JP4450903B2 - 単純遊星ローラユニットの連結構造 - Google Patents

単純遊星ローラユニットの連結構造 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、摩擦ローラとして、太陽ローラ、遊星ローラ及びリングローラを備える単純遊星ローラユニットの連結構造に関する。
【0002】
【背景技術】
摩擦ローラの摩擦力を利用して動力の伝動を行う摩擦伝動機構の1つに、摩擦ローラを用いた単純遊星ローラ機構がある。この単純遊星ローラ機構は静粛運転が可能であるにも拘らず大きな変速比、及び入出力軸間の同軸性を備えており、動力伝達装置としての利点も多い。
【0003】
発明者等は、この点に着目し、図7、図8に示すような、この単純遊星ローラ機構を用いた単純遊星ローラユニットの製品化を考えた。
【0004】
この単純遊星ローラユニット1は、摩擦ローラとして、太陽ローラ2と、該太陽ローラ2の外周に転接する遊星ローラ4と、この遊星ローラ4が自身の内周に転接するリングローラ8と、を備えている。遊星ローラ4はキャリア6によって保持されており、太陽ローラ2及びこのキャリア6には、同軸的に配置される第1軸10及び第2軸12がそれぞれ連結されて、各々が一体となって回転するようになっている。従って、この第1軸10及び第2軸12は、単純遊星ローラユニット1を介して間接的に連結されることで、所定の変速を行いながら回転動力の伝達を行う。
【0005】
以下、構成等について更に具体的に説明する。
【0006】
単純遊星ローラユニット1におけるリングローラ8は、周方向に一定の間隔(120°の間隔)で、中心軸線L方向のボルト孔8Aを3つ備えており、このボルト孔8Aを貫通するボルト14によって、ケーシング16(全体の図示は省略する)に固定されている。即ち、リングローラ8はいわゆる固定要素になっている。
【0007】
このリングローラ8の両端面側には円板状の遊星ローラ規制部材18A、18Bが前記ボルト14によって固定されており、遊星ローラ4の軸方向移動を規制し、常に周方向に案内するようになっている。
【0008】
キャリア6は、回転中心位置に軸挿入孔6Aが貫通形成されており、この軸挿入孔6Aに挿入される第2軸12とスプライン結合し、一体となって回転するようになっている。更に、キャリア6は周方向に90°間隔で中心軸線L方向のピン20を4本備えており、このピン20が遊星ローラに挿入されると共に、ピン20と遊星ローラ4との間にニードルベアリング22を介在させて遊星ローラ4の回転を円滑にしている。
【0009】
更に、キャリア6の軸挿入穴6Aの太陽ローラ2側端部は、円板状の太陽ローラ規制部材26によって蓋がされており、この太陽ローラ規制部材26に太陽ローラ2の端部が当接することで、太陽ローラ2の軸方向の移動が規制されている。
【0010】
太陽ローラ2は、外周に遊星ローラ4が転接する接触面28Aが形成される円柱状のローラ部28と、このローラ部28の一端に同軸的且つ一体的に形成される円柱状の連結部30とから構成されており、連結部30の外周面には外スプライン30Aが形成されている。この小径部30Aは、カップリング32を介して、同様に外スプラインが形成される第1軸10と連結されており、共に一体となって回転する。
【0011】
以上に示した単純遊星ローラユニット1の連結構造によれば、例えば、第1軸10を入力軸、第2軸12を出力軸(太陽ローラ2を入力要素、キャリア6を出力要素)にした場合には、太陽ローラ2の回転により、遊星ローラ4が自転を伴いつつ公転する。キャリア6にはピン20を介して遊星ローラ4の公転運動のみが伝達され、この結果、第1軸10と第2軸12は一定の減速比でもって相対回転する。
【0012】
次に、この太陽ローラ2の製造過程について説明する。
【0013】
図10(A)に示されるように、太陽ローラ2を製造するための太陽ローラ用素材32は、円柱状の大径部34(将来のローラ部28に対応する)と、この大径部の一端に同軸的且つ一体的に形成される円柱状の小径部36(将来の連結部30に対応する)とで構成される。なお、この太陽ローラ用素材32は、棒状の部材を所定の間隔で切断することによって得られる円柱状部材から、冷間鍛造によって製造されたものである。
【0014】
次に、図10(B)に示されるように、小径部36の軸方向両端側に凹部36Bを周方向に形成する。その後図10(C)に示されるように、小径部36の外周面に転造によって外スプライン30Aを形成する。この際既に、小径部36の両端に凹部36Bが形成されているので、転造工具の中央部分のみを用いてスプライン加工を施すことができ、転造用工具の端部の損傷が防止される。
【0015】
その後、大径部34の外周面を研磨することで、そこに遊星ローラ4が転接する接触面28Aを形成し、太陽ローラ2が完成する。
【0016】
なお、小径部の凹部36B加工によって残された軸端側の突起部36Cは、将来、この外スプライン30Aを雌スプラインに挿入する際のガイドとして機能する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような単純遊星ローラユニット1を大量生産するためには、各摩擦ローラの製造を完全に自動化することが好ましい。しかしながら、この自動化を達成するためには、大量の太陽ローラ用素材32を自動搬送する必要があるが、この太陽ローラ用素材32は図11に示されるように、微妙な振動が生ずるだけで簡単に転倒する。一旦転倒した太陽ローラ用素材32は直線的に転がらないため、搬送機の途中で引掛かったり、又は、大径部34と小径部36が反転して加工機械に搬入されることがあった。
【0018】
このような状況を回避するためには、作業員によって常時太陽ローラ用素材32の搬送状態を監視し、転倒が生じたらそれを復帰させる必要があり、効率が悪い上にコストも上昇した。
【0019】
又、人手によらず自動機械によって、大量の(バルク状の)太陽ローラ用素材32を、大径部34と小径部36の方向を揃えて一直線上に整列させることは大変困難であり、複雑な機構の搬送装置を必要とした。
【0020】
更に、大径部34の外周面の研磨は、小径部36をチャック等により挟持した「片持ち支持状態」で行うことが多く、大変不安定な支持状態のため、研磨の精度を低下させる要因になっていた。
【0021】
又、太陽ローラ素材32の安定が悪いものは、いわゆるセンタレス研削(砥石自身によって太陽ローラを挟み込みながらの研削)の際に、研削砥石との離れ際(研削抵抗がほとんどゼロとなる付近)に太陽ローラ32が微視的に暴れ、ローラ表面精度を悪くすることがあった。
【0022】
又、キャリア6の製造過程においても、軸挿入孔6Aを形成した後に、切削により太陽ローラ規制部材26を設置する開口部6B(図7参照)を形成する必要があり、加工数の増加により製造コストが上昇し、又太陽ローラ規制部材26を開口部6Bに嵌合させ、これが落下しない状態で太陽ローラ2、遊星ローラ4等を組付けなければならないため、単純遊星ローラユニット1の組立が困難であった。
【0023】
本発明は、上記に示したような問題点に鑑みてなされたものであり、製造過程の自動化に貢献して製造コストの低廉化を図ることができる太陽ローラ用素材用いて製造した太陽ローラを備える単純遊星ローラユニットの組立・組付けを容易にする単純遊星ローラユニットの連結構造を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、第1軸及び第2軸を同軸に配置し、摩擦ローラとして、円柱状の大径部の両端側に円柱状の2つの小径部が同軸的且つ一体的に形成されると共に該2つの小径部の外径及び軸方向寸法が互いに一致している太陽ローラ用素材を用いて製造された太陽ローラと、前記円柱状の大径部に形成されたローラ部の外周の接触面に転接する遊星ローラと、該遊星ローラが自身の内周に転接するリングローラと、を備える単純遊星ローラユニットを前記第1軸と第2軸の間に介在させて、前記第1軸と第2軸との間で回転動力を伝達する単純遊星ローラユニットの連結構造であって、前記第1軸を前記太陽ローラの前記2つの小径部の一方に連結すると共に、前記第2軸を前記遊星ローラが保持されるキャリアに連結し、前記第2軸の軸端を前記2つの小径部の他方に当接させることで、前記太陽ローラの軸方向の移動が規制され、且つ前記他方の小径部の径方向外側において、該他方の小径部と前記キャリアとの間に隙間が確保されている構成にしたことによって上記目的を達成するものである。
【0025】
この太陽ローラ用素材によれば、大径部の両端に2つの小径部を備えることで軸方向の重心のバランスをとっているため、一方の小径部の重みによる転倒(太陽ローラ用素材が傾斜して小径部の端部が搬送面に接する状態)を防止することができる。従って、大径部を転がすようにして、太陽ローラ用素材を直線的に滑らかに搬送することができるため、自動搬送及び加工機械への自動挿入を容易に行うことができ、太陽ローラの製造の自動化が達成される。特に、後述するように小径部と大径部の径差を利用したレール搬送を行うことができるようになり、効率を大きく向上させることも可能となる。
【0026】
又、両端の2つの小径部の外径及び軸方向寸法を互いに一致させていることから、結局この太陽ローラ用素材が、大径部の中心を境に軸方向に左右対称な構造となっているため、加工機械への挿入方向を考慮する必要がなくなり、更なる自動化が達成される。つまり、例えば、各太陽ローラ用素材を並列配置して大径部を転がして一直線方向に搬送する場合も、又、太陽ローラ用素材を長手方向に直列的に整列させて、ベルト等によって搬送する場合も、その整列・配置の際に各々の「太陽ローラ用素材の向き」を考慮する必要がなくなる。
【0027】
結果として、加工機械への搬入ミスがなくなり、誤って大径部にスプラインを形成したりすることもなくなって歩留りを高めることが可能になる。
【0028】
更に、この2つの小径部は、大径部の表面を研磨する際の支持部としての役割を有する。つまり、2つの小径部をそれぞれチャック等によって挟持した状態(両持ち支持状態)で安定して大径部の外周を研磨することができるので、研磨の高速度化及び高精度化を達成することができる。
【0029】
なお、太陽ローラ用「素材」とは、太陽ローラの製造過程における一態様を意味する。即ち、この太陽ローラ用素材も実際は円柱状部材から冷間鍛造等によって製造されるものであり、太陽ローラの製造過程における中間体としての意義を有する。
【0030】
この太陽ローラ用素材を利用した太陽ローラの製造方法としては、冷間鍛造又は切削加工のいずれかによって、上記のような太陽ローラ用素材を形成する工程と、転造又は冷間鍛造のいずれかによって、2つの小径部の少なくとも一方の外周面にスプラインを形成する工程と、を有するような場合がある。
【0031】
このような製造方法を採用すれば、太陽ローラ用素材を形成する工程を含めて、太陽ローラが完成するまでの一連の流れ作業を完全に自動化することができるため、大幅なコストの低減が図られると共に大量生産が可能になる。なお、小径部に形成される上記スプラインは、カップリングやホロータイプの軸と周方向に係合可能なものであればよく、軸方向の溝を周方向に一定の間隔で多数形成するものであってもよく、また、1つのキー溝を形成するものであってもよく、更には、小径部の断面を多角形状にするものであってもよい
【0032】
更に、2つの小径部の両方にスプラインを形成することも好ましく、遊星ローラユニットを組立てる際に太陽ローラの設置方向を考慮する必要がなくなるため、この場合も組立の自動化が達成される。
【0033】
この太陽ローラ用素材を用いて製造された太陽ローラは、この太陽ローラを用いた単純遊星ローラユニットを回転軸と連結させる際に、例えば以下のようにして用いられる。
【0034】
図1、図2に示されるように、第1軸A及び第2軸Bを同軸に配置し、摩擦ローラとして、上記の太陽ローラC、太陽ローラCの外周に転接する遊星ローラE、この遊星ローラEが自身の内周に転接するリングローラFを有する単純遊星ローラユニットを第1軸Aと第2軸Bの間に介在させて、第1軸Aと第2軸Bとの間で回転動力を伝達する単純遊星ローラユニットの連結構造がある。
【0035】
ここで、太陽ローラCの2つの小径部の一方C1に第1軸Aを連結すると共に 、遊星ローラEを保持するキャリアDに第2軸Bを連結し、第2軸Bの軸端B1 を2つの小径部の他方C2の端部に当接させて、太陽ローラCの軸方向の移動を 規制する。
【0036】
詳細には、キャリアDの回転中心位置には貫通孔が形成されており、一方からはこの貫通孔に周方向に係合する第2軸が挿入され、他方からは太陽ローラCが周方向に隙間を有しながら途中まで挿入されている。従って、太陽ローラは、第1軸A及び第2軸Bの間に設置されることになり、軸方向の移動が規制されるため、遊星ローラEとの接触状態を維持することができる。
【0037】
結果として、本発明の案出過程の例で示したような太陽ローラ規制部材や、この規制部材のためのキャリアの切削加工が不要になるため、太陽ローラユニット全体の製造コストが低減される。
【0038】
又、太陽ローラCとキャリアDは一定の変速比で相対回転するため、摩擦抵抗を防止するためにも接触面積はできるだけ小さい方が好ましい。本発明の場合は、大径部ではなく小径部の端面が第2軸Bの軸端B1に当接するので、図8に示 したような、大径部が太陽ローラ規制部材に当接する場合と比較して、回転抵抗及び騒音を低減することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】
図3、図4に、本発明の実施形態に係る単純遊星ローラユニット100の連結構造を示す。
【0041】
なお、以下の説明においては、図7、8に示した案出過程の例の構成と同一又は類似の部分には下2桁が同一の番号を付し、明らかな重複説明は省略する。
【0042】
この単純遊星ローラユニットは、摩擦ローラとして、太陽ローラ180と、キャリア182に保持されると共に、太陽ローラ180の外周に転接する遊星ローラ104と、この遊星ローラ104が自身の内周に転接するリングローラ108と、を備えている。キャリア182には、その回転中心位置に第2軸112を挿入可能な軸挿入孔106Aが形成されているが、図7で示したような太陽ローラ規制部材は設けられていない。
【0043】
太陽ローラ180は、外周に遊星ローラ104が転接する接触面128Aを有するローラ部128と、このローラ部128の一方の端部に同軸且つ一体的に設けられ、外周に外スプライン130Aが形成された連結部130と、ローラ部128の他端側に同軸且つ一体的に設けられる小径部184と、を備えており、連結部130はカップリング132を介して第1軸110と連結されている。
【0044】
キャリア182の軸挿入孔106Aには、周方向に大きな遊びを有して小径部184が挿入されており、この小径部184の反対側からは、キャリア182と周方向に係合する第2軸112が挿入されている。従って、太陽ローラ180が軸方向に移動しようとすると、一方では連結部130が第1軸110の軸端に当接し、他方では小径部184が第2軸112の軸端に当接するため、軸方向の移動が規制されている。
【0045】
次に、この太陽ローラ180の製造方法について説明する。
【0046】
まず、図5(A)に示されるように、棒状部材を一定の間隔で切断することによって得られた円柱状部材から、冷間鍛造によって、太陽ローラ用素材190を形成する。この太陽ローラ用素材190は、遊星ローラ104との接触面が(将来)形成され得る円柱状の大径部192と、この大径部192の両端に同軸的且つ一体的に形成される円柱状の2つの小径部184と、を備える。この2つの小径部184は、外径D及び軸方向寸法Sが互いに一致しており、結果として、大径部192の中心を境にして軸方向に対称な形状になっている。
【0047】
次に、転造によって、小径部184の一方の外周面にスプライン130Aを形成し(図5(B))、その後、大径部192の外周面を研磨して接触面128Aを形成し、図3に示す太陽ローラ180を得る。即ち、大径部192が図3に示すローラ部128に対応し、小径部184の一方が図3の連結部130に対応する。
【0048】
この製造方法において採用した太陽ローラ用素材190は左右対称構造であるため、搬送中の転倒(傾いた状態で静止すること)がない。従って、この太陽ローラ用素材190を円滑に搬送することができるため、作業員の監視負担が大幅に低減される。又、スプラインを小径部に形成する転造加工機にこの太陽ローラ用素材190を搬入する際も、(左右対称形状であることから)どちらの小径部184から挿入してもかまわないため、更なる監視負担の軽減及び加工ミスの防止が図られる。又、大径部192と小径部184との径差を利用して、例えば図6で示されるような2本のレール194を用いた搬送を行うこともできるようになる等、搬送装置の構造も単純化できる。
【0049】
結果として、上記のような太陽ローラの製造方法によれば、製造の自動化を大幅に推進することができるため、製造コストが大幅に低減され、且つ短時間に大量の太陽ローラを製造するとができる。
【0050】
次に、上記実施形態で示した単純遊星ローラユニットの連結構造を、ギヤドモータに適用した例について説明する。
【0051】
なお、以下の発明においては、図2及び図3に示した単純遊星ローラユニット100の連結構造と同一又は類似の部分には下2桁が同一の番号を付して、明らかな重複説明を省略する。
【0052】
図7に示すギヤドモータ200は、ケーシング216に収容された単純遊星ローラユニット201と、このケーシング216の一方の端部に一体的に連結されたモータユニット250と、ケーシング216の他方の端部に一体的に設けられた減速ユニット252と、を備える。
【0053】
モータユニット250のモータ軸250A(図3における第1軸110に対応)は、カップリング232を介して太陽ローラ202と連結されている。
【0054】
減速機ユニット252は、キャリア206と連結される入力軸254(図3における第2軸112に対応)と、これと同軸的に配置される出力軸256とを備えている。入力軸254の外周上には、所定位相差(この例では180°)をもって軸方向に隣接して2つの偏心体258A、258Bが嵌合され、これら偏心体258A、258Bが、入力軸254と一体に回転するようになっている。それぞれの偏心体258A、258Bの外周には、ベアリングを介して外歯歯車260A、260Bが設けられている。この外歯歯車260A、260Bは、ケーシング262に一体的に設けられた、入力軸254と同軸上の内歯歯車264に対して内接噛合しており、自己の自由な自転が規制されながら、入力軸254回りを偏心揺動回転する。
【0055】
出力軸256には、軸方向に突出された内ピン256Aが周方向に一定の間隔で設けられており、外歯歯車260A、260Bに形成された内ピン孔266に遊嵌している。そして、この遊嵌状態によって、外歯歯車260A、260Bの偏心成分が吸収され、自転成分のみが出力軸256に伝達されるようになっている。
【0056】
なお、上記のように構成された揺動内接噛合遊星歯車構造は、特願平3−705020号等に示されているように、一般的に広く知られているものであるため、他の構造及び作用等の詳細な説明は省略する。
【0057】
この減速機ユニット252によれば、例えば外歯歯車260A、260Bの歯数をN、内歯歯車264の歯数をN+1とした場合、その歯数差は1である。そのため、入力軸254の1回転毎に、外歯歯車260A、260Bは固定された内歯歯車264に対して1歯分だけずれる(自転する)。このことは、入力軸254の回転が、1/Nの回転に減速されて出力軸256に伝達することを意味する。
【0058】
従って、このギヤドモータ200によれば、シンプルな連結構造の単純遊星ローラユニット201が採用されているため、全体として製造コストが低減されている。
【0059】
【発明の効果】
製造過程を自動化できる太陽ローラ用素材を得ることができ、結果として、この太陽ローラ用素材によって製造された太陽ローラを用いることで、シンプルな単純遊星ローラユニットの連結構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単純遊星ローラユニットの連結構造を概念的に示す部分断面図
【図2】図1のII−II断面図
【図3】本発明の実施形態に係る単純遊星ローラユニットの連結構造を示す部分断面図
【図4】図3のIV−IV断面図
【図5】同単純遊星ローラユニットの太陽ローラの製造工程を示す模式図
【図6】同太陽ローラの製造工程における搬送状態を示す模式図
【図7】同単純遊星ローラユニットの連結構造をギヤドモータに適用した状態を示す部分断面図
【図8】本発明の背景技術となる単純遊星ローラユニットの連結構造を示す部分断面図
【図9】図8のIX−IX断面図
【図10】同単純遊星ローラユニットの太陽ローラの製造工程を示す模式図
【図11】同太陽ローラの転倒状態を示す模式図
【符号の説明】
100、200…単純遊星ローラユニット
104、204…遊星ローラ
106A…軸挿入孔
108、208…リングローラ
110…第1軸
112…第2軸
180、280…太陽ローラ
182、282…キャリア
184…小径部
190…太陽ローラ用素材
192…大径部

Claims (1)

  1. 第1軸及び第2軸を同軸に配置し、
    摩擦ローラとして、円柱状の大径部の両端側に円柱状の2つの小径部が同軸的且つ一体的に形成されると共に該2つの小径部の外径及び軸方向寸法が互いに一致している太陽ローラ用素材を用いて製造された太陽ローラと、前記円柱状の大径部に形成されたローラ部の外周の接触面に転接する遊星ローラと、該遊星ローラが自身の内周に転接するリングローラと、を備える単純遊星ローラユニットを前記第1軸と第2軸の間に介在させて、前記第1軸と第2軸との間で回転動力を伝達する単純遊星ローラユニットの連結構造であって、
    前記第1軸を前記太陽ローラの前記2つの小径部の一方に連結すると共に、前記第2軸を前記遊星ローラが保持されるキャリアに連結し、
    前記第2軸の軸端を前記2つの小径部の他方に当接させることで、前記太陽ローラの軸方向の移動が規制され、且つ
    前記他方の小径部の径方向外側において、該他方の小径部と前記キャリアとの間に隙間が確保されている構成にした
    ことを特徴とする単純遊星ローラユニットの連結構造。
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