JP2002176912A - 保存性レアチーズケーキの製造方法 - Google Patents

保存性レアチーズケーキの製造方法

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JP2002176912A JP2000381456A JP2000381456A JP2002176912A JP 2002176912 A JP2002176912 A JP 2002176912A JP 2000381456 A JP2000381456 A JP 2000381456A JP 2000381456 A JP2000381456 A JP 2000381456A JP 2002176912 A JP2002176912 A JP 2002176912A
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Yoshihide Nakagawa
宜秀 仲川
Masahiro Noguchi
雅広 野口
Mizuho Takayashiki
瑞穂 高屋敷
Shinji Ozaki
真司 小崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、常温で長期間保存すること
ができるレアチーズケーキであって、チーズの風味が良
好で、好適な粘りと弾力性を有し、なめらかな食感を有
する保存性レアチーズケーキの製造方法を提供すること
にある。 【構成】 容器に充填密封された低pHの保存性レアチ
ーズケーキを製造する方法であって、加熱溶解させたp
H3.0〜3.8のチーズに、キサンタンガム、ローカ
ストビーンガム、pH緩衝能を有する塩類を含むゲル化
剤配合を添加し、均一に混合して低pHの原料混合物を
調製した後、この原料混合物を加熱殺菌処理することを
特徴とする保存性レアチーズケーキの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存性レアチーズ
ケーキの製造方法に関する。さらに詳細には、長期間常
温保存し得るレアチーズケーキであって、チーズの風味
が良好で、好適な粘りと弾力性を有し、なめらかな食感
の保存性レアチーズケーキを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、クリームチーズ等の柔らかい
チーズと、ゼラチン等のゲル化剤溶液、砂糖、果汁等を
混合して型に入れ、冷却固化させてチーズケーキを作る
ことが知られている(特許第2936275号公報、特
開平7−313054号公報、特開2000−2453
42号公報)。
【0003】特許第2936275号公報には、あらか
じめゲル化剤、乳製品(ヨーグルトおよびチーズを除
く)、糖類、水の混合物を65℃〜85℃の範囲で加熱
溶解して、これをpH調整剤でpH5.0〜7.0にな
るように調整した後、ヨーグルト又はチーズの単体、あ
るいはその混合物を添加し分散溶解させることを特徴と
する酸性デザートの製造方法が記載されている。そし
て、この方法により保存性の高い酸性デザートを提供す
る場合は、高温短時間殺菌又は超高温短時間殺菌(実施
例1では150℃、3秒間)を施すとされている。しか
し、高温短時間殺菌又は超高温短時間殺菌を施すと、チ
ーズの風味が変質するという問題があった。
【0004】また、特開平7−313054号公報に
は、少なくとも20重量%のチーズ、卵白由来のタンパ
ク質含有量換算で少なくとも0.4重量%の卵白原料及
びゲル化剤の少なくとも3成分からなり、品温70℃に
おける粘度が少なくとも10000cpの流動体であっ
て、常温において固形状であることを特徴とするチーズ
ケーキ様食品が記載されている。しかし、このチーズケ
ーキ様食品の保存性は、10℃で6ヶ月保存可能である
と報告されているだけである(各実施例)。従って、さ
らに高温域で長期間保存しようとすると、食品衛生上、
加熱殺菌処理を施すことが望ましい。しかし、加熱殺菌
処理を施すと、熱によるチーズ風味の変質、蛋白質の凝
集による食感のザラつき等の問題が発生する。
【0005】また、特開2000−245342号公報
には、固形分中の脂肪率4%以上である軟質ナチュラル
チーズを20重量%以上及び化工澱粉を0.5重量%以
上含有し、水分率が75%以下であることを特徴とする
ポーションタイプのチーズケーキ様食品が記載されてい
る。さらに、最終製品のpHを3.8になるまで調整し
てもよいことと、ローカストビーンガム、キサンタンガ
ム等の安定剤を用いてチーズミックスの充填時の物性を
改良することも記載されている。しかし、このチーズケ
ーキ様食品も、10℃程度の比較的低温域で6ヶ月保存
可能と報告されているにすぎない(実施例)。従って、
さらに高温域で長期間保存しようとすると、食品衛生
上、加熱殺菌処理を施すことが必要となる。しかし、加
熱殺菌処理を施すと、熱によるチーズ風味の変質、蛋白
質の凝集による食感のザラつき等の問題が発生する。
【0006】このように、常温であっても8ヶ月〜10
ヶ月間保存することができ、チーズの風味が良好で、な
めらかな食感を有するレアチーズケーキを製造する方法
は、今まで提案されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、チー
ズの風味が良好で、好適な粘りと弾力性を有し、なめら
かな食感の保存性レアチーズケーキの製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、まずレア
チーズケーキとして好適な粘りと弾力性のある食感を付
与するために検討を重ね、キサンタンガムとローカスト
ビーンガムをゲル化剤として用いることにより、上記食
感を有するレアチーズケーキが得られるという知見を得
た。次に、チーズの風味を維持するために、チーズ、キ
サンタンガム、ローカストビーンガムを含むレアチーズ
ケーキ原料のpHを3.0〜3.8に調整して比較的低
温で加熱殺菌処理することによりレアチーズケーキを製
造した。このレアチーズケーキはチーズの風味が良好で
あったが、その食感は、粘りと弾力性に欠けるものであ
った。
【0009】そこで、さらに本発明者らが検討を重ねた
結果、あらかじめpH3.0〜3.8に調整したチーズ
に、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びpH緩
衝能を有する塩類を含むゲル化剤配合を添加することに
より、チーズの風味が良好で、好適な粘りと弾力性を有
し、なめらかな食感のレアチーズケーキが得られるとい
う知見を得た。
【0010】上記知見に基づく本発明は、容器に充填密
封された低pHの保存性レアチーズケーキを製造する方
法であって、加熱溶解させたpH3.0〜3.8のチー
ズに、キサンタンガム、ローカストビーンガム、pH緩
衝能を有する塩類を含むゲル化剤配合を添加し、均一に
混合して低pHの原料混合物を調製した後、この原料混
合物を加熱殺菌処理することを特徴とする保存性レアチ
ーズケーキの製造方法を要旨とする。
【0011】また、本発明の別の要旨は、上記保存性レ
アチーズケーキの製造方法において、原料混合物に均質
化処理を施すことを特徴とする保存性レアチーズケーキ
の製造方法である。
【0012】また、本発明の別の要旨は、上記保存性レ
アチーズケーキの製造方法において、原料混合物に寒天
を0.01〜0.04重量%添加することを特徴とする
保存性レアチーズケーキの製造方法である。
【0013】
【発明の実施の態様】本発明にいうレアチーズケーキ
は、チーズと、さらに必要に応じてチーズ以外の乳成分
(牛乳、発酵乳、クリーム、粉乳など)、油脂、甘味
料、酸味料、果汁、果肉、酒類、香料等を含む原料をゲ
ル化剤で固めた未焼成の低pH固形状デザートである。
【0014】本発明で使用するチーズは、目的とする風
味に応じて選択使用すればよい。例えば、クリーム、カ
ッテージ、クワルク、モッツァレラ、ハント、カマンベ
ール、ブリー、チルジット、ミュンスター、ブリック、
ロックホール、ブルー、ゴルゴンゾーラ、スチルトン、
ゴータ、チェダー、プロボロン、エダム、エメンター
ル、パルメザン、ロマーノ、ホエーチーズ、ヌシャーテ
ル等が挙げられる。本発明では、これらを1種あるいは
2種以上混合して用いればよい。また、上記チーズの量
は、チーズ風味を付与し得る範囲であればよく、最終的
に得られるレアチーズケーキの量を基準にして5重量%
〜60重量%、さらには10重量%〜40重量%とする
ことが好ましい。
【0015】本発明では、まずpH3.0〜pH3.8
の加熱溶融チーズを調製する。これによって、加熱殺菌
条件が緩和され、チーズ風味が良好なレアチーズケーキ
が得られる。この加熱溶融チーズを調製するにあたって
は、チーズを加熱融解させた後に、酸、低pH果汁等を
添加してpHを調整するか、あるいは、あらかじめチー
ズと酸、低pH果汁等を混合してpHを調整した後、チ
ーズを加熱融解してもよい。チーズの加熱温度は、65
℃以下、さらには60℃以下であってチーズが溶解し得
る温度でよい。
【0016】チーズのpHを調整する酸は、食品に添加
可能なものであればよく、クエン酸、グルコン酸、アス
コルビン酸、酒石酸、フィチン酸、リンゴ酸、フマル酸
等の有機酸、リン酸等の無機酸を適宜用いればよい。ま
た、低pHの果汁としては、レモン、リンゴ、いちご果
汁等が挙げられる。上記の酸あるいは果汁を添加する量
は、チーズのpHが3.0〜3.8に調整し得る量であ
ればよい。
【0017】これとは別に、キサンタンガム、ローカス
トビーンガム、pH緩衝能を有する塩類を含むゲル化剤
配合を調製する。このゲル化剤配合を用いることによ
り、最終的に好適な粘りと弾力性を有するレアチーズケ
ーキが得られる。その作用は次の通りである。pH3.
0〜3.8の加熱溶融チーズにキサンタンガム及びロー
カストビーンガムを添加すると、キサンタンガム及びロ
ーカストビーンガムがチーズのpHに影響されて変質す
る。そのため、キサンタンガムとローカストビーンガム
は所定の強度のゲルを形成し難くなり、好適な粘りと弾
力性をレアチーズケーキに付与できない。しかし、pH
緩衝能を有する塩類をゲル化剤配合に添加すると、キサ
ンタンガムとローカストビーンガムが低pHのチーズ中
でもゲル形成能を維持し、所定の強度のゲルを形成し得
るので、好適な粘りと弾力性を有するレアチーズケーキ
が得られる。
【0018】ゲル化剤配合に添加するキサンタンガムと
ローカストビーンガムの量は、両者が作用してゲルを形
成し得る量であればよい。原料混合物の量を基準にする
と、キサンタンガムは0.1重量%〜1.0重量%、さ
らには0.2重量%〜0.5重量%が好適であり、ロー
カストビーンガム0.1重量%〜1.0重量%、さらに
は0.2重量%〜0.5重量%好適である。
【0019】pH緩衝能を有する塩類としては、食品に
添加可能な塩類から適宜選択すればよく、例えばクエン
酸ナトリウム、フィチン酸ナトリウム、グルコン酸ナト
リウム、リン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウ
ム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、フマル酸
ナトリウム等の有機酸塩、リン酸三カリウム、リン酸三
カルシウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリ
ウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カリウム等の
リン酸塩、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩等の無機酸塩
を用いることができる。特に、食味への影響が少なく、
pH緩衝能も高いという点で、クエン酸ナトリウムを用
いることが好ましい。上記塩類の量は、原料混合物の量
を基準として、0.05重量%〜0.5重量%となるよ
うにゲル化剤配合に添加すればよい。
【0020】なお、ゲル化剤配合は、pH6.0〜pH
9.0、さらにはpH7.0〜pH8.0であることが
好ましい。これによって、ゲル化剤配合を調整した後加
熱溶融したチーズと混合するまでの間にキサンタンガム
とローカストビーンガムが変質するのを防止し、より一
層独特の粘りと弾力性のあるレアチーズケーキが得られ
る。
【0021】ゲル化剤配合を調製するにあたっては、キ
サンタンガム、ローカストビーンガム及びpH緩衝能を
有する塩類を均一に混合することできればよい。例え
ば、キサンタンガム、ローカストビーンガム及びpH緩
衝能を有する塩類を水に添加し、混合しながらキサンタ
ンガム、ローカストビーンガムの溶解温度、好ましくは
85℃以上に加熱し、均一にすればよい。
【0022】次に、加熱溶融チーズとゲル化剤配合を混
合して低pHの原料混合物を調製する。上記原料混合物
のpHは、中性よりも低ければよいが、より好ましく
は、pH4.5以下、さらには3.0〜3.8に調整す
るのがよい。これにより、後述の加熱殺菌処理条件を緩
和し、風味、食感の良好なレアチーズケーキを得ること
ができる。
【0023】なお、この混合と同時又は混合後に、必要
に応じて各種原料を添加してもよい。例えば、牛乳、ク
リーム、発酵乳、粉乳等の乳原料(但しチーズを除
く)、ショ糖、トレハロース、スクラロース、ソルビト
ール、アスパルテーム、ステビア等の甘味料、有機酸又
は無機酸あるいはそれらの塩、植物性油脂、リキュール
類、ペースト状の果肉、フレーバー、色素、各種ミネラ
ル、あるいは適宜大きさのカット果肉等の固形物等を適
宜添加してもよい。
【0024】本発明では、特にスクラロースを添加する
ことが好ましい。これによって、レアチーズケーキの酸
味を緩和し得る。スクラロースを添加する場合、その量
は、レアチーズケーキに対して0.001重量%〜0.
01重量%とすることが好ましい。
【0025】本発明では、原料混合物に微量の寒天を添
加することが好ましい。これによって、混合操作中の原
料混合物に混入した気泡を抜け易くし、最終的に得られ
るレアチーズケーキの表面に気泡痕が残るのを防止し
て、均一な外観を有するレアチーズケーキを得ることが
できる。原料混合物に寒天を添加する場合、その量は原
料混合物に対して0.01重量%〜0.04重量%とす
ることが好ましい。寒天の量が0.01重量%未満の場
合は、レアチーズケーキの表面に形成される気泡痕が多
くなる傾向にある。一方、0.04重量%を超える場合
には、寒天の食感が現われ始め、レアチーズケーキとし
て好適な粘りと弾力性が低減する傾向にある。
【0026】なお、原料混合物を調製するにあたって
は、原料の混合時又は混合後に、ホモジナイザー、ホモ
ミキサー等の均質化手段を用いて均質化処理を施すこと
が好ましい。これによって、さらになめらかな食感を有
するレアチーズケーキが得られる。
【0027】次に、原料混合物に加熱殺菌処理を施す。
本発明では、原料混合物のpHが低いことから、当該原
料混合物の加熱殺菌処理の条件を緩和することができ
る。具体的には、85℃〜95℃、30分〜120分と
いう常温流通品としては比較的軽度な条件の加熱殺菌処
理を施すだけで、常温で8ヶ月〜10ヶ月間保存可能な
レアチーズケーキが得られる。加熱殺菌処理は、原料混
合物を容器に充填密封した後に行ってもよいし、原料混
合物を加熱殺菌処理した後、無菌的に容器に充填密封し
てもよい。加熱殺菌処理後、原料混合物を冷却しゲル化
させることにより、保存性レアチーズケーキが得られ
る。なお、原料混合物を冷却ゲル化させるにあたって
は、加熱殺菌後に室温で放置してもよいし、あるいは原
料混合物を冷水中、冷蔵庫内等の低温雰囲気で保持して
積極的に冷却し、速やかにゲル化させてもよい。
【0028】以上の工程によって得られる保存性レアチ
ーズケーキは、常温でも6ヶ月以上、さらには8ヶ月〜
10ヶ月間保存することができ、しかもチーズの風味が
良好に維持されており、レアチーズケーキとして好適な
粘りと弾力性を有するなめらかな食感のものである。
【0029】
【実施例1】ナチュラルチーズ20重量部、油脂加工品
(発酵乳50重量%と植物性油脂50重量%の混合品)
25重量部、グルコン酸2.0重量部、クエン酸0.2
重量部を混合した後、この混合物を60℃に昇温させて
チーズを溶解させ、加熱溶解チーズ47.2重量部を得
た。この加熱溶解チーズのpHを測定したところ、pH
3.5であった。これとは別に、キサンタンガム0.4
5重量部、ローカストビーンガム0.45重量部、ショ
糖10重量部、スクラロース0.002重量部及びクエ
ン酸ナトリウム0.1重量部を、水33.5398重量
部と混合し、この混合物を85℃に加熱してゲル化剤配
合46.4重量部を得た。このゲル化剤配合はpH7.
4であった。次に、上記加熱溶解チーズ(品温60℃)
とゲル化剤配合(品温60℃)を混合し、さらにイチゴ
果肉6重量部、フレーバー0.35重量部、色素0.0
5重量部を添加し、均一になるまで混合し、原料混合物
100重量部を調製した。この原料混合物のpHは3.
8であった。次いで、上記原料混合物を、カップ状容器
に充填密封した後、95℃の熱水中に22分間浸漬して
加熱殺菌処理を施した。加熱殺菌処理後、10℃の水に
浸漬して冷却し、カップ入りいちご風味レアチーズケー
キを得た。このレアチーズケーキを20℃で8ヶ月間保
存試験した後、容器を開封し、中のレアチーズケーキを
喫食したところ、チーズの強い香りが維持されていた。
しかも舌触りがなめらかで、独特の粘りと弾力性を有す
る良好な食感であった。なお、このレアチーズケーキの
表面を見たところ、蛋白質の凝集物は確認されず、微小
な気泡痕がわずかに確認された。
【0030】
【実施例2】チーズとゲル化剤配合を混合して得られた
原料混合物に、ホモミキサー(特殊機化(株)製、TK
オートホモミキサー、回転数5000rpm、処理時品
温50℃〜70℃、10分間処理)で均質化処理を施し
た点を除き、実施例1と同様にして、容器入りイチゴ風
味レアチーズケーキを製造した。このレアチーズケーキ
を実施例1と同様にして保存試験した後、容器を開封
し、中のレアチーズケーキを喫食したところ、チーズの
強い香りが維持されていた。また、実施例1品よりもさ
らに舌触りがなめらかであった。また、独特の粘りと弾
力性を有し、なめらかな食感であった。なお、このレア
チーズケーキの表面には蛋白質の凝集物なかったが、微
小な気泡痕がわずかに残っていた。
【0031】
【実施例3】実施例1において、原料混合物に寒天0.
03重量部を添加した点を除き、実施例1同様にして、
容器入りイチゴ風味レアチーズケーキを製造した。次い
で、このレアチーズケーキを実施例1と同様にして保存
試験した。その後、容器を開封し、中のレアチーズケー
キの外観を観察したところ、このレアチーズケーキの表
面には気泡痕が全く認められず、実施例1品、実施例2
品よりもなめらかな外観であった。チーズを低pHで加
熱したことにより発生すると思われた蛋白質の凝集物も
なかった。次に、このレアチーズケーキを喫食したとこ
ろ、チーズの強い香りが維持されていた。さらに寒天を
含むにもかかわらず、キサンタンガムとローカストビー
ンガムにより形成されたゲルの粘りと弾力性のある、な
めらかな食感であった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、常温での長期間保存が
可能であり、チーズの風味が良好で、好適な粘りと弾力
性を有するなめらかな食感のレアチーズケーキを製造す
ることができる。
【0033】また、原料混合物に均質化処理を施すこと
により、より一層なめらかな食感の保存性レアチーズケ
ーキを製造することができる。
【0034】さらに、本発明において、原料混合物に微
量の寒天を配合することにより、好適な粘りと弾力性を
有するなめらかな食感と、均一な外観を有する保存性レ
アチーズケーキを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小崎 真司 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内 Fターム(参考) 4B001 AC20 AC99 BC01 BC13 EC99 4B014 GB11 GG17 GK08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器に充填密封された低pHの保存性レ
    アチーズケーキを製造する方法であって、加熱溶解させ
    たpH3.0〜3.8のチーズに、キサンタンガム、ロ
    ーカストビーンガム、pH緩衝能を有する塩類を含むゲ
    ル化剤配合を添加し、均一に混合して低pHの原料混合
    物を調製した後、この原料混合物を加熱殺菌処理するこ
    とを特徴とする保存性レアチーズケーキの製造方法。
  2. 【請求項2】 原料混合物に均質化処理を施すことを特
    徴とする請求項1に記載の保存性レアチーズケーキの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 原料混合物に、寒天を0.01〜0.0
    4重量%添加することを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の保存性レアチーズケーキの製造方法。
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