JP2002224842A - シーム溶接方法と溶接軌跡誘導装置 - Google Patents

シーム溶接方法と溶接軌跡誘導装置

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JP2002224842A
JP2002224842A JP2001022747A JP2001022747A JP2002224842A JP 2002224842 A JP2002224842 A JP 2002224842A JP 2001022747 A JP2001022747 A JP 2001022747A JP 2001022747 A JP2001022747 A JP 2001022747A JP 2002224842 A JP2002224842 A JP 2002224842A
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welding
seam
cam
flange portion
copying
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JP2001022747A
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Seiichi Tanioka
征一 谷岡
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Dengensha Toa Co Ltd
Original Assignee
Dengensha Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カム機構の慣性による衝撃,カム機構の大型化
や抵抗増大の要因を解消することを課題とする。。 【解決手段】 被溶接物Tの少なくとも二次元方向に形
成されたフランジ部Wを一対のシーム溶接用電極輪6,
9で挟み付け,電極輪に回転駆動力を与え溶接に必要な
加圧力と溶接電流を供給し,電極輪の回転駆動力で被溶
接物を水平面内で回転させながらフランジ部の溶接軌跡
全長をシーム溶接する場合に,溶接軌跡と相似形状の倣
いカム18の内側に,溶接軌跡を除くフランジ部または
フランジ部を固定し,倣いカムを電極輪の近傍でガイド
する。これによって溶接位置とほぼ同等レベルで安定よ
くガイドすることができるので,ワーク表面の温度上昇
による電極スリップや溶接軌跡からの電極逸脱を防止す
るほか,カム機構の簡素化が可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する利用分野】本発明は,電気抵抗溶接分野
に属すものであって,さらに詳しくは,例えば自動車用
ガソリンタンク,ラジエータ等の容器類に形成された直
線部とコーナ部から連続してなるフランジ部を,シーム
溶接機に案内駆動して溶接する場合に有用なシーム溶接
方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,自動車用ガソリンタンクを製造す
る場合,二つのシェル型プレス品を組み合わせて形成さ
れた二次元ないし三次元方向のフランジ部を仮付けした
後,被溶接物をワーク受けに固定し,フランジ部をシー
ム溶接機の電極輪で挟み付けて電極の回転駆動力でワー
ク受けと共に前記フランジ部を駆動してシーム溶接する
のが一般的である。
【0003】シーム溶接機の上下電極輪にフランジ部を
誘導する場合は各種の倣い装置が使用されてきた。従来
一般に知られている自動倣い装置にはリンク機構を利用
し,溶接軌跡を形取った帯状の倣いカムを電極輪の直下
に配置したカムプレートとカムフォロアーでガイドしな
がらフランジ部を上下電極輪の間に誘導する方法があ
る。
【0004】また他の方法としてフランジ部の直線部を
溶接するときはピンカムをガイドレールで案内しコーナ
部の溶接時には前記ピンカムをガイドレールから開放し
て回転駆動を許す,いわゆるピンカム方式やピンカムに
代えて半円状のカムを用いた方法がある。
【0005】さらに産業用ロボットのアーム先端に支持
された複数軸方向に移動可能なワーク保持装置に,被溶
接物をクランプ保持し,前記被溶接物に形成されたフラ
ンジ部を前記ロボットの制御装置に記憶したプログラム
に従って軌跡通りシーム電極間に誘導する,いわゆるロ
ボットシーム方式などがある。
【0006】これらの方式は,以下のような先行技術に
よって公開されている。特公平3−33072,特開平
11−33734,特開平11−19777,特開平1
1−19778,特開平10−244377,特開平1
0−244376,特開平10−244378,9−3
14344,特開平9−314345,特開平9−31
4346,特開平9−314347,特開平9−314
348,特開平9−314349,特開平9−3143
50,特開平9−314351,特開平9−31435
2,特開平9−277059,特開平9−10884
3,特開平9−85452,特開平8−252789,
特開平8−192276,特開平8−174227,特
開平7−241684,特開平6−304763,特開
平3−77786,特開平3−77785,特開平2−
92471,実公平4−42068,実公平4−216
58,実公平3−57338,実公平3−24296,
実公平2−27986,実公平2−17753,実公昭
63−2233,実公昭63−27904,実公昭60
−42473,実公昭63−20468,実公昭63−
2232,実公昭62−45827,実公昭62−45
826,実公昭62−43673,実公昭62−399
00,実公昭62−39899,実公昭61−4268
4,実公平2−8617,実公平3−7091,実公平
4−28700,実公平8−7978,実公平7−53
826,実公平7−31890,実公平7−1847
1,実公平6−46626,実公平6−46625,実
公平6−46624,実公平6−46623,実公平6
−41734,実公平6−5022,実公平6−502
3,実公昭60−41340,実公昭60−1908,
実公昭53−49781,実公昭51−27229,実
公昭62−17170,実公昭62−17171,実公
昭62−17168,実公昭62−17167,実公昭
62−17166,実開平7−37475,実開平5−
292,実開平4−470,実開平4−469,実開平
3−111464,実開平3−101370,実開平3
−95175,実開平2−108577,実開平2−4
2774,実開平2−38180,実開平1−1651
75,実開平1−135177,実開昭63−2967
8,実開昭62―159981,実開昭62―1559
72,実開昭62−146586,実開昭54−108
729号公報。
【0007】現在,代表される自動車用ガソリンタンク
のシーム溶接はプレス成形された上下プレス品をシーム
溶接して製造されているものが多い。この溶接方法は前
述したとおりシーム溶接軌跡を相似拡大又は縮小した倣
いカムを用いるか,ピンカム方式を用いる方法が一般的
である。
【0008】従来の方式では倣いカムの軌跡を保持しな
がら運動させるためには複雑で頑丈な支持部材を必要と
し,さらに被溶接物をクランプして位置固定するための
装置がワーク受け台に組み込まれたものが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この種の従来の装置は
慣性による衝撃が極めて大きく,帯状のカムプレートを
支える機構が必然的に大型化し抵抗の増大を助長する。
溶接に必要な駆動力は円盤状の電極輪によって上下から
与えられるが,溶接によるワーク表面の温度上昇などか
ら電極輪のスリップや正規の溶接軌跡からの逸脱などが
発生する。
【0010】実際の溶接箇所から軌跡案内用の倣いカム
までの距離は開いており,普通は電極輪との干渉を防ぐ
ためにシーム溶接機の下腕と呼ばれる構造物の下側に離
れて設置されている場合が多い。軌跡の逸脱が発生した
場合の制御は倣いカムと溶接位置との距離が離れている
ことと,ワークその物の変形に対する抵抗力の無さとが
相俟ってほとんど制御不可能に近い。また従来はワーク
受けもプレス成形された薄板を保持するために複雑で高
価な部品となっていることが多い。このように数々の障
害があるために溶接装置が高価にならざるをえない。
【0011】
【問題点を解決するための手段】そこで,本発明は前述
した従来の問題点を解決するために開発されたもので,
溶接軌跡を案内制御する部分を溶接位置と同等レベルま
で極端に近接させることによって,複雑で大形・高価な
カム機構を必要としないシーム溶接方法と溶接線軌跡誘
導装置を提供する。
【0012】その具体的な構成は,本発明の請求項1
は,被溶接物の少なくとも二次元方向に形成されたフラ
ンジ部をシーム溶接機の溶接用電極輪で挟み付け,前記
電極輪に回転駆動力を与え溶接に必要な加圧力と溶接電
流を供給し,前記駆動力で前記被溶接物を水平面内で回
転させながら前記フランジ部全長をシーム溶接する場合
に,前記フランジ部の溶接軌跡と相似形状の帯状倣いカ
ムの内側に,前記溶接軌跡を除くフランジ部または前記
フランジ部の近傍を固定し,前記倣いカムを前記溶接機
のフトコロ内に送り込んで,これを前記電極輪の近傍又
は溶接位置と同等レベルでガイドするようにしたことを
特徴とする。
【0013】次に請求項2は,前記倣いカムと被溶接物
は前記フランジ部の溶接軌跡を除いた所定位置に設けら
れた取付け用のロケート穴又はロケートピンによって支
持されるようにしたことを特徴とする。
【0014】さらに請求項3の前記倣いカムは前記ピン
以外のクランプ手段を介して支持されるようにしたこと
を特徴とする。
【0015】また請求項4は被溶接物の少なくとも二次
元方向に形成されたフランジ部をシーム溶接機の溶接用
電極輪で挟み付け,前記電極輪に回転駆動力を与え溶接
に必要な加圧力と溶接電流を供給し,前記駆動力で前記
被溶接物を水平面内で回転させながら前記フランジ部全
長をシーム溶接する装置において,前記被溶接物をクラ
ンプ支持するワーク受け台,前記ワーク受け台を水平面
内で旋回可能に支持するロボットアーム又は複数の関節
部を有するリンク機構,前記フランジ部と相似形の帯状
倣いカム,前記倣いカムの内径に前記被溶接物を位置さ
せ,前記被溶接物のフランジ部または前記フランジ部の
接近に前記倣いカムを固定し,しかも前記倣いカムを前
記溶接機のフトコロ内に送り込んで,これを前記電極輪
の近傍又は溶接位置と同等レベルでガイドするガイド装
置を配置したシーム溶接機の溶接線誘導装置を提供す
る。
【0016】次いで請求項5は,前記ガイド装置は複数
のガイドローラからなり,前記ローラは電極加圧点を通
る中心線に対し入り側と出側の左右対称位置に配置した
ものである。
【0017】また請求項6は,前記ガイド装置は上下シ
ーム電極輪の間に位置して配置したものである。
【0018】また請求項7は前記倣いカムは前記シーム
電極輪のシームヘッドの間を通過させて前記ガイド装置
で案内するものである。
【0019】そして請求項8は前記ガイド装置を前記シ
ーム電極輪の磨耗量に応じて昇降可能とするものであ
る。
【0020】次ぎに請求項9では前記ガイド装置が前記
倣いカムの内側にガイドローラを押しつける弾性手段を
有するものである。
【0021】次ぎに請求項10の前記複数のガイドロー
ラは前記倣いカムのコーナ部と直線部とに対応すべく段
差を有して配置したものである。
【0022】請求項11の前記倣いカム及び/又は前記
複数のガイドローラは加熱を抑えるために非磁性体から
構成されているものである。
【発明の実施の形態】
【0023】図1は本発明の方法を実施するためのシー
ム溶接装置の構想図である。本発明の方法を実施するた
めの装置は,溶接機本体1の上腕2とこれに対応する下
腕3を有し,上腕2には加圧用アクチュエータ4で上下
動する上シームヘッド5に上シーム溶接用回転電極6が
配置されており,一方の下腕には上下調整手段7を有す
る下シームヘッド8に下シーム溶接用回転電極9が配置
されている。
【0024】前記上下電極輪6,9の前面にはワークを
搭載し受け支えるためのワーク受け治具10が配置され
る。このワーク受け治具10にはセットワークを受け台
11の搭載位置で動かぬように固定するためのクランプ
装置12が配置されている。前記クランプ装置12はC
形のフレーム13の下端がワーク受け側に固定され,前
記C形フレームの上端にクランプ用アクチュエータ14
が固定されている。
【0025】前記アクチュエータ14のロッド先端には
クランプ板15がヒンジを介して回動可能に連結されて
いる。前記ワーク受け治具10は前記溶接機本体1との
間に複数の関節部をもって連結されたリンク機構16に
よって水平方向に旋回可能に支持されている。
【0026】図2は本発明の帯状倣いカムの実施例を示
す平面図で,前記倣いカム18と被溶接物Tの取付け方
の一例を示す。前記フランジ部Wと相似形の帯状倣いカ
ム18は加熱性の低い材質,たとえば非磁性体のステン
レスからドーナツ状に製作されている。そのドーナツ状
の空間に前記被溶接物Tを挿入し,前記被溶接物のフラ
ンジ部Wまたは前記フランジ部の近傍に前記倣いカム1
8を固定する。たとえばフランジ周辺の要所要所に位置
決め用のロケート孔を設け,この位置決め孔と対応する
帯状倣いカム18に設けたロケートピン19を挿入して
倣いカム18の内側にフランジ周辺が固定される。
【0027】図3はガイド装置の一実施例を示す概要図
である。前記ガイド装置20はシーム溶接機のフトコロ
内に接近して配置される。この場合,下腕3の下シーム
ヘッド8の両サイド,つまり電極加圧点を通る中心線に
対しフランジ部の入り側と出側の左右対称位置に配置さ
れている複数のガイドローラーA,B,C,Dによって
構成されている。前記ガイドローラは非磁性体のステン
レスから製作されている。非磁性体を使用すれば電極輪
の溶接位置に接近して配置されるガイドローラの加熱を
抑制することができる。
【0028】前記ガイドローラーはフランジ部の入り側
と出側に倣いカムの通過を許す間隔をもって倣いカム1
8の内壁と外壁に押し当て,計4箇所を同時にガイドす
る。
【0029】この場合,入り側と出側に分けた複数対の
ガイドローラはフレーム21によって支持されている。
フレーム21は前記ガイドローラと同様に非磁性体のス
テンレスから作られている。シリンダ,モータ,ネジ,
ナットシステム等の昇降手段22により上下調整可能に
なっている。上記昇降手段を設けることによって電極輪
6,9の電極面の消耗で溶接位置が変化したときに,電
極消耗量に応じてガイドローラの位置調整が容易にでき
る。
【0030】前記ローラのうち入り側のガイドローラ
A,Cは出側のガイドローラB,Dより低くい位置に段
差を設けて配置されている。
【0031】また図では省略したが入り側及び出側の内
側カイドローラC,Dにはスプリング,又はシリンダ等
により常時相対するガイドローラ側に弾力作用が働いて
いて,直線部とコーナ部の内側カムに安定した接触圧力
が掛かるようにしてある。
【0032】図4はワークの旋回移動で前記倣いカム1
8の直線部からコーナ曲線部をガイドするときの入り側
と出側のガイドローラの位置関係を示したものである。
つまり同図はフランジ部の直線部が電極加圧点を移動し
直線から曲線部の溶接に移る際の,入り側と出側のガイ
ドローラの位置関係を示す。図5は入り側と出側のカイ
ドローラの倣いカムとの位置関係をポイントb,b’で
示す概略図である。
【0033】この場合,フランジ部の溶接進行方向は右
方向(IN,OUT)に移動するものとする。図4はフラン
ジ部の直線軌跡が電極輪6,9の加圧点(延長線C)に
移動し,フランジ部のコーナR曲線に入る位置を示して
いる。
【0034】フランジ部の直線部から曲線部に入るまで
の直線部を溶接するときの入り側のガイドローラA,C
はb−aまでを倣いカムのコーナ曲線部と干渉しない高
さ,つまり段差をもって低い位置に形成された外側直線
部E1と内側直線部E2を摺動回転する。
【0035】そしてフランジ部の直線部からコーナ部が
電極加圧点(ラインC)に入ったとき,つまり同図の状
態に入ったときに,入り側および出側の各ガイドローラ
が倣いカム18のコーナ部の外側R1と内側R2の曲率
半径にそって4箇所を同時にガイドしながらフランジW
のc−d間のコーナ部Rを溶接加圧線上に誘導する。
【0036】そしてc−dのコーナ部が廻り切ってフラ
ンジの溶接軌跡がdから直線に入るとき,ガイドローラ
A,CとガイドローラB,Dは移動ポイントa’,b’
に変る。つまり同図のA’,C’及びB’,D’に示す
位置に各ガイドローラが移る。
【0037】この状態からd−a’方向へ次の直線部の
溶接に入る。このとき,出側のガイドローラB’,D’
は倣いカムのコーナ曲線部(斜線部分)と干渉しない段
差をもって形成された外側直線部E3と内側直線部E4
をガイドする。入り側のガイドローラA’,C’の間に
はカム直線部が進入し4点を同時に直線方向へガイドし
ながらフランジ部の直線部を溶接加圧点に誘導する。
【0038】前記倣いカム18は溶接電極輪6,9の回
転駆動力によってシーム溶接機のフトコロ内に入り込
み,上下シームヘッド5,8の空間つまり上下電極輪
6,9の裏側を通過することになり,内側と外側をガイ
ドローラが摺動回転しカム直線からカム曲線へと連続的
に案内してフランジ部の溶接軌跡を上下電極輪6,9の
加圧点と極接近した位置で案内誘導する。
【0039】前記フランジ部のコーナ部の曲率半径を中
心とする前記カム曲線の倣い動作をより安定させる方法
として前記曲率半径の回転中心位置が動かぬようにリン
ク機構の運動に補助駆動及び/又はブレーキで制動する
か,またはガイドローラをA,CとガイドローラB,D
の中間にカム曲線の回転時のみガイドする補助ローラを
設けることも可能である。
【0040】以下に自動車用ガソリンタンクTをシーム
溶接する場合の本発明のシーム溶接方法および溶接線誘
導装置による動作を図4に基づいて説明する。 (1)シーム溶接機,クランプ装置12は元の位置で上
下電極輪6,9およびクランプ板15が開放された状態
で待機している。 (2)予め二つのプレス品がシェル形に仮付け溶接され
たワークTを,ドーナツ状の倣いカム18の空間に挿入
し,倣いカムのロケートピン19をワーク側に設けた位
置決め孔に挿入して倣いカム18にワークのフランジ部
を組み付けて固定する。 (3)倣いカム18にフランジ周囲を組み付けた後,ワ
ークTはたとえば手動又はワーク投入装置でワーク受け
に送りこまれる。 (4)ワークTがワーク受け治具10にセットされる
と,クランプ装置12のクランプ板15がワークの上か
らクランプシリンダ14の動作により下がりワークをし
っかり固定する。 (5)位置決めされたワークTはフランジ部の溶接スタ
ート点が開放された上下電極輪に挿入される。 (6)加圧シリンダ4により上部電極輪6が下降しフラ
ンジ部を下部電極輪9との間で挟みつける。電極輪を回
転駆動し溶接に必要な加圧力を掛けて溶接電流を流し溶
接を開始する。ワークTは電極輪の回転駆動と同期した
運動でワーク受け治具と共に水平面内で移動しフランジ
部の溶接軌跡を上下電極輪の加圧点に誘導しシーム溶接
が遂行される。 (7)この場合,倣いカム18はワークと共に移動し,
上下シーム電極輪の後ろ側つまり上下アームのフトコロ
内を移動するとき,入り側および出側サイドに配置した
ガイド装置によって内側と外側をガイドローラがガイド
する。 (8)入り側と出側に配置されたガイドローラは倣いカ
ム18の内壁と外壁に倣って4個のガイドローラが常に
直線部とコーナ部をガイドする。 (9)すなわち,入り側サイドでカム外側に対応するガ
イドローラAとこれに対応する内側のガイドローラCお
よび出側サイドでカム外側に対応するガイドローラBと
これに対応する内側のガイドローラDはフランジ部が直
線の場合は右方向に移動し電極加圧点にコーナ部が入る
ところまではガイドローラAとガイドローラCは倣いカ
ム18の直線部E1,E2をガイドする。コーナ部が電
極加圧点に移動したときガイドローラA,Cおよびガイ
ドローラB,Dはフランジ部のコーナ部の曲率半径を中
心に回転する倣いカム18の曲線をガイドする。このと
きコーナ部の内側と外側の曲線カムをガイドしながらコ
ーナ部を回転し溶接を行う。 (10)そしてコーナ部から直線部に入ると出側のガイ
ドローラBは倣いカムのコーナ部の外側に設けた直線部
E3をガイドしガイドローラDはコーナ部の内側に設けた
直線部E4を押し当ててガイドする。 (11)以上のようにフランジ部の各直線部と各コーナ
部を電極輪の加圧点に極く接近したところで連続して倣
いカム18をガイドしながらガソリンタンクを一周する
ことでシーム溶接の1サイクルが完了する。 (12)シーム溶接が完了すると,電極輪18およびク
ランプ板15を開放しワークTを取りだし,次の溶接に
備えるために倣いカム18に次のワークをセットする。
以下同様に繰り返し動作によりシーム溶接が行われる。
【0041】なお,本発明の溶接方法及び装置はピンガ
イド方式およびロボットシームによる倣いシーム溶接に
も使用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上で説明したように,本発明の溶接方
法によれば,この種の従来の方法と対比し,慣性による
衝撃が極めて小さく,前記倣いカムを支える機構が不要
となりカム機構の大型化や抵抗増大の要因を解消でき
る。また溶接位置とほぼ同等レベル又は極く接近した位
置で安定した一定速度でガイドすることができるから,
溶接によるワーク表面の温度上昇などからスリップや溶
接軌跡からの逸脱などをなくすことができる。
【0043】また本発明は実際の溶接箇所から軌跡案内
用の倣いカムまでの距離は極めて短いため電極輪との干
渉を防ぐための問題や軌跡逸脱,ワークその物の変形に
対する抵抗力の無さと又はワーク受けもプレス成形され
た薄板を保持するために複雑で高価部品となっているこ
とが多い。この溶接装置が高価にならざるをえないとい
う数々の障害から開放される。
【0044】また本発明は溶接軌跡と案内制御する部分
とを極端に近接させることによって,複雑で高価な部材
を必要としない。
【0045】倣いカムにロケートピンをやめて軽いクラ
ンプ装置を使用すれば,位置決めピンを利用して倣いカ
ムを保持する方法と対比し,ロケート穴加工は不要とな
り加工コストが掛からず,ワークセットの自動化が容易
になる。
【0046】本発明の装置によれば,前記帯状の倣いカ
ムをシーム溶接機の上下アームのフトコロ内に送り込む
ことによって溶接位置とほぼ同等レベル又は溶接位置に
極く接近した位置でガイドすることができるから,倣い
カムを支える機構やその副次的な構造部品が不要となり
カム機構の小形・軽量化により慣性による衝撃力を極限
し安定性に富む高速の倣い動作が得られる。また倣い誘
導装置の簡素化とコスト低減に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシーム溶接方法を実施するための装置
を示す概略図である。
【図2】本発明の倣いカムの実施例を示す平面図で,倣
いカム18と被溶接物Tの取付け方の一例を示す。。
【図3】本発明によるガイド装置の一実施例を示す概略
図である。
【図4】本発明装置のワークの旋回移動で前記倣いカム
18の直線部からコーナ曲線部をガイドするときの入り
側と出側のガイドローラの位置関係を示したものであ
る。
【図5】本発明装置の入り側と出側のポイントb,b’
でのカイドローラと倣いカムの位置関係を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1 シーム溶接機本体 2 上腕 3 下
腕 4 加圧用アクチュエータ 5 上シームヘッド 6 シーム溶接用回転電極 7 上下調整手段 8 下シームヘッド 9 シーム溶接用回
転電極輪 10 ワーク受け治具 11 受け台 12 クランプ装置 13 C形フレー
ム 14 クランプ用アクチュエータ 15 クランプ板 16 リンク機構 18 倣いカム 19 ロケートピン 20 ガイド装置 21 フレーム 22 昇降手段 A,C 入り側のガイドローラ B,D 出側のガ
イドローラ T 被溶接物(タンク) W フランジ部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物の少なくとも二次元方向に形成
    されたフランジ部をシーム溶接機の溶接用電極輪で挟み
    付け,前記電極輪に回転駆動力を与え溶接に必要な加圧
    力と溶接電流を供給し,前記駆動力で前記被溶接物を水
    平面内で回転させながら前記フランジ部全長をシーム溶
    接する場合に,前記フランジ部の溶接軌跡と相似形状の
    帯状倣いカムの内側に,前記溶接軌跡を除くフランジ部
    または前記フランジ部の近傍を固定し,前記倣いカムを
    前記溶接機のフトコロ内に送り込んで,これを前記電極
    輪の近傍又は溶接位置と同等レベルでガイドするように
    したことを特徴とするシーム溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記倣いカムと被溶接物は前記フランジ
    部の溶接軌跡を除いた所定位置に設けられた取付け用の
    ロケート穴又はロケートピンによって支持されるように
    したことを特徴とする請求項1のシーム溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記倣いカムは前記ピン以外のクランプ
    手段を介して支持されるようにしたことを特徴とする請
    求項1又は2のシーム溶接方法。
  4. 【請求項4】 被溶接物の少なくとも二次元方向に形成
    されたフランジ部をシーム溶接機の溶接用電極輪で挟み
    付け,前記電極輪に回転駆動力を与え溶接に必要な加圧
    力と溶接電流を供給し,前記駆動力で前記被溶接物を水
    平面内で回転させながら前記フランジ部全長をシーム溶
    接する装置において,前記被溶接物をクランプ支持する
    ワーク受け台,前記ワーク受け台を水平面内で旋回可能
    に支持するロボットアーム又は複数の関節部を有するリ
    ンク機構,前記フランジ部と相似形の帯状倣いカム,前
    記倣いカムの内径に前記被溶接物を位置させ,前記被溶
    接物のフランジ部または前記フランジ部の近傍に前記倣
    いカムを固定し,しかも前記倣いカムを前記溶接機のフ
    トコロ内に送り込んで,これを前記電極輪の近傍又は溶
    接位置と同等レベルでガイドするガイド装置を配置した
    シーム溶接機の溶接線誘導装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイド装置は複数のガイドローラか
    らなり,前記ローラは電極加圧点を通る中心線に対し入
    り側と出側の左右対称位置に配置された請求項4のシー
    ム溶接機の溶接線誘導装置。
  6. 【請求項6】 前記ガイド装置は上下シーム電極輪の間
    に位置して配置した請求項4又は5のシーム溶接機の溶
    接線誘導装置。
  7. 【請求項7】 前記倣いカムは前記シーム電極輪のシー
    ムヘッドの間を通過させて前記ガイド装置で案内する請
    求項4,5又は6の溶接線誘導装置。
  8. 【請求項8】 前記ガイド装置は前記シーム電極輪の磨
    耗量に応じて前記ガイドローラの高さを調整可能とする
    請求項4〜7のいずれかに記載の溶接線誘導装置。
  9. 【請求項9】 前記ガイド装置は前記倣いカムの内側に
    ガイドローラを押しつける弾性手段を有する請求項4〜
    8のいずれか一つの溶接線誘導装置。
  10. 【請求項10】 前記複数のガイドローラは前記倣いカ
    ムのコーナ部と直線部とに対応すべく段差を有して配置
    した請求項4〜9のいずれか一つの溶接線誘導装置。
  11. 【請求項11】 前記倣いカム及び/又は前記複数のガ
    イドローラが非磁性体からなる請求項4〜10のいずれ
    かの溶接線誘導装置。
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