JP2002238276A - スイッチトリラクタンスモータ、その制御方法、及びその位置角決定機構並びにインバータ及びプログラム - Google Patents

スイッチトリラクタンスモータ、その制御方法、及びその位置角決定機構並びにインバータ及びプログラム

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JP2002238276A
JP2002238276A JP2001029930A JP2001029930A JP2002238276A JP 2002238276 A JP2002238276 A JP 2002238276A JP 2001029930 A JP2001029930 A JP 2001029930A JP 2001029930 A JP2001029930 A JP 2001029930A JP 2002238276 A JP2002238276 A JP 2002238276A
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信行 松井
Taku Kosaka
卓 小坂
Hiroyuki Yamai
広之 山井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチトリラクタンスモータにおいて、あ
る相のコイルについての電圧及び電流から位置角を正確
に得るために、他の相のコイルに流れる電流の影響を簡
易に低減する。 【解決手段】 U相コイル94u及びW相コイル94w
に直流電源VDCから電流を流す場合、それぞれ黒丸が付
された側から電流が供給され、反対側から引き抜かれ
る。フリーホイールダイオードDu+,Du-,Dw+,Dw-
によって還流する場合も電流の方向は同じである。しか
し、V相コイル94vに直流電源VDCから電流を流す場
合及びフリーホイールダイオードDv+,Dv-によって還
流する場合のいずれも、それぞれ黒丸が付されていない
側から電流が供給され、黒丸が付された側から引き抜か
れる。つまりV相コイル94vはU相コイル94u及び
W相コイル94wとは逆方向に電流が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は多相負荷に供給す
る電流を転流する技術に関し、例えばスイッチトリラク
タンスモータの位置検出に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】図22はスイッチトリラクタンスモータ
100の構造を模式的に示す、回転軸に垂直な断面図で
ある。ここではU相、V相、W相の三相交流が採用さ
れ、磁性体からなる回転子80が4個の突極81〜84
を、磁性体からなる固定子90が6個の突極91u,9
1v,91w,92u,92v,92wを、それぞれ備
えたスイッチトリラクタンスモータ100を例示してい
る。
【0003】回転子80は断面図上で固定子90に囲ま
れている。突極81〜84は固定子90へと四等配され
て突出している。突極91u,91v,91w、92
u,92v,92wは回転子80へと六等配されて突出
している。但し突極91u,91v,91wは三等配さ
れて設けられている。
【0004】突極91u,92u、突極91v,92
v、突極91w,92wはそれぞれ対向して配置され、
これらの3対の突極はそれぞれU相,V相,W相に対応
する。即ち、突極91u,92uにはU相コイル94u
が、突極91v,92vにはV相コイル94vが、突極
91w,92wにはW相コイル94wが、それぞれの対
向する軸において同方向に巻回されている。例えばU相
コイル94uは突極91u,92uが対向する軸を示す
仮想線93uにおいて同方向に巻回される。V相コイル
94v、W相コイル94wについても同様である。
【0005】図23はU相コイル94u、V相コイル9
4v、W相コイル94wに電流を供給するインバータ4
00の回路図である。スイッチトリラクタンスモータ1
00に直流電源VDCから電流を流す場合、直流電源VDC
の正極からスイッチングトランジスタTu+によって黒丸
が付された側からU相コイル94uに電流iuが供給さ
れ、反対側からスイッチングトランジスタTu-によって
負極へと電流iuが引き抜かれる。同様にして、V相コ
イル94vには直流電源VDCの正極からスイッチングト
ランジスタTv+によって黒丸が付された側から電流iv
が供給され、反対側からスイッチングトランジスタTv-
によって負極へと電流ivが引き抜かれる。またW相コ
イル94wには直流電源VDCの正極からスイッチングト
ランジスタTW+によって黒丸が付された側から電流iw
が供給され、反対側からスイッチングトランジスタTW-
によって負極へと電流iwが引き抜かれる。
【0006】スイッチングトランジスタTu+,Tu-がオ
フした直後、U相コイル94uに蓄えられた電磁エネル
ギーにより、電流iuはフリーホイールダイオード
u+,Du -を介して流れ続ける。同様にしてV相コイル
94vに流れる電流ivはフリーホイールダイオードD
v+,Dv-によって、またW相コイル94wに流れる電流
wはフリーホイールダイオードDw+,Dw-によって還
流する。
【0007】U相コイル94u、V相コイル94v、W
相コイル94wに対してインバータ400によって上記
のように電流iu,iv,iwが供給されると、それぞれ
突極91uから回転子80を介して突極92uへと流れ
る磁束、突極91vから回転子80を介して突極92v
へと流れる磁束、突極91wから回転子80を介して突
極92wへと流れる磁束、を発生させる。
【0008】スイッチトリラクタンスモータ100で
は、上記のようにして発生した磁束が突極81〜84を
介して回転子80を通り、その電磁エネルギーが最小と
なるように回転トルクが発生する。別の観点からみれ
ば、突極91u,91v,91w,92u,92v,9
2wのうち、発生した磁束によって磁極となったものに
突極81〜84が吸引されて回転子80が回転する。従
って、回転子80を安定して回転させるためには、回転
子80と固定子90との間の位置角に整合させて上記の
磁束を発生させる必要がある。
【0009】図24は、スイッチングトランジスタ
u+,Tu-,Tv+,Tv-,Tw+,Tw-のオン/オフのタ
イミングを示すタイミングチャートである。位置角θ
は、図22において突極91u,92uが対向する方向
を示す仮想線93uと、突極82,84が対向する方向
を示す仮想線85又は突極81,83が対向する方向を
示す仮想線86とが交差する角度のうちのいずれかが採
用され、位置角θが増大する方向は回転子80の回転方
向、ここでは図22において時計回りの方向に選択され
る。
【0010】U相、V相、W相についてのインダクタン
スLu,Lv,Lwは、それぞれθ=90°、120°、
60°で最大値Lmaxを、それぞれθ=45°、75
°、105°で最小値Lminを採る、いずれも位置角θ
についての周期90°の関数である。なお参考のため、
電気角ψについてもその360°の範囲を併記した。
【0011】位置角θの正確な検出は、スイッチトリラ
クタンスモータ100が回転する速度が位置角θの微分
に基づいて求められるので重要である。つまり位置角θ
の検出誤差は、速度の脈動を実際とは異なって見積もっ
てしまうことに繋がる。そしてスイッチトリラクタンス
モータの速度制御系のゲインが大きい程、速度の脈動も
大きく見積もられてしまう。またスイッチトリラクタン
スモータに流す電流の脈動を最小とするためにも位置角
θの正確な検出が望ましい。
【0012】位置角θの検出のために光学式、磁気式の
位置センサをスイッチトリラクタンスモータ100の回
転軸(図示せず)に取り付けられる場合もあるが、シス
テムの大型化や信頼性の低下、コスト上昇を招来した
り、設置環境が限定されるという問題がある。これを解
決するために、回転子80と固定子90とを総合して見
た磁化曲線に基づいて、位置角θを推定する手法が提案
されている。
【0013】図25はv相コイル94vに流れる電流i
vと、電流ivによってv相コイル94vに鎖交する磁束
鎖交数λvvとの関係を例示するグラフであり、位置角θ
をパラメータとして描いている。電流ivの値を固定し
て考えれば、図24に示されるインダクタンスLvの位
置角θに対する依存性を反映して、位置角θが30°に
おいて磁束鎖交数λvvは最大値を採り、位置角θが75
°において磁束鎖交数λvvは最小値を採る。また、位置
角θの値を固定して考えれば、電流ivの値が増加する
ほど磁束鎖交数λvvの値は増大する。
【0014】図25に示された特性を予め較正曲線とし
て測定しておけば、スイッチトリラクタンスモータ10
0の運転時に磁束鎖交数λvvと電流ivを測定すること
により、当該較正曲線から位置角θが求められる。かか
る較正曲線は、回転子80、固定子90、コイル94
u,94v,94wを回転軸に対して対称に構成するこ
とにより、一つの相についてのみ準備しておけば他の相
についても転用することができる。
【0015】磁束鎖交数λvvの値は、v相コイル94v
の両端に生じる電圧をvv、v相コイル94vの直流抵
抗分をRvとして、式(1)に基づいて積分計算によっ
て見積もることが出来る。
【0016】
【数1】
【0017】
【発明が解決しようとする課題】トルクの脈動の増加、
効率の低下、運転範囲の縮小等を回避しつつ、2つの相
に同時に磁束を発生させないようにするため、各相のス
イッチングトランジスタのオン/オフは排他的に行われ
る。具体的には図24に示されるように、スイッチング
トランジスタTu+,Tu-がオンする際の位置角θ0uはス
イッチングトランジスタTw+,Tw-がオフする際の位置
角θ1wと等しく設定され、スイッチングトランジスタT
v+,Tv-のオンする際の位置角θ0vはスイッチングトラ
ンジスタT u+,Tu-のオフする際の位置角θ1uと等しく
設定され、スイッチングトランジスタTw+,Tw-がオン
する際の位置角θ0wはスイッチングトランジスタTv+
v-がオフする際の位置角θ1vと等しく設定される。
【0018】しかし、位置角θ0u〜θ1uにおいてU相コ
イル94uに流れていた電流iuは、位置角θ1u=θ0v
を越えてもフリーホイールダイオードDu+,Du-によっ
て還流される。そのため、スイッチングトランジスタT
v+,Tv-を介してV相コイル94vに電流が流れる期間
の初頭の期間Hにおいては、図26のグラフに示される
ように電流ivのみならず、電流iuも流れてしまう。但
し図26において時刻t0u,t1u,t0v,t1vは、それ
ぞれ位相角θ0u,θ1u,θ0v,θ1vに対応した時刻であ
る。
【0019】このように複数の相に電流が流れる期間H
(以下「電流オーバーラップ期間」と称す)が存在する
と、図25に示された較正曲線と式(1)とに基づいて
求めた位置角θは不正確となる。その理由は、u相に流
れる電流iuがv相コイル94vに鎖交する磁束鎖交数
λvuを生成するからである。従って、正確には式(1)
の代わりに式(2)を採用しなければならない。
【0020】
【数2】
【0021】図22には電流オーバーラップ期間Hにお
いてU相コイル94u、V相コイル94vに流れる電流
u,ivの方向、電流ivが突極91v,92vに与え
る磁束鎖交数λvv、電流iuが突極91u,92uに与
える磁束鎖交数λuu、電流iuが突極91v,92vに
与える磁束鎖交数λvu、電流iuが突極91w,92w
に与える磁束鎖交数λwuを模式的に示している。
【0022】図25に示された較正曲線は、コイルに流
れる電流と、当該コイルが巻回された突極に鎖交する磁
束についてのものであり、巻回された突極と異なる突極
に対してコイルが与える磁束についてのものではない。
従って、磁束鎖交数λvuを無視して、式(3)を用いて
磁束鎖交数λvvを見積もり、これと電流ivとを用いて
図25の較正曲線から位置角θを求めても不正確とな
る。
【0023】
【数3】
【0024】そこで、ある相のコイルについての電圧及
び電流から位置角を正確に得るために、他の相のコイル
に流れる電流の影響を考慮した較正曲線をも準備する手
法が、例えば特開平5−199794号公報(以下、単
に「公報」と称す)において提案されている。しかしな
がら他の相に流れる電流に対応させて磁化曲線を測定す
る手間や、記憶させるデータが膨大となることから、回
転を制御する装置の複雑化、ひいてはコストアップが懸
念される。
【0025】記憶させるデータ量を少なくするために、
磁化曲線をファジー理論を採用してモデル化する技術
も、例えば「磁化曲線を利用したSRMの位置センサレ
ス制御法」(小坂、落合、松井、電気学会論文誌D、Vo
l.120,No.2,2000,pp216-222:以下、単に「文献」と称
す)において提案されているが、制御の実装過程が複雑
になるという問題が懸念される。
【0026】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、ある相のコイルについての電圧及び電流から位置角
を正確に得るために、他の相のコイルに流れる電流の影
響を簡易に低減するという課題を解決するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
にかかるものは、スイッチトリラクタンスモータ(10
0)であって、回転子(80)と、前記回転子を囲む固
定子(90)とを備える。前記固定子は、第1の相
(U)に対応し、第1のコイル(94u)が巻回される
第1の突極(92u,91u)と、前記第1の相から転
流される第2の相(V)に対応し、第2のコイル(94
v)が巻回され、前記第1の突極に隣接して配置される
第2の突極(91v,92v)とを有する。前記第1及
び第2の突極のそれぞれにおいて、前記第1及び第2の
コイル(94u,94v)が発生する磁束の方向は、前
記回転子と前記固定子の間において同じ方向である。
【0028】この発明のうち請求項2にかかるものは、
第1の相(U)に対応し、第1のコイル(94u)が巻
回される第1の突極(92u,91u)と、前記第1の
相から転流される第2の相(V)に対応し、第2のコイ
ル(94v)が巻回され、前記第1の突極に隣接して配
置される第2の突極(91v,92v)とを有する固定
子(90)と、前記固定子に囲まれる回転子(80)
と、を備えるスイッチトリラクタンスモータ(100)
の制御方法である。前記第1及び第2のコイル(94
u,94v)に対し、前記回転子と前記固定子の間にお
いて前記第1の突極と第2の突極とで同じ方向に磁束を
発生させる第1及び第2の電流(iu,iv)を供給す
る。
【0029】この発明のうち請求項3にかかるものは、
請求項2記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方
法であって、前記第1の相(U)から前記第2の相
(V)への転流の前後において、前記第1及び前記第2
のコイル(94u,94v)に対し、相互に逆方向に電
流を供給する。
【0030】この発明のうち請求項4にかかるものは、
請求項3記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方
法であって、前記固定子(80)は前記第1の相(U)
へと転流される第3の相(W)に対応し、第3のコイル
(94w)が巻回され、前記第1の突極に隣接して配置
される第3の突極(93v,93v)を更に有する。前
記第3の相(W)から前記第1の相(U)への転流の前
後において、前記第1及び前記第3のコイル(94u,
94w)に対し、相互に逆方向に電流を供給する。
【0031】この発明のうち請求項5にかかるものは、
請求項3記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方
法であって、前記第1の相(U)へと転流する第3の相
(W)についての第3の電流(iw)が、前記第1の電
流(iu)よりも小さい値で流れている特定オーバーラ
ップ期間(H’)において、前記回転子(80)の位置
角(θ)と、前記第1の電流とに基づいて、前記第1の
突極(91u,92u)における磁束鎖交数(λ)を求
め(S701〜S706)、当該磁束鎖交数に基づいて
前記特定オーバーラップ期間での前記位置角を改めて求
める(60)。
【0032】この発明のうち請求項6にかかるものは、
請求項5記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方
法であって、前記第1の電流(iu)のみが前記スイッ
チトリラクタンスモータ(100)に供給される真性第
1相期間(U)で前記第1の突極(91u,92u)に
おける磁束鎖交数(λu)を求めるための積分計算の初
期値として、前記特定オーバーラップ期間(H’)にお
いて最後に求められた前記第1の突極(91u,92
u)における磁束鎖交数を採用し、当該磁束鎖交数に基
づいて前記真性第1相期間での前記位置角(θ)を求め
る(60)。
【0033】この発明のうち請求項7にかかるものは、
請求項5及び請求項6のいずれか一つに記載のスイッチ
トリラクタンスモータの制御方法であって、前記特定オ
ーバーラップ期間(H’)において、前記位置角(θ)
と、前記第1の電流(iu)とに基づいて、前記第1の
突極(91u,92u)における磁束鎖交数(λu)を
求めるに際してファジー理論を用いる。
【0034】この発明のうち請求項8にかかるものは、
第1の電流(iw)が流れる第1の相(W)と、前記第
1の電流から転流される第2の電流(iu)が流れる第
2の相(U)とを備えるスイッチトリラクタンスモータ
(100)の制御方法である。前記第1の電流が、前記
第2の電流よりも小さい値で流れている特定オーバーラ
ップ期間(H’)において、前記スイッチトリラクタン
スモータの位置角(θ)と、前記第2の電流とに基づい
て、前記第2の相についての磁束鎖交数(λ)を求め
(S701〜S706)、当該磁束鎖交数に基づいて前
記特定オーバーラップ期間での前記位置角を改めて求め
る(60)。
【0035】この発明のうち請求項9にかかるものは、
請求項8記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方
法であって、前記第2の電流(iu)のみが前記スイッ
チトリラクタンスモータ(100)に供給される真性第
2相期間(U)で前記第2の相についての前記磁束鎖交
数(λu)を求めるための積分計算の初期値として、前
記特定オーバーラップ期間(H’)において最後に求め
られた前記第2の相についての磁束鎖交数を採用し、当
該磁束鎖交数に基づいて前記真性第2相期間での前記位
置角(θ)を求める(60)。
【0036】この発明のうち請求項10にかかるもの
は、請求項8及び請求項9のいずれか一つに記載のスイ
ッチトリラクタンスモータの制御方法であって、前記特
定オーバーラップ期間(H’)において、前記位置角
(θ)と、前記第2の電流(iu)とに基づいて、前記
第2の相(U)についての磁束鎖交数(λu)を求める
に際してファジー理論を用いる。
【0037】この発明のうち請求項11にかかるもの
は、第1の電流(iu)が流れる第1の相(U)と、前
記第1の電流から転流される第2の電流(iv)が流れ
る第2の相(V)とを備えるスイッチトリラクタンスモ
ータ(100)の制御方法である。前記第1の電流及び
前記第2の電流が流れている電流オーバーラップ期間
(H)において、前記スイッチトリラクタンスモータの
位置角(θ)と、前記第2の電流とに基づいて、前記第
2の相についてのインダクタンス(L)を介して(S9
01〜S904)前記第2の相についての磁束鎖交数
(λ)を求め(S905)、当該磁束鎖交数に基づいて
前記電流オーバーラップ期間での前記位置角を改めて求
める(60)。
【0038】この発明のうち請求項12にかかるもの
は、請求項11記載のスイッチトリラクタンスモータの
制御方法であって、前記第2の電流(iv)のみが前記
スイッチトリラクタンスモータ(100)に供給される
真性第2相期間(V)で前記第2の相についての前記磁
束鎖交数(λv)を求めるための積分計算の初期値とし
て、前記電流オーバーラップ期間(H)において最後に
求められた前記第2の相についての磁束鎖交数
(λN-1)を採用し、当該磁束鎖交数に基づいて前記真
性第2相期間での前記位置角(θN)を求める(6
0)。
【0039】この発明のうち請求項13にかかるもの
は、請求項11及び請求項12のいずれか一つに記載の
スイッチトリラクタンスモータの制御方法であって、前
記電流オーバーラップ期間(H)において、前記位置角
(θ)と、前記第2の電流(i v)とに基づいて、前記
第2の相(V)についての磁束鎖交数(λv)を求める
に際して前記インダクタンスの前記位置角についての微
分(dL/dθ)も介される。
【0040】この発明のうち請求項14にかかるもの
は、第1の相(U)に対応し、第1のコイル(94u)
が巻回される第1の突極(92u,91u)と、前記第
1の相から転流される第2の相(V)に対応し、第2の
コイル(94v)が巻回され、前記第1の突極に隣接し
て配置される第2の突極(91v,92v)とを有する
固定子(90)と、前記固定子に囲まれる回転子(8
0)と、を備えるスイッチトリラクタンスモータ(10
0)に対して電流を供給するインバータ(300,30
1)である。当該インバータは前記回転子と前記固定子
の間において前記第1の突極と第2の突極とで同じ方向
に磁束を発生させる第1及び第2の電流(i u,iv)を
前記第1及び第2のコイル(94u,94v)に供給す
る。
【0041】この発明のうち請求項15にかかるもの
は、請求項14記載のインバータ(300,301)で
あって、前記第1の相(U)から前記第2の相(V)へ
の転流の前後において、前記第1及び前記第2のコイル
(94u,94v)に対し、相互に逆方向に電流を供給
する。
【0042】この発明のうち請求項16にかかるものは
請求項15記載のインバータ(301)であって、前記
固定子(80)は前記第1の相(U)へと転流される第
3の相(W)に対応し、第3のコイル(94w)が巻回
され、前記第1の突極に隣接して配置される第3の突極
(93v,93v)を更に有し、前記第3の相(W)か
ら前記第1の相(U)への転流の前後において、前記第
1及び前記第3のコイル(94u,94w)に対し、相
互に逆方向に電流を供給する。
【0043】この発明のうち請求項17にかかるもの
は、第1の電流(iw)が流れる第1の相(W)と、前
記第1の電流から転流される第2の電流(iu)が流れ
る第2の相(U)とを備えるスイッチトリラクタンスモ
ータ(100)の位置角決定機構(200)であって、
前記第1の電流が、前記第2の電流よりも小さい値で流
れている特定オーバーラップ期間(H’)において、前
記スイッチトリラクタンスモータの位置角(θ)と、前
記第2の電流とに基づいて、前記第2の相についての磁
束鎖交数(λ)を求める磁束鎖交数算出部(54a)
と、当該磁束鎖交数に基づいて前記特定オーバーラップ
期間での前記位置角を改めて求める回転位置演算部(6
0)とを備える。
【0044】この発明のうち請求項18にかかるもの
は、請求項17記載のスイッチトリラクタンスモータの
位置角決定機構(200)であって、前記第2の電流
(iu)のみが前記スイッチトリラクタンスモータ(1
00)に供給される真性第2相期間(U)で前記第2の
相についての前記磁束鎖交数(λu)を積分計算で求め
る磁束鎖交数演算部(53)と、前記積分計算の初期値
として、前記特定オーバーラップ期間(H’)において
最後に求められた前記第2の相についての磁束鎖交数を
格納する積分初期値設定部(59)とを更に備える。
【0045】この発明のうち請求項19にかかるもの
は、請求項17及び請求項18のいずれか一つに記載の
スイッチトリラクタンスモータの位置角決定機構(20
0)であって、前記磁束鎖交数算出部(54a)は前記
特定オーバーラップ期間(H’)において、ファジー理
論を用いて前記第2の相(U)についての磁束鎖交数
(λu)を求める。
【0046】この発明のうち請求項20にかかるもの
は、第1の電流(iu)が流れる第1の相(U)と、前
記第1の電流から転流される第2の電流(iv)が流れ
る第2の相(V)とを備えるスイッチトリラクタンスモ
ータ(100)の位置角決定機構(201)であって、
前記第1の電流及び前記第2の電流が流れている電流オ
ーバーラップ期間(H)において、前記スイッチトリラ
クタンスモータの位置角(θ)と、前記第2の電流とに
基づいて、前記第2の相についてのインダクタンス
(L)を介して前記第2の相についての磁束鎖交数
(λ)を求める磁束鎖交数算出部(54b)と、当該磁
束鎖交数に基づいて前記電流オーバーラップ期間での前
記位置角を改めて求める回転位置演算部(60)とを備
える。
【0047】この発明のうち請求項21にかかるもの
は、請求項20記載のスイッチトリラクタンスモータの
位置角決定機構(201)であって、前記第2の電流
(iv)のみが前記スイッチトリラクタンスモータ(1
00)に供給される真性第2相期間(V)で前記第2の
相についての前記磁束鎖交数(λv)を積分計算で求め
る磁束鎖交数演算部(53)と、前記積分計算の初期値
として、前記電流オーバーラップ期間(H)において最
後に求められた前記第2の相についての磁束鎖交数(λ
N-1)を格納する積分初期値設定部(59)とを更に備
える。
【0048】この発明のうち請求項22にかかるもの
は、請求項20及び請求項21のいずれか一つに記載の
スイッチトリラクタンスモータの位置角決定機構(20
1)であって、前記磁束鎖交数算出部(54b)は、前
記電流オーバーラップ期間(H)において、前記位置角
(θ)と、前記第2の電流(iv)とに基づいて、前記
インダクタンスの前記位置角についての微分(dL/d
θ)も介して、前記第2の相(V)についての磁束鎖交
数(λv)を求める。
【0049】この発明のうち請求項23にかかるもの
は、請求項2乃至請求項13に記載のスイッチトリラク
タンスモータの制御方法をコンピュータに実現させるプ
ログラムである。
【0050】
【作用】この発明の内、請求項1にかかるスイッチトリ
ラクタンスモータ、請求項2にかかるスイッチトリラク
タンスモータの制御方法、請求項14にかかるインバー
タにおいては、スイッチトリラクタンスモータ(10
0)に、第1のコイル(94u)に流れる電流(iu
から、第2のコイル(94v)に流れる電流(iv)へ
転流した直後の電流オーバーラップ期間(H)におい
て、第1の突極(92u,91u)で発生した磁束は、
第2の突極(91v,92v)には流れ込まない。
【0051】この発明の内、請求項3にかかるスイッチ
トリラクタンスモータの制御方法、請求項15にかかる
インバータにおいては、回転子(80)と固定子(9
0)の間において第1の突極(92u,91u)と第2
の突極(91v,92v)とで同じ方向に磁束が発生す
る。
【0052】この発明の内、請求項4にかかるスイッチ
トリラクタンスモータの制御方法、請求項16にかかる
インバータにおいては、回転子(80)と固定子(9
0)の間において第1の突極(92u,91u)と第3
の突極(91v,92v)とで同じ方向に磁束が発生す
る。
【0053】この発明の内、請求項5乃至請求項10に
かかるスイッチトリラクタンスモータの制御方法、請求
項17乃至請求項19にかかるスイッチトリラクタンス
モータの位置角決定機構においては、磁束鎖交数(λ)
を介して位置角(θ)についてのフィードバックが行わ
れる。
【0054】この発明の内、請求項11乃至請求項13
にかかるスイッチトリラクタンスモータの制御方法、請
求項20乃至請求項22にかかるスイッチトリラクタン
スモータの位置角決定機構においては、インダクタンス
(L)を用いて磁束鎖交数(λ)が求められる。
【0055】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態.図1は本発明
の第1の実施の形態において採用されるインバータ30
0の回路図である。簡単にいえば、インバータ300
は、図23に示されたインバータ400に対し、スイッ
チングトランジスタTv+,Tv-、フリーホイールダイオ
ードDv+,Dv-の接続をV相コイル94vの巻線方向に
対して反対に設けた構成を有している。
【0056】即ち、U相コイル94u及びW相コイル9
4wに直流電源VDCからそれぞれ電流iu,iwを流す場
合、それぞれ黒丸が付された側から電流が供給され、反
対側から引き抜かれる。フリーホイールダイオード
u+,Du-,Dw+,Dw-によって還流する場合も電流i
u,iwの方向は同じである。しかし、V相コイル94v
に直流電源VDCから供給する場合及びフリーホイールダ
イオードDv+,Dv-によって還流する場合のいずれも、
電流ivは黒丸が付されていない側から供給され、黒丸
が付された側から引き抜かれる。つまりV相コイル94
vはU相コイル94u及びW相コイル94wとは逆方向
に電流が供給される。
【0057】インバータ300によってU相コイル94
u、V相コイル94v、W相コイル94wに対して上記
のようにして電流iu,iv,iwが供給されると、それ
ぞれ突極91uから突極92uへと流れる磁束、突極9
2vから突極91vへと流れる磁束、突極91wから突
極92wへと流れる磁束、を発生させる。つまりV相に
関しては磁束の向きが従来とは反対になる。このため、
位置角θ1u=θ0v以後の電流オーバーラップ期間Hにお
いて電流iuが発生させる磁束は電流ivによる起磁力に
阻まれ、磁束鎖交数λvuは殆どゼロとなる。
【0058】図2は電流オーバーラップ期間Hにおいて
U相コイル94u、V相コイル94vに流れる電流
u,ivの方向、電流ivが突極91v,92vに与え
る磁束鎖交数λvv、電流iuが突極91u,92uに与
える磁束鎖交数λuu、電流iuが突極91w,92wに
与える磁束鎖交数λwuを模式的に示している。
【0059】以上のようにして本実施の形態によれば、
それぞれU相及びV相に対応して隣接して配置された突
極92u,91vあるいは突極92v,91uのいずれ
においても、自身に巻回されたコイル94u,94vに
よって自身に発生する磁束は回転子80と固定子90の
間において同じ方向となる。従ってスイッチトリラクタ
ンスモータに流す電流をU相からV相に転流した直後の
電流オーバーラップ期間HにおいてU相についての磁極
となる突極91u,92uに流れる磁束はV相について
の磁極となる突極91v,92vには流れ込まない。従
ってV相に電流ivが流れる期間のスイッチトリラクタ
ンスモータ100の位置角θの検出においては、U相に
流れる電流iuの影響を排除することができる。従っ
て、図25に示されるようなV相コイル94vに鎖交す
る磁束鎖交数λvvと位置角θの関係のみを較正曲線とし
て用いても精度良く位置角θの検出を行うことができ
る。
【0060】図3は本実施の形態の効果を説明するグラ
フであり、横軸に位置角θ(°)を、縦軸に電流i
v(A)を、それぞれ採っている。グラフL0は式
(3)及び図3に示された較正曲線から計算によって位
置角θを求めて得られた理想値を示す。一方、グラフL
1,L2はそれぞれ、従来と同様にして電流オーバーラ
ップ期間HにおいてU相の電流iuが磁束鎖交数λvu
生成した場合、本実施の形態に示すように磁束鎖交数λ
vuが発生しない場合を示している。
【0061】同図から明白なように、グラフL2は殆ど
グラフL0と重なっており、本実施の形態によって電流
オーバーラップ期間HにおいてU相の電流iuが流れて
も、これがV相に転流した後の位置角θの検出に影響を
殆ど与えないことがわかる。
【0062】しかも本実施の形態によれば、速度情報を
用いて位置角θの検出を行わないので、速度制御系のゲ
インを高めることができ、スイッチトリラクタンスモー
タ100の応答性を向上することもできる。
【0063】かかる効果はスイッチトリラクタンスモー
タ100に流す電流をV相からW相に転流した直後の電
流オーバーラップ期間Hについても同様にして得られる
ことはいうまでもない。
【0064】また、必ずしも三相交流で駆動されるスイ
ッチトリラクタンスモータにのみ適用されるものではな
く、二相、四相等の他の多相交流で駆動されるスイッチ
トリラクタンスモータに適用されてもよい。また固定子
90や回転子80の突極の数も、6−4極に限定される
ものではなく、12−8極、8−6極などの他の極数を
備えたスイッチトリラクタンスモータに適用されてもよ
い。
【0065】第2の実施の形態.第1の実施の形態では
V相についての磁束の向きを変えたので、W相からU相
に転流した直後(位置角θ1w=θ0uの直後)の電流オー
バーラップ期間Hについては、第1の実施の形態の効果
が期待できない。そこで本実施の形態では、当該期間に
おいて(後述するように、正確には若干異なる期間であ
るが)、減少しつつある電流iwがU相の磁極となる突
起91u,92uに流れ込んでも、これによる位置角θ
の誤差を低減する技術を採用する。
【0066】図4は本実施の形態において採用される位
置角決定機構200の構成を例示するブロック図であ
る。
【0067】位置角決定機構200において推定相選択
処理部51が設けられている。推定相選択処理部51は
最大電流相選択部51aと検出相選択部51bとを備え
ている。最大電流相選択部51aには、各相に流れる電
流iu,iv,iwが供給される。これら三者の中で最大
値を採る電流izに対応する相がインバータ(例えば図
1に示されたインバータ300)によって励磁されてい
る相であると判断し、当該相を示す励磁相信号Z(Zは
U,V,Wのいずれか一つを示す)が出力される。検出
相選択部51bにはU相コイル94u、V相コイル94
v,W相コイル94wの電圧vu,vv,vwが入力され
ており、これらのうち、励磁相Zに対応する電圧v
z(zはu,v,wのいずれか一つを示す)が出力され
る。
【0068】推定相選択処理部51の動作は、ノイズを
無視できる理想的な場合には図5に示されるフローチャ
ートで実現されてもよい。ステップS501において電
流i u,iv,iwが入力される。ステップS502に進
み、電流iuが電流ivより大きいかが判断される。判断
結果が「YES」であればステップS504に進む。判
断結果が「NO」であればステップS503に進む。ス
テップS503では電流ivが電流iwより大きいかが判
断される。判断結果が「YES」であればステップS5
05に進む。判断結果が「NO」であればステップS5
06に進む。
【0069】ステップS504ではU相の方がV相より
も大きな電流が流れていた事に基づき、インバータによ
って励磁されている相はU相であると判断し、励磁相信
号Zは励磁相がU相である旨を出力する(図中、励磁相
信号Uとしている)。同様にしてステップS505では
V相の方がW相よりも大きな電流が流れていた事に基づ
き、励磁相がV相である旨(図中、励磁相信号Vとして
いる)を出力する。同様にしてステップS506では励
磁相がW相(図中、励磁相信号Wとしている)である旨
を出力する。
【0070】ステップS504,S505,S506が
実行された後は、それぞれステップS507,S50
8,S509により、電流izと電圧vzとして、電流i
uと電圧vu、電流ivと電圧vv、電流iwと電圧vwが設
定される。
【0071】図4に示された推定相選択処理部51の動
作でも、図5に示されたフローチャートの動作でも、励
磁相Zの判定は各相の電流iu,iv,iwの大小関係に
基づいている。従って、図24に示されたスイッチング
トランジスタのオン/オフや、図26に示された電流オ
ーバーラップ期間Hのいずれともずれた期間として励磁
相が判断される。
【0072】図6は励磁相の判断を、W相からU相への
転流時点近傍で示すタイミングチャートである。ここで
時刻t1wは位置角θ1wに対応してスイッチングトランジ
スタTw+,Tw-がオフする時刻であり、時刻touは位置
角θouに対応してスイッチングトランジスタTu+,Tu-
がオンする時刻である。例えば図1に示されるインバー
タ300において、時刻t1w=touにおいてスイッチン
グトランジスタの動作によってW相からU相へと転流を
行う制御が行われても、その後の電流オーバーラップ期
間H中で電流iu=iwとなる時刻t1w’=tou’になっ
て初めて、励磁相ZはU相であると判断される。
【0073】図4に戻り、位置角決定機構200におい
て磁束鎖交数演算部53は、励磁相に対応した電流
z、電圧vzを受け、V相について示された式(3)を
各相に読み替えて磁束鎖交数λを求める。例えば図6に
即して言えば時刻t1w’=tou’以前では電流iw、電
圧vwに基づいて磁束鎖交数λwwを求める。
【0074】一方、位置角決定機構200において磁化
曲線モデル部54aは、後述する近似によって磁束鎖交
数を求める磁束鎖交数算出部として機能する。そしてこ
の2つの求め方のいずれかによって求められた磁束鎖交
数λと、インバータに流れる電流に基づき、図25に示
される較正曲線を用いて、回転位置演算部60は位置角
θを求める演算を行う。
【0075】磁束鎖交数λを求める方法を切り替えるた
め、位置角決定機構200はフロー切り替え機構58を
備えている。もちろん、これと同様の機能が実現できれ
ばソフトウェアの処理を採用してもよいが、便宜上、1
つのANDゲート58aと3つのスイッチ58b,58
c,58dを用いてフロー切り替え機構58を構成した
場合を例示している。
【0076】位置角決定機構200において電流iu
v,iwは電流オーバーラップ判定部57にも与えられ
る。ここでは測定している時点が電流オーバーラップ期
間H内であるか否かに対応してそれぞれ値1,0を採る
判定信号xを出力する。かかる判断は電流iu,iv,i
wの2つが所定値以上であること、理想的には非零であ
ることを検出することによって実現することができる。
【0077】また位置角決定機構200において励磁相
信号Zは相互誘導作用判定部56にも与えられる。ここ
では励磁相がU相であるか否かに対応してそれぞれ値
1,0を採る判定信号yを出力する。
【0078】ANDゲート58aにおいて判定信号x,
yの論理積を採ることにより、ANDゲート58aの出
力は、iu>iw>0である電流オーバーラップ期間H
(以下「特定オーバーラップ期間H’」とも称す)内で
あるか否かに対応して変動する。なお図6に示されるよ
うに、特定オーバーラップ期間H’の終期は電流オーバ
ーラップ期間Hの終期と一致するが、その始期は電流オ
ーバーラップ期間Hの始期よりも遅れる。
【0079】特定オーバーラップ期間H’内である場合
にはスイッチ58cをオンにし、積分初期値設定部59
から式(3)の計算のための初期値が新たに磁束鎖交数
演算部53に与えられる。但し特定オーバーラップ期間
H’内ではスイッチ58dによって磁化曲線モデル部5
4aの出力を回転位置演算部60に与えさせる。特定オ
ーバーラップ期間H’内でない場合には、スイッチ58
cをオフにし、スイッチ58dを介して磁束鎖交数演算
部53の出力を回転位置演算部60に与えさせる。
【0080】特定オーバーラップ期間H’内でない場合
には、U相、W相の場合も読み替えて、式(3)に基づ
いて求められた磁束鎖交数λが回転位置演算部60での
演算に採用され、位置角θが決定される。これは特に電
流オーバーラップ期間H以外では従来から行われてきた
手法と同様である。また第1の実施の形態を採用するこ
とにより、電流オーバーラップ期間H内であっても、U
相からV相への転流時、V相からW相への転流時におい
て位置角θを正確に求めることができる。しかし、第1
の実施の形態で問題を回避できない、W相からU相への
特定オーバーラップ期間H’では、磁化曲線モデル部5
4aの近似計算によって磁束鎖交数を求める。
【0081】図7及び図8は両者相まって位置角決定機
構200の上述の動作を概念的に示すフローチャートで
ある。まず図7に示されたステップS601〜S610
において電流オーバーラップ期間H内であるか否かが判
断され、電流オーバーラップ判定部57の動作に対応し
ている。まずこれらのステップに移行する前にカウント
値Cは0に設定されているものとする。
【0082】ステップS601において電流iu,iv
wが入力され、ステップS602において電流iuは0
か否かが判断される。もちろんこの判断はノイズを無視
した理想的な場合を例示しており、実際には許容される
最低値よりも小さいか否かが判断されることになる。以
下のステップS604,S606についても同様であ
る。
【0083】ステップS602の判断結果が「YES」
であればそのまま、「NO」であればステップS603
においてカウント値Cを1だけインクリメントして、い
ずれもステップS604に進む。
【0084】ステップS604において電流ivは0か
否かが判断される。ステップS604の判断結果が「Y
ES」であればそのまま、「NO」であればステップS
605においてカウント値Cを1だけインクリメントし
て、いずれもステップS606に進む。
【0085】ステップS606において電流iwは0か
否かが判断される。ステップS606の判断結果が「Y
ES」であればそのまま、「NO」であればステップS
607においてカウント値Cを1だけインクリメントし
て、いずれもステップS608に進む。
【0086】ステップS608ではカウント値Cの値が
1より大きいか否かを判断する。カウント値Cの値が1
より大きければステップS602,S604,S606
の少なくとも2つにおいて判断結果が「NO」であり、
電流iu,iv,iwの2つが非零であると判断されたこ
とになる。従ってその場合には電流オーバーラップ期間
H内であるとしてステップS608の判断結果は「YE
S」となり、ステップS609へと進み、判定信号xに
1を設定する。本フローチャートにおいて記号「=」は
その左辺に右辺の値を設定することを示している。ステ
ップS608における判断結果が「NO」であれば、ス
テップS610へと進み、電流オーバーラップ期間H内
ではないとして判定信号xに0を設定する。ステップS
609,S610のいずれの場合も、新たにステップS
601〜S608が実行される事に備えて、カウント値
Cに0をセットしておく。
【0087】ステップS609,S610のいずれが実
行された場合でも、接続子J1を介して図8のステップ
S611に進み、励磁相信号Zが入力される。ステップ
S612ではステップS611で入力された励磁相信号
Zについての判断が実行される。励磁相がU相であれば
ステップS613に進んで判定信号yに1を、U相でな
ければステップS614に進んで判定信号yに0を、そ
れぞれ設定する。つまりステップS611〜S614は
相互誘導作用判定部56の動作に対応している。
【0088】ステップS615はANDゲート58aの
動作に対応しており、判定信号x,yの論理積が0であ
るか否かが判断される。即ち、判定信号x,yの少なく
ともいずれか一方が0である場合にはステップS616
に、判定信号x,yの双方が1である場合にはステップ
S621に、それぞれ進む。
【0089】ステップS616〜S620は、特定オー
バーラップ期間H’内でない場合の処理であって、まず
ステップS616でスイッチ58cがオフしているか否
かについて判断する。オフしている場合は、既に式
(3)の計算が行われており、これに引き続いて新たな
電流iz、電圧vzを用いてステップS619で式(3)
に基づいて磁束鎖交数λを計算する。オンしている場合
は特定オーバーラップ期間H’から初めて抜け出た場合
の磁束鎖交数λを計算するので、ステップS617へ進
み、スイッチ58cを経由して積分初期値設定部59か
ら初期値を磁束鎖交数演算部53へ与え、その後ステッ
プS618においてスイッチ58cをオフする。ステッ
プS618,S619のいずれが実行された場合でも、
ステップS620に進み、スイッチ58dを介して磁束
鎖交数演算部53で求められた磁束鎖交数λを回転位置
演算部60に与える。これにより磁束鎖交数演算処理は
終了し、図示されないメインルーチンへと復帰する。
【0090】ステップS621以降は、特定オーバーラ
ップ期間H’内での処理であって、スイッチ58dを介
して磁化曲線モデル部54aで求められた磁束鎖交数λ
を回転位置演算部60に与える。更にこの磁束鎖交数λ
を用い、ステップS622において、積分初期値設定部
59に格納される式(3)のための積分初期値を更新す
る。そしてスイッチS623においてスイッチ58cを
オンし、当該積分初期値を磁束鎖交数演算部53に与え
る。ステップS622,S623は特定オーバーラップ
期間H’内においても繰り返し実行されるが、これは回
転位置演算部60に与えられる磁束鎖交数λには寄与し
ない。ステップS617の準備のために行われる処理で
ある。
【0091】以上のようにして、特定オーバーラップ期
間H’からU相についての電流iuのみが流れる状態
(本明細書において「真性U相期間」と称す)に移行す
る際には、特定オーバーラップ期間H’において磁化曲
線モデル部54aの近似計算によって最後に求められ
た、即ち真性U相期間の直前に求められた磁束鎖交数λ
uを初期値として、式(3)の積分によって磁束鎖交数
λuを計算する。その一方、特定オーバーラップ期間
H’へと移行する際には、それまでの期間で最後に求め
られていた、即ち特定オーバーラップ期間H’の直前で
求められていた位置角θを初期値として、以下に述べる
方法で磁束鎖交数λを求める。そのため、図示されては
いないが、図8の「復帰」の後にスイッチ58bが一時
的にオンされ、これを介して回転位置演算部60から得
られた位置角θがサンプリングされて回転位置記憶部5
5へ伝達される。そして回転位置記憶部55は特定オー
バーラップ期間H’中、磁化曲線モデル部54aでの近
似計算の初期値として、その直前に回転位置演算部60
で求められた位置角θを記憶する。
【0092】図9は磁化曲線モデル部54aの構成を例
示するブロック図である。また図10は磁化曲線モデル
部54aの動作を示すフローチャートであり、ステップ
S621に対応している。
【0093】磁化曲線モデル部54aは例えばファジー
判断部541と線形補間部542とを備えている。ファ
ジー判断部541には最大電流相選択部51aから電流
zが、線形補間部542には回転位置記憶部53から
位置角θが、それぞれ与えられる。これは図10のステ
ップS701で実行される。そして最大電流相選択部5
1aは電流izと、例えば図25に示された較正曲線に
基づいて設定されるメンバーシップ関数とから、複数
個、例えば7個の暫定的な磁束鎖交数λ(θ1),λ
(θ2),…,λ(θ7)を求める。これはステップS7
02で実行される。そして線形補間部542はこれらの
暫定的な磁束鎖交数λ(θ1)〜λ(θ7)と、回転位置
記憶部53から与えられた位置角θとに基づいて磁束鎖
交数λを求める。これはステップS703〜S706に
対応する。
【0094】ステップS703においてまずパラメータ
jを0に設定する。そしてステップS704でjを1だ
けインクリメントしつつ、ステップS705を繰り返し
実行する。ステップS705では回転位置記憶部53か
ら得られた位置角θが位置角θj以上で位置角θj+1以下
となるか否かを判断する。特定オーバーラップ期間H’
で位置角θが通常採り得る値に鑑みて、例えば位置角θ
1,θ2,θ3,θ4,θ 5,θ6,θ7をそれぞれ50.
0,52.5,57.5,65.0,72.5,77.
5,82.5(°)に設定しておけば、j=1〜6のい
ずれかでステップS705の判断基準となる不等式が満
足される(固定子90と回転子80との対称性により、
75°<θ<120°では図25において150°−θ
のグラフを参照する)。
【0095】そしてステップS706に進み、ステップ
S705の判断基準を満足させたjに対して、式(4)
を用いた線形補間によって、回転位置記憶部53から得
られた位置角θに対する磁束鎖交数λ(θ)を求める。
【0096】
【数4】
【0097】その後は、図8を参照して、ステップS6
22に処理が進み、ステップS622,S623を経由
して図示されないメインルーチンに復帰する。そして、
回転位置演算部60によって改めて位置角θが求められ
る。
【0098】以上のようにして、磁化曲線モデル部54
aは、回転位置演算部60による位置角θと、新たに測
定された電流izとを用いて磁束鎖交数λを求める。そ
して、この求めた磁束鎖交数λから回転位置演算部60
が新たに位置角θを求める。このようにして磁束鎖交数
λを介して位置角θについてのフィードバックを行うこ
とにより、特定オーバーラップ期間H’においても回転
位置演算部60が用いる較正曲線として図25に相当す
るもの一つのみを採用しても、位置角θを精度良く算出
することができる。
【0099】以下、ファジー判断部541の動作を説明
する。式(5)は電流iについての磁束鎖交数λの推論
規則である。
【0100】
【数5】
【0101】また図11は式(5)電流iについてのメ
ンバーシップ関数を示すグラフである。ここでは電流の
単位として例えばアンペアを採用している。図12は電
流iが10.5アンペアの場合の適合度を例示するグラ
フである。ここではメンバーシップ関数A3,A4は折れ
線で規定されており、メンバーシップ関数A3,A4につ
いてのそれぞれ適合度μA3,μA4は、1+(10.5−
10)/(10−12)=0.75,0+(12−1
0.5)/(12−10)=0.25と求められる。ま
たその他のメンバーシップ関数についての適合度は0と
なる。
【0102】式(6)は適合度と式(5)の推論規則に
基づいて磁束鎖交数λを求める演算を示しており、適合
度μAmに対して推論規則に示された値Λmの重み付けを
与えた加算が行われている。
【0103】
【数6】
【0104】このようにファジー理論による磁束鎖交数
λの計算は、較正曲線を得るために予め測定しておくべ
き電流のバリエーションを低減することができて望まし
い。このようなファジー理論を用いた磁束鎖交数λの計
算は、位置角θの計算手法において本件とは異なるもの
の、例えば上述の文献に示されている。
【0105】なお、本実施の形態では第1の実施の形態
を前提としているが、必ずしもインバータ300を採用
する場合のみならず、従来のインバータ400を採用し
た場合にも適用できる。つまり、U相からV相への、ま
たV相からW相への転流の際にも図10のフローチャー
トを採用することができる。この場合、相互誘導作用判
定部56による判定信号yを必要とせず、従ってアンド
ゲート58aも必要ない。図13はこのような変形を示
すフローチャートである。図8におけるステップS61
1〜S614は不要であり、接続子J1からステップS
615に直接に処理が進み、かつステップS615は
「x=0であるか」という判断を行うステップS624
に置換される。そしてX=0であればステップS624
の判断はYESとなってステップS616へと進み、X
=1であればステップS624の判断はNOとなってス
テップS621へと進む。その後の処理は図8に示され
たフローチャートと同様に進む。
【0106】第3の実施の形態.本実施の形態でも、必
ずしもインバータ300を採用する場合のみならず、図
23に示されるような従来のインバータを採用した場合
にも適用できる手法を提示する。例えば減少しつつある
電流iuによる磁束鎖交数λvuがV相の磁極となる突起
91v,92vに流れ込んでも、これによる位置角θの
誤差を低減する技術を採用する。
【0107】V相の磁極となる突起91v,92vにお
いて、自身に巻回されるV相コイル94vに流れる電流
vによって与えられる磁束鎖交数数λvvの時間微分を
考えると、式(7)となる。
【0108】
【数7】
【0109】但しインダクタンスLはV相コイル94v
のインダクタンスであって、本来的には電流iv及び位
置角θの関数である。しかし、図24、図25を参照し
て理解されるように、U相からV相への転流時近傍、即
ちθ=75°近傍では磁束鎖交数λvvは電流ivに関し
てほぼ線形であり、インダクタンスLは位置角θのみの
関数として近似している。また角周波数ωは位置角θの
時間微分である。
【0110】そして式(7)はある時刻tの近傍の微小
時間Δtにおいて式(8)で近似できる。
【0111】
【数8】
【0112】ここで、Laveは、当該微小時間Δt中で
のインダクタンスLの平均値であり、Δλvvは磁束鎖交
数λvvの、Δivは電流ivの、Δθは位置角θの、それ
ぞれ微小時間Δt中での変動分を示す。
【0113】図14は励磁相の判断を、U相からV相へ
の転流時点近傍で示すタイミングチャートである。ここ
で時刻tovは位置角θ1u,θovに対応しており、スイッ
チングトランジスタTu+,Tu-がオフ、スイッチングト
ランジスタTv+,Tv-がオンする時刻である。なお、電
流iv、位置角θを求めるためのサンプリング時刻とし
て、時刻tK-2,tK-1,tK,tN-1,tNを例示してい
る。但し図においてはtK-2<tK-1<tov<tK<tN-1
<te<tNの関係にあり、時刻teは実質的に電流iu
0となる時刻であって電流オーバーラップ期間Hの終期
である。
【0114】時刻tM-1,tMにおける磁束鎖交数λvv
それぞれλM-1,λMとし、時刻tM- 1,tMにおける電流
vをそれぞれiM-1,iMとし、時刻tM-1,tMにおけ
る位置角θをそれぞれθM-1,θMとし、位置角θMでの
dL/dθの値をdL/dθ]Mとして表すと、式
(8)は式(9)で表すことができる。
【0115】
【数9】
【0116】式(9)においてインダクタンスLの平均
値Lave及び位置角θMは、式(10)を用いて求めるこ
とができる。
【0117】
【数10】
【0118】但し角速度ωM-1は1サンプル周期Tにお
いて一定であると近似している。例えば角速度ω
M-1は、1サンプル周期前、及び2サンプル周期前に求
められた位置角θM-1,θM-2を用いてωM-1=(θM-1
θM-2)/Tとして計算できるので、結局位置角θMは式
(11)で計算できる。
【0119】
【数11】
【0120】以上のことから、時刻tMでの磁束鎖交数
λMは、磁束鎖交数λM-1と、位置角θM-1,θM-2、電流
M-1,iM、インダクタンスLM-1,LMと、インダクタ
ンスの微分値dL/dθ]Mに基づいて、求めることが
できる。インダクタンスLM-1,LMと、インダクタンス
の微分値dL/dθ]Mは、位置角位置角θM-1,θM
より、図25に示された較正曲線から得ることができ
る。あるいは予めテーブルとしてインダクタンスL及び
その微分値dL/dθを、位置角θに関してのテーブル
として設定しておいても良い。
【0121】このようにして求められた磁束鎖交数λM
と、電流iMと、較正曲線とが使用され、改めて位置角
θMを求め、これを更新する。
【0122】本実施の形態では電流オーバーラップ期間
Hにおいて上述のようにして位置角θMを求めるので、
その最初には上述の説明でK=Mとおいて、真性U相の
最後に求められていた磁束鎖交数λK-1を用いて磁束鎖
交数λKが求まり、最終的な位置角θKも求められる。そ
の後は、磁束鎖交数λvvの初期値は真性U相で求めたも
のとは異なり、電流オーバーラップ期間Hで求められた
ものが採用されるが、上記手順がサンプリング毎に繰り
返される。従って式(3)の計算を用いることが無く、
従って式(2)に存在するdλvu/dtの影響を受ける
ことなく、図25に示された較正曲線を用いて、精度良
く位置角θを求めることができる。
【0123】図15は本実施の形態において採用される
位置角決定機構201の構成を例示するブロック図であ
る。位置角決定機構201は図4に示された位置角決定
機構200と同様にして、検出相選択部51b、磁束鎖
交数演算部53、回転位置記憶部55、電流オーバーラ
ップ判定部57、積分初期値設定部59、回転位置円算
部60を有している。しかし、位置角決定機構200の
最大電流相検出部51aは電流相選択部51cに、磁化
曲線モデル部54aは磁化曲線モデル部54bに、それ
ぞれ置換されている。またアンドゲート58aは省略さ
れている。
【0124】検出相選択部51b及び電流相選択部51
cには、いずれも転流タイミング信号Qが与えられる。
検出相選択部51b及び電流相選択部51cからは、転
流タイミング信号Qが与えられる度に、U相、V相、W
相のいずれか一つに循環的に対応して更新される電圧v
z、電流iz(zはu,v,wのいずれか一つを示す)が
それぞれ出力される。
【0125】電流オーバーラップ判定部57は位置角決
定機構200における動作と同様にして、換言すればス
テップS601〜S609(図7)を実行して、判定信
号xを出力する。スイッチ58c,58dのオン/オフ
は第2の実施の形態と同様に行われる。但し、ステップ
S609,S610からステップS616,S621に
至るまでは図13に示されたステップS624が実行さ
れる。これにより、特定オーバーラップ期間H’(図
6)ではなく、その始期と終期にそれぞれ最大限サンプ
リング期間Tの誤差は生じうるものの、電流オーバーラ
ップ期間HにおいてステップS621が実行されること
になる。
【0126】図16は磁化曲線モデル部54bの動作を
示すフローチャートである。磁化曲線モデル部54bも
磁束鎖交数算出部として機能する。図16に示されたフ
ローチャートはステップS621に対応しており、例え
ばM≧Kに設定される。先ずステップS901において
位置角θM-1,θM-2、電流iM-1を入力する。例えば1
サンプル周期前の位置角θM-1は回転位置記憶部55が
格納しており、2サンプル周期前の位置角θM-2は、電
流相選択部51cから得られた1サンプル周期前の電流
電流iM-1と共に、磁化曲線モデル部54bが記憶して
おくことができる。
【0127】ステップS902において、式(11)を
計算し、位置角θMを仮に求める。そしてステップS9
03において電流相選択部51cから現在の電流iM
入力する。電流iM、位置角θMを用いて図25に例示さ
れる較正曲線から、あるいは予めこれらに関するテーブ
ルとして求めておいたインダクタンスLから、インダク
タンスLMを求める。同様にして、微分値dL/dθ]M
を求める。また同様にして電流iM-1、位置角θM-1を用
いてインダクタンスLM-1を求め、式(10)に基づい
てインダクタンスの平均値Laveを求める。磁化曲線モ
デル部54bが1サンプル周期前のインダクタンスL
M-1を記憶していても良く、その場合にはステップS9
04においては電流iM-1、位置角θM-1を用いる必要は
ない。
【0128】あるいは図16においてステップS904
のブロックに示されるように、電流iM-1,iMを用いる
ことなくインダクタンスLMや微分値dL/dθ]Mを求
めても良い。上述のようにインダクタンスLは位置角θ
のみの関数として近似出来るからである。その場合、ス
テップS903とS904とはその順序を入れ替えても
良い。
【0129】磁化曲線モデル部54bによって記憶され
た1サンプル前に求められた磁束鎖交数λM-1と、上述
のようにして求められ、あるいは記憶されていた値か
ら、式(9)を計算して磁束鎖交数λMが求められる。
これによりインダクタンスLによる磁束鎖交数演算処理
は終了し、処理がステップS622(図8)へと進む。
この後は第2の実施の形態と同様にしてステップS62
2,S623を経由して図示されないメインルーチンへ
と復帰し、回転位置演算部60によって改めて位置角θ
Mが求められる。更にその後は、パラメータMが1ずつ
更新されて上述の処理が進む。
【0130】図14に示されるように、時刻te直後の
サンプリングタイミングの時刻tNでは既に電流オーバ
ーラップ期間Hを経過している。よってステップS61
0(図7)に示されるようにx=0に設定され、ステッ
プS624(図13)の判断によってステップS616
へと進む。そして時刻tN-1において求められ積分初期
値設定部59に記憶された磁束鎖交数λN-1を積分初期
値として、磁束鎖交数演算部53で式(3)を用いて、
時刻tNでの磁束鎖交数λNを計算する。そして磁束鎖交
数λNに基づいて回転位置演算部60によって位置角θN
が求められる。これ以降は新たに電流オーバーラップ期
間Hが開始するまでは式(3)を用いた計算により磁束
鎖交数λを求め、ひいては位置角θを求めることにな
る。
【0131】もちろん、本実施の形態で示されたステッ
プS901の内容をW相からU相に転流する際の電流オ
ーバーラップ期間Hにおいてのみ採用し、U相からV相
へ、またV相からW相へ転流する際の電流オーバーラッ
プ期間Hにおいて、第1の実施の形態に示される技術を
採用してもよい。
【0132】第4の実施の形態.図17は本発明の第4
の実施の形態において採用されるインバータ301の回
路図である。簡単にいえば、インバータ301は、図2
3に示されたインバータに対し、スイッチングトランジ
スタ及びフリーホイールダイオードを、いずれもスイッ
チングトランジスタとフリーホイールダイオードとの並
列接続に置換した構成を有している。
【0133】U相に関して具体的に説明すると、直流電
源VDCの正極にはスイッチングトランジスタTu1+,T
u0+のそれぞれの正側端(例えばコレクタ)とフリーホ
イールダイオードDu0+,Du1+のそれぞれのカソードが
共通に接続されている。また直流電源VDCの負極にはス
イッチングトランジスタTu0-,Tu1-のそれぞれの負側
端(例えばエミッタ)とフリーホイールダイオードD
u1-,Du0-のそれぞれのアノードが共通に接続されてい
る。そしてU相コイル94uの黒丸が付された側にはス
イッチングトランジスタTu0+の負側端、スイッチング
トランジスタTu1-の正側端、フリーホイールダイオー
ドDu1+のアノード、フリーホイールダイオードDu0-
カソードが共通に接続されている。またU相コイル94
uの黒丸が付されていない側にはスイッチングトランジ
スタTu1+の負側端、スイッチングトランジスタTu0-
正側端、フリーホイールダイオードDu0+のアノード、
フリーホイールダイオードDu1-のカソードが共通に接
続されている。
【0134】V相に関して具体的に説明すると、直流電
源VDCの正極にはスイッチングトランジスタTv1+,T
v0+のそれぞれの正側端(例えばコレクタ)とフリーホ
イールダイオードDv0+,Dv1+のそれぞれのカソードが
共通に接続されている。また直流電源VDCの負極にはス
イッチングトランジスタTv0-,Tv1-のそれぞれの負側
端(例えばエミッタ)とフリーホイールダイオードD
v1-,Dv0-のそれぞれのアノードが共通に接続されてい
る。そしてV相コイル94vの黒丸が付された側にはス
イッチングトランジスタTv0+の負側端、スイッチング
トランジスタTv1-の正側端、フリーホイールダイオー
ドDv1+のアノード、フリーホイールダイオードDv0-
カソードが共通に接続されている。またV相コイル94
vの黒丸が付されていない側にはスイッチングトランジ
スタTv1+の負側端、スイッチングトランジスタTv0-
正側端、フリーホイールダイオードDv0+のアノード、
フリーホイールダイオードDv1-のカソードが共通に接
続されている。
【0135】W相に関して具体的に説明すると、直流電
源VDCの正極にはスイッチングトランジスタTw1+,T
w0+のそれぞれの正側端(例えばコレクタ)とフリーホ
イールダイオードDw0+,Dw1+のそれぞれのカソードが
共通に接続されている。また直流電源VDCの負極にはス
イッチングトランジスタTw0-,Tw1-のそれぞれの負側
端(例えばエミッタ)とフリーホイールダイオードD
w1-,Dw0-のそれぞれのアノードが共通に接続されてい
る。そしてW相コイル94wの黒丸が付された側にはス
イッチングトランジスタTw0+の負側端、スイッチング
トランジスタTw1-の正側端、フリーホイールダイオー
ドDw1+のアノード、フリーホイールダイオードDw0-
カソードが共通に接続されている。またW相コイル94
wの黒丸が付されていない側にはスイッチングトランジ
スタTw1+の負側端、スイッチングトランジスタTw0-
正側端、フリーホイールダイオードDw0+のアノード、
フリーホイールダイオードDw1-のカソードが共通に接
続されている。
【0136】本実施の形態では各相のコイルの巻線方向
のいずれに対してもスイッチングトランジスタとフリー
ホイールダイオードとの並列接続が設けられている。従
って、これらのスイッチングトランジスタの導通を制御
することにより、各相のコイルのいずれの方向にも電流
を流すことができる。これにより、第1の実施の形態と
同様にして、それぞれU相及びV相に対応して隣接して
配置された突極92u,91vあるいは突極92v,9
1uのいずれにおいても、自身に巻回されたコイル94
u,94vによって自身に発生する磁束は回転子80と
固定子90の間において同じ方向となる。従って第1の
実施の形態と同様に電流オーバーラップ期間Hにおいて
U相についての磁極となる突極91u,92uに流れる
磁束がV相についての磁極となる突極91v,92vに
は流れ込まない。そして第1の実施の形態と同様に図2
5に示されるようなV相コイル94vに鎖交する磁束鎖
交数λvvと位置角θの関係のみを較正曲線として用いて
も正確に行うことができる。しかも、本実施の形態では
スイッチングトランジスタの導通を制御することによ
り、W相からU相へと転流するさいにも、第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0137】図18はスイッチングトランジスタ
u0+,Tu0-,Tu1+,Tu1-,Tv0+,Tv 0-,Tv1+
v1-,Tw0+,Tw0-,Tw1+,Tw1-のオン/オフのタ
イミングを示すタイミングチャートである。位置角θ0u
〜θ1uにおいてスイッチングトランジスタTu0+,Tu0-
のみがオンすることによりU相コイル94uに電流iu
が図中の矢印方向へと流れる。そして位置角θ0v(=θ
1u)〜θ1vにおいてはスイッチングトランジスタ
v1+,Tv1-のみがオンすることによりV相コイル94
vに電流ivが図中の矢印方向と反対方向に流れる。従
って第1の実施の形態と同様にして電流オーバーラップ
期間HにおいてU相についての磁極となる突極91u,
92uに流れる磁束がV相についての磁極となる突極9
1v,92vには流れ込まない。
【0138】同様にして位置角θ0w(=θ1v)〜θ1w
おいてスイッチングトランジスタT w0+,Tw0-のみがオ
ンすることによりW相コイル94wに電流iwが図中の
矢印方向へと流れる。また位置角θ2u(=θ1w)〜θ3u
においてスイッチングトランジスタTu1+,Tu1-のみが
オンすることによりU相コイル94uに電流iuが図中
の矢印方向と反対方向に流れる。また位置角θ2v(=θ
3u)〜θ3vにおいてスイッチングトランジスタTv0+
v0-のみがオンすることによりV相コイル94vに電
流ivが図中の矢印方向に流れる。また位置角θ2w(=
θ3v)〜θ3wにおいてスイッチングトランジスタ
w1+,Tw1-のみがオンすることによりW相コイル94
wに電流iwが図中の矢印方向と反対方向に流れる。
【0139】以上のようにスイッチングトランジスタT
u0+,Tu0-,Tv0+,Tv0-,Tw0+,Tw0-,Tu1+,T
u1-,Tv1+,Tv1-,Tw1+,Tw1-のオン/オフを制御
することにより、いずれの相間の転流の際にも、第1の
実施の形態の効果を得ることができる。
【0140】図19は図18に示されたスイッチングを
採用してスイッチトリラクタンスモータ(図中SRMと
して示す)79を駆動する制御システムを例示するブロ
ック図である。スイッチトリラクタンスモータ79とし
ては、例えば図22に示されたスイッチトリラクタンス
モータ100が採用される。回転位置演算部78はスイ
ッチトリラクタンスモータ79に流れる巻線電流i、印
加した電圧vに基づき、適当な演算方法に則って位置角
θを求める。このようにして得られた位置角θを時間微
分して、速度演算部76は角速度ωを求める。このよう
にして得られた角速度ωは、角速度指令ω*と共に、P
I演算を行う速度制御演算部71に与えられる。速度制
御演算部71は角速度指令ω*通りの角速度でスイッチ
トリラクタンスモータを駆動するのに必要なトルクを計
算する。このようにして計算されたトルクはトルク/電
流換算部72で、各相コイルに流すべき電流値の振幅に
換算される。そして、例えば図17に示されるように、
各相コイルの黒丸が付された側からその反対側へ流れる
方向を正とし、電流極性発生部75は当該電流の極性の
正負を決定する。図19ではこの電流値の正負の決定を
便宜上、乗算器70で示している。
【0141】符号が決定された電流値は励磁電流指令発
生部73に送られ、当該電流を流すべき期間を決定す
る。この際、位相制御部77によって現状の位置角θを
参照している。励磁電流指令発生部73の出力は電流制
御部74に送られ、ここでインバータ301のスイッチ
ングトランジスタのオン/オフを制御するスイッチング
信号Jに変換される。この際、現状の検出電流iを参照
している。
【0142】電流極性発生部75以外は従来の技術を採
用して図19に示された構成を実現することができる。
例えば回転位置演算部78の実現には上述の公報に開示
された技術や、上述の論文に開示された技術を採用する
ことができる。
【0143】図20は電流極性発生部75の動作を示す
フローチャートである。かかる動作を行うならば電流極
性発生部75はハードウェアで構成してもよいし、上記
フローチャートを実現するソフトウェアを実行させるコ
ンピュータあるいはその一部であってもよい。励磁電流
指令発生部73からのトリガ信号を受け、ステップS8
01において電流極性F1を入力する。これは後述する
ステップS809において記憶されていた、前回流して
いた電流の極性である。次にステップS802において
この電流極性F1の極性を反転する。例えば図20のス
テップS802のブロック中に示されるように、電流極
性F1の値に(−1)を乗じてこれを更新する。そして
乗算器へと電流極性F1を出力し、またステップS80
9で電流極性F1を記憶する。その後、図示されないメ
インルーチンへと復帰する。
【0144】これにより、図18を用いて説明したよう
に、各相コイルには、黒丸が付された側から反対側へ
と、その逆へと、相間で転流されるたびに交互に電流が
流れる。
【0145】効果の例示.図21は、本発明の効果を例
示するグラフである。同図(a),(b),(c)はそ
れぞれ電流iu,iv,iwの経時変化を、同図(d)は
従来の技術による位置角θの演算誤差を、それぞれ例示
している。また同図(e)は実施の形態1による位置角
θの演算誤差を示している。実施の形態1で述べたよう
に、U相からV相への転流、V相からW相への転流にお
いては磁束鎖交数λvu,λwvの影響を受けない。これを
反映して、図21(e)のグラフは同図(d)のグラフ
と比較して、V相及びW相での演算誤差が低減してい
る。しかしながら、W相からU相への転流時には、磁束
鎖交数λuwの影響を受けるので、U相での演算誤差はそ
れほど減少していない。
【0146】同図(f)は実施の形態4による位置角θ
の演算誤差を示している。実施の形態4ではいずれの相
の間の転流においても電流オーバーラップ期間における
前の相の電流の影響を受けないので、全ての相において
演算誤差が低減している。実施の形態2及び実施の形態
3を採用した場合も図21(f)のグラフとほぼ同程度
に演算誤差を低減することができる。
【0147】なお、各実施例の動作制御をコンピュータ
に行わせるプログラムについても本発明の範疇にある。
【0148】
【発明の効果】この発明の内、請求項1にかかるスイッ
チトリラクタンスモータ(100)、請求項2にかかる
スイッチトリラクタンスモータの制御方法、請求項14
にかかるインバータによれば、第2のコイル(94v)
に電流(iv)が流れる期間のスイッチトリラクタンス
モータの位置検出においては、第1のコイル(94u)
に流れる電流(iu)の影響を排除することができる。
従って、第2の突極(91v;92v)において第2の
コイル(94v)に鎖交する磁束(λvv)と位置角
(θ)の関係のみを較正曲線として用いても正確に位置
検出を行うことができる。
【0149】この発明の内、請求項3にかかるスイッチ
トリラクタンスモータの制御方法、請求項15にかかる
インバータによれば、第2の電流(iv)が流れる期間
のスイッチトリラクタンスモータの位置検出において第
1の電流(iu)の影響を排除することができる。
【0150】この発明の内、請求項4にかかるスイッチ
トリラクタンスモータの制御方法、請求項16にかかる
インバータによれば、第1の電流(iu)が流れる期間
のスイッチトリラクタンスモータの位置検出において第
3の電流(iw)の影響を排除することができる。
【0151】この発明の内、請求項5乃至請求項10に
かかるスイッチトリラクタンスモータの制御方法、請求
項17乃至請求項19にかかるスイッチトリラクタンス
モータの位置角決定機構によれば、特定オーバーラップ
期間(H’)においても回転位置演算部(60)が用い
る較正曲線を一つのみ採用しても、位置角(θ)を正確
に算出することができる。
【0152】この発明の内、請求項11乃至請求項13
にかかるスイッチトリラクタンスモータの制御方法、請
求項20乃至請求項22にかかるスイッチトリラクタン
スモータの位置角決定機構によれば、電流オーバーラッ
プ期間(H)においても回転位置演算部(60)が用い
る較正曲線を一つのみ採用しても、位置角(θ)を正確
に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態において採用される
インバータ300の回路図である。
【図2】電流オーバーラップ期間Hにおける磁束の態様
を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の効果を説明するグ
ラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態において採用される
位置角決定機構200を例示するブロック図である。
【図5】推定相選択処理部51の動作を示すフローチャ
ートである。
【図6】励磁相の判断を示すタイミングチャートであ
る。
【図7】図8と相まって位置角決定機構200の上述の
動作を概念的に示すフローチャートである。
【図8】図7と相まって位置角決定機構200の上述の
動作を概念的に示すフローチャートである。
【図9】磁化曲線モデル部54aの構成を示すブロック
図である。
【図10】磁化曲線モデル部54aの動作を示すフロー
チャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態で採用されるメン
バーシップ関数を示すグラフである。
【図12】電流iに対する適合度を例示するグラフであ
る。
【図13】本発明の第2の実施の形態の変形を示すフロ
ーチャートである。
【図14】励磁相の判断を示すタイミングチャートであ
る。
【図15】本発明の第3の実施の形態において採用され
る位置角決定機構201を例示するブロック図である。
【図16】磁化曲線モデル部54bの動作を示すフロー
チャートである。
【図17】本発明の第4の実施の形態において採用され
るインバータ301の回路図である。
【図18】インバータ301のスイッチングのタイミン
グを示すタイミングチャートである。
【図19】スイッチトリラクタンスモータ79を駆動す
る制御システムを例示するブロック図である。
【図20】電流極性発生部75の動作を示すフローチャ
ートである。
【図21】本発明の効果を例示するグラフである。
【図22】スイッチトリラクタンスモータ100の構造
を模式的に示す断面図である。
【図23】従来の技術で採用されるインバータの回路図
である。
【図24】従来の技術で採用されるインバータのスイッ
チングのタイミングを示すタイミングチャートである。
【図25】電流ivと磁束鎖交数λvvとの関係を例示す
るグラフである。
【図26】電流オーバーラップ期間Hを示すグラフであ
る。
【符号の説明】
54a,54b 磁化曲線モデル部 60 回転位置演算部 80 回転子 90 固定子 91u,91v,91w,92u,92v,92w 突
極 94u,94v,94w 各相コイル 100 スイッチトリラクタンスモータ 200,201 位置角決定機構 300,201 インバータ H’ 特定オーバーラップ期間 iu,iv,iw 各相電流 θ 位置角 λ,λuu,λwu,λvv 磁束鎖交数
フロントページの続き Fターム(参考) 5H550 CC01 DD09 GG03 GG05 HA07 HB07 JJ03 JJ06 LL13 LL22 LL34 5H576 CC01 DD01 DD02 DD09 EE06 GG04 HA02 HB02 JJ03 JJ06 JJ08 JJ17 JJ22 LL13 LL22 LL24 LL41 5H619 AA00 BB01 BB06 BB15 BB24 PP01 PP14

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子(80)と、前記回転子を囲む固
    定子(90)とを備え、 前記固定子は第1の相(U)に対応し、第1のコイル
    (94u)が巻回される第1の突極(92u,91u)
    と、 前記第1の相から転流される第2の相(V)に対応し、
    第2のコイル(94v)が巻回され、前記第1の突極に
    隣接して配置される第2の突極(91v,92v)とを
    有し、 前記第1及び第2の突極のそれぞれにおいて、前記第1
    及び第2のコイル(94u,94v)が発生する磁束の
    方向は、前記回転子と前記固定子の間において同じ方向
    である、スイッチトリラクタンスモータ(100)。
  2. 【請求項2】 第1の相(U)に対応し、第1のコイル
    (94u)が巻回される第1の突極(92u,91u)
    と、 前記第1の相から転流される第2の相(V)に対応し、
    第2のコイル(94v)が巻回され、前記第1の突極に
    隣接して配置される第2の突極(91v,92v)とを
    有する固定子(90)と、 前記固定子に囲まれる回転子(80)と、を備えるスイ
    ッチトリラクタンスモータ(100)において、 前記第1及び第2のコイル(94u,94v)に対し、
    前記回転子と前記固定子の間において前記第1の突極と
    第2の突極とで同じ方向に磁束を発生させる第1及び第
    2の電流(iu,iv)を供給する、スイッチトリラクタ
    ンスモータ(100)の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の相(U)から前記第2の相
    (V)への転流の前後において、前記第1及び前記第2
    のコイル(94u,94v)に対し、相互に逆方向に電
    流を供給する、請求項2記載のスイッチトリラクタンス
    モータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記固定子(80)は前記第1の相
    (U)へと転流される第3の相(W)に対応し、第3の
    コイル(94w)が巻回され、前記第1の突極に隣接し
    て配置される第3の突極(93v,93v)を更に有
    し、 前記第3の相(W)から前記第1の相(U)への転流の
    前後において、前記第1及び前記第3のコイル(94
    u,94w)に対し、相互に逆方向に電流を供給する、
    請求項3記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1の相(U)へと転流する第3の
    相(W)についての第3の電流(iw)が、前記第1の
    電流(iu)よりも小さい値で流れている特定オーバー
    ラップ期間(H’)において、 前記回転子(80)の位置角(θ)と、前記第1の電流
    とに基づいて、前記第1の突極(91u,92u)にお
    ける磁束鎖交数(λ)を求め(S701〜S706)、 当該磁束鎖交数に基づいて前記特定オーバーラップ期間
    での前記位置角を改て求める(60)、請求項3記載の
    スイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の電流(iu)のみが前記スイ
    ッチトリラクタンスモータ(100)に供給される真性
    第1相期間(U)で前記第1の突極(91u,92u)
    における磁束鎖交数(λu)を求めるための積分計算の
    初期値として、前記特定オーバーラップ期間(H’)に
    おいて最後に求められた前記第1の突極(91u,92
    u)における磁束鎖交数を採用し、当該磁束鎖交数に基
    づいて前記真性第1相期間での前記位置角(θ)を求め
    る(60)、請求項5記載のスイッチトリラクタンスモ
    ータの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記特定オーバーラップ期間(H’)に
    おいて、 前記位置角(θ)と、前記第1の電流(iu)とに基づ
    いて、前記第1の突極(91u,92u)における磁束
    鎖交数(λu)を求めるに際してファジー理論を用い
    る、請求項5及び請求項6のいずれか一つに記載のスイ
    ッチトリラクタンスモータの制御方法。
  8. 【請求項8】 第1の電流(iw)が流れる第1の相
    (W)と、 前記第1の電流から転流される第2の電流(iu)が流
    れる第2の相(U)とを備えるスイッチトリラクタンス
    モータ(100)に対し、 前記第1の電流が、前記第2の電流よりも小さい値で流
    れている特定オーバーラップ期間(H’)において、 前記スイッチトリラクタンスモータの位置角(θ)と、
    前記第2の電流とに基づいて、前記第2の相についての
    磁束鎖交数(λ)を求め(S701〜S706)、 当該磁束鎖交数に基づいて前記特定オーバーラップ期間
    での前記位置角を改めて求める(60)、スイッチトリ
    ラクタンスモータの制御方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の電流(iu)のみが前記スイ
    ッチトリラクタンスモータ(100)に供給される真性
    第2相期間(U)で前記第2の相についての前記磁束鎖
    交数(λu)を求めるための積分計算の初期値として、
    前記特定オーバーラップ期間(H’)において最後に求
    められた前記第2の相についての磁束鎖交数を採用し、
    当該磁束鎖交数に基づいて前記真性第2相期間での前記
    位置角(θ)を求める(60)、請求項8記載のスイッ
    チトリラクタンスモータの制御方法。
  10. 【請求項10】 前記特定オーバーラップ期間(H’)
    において、 前記位置角(θ)と、前記第2の電流(iu)とに基づ
    いて、前記第2の相(U)についての磁束鎖交数
    (λu)を求めるに際してファジー理論を用いる、請求
    項8及び請求項9のいずれか一つに記載のスイッチトリ
    ラクタンスモータの制御方法。
  11. 【請求項11】 第1の電流(iu)が流れる第1の相
    (U)と、 前記第1の電流から転流される第2の電流(iv)が流
    れる第2の相(V)とを備えるスイッチトリラクタンス
    モータ(100)に対し、 前記第1の電流及び前記第2の電流が流れている電流オ
    ーバーラップ期間(H)において、 前記スイッチトリラクタンスモータの位置角(θ)と、
    前記第2の電流とに基づいて、前記第2の相についての
    インダクタンス(L)を介して(S901〜S904)
    前記第2の相についての磁束鎖交数(λ)を求め(S9
    05)、 当該磁束鎖交数に基づいて前記電流オーバーラップ期間
    での前記位置角を改めて求める(60)、スイッチトリ
    ラクタンスモータの制御方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の電流(iv)のみが前記ス
    イッチトリラクタンスモータ(100)に供給される真
    性第2相期間(V)で前記第2の相についての前記磁束
    鎖交数(λv)を求めるための積分計算の初期値とし
    て、前記電流オーバーラップ期間(H)において最後に
    求められた前記第2の相についての磁束鎖交数
    (λN-1)を採用し、当該磁束鎖交数に基づいて前記真
    性第2相期間での前記位置角(θN)を求める(6
    0)、請求項11記載のスイッチトリラクタンスモータ
    の制御方法。
  13. 【請求項13】 前記電流オーバーラップ期間(H)に
    おいて、 前記位置角(θ)と、前記第2の電流(iv)とに基づ
    いて、前記第2の相(V)についての磁束鎖交数
    (λv)を求めるに際して前記インダクタンスの前記位
    置角についての微分(dL/dθ)も介される、請求項
    11及び請求項12のいずれか一つに記載のスイッチト
    リラクタンスモータの制御方法。
  14. 【請求項14】 第1の相(U)に対応し、第1のコイ
    ル(94u)が巻回される第1の突極(92u,91
    u)と、 前記第1の相から転流される第2の相(V)に対応し、
    第2のコイル(94v)が巻回され、前記第1の突極に
    隣接して配置される第2の突極(91v,92v)とを
    有する固定子(90)と、 前記固定子に囲まれる回転子(80)と、を備えるスイ
    ッチトリラクタンスモータ(100)に対し、 前記回転子と前記固定子の間において前記第1の突極と
    第2の突極とで同じ方向に磁束を発生させる第1及び第
    2の電流(iu,iv)を前記第1及び第2のコイル(9
    4u,94v)に供給するインバータ(300,30
    1)。
  15. 【請求項15】 前記第1の相(U)から前記第2の相
    (V)への転流の前後において、前記第1及び前記第2
    のコイル(94u,94v)に対し、相互に逆方向に電
    流を供給する、請求項14記載のインバータ(300,
    301)。
  16. 【請求項16】 前記固定子(80)は前記第1の相
    (U)へと転流される第3の相(W)に対応し、第3の
    コイル(94w)が巻回され、前記第1の突極に隣接し
    て配置される第3の突極(93v,93v)を更に有
    し、 前記第3の相(W)から前記第1の相(U)への転流の
    前後において、前記第1及び前記第3のコイル(94
    u,94w)に対し、相互に逆方向に電流を供給する請
    求項15記載のインバータ(301)。
  17. 【請求項17】 第1の電流(iw)が流れる第1の相
    (W)と、 前記第1の電流から転流される第2の電流(iu)が流
    れる第2の相(U)とを備えるスイッチトリラクタンス
    モータ(100)に対し、 前記第1の電流が、前記第2の電流よりも小さい値で流
    れている特定オーバーラップ期間(H’)において、 前記スイッチトリラクタンスモータの位置角(θ)と、
    前記第2の電流とに基づいて、前記第2の相についての
    磁束鎖交数(λ)を求める磁束鎖交数算出部(54a)
    と、 当該磁束鎖交数に基づいて前記特定オーバーラップ期間
    での前記位置角を改めて求める回転位置演算部(60)
    とを備える、スイッチトリラクタンスモータの位置角決
    定機構(200)。
  18. 【請求項18】 前記第2の電流(iu)のみが前記ス
    イッチトリラクタンスモータ(100)に供給される真
    性第2相期間(U)で前記第2の相についての前記磁束
    鎖交数(λu)を積分計算で求める磁束鎖交数演算部
    (53)と、 前記積分計算の初期値として、前記特定オーバーラップ
    期間(H’)において最後に求められた前記第2の相に
    ついての磁束鎖交数を格納する積分初期値設定部(5
    9)とを更に備える、請求項17記載のスイッチトリラ
    クタンスモータの位置角決定機構(200)。
  19. 【請求項19】 前記磁束鎖交数算出部(54a)は前
    記特定オーバーラップ期間(H’)において、ファジー
    理論を用いて前記第2の相(U)についての磁束鎖交数
    (λu)を求める、請求項17及び請求項18のいずれ
    か一つに記載のスイッチトリラクタンスモータの位置角
    決定機構(200)。
  20. 【請求項20】 第1の電流(iu)が流れる第1の相
    (U)と、 前記第1の電流から転流される第2の電流(iv)が流
    れる第2の相(V)とを備えるスイッチトリラクタンス
    モータ(100)に対し、 前記第1の電流及び前記第2の電流が流れている電流オ
    ーバーラップ期間(H)において、 前記スイッチトリラクタンスモータの位置角(θ)と、
    前記第2の電流とに基づいて、前記第2の相についての
    インダクタンス(L)を介して前記第2の相についての
    磁束鎖交数(λ)を求める磁束鎖交数算出部(54b)
    と、 当該磁束鎖交数に基づいて前記電流オーバーラップ期間
    での前記位置角を改めて求める回転位置演算部(60)
    とを備える、スイッチトリラクタンスモータの位置角決
    定機構(201)。
  21. 【請求項21】 前記第2の電流(iv)のみが前記ス
    イッチトリラクタンスモータ(100)に供給される真
    性第2相期間(V)で前記第2の相についての前記磁束
    鎖交数(λv)を積分計算で求める磁束鎖交数演算部
    (53)と、 前記積分計算の初期値として、前記電流オーバーラップ
    期間(H)において最後に求められた前記第2の相につ
    いての磁束鎖交数(λN-1)を格納する積分初期値設定
    部(59)とを更に備える、請求項20記載のスイッチ
    トリラクタンスモータの位置角決定機構(201)。
  22. 【請求項22】 前記磁束鎖交数算出部(54b)は、
    前記電流オーバーラップ期間(H)において、前記位置
    角(θ)と、前記第2の電流(iv)とに基づいて、前
    記インダクタンスの前記位置角についての微分(dL/
    dθ)も介して、前記第2の相(V)についての磁束鎖
    交数(λv)を求める、請求項20及び請求項21のい
    ずれか一つに記載のスイッチトリラクタンスモータの位
    置角決定機構(201)。
  23. 【請求項23】 請求項2乃至請求項13に記載のスイ
    ッチトリラクタンスモータの制御方法をコンピュータに
    実現させるプログラム。
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