JP2002227893A - 電磁ブレーキ装置 - Google Patents

電磁ブレーキ装置

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JP2002227893A
JP2002227893A JP2001025936A JP2001025936A JP2002227893A JP 2002227893 A JP2002227893 A JP 2002227893A JP 2001025936 A JP2001025936 A JP 2001025936A JP 2001025936 A JP2001025936 A JP 2001025936A JP 2002227893 A JP2002227893 A JP 2002227893A
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Japan
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rotating body
yoke
electromagnetic brake
brake device
magnetic
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JP2001025936A
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Tamotsu Tofuji
保 東藤
Shinichi Kawada
真市 川田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体の軸方向の変動の影響を受けることな
く安定した制動力を得られるようにする。 【解決手段】 ヨーク55を、磁気の入出端59a,5
9bがガイドプレート24の円筒部26の外周面に対峙
するように同円筒部26の外周側に配置する。ガイドプ
レート24が軸方向に変動した場合であっても、ヨーク
55と円筒部26の間の距離が変化しないため、制動力
は変動しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体に制動力を
付与することによって回転体の回転を制御する電磁ブレ
ーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のバルブタイミング制御装置と
しては、例えば特開平10−153104号公報に記載
されているものが知られている。
【0003】概略を説明すれば、このバルブタイミング
制御装置は、機関のクランクシャフトによって回転駆動
するタイミングプーリ(駆動回転体)が、カムシャフト
に一体に結合された軸部材(従動回転体)の外周側に同
軸に配置され、タイミングプーリと軸部材が組付角操作
機構を介して互いに連結されている。組付角操作機構
は、タイミングプーリに相対回転を規制した状態で軸方
向変位可能に取付けられたピストン部材(可動操作部
材)と、このピストン部材の内周面と軸部材の外周面に
形成されて互いに噛合するヘリカルギヤとによって主と
して構成されており、ピストン部材を、電磁ブレーキと
復帰用スプリングを備えた制御機構によって軸方向に適
宜進退操作することにより、タイミングプーリと軸部材
の組付角度をヘリカルギヤを通して調整する。
【0004】また、前記装置には、タイミングプーリと
軸部材に対して相対回転可能な中間回転体としてのドラ
ムが設けられると共に、このドラムとタイミングプーリ
の相対回転を前記ピストン部材の軸方向変位に変換する
ヘリカルギヤ機構から成る変換機構が設けられている。
そして、前記制御機構の復帰用スプリングは、ドラムを
タイミングプーリに対して増速回転方向に付勢してお
り、電磁ブレーキはその電磁力による制動力をドラムの
軸方向の前端面に作用させることによってドラムを減速
側に相対回転させる。したがって、電磁ブレーキの通電
をオフにしたときには、復帰用スプリングの力によって
組付角を遅角側、進角側の一方側に変更し、通電をオン
にしたときには、電磁ブレーキによる制動力によって組
付角を他方側に変更することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このバルブタイミング
制御装置に用いている電磁ブレーキは回転体(ドラム)
の軸方向の前端部に配置されているため、回転体の軸方
向の変位によって制動力が不安定になり、精度の高い制
動を得ることが難しい。即ち、回転体は支持軸によって
径方向の振れはある程度精度良く抑えることができる
が、軸方向の振れに対しては精度良く抑えることが難し
い。そして、回転体にこの軸方向の振れが生じると、電
磁ブレーキと回転体の間のエアギャップが大きく変化
し、このエアギャップの変化が磁束を変化させ制動力を
不安定にする。
【0006】とりわけ、前記のようにバルブタイミング
制御装置に用いる場合には、エンジン振動やカムシャフ
トからの反力等によって回転軸に軸方向の変動が生じ易
く、この軸方向の変動によって制動精度が低下すること
が懸念される。
【0007】そこで本発明は、回転体の軸方向の変動の
影響を受けにくく、常時安定した制動力を得ることので
きるブレーキ装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、本発明は、コイルで発生した磁束の
通路を成すヨークが磁気入出端となる端面を磁性体から
成る回転体に対峙させて配置され、前記ヨークの端面か
ら回転体に作用する磁力によって回転体を制動する電磁
ブレーキにおいて、前記ヨークを、磁気の入出端が回転
体の外周面に対峙するように回転体の外周側に配置する
ようにした。したがって、本発明によれば、回転体が軸
方向に変動した場合であってもヨークの磁気入出端と回
転体の距離が変化しなくなる。
【0009】ヨークは円周方向で分割した複数ピースに
よって構成し、コイルに対する通電のオン・オフによっ
て前記各ピースを回転体に接離させるようにしても良
い。この場合、コイルに対する通電をオンにしたときに
は、ヨークの各ピースが回転体に接触してエアギャップ
が無くなり、電磁力による大きな制動作用が回転体に働
くようになり、通電をオフにしたときには、回転体に各
ピースによる接触抵抗が作用しなくなる。
【0010】このとき、ヨークの各ピースを回転体に対
して径方向外側に離反するように付勢する付勢手段を設
けるようにすれば、通電をオフにしたときに各ピースを
回転体に対して確実に離反させることが可能になる。
【0011】また、ヨークは径方向の位置ずれを吸収す
る位置ずれ吸収機構を介してベース部材に取り付けるよ
うにしても良い。この場合、ベース部材を回転体の設置
部材に取り付けるときに、ベース部材とヨーク、設置部
材と回転体の各組付誤差によるヨークと回転体の径方向
の位置ずれが吸収され、取付作業を容易に行うことが可
能になる。
【0012】また、ヨークと回転体の間には潤滑油の供
給構造を設けるようにしても良い。この場合、ヨーク部
分の発熱を潤滑油で冷却することが可能になると共に、
ヨークを回転体に接触させるときには摺動抵抗小さくす
ることが可能になる。
【0013】潤滑油の供給構造としては、回転体に、径
方向内側からヨークの内周面に向かう潤滑油通路を設け
るようにしても良い。このときには、回転体に作用する
遠心力によって潤滑油がヨークと回転体の間に効率良く
供給される。
【0014】また、回転体の内側には補機を配置するよ
うにすれば、回転体の内側スペースを有効利用すること
が可能になり、装置の小型化を図ることができる。
【0015】さらにまた、ヨークは円環状に形成し、そ
の内周面で回転体を軸受するようにしても良い。この場
合には、回転体を軸受するための専用の軸受を廃止若し
くは減らすことができ、製造コストの削減が可能とな
る。
【0016】また、ヨークの磁気入出端を軸方向両側で
回転体の外周面に対峙するように配置し、その磁気入出
端を軸方向内側に向かって互いに近接するように延出さ
せるようにしても良い。この場合、回転体の外周面に対
峙する磁気入出端の面積を拡大することが可能になり、
より大きな制動力を確保することが可能になる。
【0017】この発明の電磁ブレーキは、内燃機関のク
ランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体と、カ
ムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材か
ら成る従動回転体とが組付角操作機構を介して同軸に結
合され、機関運転状況に応じて組付角操作機構を作動さ
せることによってクランクシャフトとカムシャフトの回
転位相を可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御
装置において、組付角操作機構を作動させるための中間
回転体に制動力を付与するのに用いることができる。こ
の場合、電磁ブレーキは、機関の軸方向の振動等の影響
を受け難いことから、安定したバルブタイミング制御を
実現することができる。
【0018】また、このときバルブタイミング制御装置
は、中間回転体を組付角操作機構の可動操作部材に球を
介して連係させるようにすれば、可動操作部材の作動抵
抗を小さくすることが可能になるため、摩擦材を用いる
ことなく電磁力のみによって中間回転体に確実な制動作
用を付与することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、図1〜図7に示す第1の実
施形態について説明する。尚、この実施形態は、本発明
にかかる電磁ブレーキ50を内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置に適用したものである。この実施形態のバル
ブタイミング制御装置は内燃機関の吸気弁側に適用した
ものであるが、排気弁側に同様に適用することも可能で
ある。
【0020】このバルブタイミング制御装置は、機関の
シリンダヘッドに回転自在に支持されると共に外周に吸
気弁駆動用のカム(図示せず。)を有するカムシャフト
1(従動回転体)と、このカムシャフト1の前端部に回
転自在に組付配置された円板状の駆動プレート2(駆動
回転体)と、この駆動プレート2の外周に形成され、機
関の図外のクランクシャフトによって回転駆動されるタ
イミングスプロケット3と、カムシャフト1と駆動プレ
ート2の前端部側に配置されて同シャフト1と駆動プレ
ート2の組付角度を操作する組付角操作機構4と、この
組付角操作機構4を駆動操作する作動装置15と、機関
のブロックに取り付けられて駆動プレート2と組付角操
作機構4及び作動装置15の前面と周域を囲繞するVT
Cカバー6(本発明にかかる電磁ブレーキ50を取付け
るベース部材)と、機関の運転状況に応じて作動装置1
5を制御するコントローラ7とを備えている。
【0021】尚、カムシャフト1の前端部には係止フラ
ンジ8aを有するスペーサ8が一体に取り付けられてお
り、前記駆動プレート2は、係止フランジ8aによって
軸方向変位を規制され、その状態においてスペーサ8の
周域に回転自在に配置されている。
【0022】駆動プレート2の前面(図1中の左側の
面)には、図2,図3に示すように平行な一対のガイド
壁9a,9bから成る3つの径方向ガイド10が円周方
向等間隔に、かつ同プレート2のほぼ半径方向に沿うよ
うに取り付けられており、この各径方向ガイド10のガ
イド壁9a,9bの間には、後述する組付角操作機構4
の可動操作部材11が摺動自在に組み付けられている。
【0023】また、組付角操作機構4は、円周方向等間
隔に配置され放射方向に延出する三つのレバー12を有
すると共に、前記スペーサ8と共にカムシャフト1の軸
心部にボルト18によって固定されたレバー軸13と、
各径方向ガイド10に摺動自在に係合された略方形状の
前記可動操作部材11と、レバー軸13の各レバー12
と可動操作部材11を各一つずつ枢支連結する円弧状の
リンクアーム14とによって主として構成されている。
図中16は、各リンクアーム14の基端部とレバー12
を連結するピンを示し、17は、各リンクアーム14の
先端部と可動操作部材11を連結するピンを示す。
【0024】各可動操作部材11は、以上のように径方
向ガイド10によってほぼ径方向に案内された状態にお
いて、リンクアーム14とレバー軸13の各レバー12
を介してカムシャフト1に連結されているため、この各
可動操作部材11が外力を受けて径方向ガイド10に沿
って変位すると、リンクアーム14とレバー12による
リンク作用により駆動プレート2(タイミングスプロケ
ット3)とカムシャフト1が可動操作部材11の変位に
応じた方向及び角度だけ相対回動する。
【0025】また、各可動操作部材11の前面側の所定
位置には半球状の凹部21,21Aが径方向に並んで設
けられ、この各凹部21,21Aには、転動部材である
球22,22Aが略半部を前方に突出されるように転動
可能に収容保持されている。
【0026】作動装置15は、レバー軸13の前端部に
取り付けられたスペーサリング19にベアリング23を
介して回転可能に支持されたガイドプレート24(本発
明における中間回転体)を有し、このガイドプレート2
4と駆動プレート2が相対回転したときに、その相対回
転方向及び回転角に応じた方向及び量だけ可動操作部材
11を径方向に作動させる作動変換機構40と、初期位
置付勢用のゼンマイばね25及び本発明にかかる電磁ブ
レーキ50によりガイドプレート24の回転を増減速さ
せる増減速機構41とによって構成されている。
【0027】作動変換機構40は、前記可動操作部材1
1に保持された球22,22Aとガイドプレート24に
よって構成されている。ガイドプレート24は、その後
面側に断面略半円状の渦巻き溝28が形成され、前記各
可動操作部材11に保持された球22,22Aがこの渦
巻き溝28に係合されるようになっている。この渦巻き
溝28の渦巻きは、図2に示すように(同図において、
渦巻き溝28は中心線のみ示してある。)駆動プレート
2の回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成され
ており、可動操作部材11の球22が渦巻き溝28に係
合した状態でガイドプレート24が駆動プレート2に対
して遅れ方向に相対回転すると、可動操作部材11がこ
のとき同渦巻き溝28の渦巻き形状に沿って半径方向内
側に移動する。また、逆にこの状態からガイドプレート
24が進み方向に相対回転すると、可動操作部材11は
渦巻き溝28の渦巻き形状に沿って半径方向外側に移動
する。
【0028】ゼンマイばね25は、ガイドプレート24
の前端部に突設された円筒部26の内側に収容されてい
る。この円筒部26は渦巻き溝28が形成される円板形
状部に対して段差状に縮径して形成されている。そし
て、ゼンマイばね25の内側の端部は、カムシャフト1
にレバー軸13と共に一体に結合されたスペーサリング
19の外面に挿入係止され、外側の端部はピン53によ
ってガイドプレート24の円筒部26に係止されてい
る。尚、ゼンマイばね25の付勢力はレバー軸13(カ
ムシャフト1)に対してガイドプレート24の回転をR
方向に進める(増速させる)ように作用する。
【0029】また、電磁ブレーキ50はコイル54及び
ヨーク55から成る磁気発生部全体がほぼ円環状に形成
され、ガイドプレート24の円筒部26の外面を囲繞す
るようにVTCカバーに取り付けられている。この電磁
ブレーキ50はコイル54が発生する磁力によって円筒
部26に制動力を付与し、それによってガイドプレート
24を減速させるように機能する。したがって、増減速
機構41は電磁ブレーキ53が磁力を発生しない初期状
態においては、ガイドプレート24を増速し、磁力を発
生したときには逆にガイドプレート24を減速する。
【0030】ここで、ヨーク55は、図6,図7に示す
ように円周方向に沿って二つに分割形成された略半円状
のピース55a,55bによって構成されている。この
両ピース55a,55bは、図5に示すようにその各一
端がVTCカバー6の裏面に枢支ピン56によって揺動
可能に取付けられている。また、両ピース55a,55
bの他端には、その他端相互を離反方向に付勢する付勢
手段であるスプリング57が設けられている。各ピース
55a,55bの一端はVTCカバー6に枢支連結され
ているため、このとき、スプリング57は両ピース55
a,55bを径方向外側に付勢する。また、両ピース5
5a,55bの内周面は、図7に示すように図中左右方
向が若干に長い略楕円形状に形成されている。
【0031】また、VTCカバー6の裏面には、各ピー
ス55a,55bの外周面に当接する円弧状のストッパ
爪58a,58bが突設され、両ピース55a,55b
の径方向外側の過大変位をこのストッパ爪58a,58
bによって規制するようになっている。
【0032】尚、この実施形態においては、ヨーク55
の各分割されたピース55a,55bと、これらを揺動
可能に支持する枢支ピン56と、両ピース55a,55
bを開き側に付勢するスプリング57が位置ずれ吸収機
構を構成している。即ち、この装置の組付時には、ガイ
ドプレート24をカムシャフト1側に取付け、ヨーク5
5を枢支ピン56によってVTCカバー6に取付けた後
に、ヨーク55の各ピース55a,55bをガイドプレ
ート24の円筒部26の外周側に配置するようにして、
VTCカバー6を機関のブロックに取付けるが、このと
きヨーク55側とガイドプレート24側に組付誤差があ
った場合であっても、その誤差分はスプリング57によ
る各ピース55a,55bの拡開と、各ピース55a,
55bの内面の楕円形状によって吸収することができる
(図6参照)。したがって、ヨーク55とガイドプレー
ト24の引っ掛かりが生じないことから、VTCカバー
6を機関のブロックに容易に組み付けることができる。
【0033】また、ヨーク55は、図1に示すように、
軸方向両側に配置される磁気入出端59a,59bがガ
イドプレート24の円筒部26の外周面に対峙するよう
になっている。そして、ヨーク55の磁気入出端59
a,59bは円筒部26に対峙する面において互いに近
接する方向に延出し、全体とし略C字断面に形成されて
いる。したがって、磁気入出端59a,59bの面積が
充分に大きく確保されることとなり、円筒部26の軸方
向の多少のずれがあっても磁力の低下は生じなくなる。
【0034】ヨーク55の各ピース55a,55bは、
通電によって円筒部26との間に磁気作用が働くため、
このとき各ピース55a,55bはスプリング57の力
に抗して近接方向に移動し、図7に示すように各内周面
が円筒部26の外周面に接触する。したがって、この接
触により各ピース55a,55bから円筒部26に流れ
込む磁束が多くなり、大きな制動作用を得ることが可能
になる。
【0035】また、ガイドプレート24には、径方向内
側から円筒部26の外周面に向かって潤滑油通路60が
形成されている。この通路60はヨーク55と円筒部2
6の接触部に潤滑油を供給するものであるが、この供給
の際には、ガイドプレート24の回転による遠心力が潤
滑油に作用するため、潤滑油は通路60を通って効率良
くヨーク55の内周側に供給される。
【0036】ところで、駆動プレート2からカムシャフ
ト1には、可動操作部材11、リンクアーム14、及
び、レバー12を介して駆動トルクが伝達され、カムシ
ャフト1から可動操作部材11には、機関弁からの反力
(バルブスプリングのばね力に起因する反力。)による
カムシャフト1の変動トルク(交番トルク)が、レバー
軸13の各レバー12の先端部からリンクアーム14を
介して、同アーム14の両端の枢支点を結ぶ方向の力と
して入力される。
【0037】各可動操作部材11は、径方向ガイド10
によってほぼ径方向に沿って案内されているが、その一
方で前面側に突出するように保持した球22,22Aが
ガイドプレート24の渦巻き溝28に係合されているた
め、各レバー12の先端部からリンクアーム14を介し
て入力される力は、径方向ガイド10のガイド壁9a,
9bとガイドプレート24の渦巻き溝28によって支持
される。
【0038】したがって、リンクアーム14から可動操
作部材11に入力された力は互いに直交する二つの分力
に分解されるが、これらの分力は、渦巻き溝28の壁と
ガイド壁9a,9bよって略直交する向きで受け止めら
れ、可動操作部材11の作動は確実に阻止される。
【0039】尚、図1中61は、ガイドプレート24を
球22方向に付勢するための皿ばねである。
【0040】以下、本実施形態の作用を説明する。
【0041】機関始動時及びアイドル運転時には、コン
トローラ7からの制御信号によって電磁ブレーキ50の
通電がオフにされ、ヨーク55の各ピース55a,55
bは図6に示すようにスプリング57の力によって拡開
し、ガイドプレート24に対して非接触となっている。
このため、このときガイドプレート24はゼンマイばね
25によって増速側に付勢され、組付角操作機構4の可
動操作部材11は径方向外側端に維持される。
【0042】したがって、このとき駆動プレート2とカ
ムシャフト1が最遅角側の組付け角に維持される結果、
クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相が最遅角
側に制御され、機関回転の安定化と燃費の向上が図られ
る。
【0043】また、この状態から機関が通常運転に移行
し、コントローラ7からの制御信号によって電磁ブレー
キ50の通電がオンにされると、図7に示すようにヨー
ク55の各ピース55a,55bがガイドプレート24
の円筒部26に接触し、このとき磁力による制動力が円
筒部26に作用する。この結果、ガイドプレート24が
減速され、渦巻き溝28と球22,22Aによる案内作
用によって組付角操作機構4の可動操作部材11が径方
向内側に変位し、駆動プレート2とカムシャフト1が最
進角側の組付け角に変更される。
【0044】したがって、このときクランクシャフトと
カムシャフト1の回転位相が最進角側に制御され、機関
の高出力化が図られる。
【0045】この実施形態で用いられる電磁ブレーキ5
0は、ヨーク55が円筒部26の外周側に配置されてい
るため、ガイドプレート24の軸方向の変動によってヨ
ーク55と円筒部26の間の距離が変化することがな
く、常時安定した制動力を得ることができる。
【0046】また、ヨーク55は二分割構造とされ、制
動時に各ピース55a,55bが円筒部26の外周面に
接触する構造となっているため、コイル巻き数の増加や
消費電力の増大を招くことなく比較的大きな制動力を得
ることができる。さらに、両ピース55a,55bは常
に円筒部26の両側から均等に接触するため、円筒部2
6に作用する磁力に偏りが生じにくいという利点もあ
る。
【0047】さらに、この実施形態においては、ヨーク
55と円筒部26の接触部に潤滑油を供給するものであ
るため、ヨーク55と円筒部26の接触摩擦を低減する
ことができると共に、ヨーク55部分を潤滑油によって
効率良く冷却することができる。
【0048】また、この実施形態の場合、ガイドプレー
ト24に円筒部26を突設し、その円筒部26の外周側
に電磁ブレーキ50を配置する一方で、円筒部26の内
周側にゼンマイばね25を配置しているため、装置内部
の限られたスペースを有効利用し、装置全体の小型化を
図ることができる。
【0049】尚、本発明の実施形態は以上で説明したも
のに限るものでなく、例えば、以上ではヨーク55を二
つの分割ピース55a,55bによって構成したが、図
8に示すようにヨーク155を最初から円環状に一体成
形するようにしても良い。同図に示す実施形態の場合、
円筒部26とヨーク155の隙間をほとんど無くし、ヨ
ーク155をVTCカバー6に剛的に取付けたものであ
るが、この場合、ヨーク155をガイドプレート24の
回転を案内する軸受として利用することができる。した
がって、専用の軸受を廃止、若しは、数を少なくするこ
とができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明は、回転体が軸方向
に変動した場合であっても、ヨークと回転体の間隔が変
化しないため、軸方向の変動に拘らず常時安定した制動
力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のC−C線に沿う断面
図。
【図3】同実施形態の作動状態を示す図2と同様の断面
図。
【図4】同実施形態を示す図1のB矢視図。
【図5】同実施形態を示す斜視図。
【図6】同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面
図。
【図7】同実施形態の作動状態を示す図6と同様の断面
図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す図6に対応の断面
図。
【符号の説明】
1…カムシャフト 2…駆動プレート 4…組付角操作機構 11…可動操作部材 22,22A…球 24…ガイドプレート(中間回転体) 50…電磁ブレーキ 54…コイル 55,155…ヨーク 55a,55b…ピース 57…スプリング(付勢手段) 59a,59b…磁気入出端 60…潤滑油通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 CA12 DA05 DA36 DA39 DA83 FA07 FA21 GA02 3J058 AA03 AA06 AA29 CB01 CC12 DE19 FA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルで発生した磁束の通路を成すヨー
    クが磁気入出端となる端面を磁性体から成る回転体に対
    峙させて配置され、前記ヨークの端面から回転体に作用
    する磁力によって回転体を制動する電磁ブレーキにおい
    て、 前記ヨークを、磁気の入出端が回転体の外周面に対峙す
    るように回転体の外周側に配置したことを特徴とする電
    磁ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 ヨークを円周方向で分割した複数ピース
    によって構成し、コイルに対する通電のオン・オフによ
    って前記各ピースを回転体に接離することを特徴とする
    請求項1に記載の電磁ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 ヨークの各ピースを回転体に対して径方
    向外側に離反するように付勢する付勢手段を設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載の電磁ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 ヨークを、そのヨークの径方向の位置ず
    れを吸収する位置ずれ吸収機構を介してベース部材に取
    り付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の電磁ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 ヨークと回転体の間に潤滑油の供給構造
    を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の電磁ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 回転体に、径方向内側からヨークの内周
    面に向かう潤滑油通路を設けたことを特徴とする請求項
    5に記載の電磁ブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 回転体の内側に補機を配置したことを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電磁ブレーキ
    装置。
  8. 【請求項8】 ヨークを円環状に形成し、その内周面で
    回転体を軸受することを特徴とする請求項1,請求項4
    〜7のいずれかに記載の電磁ブレーキ装置。
  9. 【請求項9】 ヨークの磁気入出端を軸方向両側で回転
    体の外周面に対峙するように配置すると共に、その磁気
    入出端を軸方向内側に向かって互いに近接するように延
    出させたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記
    載の電磁ブレーキ装置。
  10. 【請求項10】 内燃機関のクランクシャフトによって
    回転駆動する駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シ
    ャフトに結合された別体部材から成る従動回転体とが組
    付角操作機構を介して同軸に結合され、機関運転状況に
    応じて組付角操作機構を作動させることによってクラン
    クシャフトとカムシャフトの回転位相を可変制御する内
    燃機関のバルブタイミング制御装置に用いられ、組付角
    操作機構を作動させるための中間回転体に制動力を付与
    する電磁ブレーキにおいて、 磁束の通路を成すヨークを、磁気の入出端が回転体の外
    周面に対峙するように回転体の外周側に配置したことを
    特徴とする電磁ブレーキ装置。
  11. 【請求項11】 中間回転体を組付角操作機構の可動操
    作部材に球を介して連係させたことを特徴とする請求項
    10に記載の電磁ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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