JP2002218797A - 機関駆動式発電装置 - Google Patents

機関駆動式発電装置

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JP2002218797A JP2001179881A JP2001179881A JP2002218797A JP 2002218797 A JP2002218797 A JP 2002218797A JP 2001179881 A JP2001179881 A JP 2001179881A JP 2001179881 A JP2001179881 A JP 2001179881A JP 2002218797 A JP2002218797 A JP 2002218797A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より効果的に運用可能な機関駆動式発電装置を
提供する。 【解決手段】機関駆動式発電装置は、内燃機関に駆動連
結されるM/G16と、並列接続されたスイッチング素
子33及び整流素子32を介して電源ラインHL、LL
とM/G16の出力線34とを結線した整流器回路であ
るパワーモジュール26と、M/G16のロータ位置を
検知する磁極センサ34とを備える。M/Gコントロー
ラ29は、ロータ位置の検知結果に応じてスイッチング
素子33の位相制御を通じて交流−直流変換を行う制御
整流モードと、スイッチング素子33をオフした状態に
保持し、整流素子32の整流作用によって交流−直流変
換を行う非制御整流モードとを、状況に応じて切り替え
て発電運転を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に駆動連
結された交流回転電気機によって発電を行う機関駆動式
発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の発電装置として、伝動ベルト等
を通じて駆動連結された内燃機関によって駆動される三
相交流回転電気機と、それにより発電された三相交流電
気を三相全波整流して直流変換する整流器回路とを備え
る装置が知られている。従来、こうした車載用の機関駆
動式発電装置は、巻線界磁式の三相交流回転電気機を使
用して、その励磁コイルの印加電圧によって発電量を調
整するようにしている。そして整流器回路には、ダイオ
ードのような整流素子のみを用いた簡易な構成が用いら
れている。
【0003】車載用の機関駆動式発電装置では、内燃機
関の使用回転域が広く、それに伴い交流回転電気機の回
転速度も大きく変動することとなる。上記のような発電
装置では、その発電能力が交流回転電気機の回転速度に
依存し、低回転速度域では十分な発電能力を発揮できな
いことがある。
【0004】そこで、例えば特開昭63−87137号
公報にみられるように、トランジスタのようなスイッチ
ング素子を有して整流器回路を構成し、発電電圧が低く
なる低回転域では、そのスイッチング素子を繰り返し断
続的に遮断してサージ電圧を生じさせ、発電電気を昇圧
して直流電気回路に給電するチョッピング制御を行う機
関駆動式発電装置が知られている。こうした機関駆動式
発電装置では、低回転域での発電電圧の比較的低い交流
回転電気機を用いながらも、発電電圧が低い内燃機関の
低速運転時にもバッテリへの蓄電に必要な電圧を確保す
ることができる。ただし、チョッピング制御では、発電
能力の向上にも限界があり、また細かな負荷変動に対し
て自由に発電量を制御することが困難であった。
【0005】また近年、例えばハイブリッド車両のよう
に、三相交流回転電気機をモータジェネレータ(M/
G)として使用する車両が実用されている。こうした車
両では、三相交流回転電気機とバッテリとを三相インバ
ータ・コンバータ回路を介して接続するとともに、回転
電気機のロータ位置を検知するセンサを備えるようにし
ている。三相インバータ・コンバータ回路は、M/Gの
電動機運転時にはバッテリに蓄電された直流電気を三相
交流電気に変換して三相交流回転電気機に給電する三相
インバータ回路として機能する。また、M/Gの発電機
運転時には、センサによって検知されるロータ位置に応
じて三相インバータ・コンバータ回路のスイッチング素
子をオン/オフ操作を位相制御することで、発電された
三相交流電気を直流変換して給電するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こうした機関駆動式発
電装置では、スイッチング素子の位相制御を通じて細密
に発電を制御でき、より広い運転領域で発電能力を高く
保持することができる。ただし、そうしたスイッチング
素子の位相制御の実施には、高度な制御が必要であり、
制御系に高い処理能力が要求される。また、ロータ位置
の検出のためのセンサやスイッチング素子のオン/オフ
操作にかかる駆動回路等のように、発電運転に必要な構
成要素が多く、発電装置の信頼性の確保も困難となって
いる。更に、場合によっては、スイッチング素子のオン
/オフ操作に起因して発生する騒音が問題となることも
ある。
【0007】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、より効果的な運用を行うこ
とのできる機関駆動式発電装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、上記課題を解決す
るための手段、及びその作用効果について記載する。 (請求項1)請求項1に記載の発明は、内燃機関に駆動
連結される交流回転電気機と、並列接続されたスイッチ
ング素子及び整流素子を介して直流電気回路と前記交流
回転電気機の出力線とを結線した整流器回路とを備え、
発電された交流電気を交流−直流変換して前記直流電気
回路に給電する機関駆動式発電装置において、前記交流
回転電気機の回転位置を検知する位置検知手段を備える
とともに、その位置検知手段の検知結果に応じた前記ス
イッチング素子の位相制御を通じて前記交流−直流変換
を行う第1の整流モードと、前記スイッチング素子をオ
フした状態に保持して、前記整流素子の整流作用によっ
て前記交流−直流変換を行う第2の整流モードとを切り
替える切替制御手段を備えるようにしたものである。
【0009】上記構成では、第1の整流モードと第2の
整流モードとのいずれかを選択して発電運転を行うこと
ができる。このため、特性の異なる2つの整流モード
を、交流回転電気機の発電状態に応じて使い分けたり、
あるいはいずれかの整流モードでの発電運転が不能とな
ったときに他方の整流モードで発電運転を継続したりす
るなど、状況に応じて2つの整流モードを切り替えつつ
発電運転を行うことができる。したがって、機関駆動式
発電装置をより効果的に運用することができる。
【0010】(請求項2)請求項2に記載の発明は、請
求項1に記載の機関駆動式発電装置において、前記切替
制御手段を、前記第1及び第2の整流モードを前記交流
回転電気機の発電状態に応じて切り替えるようにしたも
のである。
【0011】上記構成では、例えば発電電圧や発電電流
(実効値)やその回転速度等によって把握される交流回
転電気機の発電状態に応じて、より好ましい側の整流モ
ードを用いて交流−直流変換を行って発電電気を給電す
ることができるようになる。これにより、交流回転電気
機の発電状態の変化に拘わらず、好適に給電を行うこと
ができる。
【0012】また、単一の整流態様で交流回転電気機の
全使用領域での発電効率を高く保持することは困難であ
るが、上記構成のように交流回転電気機の使用領域毎に
各整流モードを使い分けるようにすれば、各整流モード
にかかる電気回路構成等を特定の使用領域のみに特化さ
せるように構築することができる。このため、幅広い使
用領域での発電能力を容易に確保できるようにもなる。
【0013】(請求項3)請求項3に記載の発明は、請
求項2に記載の機関駆動式発電装置において、前記発電
状態を、前記交流回転電気機の回転速度としたものであ
る。
【0014】上記構成によれば、交流回転電気機の回転
速度によって、その発電状態を的確に把握して整流モー
ドを切り替えることができる。なお、交流回転電気機が
内燃機関に連動して回転される構成においては、内燃機
関の回転速度によって交流回転電気機の回転速度がほぼ
一義的に決定されるため、内燃機関の回転速度を交流回
転電気機の回転速度の代用値として用いても、同様に上
記構成の具現が可能である。
【0015】(請求項4)請求項4に記載の発明は、請
求項1〜3のいずれかに記載の機関駆動式発電装置にお
いて、前記切替制御手段を、前記回転位置の検知結果に
応じた前記スイッチング素子のオン/オフ操作の機能に
障害が発生したときには、前記第2の整流モードを前記
第1の整流モードに代えて選択するようにしたものであ
る。
【0016】上記第1の整流モードでの発電運転には、
位置検知手段やスイッチング素子、或いは同素子のオン
/オフ操作にかかる駆動回路等の多数の要素が介在し、
それらのいずれかに異常が発生すれば、同第1の整流モ
ードでの発電運転は不能となる。ただしその場合であ
れ、整流素子の整流作用のみによって交流−直流変換が
行われる第2の整流モードでの発電運転は行うことがで
きる。
【0017】その点、上記構成では、回転位置の検知結
果に応じたスイッチング素子のオン/オフ操作の機能、
すなわち位置検知手段による回転位置の検知機能やスイ
ッチング素子をオン/オフ操作する駆動回路の機能、あ
るいはスイッチング素子自体の機能に障害が発生したと
きには、第1の整流モードに代えて第2の整流モードで
の発電運転を行うようにしている。したがって上記構成
によれば、第1の整流モードでの発電運転に支障をきた
すような異常が発生した場合であれ、発電運転を継続で
きるようになる。そして車両用の機関駆動式発電装置に
上記構成を適用した場合には、異常発生時に車両や内燃
機関への電力供給をより長期に亘り継続可能となり、異
常発生時の緊急避難走行を拡大することができる。
【0018】(請求項5)請求項5に記載の発明は、請
求項4に記載の機関駆動式発電装置において、前記第2
の整流モードの選択時に前記交流回転電気機の相間短絡
を検出する短絡検出手段と、前記障害の発生により前記
第1の整流モードに代えて前記第2の整流モードが選択
されているときには、前記短絡検出手段による相間短絡
の検出態様を、前記障害の発生時以外のときの検出態様
から変更する検出態様変更手段と、を更に備えるように
したものである。
【0019】交流回転電気機に発生し得る障害の1つ
に、相間短絡がある。相間短絡の発生の有無は、機関駆
動式発電装置の運転状態を監視することで検出すること
ができる。ところがスイッチング機能の障害発生時に
は、本来は第1の整流モードが選択されるべき状況にお
いても第2の整流モードが選択される。これにより、障
害の発生時とそれ以外のときとは発電装置の運転状態が
変化して、相間短絡発生時の発電装置の様相も障害の発
生の有無に応じて変化することとなる。よって、障害の
発生時には、障害の無いときと同一の検出態様では、適
切に相間短絡を検出することができなくなってしまう。
【0020】その点、上記構成では、上記スイッチング
機能の障害発生に応じて第1の整流モードに代えて第2
の整流モードが選択されるときには相間短絡の検出態様
が変更されるため、障害発生時の退避処理の実施による
発電装置の運転状態の変化に拘わらず、相間短絡の誤検
出を好適に回避できる。
【0021】(請求項6)請求項6に記載の発明は、請
求項4に記載の機関駆動式発電装置において、前記第2
の整流モードの選択時に前記交流回転電気機の相間短絡
を検出する短絡検出手段と、前記障害の発生により前記
第1の整流モードに代えて前記第2の整流モードが選択
されているときには、前記短絡検出手段による相間短絡
の検出条件を、前記障害の発生時以外のときの検出条件
から変更する検出条件変更手段と、を更に備えるもので
ある。
【0022】上記構成では、上記スイッチング機能の障
害発生に応じて第1の整流モードに代えて第2の整流モ
ードが選択されるときには相間短絡の検出条件が変更さ
れるため、障害発生時の退避処理の実施による発電装置
の運転状態の変化に拘わらず、好適に検出を継続するこ
とができる。
【0023】(請求項7)請求項7に記載の発明は、請
求項4に記載の機関駆動式発電装置において、前記第2
の整流モードの選択時に前記交流回転電気機の相間短絡
を検出する短絡検出手段と、前記障害の発生により前記
第1の整流モードに代えて前記第2の整流モードが選択
されているときには、前記短絡検出手段による相間短絡
の検出を禁止する検出禁止手段と、を更に備えるもので
ある。
【0024】上記構成では、スイッチング機能の障害発
生時には、相間短絡の検出が禁止されるため、その誤検
出を確実に回避することができる。ちなみに上記スイッ
チング機能の障害と相間短絡との別部位での2障害の同
時発生は、確率的には、ほぼ有り得ないような希有な事
態である。更にスイッチング機能障害の発生に応じて既
に各種の障害への対応がなされていることもあって、相
間短絡の検出を禁止しても余り大きな不都合はない。そ
こで上記障害の発生に応じて第2の整流モードを選択し
たときに相間短絡の検出を禁止して、誤検出を確実に回
避した方が、場合によっては好都合となる。
【0025】(請求項8)請求項8に記載の発明は、請
求項1〜7のいずれかに記載の機関駆動式発電装置にお
いて、前記切替制御手段を、前記位置検知手段に異常有
りと判定されたときには、前記スイッチング素子の前記
出力線側の電圧と前記直流電気回路側の電圧との高低関
係の変化に応じて前記スイッチング素子をオン/オフ操
作して交流−直流変換を行う第3の整流モードを前記第
1の整流モードに代えて選択するようにしたものであ
る。
【0026】位置検知手段の異常によって交流回転電気
機の回転位置を検知不能となったときにも、スイッチン
グ素子の両端での電圧の高低関係の変化に基づいて同素
子のオン/オフ操作を行うことで交流−直流変換を行う
ことができる。例えば、そのスイッチング素子が直流電
気回路の高電位側に結線されている場合には、出力線側
の電圧が直流電気回路の高電位側の電圧よりも高くなっ
たときにその素子をオンし、そうでないときには同素子
をオフするようにすれば、逆電流を生じさせずに直流電
気回路に給電を行うことができる。このため、位置検出
手段の異常発生時に上記第1の整流モードに代えて上記
第3の整流モードで発電運転を行うようにすれば、発電
運転を継続することはできる。
【0027】なお、上記位置検出手段の異常発生時には
更に、第2の整流モードが本来選択されるべき領域にお
いても、上記第3の整流モードでの発電運転を行うよう
にしても良い。この場合、スイッチング素子及び整流素
子の双方を通って、交流回転電気機から直流電気回路へ
と電流が通電されるようになるため、整流素子のみを通
じてそうした電流が通電される第2の整流モード時に比
して、整流器回路内の抵抗が低減される。このため、第
1の整流モードでの発電運転が不能となったことによる
発電能力の低下が抑制される。
【0028】(請求項9)請求項9に記載の発明は、請
求項1〜8のいずれかに記載の機関駆動式発電装置にお
いて、前記交流回転電気機を、巻線界磁式の交流回転電
気機としたものである。
【0029】巻線界磁式の交流回転電気機を用いた場
合、上記第2の整流モードあるいは第3の整流モードで
も、励磁コイルの印加電圧によって発電量を調整可能で
あるため、より好適な態様で発電運転を行うことができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
【0031】図1は、こうした車両の駆動系の構成を示
している。同図に示すように、内燃機関(ENG)10
は自動変速機(A/T)11に連結されており、その自
動変速機11を通じて図示しない駆動輪へと動力を伝達
するようになっている。
【0032】内燃機関10の周囲には、エアコンディシ
ョナ(A/C)用のコンプレッサ13、パワーステアリ
ング(P/S)ポンプ14及びウォータポンプ(W/
P)15等の各種補機類と、モータジェネレータ(M/
G)16とが配置されている。
【0033】内燃機関10の出力軸であるクランクシャ
フト10aと、これら各補機類13〜15及びM/G1
6とは、伝動ベルト17を通じて互いに駆動連結されて
いる。またクランクシャフト10aと伝動ベルト17と
の間には電磁式のクラッチ18が介設されており、その
クラッチ18への通電の制御に応じてクランクシャフト
10aと伝動ベルト17との間での動力伝達が断接され
るようになっている。
【0034】M/G16は、パワーコントロールユニッ
ト19を介して高電圧(36V)及び低電圧(12V)
の2つのバッテリ20、21に電気接続され、パワーコ
ントロールユニット19によってその作動を制御されて
いる。
【0035】続いて、同図1を参照して、この車両の制
御システムの構成を説明する。同図に示すように、この
車両の制御システムは、エンジンコントロールユニット
(ECU)22を中心として構成されている。
【0036】ECU22は、内燃機関10の回転速度を
検知するNEセンサ23を始めとして、内燃機関10や
車両の状態を検知する各種センサ類の出力信号が入力さ
れるようになっている。ECU22は、そうした各種セ
ンサ類の検知結果に基づいて内燃機関10の各種制御を
行うとともに、上記クラッチ18への通電制御等も併せ
て行っている。また更にECU22は、パワーコントロ
ールユニット19への指令信号の出力を通じて、M/G
16の作動制御も行っている。
【0037】またこの車両では、信号待ち等の車両の一
時停止時に内燃機関10の作動を一時停止する制御を行
っている。ECU22は、車両が一時停止状態にあるこ
とを検知すると、クラッチ18の接続を解除してクラン
クシャフト10aと伝動ベルト17との接続を遮断した
後、内燃機関10を停止する。そしてECU22は、高
電圧バッテリ20に蓄電された電力によってM/G16
を電動機として稼動させ、その動力によって各補機13
〜15を作動させる。これにより、内燃機関10の停止
中も、各補機13〜15の作動が維持される。
【0038】またこうした内燃機関10の停止中に、D
レンジでブレーキペダルの踏み込みが解除される、或い
はP、Nレンジからのシフト操作が行われると、ECU
22はクラッチ18を接続し、M/G16によってクラ
ンクシャフト10aを回転させる。このときM/G16
の動力は、そのクランクシャフト10aから自動変速機
11等を通じて駆動輪に伝達され、車両の走行が開始さ
れる。
【0039】更に内燃機関10の回転速度が所定の回転
速度に達すると、ファイアリングを開始して内燃機関1
0を再始動させる。すなわち本実施形態では、一時停止
からの内燃機関10の再始動時には、M/G16がスタ
ータモータとしての役割を果たすこととなる。そして、
内燃機関10が安定して自立運転するようになると、M
/G16の電動機としての稼動を停止し、内燃機関10
の動力によって補機13〜15を駆動する。またこのと
きM/G16は、内燃機関10の動力によって駆動さ
れ、発電機として機能する。
【0040】このようにM/G16は、高電圧バッテリ
20からの電力供給によって動力を発生する電動機とし
て、或いは伝動ベルト17からの動力伝達によって発電
を行う発電機として機能するようになっている。続い
て、こうしたM/G16の作動にかかる電気的構成につ
いて、図2を併せ参照して更に詳細に説明する。
【0041】同図2に示すように、M/G16は、伝動
ベルト17(図1)に駆動連結されたロータに巻線され
た励磁コイル24と、ステータに配設されたU相、V
相、W相の電機子コイル25とを備える巻線界磁式の三
相交流回転電気機として構成されている。またパワーコ
ントロールユニット19は、パワーモジュール26、パ
ワーモジュール駆動回路27、励磁駆動回路28、M/
Gコントローラ29、DC−DCコンバータ30等を備
えて構成されている。
【0042】M/G16のロータの励磁コイル24は、
励磁駆動回路28によって給電される。また励磁コイル
24への印加電圧も、この励磁駆動回路28によって調
整される。
【0043】また、M/G16のステータに設けられた
各相の電機子コイル25の出力線31は、パワーモジュ
ール26を介して、高電圧バッテリ20の高位側端子に
接続された高位電源ラインHL及びその低位側端子に接
続された低位電源ラインLLに接続されている。パワー
モジュール26は、各出力線31と両電源ラインHL、
LLとをそれぞれ、並列接続された整流素子32及びス
イッチング素子33を介して結線した三相ブリッジ回路
として構成されている。ここでは整流素子32としてダ
イオードを、スイッチング素子33として電解効果型ト
ランジスタ(FET)をそれぞれ採用している。
【0044】こうしたパワーモジュール26は、M/G
16を電動機として作動させるときには、高電圧バッテ
リ20に蓄電された電力を直流−交流変換して電機子コ
イル25に給電するインバータ回路として作動する。ま
たパワーモジュール26は、M/G16を発電機として
作動させるときには、発電によって電機子コイル25か
ら出力される交流電気を交流−直流変換して高位及び低
位電源ラインHL、LLに給電するコンバータ(整流
器)回路として作動する。こうしたパワーモジュール2
6の作動にかかるスイッチング素子33のオン/オフ操
作は、パワーモジュール駆動回路27によって操作され
ている。
【0045】また、高位電源ラインHL及び低位電源ラ
インLLは、DC−DCコンバータ30に接続されてい
る。DC−DCコンバータ30は、両電源ラインHL、
LLを通じて給電される高電圧(36V)を低電圧(1
2V)に降圧して、低電圧バッテリ21や各コントロー
ラ等に給電している。
【0046】一方、M/Gコントローラ29には、M/
G16のロータ位置を検知する磁極センサ34、及び各
電機子コイル25の出力線31の電流を検知する電流セ
ンサ35に接続されている。そしてM/Gコントローラ
29は、ECU22からの指令信号、及びこれらセンサ
34、35の検知結果に基づいてパワーモジュール駆動
回路27及び励磁駆動回路28の作動を制御する。
【0047】次に、以上のように構成された本実施形態
において、M/G16を発電機として機能させるときの
作動態様を、図3を併せ参照して説明する。内燃機関1
0の作動時には、伝動ベルト17を通じてM/G16に
動力が伝達され、これによりM/G16のロータが回転
する。このとき、励磁駆動回路28からの給電によって
ロータに設けられた励磁コイル24を励磁することで、
各相の電機子コイル25に誘電起電力が発生し、発電が
行われる。
【0048】本実施形態では、こうしてM/G16によ
って発電された交流電気を次の2つの整流モードのいず
れかを用いて、交流−直流変換して高電圧バッテリ20
等に給電するようにしている。そしてそれら整流モード
をM/G16の発電状態に応じて切り替えることで、全
使用領域に亘って発電能力を確保しながらも、制御系へ
の負荷の増大や信頼性の低下を効果的に抑制するように
している。
【0049】<制御整流モード>制御整流モードでは、
M/G16のロータ位置の検知結果に基づいたスイッチ
ング素子33の位相制御によって交流−直流変換が行わ
れる。すなわち、M/Gコントローラ29は、磁極セン
サ34によって検知されるM/G16のロータ位置に基
づいてパワーモジュール駆動回路27に指令信号を出力
する。またM/Gコントローラ29は、電流センサ35
の検出結果に応じて各スイッチング素子33のオン/オ
フ操作を繰り返し行うとともに、そのオン期間及びオフ
期間の比率を制御することで発電電流の調整も併せて行
っている。
【0050】<非制御整流モード>非制御整流モードで
は、パワーモジュール26の各スイッチング素子33を
解放した状態に保持し、整流素子32の整流作用のみに
よって交流−直流変換を行わせる。
【0051】なお、以上の両整流モードのいずれにおい
ても、高電位電源ラインHLの電圧に応じて、励磁駆動
回路28を通じて励磁コイル24への印加電圧を制御し
て、M/G16の発電電圧の調整が行われている。した
がって、上記制御整流モードでは、上記のようなスイッ
チング素子33のオン/オフ期間の調整と併せて、より
細密な発電量の制御が行われている。
【0052】そして本実施形態では、これら2つの整流
モードを、図3に示すような態様で使い分けている。す
なわち、M/G16の発電運転が正常に行われていると
きには(ステップ10:NO)、M/G16の回転速度
に応じて両整流モードを切り替えている。ここではその
M/G16の回転速度を磁極センサ34の検知結果から
求めている。そしてその回転速度が所定値φ以下のとき
には(ステップ20:NO)制御整流モードを用い(ス
テップ30)、所定値φを超えるときには(ステップ2
0:YES)非制御整流モードを用いるようにしている
(ステップ40)。
【0053】非制御整流モードでは、M/G16の発電
能力がその回転速度に依存し、低回転速度域では、たと
え励磁コイル24への印加電圧を最大値に設定したとし
ても、十分な発電能力を確保できないことがある。また
制御整流モードでは、スイッチング素子33のオン/オ
フ操作に伴い騒音が問題となることがある。本実施形態
では、これらを考慮して上記所定値φが設定されてお
り、非制御整流モードでの発電能力の不足が生じる回転
速度域のみにおいて制御整流モードを用いることで、全
使用領域での発電能力を確保しながらも、スイッチング
素子33のオン/オフ操作に伴う騒音を可能な限り抑制
するようにしている。
【0054】なお、磁極センサ34によるM/G16の
ロータ位置の検知機能や、パワーモジュール駆動回路2
7によるスイッチング素子33のオン/オフ操作機能等
に異常が発生したときには、制御整流モードでの発電運
転を行えなくなる。ただしこの場合であれ、非制御整流
モードでの発電運転を行うことはできる。このため、本
実施形態では、スイッチング素子33、磁極センサ3
4、電流センサ35、パワーモジュール駆動回路27等
に異常が発生し、制御整流モードでの発電運転が適切に
行えないときには(ステップ10:YES)、M/G1
6の回転速度に拘わらず、発電運転にかかる構成がより
簡易な非制御整流モードで発電運転を行うようにしてい
る(ステップ40)。
【0055】なお、このような異常発生時には、M/G
16の電動機としての運転は不能となるため、上述した
内燃機関10の自動停止制御は禁止する。以上説明した
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
【0056】(1)本実施形態では、磁極センサ34に
よって検知されるM/G16の回転位置に応じてスイッ
チング素子33をオン/オフ操作することで交流−直流
変換を行う制御整流モードと、スイッチング素子33を
オフした状態に保持して整流素子32の整流作用によっ
て交流−直流変換を行う非制御整流モードとを、交流回
転電気機として構成されたM/G16の回転速度に応じ
て切り替えるようにしている。このため、M/G16の
発電状態の変化に応じて、より好適な側の整流モードを
選択して発電運転を行うことができるようになる。
【0057】(2)またこれにより、各整流モードを使
用するM/G16の回転速度域がそれぞれ限定されるた
め、各整流モードでの発電運転にかかる素子や電気回路
構成を、その使用領域のみに特化させるように構築する
ことができるようになる。このため、幅広い使用領域で
発電能力を高く保持することが容易に行える。
【0058】(3)本実施形態では、交流回転電気機の
回転速度に基づくことで、容易に発電状態に応じた適切
な整流モードの切り替えを行うことができる。 (4)本実施形態では、制御整流モードでの発電運転に
支障をきたす異常が発生したときに、その制御整流モー
ドに代えて非制御整流モードを用いて発電運転を継続し
ている。このため、そうした異常発生時であれ、発電電
気の供給を継続可能となり、ひいては異常発生時の車両
の緊急避難走行距離を拡大できるようにもなる。
【0059】(5)本実施形態では、M/G16に巻線
界磁式の交流回転電気機を採用している。このため、非
制御整流モードでの発電運転時にも、励磁コイル24へ
の印加電圧によって発電量を調整可能となり、より好適
な態様で発電運転を行うことができるようになる。
【0060】(第1実施形態の変形例)上記実施形態で
は、制御整流モードでの発電運転に支障をきたすような
異常が発生した場合、その制御整流モードに代えて非制
御整流モードで発電運転を継続するようにしている。た
だし、その異常が磁極センサ34によるロータ位置の検
出機能についての不良に起因する場合、パワーモジュー
ル26の各スイッチング素子33のオン/オフ操作は、
引き続き行うことができる。そこで、磁極センサ34の
異常発生時には、次のような態様で発電運転を継続する
こともできる。
【0061】すなわち、そうした異常発生時には、磁極
センサ34の検知結果に代えて、各相の出力線31の電
圧と高位電源ラインHL或いは低位電源ラインLLの電
圧との高低関係の変化に基づいてスイッチング素子33
をオン/オフ操作し、交流−直流変換を行うことができ
る。
【0062】例えば、高位電源ラインHLの電圧(36
V)に対して、出力線31の電圧が高いときに、それら
の間に介設されたスイッチング素子33をオンし、出力
線31の電圧が低いときに同素子33をオフする。この
ようにすれば、磁極センサ34の検知結果に基づかなく
ても、逆電流の発生を防ぎつつ、発電された交流電気を
半波整流によって直流に変換して、高位電源ラインHL
に給電可能となる。この場合においてもやはり、M/G
16の電動機としての運転が不能となるため、上述した
内燃機関10の自動停止制御は禁止することが望まし
い。
【0063】ただし、こうした出力線31の電圧と高位
電源ラインHLの電圧との高低関係の変化に応じたスイ
ッチング素子33のオン/オフ操作による発電運転を行
う場合には、そのスイッチング素子33として、例えば
MOS−FETのように双方向に通電可能な、方向性の
無い、或いは方向性の小さなスイッチング素子を用いる
ことが望ましい。
【0064】なお、上記のような磁極センサ34の異常
発生時には、全運転領域での発電運転を上記態様で行う
ようにしても良い。すなわち、本来、非制御整流モード
が選択されるべき運転領域についても、各出力線31の
電圧と電源ラインHL、LLの電圧との高低関係の変化
に応じてスイッチング素子33をオン/オフ操作して発
電運転を行うようにしても良い。この場合、スイッチン
グ素子33及び整流素子32の双方を通って、電流が通
電されるようになる。このため、整流素子32のみを通
じてそうした電流が通電される非制御整流モード時に比
して、パワーモジュール26内での電力損失が低減さ
れ、制御整流モードでの発電運転が不能となったことに
よる発電能力の低下が抑制されるようになる。そしてひ
いては、異常発生時における車両の緊急避難走行の距離
や時間を拡大できるようにもなる。
【0065】(第2実施形態)続いて本発明を具体化し
た第2実施形態について、上記実施形態と異なる点を中
心として、図4を併せ参照して説明する。
【0066】上記のような交流回転電気機に生じ得る障
害の1つに、各相(各電機子コイル25)間の短絡(シ
ョート)がある。そうした相間短絡が生じると、たとえ
回転電気機の運転条件が同一であっても、各電機子コイ
ル25から出力線31に出力される電流(3相電流)の
振幅は、短絡の無いときに比して小さくなる。よって出
力線31を流れる3相電流の振幅(あるいはその最大
値、最小値)を監視することで、上記相間短絡の発生の
有無を検出することができる。
【0067】ところが第1実施形態のように、スイッチ
ング素子33のオン/オフ機能の障害に応じて、制御整
流モードの代わりに非制御整流モードでの発電運転を行
う場合、そうした相間短絡を適切に検出できなくなるこ
とがある。これは、本来は制御整流モードが選択される
べき状況において、非制御整流モードが選択されること
で、発電装置の運転状態が変化することに起因してい
る。
【0068】例えば第1実施形態では、スイッチング機
能の正常時には、回転電気機(M/G16)の回転速度
に応じて切り替えられる整流モードが、機能障害の発生
時には非制御整流モードに固定されることとなる。これ
により、本来は制御整流モードが選択される回転速度域
(第1実施形態では「φ」以下の回転速度領域)であ
れ、非制御整流モードでの発電運転が行われる。そうし
た本来の設定と異なる回転速度域では、非制御整流モー
ドでの発電を満足に行うことが困難となり、回転電気機
の運転状況によっては回転電気機の発電量が非常に小さ
くなることがある。そしてその結果、各電機子コイル2
5から出力される3相電流の振幅が相間短絡の検出判定
レベルを下回り、実際には短絡が発生していないにも拘
わらず、相間短絡が発生したとの誤った判定がなされる
ことがある。
【0069】そこで本実施形態では、非制御整流モード
の発電運転中にM/G16の相間短絡を検出するととも
に、スイッチング機能の障害発生時とそれ以外のときと
は、その検出条件を変更することで、いずれの状況下で
も適切な検出を可能としている。
【0070】図4は、そうした本実施形態における整流
モードの選択、及び相間短絡の検出条件の設定の態様を
示している。同図4に示すように本実施形態において
も、スイッチング機能の障害の無いときには(S11
0:「NO」)、M/G25の回転速度に応じて、制御
整流モードと非制御整流モードとが切り替えられる。ま
たここでも、M/G回転速度が「φ」以下の領域では制
御整流モードが選択され、「φ」を上回る領域では非制
御整流モードが選択されている(以上、S120,S1
40,S150)。
【0071】本実施形態では、以上のようにスイッチン
グ機能に障害の無い状況で非制御整流モードが選択され
たときには、以下の2つの検出条件が共に成立した場合
に相間短絡が発生したと判断している。 (条件A) 励磁コイル24に流される電流(励磁電
流)が所定値α(例えば4.5A)以上である。 (条件B) M/G16の発電量が所定値以下である。
より詳しくは、各電機子コイル25から出力線31に出
力される3相電流の最大値が所定値β(例えば50A)
以下であることをもって、発電量が所定値以下であると
判断している。
【0072】M/Gコントローラ29は、非制御整流モ
ードでは、M/G16の発電量が要求に満たないときに
は、励磁コイル24に流す励磁電流を増大することでそ
の発電量を増大させる制御を行っている。よって、相間
短絡の発生によって十分な発電が行えないときには、そ
の励磁電流の値も自ずと大きくなる。すなわち上記条件
Aが成立するようになる。
【0073】また上述のように本実施形態では、非制御
整流モードにあっては、励磁コイル24に流される励磁
電流の制御によって、M/G16の発電量を調整してい
る。ここでそうした励磁電流が所定値以上であって(条
件Aの成立)、ある程度以上の発電要求があるにも拘わ
らず、M/G16の発電量が少なければ(条件Bの成
立)、相間短絡が生じていると判断することができる。
ちなみにここでは、M/G16の発電量の代表値として
上記3相電流の最大値を用いて相間短絡の有無を判断し
ており、その最大値が所定値β以下であることをもって
条件Bが成立するものとしている。なお、M/G16の
発電量の代表値として、3相電流のその最小値や振幅等
も用いることができる。例えば、3相電流の振幅が所定
値以下であること、あるいは3相電流の最小値が所定値
以上であること等によっても、同様の判断を行うことが
できる。
【0074】こうして本実施形態では通常は、以上の態
様で非制御整流モードでの相間短絡の検出を行ってい
る。一方、本実施形態でも第1実施形態と同様に、スイ
ッチング機能の障害発生時には(S110:YES)、
M/G16の回転速度に拘わらず、整流モードは非制御
整流モードに固定される(S130)。こうして非制御
整流モードが選択された場合、本実施形態では、以下の
ように相間短絡の検出態様を変更する処理を行う(S1
35)。
【0075】すなわち、本実施形態では、上記障害発生
に応じた非制御整流モードの設定時には、障害のない通
常の非制御整流モードの設定時に比して、相間短絡の検
出感度を低減するようにその検出条件を変更している。
具体的には、上記条件Bにおける3相電流の最大値につ
いての相間短絡発生の判断基準となる所定値βを、より
小さな値に変更している。これにより、非制御整流モー
ドの設定領域の変更に伴うM/G16の発電状況の変化
に拘わらず、誤検出を回避して相間短絡を好適に検出す
ることができる。
【0076】なお、上記条件Aの成立判断の基準となる
所定値αをより大きな値に変更することによっても、相
間短絡の検出感度を低減することはできる。また更に、
同図4に併せ示すように、スイッチング機能の障害発生
時には、相間短絡の検出を禁止するようにしても良い。
その場合は勿論、相間短絡の検出はできなくなるが、別
の部位で同時に障害が発生することは確率的にほぼあり
得ず、またスイッチング機能の障害に応じて既に障害へ
の各種の対処処理が実施されていることもあって、余り
大きな不都合は生じない。よって、相間短絡が検出不能
となることよりも、こうして検出を禁止することで誤検
出を確実に回避した方が好都合な場合もある。
【0077】以上説明した各実施形態は、次のように変
更しても良い。 ・第2実施形態では、相間短絡の検出条件の変更やその
検出の禁止によって、スイッチング機能の障害発生時の
整流モードの選択態様の変更に伴うM/G16の発電状
況の変化に拘わらず、その誤検出を好適に回避してい
る。これを、相間短絡の検出の判断に用いられるパラメ
ータを変更するなど、その検出態様そのものを根本から
変更することで、誤検出を回避するようにしても良い。
【0078】・上記実施形態では、整流素子32として
ダイオードを、スイッチング素子33としてFETをそ
れぞれ採用する構成としたが、整流機能又はスイッチン
グ機能を有する任意の素子にそれぞれ変更しても良い。
【0079】・上記実施形態では、磁極センサ34を採
用しているが、例えば光学式センサなど、他の形式のセ
ンサ類を用いてM/G16のロータ位置を検知するよう
にしても良い。
【0080】・また上記実施形態では、パワーモジュー
ル26を全波整流器回路として構成しているが、高位電
源ラインHL及び低位電源ラインLLのいずれか一方に
ついてのみ、スイッチング素子33及び整流素子32を
介して出力線31に結線した半波整流器回路として構成
しても良い。その場合にも、上記実施形態と同様の整流
モードの切り替え制御を適用し、同様の効果を得ること
ができる。
【0081】・上記実施形態では、M/G16を巻線界
磁式の交流回転電気機とした構成となっているが、ロー
タを永久磁石としたPM式の交流回転電気機としてもよ
い。その場合、非制御整流モードでの発電運転時には、
励磁コイルへの印加電圧による発電量の調整を行うこと
はできないため、他の発電量の調整手段を設けることが
望ましい。
【0082】・また上記実施形態では、交流回転電気機
を電動機としても作動させるようにしているが、発電機
としてのみ機能させるようにしても良い。 ・また上記実施形態では、制御整流モードと非制御整流
モードとの切り替えをM/G16の回転速度に基づいて
切り替えているが、上記実施形態のように、発電運転時
のM/G16とクランクシャフト10aとが直接的に連
結され、内燃機関10の回転速度からM/G16の回転
速度がほぼ一義的に決定される構成であれば、内燃機関
10の回転速度をM/G16の回転速度の代用値として
同様の整流モードの切替制御を行うことができる。
【0083】・また更にそうした回転速度に基づく整流
モードの切り替え態様も任意である。すなわち、各整流
モードの使用領域は、上記実施形態の例に限らず、採用
される各素子や駆動回路等の特性等に応じて適宜に変更
して設定しても良い。
【0084】・また、M/G16の発電電圧や発電電流
の実効値等に基づいて整流モードを切り替えるようにし
ても、発電状態に応じて好適な側の整流モードを選択し
て発電運転を行うことができる。
【0085】・交流回転電気機の回転位置の検知結果に
応じたスイッチング素子のオン/オフ操作の機能に障害
が発生したときに制御整流モードを禁止して非制御整流
モードを保持する制御を行わず、交流回転電気機の発電
状態に応じた両整流モードの切り替えのみを行う構成と
しても良い。その場合であれ、上記(1)及び(2)記
載の効果を得ることができる。
【0086】・また、交流回転電気機の回転位置の検知
結果に応じたスイッチング素子のオン/オフ操作の機能
に障害が発生していないときには常に制御整流モードで
の発電運転を行い、上述のような異常発生時にのみ非制
御整流モードでの発電運転を行う構成としても、上記
(4)記載の効果を得ることはできる。
【0087】・更に、交流回転電気機の回転位置の検知
に障害が発生していないときには常に上記制御整流モー
ドでの発電運転を行い、同障害が発生したときには、ス
イッチング素子の出力線側の電圧と直流電気回路側の電
圧との高低関係の変化に基づいて同スイッチング素子の
オン/オフ操作することで交流−直流変換を行いつつ発
電運転を行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の車両の駆動系の構成を示す略
図。
【図2】同実施形態のM/G駆動制御系の電気的構成を
示す略図。
【図3】同実施形態の整流モードの切り替えにかかる処
理手順を示すフローチャート。
【図4】第2実施形態の発電制御態様の切り替えにかか
る処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…内燃機関、16…M/G(巻線界磁式交流回転電
気機)、17…伝動ベルト、19…パワーコントロール
ユニット、20…高電圧バッテリ、21…低電圧バッテ
リ、24…励磁コイル、25…電機子コイル、26…パ
ワーモジュール(整流器回路)、27…パワーモジュー
ル駆動回路(切替制御手段)、28…励磁駆動回路、2
9…M/Gコントローラ(切替制御手段)、31…出力
線、32…整流素子、33…スイッチング素子、34…
磁極センサ(位置検出手段)、35…電流センサ、HL
…高位電源ライン(直流電気回路)、LL…高位電源ラ
イン(直流電気回路)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D037 CA04 CB06 CB07 CB14 5H590 AA02 CA07 CA23 CC01 CC18 CD01 CE05 DD23 EA07 EA13 EB02 FA06 FA08 FB10 FC14 HA02 HA04 HA11 HB01 HB11 HB14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関に駆動連結される交流回転電気機
    と、並列接続されたスイッチング素子及び整流素子を介
    して直流電気回路と前記交流回転電気機の出力線とを結
    線した整流器回路とを備え、発電された交流電気を交流
    −直流変換して前記直流電気回路に給電する機関駆動式
    発電装置において、 前記交流回転電気機の回転位置を検知する位置検知手段
    を備えるとともに、 その位置検知手段の検知結果に応じた前記スイッチング
    素子のオン/オフ操作の位相制御を通じて前記交流−直
    流変換を行う第1の整流モードと、前記スイッチング素
    子をオフした状態に保持し、前記整流素子の整流作用に
    よって前記交流−直流変換を行う第2の整流モードとを
    切り替える切替制御手段を備える機関駆動式発電装置。
  2. 【請求項2】前記切替制御手段は、前記第1及び第2の
    整流モードを前記交流回転電気機の発電状態に応じて切
    り替えるものである請求項1に記載の機関駆動式発電装
    置。
  3. 【請求項3】前記発電状態は、前記交流回転電気機の回
    転速度である請求項2に記載の機関駆動式発電装置。
  4. 【請求項4】前記切替制御手段は、前記回転位置の検知
    結果に応じた前記スイッチング素子のオン/オフ操作の
    機能に障害が発生したときには、前記第2の整流モード
    を前記第1の整流モードに代えて選択するものである請
    求項1〜3のいずれかに記載の機関駆動式発電装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の機関駆動式発電装置にお
    いて、 前記第2の整流モードの選択時に前記交流回転電気機の
    相間短絡を検出する短絡検出手段と、 前記障害の発生により前記第1の整流モードに代えて前
    記第2の整流モードが選択されているときには、前記短
    絡検出手段による相間短絡の検出態様を、前記障害の発
    生時以外のときの検出態様から変更する検出態様変更手
    段と、を更に備える機関駆動式発電装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の機関駆動式発電装置にお
    いて、 前記第2の整流モードの選択時に前記交流回転電気機の
    相間短絡を検出する短絡検出手段と、 前記障害の発生により前記第1の整流モードに代えて前
    記第2の整流モードが選択されているときには、前記短
    絡検出手段による相間短絡の検出条件を、前記障害の発
    生時以外のときの検出条件から変更する検出条件変更手
    段と、を更に備える機関駆動式発電装置。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の機関駆動式発電装置にお
    いて、 前記第2の整流モードの選択時に前記交流回転電気機の
    相間短絡を検出する短絡検出手段と、 前記障害の発生により前記第1の整流モードに代えて前
    記第2の整流モードが選択されているときには、前記短
    絡検出手段による相間短絡の検出を禁止する検出禁止手
    段と、を更に備える機関駆動式発電装置。
  8. 【請求項8】前記切替制御手段は、前記位置検知手段に
    異常有りと判定されたときには、前記スイッチング素子
    の前記出力線側の電圧と前記直流電気回路側の電圧との
    高低関係の変化に応じて前記スイッチング素子をオン/
    オフ操作して前記交流−直流変換を行う第3の整流モー
    ドを前記第1の整流モードに代えて選択するものである
    請求項1〜7のいずれかに記載の機関駆動式発電装置。
  9. 【請求項9】前記交流回転電気機は、巻線界磁式の交流
    回転電気機である請求項1〜8のいずれかに記載の機関
    駆動式発電装置。
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