、土手5112としてもプラズマCVD
法によって形成した酸化珪素膜を用いる組み合わせがあ
る。また、第3の層間絶縁膜5110として、SOG法
によって形成した酸化珪素膜を用い、土手5112とし
てもSOG法によって形成した酸化珪素膜を用いる組み
合わせがある。また第3の層間絶縁膜5110として、
SOG法によって形成した酸化珪素膜とプラズマCVD
法によって形成した酸化珪素膜の積層膜を用い、土手5
112としてプラズマCVD法によって形成した酸化珪
素膜を用いる組み合わせがある。また、第3の層間絶縁
膜5110として、アクリルを用い、土手5112とし
てもアクリルを用いる組み合わせがある。また、第3の
層間絶縁膜5110として、アクリルとプラズマCVD
法によって形成した酸化珪素膜の積層膜を用い、土手5
112としてプラズマCVD法によって形成した酸化珪
素膜を用いる組み合わせがある。また、第3の層間絶縁
膜5110として、プラズマCVD法によって形成した
酸化珪素膜を用い、土手5112としてアクリルを用い
る組み合わせがある。
【0211】土手5112中に、カーボン粒子や金属粒
子を添加し、抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制しても
よい。この際、抵抗率は、1×106〜1×1012Ωm
(好ましくは、1×108〜1×1010Ωm)となるよ
うに、カーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すればよ
い。
【0212】次いで、土手5112に囲まれた、露出し
ている画素電極5038上に、自発光層5113を形成
する。
【0213】自発光層5113としては、公知の有機発
光材料や無機発光材料を用いることができる。
【0214】有機発光材料としては、低分子系有機発光
材料、高分子系有機発光材料、中分子系有機材料を自由
に用いることができる。なお、本明細書中においては、
中分子系有機発光材料とは、昇華性を有さず、かつ、分
子数が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以
下の有機発光材料を示すものとする。
【0215】自発光層5113は通常、積層構造であ
る。代表的には、コダック・イーストマン・カンパニー
のTangらが提案した「正孔輸送層/発光層/電子輸送
層」という積層構造が挙げられる。また他にも、陰極上
に電子輸送層/発光層/正孔輸送層/正孔注入層、また
は電子注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/正孔
注入層の順に積層する構造でも良い。発光層に対して蛍
光性色素等をドーピングしても良い。
【0216】本実施例では蒸着法により低分子系有機発
光材料を用いて自発光層5113を形成している。具体
的には、発光層として70nm厚のトリス−8−キノリ
ノラトアルミニウム錯体(Alq3)膜を設け、その上
に、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニン
(CuPc)膜を設けた積層構造としている。Alq3
にキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍
光色素を添加することで発光色を制御することができ
る。
【0217】なお、図9(D)では一画素しか図示して
いないが、複数の色、例えば、R(赤)、G(緑)、B
(青)の各色に対応した自発光層5113を作り分ける
構成とすることができる。
【0218】また、高分子系有機発光材料を用いる例と
して、正孔注入層として20nmのポリチオフェン(P
EDOT)膜をスピン塗布法により設け、その上に、発
光層として100nm程度のパラフェニレンビニレン
(PPV)膜を設けた積層構造によって自発光層511
3を構成しても良い。なお、PPVのπ共役系高分子を
用いると、赤色から青色まで発光波長を選択できる。ま
た、電子輸送層や電子注入層として炭化珪素等の無機材
料を用いることも可能である。
【0219】なお、自発光層5113は、正孔注入層、
正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が、明
確に区別された積層構造を有するものに限定されない。
つまり、自発光層5113は、正孔注入層、正孔輸送
層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を構成する材料
が、混合した層を有する構造であってもよい。
【0220】例えば、電子輸送層を構成する材料(以
下、電子輸送材料と表記する)と、発光層を構成する材
料(以下、発光材料と表記する)とによって構成される
混合層を、電子輸送層と発光層との間に有する構造の自
発光層5113であってもよい。
【0221】次に、自発光層5113の上には、透明導
電膜からなる画素電極5114を形成する。透明導電膜
としては、酸化インジウムと酸化スズの化合物(IT
O)、酸化インジウムと酸化亜鉛の化合物、酸化亜鉛、
酸化スズ、酸化インジウム等を用いることができる。ま
た、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いて
もよい。画素電極5114が自発光素子の陽極に相当す
る。
【0222】画素電極5114まで形成された時点で自
発光素子が完成する。なお、自発光素子とは、画素電極
(陰極)5111、自発光層5113及び画素電極(陽
極)5114で形成されたダイオードを指す。なお、自
発光素子は、一重項励起子からの発光(蛍光)を利用す
るものでも、三重項励起子からの発光(燐光)を利用す
るものでも、どちらでも良い。
【0223】本実施例では、画素電極5114が透明導
電膜によって形成されているため、自発光素子が発した
光は、基板5000とは逆側に向かって放射される。ま
た、第3の層間絶縁膜5110によって、配線5106
〜5109が形成された層とは別の層に、画素電極51
11を形成している。そのため、実施例3に示した構成
と比較して、開口率を上げることができる。
【0224】自発光素子を完全に覆うようにして保護膜
(パッシベーション膜)5115を設けることは有効で
ある。保護膜5115としては、炭素膜、窒化珪素膜も
しくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜
を単層もしくは組み合わせた積層で用いることができ
る。
【0225】なお本実施例のように、自発光素子が発し
た光が画素電極5114側から放射される場合、保護膜
5115としては、光を透過する膜を用いる必要があ
る。
【0226】なお、土手5112を形成した後、保護膜
5115を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式
(またはインライン方式)の成膜装置を用いて、大気解
放せずに連続的に処理することは有効である。
【0227】なお、実際には図9(D)の状態まで完成
したら、さらに外気に曝されないように、気密性が高
く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィル
ム、紫外線硬化樹脂フィルム等)等のシーリング材でパ
ッケージング(封入)することが好ましい。その際、シ
ーリング材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部に吸湿
性材料(例えば酸化バリウム)を配置したりすると自発
光素子の信頼性が向上する。
【0228】また、パッケージング等の処理により気密
性を高めたら、基板5000上に形成された素子又は回
路から引き回された端子と外部信号端子とを接続するた
めのコネクタ(フレキシブルプリントサーキット:FP
C)を取り付けて製品として完成する。
【0229】なお、本実施例は、実施例1または実施例
2において説明した画素を有する表示装置の作製工程と
して用いることができる。
【0230】(実施例6)本実施例では、本発明の半導
体装置が有するTFTの半導体活性層を作製する上で、
半導体膜を結晶化する手法の例を示す。
【0231】ガラス基板上に下地膜として、プラズマC
VD法により酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O
=59%、N=7%、H=2%)400nmを形成し
た。続いて、前記下地膜上に半導体膜として、プラズマ
CVD法により非晶質珪素膜150nmを形成した。そ
して、500℃で3時間の熱処理を行って、半導体膜が
含有する水素を放出させた後、レーザアニール法により
半導体膜の結晶化を行った。
【0232】レーザアニール法に用いるレーザとして
は、連続発振のYVO4レーザを用いた。レーザアニー
ル法の条件は、レーザ光としてYVO4レーザの第2高
調波(波長532nm)を用いた。レーザ光を光学系に
より所定の形状のビームとして、基板表面上に形成した
半導体膜に照射した。
【0233】なお、基板上に照射されるビームの形状
は、レーザの種類や、光学系によって変化させることが
できる。こうして、基板上に照射されるビームのアスペ
クト比やエネルギー密度の分布を変えることができる。
例えば、基板上に照射されるビームの形状は、線状、矩
形状、楕円状など、様々な形状とすることができる。本
実施例では、YVO4レーザの第2高調波を、光学系に
よって200μm×50μmの楕円状にし、半導体膜に
照射した。
【0234】ここで、レーザ光を基板表面上に形成した
半導体膜に照射する際に用いる、光学系の模式図を図1
0に示す。
【0235】レーザ1001から射出されたレーザ光
(YVO4レーザの第2高調波)は、ミラー1002を
経由して、凸レンズ1003に入射する。レーザ光は凸
レンズ1003に対して斜めに入射させる。このように
することで、非点収差などの収差により焦点位置がず
れ、照射面またはその近傍において楕円状ビーム100
6を形成することができる。
【0236】そして、このようにして形成される楕円状
ビーム1006を照射しながら、例えば1007で示す
方向または1008で示す方向にガラス基板1005を
移動させた。こうして、ガラス基板1005上に形成さ
れた半導体膜1004において、楕円状ビーム1006
を相対的に移動させながら照射した。
【0237】なお、楕円状ビーム1006の相対的な走
査方向は、楕円状ビーム1006の長軸に垂直な方向と
した。
【0238】本実施例では、凸レンズ1003に対する
レーザ光の入射角φを約20°として200μm×50
μmの楕円状ビームを形成し、ガラス基板1005を5
0cm/sの速度で移動させながら照射して、半導体膜
の結晶化を行った。
【0239】このようにして得られた結晶性半導体膜に
セコエッチングを行って、SEMにより1万倍にて表面
を観察した結果を図11に示す。なお、セコエッチング
におけるセコ液はHF:H2O=2:1に添加剤として
2Cr27を用いて作製されるものである。図11
は、図中の矢印で示す方向にレーザ光を相対的に走査さ
せて得られたものである。レーザ光の走査方向に平行に
大粒径の結晶粒が形成されている様子がわかる。つま
り、レーザ光の走査方向に対して延在するように結晶成
長がなされる。
【0240】このように、本実施例の手法を用いて結晶
化を行った半導体膜には大粒径の結晶粒が形成されてい
る。そのため、前記半導体膜を半導体活性層として用い
てTFTを作製すると、前記TFTのチャネル形成領域
に含まれる結晶粒界の本数を少なくすることができる。
また、個々の結晶粒の内部は実質的に単結晶と見なせる
結晶性を有することから、単結晶半導体を用いたトラン
ジスタと同等の高いモビリティ(電界効果移動度)を得
ることも可能である。このように優れた特性のTFT
を、本発明における表示装置に用いることで,、画素内
の演算処理回路を高速に動作させることができ、有効で
ある。
【0241】さらに、TFTを、そのキャリアの移動方
向が、形成された結晶粒の延在する方向と揃うように配
置すれば、キャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に減
らすことができる。そのため、オン電流値(TFTがオ
ン状態にある時に流れるドレイン電流値)、オフ電流値
(TFTがオフ状態にある時に流れるドレイン電流
値)、しきい値電圧、S値及び電界効果移動度のバラツ
キを低減することも可能となり、電気的特性は著しく向
上する。
【0242】なお、半導体膜の広い範囲に楕円状ビーム
1006を照射するため、楕円状ビーム1006をその
長軸に垂直な方向に走査して半導体膜に照射する動作
(以下、スキャンと表記する)を、複数回行なってい
る。ここで、1回のスキャン毎に、楕円状ビーム100
6の位置は、その長軸に平行な方向にずらされる。ま
た、連続するスキャン間では、その走査方向を逆にす
る。ここで、連続する2回のスキャンにおいて、一方を
往路のスキャン、もう一方を復路のスキャンと呼ぶこと
にする。
【0243】楕円状ビーム1006の位置を、1回のス
キャン毎にその長軸に平行な方向にずらす大きさを、ピ
ッチdと表現する。また、往路のスキャンにおいて、図
11に示したような大粒径の結晶粒が形成された領域
の、楕円状ビーム1006の走査方向に垂直な方向の長
さを、D1と表記する。復路のスキャンにおいて、図1
1に示したような大粒径の結晶粒が形成された領域の、
楕円状ビーム1006の走査方向に垂直な方向の長さ
を、D2と表記する。また、D1とD2の平均値を、D
とする。
【0244】このとき、オーバーラップ率RO.R[%]
を式1で定義する。
【0245】
【式1】 RO.R=(1−d/D)×100
【0246】本実施例では、オーバーラップ率RO.R
0[%]とした。
【0247】(実施例7)本実施例では、本発明の半導
体装置が有するTFTの半導体活性層を作製する上で、
半導体膜を結晶化する手法において、実施例6とは異な
る例を示す。
【0248】半導体膜として非晶質珪素膜を形成するま
での工程は、実施例6と同様である。その後、特開平7
−183540号公報に記載された方法を利用し、前記
半導体膜上にスピンコート法にて酢酸ニッケル水溶液
(重量換算濃度5ppm、体積10ml)を塗布し、5
00℃の窒素雰囲気で1時間、550℃の窒素雰囲気で
12時間の熱処理を行った。続いて、レーザアニール法
により、半導体膜の結晶性の向上を行った。
【0249】レーザアニ-ル法に用いるレーザとして
は、連続発振のYVO4レーザを用いた。レーザアニー
ル法の条件は、レーザ光としてYVO4レーザの第2高
調波(波長532nm)を用い、図10で示した光学系
における凸レンズ1003に対するレーザ光の入射角φ
を約20°として、200μm×50μmの楕円状ビー
ムを形成した。ガラス基板1005を50cm/sの速
度で移動させながら、前記楕円状ビームを照射して、半
導体膜の結晶性の向上を行った。
【0250】なお、楕円状ビーム1006の相対的な走
査方向は、楕円状ビーム1006の長軸に垂直な方向と
した。
【0251】このようにして得られた結晶性半導体膜に
セコエッチングを行って、SEMにより1万倍にて表面
を観察した。その結果を図12に示す。図12は、図中
の矢印で示す方向にレーザ光を相対的に走査させて得ら
れたものであり、走査方向に対して延在して大粒径の結
晶粒が形成されている様子がわかる。
【0252】このように、本発明を用いて結晶化を行っ
た半導体膜には大粒径の結晶粒が形成されているため、
前記半導体膜を用いてTFTを作製すると、そのチャネ
ル形成領域に含まれる結晶粒界の本数を少なくすること
ができる。また、個々の結晶粒は実質的に単結晶と見な
せる結晶性を有することから、単結晶半導体を用いたト
ランジスタと同等の高いモビリティ(電界効果移動度)
を得ることも可能である。
【0253】さらに、形成された結晶粒が一方向に揃っ
ている。そのため、TFTを、そのキャリアの移動方向
が、形成された結晶粒の延在する方向と揃うように配置
すれば、キャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に減ら
すことができる。そのため、オン電流値、オフ電流値、
しきい値電圧、S値及び電界効果移動度のバラツキを低
減することも可能となり、電気的特性は著しく向上す
る。
【0254】なお、半導体膜の広い範囲に楕円状ビーム
1006を照射するため、楕円状ビーム1006をその
長軸に垂直な方向に走査して半導体膜に照射する動作
(スキャン)を、複数回行なっている。ここで、1回の
スキャン毎に、楕円状ビーム1006の位置は、その長
軸に平行な方向にずらされる。また、連続するスキャン
間では、その走査方向を逆にする。ここで、連続する2
回のスキャンにおいて、一方を往路のスキャン、もう一
方を復路のスキャンと呼ぶことにする。
【0255】楕円状ビーム1006の位置を、1回のス
キャン毎にその長軸に平行な方向にずらす大きさを、ピ
ッチdと表現する。また、往路のスキャンにおいて、図
12に示したような大粒径の結晶粒が形成された領域
の、楕円状ビーム1006の走査方向に垂直な方向の長
さを、D1と表記する。復路のスキャンにおいて、図1
2に示したような大粒径の結晶粒が形成された領域の、
楕円状ビーム1006の走査方向に垂直な方向の長さ
を、D2と表記する。また、D1とD2の平均値を、D
とする。
【0256】このとき、式1と同様に、オーバーラップ
率RO.R[%]を定義する。本実施例では、オーバーラ
ップ率RO.Rを0[%]とした。
【0257】また、上記結晶化の手法によって得られた
半導体膜(図中、Improved CG−Siliconと表記)のラマ
ン散乱分光の結果を図13に太線で示す。ここで、比較
のため、単結晶シリコン(図中、ref.(100)Si Waferと
表記)のラマン散乱分光の結果を細線で示した。また、
非晶質珪素膜を形成後、熱処理を行って半導体膜が含有
する水素を放出させた後、パルス発振のエキシマレーザ
を用い結晶化を行った半導体膜(図中、excimer laser
annealingと表記)のラマン散乱分光の結果を図13に
点線で示した。
【0258】本実施例の手法によって得られた半導体膜
のラマンシフトは、517.3cm-1のピークを有す
る。また、半値幅は、4.96cm-1である。一方、単
結晶シリコンのラマンシフトは、520.7cm-1のピ
ークを有する。また、半値幅は、4.44cm-1であ
る。パルス発振のエキシマレーザを用い結晶化を行った
半導体膜のラマンシフトは、516.3cm-1である。
また、半値幅は、6.16cm-1である。
【0259】図13の結果により、本実施例に示した結
晶化の手法によって得られた半導体膜の結晶性が、パル
ス発振のエキシマレーザを用い結晶化を行った半導体膜
の結晶性と比べて、単結晶シリコンに近いことがわか
る。
【0260】(実施例8)本実施例では、実施例6に示
した手法によって結晶化した半導体膜を用いてTFTを
作製した例について、図10、図14および図15を用
いて説明する。
【0261】本実施例では基板2000として、ガラス
基板を用い、ガラス基板上に下地膜2001として、プ
ラズマCVD法により酸化窒化珪素膜(組成比Si=3
2%、O=27%、N=24%、H=17%)50n
m、酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59
%、N=7%、H=2%)100nmを積層した。次い
で、下地膜2001上に半導体膜2002として、プラ
ズマCVD法により非晶質珪素膜150nmを形成し
た。そして、500℃で3時間の熱処理を行って、半導
体膜が含有する水素を放出させた。(図14(A))
【0262】その後、レーザ光として連続発振のYVO
4レーザの第2高調波(波長532nm、5.5W)を
用い、図10で示した光学系における凸レンズ1003
に対するレーザ光の入射角φを約20°として200μ
m×50μmの楕円状ビームを形成した。前記楕円状ビ
ームを、50cm/sの速度で相対的に走査して、半導
体膜2002に照射した。(図14(B))
【0263】そして、第1のドーピング処理を行なう。
これはしきい値を制御するためのチャネルドープであ
る。材料ガスとしてB26を用い、ガス流量30scc
m、電流密度0.05μA、加速電圧60keV、ドー
ズ量1×1014/cm2として行った。(図14
(C))
【0264】続いて、パターニングを行って、半導体膜
2004を所望の形状にエッチングした後、エッチング
された半導体膜を覆うゲート絶縁膜2007としてプラ
ズマCVD法により膜厚115nmの酸化窒化珪素膜を
形成する。次いで、ゲート絶縁膜2007上に導電膜と
して膜厚30nmのTaN膜2008と、膜厚370n
mのW膜2009を積層形成する。(図14(D))
【0265】フォトリソグラフィ法を用いてレジストか
らなるマスク(図示せず)を形成して、W膜、TaN
膜、ゲート絶縁膜をエッチングする。
【0266】そして、レジストからなるマスクを除去
し、新たにマスク2013を形成して第2のドーピング
処理を行ない、半導体膜にn型を付与する不純物元素を
導入する。この場合、導電層2010、2011がn型
を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合
的に不純物領域2014が形成される。本実施例では第
2のド−ピング処理は、半導体膜の膜厚が150nmと
厚いため2条件に分けて行った。本実施例では、材料ガ
スとしてフォスフィン(PH3)を用い、ドーズ量を2
×1013/cm2とし、加速電圧を90keVとして行
った後、ドーズ量を5×1014/cm2とし、加速電圧
を10keVとして行った。(図14(E))
【0267】次いで、レジストからなるマスク2013
を除去した後、新たにレジストからなるマスク2015
を形成して第3のドーピング処理を行なう。第3のドー
ピング処理により、pチャネル型TFTの活性層となる
半導体膜に前記一導電型とは逆の導電型を付与する不純
物元素が添加された不純物領域2016を形成する。導
電層2010、2011を不純物元素に対するマスクと
して用い、p型を付与する不純物元素を添加して自己整
合的に不純物領域2016を形成する。本実施例では第
3のド−ピング処理においても、半導体膜の膜厚が15
0nmと厚いため2条件に分けて行った。本実施例で
は、材料ガスとしてジボラン(B26)を用い、ドーズ
量を2×1013/cm2とし、加速電圧を90keVと
して行った後、ドーズ量を1×1015/cm2とし、加
速電圧を10keVとして行った。(図14(F))
【0268】以上までの工程で、それぞれの半導体層に
不純物領域2014、2016が形成される。
【0269】次いで、レジストからなるマスク2015
を除去して、プラズマCVD法により第1の層間絶縁膜
2017として膜厚50nmの酸化窒化珪素膜(組成比
Si=32.8%、O=63.7%、H=3.5%)を
形成した。
【0270】次いで、熱処理により、半導体層の結晶性
の回復、それぞれの半導体層に添加された不純物元素の
活性化を行なう。本実施例ではファーネスアニール炉を
用いた熱アニール法により、窒素雰囲気中にて550度
4時間の熱処理を行った。(図14(G))
【0271】次いで、第1の層間絶縁膜2017上に無
機絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第2の層間
絶縁膜2018を形成する。本実施例では、CVD法に
より膜厚50nmの窒化珪素膜を形成した後、膜厚40
0nmの酸化珪素膜を形成した。
【0272】そして、熱処理を行なうと水素化処理を行
なうことができる。本実施例では、ファーネスアニール
炉を用い、410度で1時間、窒素雰囲気中にて熱処理
を行った。
【0273】続いて、各不純物領域とそれぞれ電気的に
接続する配線2019を形成する。本実施例では、膜厚
50nmのTi膜と、膜厚500nmのAl―Si膜
と、膜厚50nmのTi膜との積層膜をパターニングし
て形成した。もちろん、二層構造に限らず、単層構造で
もよいし、三層以上の積層構造にしてもよい。また、配
線の材料としては、AlとTiに限らない。例えば、T
aN膜上にAlやCuを形成し、さらにTi膜を形成し
た積層膜をパターニングして配線を形成してもよい。
(図14(H))
【0274】以上の様にして、チャネル長6μm、チャ
ネル幅4μmのnチャネル型TFT2031とpチャネ
ル型TFT2032が形成された。
【0275】これらの電気的特性を測定した結果を図1
5に示す。nチャネル型TFT2031の電気的特性を
図15(A)に、pチャネル型TFT2032の電気的
特性を図15(B)に示す。電気的特性の測定条件は、
測定点をそれぞれ2点とし、ゲート電圧Vg=―16〜
16Vの範囲で、ドレイン電圧Vd=1V及び5Vとし
た。また、図15において、ドレイン電流(ID)、ゲ
ート電流(IG)は実線で、移動度(μFE)は点線で
示している。
【0276】本発明を用いて結晶化を行った半導体膜に
は大粒径の結晶粒が形成されているため、前記半導体膜
を用いてTFTを作製すると、そのチャネル形成領域に
含まれる結晶粒界の本数を少なくすることができる。さ
らに、形成された結晶粒は一方向に揃っているため、キ
ャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に減らすことがで
きる。そのため、図15に示したように電気的特性の良
いTFTが得られる。特に移動度が、nチャネル型TF
Tにおいて524cm2/Vs、pチャネル型TFTに
おいて205cm2/Vsとなることがわかる。このよ
うなTFTを用いて表示装置を作製すれば、その動作特
性および信頼性をも向上することが可能となる。
【0277】(実施例9)本実施例では、実施例7に示
した手法によって結晶化した半導体膜を用いてTFTを
作製した例について、図10、図16〜図19を用いて
説明する。
【0278】半導体膜として非晶質珪素膜を形成するま
での工程は、実施例8と同様である。なお、非晶質珪素
膜は、150nmの厚さで形成した。(図16(A))
【0279】その後、特開平7−183540号公報に
記載された方法を利用し、前記半導体膜上にスピンコー
ト法にて酢酸ニッケル水溶液(重量換算濃度5ppm、
体積10ml)を塗布して金属含有層2021を形成す
る。そして、500℃の窒素雰囲気で1時間、550℃
の窒素雰囲気で12時間の熱処理を行った。こうして半
導体膜2022を得た。(図16(B))
【0280】続いて、レーザアニール法により、半導体
膜2022の結晶性の向上を行なう。
【0281】レーザアニール法の条件は、レーザ光とし
て連続発振のYVO4レーザの第2高調波(波長532
nm、5.5W)を用い、図10で示した光学系におけ
る凸レンズ1003に対するレーザ光の入射角φを約2
0°として200μm×50μmの楕円状ビームを形成
した。前記楕円状ビームを、基板を20cm/sまたは
50cm/sの速度で移動させながら照射して、半導体
膜2022の結晶性の向上を行った。こうして半導体膜
2023を得た。(図16(C))
【0282】図16(C)の半導体膜の結晶化の後の工
程は、実施例8において示した図14(C)〜図14
(H)の工程と同様である。こうして、チャネル長6μ
m、チャネル幅4μmのnチャネル型TFT2031と
pチャネル型TFT2032が形成された。これらの電
気的特性を測定した。
【0283】上記工程によって作製したTFTの電気的
特性を、図17〜図19に示す。
【0284】図17(A)及び図17(B)に、図16
(C)のレーザアニール工程において、基板の速度を2
0cm/sで移動させて作製したTFTの電気的特性を
示す。図17(A)に、nチャネル型TFT2031の
電気的特性を示す。また図17(B)に、pチャネル型
TFT2032の電気的特性を示す。また、図18
(A)及び図18(B)に、図16(C)のレーザアニ
ール工程において、基板の速度を50cm/sで移動さ
せて作製したTFTの電気的特性を示す。図18(A)
に、nチャネル型TFT2031の電気的特性を示す。
また図18(B)に、pチャネル型TFT2032の電
気的特性を示す。
【0285】なお、電気的特性の測定条件は、ゲート電
圧Vg=―16〜16Vの範囲で、ドレイン電圧Vd=
1V及び5Vとした。また、図17、図18において、
ドレイン電流(ID)、ゲート電流(IG)は実線で、
移動度(μFE)は点線で示している。
【0286】本発明を用いて結晶化を行った半導体膜に
は大粒径の結晶粒が形成されているため、前記半導体膜
を用いてTFTを作製すると、そのチャネル形成領域に
含まれる結晶粒界の本数を少なくすることができる。さ
らに、形成された結晶粒は一方向に揃っており、レーザ
光の相対的な走査方向に対して交差する方向に形成され
る粒界が少ないため、キャリアが結晶粒界を横切る回数
を極端に減らすことができる。
【0287】そのため、図17及び図18に示したよう
に電気的特性の良いTFTが得られる。特に移動度が、
図17ではnチャネル型TFTにおいて510cm2
Vs、pチャネル型TFTにおいて200cm2/V
s、また、図18ではnチャネル型TFTにおいて59
5cm2/Vs、pチャネル型TFTにおいて199c
2/Vsと非常に優れていることがわかる。そして、
このようなTFTを用いて半導体装置を作製すれば、そ
の動作特性および信頼性をも向上することが可能とな
る。
【0288】また、図19に、図16(C)のレーザア
ニール工程において、基板の速度を50cm/sで移動
させて作製したTFTの電気的特性を示す。図19
(A)に、nチャネル型TFT2031の電気的特性を
示す。また図19(B)に、pチャネル型TFT203
2の電気的特性を示す。
【0289】なお、電気的特性の測定条件は、ゲート電
圧Vg=―16〜16Vの範囲で、ドレイン電圧Vd=
0.1V及び5Vとした。
【0290】図19に示したように電気的特性の良いT
FTが得られる。特に移動度が、図19(A)に示した
nチャネル型TFTにおいて657cm2/Vs、図1
9(B)に示したpチャネル型TFTにおいて219c
2/Vsと非常に優れていることがわかる。そして、
このようなTFTを用いて半導体装置を作製すれば、そ
の動作特性および信頼性をも向上することが可能とな
る。
【0291】(実施例10)本発明の不揮発性メモリは
データの記憶・読み出しを行なう記録媒体として、あら
ゆる分野の電子機器に組み込むことが可能である。本実
施例では、その様な電子機器について説明する。
【0292】本発明の不揮発性メモリを利用しうる電子
機器としては、ディスプレイ、ビデオカメラ、デジタル
カメラ、頭部取り付け型のディスプレイ、DVDプレー
ヤー、ゲーム機、ゴーグル型ディスプレイ、カーナビゲ
ーション、音響再生装置(カーオーディオ等)、パーソ
ナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュー
タ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。そ
れらの一例を図20、21に示す。
【0293】図20(A)はディスプレイであり、筐体
3001、支持台3002、表示部3003等を含む。
本発明は表示部3003に用いることができる。
【0294】図20(B)はビデオカメラであり、本体
3011、表示部3012、音声入力部3013、操作
スイッチ3014、バッテリー3015、受像部301
6で構成される。本発明は表示部3012に用いること
ができる。
【0295】図20(C)は頭部取り付け型のディスプ
レイの一部(右片側)であり、本体3021、信号ケー
ブル3022、頭部固定バンド3023、表示部302
4、光学系3010、表示装置3026等を含む。本発
明は表示部3026に用いることができる。
【0296】図20(D)は記録媒体を備えた画像再生
装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体303
1、記録媒体3032、操作スイッチ3033、表示部
(a)3034、表示部(b)3035等で構成され
る。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Digi
tal Versatile Disc)、CD等を用
い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行
なうことができる。本発明は表示部(a)3034、表
示部(b)3035に用いることができる。
【0297】図20(E)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体3041、表示部3042、アーム部304
3を含む。本発明は表示部3042に用いることができ
る。
【0298】図20(F)はパーソナルコンピュータで
あり、本体3051、筐体3052、表示部3053、
キーボード3054等で構成される。本発明は表示部3
053に用いることができる。
【0299】図21(A)は携帯電話であり、本体31
01、音声出力部3102、音声入力部3103、表示
部3104、操作スイッチ3105、アンテナ3106
を含む。本発明は表示部3104に用いることができ
る。
【0300】図21(B)は音響再生装置、具体的には
カーオーディオであり、本体3111、表示部311
2、操作スイッチ3113、3114を含む。本発明は
表示部3112に用いることができる。また、本実施例
では車載用オーディオを示すが、携帯型や家庭用の音響
再生装置に用いても良い。
【0301】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能であ
る。また、本実施例の電子機器は実施例1〜9のどのよ
うな組み合わせからなる構成を用いても実現することが
できる。
【0302】このように、本発明における表示装置及び
これを用いた表示システムを用いることで、高精細な表
示を低消費電力で行なえる小型且つ軽量の電子機器が実
現できる。
【0303】
【発明の効果】本発明によれば、従来GPUにおいて行
なわれていた演算処理のうち一部の処理を表示装置で行
なうことができ、GPUの実装面積及び実装体積を増大
させることなく演算処理量を低減できる。さらに、画像
データの変更が少ない映像構成要素の画像データを画素
内の記憶回路に格納しておくことで、表示システムの小
型化、軽量化、低消費電力化が可能である。従って、高
精細及び大画面の映像表示に適した表示装置及びこれを
用いた表示システムが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置及びこれを用いた表示システ
ムの構成を説明するためのブロック図。
【図2】従来の表示装置及びこれを用いた表示システム
の構成を説明するためのブロック図。
【図3】表示映像の例。
【図4】実施例1における画素の回路図。
【図5】実施例2における画素の回路図。
【図6】実施例3における表示装置の作製行程を示す断
面図。
【図7】実施例3における表示装置の作製行程を示す断
面図。
【図8】実施例4における表示装置の作製行程を示す断
面図。
【図9】実施例5における表示装置の作製行程を示す断
面図。
【図10】実施例6におけるレーザ光学系の模式図。
【図11】実施例6における結晶性半導体膜のSEM写
真。
【図12】実施例7における結晶性半導体膜のSEM写
真。
【図13】実施例7における結晶性半導体膜のラマンス
ペクトル。
【図14】実施例8におけるTFT作製工程を示す断面
図。
【図15】実施例8におけるTFTの電気特性。
【図16】実施例9におけるTFT作製工程を示す断面
図。
【図17】実施例9におけるTFTの電気特性。
【図18】実施例9におけるTFTの電気特性。
【図19】実施例9におけるTFTの電気特性。
【図20】実施例10における電子機器。
【図21】実施例10における電子機器。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 623 G09G 3/20 623F 624 624B 633 633B 641 641C 660 660U 3/30 3/30 Z H01L 29/786 H05B 33/12 B H05B 33/12 33/14 A 33/14 H01L 29/78 612B 614 613B Fターム(参考) 2H093 NA16 NA53 NC09 NC11 NC21 NC22 NC29 NC34 NC35 NC49 NC50 ND06 ND49 ND60 NG20 3K007 AB03 AB17 BA06 DB03 GA00 GA04 5C006 AA02 AA09 AA16 AA22 AF05 AF25 AF27 AF31 AF45 AF82 BB16 BC06 BC12 BC20 BF02 BF09 BF13 BF15 BF26 BF27 BF28 BF34 EB05 FA06 FA43 FA47 FA56 5C080 AA06 AA10 BB05 CC03 DD07 DD23 DD25 DD26 EE02 EE18 EE27 EE29 EE30 FF11 GG11 GG12 JJ01 JJ02 JJ03 JJ05 JJ06 KK02 KK04 KK07 KK43 KK50 5F110 AA09 BB02 BB04 BB06 BB07 CC02 DD01 DD02 DD03 DD05 DD13 DD14 DD15 DD17 EE01 EE02 EE03 EE04 EE11 EE14 EE23 EE27 EE44 EE45 FF02 FF04 FF28 FF30 FF40 GG01 GG02 GG13 GG25 GG28 GG29 GG32 GG43 GG45 GG47 GG51 HJ01 HJ04 HJ12 HJ13 HJ23 HL01 HL02 HL03 HL04 HL06 HL11 HL12 HL23 HM15 NN03 NN04 NN22 NN23 NN24 NN27 NN34 NN35 NN36 NN71 NN72 NN73 PP01 PP02 PP03 PP04 PP05 PP06 PP29 PP34 PP35 QQ04 QQ19 QQ23 QQ24 QQ25

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マトリクス状に配置された複数の画素から
    構成される画素部を有する表示装置であって、前記画素
    は、第一の画像データを格納する1ビットの記憶回路
    と、前記記憶回路に格納された前記第一の画像データ及
    び前記画素の外部から供給される第二の画像データを用
    いて演算処理を行なう演算処理回路と、前記演算処理回
    路の出力を用いて映像信号を形成する表示処理回路とを
    有することを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】マトリクス状に配置された複数の画素から
    構成される画素部を有する表示装置であって、前記画素
    は、第一の画像データを格納するnビット(nは自然
    数、n≧2)の記憶回路と、前記記憶回路に格納された
    前記第一の画像データ及び前記画素の外部から供給され
    る第二の画像データを用いて演算処理を行なう演算処理
    回路と、前記演算処理回路の出力を用いて映像信号を形
    成する表示処理回路とを有することを特徴とする表示装
    置。
  3. 【請求項3】マトリクス状に配置された複数の画素から
    構成される画素部を有する表示装置であって、前記画素
    は、第一の画像データを格納する各々1ビットのm個
    (mは自然数、m≧2)の記憶回路と、前記記憶回路に
    格納された前記第一の画像データ及び前記画素の外部か
    ら供給される第二の画像データを用いて演算処理を行な
    う演算処理回路と、前記演算処理回路の出力を用いて映
    像信号を形成する表示処理回路とを有することを特徴と
    する表示装置。
  4. 【請求項4】マトリクス状に配置された複数の画素から
    構成される画素部を有する表示装置であって、前記画素
    は、第一の画像データを格納する各々nビット(nは自
    然数、n≧2)のm個(mは自然数、m≧2)の記憶回
    路と、前記記憶回路に格納された前記第一の画像データ
    及び前記画素の外部から供給される第二の画像データを
    用いて演算処理を行なう演算処理回路と、前記演算処理
    回路の出力を用いて映像信号を形成する表示処理回路と
    を有することを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表
    示装置において、前記演算処理とは前記第一の画像デー
    タと前記画像データとを合成する操作であることを特徴
    とする表示装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表
    示装置において、前記表示処理回路はD/A変換回路か
    ら構成されることを特徴とする表示装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表
    示装置において、前記映像信号に従って、画素の階調を
    変化させる手段を有することを特徴とする表示装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表
    示装置において、前記記憶回路をビット毎に順次駆動す
    る手段を有することを特徴とする表示装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか一項に記載の表
    示装置において、前記記憶回路に前記第一の画像データ
    をビット毎に順次入力する手段を有することを特徴とす
    る表示装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか一項に記載の
    表示装置において、前記演算処理回路へ前記第二の画像
    データをビット毎に順次供給する手段を有することを特
    徴とする表示装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記第二の画像データを1水平期
    間中にビット毎に順次供給する手段を有することを特徴
    とする表示装置。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記記憶回路はスタティック型メ
    モリ(SRAM)から構成されることを特徴とする表示
    装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至11のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記記憶回路はダイナミック型メ
    モリ(DRAM)から構成されることを特徴とする表示
    装置。
  14. 【請求項14】請求項1乃至13のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記記憶回路と、前記演算処理回
    路と、前記表示処理回路とは、単結晶半導体基板、石英
    基板、ガラス基板、プラスチック基板、ステンレス基
    板、SOI基板のいずれか一つの基板上に形成した半導
    体薄膜を活性層とする薄膜トランジスタにより構成され
    ていることを特徴とする表示装置。
  15. 【請求項15】請求項1乃至14のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記記憶回路をビット毎に順次駆
    動する機能を有した回路が、前記画素部と同一基板上に
    形成されていることを特徴とする表示装置。
  16. 【請求項16】請求項1乃至15のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記記憶回路に前記第一の画像デ
    ータをビット毎に順次入力する機能を有した回路が、前
    記画素部と同一基板上に形成されていることを特徴とす
    る表示装置。
  17. 【請求項17】請求項1乃至16のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記演算処理回路へ前記第二の画
    像データをビット毎に順次供給する機能を有する回路
    が、前記画素部と同一基板上に形成されていることを特
    徴とする表示装置。
  18. 【請求項18】請求項1乃至17のいずれか一項に記載
    の表示装置において、前記第二の画像データを1水平期
    間中にビット毎に順次供給する機能を有する回路が、前
    記画素部と同一基板上に形成されていることを特徴とす
    る表示装置。
  19. 【請求項19】請求項1乃至18のいずれか一項に記載
    の表示装置おいて、前記半導体薄膜は、連続発振のレー
    ザを用いた結晶化の方法による作製されることを特徴と
    する表示装置。
  20. 【請求項20】請求項1乃至19のいずれか一項に記載
    の表示装置を用いていることを特徴とする電子機器。
  21. 【請求項21】請求項1乃至19のいずれか一項に記載
    の表示装置と、画像処理専用の演算処理装置及び記憶装
    置からなる画像処理装置とから構成される表示システ
    ム。
  22. 【請求項22】請求項21に記載の表示システムを用い
    ていることを特徴とする電子機器。
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