JP2002192930A - サスペンションの制御方法 - Google Patents

サスペンションの制御方法

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JP2002192930A
JP2002192930A JP2000397451A JP2000397451A JP2002192930A JP 2002192930 A JP2002192930 A JP 2002192930A JP 2000397451 A JP2000397451 A JP 2000397451A JP 2000397451 A JP2000397451 A JP 2000397451A JP 2002192930 A JP2002192930 A JP 2002192930A
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control unit
actuator
suspension
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JP2000397451A
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Mitsunori Kawashima
光則 河島
Masahito Sudo
真仁 須藤
Koichi Kitazawa
浩一 北沢
Kazuhisa Watanabe
和久 渡邊
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の走行状態に応じて、車輪に対して上下
方向へ力を与えるアクチュエータの制御を実施すること
によって、車両の操縦安定性と乗員の乗り心地を共に向
上させることができるサスペンションの制御方法を提供
する。 【解決手段】 車両の車輪にアクチュエータが設けら
れ、このアクチュエータによって車輪が上下方向の力を
受けることが可能なサスペンションの制御方法であっ
て、車両の上下加速度を検出し、この上下加速度値が所
定値範囲外の値であり、かつ所定値範囲外の状態が所定
時間以上継続した場合に、検出した上下加速度に基づい
て車両の振動を制振する制御を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
備えられたサスペンションの制御方法に係わり、特に、
車輪に対して上下方向へ力を与えるアクチュエータを設
けたサスペンションの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に備えられるサスペンションは、車
輪が接地する路面からの衝撃を吸収させて乗り心地を良
くする役目を持っており、一般的にコイルバネとこのコ
イルバネの振動を抑制するショックアブソーバを備えて
いる。サスペンションに備えられたコイルバネのバネレ
ートは、小さくしてバネをやわらかくすると乗り心地は
良い傾向となる。一方、車両の操縦性は、車体の剛性が
高い方が向上するが、乗り心地を良くするためにバネレ
ートを小さくすると、車両の旋回時にローリングが発生
しやすくなったり、加減速時にピッチングが発生しやす
くなり、操縦性が低下傾向になるとともに、乗員にとっ
ても車体が傾くために乗り心地が良いとは言えない。上
述したように、一般的に車両のサスペンションは、操縦
性と乗り心地を共に良くすることは困難であるため、車
両が持つ性格に応じて乗り心地を優先するか、操縦性を
優先するかのいずれかに設定されていることが多い。
【0003】また、従来から車体のロール剛性を高める
ためのものとしてスタビライザが知られている。スタビ
ライザは、左右輪が同相で動く場合にはバネとしての機
能は全くないが、ローリング時のように左右輪が上下逆
相で動く場合にバネとして働くことによってローリング
を抑制するものである。スタビライザは、左右輪が逆相
で動いた場合のみバネとして働くため、コイルバネのバ
ネレートを大きくしなくともローリングを抑制すること
が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コイルバネ
のバネレートを小さくして乗り心地を良くすると、旋回
時においてローリングが発生しやすくなるため、スタビ
ライザバーの直径を大きくするか、ねじれが発生する部
分の長さを短くするなどして、スタビライザバーが発生
する反力を大きくする必要がある。
【0005】しかしながら、スタビライザバーが発生す
る反力を大きくすると、不規則な凹凸がある路面を直進
する場合において、結果的にコイルバネのバネレートを
大きくした場合と同等となり、乗り心地が悪化傾向にな
るという問題がある。また、スタビライザはローリング
を抑制するのみであり、ピッチングやバウンシングを抑
制させる効果を得ることができないものである。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、車両の走行状態に応じて、車輪に対して上下
方向へ力を与えるアクチュエータの制御を実施すること
によって、車両の操縦安定性と乗員の乗り心地を共に向
上させることができるサスペンションの制御方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車両の車輪にアクチュエータ(例えば、実施形態に
おけるアクチュエータ1L、1R)が設けられ、このア
クチュエータによって車輪が上下方向の力を受けること
が可能なサスペンションの制御方法であって、前記制御
方法は、前記車両の上下加速度を検出し、この上下加速
度値(例えば、実施形態における上下方向加速度GB)
が所定値範囲(例えば、実施形態における閾値Lowか
らHighの範囲)外の値であり、かつ所定値範囲外の
状態が所定時間(例えば、実施形態における経過時間閾
値T2)以上継続した場合に、検出した上下加速度に基
づいて車両の振動を制振する制御(例えば、実施形態に
おけるスカイフック制御)を行うことを特徴とする。
【0008】この発明によれば、車両の車輪にアクチュ
エータが設けられ、このアクチュエータによって車輪が
上下方向の力を受けることが可能なサスペンションにお
いて、車両の上下加速度を検出し、この上下加速度値が
所定値範囲外の値であり、かつ所定値範囲外の状態が所
定時間以上継続した場合に、検出した上下加速度に基づ
いて車両の振動を制振する制御を行うようにしたため、
上下方向の加速度の変化が速い場合に、検出された上下
方向加速度に基づいて車体の制振制御がされることを防
止することができる。これは結果的に乗り心地が悪化す
ることを防止することができるという効果が得られる。
【0009】請求項2に記載の発明は、車両の車輪にア
クチュエータ(例えば、実施形態におけるアクチュエー
タ1L、1R)が設けられ、このアクチュエータによっ
て車輪が上下方向の力を受けることが可能なサスペンシ
ョンの制御方法であって、前記制御方法は、前記車両の
上下加速度を検出し、この上下加速度値(例えば、実施
形態における上下方向加速度GB)が所定値範囲(例え
ば、実施形態における閾値LowからHighの範囲)
内の値であり、かつ所定値範囲内の状態が所定時間(例
えば、実施形態における経過時間閾値T1)以上継続し
た場合に、検出した上下加速度に基づいて車両の振動を
制振する制御(例えば、実施形態におけるスカイフック
制御)を行わないことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、車両の車輪にアクチュ
エータが設けられ、このアクチュエータによって車輪が
上下方向の力を受けることが可能なサスペンションにお
いて、車両の上下加速度を検出し、この上下加速度値が
所定値範囲内の値であり、かつ所定値範囲内の状態が所
定時間以上継続した場合に、検出した上下加速度に基づ
いて車両の振動を制振する制御を行わないようにしたた
め、微小な上下方向加速度変化に応じて車体の制振制御
が行われることがなく、サスペンションのストロークが
少ない路面における乗り心地を向上させることができる
という効果が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明は、車両の走行状態に応
じて、サスペンションにおけるバネのバネレートを、ア
クチュエータの発生するトルクによって補完することに
より、操縦安定性と乗り心地を両立するものである。こ
のとき、アクチュエータの発生するトルクは、車体状態
を検出するセンサの出力に基づいて演算される。これに
より、本願発明は、車両の走行状態に応じて、実質的に
車体の剛性を高め、ローリングやピッチングによる車体
の傾きを緩和させることにより、車両の走行の安定性を
得るとともに、乗員の乗り心地を向上させようとするも
のである。
【0012】また、車体の剛性を高めようとして、初め
からバネのバネレートを大きい値に設定すると、直進時
に路面の状態、例えば路面の凹凸などによる衝撃を、車
体が直接受けることとなり、乗り心地が悪化してしま
う。しかしながら、本願発明によれば、バネのバネレー
トを直進時での路面の状態による衝撃を押さえる値に設
定しておき、コーナーリングや加減速時で必要な車体剛
性を得るバネレートと、上記バネのバネレートとの差
を、アクチュエータの発生するトルクで補完するので、
操縦性及び乗り心地を向上させることが可能である。
【0013】以下、図面を参照して本発明の実施形態に
ついて説明する。 <第1の実施形態>図1は本発明の第1の実施形態によ
る自動車のリア(後輪)側におけるサスペンションの構
成を示す車両後方からの透視図である。この図の左後輪
のサスペンションにおいて、ホイールWLを回転自在に
支持するナックル6Lは、A型のアッパーアーム2L及
びロアアーム3Lを介して上下動可能に支持されてい
る。アッパーアーム2Lは、先端に設けたジョイントを
介してナックル6Lの上部に接続され、基端に設けたジ
ョイントを介して車体Bに接続される。ロアアーム3L
は、先端に設けたジョイントを介してナックル6Lの下
部に接続され、基端に設けたジョイントを介して車体B
に接続される。ロアアーム3Lの中央部にバネ7Lの下
部が支持され、車体Bにバネ7Lの上部が支持され、ロ
アアーム3Lの基端側に、リンク5L及び駆動アーム4
Lを介してアクチュエータ1Lが接続されている。ま
た、図示しないショックアブソーバが、車体Bとロアア
ーム3Lとの間に設けられている。ここで、アクチュエ
ータ1Lは、減速器GLとモータMLとから構成されて
おり、モータMLの発生するトルクが減速器GLの減速
比に応じて増加されて、ロアアーム3Lに対して与えら
れる。
【0014】さらに、右後輪のサスペンションにおいて
も、上述した構成要素の符号の添え字が「L」から
「R」に変わるのみで構成は同様である。また、ナック
ル6Lとナックル6Rとの前部間は、図示しないスタビ
ライザバーにより相互に接続され、車体Bと、ナックル
6L及びナックル6Rの各々の後部とは、図示しないラ
テラルリンクにより接続されている。
【0015】上述の構成により、左後輪のサスペンショ
ンにおいて、コーナリングにより車体Bが路面に対し
て、上下動してローリングすることにより、ナックル6
Lに接続されたロアアーム3L及びアッパーアーム2L
が車体Bに接続された基端を始点として上下動する。こ
れにより、ロアアーム3Lに接続されているバネ7L及
びショックアブソーバが上下動に対応して伸縮して、路
面に対する車体Bの上下動が緩衝される。このとき、ア
クチュエータ1Lを駆動して、回転軸回りに、駆動アー
ム4Lをローリングと同一の方向に回転させると、駆動
アーム4Lにリンク5Lを介して接続されたロアアーム
3Lに上下動するトルク(N・m)が伝達され、バネ7
Lのバネレートを補完する。
【0016】また、同様に、右後輪のサスペンションに
おいても、上述した構成要素の符号の添え字が「L」か
ら「R」に変わるのみで、左後輪のサスペンションの動
作と同様な動作を行う。これにより、ホイールWL及び
ホイールWRに設けたアクチュエータ1L及び1Rを相
互に関連して制御することにより、バネ7L及び7Rの
バネレートを補完することができ、ローリングやピッチ
ングによる車体Bの傾きを積極的に制御することができ
る。
【0017】すなわち、図1に示す左後輪のサスペンシ
ョンは、コーナーリングなどによる車体Bの上下動に対
応して、ロアアーム3Lに接続されているバネ7Lが伸
縮した場合に、この伸縮量に応じて、車体Bに対してト
ルクを与え、車体Bの傾きを補正する働きをするもので
ある。以下、説明上、アクチュエータ1L,1Rが駆動
アームを回転させ、ロアアーム3L,3Rにかけるトル
クを各々トルクTTL,TTRとする。
【0018】ここで、図16、17を参照して、車体B
の状態を検出するセンサについて説明する。図16は、
図1に示すサスペンションのストローク量を検出するた
めに車体Bに取り付けられたストロークセンサの配置を
示す説明図である。この図において、符号SL、SRは
車体Bとロアアーム3Lとの相対的な移動量(ストロー
ク量)を検出して出力するストロークセンサである。図
16に示す例は、左後輪のサスペンションにストローク
センサSLとしてストローク式ポテンショメータを取り
付けた例である。ここに示す例では、ストロークセンサ
SLを車体Bに取り付け、アッパアーム2Lにリンクに
よって結合したものである。また、右後輪のサスペンシ
ョンは、ストロークセンサSRとして回転式ポテンショ
メータを用いた例であり、アッパアーム2Rの移動量を
回転角で検出するものである。ストロークセンサSL、
SRは、ストローク式や回転式のポテンショメータに限
らず、サスペンションのストローク量が検出できるセン
サであれば用いることが可能である。
【0019】すなわち、ここでいうストローク量とは、
バネ7L、7Rの変位量に相当する値であるので、バネ
7L、7Rの変位量がそれぞれ検出できるセンサであれ
ば何でもよい。例えば、車体Bの横方向にかかる加速度
に対応する左右のストローク量を予め求めておき、加速
度センサによって検出された加速度に応じて予め求めて
おいたストローク量を参照することによって求めるよう
にしてもよい。
【0020】図17は、車両を上方から見た場合の模式
図である。この図において、符号SAは、ステアリング
ホイール8の操舵角と操舵方向を検出して出力する舵角
センサである。この舵角センサSAの出力は、符号付き
の数値を出力するものであり、例えば、左に操舵した場
合、操舵の角度に応じた正の数値を出力し、右に操舵し
た場合、操舵の角度に応じた負の数値を出力する。符号
SBは、車体Bの重心位置に取り付けられ、車体Bの上
下方向(路面に垂直の方向)の加速度を検出する加速度
センサである。符号SCは、車体Bの前方位置に取り付
けられ、車体Bの前後方向の加速度を検出して出力する
加速度センサである。符号SDは、アクセルの開度を検
出して出力するアクセル開度センサである。符号SE
は、ブレーキペダルの踏力を検出して出力する踏力セン
サである。符号SFは、車両の速度を検出して出力する
車速センサである。
【0021】なお、車体Bの上下方向の加速度を検出す
る加速度センサは、符号SBL、SBRで示すように車
体Bの左右のリアダンパーマウント部にそれぞれ取り付
けてもよい。このように上下方向の加速度を検出する加
速度センサを左右のサスペンションの位置にそれぞれ取
り付けると、車体Bの状態をより詳細に検出することが
可能となる。
【0022】また、上述のアクチュエータ1L,1Rの
制御及びストロークセンサSL,SR、舵角センサS
A、加速度センサSB、加速度センサSCの出力の検出
は、図示しない制御部により行われる。この制御部は、
CPUと、メモリ等の記憶部とから構成されており、C
PUが記憶部に記憶されているプログラムに従いアクチ
ュエータ1L,1Rの制御を行う。
【0023】次に、図2〜8を参照して、制御部が図1
に示すサスペンションの制御を行う動作を説明する。図
2は、サスペンション制御動作のメイン処理を示すフロ
ーチャートである。まず、制御部は、現時点の車体Bの
状態を検出して、車体Bのローリングを抑制するための
制御を行うときに必要な目標値を計算する(ステップS
1)。以下の説明で用いる目標値とは、アクチュエータ
1L、1Rが発生する目標トルク(TTL、TTR)と
そのトルクを発生させる回転方向のことである。なお、
ステップS1の処理は、図3〜5を参照して後に詳細に
説明する。
【0024】次に、制御部は、車体Bの状態を検出し
て、車両が直進状態である場合の乗り心地を良くするた
めのスカイフック制御を行うときに必要な目標値を計算
する(ステップS2)。スカイフック制御とは、スカイ
フック理論に基づいて、バネ上(車体B)の振動をアク
チュエータによって制振する制御である。なお、ステッ
プS2の処理は、図6を参照して後に詳細に説明する。
【0025】次に、制御部は、現時点の車体Bの状態を
検出して、車体Bのピッチングを抑制するための制御を
行うときに必要な目標値を計算する(ステップS3)。
なお、ステップS3の処理は、図8を参照して後に詳細
に説明する。
【0026】次に、制御部は、現時点の車体Bの状態に
応じて、制御モードを判定する(ステップS4)。制御
モードの判定とは、車体Bの状態に応じて、現時点でサ
スペンションの制御を前述の3つの制御(ローリング抑
制制御、スカイフック制御、ピッチング抑制制御)のう
ちいずれの制御を行うのが適切であるかを判定して、決
定することである。ここで、常に3つの制御を行うため
の目標値を計算しているのは、車両の状態変化に速く応
答するためである。
【0027】次に、制御部は、制御モード判定結果に基
づいて、ステップS1、S2、S3において計算された
目標値を選択して、この目標値に応じた電流量を求め
て、モータML、MRに対して出力する(ステップS
5)。例えば、制御部は、PWM(パルス幅変調)制御
によってモータML、MRのトルクを制御する場合、一
定周期において「H」レベルと「L」レベルの幅のデュ
ーティ比を目標値に応じて演算によって求め、モータM
L、MRへ与える電流量を調整する。
【0028】このとき、制御部は、トルクを大きくする
ために電流を多くしたい場合、「H」レベルの幅を広
げ、「L」レベルの幅を狭くし、トルクを小さくするた
めに電流を少なくしたい場合、「L」レベルの幅を広
げ、「H」レベルの幅を狭くなるように、デューティ比
を演算する。また、トルクの発生する方向は、モータM
L,MRに流す電流の方向を逆にすることで制御する。
以下、説明のため、アクチュエータ1Lによってバネ7
Lを伸ばす方向にトルクTLを発生させる電流方向を
(+)とし、アクチュエータ1Lによってバネ7Lを縮
める方向にトルクTLを発生させる電流方向を(−)と
定義する。同様に、アクチュエータ1Rによってバネ7
Rを伸ばす方向にトルクTRを発生させる電流方向を
(+)とし、アクチュエータ1Rによってバネを縮める
方向にトルクTRを発生させる電流方向を(−)と定義
する。
【0029】なお、図2においては、ステップS1〜S
3の処理を順に実行するように図示したが、3つの目標
値の計算は、それぞれ並列に同時に計算を行うようにし
てもよい。このようにすることによって、図2に示す制
御動作を実行する周期を短くすることができる。
【0030】このように、車体Bの状態に応じて、ロー
リング抑制制御、スカイフック制御、ピッチング抑制制
御のいずれかを選択してサスペンションの制御を実施す
るようにしたため、操縦安定性と乗員の乗り心地を共に
向上させることが可能となる。
【0031】次に、図3〜5を参照して、図2のステッ
プS1に示すローリング抑制制御を行う場合の目標値を
計算する動作を説明する。図3〜5は、制御部がアクチ
ュエータ1L,1Rの制御を行うための目標値を計算す
る処理を示すフローチャートである。動作の前提とし
て、運転者が車両に乗り込み、イグニッションスイッチ
をオン状態にすることにより、上記制御部は、この時点
のストロークセンサSL,SRの出力する測定値MD
L,MDR(単位mm)を、各々基準値DL,DR(単
位mm)として記憶部に記憶する。そして、制御部は、
プログラムに従い、図3〜5に示す各々のフローチャー
トの処理を開始する。これらのフローチャートの処理
は、一定時間毎(例えば、10msec毎)に、1セッ
トの処理として繰り返され、得られた結果からアクチュ
エータ1L,1Rに各々発生させるトルクTTL,TT
Rの発生の制御がこの一定時間毎に行われる。
【0032】初めに図3を参照して、操舵の速度に基づ
く目標値の計算処理を説明する。この処理によって、操
舵の速度に基づいてアクチュエータ1L,1Rに発生さ
せるトルクTL,TRが求められる。まず、制御部は、
舵角センサSAが出力した舵角量を読み込む(ステップ
S11)。続いて、制御部は、舵角センサSA出力値か
ら転舵方向を決定する(ステップS12)。ここでいう
転舵方向とは、ステアリングホイール8が中立位置から
左右どちらの方向へ操舵されているかを示すものであ
り、「右」、「中立」、「左」のいずれかとなる。
【0033】次に、制御部は、上記一定時間による舵角
量の変化、すなわち操舵量の微分値としての舵角速度
(rad/s)を求める演算を行う(ステップS1
3)。続いて、制御部は、舵角センサ出力値に基づいて
舵角速度の方向を示す舵角速度方向を決定する(ステッ
プS14)。これは、舵角速度の方向によって操舵状態
を詳細に判別するためのものである。例えば、ステアリ
ングホイール8を左に切った状態から再び中立位置へ戻
すときの過程は、転舵方向のみでは判別できないため、
舵角速度の方向が必要となる。
【0034】次に、制御部は、ステップS13において
求めた舵角速度に応じた目標値を記憶部に記憶されてい
る目標値マップを参照して求める。図12は、舵角速度
と、アクチュエータ1L及び1Rに発生させるトルクと
の関係を定義した目標値マップの一例である。制御部
は、この目標値マップを参照して、舵角速度に対応した
各々のトルクTL,TRを選択して演算結果として出力
する。この出力は、後述する処理(図5に示す処理)に
渡される。
【0035】次に、図4を参照して、ストローク量に基
づく目標値(YL,YR)の計算処理を説明する。ま
ず、制御部は、ストロークセンサSL,SRから、各々
測定値MDL,MDRを読み込む(ステップS21)。
そして、制御部は、測定値と基準値との差、すなわちス
トローク量を算出する(ステップS22)。すなわち、
制御部は、左後輪のストローク量ΔDLを「MDL−D
L」の式により演算し、同様に、右後輪のストローク量
ΔDRを「MDR−DR」の式により演算して各々求
め、記憶部に記憶させる。この演算によって、イグニッ
ションスイッチをオンにした状態からのストロークの変
化量が求められることとなる。
【0036】次に、制御部は、ステップS22で求めた
左後輪のストローク量ΔDLと、右後輪のストローク量
ΔDRとのストローク差ΔLRを、「ΔDL−ΔDR」
の式により演算して求める(ステップS23)。続い
て、制御部は、求めたストローク差ΔLRに基づいて車
両状態を判定する(ステップS24)。制御部は、スト
ローク差ΔLR=0のとき車体Bが路面に対して「中
立」と判定し、ストローク量ΔLR>0のとき車体Bが
「右下がり」と判定し、ストローク差ΔLR<0のとき
「左下がり」と判定する。この判定結果は、車両状態値
として、記憶部にストローク差ΔLRと共に記憶させ
る。
【0037】次に、制御部は、ストローク差ΔLRに基
づき、目標値を演算によって算出する(ステップS2
5)。すなわち、車種に対応して設定された目標バネレ
ートJT(単位N(ニュートン)/mm)と、実際にサ
スペンションに設けられているバネ7Lの基本バネレー
トJS(単位N(ニュートン)/mm)とのバネレート
差ΔJにストローク差ΔLR(mm)を乗じた値がロー
ル剛性反力不足力FWとなる。したがって、制御部は、
「(JT−JS)×ΔLR」の式に基づき演算を行い、
ロール剛性反力不足力FWを求める。また、アクチュエ
ータ1L,1Rに各々発生させるトルクTL,TRは、
目標バネレートJTに対して基本バネレートJSの不足
しているバネレート差ΔJを補完するために必要なトル
クであり、先に求めたロール剛性反力不足力FWにレバ
ー比DD(実質的に駆動アーム4Lまたは4Rの長さ、
単位cm)を乗じたものである。
【0038】このため、制御部は、「(FW×DD)/
2」の式に基づき演算を行い、トルクYL,YRを各々
求める。ここで 「FW×DD」を「2」で除算してい
るのは、ロール剛性の補完に必要なトルク(見かけ上の
バネレートの増加分)を、相補的にアクチュエータ1
L,1Rが各々反対方向の向きのトルクを「1/2」ず
つ発生する制御を行うためである。
【0039】次に、制御部は、車両状態値が「右下が
り」及び「左下がり」のいずれかであるかにより、先に
求めた(FW×DD/2)に極性を付して、トルクY
L,YRを演算する。この演算にとって求められたトル
クYL,YRがストローク量に基づく目標値となる。例
えば、運転者が右に操舵を行い、車体Bが左方向にロー
リングした場合、制御部は、アクチュエータ1Lがバネ
7Lを伸ばす方向へ反力を与えるためのトルクTL(+
FW×DD/2)を演算し、一方、アクチュエータ1R
がバネ6Rを縮める方向へ反力を与えるためのトルクY
R(−FW×DD/2)を演算する。以下、説明のため
バネを伸ばす方向のトルクを(+)とし、バネを縮める
方向のトルクを(−)として説明する。
【0040】次に、制御部は、車両状態値とストローク
差ΔLRに基づいて、車両状態が「中立」であると見な
せるか否かの判定を行う(ステップS26)。この判定
は、ストローク差ΔLRが「0」ではないが、ほぼ
「0」と見なせる量であるかを判定するものであり、ス
トローク差ΔLRが予め決められた範囲内であれば、ス
トローク差を「0」として処理をするものである。これ
によって、微小なストローク差があっても車両状態を
「中立」と見なすことができる。この判定の結果、「中
立」と見なせない場合、制御部はステップS25で求め
たトルクYL,YRの値を記憶部に記憶させ、処理を終
了する。一方、車両状態が「中立」であると見なせる場
合、制御部は、車両状態値を「中立」とするとともに、
先に求めたストロークに基づく目標値であるトルクY
L,YRを「0」として(ステップS27)、記憶部に
記憶し、処理を終了する。
【0041】次に、図5参照して、舵角速度に基づく目
標値(TL、TR)とストローク量に基づく目標値(Y
L、YR)を使用して、実際にアクチュエータ1L,1
Rに発生させる目標値(トルクTTL,TTR)を求め
る処理を説明する。まず、制御部は、車両状態値が「中
立」であるか否かの判定を行い(ステップS31)、判
定結果が「中立」であれば、処理をステップS34へ進
め、車両状態が「中立」でなければ、処理をステップS
32へ進める。
【0042】次に、制御部は、車両状態値と舵角速度方
向とに基づいて、車体Bのロール方向(図1に示す左下
がりの方向RL、右下がりの方向RRのいずれか)と舵
角速度方向が一致するか否かを判定する(ステップS3
2)。通常車体Bは、旋回時において発生する遠心力に
よって、舵角とは反対の方向へロールする。しかし、速
い操舵を行った場合、ロールは舵角を始めてからあるタ
イミング遅れて発生するため、舵角速度方向とロール方
向が一致する場合がある。この判定の結果、ロール方向
と舵角速度方向が一致している場合、ストローク量に基
づく目標値のみを出力する。すなわち、制御部は、スト
ローク差LRから求めたトルクYL及びYRを、目標値
のトルクTTL,TTRとして出力する。
【0043】一方、ロール方向と舵角速度方向が一致し
ていない場合、舵角速度に基づく目標値とストローク量
に基づく目標値を加算して出力する(ステップS3
4)。すなわち、制御部は、アクチュエータ1Lに発生
させるトルクTTLを「YL+TL」の式に基づき演算
し、アクチュエータ1Rに発生させるトルクTTRを
「YR+TR」の式に基づき演算し、この演算によって
求められたトルクTTL,TTRを目標値のトルクとし
て出力する。
【0044】次に、図6を参照して、図2のステップS
2に示すスカイフック制御を行う場合の目標値を計算す
る動作を説明する。まず、制御部は、車体Bの上下方向
の加速度を検出する加速度センサSBの出力である上下
方向加速度GBを読み込む(ステップS41)。続い
て、制御部は、上下方向加速度GBに含まれるDCオフ
セット分をキャンセルするためのキャンセル値を計算す
る(ステップS42)。このキャンセル値DC(k)
は、DC(k)=(0.75/(0.75+T))・
(DC(k−1)+GB(k)−GB(k−1)の式に
よって計算する。ここで、Tはサンプリングタイム、G
Bは上下方向加速度であり、kは、最新の値を意味し、
k−1は、前回の計算処理で用いた値であることを意味
する。
【0045】次に、制御部は、バネ上(車体B)の速度
y(k)を計算する(ステップS43)。この速度y
(k)は、y(k)=(1/(1.3+T))・(1.
3y(k−1)+T・DC(k))の式によって計算す
る。ここで、Tはサンプリングタイム、DCは、ステッ
プS42において計算されたキャンセル値である。ま
た、kは、最新の値を意味し、k−1は前回の計算処理
で用いた値であることを意味する。
【0046】次に、制御部は、ステップS43において
計算された速度y(k)の値に基づいてアクチュエータ
1L、1Rの動作方向を決定する(ステップS44)。
動作方向の決定は、バネ上速度y(k)が正の値であれ
ば、アクチュエータ1L、1Rを縮める方向とし、負の
値であれば伸ばす方向とする。
【0047】次に、制御部は、バネ上速度y(k)の値
に基づいて、目標値のトルクTTL、TTRを計算する
(ステップS45)。目標値TTL、TTRは、TT
L、TTR=|y(k)|・C・Kの式で計算する。こ
こで、Cはダンピング係数、Kはトルク定数である。
【0048】次に、制御部は、微小加速度判定して、こ
の判定結果に基づいて目標値の置き換えを行う(ステッ
プS46)。
【0049】この微小加速度判定の動作は、図7を参照
して説明する。図7は、図6に示すステップS46の動
作を説明するフローチャートである。まず、制御部は、
ステップS41において得られた上下方向加速度GBが
予め決められた閾値Highより大きいか否かを判定す
る(ステップS46a)。この判定の結果、上下方向加
速度GBが閾値Highより大きい場合、ステップS4
6iへ進む。
【0050】一方、上下方向加速度GBが閾値High
以下である場合、制御部は、上下方向加速度GBが予め
決められた閾値Lowより大きいか否かを判定する(ス
テップS46b)。この判定の結果、上下方向加速度G
Bが閾値Low以上である場合、ステップS46iへ進
む。
【0051】ステップS46a、S46bの判定は上下
方向加速度GBが、Low以上でかつHigh以下の範
囲内であるか否かを判定する処理であり、範囲外であれ
ば、ステップS46iへ進み、範囲内であればステップ
S46cへ進む。ここで、閾値High、Lowは、重
力加速度(9.8m/s2)を中立値として、上下に幅
を持たせた値である。
【0052】次に、制御部は、上下方向加速度GBが、
範囲内であればカウンタZGTIMC2に「0」を代入
してリセットする(ステップS46c)。続いて制御部
は、カウンタZGTIMC1が経過時間閾値T1より大
きいか否かを判定する(ステップS46d)。この判定
の結果、カウンタZGTIMC1が経過時間閾値T1
(例えば、0.5秒)以下である場合、制御部はフラグ
KTFLGに「1」をセットする(ステップS46
e)。そして、制御部は、カウンタZGTIMC1をカ
ウントアップして(ステップS46f)、処理を終了す
る。
【0053】一方、ステップS46dにおいて、カウン
タZGTIMC1が経過時間閾値T1より大きい場合、
制御部は、アクチュエータ1L、1Rの出力をカットす
るため目標値を「0」とする(ステップS46g)。そ
して、フラグKTFLGに「0」をセットして(ステッ
プS46h)、処理を終了する。
【0054】次に、上下方向加速度GBが閾値の範囲外
であった場合の処理を説明する。まず、ステップS46
iにおいて、カウンタZGTIMC1の「0」を代入し
てリセットする。続いて制御部は、カウンタZGTIM
C2が経過時間閾値T2(例えば、1秒)より大きいか
否かを判定する(ステップS46j)。この判定の結
果、カウンタZGTIMC2が経過時間閾値T2より大
きい場合、制御部は処理を終了する。
【0055】一方、ステップS46jにおいて、カウン
タZGTIMC2が経過時間閾値T2以下である場合、
制御部はカウンタZGTIMC2をカウントアップする
(ステップS46k)。そして、制御部は、フラグKT
FLGが「1」であるか否かを判定する(ステップS4
6m)。この判定の結果、フラグKTFLGが「1」で
あれば制御部処理を終了する。フラグKTFLGが
「1」でない場合、制御部は、アクチュエータ1L、1
Rの出力をカットするため目標値を「0」として(ステ
ップS46n)、処理を終了する。
【0056】このように、微小加速度判定処理は、上下
方向の加速度の変化が定常状態に比べて微小である場合
に、上下方向加速度GBに基づいて計算した目標値を
「0」に置き換えてアクチュエータ1L、1Rによる反
力を発生しないようにする処理である。なお、カウンタ
ZGTIMC1、ZGTIMC2のカウント値と経過時
間閾値T1、T2の比較処理は、図7に示す処理が繰り
返し実行される一定時間Teをカウント値に対して乗算
することによって、経過時間を求めてから比較処理を行
うものである。
【0057】ここで、図7に示す動作を図18を参照し
て説明する。図18において、(a)は、上下加速度セ
ンサの値が閾値範囲(LowからHighの範囲)外か
ら範囲内へ変化する場合の動作を説明する図である。図
18(a)に示す図は、y軸が上下加速度センサの出力
値を示し、x軸は時間を示している。この図に示すよう
に、時刻t1までは、上下加速度センサの出力値が閾値
Highより大きいので、その上下加速度センサの出力
値の基づいて目標値が計算されて、アクチュエータ1
L、1Rにおいて反力を発生させる。
【0058】次に、時刻t1において、閾値範囲外から
範囲内へセンサ出力値が変化した場合、時刻t1からの
経過時間を計測する。そして、センサ出力値が経過時間
閾値T1を超えても閾値範囲内である場合(図18
(a)に示す実線)、目標値を「0」とする。一方、経
過時間閾値T1を超えないうちに再びセンサ出力値が閾
値範囲外へ変化した場合(図18(a)に示す点線)、
計算した目標値をそのまま用いてアクチュエータ1L、
1Rにおいて反力を発生させる。
【0059】また、図18(b)は、上下加速度センサ
の値が閾値範囲内から範囲外へ変化する場合の動作を説
明する図である。図18(b)に示す図は、y軸が上下
加速度センサの出力値を示し、x軸は時間を示してい
る。この図に示すように、時刻t2までは、上下加速度
センサの出力値が閾値範囲内なので、目標値は「0」が
出力され、アクチュエータ1L、1Rにおいて反力は発
生しない。
【0060】次に、時刻t2において、閾値範囲内から
範囲外へセンサ出力値が変化した場合、時刻t2からの
経過時間を計測する。そして、センサ出力値が経過時間
閾値T2を超えても閾値範囲外である場合(図18
(b)に示す実線)、計算した目標値をそのまま用いて
アクチュエータ1L、1Rにおいて反力を発生させる。
一方、経過時間閾値T2を超えないうちに再びセンサ出
力値が閾値範囲内へ変化した場合(図18(b)に示す
点線)、目標値を「0」のまま維持して、アクチュエー
タ1L、1Rにおいて反力を発生させないようにする。
【0061】このような動作によって、閾値範囲内(L
owからHighの範囲内)でのみセンサ出力値が変化
し、かつその経過時間が経過時間閾値T1を超える場合
は、微小な上下加速度と見なして、アクチュエータ1
L、1Rにおいて反力を発生させないようにすることが
可能となる。また、閾値範囲内から範囲外へ変化し再び
範囲内へ変化した場合の経過時間が経過時間閾値T2よ
り短い場合は、高周波成分の上下方向加速度と見なし
て、アクチュエータ1L、1Rにおいて反力を発生させ
ないようにすることが可能となる。
【0062】次に、図8を参照して、図2のステップS
3に示すピッチング抑制制御を行う場合の目標値を計算
する動作を説明する。まず、制御部は、車体Bの前後方
向の加速度を検出する加速度センサSCの出力値である
前後加速度GCを読み込む(ステップS51)。そし
て、制御部は読み込んだ前後加速度GCに基づいてアク
チュエータ1L、1Rが発生する反力の方向を決定する
(ステップS52)。この反力の方向は、前後加速度G
Cの値に基づいて、車両が加速中か、減速中かを判定す
ることによって決定される。車両が加速中である場合
は、荷重が後ろへ移動するため、後輪のバネ7L、7R
は縮む。一方減速中は、荷重が前に移動するため、後輪
のバネ7L、7Rは伸びる。したがって、加速中と判定
された場合、反力を発生させる方向をバネ7L、7Rを
伸ばす方向とし、一方、減速中と判定された場合、反力
を発生させる方向をバネ7L、7Rを縮める方向とす
る。
【0063】次に、制御部は、加減速によって移動した
荷重の移動量を計算する(ステップS53)。荷重移動
量ΔWは、ΔW=(1/2)・(hg/L)・W・Xg
の式によって計算する。ここで、hgは車両の重心高
さ、Lは車両のホイールベース、Wは車両重量、Xgは
前後加速度GCの絶対値である。続いて、制御部は、ア
クチュエータ1個当たりの目標値TTLを計算して出力
する(ステップS54)。荷重移動量ΔWの反力は、2
個のアクチュエータ1L、1Rによって同時に同じ方向
へ発生すればよいので、目標値トルクTTL、TTR
は、TTL、TTR=ΔW/2の式によって求める。
【0064】次に、図9を参照して、図2のステップS
4に示す制御モード判定を行う動作を説明する。まず、
制御部は、センサ出力値を読み込む(ステップS6
1)。ここで読み込まれるセンサ出力値は、前述した目
標値を求める処理動作時に取得して記憶部記憶された出
力値を読み込む。そして、制御部は、舵角の絶対値が5
(°)より大きいか否かを判定する(ステップS6
2)。この判定の結果、5(°)より大きい場合、旋回
中と判断し、ローリング抑制制御の目標値を選択する
(ステップS63)。
【0065】次に、制御部は、現時点の車速に基づいて
求めたゲインを選択した目標値に対して乗算する(ステ
ップS64)。この目標値に乗算するゲインは、図13
に示す車速とゲインの関係を定義したゲインマップを参
照して求める。図13に示すように、ゲインマップは、
X軸が車速であり、Y軸がゲインとなっており、ゲイン
は、「0」〜「1」の値となる。ここに示す例では、車
速が0〜10(Km/h)である場合がゲイン「0」、
20(Km/h)以上がゲイン「1」となっており、1
0〜20(Km/h)の間は、直線補間されている。し
たがって、車速が0〜10(Km/h)の間は、アクチ
ュエータ1L、1Rによる制御を行わず、20(Km/
h)以上は、ステップS63においてセットされた目標
値によって制御が行われることを意味する。このよう
に、目標値に対してゲインを乗算することによって、車
両の速度に応じて目標値を変化させることが可能となる
ため、10(Km/h)以下の低速時において、路面の
凹凸による影響により、微小な制御動作が行われ、乗り
心地が低下することを防止することができる。
【0066】次に、ステップS62において、舵角の絶
対値が5(°)以下である場合、制御部は、舵角速度の
絶対値が0.5(rad/s)より大きいか否かを判定
する(ステップS65)。この判定の結果、舵角速度の
絶対値が0.5(rad/s)より大きい場合、舵角は
小さいが舵角速度が速いため、ローリングが発生する可
能性が高いと判断して、ステップS63へ進み、前述し
た処理が行われる。一方、舵角速度の絶対値が0.5
(rad/s)以下である場合、制御部は、さらに前後
加速度の絶対値が2(m/s2)より大きいか否かを判
定する(ステップS66)。この判定の結果、前後加速
度の絶対値が2(m/s2)以下の場合、制御部は、ス
カイフック制御の目標値を選択して(ステップS6
7)、ステップS64へ進み、求めた目標値に車速に基
づくゲインを乗算する。また、ステップS66の判定の
結果、前後加速度の絶対値が2(m/s2)より大きい
場合、制御部は、ピッチング抑制制御の目標値を選択す
る(ステップS68)。ピッチング抑制制御の目標値を
選択した場合、制御部は、車速に基づくゲインの乗算
(ステップS64)を行わない。これは、ピッチングが
発生しやすい前後加速度が所定以上であるか否かを検出
して、この前後加速度の絶対値に基づいて、ピッチング
抑制制御の判定をしているため、車両速度に基づくゲイ
ンの乗算を必要としないためである。
【0067】このように、車両に備えられたセンサの出
力値に基づいて、車体Bの状態を、所定の条件を満たし
たか否かによって判定し、この判定の結果、車両が旋回
状態であると判定された場合に、サスペンションに対し
てローリングを抑制する制御を行うようにしたため、あ
たかも旋回時のみサスペンションのバネレートを大きく
した場合と同等の効果を得ることが可能となる。また、
判定の結果、車両が直進状態であると判定された場合
に、サスペンションに対して主にバウンシングを抑制す
る制御を行うようにして、乗り心地を良くするようにし
たため、あたかも直進時のみサスペンションのバネレー
トを小さくした場合と同等の効果を得ることが可能とな
る。さらに、判定の結果、直進状態でかつ加減速状態で
あると判定された場合に、主にピッチングを抑制する制
御を行うようにしたため、あたかも加減速時のみサスペ
ンションのバネレートを大きくした場合と同等の効果を
得ることが可能となる。
【0068】<第2の実施形態>次に、図10、11を
参照して、第2の実施形態を説明する。図10は、図2
に示すピッチング抑制制御に用いる目標値を計算する処
理において、前後加速度センサの出力を用いないで目標
値を計算する処理動作を示すフローチャートである。図
11は、図10に示す処理によって目標値を求める場合
に、図9に示す制御モード判定処理が異なる部分のみを
図示した図である。まず、制御部は、アクセル開度セン
サSDの出力値を読み込む(ステップS71)。続いて
制御部は、踏力センサSEの出力値を読み込む(ステッ
プS72)。そして、制御部は、アクセル開度センサS
Dに出力があったか否かを判定する(ステップS7
3)。この判定の結果、アクセル開度センサSDの出力
があった場合、制御部は、目標値マップを参照してアク
セル開度に応じた目標値を求める(ステップS74)。
図14にアクセル開度に応じた目標値を求めるための目
標値マップを示す。
【0069】ステップS73の判定の結果、アクセル開
度センサSDの出力がない場合、制御部は、踏力センサ
SEの出力があったか否かを判定する(ステップS7
5)。この判定の結果、踏力センサSEの出力があった
場合、制御部は、目標値マップを参照してブレーキ踏力
に応じた目標値を求める(ステップS76)。図15に
ブレーキ踏力に応じた目標値を求めるための目標値マッ
プを示す。一方、踏力センサSEの出力がない場合、制
御部は、目標値を「0」とする(ステップS77)。
【0070】次に、図11を参照して、第2の実施形態
における制御モード判定処理を説明する。図11は、図
9に示すステップS65〜S68に対応する処理部分の
みを図示したフローチャートである。この図において、
ステップS65、S67、S68の動作は図9に示す処
理と同一である。図11に示す処理が図9と異なる点
は、ステップS66に代えて、ステップS66A、S6
6Bを設けた点である。
【0071】ステップS65において、舵角速度絶対値
が0.5(rad/s)以下であった場合、制御部は、
アクセル開度が10(°)以下であるか否かを判定する
(ステップS66A)。この判定の結果、アクセル開度
が10(°)より大きい場合、ステップS68へ進み、
アクセル開度が10(°)以下の場合、制御部は、踏力
が20(N、ニュートン)以下であるか否かを判定する
(ステップS66B)。この判定の結果、踏力が20
(N)より大きい場合、ステップS68へ進み、踏力が
20(N)以下の場合ステップS67へ進む。
【0072】このように、前後加速度センサを用いず
に、加減速の判定をアクセル開度とブレーキ踏力によっ
て行うようにしたため、路面からの振動や路面の勾配に
よる外乱を除くことができる。これは結果的に状態判定
の処理を簡単にすることができ、きめ細かい制御を行う
ことが可能となる。
【0073】なお、前述した説明においては、アクチュ
エータ1L、1Rを自動車の後輪に備えた例を説明した
が、前輪のサスペンションについても同様にアクチュエ
ータを備えるようにして、前述した制御を行うようにし
てもよい。さらに、後輪及び前輪のサスペンション全て
にアクチュエータを備えるようにして、4つの車輪のそ
れぞれを制御するようにしてもよい。
【0074】以上説明したように、車両の状態に応じ
て、旋回状態であるか直進状態であるかを判定し、旋回
状態である場合は、左右の車輪に対して逆相の制御を行
うことよって、ローリングを抑制し、直進状態である場
合は、左右の車輪に対して同相の制御を行うことによっ
て、主にバウンシングを抑制するようにしたため、操縦
安定性を高めるともに、乗員の乗り心地も向上させるこ
とが可能となる。
【0075】さらに、直進状態であっても、加減速中
は、左右同相の制御を行うことによって、主にピッチン
グを抑制するようにしたため、加速時は、車両後方を持
ち上げる力が反力として路面に加わるため、接地加重が
大きくなり、タイヤのグリップ力を増大させることが可
能となり、効率的に加速を行うことが可能となる。ま
た、減速時は、車両後方の沈み込みを減少させることが
できるため、車両の挙動変化を少なくすることが可能と
なる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、車両の車輪にアクチュエータが設けら
れ、このアクチュエータによって車輪が上下方向の力を
受けることが可能なサスペンションにおいて、車両の上
下加速度を検出し、この上下加速度値が所定値範囲外の
値であり、かつ所定値範囲外の状態が所定時間以上継続
した場合に、検出した上下加速度に基づいて車両の振動
を制振する制御を行うようにしたため、上下方向の加速
度の変化が速い場合に、検出された上下方向加速度に基
づいて車体の制振制御がされることを防止することがで
きる。これは結果的に乗り心地が悪化することを防止す
ることができるという効果が得られる。
【0077】また、請求項2に記載の発明によれば、車
両の車輪にアクチュエータが設けられ、このアクチュエ
ータによって車輪が上下方向の力を受けることが可能な
サスペンションにおいて、車両の上下加速度を検出し、
この上下加速度値が所定値範囲内の値であり、かつ所定
値範囲内の状態が所定時間以上継続した場合に、検出し
た上下加速度に基づいて車両の振動を制振する制御を行
わないようにしたため、微小な上下方向加速度変化に応
じて車体の制振制御が行われることがなく、サスペンシ
ョンのストロークが少ない路面における乗り心地を向上
させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるサスペンションの
構成を示す説明図である。
【図2】 図1に示すサスペンションの制御のメイン処
理を示すフローチャートである。
【図3】 図2に示すステップS1の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図4】 図2に示すステップS1の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図5】 図2に示すステップS1の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図6】 図2に示すステップS2の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図7】 図2に示すステップS2の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図8】 図2に示すステップS3の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図9】 図2に示すステップS4の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図10】 図2に示すステップS3の詳細処理を示す
フローチャートである。
【図11】 図2に示すステップS4の詳細処理を示す
フローチャートである。
【図12】 目標値マップの一例を示す説明図である。
【図13】 目標値に乗算するゲインを求めるゲインマ
ップの一例を示す説明図である。
【図14】 目標値マップの一例を示す説明図である。
【図15】 目標値マップの一例を示す説明図である。
【図16】 車体Bの状態を検出するセンサの配置を示
す説明図である。
【図17】 車体Bの状態を検出するセンサの配置を示
す説明図である。
【図18】 図7に示す動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1L,1R アクチュエータ 2L,2R アッパーアーム 3L,3R ロアアーム 4L,4R 駆動アーム 5L,5R リンク 6L,6R ナックル 7L,7R バネ GL,GR 減速器 ML,MR モータ WL,WR ホイール
フロントページの続き (72)発明者 北沢 浩一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 渡邊 和久 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台143番地 株式 会社ピーエスジー内 Fターム(参考) 3D001 AA02 AA03 AA04 BA03 CA01 DA15 EA01 EA06 EA07 EA08 EA22 EA32 EA34 EA36 EB00 EC02 EC05 EC07 EC09 ED02 ED09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車輪にアクチュエータが設けら
    れ、このアクチュエータによって車輪が上下方向の力を
    受けることが可能なサスペンションの制御方法であっ
    て、 前記制御方法は、 前記車両の上下加速度を検出し、この上下加速度値が所
    定値範囲外の値であり、かつ所定値範囲外の状態が所定
    時間以上継続した場合に、検出した上下加速度に基づい
    て車両の振動を制振する制御を行うことを特徴とするサ
    スペンションの制御方法。
  2. 【請求項2】 車両の車輪にアクチュエータが設けら
    れ、このアクチュエータによって車輪が上下方向の力を
    受けることが可能なサスペンションの制御方法であっ
    て、 前記制御方法は、 前記車両の上下加速度を検出し、この上下加速度値が所
    定値範囲内の値であり、かつ所定値範囲内の状態が所定
    時間以上継続した場合に、検出した上下加速度に基づい
    て車両の振動を制振する制御を行わないことを特徴とす
    るサスペンションの制御方法。
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