JP2002211776A - シート材の吸着移送装置における重送防止機構 - Google Patents

シート材の吸着移送装置における重送防止機構

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JP2002211776A
JP2002211776A JP2001008446A JP2001008446A JP2002211776A JP 2002211776 A JP2002211776 A JP 2002211776A JP 2001008446 A JP2001008446 A JP 2001008446A JP 2001008446 A JP2001008446 A JP 2001008446A JP 2002211776 A JP2002211776 A JP 2002211776A
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lifting
sheet
suction
lifted
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Hiroshi Mukai
博 向井
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Sky Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数積層されたシート材を、順次吸着して持
上げ、移送するシート材の吸着移送装置において、2枚
以上のシート材の同時持上げを防止する。 【解決手段】 複数の持上げ用吸着パッドと、シート材
の端部寄りの部分を吸着して持上げることによりシート
材端部をめくり上げるためのめくり上げ用吸着パッド
と、シート材の端面に空気を吹付けて最上面のシート材
端部のめくり上げを補助するための空気吹付け装置と、
持上げられたシート材が2枚以上である状態を検出する
複数枚持上げ検出手段とを有し、複数枚持上げ検出手段
は、垂直断面がコ字状のセンサ支持部材と、センサ支持
部材の上辺部と下辺部との間でシート材の枚数を検出す
るセンサとを備え、かつセンサ支持部材は、下辺部が下
方へ弾性的に回動可能とされ、シート材の下方への離脱
を許容するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアルミニウム薄板
や軟質合成樹脂板などの比較的柔軟なシート材を、真空
吸引方式の吸着パッドにより吸着して移送するためのシ
ート材吸着移送装置に関するものであり、特に積層状態
にある多数枚のシート材を、最上面のものから順次吸着
し、1枚ずつ持上げて移送するにあたり、2枚以上のシ
ート材を同時に持上げて移送しないようにするための重
送防止機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミニウム薄板の加工にあたっ
ては、多数枚のアルミニウム薄板を予め積層した状態で
適宜の箇所に載置しておき、その積層状態のシート材の
最上面のものから、吸着パッドを用いた真空吸引方式に
よって1枚ずつ吸着して持上げ、そのまま、あるいは別
途コンベヤ等に移し替えて加工機械へ向けて移送し、加
工機械において1枚ずつプレス加工や絞り加工等の加工
を行なうのが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら一般に圧
延直後のアルミニウム薄板は、表面に圧延油が残存した
ままであることが多く、このようなアルミニウム薄板を
積層すれば、上下のアルミニウム薄板が密着してしま
い、そのため吸着パッドによって最上面のアルミニウム
薄板を吸着して持上げた場合に2枚以上のものが同時に
持上げられてしまうことがある。また圧延油が残存して
いない場合でも、表面が著しく平滑なアルミニウム薄板
の場合には、積層状態で上下のアルミニウム薄板が密着
してしまうことがあり、この場合も積層状態から最上面
のアルミニウム薄板を吸着して持上げれば、2枚以上の
ものが同時に持上げられてしまうことがある。
【0004】上述のように2枚以上のアルミニウム薄板
を吸着して持上げて、そのまま加工機械まで移送した場
合、過負荷等によって加工機械が故障したり、加工機械
の工具が損傷したりするおそれがあり、また同時に吸着
して持上げた2枚以上のアルミニウム薄板のうち、下側
のものが移送途中で落下して、周辺の機器を損傷させた
り、また落下したアルミニウム薄板自体が傷付いて商品
価値を損なったりするおそれがある。したがって積層状
態のアルミニウム薄板を吸着して持上げ、移送する装置
においては、確実に1枚ずつ持上げて移送することが不
可欠であるが、従来の装置では未だ2枚以上を同時に持
上げて移送することを確実かつ安定して防止することは
困難であった。
【0005】すなわち、従来のこの種の吸着移送装置に
おいても、2枚以上のアルミニウム薄板を同時に吸着し
て持上げることを防止するため、例えば積層状態のアル
ミニウム薄板の周辺部から最上面のアルミニウム薄板を
めくり上げるようにしたり、また吸着して持上げる際に
最上面およびその下側のアルミニウム薄板の端面に側方
から空気を吸付けて両者の分離を促進させるようにする
ことなどが提案されているが、これらの手段のみでは未
だ確実に2枚以上のアルミニウム薄板が同時に持上げら
れることを防止することは困難であった。
【0006】また、積層状態から、吸着してアルミニウ
ム薄板を持上げた際に、早期に2枚以上のものを吸着し
て持上げたことを厚みセンサ等により検出して、何らか
の対処を行なうようにすることも考えられるが、実際に
これを適用した場合、持上げた2枚以上のアルミニウム
薄板のうち下面側のものが落下した際に、その落下した
アルミニウム薄板が厚みセンサ等の検出器に衝突してそ
の検出器を損傷させてしまったり、またその衝撃によっ
てアルミニウム薄板が傷付いて商品価値を損なってしま
ったりするおそれがあり、そのため未だ実用化は困難で
あった。
【0007】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、積層状態にあるアルミニウム薄板等のシート
材を、真空吸引方式によって最上面側から順次吸着して
持上げ、移送するにあたって、2枚以上のシート材を同
時に吸着して持上げることを確実かつ安定して防止し、
また仮に2枚以上のシート材を同時に持上げた場合で
も、直ちにそれを検出して早期に対処し得るようにな
し、しかもそのための検出手段がシート材の落下により
損傷したりシート材自体が傷付いたりすることを防止し
得るようにした装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、この発明は、基本的には、多数枚積層された
シート材を、真空吸着方式により最上面側のものから吸
着して持上げ、移送するためのシート材の吸着移送装置
において、積層されたシート材の最上面のシート材を吸
着して持上げるための複数の持上げ用吸着パッドと、最
上面のシート材における前記持上げ用吸着パッドによる
吸着位置よりも端部寄りの部分を吸着して持上げること
により最上面のシート材の端部をめくり上げるためのめ
くり位置調整可能としためくり上げ用吸着パッドと、積
層されたシート材のうちの最上面のシート材とその下側
のシート材との間の位置においてシート材端部に対し端
面側から空気を吹付けて最上面のシート材端部のめくり
上げを補助するための空気吹付け装置と、吸着されて持
上げられたシート材が2枚以上である状態を検出するた
めの複数枚持上げ検出手段とを有してなり、その複数枚
持上げ検出手段は、前記持上げ用吸着パッドおよびめく
り上げ用吸着パッドによって吸着されて持上げられたシ
ート材の端部に側方から接近・離隔して接近時にそのシ
ート材端部に側方から外挿される垂直断面がコ字状のセ
ンサ支持部材と、そのセンサ支持部材の断面コ字状をな
す上辺部と下辺部との間でシート材の枚数を検出するた
めのセンサとを備え、かつ前記コ字状のセンサ支持部材
は、その下辺部が下方へ回動可能とされるとともに、そ
の下辺部の下方への回動に抗するバネ部材が付設されて
おり、シート材の荷重がセンサ支持部材の下辺部に加わ
った時にその下辺部が下方へ弾性的に回動してシート材
の自重による下方への離脱を許容するように構成されて
いることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
【0010】
【実施例】図1〜図3にこの発明の重送防止機構を組込
んだ吸着移送装置の全体構成の一例を示す。
【0011】図1〜図3において、多数枚のシート材1
はパレット3上に積層されて載置され、このパレット3
は水平な載置台5上に載置されるようになっている。載
置台5の上方(積層された多数のシート材1の上方)に
は、可動枠7が水平に配設されており、この可動枠7は
図示しない水平なガイドによって案内されつつ、図示し
ない駆動手段によって水平方向へ移動し得るように構成
されている。
【0012】前記可動枠7上には、油圧シリンダ等の流
体圧シリンダからなる複数の主シリンダ11A〜11F
が垂直に取付けられており、これらの主シリンダ11A
〜11Fの進退ロッド11Aa〜11Faは、可動枠7
の下方へ鉛直に突出しており、さらにこれらの進退ロッ
ド11Aa〜11Faの下端には、それぞれ昇降枠13
A〜13Fが水平に取付けられている。ここで、各主シ
リンダ11A〜11Fは、シート材1の長さ方向(図1
の左右方向)に所定間隔を置いて配列されており、また
各昇降枠13A〜13Fは、シート材1の幅方向(図2
の前後方向)に沿った長い板状に作られている。さらに
各昇降枠13A〜13Fの下面側からは、それぞれ複数
基、例えば2基の持上げ用吸着パッド15a,15bが
垂下されている。ここで各昇降枠13A〜13Fについ
てのそれぞれ2基の持上げ用吸着パッド15a,15b
は、シート材1の幅方向(図2の前後方向)に間隔を置
いて設けられている。なお各持上げ用吸着パッド15
a,15bは、それぞれ図示しないエアホースを介して
真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。
【0013】さらに各昇降枠13A〜13Fのうち、シ
ート材1の長さ方向の一方の端部(図1の右端部)に最
も近い位置の昇降枠13Aには、長板状の一対の可動支
持板17A,17Bが、シート材1の幅方向に間隔を置
いて取付けられている。これらの可動支持板17A,1
7Bは、シート材1の長さ方向に沿うように取付けられ
ており、かつその長さ方向に移動可能でしかも水平面内
で回動可能となるように長孔19Aおよび垂直な支軸1
9Bによって支持されている。そしてこれらの可動支持
板17A,17Bの先端部分には、前述の主シリンダ1
1A〜11Fのストロークよりも相対的に短い進退スト
ロークを有する副シリンダ21A,21Bが垂直に固定
されている。これらの副シリンダ21A,21Bの進退
ロッド21Aa,21Baは、可動支持板17A,17
Bの下方へ鉛直に突出し、その下端には、前述の持上げ
用吸着パッド15a,15bよりも小径のめくり上げ用
吸着パッド23a,23bが設けられている。なおこれ
らのめくり上げ用吸着パッド23a,23bも、図示し
ないエアホースを介して、真空ポンプ等の吸引装置に接
続されている。
【0014】さらに前記同様に昇降枠13A〜13Fの
うちシート材1の長さ方向の一方の端部に最も近い位置
の昇降枠13Aには、前記可動支持板17A,17Bと
ほぼ平行かつ水平に突出する支持枠25が水平に取付け
られており、この支持枠25の先端からはエアシリン
ダ、油圧シリンダあるいはソレノイド等の昇降駆動装置
26を介して空気吹付け装置27が垂下されている。こ
の空気吹付け装置27は、積層されたシート材1のう
ち、最上面のものとその下側のものとの分離を促進する
ために空気をシート材1の端部へ吹付けるためのもので
あり、例えば一対のノズル27A,27Bの先端がシー
ト材1の端面に側方から対向するように配設されてい
る。さらにこれらのノズル27A,27Bの上方には、
シート材1の端部上面に接してノズル位置を規定するた
めのガイド片28が設けられ、またノズル27A,27
Bの基端側には、各ノズル27A,27Bからの空気の
吹付け量を制御するためのバルブ29A,29Bが設け
られている。なおこの空気吹付け装置27が前記バルブ
29A,29Bおよび図示しないエアホースによって図
示しない空気圧送装置に接続されていることはもちろん
である。
【0015】そしてまた前記と同じ昇降枠13Aには、
図4に詳細に示すように、複数枚持上げ検出手段として
の厚み検出装置31が進退ロッド35Aを介して取付け
られている。すなわち昇降枠13A上には油圧シリンダ
やエアシリンダ、あるいはソレノイド等の進退駆動装置
35がシート材1の長さ方向に沿って設けられており、
その進退駆動装置35の進退ロッド35Aが水平に延出
されて、その進退ロッド35Aの先端部は下方へ垂下す
る垂下部35Bとされ、その垂下部35Bの下端に厚み
検出装置31が取付けられている。この厚み検出装置3
1は装置本体部分31Bに取付けられた垂直断面がコ字
状をなすセンサ支持部材31Aを備えており、そのコ字
状センサ支持部材31Aの上辺部31Aaの下面と下辺
部31Abの上面にそれぞれ近接センサ37A,37B
が設けられている。ここで、上記厚み検出装置31は、
吸着して持上げられたシート材の端部に対してコ字状を
なすセンサ支持部材31Aが側方から外挿されて、近接
センサ37A,37Bにより得られた値(距離)に基い
て、近接センサ37A,37B間に挿入されたシート材
の厚みを演算するものであり、算出されたシート材の厚
みが1枚分のシート材の厚みを越える場合に、2枚以上
のシート材を吸着して持上げたと判定するように構成さ
れている。さらに前記支持部材31Aの下辺部31Ab
は、支軸39によって下方へ回動可能となるよう蝶番状
に支持されており、かつ下方への回動に抗するバネ部材
41が付設されており、平常時はそのバネ部材41の弾
発力および支持部材31Aのストッパ部42によって水
平状態を保つようになっている。
【0016】さらに前記可動枠7には、吸着して持上げ
られたシート材を検出するためのリミットスイッチ等の
吸着持上げ検出器43が設けられている。この吸着持上
げ検出器43は、前述のめくり上げ用吸着パッド23
a,23bから離れた位置(したがってシート材のめく
り上げ側の端部から離れた位置)に設けられている。
【0017】次に以上のような実施例の吸着移送装置の
動作について,図1、図4および図5〜図9を参照して
説明する。なお以下の説明では、積層された多数のシー
ト材1のうち、最上面のシート材を1aとし、その下側
(上から2枚目)のシート材を1bとする。
【0018】初期状態では、図1に示したように、アル
ミニウム薄板等の多数のシート材1は、予めパレット3
上に積層されており、そのパレットごと載置台5上に載
置されている。また可動枠7は予め載置台5の上方に位
置しており、さらに各主シリンダ11A〜11Fおよび
副シリンダ21A,21Bの各進退ロッド11Aa〜1
1Fa,21Aa,21Baは後退状態(すなわち上昇
位置)にあり、さらに厚み検出装置31の進退駆動装置
35は進出状態(離隔状態)を保っており、また空気吹
付け装置27の昇降駆動装置26は後退状態(上昇状
態)となっている。
【0019】このような図1に示されている初期状態か
ら積層されたシート材1の最上面からの吸着、持上げを
開始するにあたっては、先ず主シリンダ11A〜11F
を作動させて各進退ロッド11Aa〜11Faを進出
(下降)させ、これによって昇降枠13A〜13Fを下
降させる。これに伴なって各持上げ用吸着パッド15
a,15bも下降し、その先端(下面)が最上面のシー
ト材1aの上面に接する。また副シリンダ21A,21
Bを作動させて各進退ロッド21Aa,21Baを進出
(下降)させ、これによってめくり上げ用吸着パッド2
3a,23bを最上面のシート材1aの端部近くの部分
の表面に接触させる。この状態を図5に示す。またこれ
らと同時、またはこれらと前後して、各持上げ用吸着パ
ッド15a,15bおよびめくり上げ用吸着パッド23
a,23bによる空気の吸引、したがって最上面のシー
ト材1aの吸着を開始させる。
【0020】次いで空気吹付け装置27の昇降駆動装置
26を作動させて、ガイド片28が最上面のシート材1
aの端部上面に接するまで空気吹付け装置27を下降さ
せる。そしてガイド片28が最上面のシート材1aの端
部表面に接した状態で空気吹付け装置27を作動させ
て、そのノズル27A,27Bから最上面のシート材1
aとその下側のシート材1bとの間の位置付近の端面に
空気を側方から吹付ける。そして副シリンダ21A,2
1Bを作動させて、めくり上げ用吸着パッド23a,2
3bにより最上面のシート材1aの端部を上方へ持上げ
る(めくり上げる)。このとき、前述のような空気吹付
け装置27によるシート材端面への空気の吹付けによっ
て、最上面のシート材1aとその下側のシート材1bと
の分離、ひいては最上面のシート材1aの1枚だけの端
部めくり上げを助長させることができる。このようにし
て最上面のシート材1aの端部をめくり上げた状態を図
6に示す。
【0021】続いて主シリンダ11A〜11Fを、前記
めくり上げ用吸着パッド23a,23bに近いものから
順次作動させて、持上げ用吸着パッド15a,15b
を、めくり上げ用吸着パッド23a,23bに近いもの
から順に上昇させる。これによって最上面のシート材1
aは、図7に示すようにめくり上げ用吸着パッド15
a,15bに近い側から順次持上げられる。ここで、こ
のようにめくり上げ用吸着パッド15a,15bに近い
側から順次持上げることによって、最上面のシート材1
aとその下側のシート材1bとの分離を促進することが
できる。そして図8に示すように最上面のシート材1a
の全体が持上げられれば、リミットスイッチ等の吸着持
上げ検出器43にシート材1aが接触し、これによって
各主シリンダ11A〜11F、副シリンダ21A,21
Bの上昇動作が停止せしめられる。
【0022】このようにして最上面のシート材1aが全
体的に上方へ持上げられた段階で、複数枚持上げ検出手
段としての厚み検出装置31の進退駆動装置35が作動
(後退動作の開始)し、図9に示すように厚み検出装置
31のコ字状をなすセンサ支持部材31Aが、持上げら
れたシート材1aの端部に側方から外挿される。したが
ってシート材1aの端部上方にセンサ支持部材31Aの
上辺部31Aaおよび近接センサ37Aが位置し、シー
ト材1aの端部の下方にセンサ支持部材31Aの下辺部
31Abおよび近接センサ37bが位置する状態とな
る。この状態を図4の鎖線で示す。この状態において各
近接センサ37A,37Bとその間に位置するシート材
の端部の上面、下面との間の距離が検出され、その検出
結果に基いて持上げられたシート材の厚みが算出され
る。そしてこのときの厚みが1枚の厚みを越える場合
に、2枚以上持上げたと判定して、警報を発生させた
り、またそれ以降の動作を停止させたりする。あるいは
また、前述の吸着持上げ動作と反対の動作によって、吸
着して持上げたシート材を再び元の積層状態に戻す。
【0023】ここで、例えば図10に示すように2枚以
上のシート材1a,1bを同時に吸着して持上げた場合
には、その端部にコ字状のセンサ支持部材31Aが外挿
された状態で、2枚以上のシート材のうちの下面側のシ
ート材1bが剥離して落下することがあるが、センサ支
持部材31Aの下辺部31Abは弾性的に下方へ回動可
能とされているから、下面側のシート材1bが落下を開
始してシート材の荷重が下辺部31Abに加われば、図
10の鎖線に示すようにその荷重によって下辺部31A
bが下方へ回動し、シート材1bの下方への離脱が許容
されるとともに、落下衝突時の衝撃が緩和される。その
ため下辺部31Abに設けられた近接センサ37Bが衝
撃によって破壊されることを防止できるとともに、落下
するシート材1b自体に下辺部31Abとの衝突により
傷が発生することをも防止できる。
【0024】前述のようにして最上面のシート材の全体
を吸着して持上げ、かつ持上げたシート材が1枚のみで
あることが確認された後には、吸着状態を保ったまま、
可動枠7が全体的に移動し、持上げたシート材を適宜の
箇所、例えば別のコンベヤ等の移送手段や加工機械へ向
って移送させることができる。
【0025】なお、前述のめくり上げ用吸着パッド23
a,23bに関しては、それを支持する可動支持板17
A,17Bが、水平面内で回動および進退調整可能とな
っているから、吸着して持上げるべきシート材1の寸法
に合わせて、めくり上げ用吸着パッド23a,23bが
可及的にシート材1の端部(角部)近くに位置するよう
に予め調整しておく。このように調整しておけば、最上
面のシート材1aの端部からのめくり上げを、より円滑
に行なうことが可能となる。
【0026】なお以上の実施例においては、複数枚持上
げ検出手段としての厚み検出装置31として、近接セン
サを用いているが、それに限られるものではなく、例え
ばシート材が半透明材料の場合には上下方向の透過光の
強度を検出するように構成することもできる。この場
合、コ字状の支持部材31Aの上辺部31Aa、下辺部
31Abのうち、いずれか一方に光源を、他方に光セン
サを設けた構成とすれば良い。
【0027】
【発明の効果】この発明のシート材吸着移送装置におけ
る重送防止機構によれば、積層されたシート材のうちの
最上面のものの端部をめくり上げ用吸着パッドによって
めくり上げてから持上げ用吸着パッドにより順次全体的
に持上げることに加え、めくり上げ時にめくり上げ側の
シート材端面に側方から空気を吹付けて上下のシート材
の分離を促進するため、2枚以上のシート材を同時に持
上げてしまうおそれが少なく、しかも吸着して持上げた
シート材の枚数を複数枚持上げ検出手段によって検出す
るため、仮に2枚以上のシート材を同時に持上げた場合
でも、それ以降の動作を停止させたり、あるいは原状に
復帰させたりすることによって、2枚以上のシート材を
同時に移送することを確実に防止することができ、その
ため加工機械に2枚以上のシート材が同時に供給されて
加工機械が故障したり加工工具が損傷したりすることを
有効に防止できるとともに、移送途中で2枚以上のシー
ト材のうちの下面側のものが落下して周辺の機器を損傷
させたり、落下した衝撃によってシート材自体に傷が生
じて商品価値を損なってしまうおそれも少ない。さらに
この発明のシート材吸着移送装置における重送防止機構
においては、複数枚持上げ検出手段のコ字状のセンサ支
持部材の下辺部が下方へ弾性的に回動可能となっている
ため、複数枚のシート材を持上げてその枚数を検出する
際に下面側のシート材が落下しても、そのシート材とセ
ンサ支持部材との衝突時の衝撃が緩和されるから、その
衝撃によりシート材が傷付いたり、センサ支持部材の下
辺部に設置されたセンサ等を損傷してしまう事態が発生
することを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の正面図である。
【図2】図1に示される実施例の平面図である。
【図3】図1に示される実施例の要部を拡大して示す斜
視図である。
【図4】図1に示される実施例における複数枚持上げ検
出手段の部分を拡大して示す正面図である。
【図5】図1に示される実施例の装置における吸着持上
げ時の動作状況を説明するための図で、持上げ用吸着パ
ッドおよびめくり上げ用吸着パッドを下降させて、これ
らを積層状態のシート材の上面に接触させた状態を示す
略解図である。
【図6】図1に示される実施例の装置における吸着持上
げ時の動作状況を示すための図で、図5の状態に続い
て、めくり上げ用吸着パッドを上昇させて最上面のシー
ト材の端部のめくり上げを行なっている状態を示す略解
図である。
【図7】図1に示される実施例の装置における吸着持上
げ時の動作状況を示すための図で、図6の状態に続い
て、持上げ用吸着パッドを順次上昇させている状態を示
す略解図である。
【図8】図1に示される実施例の装置における吸着持上
げ時の動作状況を示すための図で、図7の状態に続い
て、シート材の全体を持上げた状態を示す略解図であ
る。
【図9】図1に示される実施例の装置における吸着持上
げ時の動作状況を示すための図で、図8の状態に続い
て、複数枚持上げ検出手段を動作させている状態を示す
略解図である。
【図10】図1の実施例において、2枚以上のシート材
を同時に吸着して持上げた場合の状況を、図4に準じて
拡大して示す正面図である。
【符号の説明】
1 積層されたシート材 1a 最上面のシート材 1b 最上面のシート材の下側のシート材 15A,15B 持上げ用吸着パッド 23a,23b めくり上げ用吸着パッド 27 空気吹付け装置 31 複数枚検出手段としての厚み検出装置 31A センサ支持部材 31Ab 下辺部 37A,38B 近接センサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月15日(2001.3.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図10】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F048 AB05 AB07 AB09 BA13 BB02 BC03 EA02 EB13 EB14 3F343 FA10 FB17 FC01 GA01 GB01 GC04 GD04 JB02 JB17 JB27 JB28 JD28 JD40 KB05 LA04 LA12 LA14 LB02 LC20 MA03 MA14 MA22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数枚積層されたシート材を、真空吸着
    方式により最上面側のものから吸着して持上げ、移送す
    るためのシート材の吸着移送装置において、 積層されたシート材の最上面のシート材を吸着して持上
    げるための複数の持上げ用吸着パッドと、最上面のシー
    ト材における前記持上げ用吸着パッドによる吸着位置よ
    りも端部寄りの部分を吸着して持上げることにより最上
    面のシート材の端部をめくり上げるためのめくり位置調
    整可能としためくり上げ用吸着パッドと、積層されたシ
    ート材のうちの最上面のシート材とその下側のシート材
    との間の位置においてシート材端部に対し端面側から空
    気を吹付けて最上面のシート材端部のめくり上げを補助
    するための空気吹付け装置と、吸着されて持上げられた
    シート材が2枚以上である状態を検出するための複数枚
    持上げ検出手段とを有してなり、その複数枚持上げ検出
    手段は、前記持上げ用吸着パッドおよびめくり上げ用吸
    着パッドによって吸着されて持上げられたシート材の端
    部に側方から接近・離隔して接近時にそのシート材端部
    に側方から外挿される垂直断面がコ字状のセンサ支持部
    材と、そのセンサ支持部材の断面コ字状をなす上辺部と
    下辺部との間でシート材の枚数を検出するためのセンサ
    とを備え、かつ前記コ字状のセンサ支持部材は、その下
    辺部が下方へ回動可能とされるとともに、その下辺部の
    下方への回動に抗するバネ部材が付設されており、シー
    ト材の荷重がセンサ支持部材の下辺部に加わった時にそ
    の下辺部が下方へ弾性的に回動してシート材の自重によ
    る下方への離脱を許容するように構成されていることを
    特徴とする、シート材の吸着移送装置における重送防止
    機構。
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