JP2002205906A - 防蟻剤 - Google Patents
防蟻剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】木材害虫等に対して効力を有するのみならず、
環境と安全性の条件を満たす防蟻剤を提供することであ
る。 【解決手段】２−ピリジンチオール−１−オキシドの銅
塩，２−ピリジンチオール−１−オキシドの亜鉛塩及び
２−ピリジンチオール−１−オキシドのナトリウム塩の
内、少なくとも１種を含有するまたはそれらと他の防蟻
剤等を含有することを特徴とする防蟻剤を提供すること
である。
環境と安全性の条件を満たす防蟻剤を提供することであ
る。 【解決手段】２−ピリジンチオール−１−オキシドの銅
塩，２−ピリジンチオール−１−オキシドの亜鉛塩及び
２−ピリジンチオール−１−オキシドのナトリウム塩の
内、少なくとも１種を含有するまたはそれらと他の防蟻
剤等を含有することを特徴とする防蟻剤を提供すること
である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はピリチオン系化合物
を含有することを特徴とする防蟻剤に関する。さらにそ
れらのピリチオン系化合物ならびに現在防蟻剤として使
用されているピレスロイド系化合物、ニコチノイド系化
合物、有機リン系化合物、イソシアヌル酸系化合物、カ
ーバメート系化合物、アセタミプリドの少なくとも１種
以上とを組み合わせてなる防蟻剤に関する。
を含有することを特徴とする防蟻剤に関する。さらにそ
れらのピリチオン系化合物ならびに現在防蟻剤として使
用されているピレスロイド系化合物、ニコチノイド系化
合物、有機リン系化合物、イソシアヌル酸系化合物、カ
ーバメート系化合物、アセタミプリドの少なくとも１種
以上とを組み合わせてなる防蟻剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、防蟻剤として効力は強いが毒性も
強い有機スズ化合物等が用いられていたが、近年、環境
汚染防止や人体に対する安全性が重要視され法規制によ
りそれらの使用は禁止されるようになった。そのため、
天然物を主体とした防蟻剤が用いられるようになってい
るが、効力持続期間が余りにも短かかったり、施工後に
床下や木部にカビが繁殖したとの事例が多発するなどの
欠点がある。一方、２−ピリジンチオール−１−オキシ
ドの銅塩（以下Ｃｕ−Ｐｔと略す）、２−ピリジンチオ
ール−１−オキシドの亜鉛塩（以下Ｚｎ−Ｐｔと略す）
や２−ピリジンチオール−１−オキシドのナトリウム塩
（以下Ｎａ−Ｐｔと略す）に代表されるピリチオンの金
属塩は、各種のカビ類（Ａｓｐｅｒｇｉｌｌｕｓ、Ｐｅ
ｎｉｃｉｌｌｉｕｍ、Ｔｒｉｃｈｏｄｅｒｍａ等）や木
材腐朽菌（Ｃｏｒｉｏｌｕｓ、Ｔｙｒｏｍｙｃｅｓ
等）、細菌類（Ｐｓｅｕｄｏｍｏｎａｓ、Ｂａｃｉｌｌ
ｕｓ、Ｓｔａｐｈｙｌｏｃｏｃｃｕｓ等）、藻類、或い
はふけの原因となる菌（Ｍａｌａｓｓｅｚｉａ）等に効
力を有するので、各種工業製品、例えば化粧品、シャン
プー、洗剤、塗料、樹脂、接着剤、油剤、木材等の殺菌
剤（或いは抗菌剤）や防汚剤として広く用いられている
が、防蟻剤としては使用されてこなかった。
強い有機スズ化合物等が用いられていたが、近年、環境
汚染防止や人体に対する安全性が重要視され法規制によ
りそれらの使用は禁止されるようになった。そのため、
天然物を主体とした防蟻剤が用いられるようになってい
るが、効力持続期間が余りにも短かかったり、施工後に
床下や木部にカビが繁殖したとの事例が多発するなどの
欠点がある。一方、２−ピリジンチオール−１−オキシ
ドの銅塩（以下Ｃｕ−Ｐｔと略す）、２−ピリジンチオ
ール−１−オキシドの亜鉛塩（以下Ｚｎ−Ｐｔと略す）
や２−ピリジンチオール−１−オキシドのナトリウム塩
（以下Ｎａ−Ｐｔと略す）に代表されるピリチオンの金
属塩は、各種のカビ類（Ａｓｐｅｒｇｉｌｌｕｓ、Ｐｅ
ｎｉｃｉｌｌｉｕｍ、Ｔｒｉｃｈｏｄｅｒｍａ等）や木
材腐朽菌（Ｃｏｒｉｏｌｕｓ、Ｔｙｒｏｍｙｃｅｓ
等）、細菌類（Ｐｓｅｕｄｏｍｏｎａｓ、Ｂａｃｉｌｌ
ｕｓ、Ｓｔａｐｈｙｌｏｃｏｃｃｕｓ等）、藻類、或い
はふけの原因となる菌（Ｍａｌａｓｓｅｚｉａ）等に効
力を有するので、各種工業製品、例えば化粧品、シャン
プー、洗剤、塗料、樹脂、接着剤、油剤、木材等の殺菌
剤（或いは抗菌剤）や防汚剤として広く用いられている
が、防蟻剤としては使用されてこなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、木材害虫等に対して効力を有するのみならず、環境
と安全性の条件を満たす防蟻剤を提供することを目的と
している。
は、木材害虫等に対して効力を有するのみならず、環境
と安全性の条件を満たす防蟻剤を提供することを目的と
している。
【０００４】
【課題を解決するための手段】従来ピリチオンの金属塩
が強い抗菌力を有することは知られていたが、シロアリ
やキクイムシ等の木材害虫に対して防蟻防虫効力を有す
ることはこれまで全く知られていなかった。本発明者ら
は、研究の結果、なかでもＣｕ−Ｐｔ、Ｚｎ−Ｐｔおよ
びＮａ−Ｐｔが強い防蟻効力を有すること、とりわけＣ
ｕ−Ｐｔが強い防蟻効力を有することを見出し、本発明
を完成した。
が強い抗菌力を有することは知られていたが、シロアリ
やキクイムシ等の木材害虫に対して防蟻防虫効力を有す
ることはこれまで全く知られていなかった。本発明者ら
は、研究の結果、なかでもＣｕ−Ｐｔ、Ｚｎ−Ｐｔおよ
びＮａ−Ｐｔが強い防蟻効力を有すること、とりわけＣ
ｕ−Ｐｔが強い防蟻効力を有することを見出し、本発明
を完成した。
【０００５】本発明は、２−ピリジンチオール−１−オ
キシドの銅塩，２−ピリジンチオール−１−オキシドの
亜鉛塩及び２−ピリジンチオール−１−オキシドのナト
リウム塩の内、少なくとも１種を含有する、またはそれ
らと他の防蟻剤等を含有することを特徴とする防蟻剤に
関する。
キシドの銅塩，２−ピリジンチオール−１−オキシドの
亜鉛塩及び２−ピリジンチオール−１−オキシドのナト
リウム塩の内、少なくとも１種を含有する、またはそれ
らと他の防蟻剤等を含有することを特徴とする防蟻剤に
関する。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる（ａ）の成
分、Ｃｕ−Ｐｔ、Ｚｎ−Ｐｔ、Ｎａ−Ｐｔはそれぞれ単
独で用いても良いし、２種以上を併用して用いても良
い。また、他の防蟻防虫剤（ｂ）と組み合わせて用いる
ことも可能である。他の防蟻防虫剤（ｂ）の例としては
下記の薬剤があげられる。シラフルオフェン、エトフェ
ンプロックス、ビフェントリン、ペルメトリン、サイフ
ルスリン、フェンバレレート、トラロメトリン、アレス
リン等のピレスロイド系（様）化合物。ニコチノイド系
化合物とよばれるイミダクロプリド、（Ｅ）−１−（２
−クロロチアゾール−５−イルメチル）−３−メチル−
２−ニトログアニジン（一般名：クロチアニジン）。ホ
キシム、フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、プロ
ペタンホス、テトラクロルビンホス、ジクロロフェンチ
オン等の有機リン系化合物。トリプロピルイソシアヌレ
ート等のイソシアヌル酸系化合物。フェノブカルブ、カ
ルバリル、プロポキサー等のカーバメート系化合物。ア
セタミプリド。ホウ酸およびホウ酸のカルシウム、銅、
亜鉛、ナトリウム等のホウ酸金属塩、酸化硼素。
分、Ｃｕ−Ｐｔ、Ｚｎ−Ｐｔ、Ｎａ−Ｐｔはそれぞれ単
独で用いても良いし、２種以上を併用して用いても良
い。また、他の防蟻防虫剤（ｂ）と組み合わせて用いる
ことも可能である。他の防蟻防虫剤（ｂ）の例としては
下記の薬剤があげられる。シラフルオフェン、エトフェ
ンプロックス、ビフェントリン、ペルメトリン、サイフ
ルスリン、フェンバレレート、トラロメトリン、アレス
リン等のピレスロイド系（様）化合物。ニコチノイド系
化合物とよばれるイミダクロプリド、（Ｅ）−１−（２
−クロロチアゾール−５−イルメチル）−３−メチル−
２−ニトログアニジン（一般名：クロチアニジン）。ホ
キシム、フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、プロ
ペタンホス、テトラクロルビンホス、ジクロロフェンチ
オン等の有機リン系化合物。トリプロピルイソシアヌレ
ート等のイソシアヌル酸系化合物。フェノブカルブ、カ
ルバリル、プロポキサー等のカーバメート系化合物。ア
セタミプリド。ホウ酸およびホウ酸のカルシウム、銅、
亜鉛、ナトリウム等のホウ酸金属塩、酸化硼素。
【０００７】その他の成分として殺菌成分や樹脂類、固
着剤、溶剤、各種添加剤（補助剤）等も本発明の効果を
損なわない範囲で添加してもよい。本発明の防蟻剤の剤
型としては使用目的等により油剤、乳剤、水和剤、水溶
剤、懸濁液、粒剤、粉剤、ペースト剤、マイクロカプセ
ル剤等種々の形態が可能である。これらの剤型は用途や
使用目的に応じて適宜選択すればよく、常法に従って調
製することができる。本発明の防蟻剤はそれだけでも充
分に防カビ防腐性能を発揮するが前記成分の他に、３−
ヨード−２−プロピニルブチルカーバメート、３−ブロ
モ−２，３−ジヨード−２−プロペニルエチルカルボナ
ート、２，３，３−トリヨードアリルアルコール等の有
機ヨード系殺菌剤、テブコナゾール、シプロコナゾー
ル、アザコナゾール、ヘキサコナゾール、プロピコナゾ
ール等のアゾール系殺菌剤、更には２−（４−チアゾリ
ル）ベンズイミダゾール、２−チオシアノメチルベンゾ
チアゾール、メチル−２−ベンズイミダゾールカルバメ
ート、シクロヘキシルジアゾニウムジオキシアルミニウ
ム、またはシクロヘキシルジアゾニウムジオキシ銅、８
−オキシキノリン銅、ナフテン酸銅、水酸化第二銅、酸
化第二銅等の銅系殺菌剤等を添加することができる。
着剤、溶剤、各種添加剤（補助剤）等も本発明の効果を
損なわない範囲で添加してもよい。本発明の防蟻剤の剤
型としては使用目的等により油剤、乳剤、水和剤、水溶
剤、懸濁液、粒剤、粉剤、ペースト剤、マイクロカプセ
ル剤等種々の形態が可能である。これらの剤型は用途や
使用目的に応じて適宜選択すればよく、常法に従って調
製することができる。本発明の防蟻剤はそれだけでも充
分に防カビ防腐性能を発揮するが前記成分の他に、３−
ヨード−２−プロピニルブチルカーバメート、３−ブロ
モ−２，３−ジヨード−２−プロペニルエチルカルボナ
ート、２，３，３−トリヨードアリルアルコール等の有
機ヨード系殺菌剤、テブコナゾール、シプロコナゾー
ル、アザコナゾール、ヘキサコナゾール、プロピコナゾ
ール等のアゾール系殺菌剤、更には２−（４−チアゾリ
ル）ベンズイミダゾール、２−チオシアノメチルベンゾ
チアゾール、メチル−２−ベンズイミダゾールカルバメ
ート、シクロヘキシルジアゾニウムジオキシアルミニウ
ム、またはシクロヘキシルジアゾニウムジオキシ銅、８
−オキシキノリン銅、ナフテン酸銅、水酸化第二銅、酸
化第二銅等の銅系殺菌剤等を添加することができる。
【０００８】本発明防蟻剤の対象となる害虫としてはイ
エシロアリやヤマトシロアリが属する等し目（シロアリ
目）、ヒラタキクイムシ等のキクイムシ類が属する鞘し
目（甲虫類）が該当するが特にシロアリ類に対して優れ
た効果を発揮する。
エシロアリやヤマトシロアリが属する等し目（シロアリ
目）、ヒラタキクイムシ等のキクイムシ類が属する鞘し
目（甲虫類）が該当するが特にシロアリ類に対して優れ
た効果を発揮する。
【０００９】本発明防蟻剤の使用方法としては電線被覆
材料や合成樹脂シート基材、発泡プラスチック保温材
（断熱材）等への練り込みや塗布、或いは合板やＬＶ
Ｌ、積層材、繊維板を製造する際に接着剤に配合して製
品を製造することも出来る。これらの電線被覆材料や合
成樹脂シートや発泡プラスチック保温材等の原料素材と
してはポリエチレン、塩化ビニル、ＥＶＡ（エチレン−
酢ビ共重合体）、ナイロン、合成ゴム、シリコンゴム、
ポリウレタン、ポリスチレン等が用いられる。これらの
樹脂に本発明防蟻剤を添加する方法としては従来のマス
ターバッチ法、ニーディング法が適用でき、何ら特別の
設備や技術を必要としない。
材料や合成樹脂シート基材、発泡プラスチック保温材
（断熱材）等への練り込みや塗布、或いは合板やＬＶ
Ｌ、積層材、繊維板を製造する際に接着剤に配合して製
品を製造することも出来る。これらの電線被覆材料や合
成樹脂シートや発泡プラスチック保温材等の原料素材と
してはポリエチレン、塩化ビニル、ＥＶＡ（エチレン−
酢ビ共重合体）、ナイロン、合成ゴム、シリコンゴム、
ポリウレタン、ポリスチレン等が用いられる。これらの
樹脂に本発明防蟻剤を添加する方法としては従来のマス
ターバッチ法、ニーディング法が適用でき、何ら特別の
設備や技術を必要としない。
【００１０】本発明防蟻剤は従来のシロアリ予防や駆除
の施工法、即ち建築物部材に塗布したり泡沫施用したり
する処理方法でももちろん適用可能である。本発明防蟻
剤の使用時の有効成分濃度としては、好ましくは０．０
０１〜１０重量％、更に好ましくは０．０１〜４重量
％、特に好ましくは０．０５〜２重量％とすることが望
ましい。
の施工法、即ち建築物部材に塗布したり泡沫施用したり
する処理方法でももちろん適用可能である。本発明防蟻
剤の使用時の有効成分濃度としては、好ましくは０．０
０１〜１０重量％、更に好ましくは０．０１〜４重量
％、特に好ましくは０．０５〜２重量％とすることが望
ましい。
【００１１】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明薬剤の効果を説
明する。 処方例１ Ｃｕ−ＰｔをＤＭＳＯに溶解して、０．１重
量％の溶液を調製する。 処方例２ 処方例１と同様に０．５重量％の懸濁液を調
製する。 処方例３ 同様に１．０重量％の懸濁液を調製する。 処方例４ Ｃｕ−Ｐｔとシラフルオフェンを１：２（重
量比）の割合で混合したものをＤＭＳＯに溶解して０．
５重量％の溶液を調製する。 処方例５ 処方例４と同様にＣｕ−Ｐｔとイミダクロプ
リドとを７：３（重量比）の割合で混合したものをＤＭ
ＳＯに溶解して０．５重量％の溶液を調製する。 Ｃｕ−Ｐｔ；吉富ファインケミカル（株）社製、銅ピリ
チオンを使用。
明する。 処方例１ Ｃｕ−ＰｔをＤＭＳＯに溶解して、０．１重
量％の溶液を調製する。 処方例２ 処方例１と同様に０．５重量％の懸濁液を調
製する。 処方例３ 同様に１．０重量％の懸濁液を調製する。 処方例４ Ｃｕ−Ｐｔとシラフルオフェンを１：２（重
量比）の割合で混合したものをＤＭＳＯに溶解して０．
５重量％の溶液を調製する。 処方例５ 処方例４と同様にＣｕ−Ｐｔとイミダクロプ
リドとを７：３（重量比）の割合で混合したものをＤＭ
ＳＯに溶解して０．５重量％の溶液を調製する。 Ｃｕ−Ｐｔ；吉富ファインケミカル（株）社製、銅ピリ
チオンを使用。
【００１２】実施例１ 上記処方例記載の製剤を用い、シロアリに対する防蟻効
力を検討するために以下の（社）日本木材保存協会規格
第１１号（１）室内試験方法「４．３総合試験」に準じ
て試験を実施した。即ち、 １．供試木材片 正常なクロマツかアカマツの辺材でサイズは２０ｘ１０
ｘ１０ｍｍの直方体とする。 ２．試験体 上記処方例記載の各濃度の薬剤液を１１０±１０ｇ／ｍ
２上記の木片に塗布し室温にて２０日以上乾燥した後、
耐候操作を行うもの５ケと行わないもの５ケの２グルー
プに分ける。 ３．耐候操作 室温にて静水に３０秒浸漬した後底部に水を張ったデシ
ケータに入れ２６±２℃にて４時間放置する。その後直
ちに４０±２℃の循環式熱風恒温器中に２０時間放置す
る。 ４．試験体 耐候操作を行った木材片、行わない木材片及び無処理木
材片を６０±２℃にて４８時間乾燥し約３０分間デシケ
ータ中に放置した後その木片の質量を測り試験体とす
る。 ５．飼育容器 直径８ｃｍ、長さ６ｃｍのアクリル製円筒の一端に硬石
膏を厚さ約５ｍｍに固めたものを用いこれをあらかじめ
約２ｃｍの厚さに湿潤綿を敷き詰めた蓋付き容器中に置
く。 ６．試験 飼育容器中の硬石膏の上に処理試験体或いは無処理試験
体を１ケずつ水平におきシロアリの巣から取り出した職
蟻１５０頭と兵蟻１５頭を投入する。蓋付き容器は２８
±２℃の暗所に２１日間静置して飼育する。 ７．結果 ２１日経過したら試験体を取り出し表面の付着物を丁寧
に取り除き６０±２℃で４８時間乾燥し、約３０分間デ
シケータ中に放置した後質量を測る。シロアリの職蟻の
死亡頭数も記録する。 ８．結果の表示 試験前後の木片の質量から処理試験体、無処理試験体の
質量減少率の平均を算出し以下の表に記した。
力を検討するために以下の（社）日本木材保存協会規格
第１１号（１）室内試験方法「４．３総合試験」に準じ
て試験を実施した。即ち、 １．供試木材片 正常なクロマツかアカマツの辺材でサイズは２０ｘ１０
ｘ１０ｍｍの直方体とする。 ２．試験体 上記処方例記載の各濃度の薬剤液を１１０±１０ｇ／ｍ
２上記の木片に塗布し室温にて２０日以上乾燥した後、
耐候操作を行うもの５ケと行わないもの５ケの２グルー
プに分ける。 ３．耐候操作 室温にて静水に３０秒浸漬した後底部に水を張ったデシ
ケータに入れ２６±２℃にて４時間放置する。その後直
ちに４０±２℃の循環式熱風恒温器中に２０時間放置す
る。 ４．試験体 耐候操作を行った木材片、行わない木材片及び無処理木
材片を６０±２℃にて４８時間乾燥し約３０分間デシケ
ータ中に放置した後その木片の質量を測り試験体とす
る。 ５．飼育容器 直径８ｃｍ、長さ６ｃｍのアクリル製円筒の一端に硬石
膏を厚さ約５ｍｍに固めたものを用いこれをあらかじめ
約２ｃｍの厚さに湿潤綿を敷き詰めた蓋付き容器中に置
く。 ６．試験 飼育容器中の硬石膏の上に処理試験体或いは無処理試験
体を１ケずつ水平におきシロアリの巣から取り出した職
蟻１５０頭と兵蟻１５頭を投入する。蓋付き容器は２８
±２℃の暗所に２１日間静置して飼育する。 ７．結果 ２１日経過したら試験体を取り出し表面の付着物を丁寧
に取り除き６０±２℃で４８時間乾燥し、約３０分間デ
シケータ中に放置した後質量を測る。シロアリの職蟻の
死亡頭数も記録する。 ８．結果の表示 試験前後の木片の質量から処理試験体、無処理試験体の
質量減少率の平均を算出し以下の表に記した。
【００１３】
【表１】
【００１４】実施例２ イエシロアリに対する本薬剤の「忌避効力」について以
下の方法で検討した。直径９ｃｍの丸濾紙の片側半分に
Ｃｕ−Ｐｔの原体０．５ｇを処理し、残り半分は無処理
区とする。その後、その濾紙を直径９ｃｍのペトリ皿に
入れ誘蟻材として薬剤処理区の上に赤松の辺材（２０ｘ
１０ｘ１０ｍｍ）を置いた。次にペトリ皿の中に２０頭
のイエシロアリの職蟻を投入する。２８℃、湿度９０％
の飼育室に置いて７日間シロアリの様子を観察する。Ｚ
ｎ−Ｐｔについても同様に処理し試験した。すなわち経
時的に濾紙の処理区と無処理区上のシロアリの頭数を計
測した。試験結果については、表２に、経時的に測定し
たシロアリの頭数を「処理区／無処理区（＝実施例／比
較例）」で表示した。
下の方法で検討した。直径９ｃｍの丸濾紙の片側半分に
Ｃｕ−Ｐｔの原体０．５ｇを処理し、残り半分は無処理
区とする。その後、その濾紙を直径９ｃｍのペトリ皿に
入れ誘蟻材として薬剤処理区の上に赤松の辺材（２０ｘ
１０ｘ１０ｍｍ）を置いた。次にペトリ皿の中に２０頭
のイエシロアリの職蟻を投入する。２８℃、湿度９０％
の飼育室に置いて７日間シロアリの様子を観察する。Ｚ
ｎ−Ｐｔについても同様に処理し試験した。すなわち経
時的に濾紙の処理区と無処理区上のシロアリの頭数を計
測した。試験結果については、表２に、経時的に測定し
たシロアリの頭数を「処理区／無処理区（＝実施例／比
較例）」で表示した。
【００１５】
【表２】
【００１６】実施例３ ポリスチレン樹脂にタルク、難燃剤、顔料および発泡剤
（有機系アゾ化合物）を配合して、図１に示す第一押出
機１のホッパー１１に投入し加熱バレル１２の中で２０
０〜２５０℃に加熱溶融させながらスクリューコンベア
の回転により均一に混練して送出ゲート１３から押し出
す。この工程に於いてポリスチレン樹脂は加熱バレル１
２を通過する際に前記第一押出機１の送出ゲート１３は
第二押出機２に連通しており、その連通管路Ｐには第二
押出機２に防蟻剤組成物を投入するための薬剤添加用ホ
ッパー２１が連設してあり、この薬剤添加用ホッパー２
１から防蟻剤組成物１または２を投入することにより防
蟻性発泡スチレンシートの試料が成型される。第二押出
機２の加熱バレル２の中で１８０〜２００℃の温度で加
熱しながらスクリューで混練し、ダイ２３からシート状
に押し出されて、防蟻性発泡スチレン樹脂シートが押し
出されてくる。
（有機系アゾ化合物）を配合して、図１に示す第一押出
機１のホッパー１１に投入し加熱バレル１２の中で２０
０〜２５０℃に加熱溶融させながらスクリューコンベア
の回転により均一に混練して送出ゲート１３から押し出
す。この工程に於いてポリスチレン樹脂は加熱バレル１
２を通過する際に前記第一押出機１の送出ゲート１３は
第二押出機２に連通しており、その連通管路Ｐには第二
押出機２に防蟻剤組成物を投入するための薬剤添加用ホ
ッパー２１が連設してあり、この薬剤添加用ホッパー２
１から防蟻剤組成物１または２を投入することにより防
蟻性発泡スチレンシートの試料が成型される。第二押出
機２の加熱バレル２の中で１８０〜２００℃の温度で加
熱しながらスクリューで混練し、ダイ２３からシート状
に押し出されて、防蟻性発泡スチレン樹脂シートが押し
出されてくる。
【００１７】なお、本実施形態においては、４種類の試
料（試料１〜４）を作り、防蟻剤を添加しない比較品と
比較した。本実施形態における各試料の組成は以下の通
りの重量部で配合した。また、防蟻剤組成物１はコレマ
ナイト：ＣｕＰｔ＝５：１の混合組成物で、組成物２は
コレマナイト：ＣｕＰｔ＝５：３の混合組成物である。
料（試料１〜４）を作り、防蟻剤を添加しない比較品と
比較した。本実施形態における各試料の組成は以下の通
りの重量部で配合した。また、防蟻剤組成物１はコレマ
ナイト：ＣｕＰｔ＝５：１の混合組成物で、組成物２は
コレマナイト：ＣｕＰｔ＝５：３の混合組成物である。
【表３】 コレマナイト；昭和鉱業（株）社製、硼酸カルシウム含
有鉱物を使用。 ＣｕＰｔ；吉富ファインケミカル（株）社製、銅ピリチ
オンを使用。
有鉱物を使用。 ＣｕＰｔ；吉富ファインケミカル（株）社製、銅ピリチ
オンを使用。
【００１８】防蟻効力試験は先の実施例１で記載した
「総合試験」に準じて試験を実施した。但し、 （１）試験体：３０×３０×３０（ｍｍ）の立方体に切
断したものを供試。 （２）耐候操作：省略 （３）結果：試験終了後、同一試験体５ケの内シロアリ
による穿孔の最も長いものを穿孔度（ｍｍ）として表示
した。 その結果を以下の表４に示す。
「総合試験」に準じて試験を実施した。但し、 （１）試験体：３０×３０×３０（ｍｍ）の立方体に切
断したものを供試。 （２）耐候操作：省略 （３）結果：試験終了後、同一試験体５ケの内シロアリ
による穿孔の最も長いものを穿孔度（ｍｍ）として表示
した。 その結果を以下の表４に示す。
【００１９】
【表４】
【００２０】以上の結果より、本発明の防蟻剤を用いる
事によって明らかにシロアリによる被害から対象物体を
保護する事ができることがわかる。
事によって明らかにシロアリによる被害から対象物体を
保護する事ができることがわかる。
【００２１】
【発明の効果】本発明のピリチオン金属塩の防蟻剤を使
用することにより、シロアリやキクイムシ等の害虫から
木質材料および樹脂を保護することが可能であり、従っ
て、我々の住環境をシロアリから守る事が十分可能であ
る。
用することにより、シロアリやキクイムシ等の害虫から
木質材料および樹脂を保護することが可能であり、従っ
て、我々の住環境をシロアリから守る事が十分可能であ
る。
【図１】図１は、本発明の実施形態たる防蟻性ポリスチ
レン樹脂シートを製造するのに使用する押出機の側面図
である。
レン樹脂シートを製造するのに使用する押出機の側面図
である。
１ 第一押出機 １１ ホッパー １２ 加熱バレル １３ 送出ゲート ２ 第二押出機 ２１ 薬剤添加用ホッパー ２２ 加熱バレル ２３ ダイ Ｐ 連通管路 Ｓ 防蟻性発砲ポリスチレン樹脂シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ２７Ｋ 3/50 Ｂ２７Ｋ 3/50 Ａ Ｃ０８Ｋ 3/38 Ｃ０８Ｋ 3/38 5/34 5/34 5/378 5/378 5/49 5/49 Ｃ０８Ｌ 101/00 Ｃ０８Ｌ 101/00 (72)発明者 須賀 守 大阪府大阪市中央区平野町二丁目４番９号 吉富ファイ ンケミカル株式会社研究開 発本部開発部内 Ｆターム(参考） 2B230 AA05 BA01 BA17 CA03 CA06 CB02 CB11 CB13 CB18 CB21 CB25 EB02 EB03 EB21 4H011 AC03 BA01 BA06 BB09 BB11 BB13 BB15 BB16 BB17 DA12 4J002 AH001 BB031 BB061 BC031 BD041 BF031 CK021 CL011 CP031 DK006 EU026 EU036 EV036 EW006 FD186
Claims (3)
- 【請求項１】２−ピリジンチオール−１−オキシドの銅
塩，２−ピリジンチオール−１−オキシドの亜鉛塩及び
２−ピリジンチオール−１−オキシドのナトリウム塩か
ら選ばれた少なくとも１種を含有することを特徴とする
防蟻剤。 - 【請求項２】２−ピリジンチオール−１−オキシドの銅
塩，２−ピリジンチオール−１−オキシドの亜鉛塩及び
２−ピリジンチオール−１−オキシドのナトリウム塩か
ら選ばれた少なくとも１種（ａ）、ならびにピレスロイ
ド系化合物、ニコチノイド系化合物、有機リン系化合
物、イソシアヌル酸系化合物、カーバメート系化合物、
アセタミプリドおよび無機硼酸化合物から選ばれた防蟻
防虫剤の少なくとも１種（ｂ）を含有してなる防蟻剤。 - 【請求項３】請求項１または２のいずれか１項に記載の
防蟻剤を含有してなる木材または樹脂。
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
| JP2000-381082 | 2000-11-08 | ||
| JP2000381082 | 2000-11-08 | ||
| JP2001337124A JP2002205906A (ja) | 2000-11-08 | 2001-09-26 | 防蟻剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002205906A true JP2002205906A (ja) | 2002-07-23 |
| JP2002205906A5 JP2002205906A5 (ja) | 2008-11-13 |
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ID=26605866
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001337124A Pending JP2002205906A (ja) | 2000-11-08 | 2001-09-26 | 防蟻剤 |
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| Country | Link |
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