JP2002217437A - 薄膜半導体素子の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体素子の製造方法

Info

Publication number
JP2002217437A
JP2002217437A JP2001013976A JP2001013976A JP2002217437A JP 2002217437 A JP2002217437 A JP 2002217437A JP 2001013976 A JP2001013976 A JP 2001013976A JP 2001013976 A JP2001013976 A JP 2001013976A JP 2002217437 A JP2002217437 A JP 2002217437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive sheet
pressure
sensitive adhesive
film
solar cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001013976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002217437A5 (ja
Inventor
Takeshi Matsushita
孟史 松下
Shinichi Mizuno
眞一 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001013976A priority Critical patent/JP2002217437A/ja
Publication of JP2002217437A publication Critical patent/JP2002217437A/ja
Publication of JP2002217437A5 publication Critical patent/JP2002217437A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板上に形成された半導体素子部を剥
離する際に粘着シートを用いることで、太陽電池素子な
どを薄くて柔らかな保持体に容易に埋め込むことができ
る薄膜半導体素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板11上の光電変換部10Aの
表面側に粘着シート17を接着した後、この光電変換部
10Aを、多孔質シリコン層12において半導体基板1
1から剥離する。この剥離の後、フィルム19を光電変
換部10Aの裏面側に接着する。次いで、加熱により、
粘着シート17を光電変換部10Aから剥離して表面電
極15,16を露出させ、リード電極20,21を、露
出させた表面電極15,16に半田付けにより接続した
後、フィルム22を、光電変換部10Aの表面側に接着
する。これにより、柔らかくて薄いフィルムに埋め込ま
れた太陽電池素子10が製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板上に形
成された半導体素子部の剥離を行うことにより、薄膜の
太陽電池素子などを製造する薄膜半導体素子の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池素子は、シリコン基板、
ガリウム砒素(GaAs)基板、ガラス基板またはプラ
スチックフィルム上に形成されている。しかし、例え
ば、絹、木綿または羊毛(ウール)などの繊維からなる
基材(以下,繊維体という。)は、柔らかく、また高温
に耐えられないので、繊維体上に太陽電池素子を直接形
成することはできない。繊維体を太陽電池素子の表面や
裏面に貼り付けることは可能であるが、この場合には、
太陽電池素子全体の厚みが約300μm以上あることか
ら、繊維体を太陽電池素子の両面に貼り付けて構成され
る衣類などはあまり曲げることができず、衣類などに太
陽電池素子を設ける長所はない。そのため、例えば単結
晶シリコン薄膜を用いた太陽電池素子の開発が進むにつ
れて、この太陽電池素子を衣類などに埋め込んでその利
用範囲を広げることが望まれている。
【0003】この単結晶シリコン薄膜を用いた太陽電池
素子を製造する1つの方法(特開平8−213645号
公報)では、まず、単結晶シリコン基板の表面に多孔質
(ポーラス)シリコン層を形成した後、この多孔質シリ
コン層上に単結晶シリコン薄膜からなる光電変換部を形
成する。そして、この光電変換部に例えばプラスチック
フィルムを接着した後に、引張応力により多孔質シリコ
ン層においてこの光電変換部をプラスチックフィルムと
共に単結晶シリコン基板から剥離する。この方法を用い
ることにより、光電変換部がプラスチックフィルムや紙
シートなどの上に形成された柔軟な太陽電池素子を得る
ことができる。なお、この方法において、光電変換部を
単結晶シリコン基板から剥離できるようにするために
は、ある程度硬くて引張応力が大きいプラスチックフィ
ルムや紙シートなどを用いる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造方法におけ
るプラスチックフィルムの接着により、光電変換部の表
面はプラスチックフィルムに覆われる。この状態で、光
電変換部に形成されている表面電極(プラス電極および
マイナス電極)を外部のリード電極に半田付けなどによ
り電気的に接続する場合には、プラスチックフィルム
の、リード電極が表面電極に接続される領域に対応する
位置に、レーザ照射により穴を開けて表面電極を露出さ
せなければならない。しかしながら、例えば100μm
程度の厚さのプラスチックフィルムをレーザ照射により
短時間で穴を開けるためにレーザの電力を大きくする
と、プラスチックフィルムの下に形成されている表面電
極を損傷させてしまう。これを避けるためには、レーザ
の電力を小さくしなければならず、レーザ照射に長時間
を要するという問題がある。
【0005】リード電極を表面電極に電気的に接続する
別の方法では、プラスチックフィルムを光電変換部に接
着する前に、プラスチックフィルムの、リード電極が接
続される領域に対応する位置に穴を開けている。しかし
ながら、この方法では、プラスチックフィルムに開けら
れた穴には接着剤が付かないため、光電変換部を半導体
基板から剥離する時に欠陥が発生することがあるという
問題がある。特に、例えば約0.1m×約0.1mの大
きさを有する太陽電池素子では、3A程度の電流が発生
するため、抵抗損失を減少させるために穴の面積は大き
いことが必要であり、このことが太陽電池素子の欠陥発
生の確率を更に大きくするという問題がある。
【0006】また、上記の製造方法とは別の方法とし
て、粘着シートを太陽電池素子の光電変換部(またはI
C(Integrated Circuit;集積回路))の表面に接着
し、プラスチックフィルムを光電変換部の裏面に室温で
紫外光(UV光)硬化樹脂または室温接着剤により接着
した後、粘着シートを50°C〜60°C程度に加熱し
て接着強度を室温の10分の1に低下させることによ
り、この粘着シートを光電変換部の裏面から剥離するも
のが、本出願人と同一の出願人から提案されている(特
願平11−274062号)。しかしながら、この方法
で用いられる粘着シートでは、接着強度が室温の10分
の1程度になるもののまだ接着強度が0ではないため、
剥離の際に光電変換部またはICを損傷させる場合があ
った。
【0007】ところで、太陽電池素子の製造時に用いら
れる接着剤として、EVA(エチレンビニルアセテー
ト)からなる接着剤(以下,EVA接着剤という。)が
ある。このEVA接着剤は、弾力性が高いため結晶系の
太陽電池素子をガラス材などに接着する材料として広く
使われている。このEVA接着剤を単結晶シリコン薄膜
の太陽電池素子の製造のために用いれば、太陽光による
加熱や冬の寒さにより発生する膨張または収縮ストレス
から太陽電池素子を保護することができる。従って、上
記の製造方法において、光電変換部の裏面にプラスチッ
クフィルムを接着する際には、EVA接着剤を使用する
ことが望まれる。しかしながら、EVA接着剤による接
着を行うには、130°C程度の加熱が必要である。そ
のため、この接着の際には、光電変換部の表面に接着さ
れている粘着シートにも130°C程度の高温がかかっ
てしまうので、光電変換部から粘着シートを剥離するに
は、130°Cのような高温で引張強度を加えなければ
ならないという問題もあった。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、半導体基板上に形成された半導体素
子部を剥離する際に粘着シートを用いることで、太陽電
池素子などを薄くて柔らかな保持体に容易に埋め込むこ
とができる薄膜半導体素子の製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による薄膜半導体
素子の製造方法は、対向する2面を有する半導体基板の
一方の面に多孔質半導体層を形成する工程と、この多孔
質半導体層上に半導体素子部を形成する工程と、半導体
素子部に、加熱により剥離可能な粘着シートを接着する
工程と、多孔質半導体層において、半導体基板から、粘
着シートが接着された半導体素子部を剥離する工程と、
半導体素子部の剥離面側に第1の保持体を接着する工程
と、加熱により、第1の保持体が接着された半導体素子
部から粘着シートを剥離する工程と、半導体素子部の、
粘着シートが剥離された面側に第2の保持体を接着する
工程とを有している。
【0010】本発明による薄膜半導体素子の製造方法で
は、対応する2面を有する半導体基板の一方の面に多孔
質半導体層が形成され、この多孔質半導体層上に半導体
素子部が形成された後、この半導体素子部に、加熱によ
り剥離可能な粘着シートが接着される。そして、多孔質
半導体層において、半導体基板から、粘着シートが接着
された半導体素子部が剥離され、半導体素子部の剥離面
側に第1の保持体が接着された後、加熱により、第1の
保持体が接着された半導体素子部から粘着シートが剥離
されると共に、半導体素子部の、粘着シートが剥離され
た面側に第2の保持体が接着される。これにより、例え
ば、薄くて柔らかいフィルムに埋め込まれた太陽電池素
子が製造される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0012】〔第1の実施の形態〕図1〜図3は本発明
の第1の実施の形態に係る太陽電池素子の製造方法を説
明するためのものである。まず、図1(A)に示したよ
うに、太陽電池素子の光電変換部を形成するための半導
体基板11を用意する。この半導体基板11としては、
例えば、ホウ素などのp型不純物が添加され、約0.0
1Ω・cm〜約0.02Ω・cmの範囲内の比抵抗を有
する単結晶シリコン基板を用いる。
【0013】次に、図1(B)に示したように、半導体
基板11の一方の面(表面)に、陽極化成により多孔質
シリコン層12を形成する。ここでは、陽極化成を例え
ば3段階に分けて行う。すなわち、例えば、第1段階で
は、約1mA/cm2 の電流密度で約8分間、第2段階
では、例えば約7mA/cm2 の電流密度で約8分間、
第3段階では、例えば約200mA/cm2 の電流密度
で数秒間、それぞれ陽極化成を行う。
【0014】半導体基板11の表面に多孔質シリコン層
12を形成した後、水素アニールにより、多孔質シリコ
ン層12の表面に存在する空孔を塞ぐ。次いで、図1
(C)に示したように、エピタキシャル成長を行い、多
孔質シリコン層12の表面に、例えば約10μmの厚さ
のp型のエピタキシャル膜(単結晶シリコン膜)13を
形成する。
【0015】このような水素アニールおよびエピタキシ
ャル成長を行っている間に、多孔質シリコン層12中
に、引張強度が最も小さい剥離層12Aが形成される。
ただし、この剥離層12Aは、太陽電池素子の製造工程
中に、p型のエピタキシャル膜13などが半導体基板1
1から部分的にまたは全体的に剥離しない程度の引張強
度を有しているものとする。
【0016】続いて、図1(D)に示したように、エピ
タキシャル膜13に例えばイオン注入によりn型不純物
を拡散させてn型層13Aを形成し、これにより、pn
接合を形成する。そして、図1(E)に示したように、
エピタキシャル膜13の表面に反射防止膜14を形成し
た後に、例えばスクリーン印刷により表面電極15を陽
極、表面電極16を陰極としてそれぞれ形成する。
【0017】以上のようにして、光電変換部10Aを形
成した後に、図2(A)に示したように、この光電変換
部10Aの表面側(多孔質シリコン層12が形成されて
いない面側)に、粘着シート17を室温で接着する。こ
の粘着シート17は、基材と、この基材の表面に形成さ
れた粘着層とによって構成されており、室温などの低い
温度では粘着性を有するが、温度が高くなると粘着性が
なくなるものである。基材は、例えば、PET(Polyet
hylene Terephthalate;ポリエチレンテレフタレート)
のようなプラスチックからなるフィルム、ステンレス鋼
(SUS)のような金属薄膜、または繊維からなる不織
布である。粘着層には、粘着剤と、加熱により発泡する
発泡剤とが含まれている。因みに、粘着シートとして、
例えば約50°Cに加熱すると接着力が室温の場合の1
0分の1程度まで減少するものがあるが、まだ接着力が
存在するため、この粘着シートを剥離するためには、約
50°C以上に加熱した状態で引張応力を加える必要が
ある。ここでは、粘着シート17として、室温からある
温度までは十分な粘着力を有すると共に、例えば、約9
0°C、約120°C、約150°Cまたは約170°
Cに加熱すると、粘着層中の発泡剤が発泡してその表面
に凹凸が生じ、これにより接着面積が低下して接着力が
実質的に零になることで、引張応力を加えなくとも光電
変換部10Aから剥離できるものが好適である。このよ
うな粘着シートとして、例えば、日東電工株式会社製の
「リバアルファ」または「リバクリーン」を用いる。
【0018】この接着の後に、図2(B)に示したよう
に、光電変換部10Aを、剥離層12Aにおいて半導体
基板11から剥離する。この剥離の際には、例えば、半
導体基板11と粘着シート17との間に引張応力を生じ
させる。この剥離の後、光電変換部10Aの裏面側(剥
離面側)に残っている多孔質シリコン層12Bをエッチ
ングなどにより除去する。
【0019】なお、半導体基板11の表面側(剥離面
側)に残っている多孔質シリコン層12Cをエッチング
などにより除去すれば、この半導体基板11を、再度、
太陽電池素子を形成するための基板として利用すること
ができ、太陽電池素子の製造コストを低減することが可
能となる。
【0020】多孔質シリコン層12Bを除去した後、図
2(C)に示したように、光反射板18が形成された、
例えばプラスチックからなるフィルム19を用意し、こ
のフィルム19を、光電変換部10Aの裏面側に例えば
EVA接着剤を用いて接着する。
【0021】ここで、このEVA接着剤を用いてフィル
ム19を光電変換部10Aに接着するためには、例えば
約130°Cの加熱を行わなければならない。既に接着
された粘着シート17が例えば約90°Cまたは約12
0°Cの加熱により剥離可能なものであるならば、EV
A接着剤を用いてフィルム19を光電変換部10Aの裏
面側に接着すると同時に、粘着シート17の粘着層中の
発泡剤が発泡して粘着シート17を光電変換部10Aか
ら剥離させることができる。これにより、太陽電池素子
の製造工程数を減らすことができ、低コスト化を図るこ
とが可能となる。
【0022】フィルム19の接着の後、図2(D)に示
したように、加熱により、粘着シート17を光電変換部
10Aから剥離し、表面電極15,16を露出させる。
粘着シート17が例えば約90°Cで剥離するものであ
れば約100°Cの加熱を数秒間、粘着シート17が例
えば約120°Cで剥離するものであれば約130°C
の加熱を数秒間、それぞれ行うことが好適である。
【0023】その後、図3(A)に示したように、リー
ド電極20を表面電極15、リード電極21を表面電極
16に、例えば半田付けによりそれぞれ接続する。これ
により、低抵抗で電気的な接続がなされる。次いで、図
3(B)に示したように、例えばプラスチックからなる
フィルム22を用意し、このフィルム22を、光電変換
部10Aの表面側(フィルム19が接着されていない面
側)に例えばEVA接着剤を用いて接着する。
【0024】以上のようにして、太陽電池素子10が製
造される。なお、フィルム19の代わりに、光反射板が
ない透明なプラスチックフィルムを用いてもよく、この
ような構成により、太陽電池素子10の裏面側から入射
した光による光電変換も可能となる。また、フィルム1
9,22は、半導体基板11からの光電変換部10Aの
剥離が行われた後に接着されるので、柔軟なものや薄い
ものを用いるようにしてもよい。
【0025】因みに、太陽電池素子は、例えば夏の昼間
においては太陽光の照射により高温状態となって膨張す
るが、逆に、冬の夜間においては低温状態となって収縮
する。このような温度状態の変化により、太陽電池素子
においては引張応力や圧縮応力が生じ、特に薄膜の太陽
電池素子では破壊が起こる場合がある。しかしながら、
薄膜の太陽電池素子の光電変換部の表裏両面に接着され
るプラスチックフィルムとして、同一の種類で、厚みが
ほぼ同じであるものを用いるようにすれば、光電変換部
の両面に同程度の応力が加わるので、これらの応力が互
いに相殺される。これにより、太陽電池素子の破壊が起
こるのを極力抑えることができる。
【0026】以上のように、本実施の形態では、粘着シ
ート17を半導体基板11上の光電変換部10Aの表面
に接着した状態で、光電変換部10Aを多孔質シリコン
層12において半導体基板11から剥離した後に、フィ
ルム19を光電変換部10Aの裏面に接着している。そ
して、加熱により粘着シート17を光電変換部10Aか
ら剥離した後に、フィルム22を光電変換部10Aの表
面に接着している。従って、あたかもフィルムに埋め込
まれたような太陽電池素子10を製造することが可能と
なる。また、従来の製造方法では、太陽電池素子を損傷
させることなく、リード電極を表面電極に低抵抗で接続
することが困難であったが、粘着シート17は光電変換
部10Aから容易に剥離できるので、半田付けなどによ
りリード電極20,21を表面電極15,16に低抵抗
で接続することが可能となる。
【0027】〔第2の実施の形態〕図4は本発明の第2
の実施の形態に係る太陽電池素子の製造方法を説明する
ためのものである。ここでは、第1の実施の形態と同一
の構成要素には同一の符号を付し、異なる部分について
のみ説明する。
【0028】本実施の形態の太陽電池素子30の製造方
法においては、フィルム19,22を用いる代わりに、
紙シート23,24を光電変換部10Aの両面に接着さ
せている。光電変換部10Aの裏面側に接着される紙シ
ート23の表面には光反射板18が形成されているが、
太陽電池素子30の裏面側から入射した光による光電変
換も可能とするために、光反射板が形成されていない紙
シートを用いるようにしてもよい。光電変換部10Aの
両面に対する紙シート23,24の接着には、EVA接
着剤を用いるのが好適である。紙シート23,24は、
半導体基板11からの光電変換部10Aの剥離の際には
接着されていないので、柔らかでかつ薄いものを使用す
ることができ、従来よりも更に柔らかでかつ薄い太陽電
池素子30を製造することが可能となる。また、紙シー
ト23,24として、同一の種類で、厚みがほぼ同じで
あるものを用いるのが好適である。
【0029】以上のように、本実施の形態では、粘着シ
ート17を用いて光電変換部10Aを剥離した後、紙シ
ート23,24により光電変換部10Aを挟むようにし
ている。従って、紙シートに埋め込まれたような太陽電
池素子を製造することができ、この太陽電池素子を、例
えば、障子、襖または造花のような製品に埋め込むこと
が可能となる。
【0030】〔第3の実施の形態〕図5は本発明の第3
の実施の形態に係る太陽電池素子の製造方法を説明する
ためのものである。ここでは、第1の実施の形態と同一
の構成要素には同一の符号を付し、異なる部分について
のみ説明する。
【0031】本実施の形態の太陽電池素子40の製造方
法においては、フィルム19,22を用いる代わりに、
例えば、絹、木綿または羊毛からなる繊維体25,26
を光電変換部10Aの両面に接着させている。光電変換
部10Aの裏面側に接着される繊維体25の表面には光
反射板18が形成されているが、太陽電池素子40の裏
面側から入射した光による光電変換も可能とするため
に、光反射板が形成されていない繊維体を用いるように
してもよい。光電変換部10Aの両面に対する繊維体2
5,26の接着には、EVA接着剤を用いるのが好適で
ある。
【0032】以上のように、本実施の形態では、粘着シ
ート17を用いて光電変換部10Aを剥離した後、繊維
体25,26により光電変換部10Aを挟むようにして
いる。従って、繊維体に埋め込まれたような太陽電池素
子40を製造することができ、この太陽電池素子を、例
えば、衣類(衣服、帽子、帯、ネクタイまたはスカーフ
など)、傘(日傘や雨傘)、船(ヨットなど)の帆、テ
ントまたは造花のような製品に埋め込むことが可能とな
る。特に、太陽電池素子が埋め込まれた衣類を身につけ
ている場合には、電源がない場所でも、この太陽電池素
子による発電により種々の携帯端末を駆動することがで
きる。
【0033】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、
種々の変形が可能である。例えば、フィルム、紙シート
または繊維体に文字、絵または写真などを任意に表すよ
うにしてもよく、これにより、美観を伴った魅力のある
太陽電池素子を得ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、対向する2面を有
する半導体基板の一方の面に多孔質半導体層を形成し、
この多孔質半導体層上に半導体素子部を形成し、この半
導体素子部に、加熱により剥離可能な粘着シートを接着
し、多孔質半導体層において、半導体基板から、粘着シ
ートが接着された半導体素子部を剥離し、半導体素子部
の剥離面側に第1の保持体が接着された後、加熱によ
り、第1の保持体が接着された半導体素子部から粘着シ
ートが剥離されると共に、半導体素子部の、粘着シート
が剥離された面側に第2の保持体が接着されるようにし
たので、例えば、薄くて柔らかいフィルムに埋め込まれ
た太陽電池素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜半導体素
子である太陽電池素子の製造方法を説明するための断面
図である。
【図2】図1に表した工程に続く工程を説明するための
断面図である。
【図3】図2に表した工程に続く工程を説明するための
断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る太陽電池素子
の製造方法を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池素子
の製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10…太陽電池素子、10A…光電変換部、11…半導
体基板、12,12B,12C…多孔質シリコン層、1
2A…剥離層、13…エピタキシャル膜、13A…n型
層、14…反射防止膜、15,16…表面電極、17…
粘着シート、18…光反射板、19,22…フィルム、
20,21…リード電極、23,24…紙シート、2
5,26…繊維体。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する2面を有する半導体基板の一方
    の面に多孔質半導体層を形成する工程と、 前記多孔質半導体層上に半導体素子部を形成する工程
    と、 前記半導体素子部に、加熱により剥離可能な粘着シート
    を接着する工程と、 前記多孔質半導体層において、前記半導体基板から、前
    記粘着シートが接着された前記半導体素子部を剥離する
    工程と、 前記半導体素子部の剥離面側に第1の保持体を接着する
    工程と、 加熱により、前記第1の保持体が接着された半導体素子
    部から前記粘着シートを剥離する工程と、 前記半導体素子部の、前記粘着シートが剥離された面側
    に第2の保持体を接着する工程とを含むことを特徴とす
    る薄膜半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粘着シートとして、基材上に発泡剤
    を含む粘着層が形成されたものを用いることを特徴とす
    る請求項1記載の薄膜半導体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粘着シートとして、加熱により前記
    発泡剤が発泡して前記粘着層の接着面積が低下し、接着
    力が実質的に零になるものを用いることを特徴とする請
    求項2記載の薄膜半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基材として、プラスチック、金属ま
    たは繊維のいずれか1つからなるものを用いることを特
    徴とする請求項2記載の薄膜半導体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記粘着シートを剥離する工程を、前記
    第1の保持体を接着する工程と同時に行うことを特徴と
    する請求項1記載の薄膜半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の保持体として、光反射板が設
    けられたものを用いることを特徴とする請求項1記載の
    薄膜半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の保持体として、プ
    ラスチック、紙または繊維のいずれか1つからなるもの
    を用いることを特徴とする請求項1記載の薄膜半導体素
    子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の保持体は、衣類、
    傘、船の帆、テント、造花、障子または襖のいずれか1
    つを形成するために用いることを特徴とする請求項1記
    載の薄膜半導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1および第2の保持体として、文
    字、絵または写真の少なくとも1つが表されているもの
    を用いることを特徴とする請求項1記載の薄膜半導体素
    子の製造方法。
  10. 【請求項10】 更に、前記粘着シートを剥離する工程
    と前記第2の保持体を接着する工程との間において、前
    記半導体素子部の表面電極にリード電極を接続する工程
    を含むことを特徴とする請求項1記載の薄膜半導体素子
    の製造方法。
JP2001013976A 2001-01-23 2001-01-23 薄膜半導体素子の製造方法 Pending JP2002217437A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013976A JP2002217437A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 薄膜半導体素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013976A JP2002217437A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 薄膜半導体素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002217437A true JP2002217437A (ja) 2002-08-02
JP2002217437A5 JP2002217437A5 (ja) 2008-03-06

Family

ID=18880727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001013976A Pending JP2002217437A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 薄膜半導体素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002217437A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101389758B1 (ko) 2007-03-26 2014-04-29 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치의 제작 방법
JP2014217489A (ja) * 2013-05-06 2014-11-20 元樹 惣則 太陽光発電機能付き団扇
JP2020053641A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 東レ株式会社 光発電繊維構造物およびその製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03152942A (ja) * 1989-11-09 1991-06-28 Nitto Denko Corp ダイシング・ダイボンドフィルム
JPH05245967A (ja) * 1992-03-04 1993-09-24 Nitto Denko Corp 発泡剥離性シート
JPH08213645A (ja) * 1995-02-02 1996-08-20 Sony Corp 基体から素子形成層を分離する方法
JPH11289103A (ja) * 1998-02-05 1999-10-19 Canon Inc 半導体装置および太陽電池モジュ―ル及びその解体方法
JP2001015721A (ja) * 1999-04-30 2001-01-19 Canon Inc 複合部材の分離方法及び薄膜の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03152942A (ja) * 1989-11-09 1991-06-28 Nitto Denko Corp ダイシング・ダイボンドフィルム
JPH05245967A (ja) * 1992-03-04 1993-09-24 Nitto Denko Corp 発泡剥離性シート
JPH08213645A (ja) * 1995-02-02 1996-08-20 Sony Corp 基体から素子形成層を分離する方法
JPH11289103A (ja) * 1998-02-05 1999-10-19 Canon Inc 半導体装置および太陽電池モジュ―ル及びその解体方法
JP2001015721A (ja) * 1999-04-30 2001-01-19 Canon Inc 複合部材の分離方法及び薄膜の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101389758B1 (ko) 2007-03-26 2014-04-29 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치의 제작 방법
JP2014217489A (ja) * 2013-05-06 2014-11-20 元樹 惣則 太陽光発電機能付き団扇
JP2020053641A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 東レ株式会社 光発電繊維構造物およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6802926B2 (en) Method of producing semiconductor thin film and method of producing solar cell using same
US6140209A (en) Process for forming an SOI substrate
US20100233838A1 (en) Mounting of Solar Cells on a Flexible Substrate
JP2001102523A (ja) 薄膜デバイスおよびその製造方法
CN108321234B (zh) 图案化的薄箔
JP2000124341A (ja) 半導体装置およびその製造方法
CN108615700A (zh) 一种薄型太阳电池刚性-柔性衬底有机键合转移工艺方法
JP2004127987A (ja) 太陽電池セルおよびその製造方法
JP2003517217A (ja) 薄膜構造を製造するための中間吸引支持部材およびその利用
JP2958258B2 (ja) 太陽電池モジュール及びその端子取り出し部構造
US20120085391A1 (en) Structure and method for mounting a photovoltaic material
JP2002217437A (ja) 薄膜半導体素子の製造方法
JP2008053419A (ja) 太陽電池モジュールの封止構造及び製造方法
JPH114008A (ja) 薄膜太陽電池の製造方法
JP3838684B2 (ja) 可撓性太陽電池の製造方法
JP2001358354A (ja) 薄膜太陽電池モジュールの製造方法および製造装置
JP2001316645A (ja) プラスチックレンズ製造用粘着テープ
JP2001053299A (ja) 太陽電池の製造方法
US8124865B2 (en) Method of fabrication of plastic film supported single crystal silicon photovoltaic cell structure
JP2004327698A (ja) 太陽電池モジュールおよびその製造方法
JPH1168133A (ja) 薄膜素子モジュールおよびその製造方法
US4396456A (en) Method of peeling epilayers
JP4245131B2 (ja) 薄膜太陽電池の製造方法
JP2001024208A (ja) 太陽電池モジュールの出力取出し構造及びその製造方法
JP2001060704A (ja) 光電変換装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080122

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100615