JP2002232023A - 熱電素子および熱電発電モジュール - Google Patents

熱電素子および熱電発電モジュール

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JP2002232023A JP2001024410A JP2001024410A JP2002232023A JP 2002232023 A JP2002232023 A JP 2002232023A JP 2001024410 A JP2001024410 A JP 2001024410A JP 2001024410 A JP2001024410 A JP 2001024410A JP 2002232023 A JP2002232023 A JP 2002232023A
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申  ウソク
Norimitsu Murayama
村山  宣光
Koichiro Ikeda
晃一郎 池田
Sumuto Sago
澄人 左合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力取出端子の耐久性および耐熱性に優れた熱
電素子および熱電発電モジュールを提供する。 【解決手段】導電性酸化物焼結体12,14の平坦な被
固着面に、電極用銀ペーストから成る電極24および導
電性粒子を含むガラス・ペーストから成る接着層によっ
て、平坦な固着面を備えた電力取出用端子26が固着さ
れていることから、その固着材料の高い耐熱性と固着面
積の増大に基づき、耐久性および耐熱性に優れた電力取
出用端子26の取付構造が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p型導電性酸化物
焼結体およびn型導電性酸化物焼結体が相互に接合され
た熱電素子および熱電発電モジュールに関し、特に、酸
化物焼結体と電力取出端子との接続構造の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ゴミ焼却炉、民生用ガス機器等からの廃
熱を有効に利用する等の目的で、熱電発電モジュールが
種々開発されている。熱電発電モジュールは、長手状の
p型半導体とn型半導体とが一端部において接合された
熱電素子を電気的に複数個接続したものである。熱電素
子の各々のその接合された一端部(高温端)を加熱する
と、ゼーベック効果によってその一端部と他端部(低温
端)との温度差に比例した起電力が発生させられるた
め、何ら可動部を有することのないジェネレータを構成
し得る。このような熱電素子は、発電に限られず温度セ
ンサとしても用いられる。
【0003】従来、上記の熱電素子には、鉛・テルル(P
bTe)系、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)系のような合金
系熱電発電材料や、二珪化鉄(FeSi2)系のような非酸化
物系材料が用いられてきたが、その非酸化物系材料と同
じレベルの性能を備えた酸化物系熱電素子材料が見いだ
されている。例えば、社団法人日本セラミックス協会社
発行の雑誌「セラミックス」の第33巻(1998年発
行)の第161〜165頁に記載されたバリウムストロ
ンチウム鉛系すなわち(BaSr)PbO系のn型酸化物熱電変
換材料やナトリウムコバルトオキサイド系すなわちNaCo
2O4系のp型酸化物熱電変換材料等の導電性酸化物焼結
体がそれである。このような酸化物系材料は大気中でも
安定であるため、従来の材料のように酸化防止被膜をそ
の表面に施す必要のない利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱電素子の
前記他端部には電力取出端子が固着されており、発生さ
せられた電力は、その端子を介して、これにクリップ止
め或いは圧着等によって接続された導線に導かれる。従
来の熱電素子では、その他端部にメッキや金属ペースト
の焼付け等によって電極が形成され、これに金属ペース
トや半田等で金属線を固着して電力取出端子を構成して
いた。金属ペーストは、例えば導電性粉末およびガラス
粉末等から成るものである。しかしながら、このような
端子取付構造では、耐熱性や耐久性の面で以下のような
不都合があった。
【0005】すなわち、熱電素子の一端部が高温に曝さ
れる際には上記他端部も熱伝導により温度上昇させられ
るが、金属線を半田で固着する場合には、半田の融点が
200〜300(℃)程度であって耐熱性が低いことから、熱電
素子の使用可能温度範囲がこれによって制限される。例
えば、高温端が500(℃)以上の高温に曝されるような条
件下では低温端も200(℃)程度の高温となるため、耐酸
化性の高い導電性酸化物焼結体で熱電素子が構成されて
いるにも拘わらず、高温における使用が困難になり或い
は信頼性が不十分となる。一方、金属線を金属ペースト
で固着する場合には、ペーストの加熱溶融前における相
互の接触面積が極僅かであることから十分な接触状態延
いては固着強度が確保できない。しかも、何れの接合構
造をとっても、金属線が金属疲労で切れ易く耐久性の劣
る問題がある。なお、複数個の熱電素子で熱電発電モジ
ュールを構成する場合には、半田の耐熱性の問題は、そ
れらを連結する基板に放熱板等の冷却構造を設けること
で緩和し得るが、モジュールの製造工程が煩雑になり、
しかも高い冷却効果は期待できない。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、電力取出端子の
耐久性および耐熱性に優れた熱電素子および熱電発電モ
ジュールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の熱電素子の要旨とするところは、
それぞれ長手状を成すp型およびn型の一対の導電性酸
化物焼結体が一端部において相互に接合された熱電素子
であって、(a)前記一対の導電性酸化物焼結体の各々の
他端部に設けられた所定の被固着面に倣った表面形状の
固着面を備え、その固着面においてその被固着面に導電
性無機接着剤を介して固着された一対の電力取出端子を
含むことにある。
【0008】
【第1発明の効果】このようにすれば、導電性酸化物焼
結体の被固着面に、それに倣った表面形状の固着面が略
密接した状態で、導電性無機接着剤を介して電力取出端
子が固着される。そのため、半田に比較して耐熱性の高
い無機接着剤が用いられると共に、断面円形の金属線を
平坦な被固着面に固着する場合に比較して固着面積が極
めて大きくなることから、端子取付構造の耐久性および
耐熱性が高められる。
【0009】
【第1発明の他の態様】ここで、好適には、前記熱電素
子は、前記他端部において前記電力取出端子を覆って前
記導電性酸化物焼結体に固着された無機材料から成る補
強モールドを含むものである。このようにすれば、その
補強モールドによって電力取出端子と導電性酸化物焼結
体との密着性が高められ延いては固着強度や耐久性が高
められる利点がある。上記の補強モールドは、好適に
は、アルミナ・セメント、封着用フリット・ガラス、或
いは無機充填材である。
【0010】また、好適には、前記熱電素子は、銀を導
体成分として含む電極を前記被固着面に備えたものであ
る。このようにすれば、大気中での耐腐食性に優れ、抵
抗の極めて小さい電極を構成し得る。一層好適には、前
記導電性無機接着剤も銀を導体成分として含むものであ
る。
【0011】また、好適には、前記一対の導電性酸化物
焼結体は、加熱状態で加圧されることにより接合された
ものである。このようにすれば、一対の導電性酸化物焼
結体が半田等の他の物質を何ら介在させること無く接合
されるため、電力取出端子固着構造の耐熱性が高められ
ていることと相俟って、高温域においても使用可能で内
部抵抗の小さい熱電素子が得られる。なお、導電性酸化
物焼結体は、円柱状、角柱状等の適宜の形状とすること
ができる。
【0012】また、好適には、前記電力取出端子は、金
属箔或いは前記固着面に導体膜を設けたセラミックス
板、例えばアルミナ・セラミックス板、、ガラス板、マ
グネシア板、ジルコニア板等である。このようにすれ
ば、導電性酸化物焼結体と電力取出端子との接触面積を
容易に増大させ得て一層高い耐久性を確保できる。な
お、電力取出端子は、例えば300(℃)程度でも化学的に
安定であるだけの耐熱性を有するものであれば種々用い
ることができ、例えば、金属箔としては、導電性、耐熱
性(耐酸化性)等の面で例えば白金箔、アルミ箔、或いは
銀箔等が好適に用いられる。また、セラミックス板の固
着面の導体膜は、厚膜、メッキ、スパッタ等適宜の方法
で設けることができる。セラミックスのうちアルミナは
安価でもあり特に好適である。
【0013】また、好適には、前記固着面および被固着
面は、平面或いは曲面、一層好適には平面である。この
ようにすれば、それらを互いに密着し得る形状に形成す
ることが容易であり、固着時における作業性や固着強度
を高め得る利点がある。
【0014】また、好適には、前記導電性無機接着剤
は、軟化点が500(℃)以上のガラスを無機接着成分とし
て含むものである。このようにすれば、導電性酸化物焼
結体の一端部すなわち高温端が一層高温、例えば1000
(℃)程度にもなる用途にも好適に用い得る熱電素子が得
られる。因みに、導電性酸化物焼結体は熱伝導率が比較
的低いことから、高温端が1000(℃)程度になっても他端
部すなわち低温端の温度は500(℃)程度に過ぎないた
め、500(℃)程度の軟化点で耐熱性は十分である。
【0015】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の熱電発電モジュールの要旨と
するところは、それぞれ長手状を成すp型およびn型の
一対の導電性酸化物焼結体が一端部において相互に接合
されて成る複数個の熱電素子が相互に電気的に接続され
た熱電発電モジュールであって、(a)前記導電性酸化物
焼結体の各々の他端部に設けられた所定の被固着面に倣
った表面形状を有する複数の固着部を備え且つそれら固
着部のうち異なる熱電素子が固着されるものの相互間に
位置する接続導体膜を備えた基板と、(b)前記被固着面
および前記固着部間に介在させられることにより前記導
電性酸化物焼結体を前記基板に固着すると共に前記接続
導体膜に電気的に接続された導電性無機接着剤層とを、
含むことにある。
【0016】
【第2発明の効果】このようにすれば、熱電発電モジュ
ールは、導電性酸化物焼結体がその被固着面に倣った表
面形状の固着部に密着した状態で基板に導電性無機接着
剤層を介して固着されることにより構成され、且つ、そ
の導電性無機接着剤層が基板に設けられた接続導体膜に
電気的に接続されることにより、複数個の熱電素子が相
互に直列或いは並列に接続される。そのため、半田に比
較して耐熱性の高い無機接着剤が用いられると共に、断
面円形の金属線を平坦な被固着面に固着する場合に比較
して固着面積が極めて大きくなることから、固着部と被
固着面との取付構造すなわち電力取出端子の取付構造の
耐久性および耐熱性が高められ、耐熱性および耐久性の
高い熱電発電モジュールを得ることができる。
【0017】
【第2発明の他の態様】ここで、好適には、前記基板
は、その面方向が前記導電性酸化物焼結体の長手方向に
平行となる向きで前記熱電素子に固着されたものであ
る。このようにすれば、熱電発電モジュールは導電性酸
化物焼結体の長手方向が熱の輻射方向に一致する向きで
用いられることから、その使用時には基板の面方向が熱
の輻射方向に平行となる。そのため、基板の面方向が導
電性酸化物焼結体の長手方向に垂直とされることによっ
て表面が熱の輻射方向に向かわせられる場合に比較し
て、輻射熱に起因する基板の温度上昇が抑制されること
から、耐熱性が一層高められると共に、熱電素子の高温
端と低温端との温度差を一層大きい値に維持できる。
【0018】上記の態様において、一層好適には、前記
熱電発電モジュールは、(a)それぞれ複数個の前記熱電
素子が固着された前記複数枚の基板と、(b)それら複数
枚の基板相互にそれら熱電素子を電気的に接続する配線
とを、含むものである。すなわち、複数個の前記熱電発
電モジュールが相互に連結されることにより、任意の発
電能力を備えた所望の大きさの熱電発電モジュールを構
成することもできる。このようにすれば、基板の面方向
が導電性酸化物焼結体の長手方向と一致させられている
ため、複数個を並べて用い、或いは複数個を相互に電気
的に連結して用いる場合にも、小型な熱電発電モジュー
ルを構成し得る利点がある。
【0019】また、好適には、前記基板は、前記熱電素
子の一端部から離隔するに従ってその面積が連続的また
は段階的に増大させられる面積増大部を含むものであ
る。このようにすれば、面積増大部においては、放熱板
としても機能し得る基板が高温端側では小面積に、低温
端側で大面積に構成されることから、受熱面積が相対的
に小さく、放熱面積が相対的に大きくなるため、基板の
放熱性が高められる。そのため、低温端の温度上昇が抑
制されて高温端との温度差に基づく発電効率が高められ
ると共に、熱電素子と基板との接合部における温度上昇
が一層抑制され、一層高効率且つ高耐熱性の熱電発電モ
ジュールが得られる。
【0020】また、好適には、前記基板は、酸化アルミ
ニウム、窒化アルミニウム、または絶縁被覆を施した金
属である。これらの材料は絶縁性が高く且つ熱伝導率が
高いため、複数個の熱電素子を直列或いは並列に固着す
る基板として好適に用い得ると共に、放熱性が高いこと
から低温端の温度上昇を一層抑制できる利点がある。
【0021】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施例の酸化物熱電素
子10を示している。この酸化物熱電素子10は、相互
間に僅かな間隙dを隔てて互いに平行な長手状例えば直
方体状或いは角柱状を成す1対のp型導電性酸化物焼結
体12とn型導電性酸化物焼結体14とが、それらの長
手方向における一端部16において相互に接合されるこ
とによりΠ型に構成されている。すなわち、上記1対の
p型導電性酸化物焼結体12およびn型導電性酸化物焼
結体14の間の一端部16において接合面18が設けら
れ、他端部20において上記間隔dのスリット22が貫
通して形成されている。上記p型導電性酸化物焼結体1
2は例えばリチウム添加酸化ニッケル(Li添加NiO)で代
表されるニッケルオキサイド系の導電性酸化物焼結体で
あり、上記n型導電性酸化物焼結体14は例えばバリウ
ムストロンチウム酸化鉛(Ba0.2Sr 0.8PbO3)で代表される
バリウムストロンチウム酸化鉛系((BaSr)PbO系)の導電
性酸化物焼結体である。
【0023】また、酸化物熱電素子10には、上記他端
部20において、p型導電性酸化物焼結体12およびn
型導電性酸化物焼結体の外周面にそれぞれ電極24が設
けられている。この電極24は、酸化物熱電素子10に
電力取出用端子26を固着して電気的に接続するため
に、例えば、電極用銀ペーストを塗布して焼成すること
により形成されたもの、すなわち厚膜である。電極24
の厚さ寸法は例えば10(μm)程度である。また、上記の
電力取出用端子26は、例えば厚さ寸法が0.05(mm)程度
の白金箔から成るものであり、その端部が電極24に密
接した状態で固着されている。
【0024】図2にp型導電性酸化物焼結体12の他端
部20近傍の断面構造を示す。電極24はその他端部2
0の平坦な被固着面28に形成されており、その表面形
状は被固着面28に倣った略平坦面である。白金箔で構
成された電力取出用端子26は、p型導電性酸化物焼結
体12側に位置する固着面30が、電極24の表面形状
に倣った形状すなわちその被固着面28に倣った略平坦
面になった状態でその被固着面28に固着されている。
図2において、電極24と電力取出用端子26との間に
は銀粉末等の導電性粒子を含むガラス・ペーストから成
る接着層32が備えられているが、この接着層32は例
えば電極24と同材料で構成することができる。その場
合には、被固着面28と電力取出用端子26との間に
は、実質的に導電性の接着層としても機能する電極24
だけが介在させられることになる。また、前記の図1に
示されるように、その電力取出用端子26の固着部分は
封着用ガラス・ペースト等から生成された補強用モール
ド34で覆われている。
【0025】本実施例の酸化物熱電素子10は、上記の
ように導電性酸化物焼結体12,14の平坦な被固着面
28に、電極用銀ペーストから成る電極24によって、
或いは導電性粒子を含むガラス・ペーストから成る接着
層32およびその電極24によって、平坦な固着面30
を備えた電力取出用端子26が固着されていることか
ら、その固着材料の高い耐熱性と固着面積の増大に基づ
き、耐久性および耐熱性に優れた電力取出用端子26の
取付構造が実現されているのである。
【0026】上記の酸化物熱電素子10は、例えば、以
下のようにして製造される。すなわち、先ず、例えば酸
化ニッケル(NiO)および炭酸リチウム(LiCo3)を所定の割
合で混合し、850(℃)程度の最高温度で6時間の熱処理
を行って単相化した後、適当な粒径となるまで粉砕す
る。次いで、その粉体からプレス成形により適宜の形状
例えば角柱状の成形品を作製し、例えば1250(℃)程度の
最高温度で6時間の焼成を行うことにより、例えば、多
結晶構造を備えた4(mm)×4(mm)×25(mm)程度の大きさの
p型導電性酸化物焼結体12が作製される。n型導電性
酸化物焼結体14も同様にして、出発原料に炭酸バリウ
ム(BaCO3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、酸化鉛(PbO)
を用い、単相化のための熱処理温度を800(℃)程度に設
定することにより製造される。続いて、このようにして
製造したp型導電性酸化物焼結体12とn型導電性酸化
物焼結体14とを、4(mm)×25(mm)の面が相互に対面す
るように互いに重ねて、大気中雰囲気で加熱しつつ加圧
して、すなわち所謂ホットプレス法或いはホットフォー
ジ法により相互に接合する。この接合は、p型導電性酸
化物焼結体12およびn型導電性酸化物焼結体14同士
の相互拡散により結合するものであるため、接合境界面
には異相の生成は見られない。なお、前記のスリット2
2は、このようにして接合する際に同時に形成され、或
いは、接合後にダイヤモンド・ディスク等の1(mm)程度
の厚みを備えた回転切削工具を用いてスリット加工を施
すことによって形成される。
【0027】このようにして製造された酸化物熱電素子
10に、先ず、前記の他端部20すなわち低温端に電極
用銀ペーストを塗布し、例えば800(℃)程度の最高温度
で5分間程度保持することにより焼き付けて電極24を
形成する。次いで、同じ銀ペーストをその電極24上に
塗布し、例えば0.05(mm)程度の厚みを備えた白金箔をそ
の銀ペーストに押し付け、例えば120(℃)程度の温度で
乾燥する。その後、例えば電気炉内に入れて800(℃)程
度の最高温度で5分間程度保持することにより、白金箔
が酸化物熱電素子10の被固着面28に導通状態で固着
され、電力取出用端子26が設けられる。続いて、この
固着部分にガラス・ペーストを塗布してこれを覆い、例
えば800(℃)程度の最高温度で5分間程度保持することに
より、そのガラス・ペーストが焼き付けられて前記の補
強用モールド34が形成される。
【0028】図3は、上記の酸化物熱電素子10の熱的
特性を評価した結果を示したものである。この評価は、
酸化物熱電素子10の一端部(高温端)16を電気炉中で
加熱し、その一端部16および他端部(低温端)20の温
度と、酸化物熱電素子10本体のみの抵抗値と、電極2
4および電力取出用端子26を含めた抵抗値(全抵抗)と
を測定することによって行った。なお、温度はR熱電対
によって測定し、抵抗値は四端子法によって測定した。
【0029】上記の図3から明らかなように、酸化物熱
電素子10の高温端16の温度が上昇するに従って低温
端20の温度も上昇し、高温端16が500(℃)以上にな
ると低温端20も200(℃)以上の温度になる。しかしな
がら、酸化物熱電素子10の本体だけの抵抗値と電力取
出用端子26を含む全体の抵抗値とは、測定した800
(℃)程度までの全温度域で略一致し、しかも、それら2
つの抵抗値に温度依存性の相違は何ら見られない。これ
により、電極24と電力取出用端子26との固着界面に
おける接触抵抗が極めて小さく、低温端20が200(℃)
以上、例えば300(℃)程度にもなるような高温域におい
ても、常温における固着状態が好適に維持されているこ
とが判る。なお、図に示されるように高温端温度と低温
端温度とは略比例関係にあるため、高温端16の温度が
1000(℃)程度になっても低温端20の温度は400(℃)程
度に過ぎないものと推定される。したがって、例えばガ
ラスの軟化点等に代表される電極24、接着層32、電
力取出用端子26、および補強用モールド34の耐熱温
度が500(℃)程度以上であれば、高温端16が1000(℃)
以上になる条件下でも何ら支障無く酸化物熱電素子10
を用いることができる。
【0030】因みに、図4に示される従来の熱電素子3
6では、その低温端38に備えられている電極40がニ
ッケル等の鍍金や金属ペーストの焼付け等で形成される
と共に、その電極40に電力取出端子を構成する細い金
属線42が半田44等で固着されていたため、低温端3
8が200(℃)以上になるような条件下では用いることが
できなかった。これに対して、本実施例の酸化物熱電素
子10によれば、低温端20が200(℃)程度になるよう
な温度条件はもちろん、500(℃)程度になるような条件
下でも何ら支障無く用い得るため、熱電素子本体の耐熱
性(耐酸化性を含む)向上効果を十分に享受できる。
【0031】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】図5は、複数個(図においては4個)の前記
酸化物熱電素子10a、10b、10c、10dが1枚
の基板46によって連結されることにより構成された熱
電発電モジュール48の全体を示す図である。図におい
て、複数本の酸化物熱電素子10は、互いに平行に配置
され、基板46の面方向はその酸化物熱電素子10の長
手方向と平行である。なお、酸化物熱電素子10a〜1
0dは、電力取出端子26が設けられていない他は、前
記の図1に示される酸化物熱電素子10と同様のもので
あり、各々の低温端には電極24が備えられている。
【0033】一方、上記の基板46は、例えばアルミナ
・セラミックスから成る平坦な薄板である。その表面の
うち酸化物熱電素子10a〜10d(以下、特に区別し
ないときは酸化物熱電素子10という)側の端部には、
例えば相互に同様な大きさの5個の矩形の導体膜50
a、50b、50c、50d、50e(以下、特に区別
しないときは導体膜50という)が相互に離隔して、す
なわち電気的に絶縁された状態で備えられている。ま
た、上記の4個の酸化物熱電素子10は、各々の導電性
酸化物焼結体12,14が相互に隣接した異なる導体膜
50に固着されている。この固着構造は、例えば、前記
の図2に示される熱電素子10の場合と同様であり、何
れも平坦な固着面および被固着面が略密接させられた状
態で、それらの間に導電性の接着層32が介在させられ
たものである。
【0034】また、相互に隣接する酸化物熱電素子10
は、各々の導電性酸化物焼結体12,14のうちの一方
が共通の導体膜50に固着されているため、それら隣接
する酸化物熱電素子10は電気的に直列に接続されてい
る。このため、酸化物熱電素子10a〜10dは、導体
膜50aおよび50e間で直列回路を構成する。本実施
例においては、導体膜50が接続用導体膜に相当する。
【0035】なお、上記の導体膜50は、例えば、電極
24を構成したものと同様な電極用銀ペーストを用い、
基板46に塗布して例えば800(℃)の最高温度で5分間程
度保持する焼成処理を施すことによって形成されたもの
である。基板46と酸化物熱電素子10との接合(固着)
は、例えば、その銀ペーストを電極24に塗布して基板
46の導体膜50に押し付けた後、例えば120(℃)で5分
間程度保持する乾燥処理を施し、更に、800(℃)程度の
最高温度で5分間程度保持する焼成処理を施すことによ
って成されている。なお、図においては省略されている
が、これらの固着部は図2の場合と同様に補強用モール
ドによって被覆されている。
【0036】このように構成された熱電発電モジュール
48は、その高温端16が熱源側に向かい且つその長手
方向にその熱の輻射方向が一致する向きで用いられる。
そのため、前記酸化物熱電素子10の場合と同様に、耐
熱性の高い銀ペーストから生成された接着層32によっ
て基板46に大きな接着面積で固着されていることか
ら、その固着部分の耐熱性および耐久性が高められてい
ることに加えて、熱の輻射方向に基板46が向かわせら
れないことにより、その温度上昇延いては低温端20の
温度上昇が好適に抑制され、熱電発電モジュール48の
耐熱性や発電能力が一層高められる。しかも、基板46
が高い絶縁性を備え且つ熱伝導率の高いアルミナ・セラ
ミックスで構成されているため、何ら冷却構造を設ける
ことなく高温端16と低温端20との温度差を大きく保
って一層高い発電効率を得ることができる。
【0037】なお、上記の熱電発電モジュール48は、
そのまま用いることも可能であるが、複数個を連結して
用いることも可能である。図6に3個の熱電発電モジュ
ール48a、48b、48cを連結して構成した熱電発
電モジュール52の一例を示す。熱電発電モジュール4
8aと48bとは図において下端に位置する導体膜50
e、50eが相互に金属線54で接続されることによ
り、熱電発電モジュール48bと48cとは図において
上端に位置する導体膜50a、50aが相互に金属線5
4で接続されることにより、それぞれ電気的に連結され
ており、全体として12個の酸化物熱電素子10が直列
に接続されている。このような熱電発電モジュール52
は、その構成単位となる熱電発電モジュール48が基板
46にその面方向と長手方向が一致するように酸化物熱
電素子10を固着したものであるので、容積の著しい増
大を伴うことなく複数個の熱電発電モジュール48を連
結できる利点がある。
【0038】上記の熱電発電モジュール52の熱的特性
を評価した結果を図7に示す。この評価は、例えば、熱
電発電モジュール52の高温端16を電気炉中に設置し
てその高温端16を700(℃)を越える温度まで10(℃/mi
n)の昇温速度で加熱し、大気中で自然冷却させた低温端
20の温度と、酸化物熱電素子10の1個当たりの発生
出力とを測定したものである。これら高温端16および
低温端20の温度はR熱電対で測定し、発生した電圧と
電流を外部抵抗を変化させて測定した結果から発生出力
(mW)を求めた。図において「低温端温度A」および「発
生出力A」が熱電発電モジュール52の測定結果を表
し、「低温端温度B」および「発生出力B」は、図9に
示すように基板56が低温端20の端面に固着されるこ
とにより、熱の輻射方向にその基板表面が向かわせられ
るように構成された熱電発電モジュール58を用いて同
様な測定を行ったものである。なお、基板56の取付構
造が異なる他は、熱電発電モジュール52,58は同様
に構成されている。
【0039】上記の測定結果から明らかなように、熱電
発電モジュール52は、高温端16が700(℃)以上の温
度まで上昇しても、低温端20の温度が400(℃)未満に
留まる。そのため、酸化物熱電素子10の1個当たりの
発生出力も、高温端16と低温端20との温度差が大き
い値に保たれることによって高められている。なお、熱
電発電モジュール58の場合も、高温端16の温度上昇
につれて低温端20の温度が比較的高くなることから、
発生出力は熱電発電モジュール52の場合に比較して低
くなるが、基板56が接着層32によって固着されてい
ることによってその耐熱性が高められているため、耐久
性に問題はない。但し、高温端16の温度に略比例して
上昇する低温端20の温度の上昇の程度、すなわち比例
定数が熱電発電モジュール52に比較して大きいため、
熱電発電モジュール52よりも使用温度限界が低くな
る。すなわち、高温端16が著しく高温に曝されるので
なければ熱電発電モジュール52と同様に使用可能であ
る。
【0040】また、図8は、上記の熱電発電モジュール
52の高温端16を電気炉中に設置して、加熱および冷
却を繰り返して熱電発電モジュール52の発生電圧と内
部抵抗とを測定したものである。加熱冷却サイクルは、
高温端16の温度を727(℃)付近まで10(℃/min)程度の
昇温速度で加熱し、その温度における発生電圧および内
部抵抗を測定した後、直ちに室温まで10(℃/min)程度の
降温速度で冷却し、室温に到達した後、直ちに加熱する
ものとした。
【0041】上記のような試験条件では、低温端20の
最高温度は300(℃)以上になる。しかしながら、半田で
基板46に酸化物熱電素子10を固着した場合と異な
り、本実施例によれば、上記の図8から明らかなよう
に、半田の溶解に起因するような断線延いては発生電圧
の低下や内部抵抗の増大は全く見られない。すなわち、
繰り返しの熱履歴に起因する熱電発電性能の劣化は全く
なく、発生電圧および内部抵抗が共に略一定に維持され
ることが確かめられた。
【0042】図10は、更に他の実施例の熱電発電モジ
ュール60を説明する図である。図において、熱電発電
モジュール60は、その基板62が酸化物熱電素子10
から離隔するに従って面積が増大するように、導体膜5
0が設けられている部分以外の部分が扇形に形成されて
いる。この面積の拡大方向は、熱の輻射方向に一致す
る。そのため、輻射熱を受け難くなって、受熱量よりも
放熱量が多くなる熱源から離隔した位置となるほど、基
板面積が大きくなってその放熱量が一層増大させられる
ため、このような熱電発電モジュール60によれば、低
温端20の温度上昇を一層抑制し、その耐熱性を高める
と共に発電効率を高め得る利点がある。
【0043】また、図11は、更に他の基板(或いは電
力取出端子)64の固着構造を説明する図である。図に
おいて、基板64は酸化物熱電素子10側の端部が直角
に折り曲げられた形成されることによりその低温端20
の端面66に向かわせられる取付部68が備えられるこ
とにより、断面形状がL字型になっている。そのため、
基板64の取付部68以外の部分は、その面方向が酸化
物熱電素子10の長手方向すなわち使用時における熱の
輻射方向に平行とされていることから、このように構成
しても、熱輻射による基板64の温度上昇を抑制し延い
ては低温端20の温度上昇を抑制して、その耐熱性を一
層高めることができる。すなわち、基板64は、酸化物
熱電素子10および熱電発電モジュール52等の耐熱性
を高めるために必ずしも低温端20の側面に固着する構
造をとる必要はなく、このように端面に固着する構造と
することも可能である。
【0044】以上、本発明の一実施例を図面を用いて説
明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0045】例えば、前述の実施例では、p型導電性酸
化物焼結体12として、例えばリチウム添加酸化ニッケ
ル(Li添加NiO)で代表される酸化ニッケル系の導電性酸
化物焼結体が用いられ、n型導電性酸化物焼結体14と
して、例えばバリウムストロンチウム酸化鉛(Ba0.4Sr
0.6PbO3)で代表されるバリウムストロンチウム酸化鉛系
((BaSr)PbO系)の導電性酸化物焼結体が用いられていた
が、ナトリウムコバルトオキサイド系の酸化物焼結体、
ランタンストロンチウムマンガンオキサイド系の酸化物
焼結体、アルミニウム添加酸化亜鉛系の酸化物焼結体等
の他の系の導電性酸化物焼結体が用いられていてもよ
い。
【0046】また、前述の酸化物熱電素子10は、電力
取出端子26が白金箔で構成されていたが、アルミ箔等
の他の金属箔で構成してもよく、或いは、熱電発電モジ
ュール48に用いられていた基板46と同様なアルミナ
・セラミックスで電力取出端子26を構成してもよい。
【0047】また、実施例においては、銀ペーストを用
いて電極24を焼付け形成した後に改めて接着層32が
形成されていたが、電極24を形成するための銀ペース
トを塗布した後、直ちに電力取出端子26を構成するた
めの白金箔や基板46等を押し付けて焼成すれば、それ
らを取り付ける前の電極24の焼付け工程やその後のペ
ースト塗布工程を省略して、実質的に電極24を形成す
ると同時に電力取出端子26或いは基板46を固着する
ことができる。なお、電極24および接着層32をそれ
ぞれ形成する場合には、電極24を構成する導電性粒子
(実施例においては銀粒子)と同材料を含むものであるこ
とが好ましい。
【0048】また、電極24を形成するための焼付け温
度、白金箔を押し付けた後の乾燥温度、焼付け温度、お
よび補強用モールド34を固着する際の焼付け温度等
は、実施例で示した条件に限られず、電極ペーストやガ
ラス・ペーストの組成等に応じて適宜定められる。例え
ば、電力取出端子26および基板46と酸化物熱電素子
10とを接続する際の銀ペーストの塗布後の乾燥条件
は、90〜200(℃)程度の温度範囲内において3〜5分間程
度の保持時間で行うことができる。また、焼付け時間は
5〜10分間程度の間で適宜設定できる。
【0049】また、補強用モールド34は、封着用ガラ
スに代えてアルミナ・セメントや無機充填材等で形成し
てもよい。例えば、東亞合成(株)製アロンセラミックD
等を好適に用い得る。
【0050】また、電極24を形成するための電極ペー
ストは、銀ペーストの他に金、白金、酸化錫等の適宜の
導電性粒子を含むガラス・ペーストが適宜用いられる。
【0051】また、実施例においては、導電性酸化物焼
結体12、14が角柱状を成している場合について説明
したが、円柱状或いは半円柱状を成している場合にも本
発明は同様に適用される。
【0052】また、実施例においては、酸化物熱電素子
10は、導電性酸化物焼結体12、14の外周面に被固
着面28が備えられていたが、図9に示される熱電発電
モジュール58の場合と同様に、低温端20側の端面が
被固着面として用いられても差し支えない。
【0053】また、電力取出端子26や基板46等の寸
法、形状、材質、酸化物熱電素子10との固着面積等
は、高い電力取出効率延いては高い発電効率が得られる
ように、適宜定められるものである。
【0054】また、実施例においては、基板46に設け
られた導体膜50が矩形に構成されていたが、その形状
や大きさ等は適宜変更される。
【0055】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の酸化物熱電素子を示す斜視
図である。
【図2】図1の酸化物熱電素子の電力取出端子の接合構
造を説明する断面図である。
【図3】図1の酸化物熱電素子の熱的特性を説明する図
である。
【図4】従来の酸化物熱電素子の構成を説明する斜視図
である。
【図5】本発明の一実施例の熱電発電モジュールの構成
を説明する斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例の熱電発電モジュールの構
成を説明する斜視図である。
【図7】図6の熱電発電モジュールの熱的特性を説明す
る図である。
【図8】図6の熱電発電モジュールの熱的特性を説明す
る図である。
【図9】本発明の他の実施例の熱電発電モジュールの構
成を説明する斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例の熱電発電モジュールの
構成を説明する斜視図である。
【図11】本発明の他の電力取出端子或いは基板の固着
構造を説明する側面図である。
【符号の説明】
10:酸化物熱電素子 12:p型導電性酸化物焼結体、14:n型導電性酸化
物焼結体 24:電極 26:電力取出端子 32:接着層(導電性無機接着剤) 46:基板 48:熱電発電モジュール 50:導体膜(接続導体膜)
フロントページの続き (71)出願人 501002334 村山 宣光 愛知県尾張旭市桜ヶ丘町一丁目182番地 (72)発明者 申 ウソク 愛知県名古屋市昭和区楽園町90番地の1 ケーエムハイツ206号 (72)発明者 村山 宣光 愛知県尾張旭市桜ヶ丘町一丁目182番地 (72)発明者 池田 晃一郎 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 左合 澄人 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ長手状を成すp型およびn型の
    一対の導電性酸化物焼結体が一端部において相互に接合
    された熱電素子であって、 前記一対の導電性酸化物焼結体の各々の他端部に設けら
    れた所定の被固着面に倣った表面形状の固着面を備え、
    その固着面においてその被固着面に導電性無機接着剤を
    介して固着された一対の電力取出端子を含むことを特徴
    とする熱電素子。
  2. 【請求項2】 前記他端部において前記電力取出端子を
    覆って前記導電性酸化物焼結体に固着された無機材料か
    ら成る補強モールドを含むものである請求項1の熱電素
    子。
  3. 【請求項3】 銀を導体成分として含む電極を前記被固
    着面に備えたものである請求項1の熱電素子。
  4. 【請求項4】 前記一対の導電性酸化物焼結体は、加熱
    状態で加圧されることにより接合されたものである請求
    項1の熱電素子。
  5. 【請求項5】 それぞれ長手状を成すp型およびn型の
    一対の導電性酸化物焼結体が一端部において相互に接合
    されて成る複数個の熱電素子が相互に電気的に接続され
    た熱電発電モジュールであって、 前記導電性酸化物焼結体の各々の他端部に設けられた所
    定の被固着面に倣った表面形状を有する複数の固着部を
    備え且つそれら固着部のうち異なる熱電素子が固着され
    るものの相互間に位置する接続導体膜を備えた基板と、 前記被固着面および前記固着部間に介在させられること
    により前記導電性酸化物焼結体を前記基板に固着すると
    共に前記接続導体膜に電気的に接続された導電性無機接
    着剤層とを、含むことを特徴とする熱電発電モジュー
    ル。
  6. 【請求項6】 前記基板は、その面方向が前記導電性酸
    化物焼結体の長手方向に平行となる向きで前記熱電素子
    に固着されたものである請求項5の熱電発電モジュー
    ル。
  7. 【請求項7】 それぞれ複数個の前記熱電素子が固着さ
    れた前記複数枚の基板と、 それら複数枚の基板相互にそれら熱電素子を電気的に接
    続する配線とを、含むものである請求項6の熱電発電モ
    ジュール。
  8. 【請求項8】 前記基板は、前記熱電素子の一端部から
    離隔するに従ってその面積が連続的または段階的に増大
    させられる面積増大部を含むものである請求項5の熱電
    発電モジュール。
  9. 【請求項9】 前記基板は、酸化アルミニウム、窒化ア
    ルミニウム、または絶縁被覆を施した金属である請求項
    5の熱電発電モジュール。
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