JP2002118296A - 高い電気伝導率を有する高温用n型熱電変換素子及びそれを用いた熱電変換モジュール - Google Patents

高い電気伝導率を有する高温用n型熱電変換素子及びそれを用いた熱電変換モジュール

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昌文 山田
Terumasa Yoshinaga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で無害かつ高温で使用できる高い電気伝
導率を有する高温用n型熱電変換素子及びそれを用いた
熱電変換モジュールを提供する。 【解決手段】 金属酸化物を母材とする材料粉を成形、
焼成してなる高温用n型熱電変換素子であって、前記金
属酸化物を母材とする材料粉が予め不純物をドープした
金属酸化物粉であることを特徴とする高い電気伝導率を
有する高温用n型熱電変換素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを電
気エネルギーに変換する熱発電に使用する熱電変換モジ
ュールを構成する熱電変換素子に関するものであり、さ
らに詳しくは、高い電気伝導率を有する高温用n型熱電
変換素子及び前記高温用n型熱電変換素子を用いた高温
域において使用可能な熱電変換モジュールに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ゼーベック効果を利用し熱エネルギーを
電気エネルギーに変換する熱電変換素子を用いた熱電変
換モジュールは、排熱エネルギーを電気エネルギーへ変
換することが可能であるため、環境問題を考慮した省エ
ネルギー技術として注目されている。
【0003】ゼーベック効果を利用した発電に利用する
熱電変換素子の性能は、以下の式で表される性能指数Z
が大きいほど高くなるので、ゼーベック係数と電気伝導
率が大きく、熱伝導率が小さいものほど優れた素子と言
える。 Z=α2・σ/κ (ただし、α:ゼーベック係数、σ:電気伝導率、κ:
熱伝導率)
【0004】熱電変換モジュールより得られる熱起電力
は、原理的にモジュール両端に加わる熱源の温度差によ
って決定される。そこでより大きな熱起電力を得る方法
として、高温側の熱源温度を高くし温度差を大きくする
方法が考えられる。
【0005】高い熱電能を有する熱電変換素子として
は、シリコン・ゲルマニウム系素子、鉛・テルル系素
子、ビスマス・テルル系素子等の金属系熱電変換素子が
あるが、これら金属系熱電変換素子の成分元素は埋蔵量
が少ないため高価であるうえ、毒性を有するものもある
ことから環境保護の面で好ましくない。さらに、これら
の成分元素の融点は低く、高温領域で使用するためには
酸化及び成分元素の蒸発を防ぐため表面にコーティング
などの処理を必要とする。
【0006】このような処理なしに大気中高温で使用で
きる熱電変換素子として金属酸化物系熱電変換素子が注
目されており、特に、高温用n型熱電変換素子としては
酸化亜鉛を母材とし、その亜鉛の一部をアルミニウムで
置換した熱電変換素子の研究が熱心に行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれまで
は、母材となる金属酸化物の金属の一部を他の元素で置
換した熱電変換素子を得る手段として、金属酸化物もし
くは前記金属酸化物になりうる前記金属含有化合物の粉
と、不純物になりうる金属を含む化合物の粉とをボール
ミルなどで混合した後、成形、焼結するという方法を用
いていたために、混ざり斑ができ、その結果高抵抗化合
物が混成し、電気伝導率を低減させるために性能指数が
小さくなるという問題があった。またそのような高抵抗
化合物が素子の所々に存在するため、均一な性能を持っ
た熱電変換素子を再現性よく得ることが困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、予め不純物を
ドープした金属酸化物粉を原料として用いることによ
り、再現性よく高い電気伝導率を有する高温用n型熱電
変換素子を製造できることを見出すとともに、前記高温
用n型熱電変換素子を用いることにより、高性能の高温
用熱電変換モジュールを構成できることも見出し、本発
明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、金属酸化物粉を成
形、焼成してなる高温用n型熱電変換素子であって、前
記金属酸化物粉が予め不純物をドープした金属酸化物粉
であることを特徴とする高い電気伝導率を有する高温用
n型熱電変換素子を要旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で用いられる母材となる金属酸化物粉と
は、耐熱性に優れ、単体で大きなゼーベック係数を有す
る金属酸化物であり、そのような金属酸化物としては酸
化亜鉛が挙げられる。
【0011】本発明で用いられる不純物は、過剰の伝導
電子を供給するものであり、ドープすることで伝導電子
密度が純粋な金属酸化物よりも高くなるような効果を示
さなければならない。例えば、母材となる金属酸化物に
酸化亜鉛を用いた場合、酸化亜鉛にドープする不純物
は、13族の典型金属であり、そのような13族の典型
金属としては、アルミニウム、ガリウムまたはインジウ
ムが挙げられる。中でも不純物としてアルミニウムをド
ープした酸化亜鉛粉は、より大きな電気伝導率を有する
高温用n型熱電変換素子を得るのに有効である。本発明
により、電気伝導率が1000S/cm以上の高温用n
型熱電変換素子が得られる。
【0012】本発明で用いられる予め不純物をドープし
た金属酸化物粉は、平均粒径が1000nm以下の金属
酸化物粉をいい、好ましくは100nm以下の超微粒子
粉末である。ここでの粒径は、透過電子顕微鏡で観察さ
れた200個以上の粒子の体積平均粒径である。粒子が
小さいことが望ましい理由には、熱電変換素子の熱伝導
率の低減化効果が挙げられる。超微粒子を用いることに
より結晶粒界面を増加させてより多くのフォノン散乱を
起こさせることで熱伝導率の低減化が期待できる。結晶
粒界面を増大させるためには微細な結晶粒径を持つ素子
を作成することが必要であり、それには予め粒径の小さ
い超微粒子を用いることが有効と考えられる。
【0013】金属酸化物に不純物をドープする方法は特
に限定されないが、例えば、焼成法やイオン注入法など
が挙げられる。何れの方法を用いてもよいが、不純物は
確実に母材である金属酸化物中にドープされていなけれ
ばならず、X線構造解析等の結果から母材である金属酸
化物の結晶構造が保持されていることが確認されたもの
でなければならない。
【0014】本発明において、不純物としてドープした
金属酸化物中の不純物含有量は母材および不純物の特性
によって異なるが、例えば母材に酸化亜鉛、不純物に1
3族の典型金属を用いた場合、酸化亜鉛中の不純物含有
量は0.5〜5.0モル%が好ましく、さらに好ましく
は1.5〜3.0モル%である。不純物含有量が0.5
モル%未満では電気伝導率が低く、充分な出力因子を得
ることができない。ドープ量が多いほど電気伝導率は高
くなり、より高い熱電能を得ることができるが、5.0
モル%を超えると不純物のドープ限界量を超え、高抵抗
化合物が生じるという問題が生じる。
【0015】本発明の高い電気伝導率を有する高温用n
型熱電変換素子は、予め不純物をドープした金属酸化物
粉を成形、焼結することにより得ることができる。成
形、焼結工程は、加圧成形後焼結する方法も用いること
ができるが、加圧しながら焼結する方法を用いることが
望ましい。
【0016】加圧しながら焼結する方法としては、ホッ
トプレス焼結法、熱間等方圧焼結法、放電プラズマ焼結
法などの何れの方法も用いることができる。
【0017】例えば放電プラズマ焼結法において不純物
ドープ酸化亜鉛粉を焼結する場合、焼結温度は900〜
1100℃が好ましい。900℃未満では充分な焼結が
行われない。一方1100℃を超えると成分元素の蒸発
が激しくなり著しくゼーベック係数が小さくなるため好
ましくない。焼結時間は5分以下が好ましく、さらに好
ましくは3分以下である。焼結時間が長くなると成分元
素の蒸発が起こるためゼーベック係数が小さくなり、さ
らに原料粉の粒成長が起こるために熱伝導率が大きくな
るため結果として性能指数が小さくなる。
【0018】成形・焼結工程には様々な手法を用いるこ
とが可能であるが、本発明で用いる原料粉は予め不純物
がドープされているので、焼結時間は短時間で充分であ
り、例えばアルミニウムを予めドープした酸化亜鉛粉を
焼結する場合、焼結時間が長くなるほど成分元素の蒸発
が起こるためゼーベック係数が小さくなるとともに、さ
らには原料粉の粒成長が起こるため熱伝導率が大きくな
るため性能指数が小さくなる。また電気炉を用い、長時
間焼結を行った実験からは高抵抗化合物であるZnAl
24等の生成が確認されたことから、極短時間で焼結が
でき、高抵抗化合物の生成及び粒成長を抑制することが
できる放電プラズマ焼結を用いることが好ましい。
【0019】本発明により得られた高い電気伝導率を有
する高温用n型熱電変換素子は、高温での使用が可能で
あり、かつ幅広い温度領域において有効な熱電特性を示
すので、熱を効率的に電気エネルギーに変換することが
できる。
【0020】本発明の高温用n型熱電変換素子は、熱電
変換モジュールの構成材料として使用することができ
る。
【0021】本発明の高温用熱電変換モジュールは、本
発明の高温用n型熱電変換素子をp型熱電変換素子と電
気的に直列に接合してなる熱電変換素子対を1対もしく
は複数対有する。
【0022】以下、本発明の高温用熱電変換モジュール
の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本
発明による熱電変換モジュールの側面図である。本発明
の熱電変換モジュール1は、前記高温用n型熱電変換素
子2を複合金属酸化物からなるp型熱電変換素子3と電
極4a、4bを介して電気的に直列に接合されてなる1
対もしくは複数対の熱電変換素子対5によって構成され
る。
【0023】また、熱電変換モジュールに接する外部熱
源が金属であったり、熱源周囲のケーシングが金属でモ
ジュールと接触するような場合等、モジュールを外部よ
り絶縁する必要がある場合には、図2に示すように、熱
電変換モジュール1を絶縁部材6、7によって外部と絶
縁した構成とすることができる。図2(a)はモジュー
ル片面のみ絶縁部材6により外部と絶縁された状態を示
しており、図2(b)はモジュール両面を絶縁部材6、
7により絶縁した状態を示している。
【0024】熱電変換モジュール1を構成するp型熱電
変換素子3として使用可能な複合金属酸化物は特に限定
されないが、例えば、La、Cr及びSrとCo及び/
またはNiを含む4種以上の金属を組み合わせた複合金
属酸化物、すなわち、La、Cr、Sr及びCoからな
る複合金属酸化物、La、Cr、Sr及びNiからなる
複合金属酸化物、La、Cr、Sr、Co及びNiから
なる複合金属酸化物や各種コバルト酸化物、すなわち、
Na及び/またはLi及び/またはCaなどを含むコバ
ルト酸化物が挙げられる。
【0025】上記n型およびp型熱電変換素子の形状
は、立方体状、直方体状また円柱状などいずれの形状で
あってもよいが、電極4a、4bと素子との接合やモジ
ュール内の素子密度を考慮すると、表面が平坦である立
方体状もしくは直方体状が好ましく、さらに素子上下面
の電極の接合を充分に行うためには、それぞれの素子高
さが同じであることが好ましい。
【0026】熱電変換素子2、3と電極4a、4bとの
接合の良否によって、熱電特性も少なからず影響を受け
る。素子と電極間に良好な電気的接合が保つために、電
極と接合する素子表面に金属膜を介在させることで、モ
ジュールの内部抵抗を低くすることができる。金属膜の
形成方法は、メッキ法や蒸着法、スパッタリング法によ
って形成されるほか、金属ペーストを塗布した後乾燥さ
せることで金属膜を形成する方法や、熱電変換素子2、
3と電極4a、4bとの接合面間に金属箔を介在させて
固定する方法も可能である。
【0027】この時、電極4a、4bの材料としては、
モジュールの使用温度が高温であるので、耐熱性、耐食
性に優れ、特に融点が1000℃以上の材料が好まし
く、さらにモジュールの熱電特性を低下させないために
は、電気伝導率が大きく、熱伝導率の大きい材料である
ことがより好ましい。さらに、モジュールは大気中にて
使用されることから、電極材料として酸化しにくいもの
が好ましく、電極表面に、メッキ、蒸着、スパッタリン
グまたは金属ペーストによって、耐酸化性の強い金属層
を形成したものが好ましい。
【0028】また、絶縁部材を用いる場合においては、
絶縁部材表面に、メッキ、蒸着、スパッタリングまたは
金属ペーストによって所定の位置に電極層を形成し、こ
れに熱電変換素子を接合して配列することにより、熱電
変換モジュールを構成することも可能である。
【0029】なお、熱電変換モジュール1を高温熱源と
冷却源の間に配設した場合、温度差が非常に大きい時に
は、モジュールの冷却源側は比較的低温となるので、冷
却源側の電極材料として融点が比較的低い材料を用いる
ことも可能である。
【0030】熱電変換モジュールを外部熱源等から絶縁
するための絶縁部材としては、耐熱性、絶縁性に優れた
セラミック材料が好ましく、熱伝導率が大きい材料がよ
り好ましい。またセラミック材料の他に、耐熱性の高い
金属材料の表面を、セラミック粉末などでコーティング
した絶縁膜層を形成することで、絶縁部材とすることも
できる他、絶縁性の高い金属酸化物を用いることも可能
である。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、これに限定
されるものではない。得られた高温用n型熱電変換素子
の評価方法は下記のとおりである。
【0032】ゼーベック係数および電気伝導率 サンプルを角棒状に切断し、表面研磨した後に、熱電能
測定装置(真空理工製ZEM−1S)を用いて測定し
た。
【0033】[高温用n型熱電変換素子] 実施例1〜4 原料にはアルミニウムを1.4モル%ドープした酸化亜
鉛粉(ハクスイテック社製、平均粒径200nm)を用
いた。放電プラズマ焼結装置を用いて真空雰囲気中10
00℃で0.1分(実施例1)、1000℃で3分(実
施例2)、1100℃で1分間(実施例3)、700℃
で3分(実施例4)焼結した。得られた熱電変換素子の
特性に関して800℃での測定結果を表1に示した。
【0034】実施例5 アルミニウムを1.4モル%ドープした酸化亜鉛粉を8
MPaの圧力で一軸プレスして、φ20のペレットを仮
成形し、さらに38MPaの圧力で等方静水圧成形を行
い、目的のペレットを得た。このペレットを、電気炉を
用いて大気中1400℃で5分間焼結した。得られた熱
電変換素子の特性に関して800℃での測定結果を表1
に示した。
【0035】比較例1 酸化亜鉛、アルミナをZn:Alが98:2(モル比)
になるように所定量秤量し、ボールミルで24時間乾式
混合した。混合後、混合粉を8MPaの圧力で一軸プレ
スして、φ20のペレットを仮成形し、さらに38MP
aの圧力で等方静水圧成形を行い、目的のペレットを得
た。このペレットを、電気炉を用いて大気中1400℃
で10時間焼結した。得られた熱電変換素子の特性に関
して800℃での測定結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】[高温用熱電変換モジュール]アルミニウ
ムを1.4モル%ドープした酸化亜鉛粉末(平均粒径2
00nm)を、放電プラズマ焼結装置を用いて真空雰囲
気中1000℃で3分焼結し、n型熱電変換素子を得
た。また、酸化ランタン、炭酸ストロンチウム、酸化ク
ロムおよび酸化コバルトをCr/La=1、Sr/La
=0.11、Co/Cr=0.11(モル比)になるよ
うに秤量し、ボールミルにより24時間乾式混合後、大
気中1200℃で2時間か焼した後、再度ボールミルで
24時間乾式混合した。混合後、混合粉を8MPaの圧
力で一軸プレスにより成形した後、さらに38MPaの
圧力で等方静水圧成形を行い、ペレットを形成した。こ
れを電気炉を用いて大気中1600℃にて10時間かけ
て焼結し、p型熱電変換素子を得た。得られたn型熱電
変換素子およびp型熱電変換素子を、それぞれ高さ10
mm、縦10mm、横10mmの立方体形に切断した。
電極材としてSUS304を用い、電極材が素子と接合
する面に、また、切断後の素子が電極と接合する面に、
それぞれPtペーストを塗布した。図3(a)に示すよ
うに、電極を介して接合されたn型熱電変換素子、p型
熱電変換素子および電極からなる熱電素子対を、窒化ア
ルミニウム製の絶縁部材の上に、8対(4×4)配設し
た。さらに図3(b)に示すように窒化アルミニウム製
の絶縁部材を上部から重ね合わせ、上下絶縁部材をビス
により固定した。固定後、1200℃で1時間加熱する
ことにより熱電変換モジュールを得た。図4に示すよう
に、この熱電変換モジュールを高温熱源8および冷却源
9の間に配設した。高温熱源温度は最大1273Kであ
り、冷却源は空気によって行った。モジュール配設後、
熱源昇温を開始し、高温熱源温度1273Kにおいて、
モジュール開放電圧V=237mV(熱源−冷却源温度
差約226K)を得ることができ、高温域条件下におい
て安定した出力を得ることができた。
【0038】
【発明の効果】本発明は熱発電に使用する熱電変換素子
を作成するための半導体セラミック材料及び用途に関す
るものであって、原料に予め不純物をドープした金属酸
化物粉を用いた高温用n型熱電変換素子材料は、各原料
粉を混合後、成形・焼結して得られた熱電変換素子に比
べて高い電気伝導率を有することが明らかとなり、効果
的に熱を電気エネルギーに変換し得る効果を奏するもの
である。
【0039】また、上記n型熱電変換素子をp型熱電変
換素子と電極を介して電気的に直列に接合した、1対も
しくは複数個の熱電変換素子対によって構成された熱電
変換モジュールは、金属酸化物を材料とする熱電変換素
子により構成されていることから、高温域において安定
した出力を得ることができ、しかも、構成素子の電気伝
導率が高いので、効果的に熱エネルギーを電気エネルギ
ーに変換することが可能である効果を奏するものであ
る。また、この熱電変換モジュールをさらに複数個電気
的に直列に接合することで、さらに大きな出力を得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高温用熱電変換モジュールの実施の形
態の一例を示す、モジュールの側面図である。
【図2】同上のモジュールにおいて、モジュール両端面
に絶縁部材を配設したモジュールの側面図である。
【図3】本発明の実施例における高温用熱電変換モジュ
ールの構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例における、モジュールの配置図
である。
【符号の説明】
1 熱電変換モジュール 2 n型熱電変換素子 3 p型熱電変換素子 4a、4b 電極 5 熱電変換素子対 6、7 絶縁部材 8 高温熱源 9 冷却源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物粉を成形、焼成してなる高温
    用n型熱電変換素子であって、前記金属酸化物粉が予め
    不純物をドープした金属酸化物粉であることを特徴とす
    る高い電気伝導率を有する高温用n型熱電変換素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高温用n型熱電変換素
    子をp型熱電変換素子と電気的に直列に接合してなる熱
    電変換素子対を1対もしくは複数対有する高温用熱電変
    換モジュール。
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