JP2002175852A - 端子接続構造 - Google Patents

端子接続構造

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JP2002175852A
JP2002175852A JP2000374369A JP2000374369A JP2002175852A JP 2002175852 A JP2002175852 A JP 2002175852A JP 2000374369 A JP2000374369 A JP 2000374369A JP 2000374369 A JP2000374369 A JP 2000374369A JP 2002175852 A JP2002175852 A JP 2002175852A
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JP2000374369A
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Takayoshi Minoura
孝芳 箕浦
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/02Contact members
    • H01R13/10Sockets for co-operation with pins or blades
    • H01R13/11Resilient sockets
    • H01R13/115U-shaped sockets having inwardly bent legs, e.g. spade type

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  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 雌端子に雄端子を挿入して電気的な接続を行
なう際に、雌端子の変形を防止し、安定した電気的接続
が為されることを目的とした端子接続構造に関するもの
を提供する。 【解決手段】 基板2cの両側に一対の弾性接触片2d
が備えられた雌端子2と、この雌端子2に対する収容室
1dが設けられたハウジング1と、雌端子2に接続され
る雄端子3aとを備える端子接続構造5において、収容
室1d内に、一対の弾性接触片2dの変形を防止する突
出部20が設けられ、この突出部20は一対の弾性接触
片2dの間に位置し、且つ、一対の弾性接触片2dに接
触した状態の相手側の雄端子3aに対向して位置し、雄
端子3aに当接可能である端子接続構造5とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内に収
容された雌端子に、雄端子を挿入して電気的な接続を行
なう際に、ばね特性を備える雌端子の弾性接触片に発生
し易い変形を防止した端子接続構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、雌端子2′の一種である中継端
子2′としてF−F端子2′を示した斜視図である。F
−F端子について簡単に説明すると、F−F端子とは端
子の両末端に雌嵌合部を備える端子であり、接続する部
品により、例えば、バスバーとヒューズとを接続するた
めのヒューズ用F−F端子、バスバーとリレーとを接続
するためのリレー用F−F端子などのように使い分けら
れている。F−F端子の「F」の由来は、外来語のフィ
メールを指し雌を意味している。また、バスバーはブス
バーと呼んでもよい。
【0003】図6に示されるF−F端子2′について詳
しく説明すると、F−F端子2′は、基板2cと、この
基板2cを折曲部2fで折り曲げて形成される一対の弾
性接触片2d、2d′とから構成される。一対の弾性接
触片2d、2d′は、折曲部2fの位置において、基板
2cの平面部分より約90°の角度でほぼ直角に折り曲
げられて、その後、一対の弾性接触片2d、2d′は約
180°ほど円弧状にカーブを描きながら湾曲するよう
にして折り返されて形成されている。そして弾性接触片
2d、2d′の先端部2gは基板2cに向けられてい
る。このようにして、弾性接触片2d、2d′はカール
するようにして形成されている。
【0004】一対の弾性接触片2d、2d′の先端部2
gと、基板2cとの間は、F−F端子2′にリレー用の
端子や、ヒューズ用の端子、バスバーの端子などの雄端
子が挿入されると共に、雌端子が雄端子を挟持できる程
度の適度な隙間が空くように、一定の距離Y2をとるよ
うにして設定されている。
【0005】このような一対の弾性接触片2d、2d′
は、基板2cの両端に2ヶ所ほど設けられて、F−F端
子2′は、ヒューズ側接触部2a′とバスバー側接触部
2bとを備えている。ヒューズ側接触部2a′とバスバ
ー側接触部2bとの間に、これらの2つの接触部2
a′、2bとを結ぶ連接部2eが形成されている。
【0006】図7の(a)は、バスバーの端子4、およ
びヒューズFより伸びる雄端子3cを、中継端子2′で
あるF−F端子2′のヒューズ側接触部2a′に挿入し
た状態を示した従来の縦断面図である。図7の(b)お
よび図7の(c)は、図7の(a)に示されるF−F端
子2′のヒューズ側接触部2a′と、ヒューズFより伸
びる雄端子3cとに、こじりが生じた状態の説明図であ
る。
【0007】図7の(a)に示されるように、中継端子
2′であるF−F端子2′は、基板2cと、弾性接触片
2d、2d′、と連接部2eとを備え、ヒューズ側接触
部2a′とバスバー側接触部2bとを構成している。こ
のようなF−F端子2′に、ヒューズFより伸びてきて
タブ3dが設けられた雄端子3cと、配線板より伸びて
きてタブ4aが設けられたバスバーの端子4とが挿入さ
れて電気的な接続がなされている。図7の(a)の取付
状態は、F−F端子2′にヒューズFより伸びる雄端子
3cと、バスバーの端子4とが正常な状態で嵌合されて
電気的な接続が行なわれた状態のものである。
【0008】図8の(a)は、従来の端子接続構造5を
示す断面図であり、図8の(b)は、図8の(a)に示
される端子接続構造5に、こじりが生じた状態を示した
説明図である。図7の(a)に示されるF−F端子2′
が、図8の(a)および(b)に示されるハウジング1
に収められ、このF−F端子2′に、ヒューズから伸び
る雄端子3cが挿入されている。図8の(a)の取付状
態は、F−F端子2′にヒューズFより伸びる雄端子3
cが正常な状態で嵌合されて電気的な接続が行なわれた
状態のものである。
【0009】図8の(a)および(b)に示されるよう
に、ハウジング1は、側壁10a′〜10d′によって
四方が取り囲まれるようにして形成され、また、側壁1
0a′〜10d′の内部は、平面形状をした内壁面11
a′〜11d′が設けられている。このようにしてハウ
ジング1内に断面略矩形をした収容室1d″が形成され
ている。
【0010】図8の(a)および(b)に示されるF−
F端子2′は、図6に示されるF−F端子2′のヒュー
ズ側接続部2a′の断面図を示したものである。また、
図8の(a)および(b)に示される雄端子3cは、図
7の(a)に示されるヒューズFより伸びる雄端子3c
の断面図である。
【0011】図8の(a)に示されるように、雄端子3
cを構成する本体3eの電気接触部3fの部位におい
て、雄端子3cがF−F端子2′の弾性接触片2dの先
端部2gと、F−F端子2′の基板2cとに挟まれて、
電気的に接触した状態となっている。このようなF−F
端子2′の基板2cは、ハウジング1に設けられた収容
室1d″の内壁面11b′と接触した状態となってい
る。
【0012】一方、従来技術として、例えば、実開平5
−53159号が挙げられる。実開平5−53159号
は、ブスバー配線板における雄型端子部への中継端子の
誤挿入を確実に防止し得る中継端子の誤挿入防止構造を
提供することを目的としたものである。そのような目的
を達成するために、中継端子を雄型端子部に誤挿入する
と、中継端子が乗り上げるように、最上層の絶縁板に誤
挿入防止リブを突設した中継端子の誤挿入防止構造が紹
介されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ジャンクションボック
ス(J/Bと省略する)もしくはリレーボックス(R/
Bと省略する)などの電気接続箱を構成するアッパカバ
ーに、リレー、ヒューズFなどを組み付ける際に、図7
の(b)もしくは(c)で示されるように、F−F端子
2′にP1方向もしくはP2方向にこじられるようにし
て力が加えられた場合に、F−F端子2′のばね部すな
わち弾性接触片2dが変形し、接触部位間の寸法が大き
くなってしまい、これにより弾性接触片2dの接触荷重
が小さくなり、そのために発熱、回路的な不導通などの
問題が発生することがあった。
【0014】これについて、図7の(b)もしくは
(c)と共に詳しく説明すると、バスバーの端子4に取
り付けられたF−F端子2′に、ヒューズFを取り付け
ようとする際に、不用意にヒューズFをP1方向もしく
はP2方向に押し付けながらF−F端子2′に挿入しよ
うとすると、弾性接触片2dの湾曲してばね特性を有す
る部位に無理な大きな力が加わり、弾性接触片2dにこ
じれが発生していた。
【0015】図7の(b)もしくは(c)に示されるこ
じれの発生した状態について、図8の(b)に基づいて
更に説明する。従来、F−F端子2′と、J/Bもしく
はR/Bなどのアッパカバーに設けられたハウジング1
の形状は、図8の(a)および(b)に示されるような
形状となっているため、F−F端子2′がこじられる
と、図8の(b)のように眼鏡状をした円弧状のばね先
端部2gすなわち弾性接触片2dの先端部2gが、雄端
子3cによって一対の弾性接触片2dを押し潰そうとす
る方向に押されて、一対の円弧状をしたばね部すなわち
一対の弾性接触片2dは塑性変形されていた。
【0016】このように、F−F端子2′などの雌端子
2′に雄端子3cを挿入して電気的な接続を行なおうと
する際に、こじれの状態が甚だ大きくなった場合は、雌
端子2′の弾性接触片2dに塑性変形が発生してしま
う。弾性接触片2dに塑性変形が発生してしまうと復元
力が伴わなくなってしまい、F−F端子2′などの雌端
子2′の弾性接触片2dは、ヒューズFなどの雄端子3
cを良好に挟持できなくなってしまうため、結果として
電気的な接触不良を招くことがあった。このような現象
は、ヒューズFをF−F端子2′に取り付ける際に多く
発生しやすいものと考えられる。
【0017】本発明は、雌端子に雄端子を挿入して電気
的な接続を行なう際に、雌端子の変形を防止することを
目的とした端子接続構造に係わるものを提供することに
ある。具体的には、自動車用のジャンクションボックス
もしくはリレーボックスなどにおいて、雌端子の一種で
ある中継端子と雄端子とを電気的に接続する際に、眼鏡
形状をした中継端子が嵌合相手部材の雄端子によってこ
じられてしまい、これによって中継端子の弾性接触片が
変形してしまい、安定した電気的接続が行なえなくなる
という不具合の発生を未然に防止することを目的とした
端子接続構造に関するものを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、基板の両側に一対の弾性接
触片が備えられた雌端子と、この雌端子に対する収容室
が設けられたハウジングと、この雌端子に接続される雄
端子とを備える端子接続構造において、収容室内に、一
対の弾性接触片の変形を防止する突出部が設けられ、こ
の突出部は一対の弾性接触片の間に位置し、且つ、一対
の弾性接触片に接触した状態の相手側の雄端子に対向し
て位置し、雄端子に当接可能である端子接続構造とした
のである。
【0019】このような手段を採用すれば、雌端子を備
えるハウジングに雄端子を挿入して電気的な接続を行な
うにあたって、雌端子と雄端子の間で、こじりが生じよ
うとしても、雄端子はハウジングの内壁面に設けられた
突出部と当接されるため、雌端子に無理な力が加わら
ず、雌端子の変形を防止することができる。従って、安
定して電気的接続を行なえる端子接続構造に係わるもの
を提供することができる。
【0020】従来の雌端子の収容されたハウジングであ
ると、雌端子と雄端子との間に、こじりが生じてしまお
うとする際に、雌端子の弾性接触片がハウジングの内壁
面と強く当接していた。このように雌端子の弾性接触片
に無理な力が集中してかかると、雌端子の弾性接触片が
塑性変形してしまい、弾性接触片にばねとしての復元力
が働かなくなる。その結果、接触荷重が小さくなって雌
端子が雄端子を確実に挟持することができなくなり、雌
端子と雄端子との間に電気的な接触不良が生じてしまう
という不具合を招いていた。
【0021】しかし、本発明を採用することで、雌端子
と雄端子とを接続する際に、こじりが生じてしまおうと
しても、ハウジングの収容室の内壁面に設けられた突出
部と雄端子とが当接して大きな力を受けるので、雌端子
に過大な力が加わることはない。従って雌端子の弾性接
触片が塑性変形してしまい、前記電気的な接触不良が発
生してしまうということはない。
【0022】更に、上述した手段を採用することによ
り、雌端子をハウジングの収容室へ挿入して取り付ける
際に、収容室内に設けられた突出部によって、雌端子に
設けられた一対の弾性接触片が案内されるので、雌端子
はハウジングの収容室内へ定められた方向に収められる
ことになる。従って、雌端子と雄端子とは互いに干渉さ
れることなく、予め定められた通りにスムーズに雄雌結
合されるため、容易で確実な所望の電気的接続を行なう
ことが可能となる。
【0023】これについて具体的に説明すると、従来の
構造の端子接続構造である場合、ハウジングの収容室に
雌端子を挿入する際に、雌端子が誤った方向のまま、ハ
ウジングの収容室に収められてしまうこともあった。誤
った方向のままで雌端子がハウジングの収容室内に挿入
された状態であると、次に雌端子に雄端子を挿入して電
気的な接続を行なおうとする際に、雄端子の本体と雌端
子の弾性接触片とが、ぶつかり合う等して所望の雄雌結
合ができなくなるという不具合の発生が心配される。
【0024】このようになると、再度、端子接続構造を
含めた周辺部分を分解するなどして点検し直す必要性が
生じていた。また互いにぶつかり合った雌端子、雄端子
は、塑性変形されていることも考えられるので、雌端
子、雄端子とも交換しなければならない事もあり、歩留
り性が悪く、また組み立て工程の点からも効率的ではな
かった。
【0025】仮に、ハウジングの収容室に誤った方向の
ままで取り付けられた雌端子と、雄端子との接続が無理
に為されたとしても、所定の状態の雄雌結合ではなく、
雌端子、雄端子とも異常変形されるなどして、互いに干
渉し合った状態のままで接続されることになるので、安
定した電気的接続は望めない。
【0026】このような状態において電気的な接触不良
が生じた場合、再度、端子接続構造を含む各周辺部を分
解・点検し、不具合箇所を見つけて修理するなどの処置
をとらなければならず、このような作業は作業者にとっ
て多大な負担であり非効率であった。また、無理に雄雌
結合された雌端子、雄端子に塑性変形が生じていること
も考えられ、これらの端子を含めた周辺部品を交換する
などして修理をしなければならず、このため各部品に無
駄が生じ、歩留りの点からも好ましいものではなかっ
た。
【0027】しかし、本発明を採用することで、雌端子
は、予め定められた通りの方向でハウジングの収容室に
取り付けられるため、上述した各不具合発生の心配は無
くなり、組み付け性、歩留り性に優れた端子接続構造を
備えるものを提供することが可能となる。
【0028】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
端子接続構造に係る発明であって、前記突出部は、前記
雄端子の長手方向に沿って形成されたリブであり、この
リブに沿って雄端子の電気接触部が当接される端子接続
構造としたのである。
【0029】このような手段を採用すれば、雄端子の電
気接触部とリブとが、均一で一様な当たり方をするの
で、雌端子と雄端子とを接続する際に、こじりが生じよ
うとしても、雄端子に無理な力が加わって雄端子が変形
してしまうということもない。ハウジングの収容室に設
けられたリブが点接触に近似した形状であると、点接触
の部分にこじりによる曲げ応力が集中してしまい、これ
により雄端子が変形してしまうことも考えられる。
【0030】しかし、本発明では、前記突出部は、雄端
子の長手方向に沿って形成されたリブとし、このリブに
沿って雄端子の電気接触部が当接されるようにしたの
で、ハウジングの収容室に設けられたリブと雄端子と
は、面当たりの状態となり、雄端子に過度の応力集中が
発生してしまうこともない。従って雄端子の変形に起因
した雌端子と雄端子との電気的な接触不良の発生を防止
することができる。
【0031】請求項3に係る発明は、請求項1または2
に記載の端子接続構造に係る発明であって、前記突出部
の先端と前記相手側の雄端子とのなす隙間は、前記一対
の弾性接触片の弾性変形の範囲内のものである端子接続
構造としたのである。
【0032】このような手段を採用すれば、雄端子を雌
端子に挿入して電気的な接続を行なう際に、雌端子と雄
端子との間に発生しようとするこじりを抑えつつ、ハウ
ジングの収容室に収められた雌端子に、雄端子を容易に
挿入して電気的な接続を行なうことができる。
【0033】前記隙間は、ハウジングの成形可能な範囲
の隙間量にし、また、ハウジングの成形などによる寸法
公差によって、ハウジングの収容室に収められた雌端子
に雄端子が挿入しづらくならない程度の隙間量に設定す
る。この隙間量は、少ないほうが雌端子と雄端子とを接
続する際に、こじりの発生をより抑えることができる。
【0034】しかし、ハウジングと、雌端子と、雄端子
とを組み合わせて端子接続構造を構成する際に、これら
の各部品の各種・各部の寸法公差の積算分を見込んで考
慮すると、前記隙間量を甚だしく少なくなるように設定
することは、雄端子が雌端子に挿入しづらくなったり、
また挿入できなくなって、雌端子と雄端子とを電気的に
接続することができないという不具合を招いてしまうと
いうことも考えられる。
【0035】例えば端子を複数以上備えるヒューズもし
くはリレーが組み付けられる端子接続構造のものであれ
ば、各端子間の許容寸法誤差の積算量も加えられること
になるので累積誤差は増し、前述した不具合は、より顕
著に発生しやすくなることも考えられる。
【0036】このような不具合を招かないためにも、本
発明を採用することで、ハウジングの収容室に収められ
た雌端子に雄端子を挿入して電気的な接続を行なう際
に、ハウジングの収容室に設けられた突出部の先端と、
雄端子の電気接続部とが当接しても、雌端子の弾性接触
片は、ハウジングの収容室を構成する内壁面と当接しな
いようにしている。
【0037】このようにすれば、雄端子を雌端子に容易
に挿入して電気的な接続を行なうことができると共に、
接続時に起こり易いこじりによって雌端子の弾性接触片
に変形が生じることもなく、これによる電気的な接触不
良が発生することもない。
【0038】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
端子接続構造に係る発明であって、前記突出部の前記先
端から、この先端に対向した前記収容室の内壁面までの
距離は、前記雌端子の前記基板の板厚と、前記雄端子の
板厚と、突出部の先端と雄端子とのなす前記隙間との総
和である端子接続構造としたのである。
【0039】このような手段を採用すれば、収容室が設
けられたハウジングに、雄端子などの相手側の端子に取
り付けられた雌端子を収容室に簡単に挿入することがで
き、しかも適度な前記隙間があるので、取付誤差などを
前記隙間で吸収しつつ、ハウジングと、雌端子と、雄端
子とを容易にしかも迅速に組み付けることができる。
【0040】先にも記したように、ハウジングと、雌端
子と、雄端子とを組み付ける際に、夫々の部品に取付誤
差を吸収する適度な隙間が必要になる。このような適度
な隙間がないとハウジングと、雌端子と、雄端子とを組
み付ける際に、組み付け難いものとなってしまい、夫々
の部品を容易に組み立てられなくなってしまう。
【0041】これに関しては、先にも述べたように、端
子を複数以上備えるヒューズもしくはリレーが組み付け
られる端子接続構造のものであれば、各端子間の許容寸
法誤差の積算量も加えられることになるので累積誤差は
大きなものとなり、このような累積誤差を吸収する部位
が必要となる。
【0042】しかし本発明を採用すれば、そのような累
積誤差を適度に吸収しつつ、ハウジングと、雄端子など
の相手側端子の取り付けられた雌端子とを容易に組み合
わせて端子接続構造を構成することができ、しかも雌端
子が変形し難い端子接続構造とすることができる。
【0043】請求項5に係る発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の端子接続構造に係る発明であって、
前記雌端子は、両方に各前記一対の弾性接触片を備える
中継端子である端子接続構造としたのである。
【0044】このような手段を採用すれば、機械的強度
に優れ変形し難い中継端子が設けられた端子接続構造を
備えるものを提供することができる。中継端子は、一対
の弾性接触片をこれの両方に備える雌端子であるが、薄
肉の金属片を打抜加工された後に、折曲加工などが施さ
れて形成される小型の端子である。
【0045】そのため、一対の弾性接触片も小さな形状
であり、雄端子などを中継端子に挿入して電気的な接続
を行なう際に誤ってこじってしまうと、中継端子に備え
られた一対の弾性接触片に大きな力が加わり、これが変
形してしまうこともあった。弾性接触片が、一度、変形
した中継端子に安定した電気的接続は期待できず、弾性
接触片の変形により、電気的な接触不良が発生してしま
うという不具合発生の原因の一つとなっていた。
【0046】しかし、本発明の端子接続構造のものに中
継端子を用いれば、中継端子は変形し難くなるので、安
定した電気的接続を行なうことのできる端子接続構造の
ものを提供することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る端子接続構造
の一例の実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
上記従来の端子接続構造と同じ呼び名の部分には、それ
らに付された符号と同一の符号を付し、その構造につい
ての詳細な説明を省略した。
【0048】図7の(a)〜(c)に示されるように、
F−F端子2′のバスバー側接触部2bが備えられる方
を下側とし、これと反対に位置するF−F端子2′のヒ
ューズ側接触部2a′もしくはリレー側接触部を上側と
する。これについて図3の(a)〜(c)に基づいて説
明すると、図3の(b)に示される電気接続箱のアッパ
カバーに備えられたハウジング1の天壁1cの方を上側
とする。すなわち図3の(a)に示される側を上側と
し、図3の(c)に示される側を下側とする。
【0049】ここで、図1に示されるF−F端子2の弾
性接触片2dを、別に湾曲片やばね部と呼んでもよい。
また、F−F端子2は、一対の湾曲した弾性接触片2d
を備えているので、このような雌端子2を眼鏡形状の雌
端子2と呼んでもよい。この発明の実施の形態では、雌
端子2の一例として、中継端子2に属するF−F端子2
について具体的に説明している。また、本発明でいう雄
端子とは、所定の雌端子に挿入されて電気的な接続を行
なう端子全般を指す。
【0050】ここで、ヒューズについて簡単に説明する
と、ヒューズは、鉛、錫やこれの合金、また亜鉛などの
比較的低い温度で溶け易い金属を線状または帯状にし
て、電気回路の一部に挿入するものであり、回路に過電
流が流れた場合に溶断して、回路自身や回路に接続され
た補機・電気器具などを保護する。ヒューズの溶断特性
すなわち過電流の大きさと溶断に至る時間の関係は、ヒ
ューズの取付方法、包装方式などによって異なる。
【0051】具体的に説明すると、ヒューズは配線回路
中に取り付けられ、過大電流が流れた場合に速やかに溶
断されて機器の損傷を防ぐ回路保護部品であり、一般的
に大電流回路に使用される。ヒューズの種類としては、
大電流ヒューズ(20A〜120A)、ブレード型ヒュ
ーズ(30A以下)などが挙げられる。また、大電流ヒ
ューズの中で30A〜40A前後のものは、中電流ヒュ
ーズと呼ばれることもある。このような中電流用ヒュー
ズは、従来の大電流ヒューズよりも小型化されたヒュー
ジブルリンクである。
【0052】また、リレーについて簡単に説明すると、
リレーは、継電器といい電気保安装置である。その構造
は多種多様で用途は極めて広い。リレーは、電気機器
や、送電線、配電線などの電線の故障発生を報知した
り、またその処理をしたりするものなどがある。例え
ば、故障に至るおそれのある場合として、電圧、電流、
周波数、回転数、温度などが予め定めた値よりも低下し
たり上昇したりする場合に感知し、警報を発するか、ま
たは修正回復までをリレーによって行なわせるという仕
様のものもある。
【0053】図1の(a)は、本発明の端子接続構造5
を示す断面図であり、図1の(b)は、図1の(a)に
示される端子接続構造5に、こじりが生じようとする状
態を示した説明図である。図1の(a)および(b)に
ついて詳しく説明すると、図1の(a)および(b)
は、図4の(a)および(b)に示されるF−F端子2
が、図3の(c)に示される電気接続箱のアッパカバー
に設けられたハウジング1の収容室1dに収められてい
る断面図を示している。
【0054】図1の(a)および(b)に示されるF−
F端子2の断面図は、図4の(a)および(b)に示さ
れるF−F端子2のリレー側接触部2aの断面図であ
る。図1の(a)および(b)に示されるように、ハウ
ジング1の収容室1dに収められたF−F端子2のリレ
ー側接触部2aに、図5の(a)および(b)に示され
るリレーRから伸びる雄端子3aが挿入されて、電気的
な接続が行なわれている。
【0055】図1の(a)および(b)に示されるよう
に、ハウジング1は、側壁10a〜10dによって四方
が取り囲まれるようにして形成され、また、側壁10a
〜10dの内部は、平面形状をした内壁面11a〜11
dが設けられている。このようにしてハウジング1内に
断面略矩形をした収容室1dが形成されている。
【0056】また、収容室1dを構成する側壁10dの
内壁面11dに、先端20aと側端20bとから構成さ
れる断面矩形の突出部20が設けられている。突出部2
0は、側壁10dの内壁面11dの略中央に設けられ、
収容室1dの内部に向かって突設されている。
【0057】図1の(a)に示されるように、雄端子3
aを構成する本体3eの電気接触部3fの部位におい
て、雄端子3aがF−F端子2の弾性接触片2dの先端
部2gと、F−F端子2の基板2cとに挟まれて、電気
的に接触した状態となっている。このようなF−F端子
2の基板2cは、ハウジング1に設けられた収容室1d
の内壁面11bと接触した状態となっている。
【0058】本願発明の端子接続構造5について、図1
の(a)および(b)に基づいて詳しく説明する。ま
ず、本発明の端子接続構造5は、基板2cの両側に一対
の弾性接触片2dが備えられた雌端子2と、この雌端子
2に対する収容室1dが設けられたハウジング1と、雌
端子2に接続される雄端子3aとを備えるものである。
【0059】そして、ハウジング1の収容室1dを構成
する側壁10dの内壁面11dより、雌端子2に備えら
れた一対の弾性接触片2dの変形を防止するための突出
部20が設けられている。この突出部20は、雌端子2
に備えられた一対の弾性接触片2dの間に位置してい
る。また突出部20は、前述したように位置していると
共に、一対の弾性接触片2dに接触した状態の相手側の
雄端子3aに対向して位置し、しかも雄端子3aに当接
可能であるように設けられている。
【0060】このようにすれば、雌端子2を備えるハウ
ジング1に雄端子3aを挿入して電気的な接続を行なう
にあたって、雌端子2と雄端子3aとの間で、こじりが
生じようとしても、図1の(b)に示されるように、雄
端子3aはハウジング1の内壁面11dに設けられた突
出部20の先端20aの部分と当接されるため、雌端子
2に無理な力が加わらず、雌端子2の変形を防止するこ
とができる。従って、安定して電気的接続を行なえる端
子接続構造5に係わるものを提供することができる。
【0061】図8の(b)に示されるように、従来の雌
端子2の収容されたハウジング1であると、雌端子2と
雄端子3cとの間に、こじりが生じてしまおうとする際
に、雌端子2の一対の弾性接触片2dが、ハウジング1
を構成する側壁10d′の内壁面11d′と強く当接し
ていた。
【0062】このように雌端子2の弾性接触片2dに無
理な力が集中してかかると、雌端子2の弾性接触片2d
が塑性変形してしまい、弾性接触片2dにばねとしての
復元力が働かなくなる。その結果、接触荷重が小さくな
って雌端子2が雄端子3cを確実に挟持することができ
なくなり、雌端子2と雄端子3cとの間に電気的な接触
不良が生じてしまうという不具合を招いていた。
【0063】しかし、上述したような端子接続構造5と
することで、図1の(b)に示される通り、雌端子2と
雄端子3aとを接続する際に、こじりが生じてしまおう
としても、ハウジング1の収容室1dの内壁面11dに
設けられた突出部20と、雄端子3aとが当接して大き
な力を受けるので、雌端子2に過大な力が加わることは
ない。従って雌端子2の弾性接触片2dが塑性変形して
しまい、前記のような電気的な接触不良が発生してしま
うということはない。
【0064】更に、図1の(a)および(b)に示され
る端子接続構造5とすることで、雌端子2をハウジング
1の収容室1dへ挿入して取り付ける際に、収容室1d
内に設けられた突出部20によって、雌端子2に設けら
れた一対の弾性接触片2dが案内されるので、雌端子2
はハウジング1の収容室1d内へ定められた方向に収め
られることになる。従って、雌端子2と雄端子3aとは
互いに干渉されることなく、予め定められた通りにスム
ーズに雄雌結合されるため、容易で確実な所望の電気的
接続を行なうことが可能となる。
【0065】これについて具体的に説明すると、例えば
図8の(a)および(b)に示される従来の構造の端子
接続構造5である場合、ハウジング1の収容室1d″に
雌端子2′を挿入する際に、雌端子2′が誤った方向の
まま、ハウジング1の収容室1d″に収められてしまう
こともあった。詳しく説明すると、図8の(a)および
(b)に示される雌端子2′の基板2cと、ハウジング
1の内壁面11d′とが互いに接触するような誤った状
態で、ハウジング1の収容室1d″に雌端子2′が挿入
されてしまうこともあった。
【0066】誤った方向のままで雌端子2′がハウジン
グ1の収容室1d″内に挿入された状態であると、次に
雌端子2′に雄端子3cを挿入して電気的な接続を行な
おうとする際に、雄端子3cの本体3eと雌端子2′の
弾性接触片2dとが、ぶつかり合う等して所望の雄雌結
合ができなくなるという不具合の発生が心配される。
【0067】このようになると、再度、端子接続構造5
を含めた周辺部分を分解するなどして点検し直す必要性
が生じていた。また互いにぶつかり合った雌端子2′、
雄端子3cは、塑性変形されていることも考えられるの
で、雌端子2′、雄端子3cとも交換しなければならな
い事もあり、歩留り性が悪く、また組み立て工程の点か
らも効率的ではなかった。
【0068】仮に、ハウジング1の収容室1d″に誤っ
た方向のままで取り付けられた雌端子2′と、雄端子3
cとの接続が無理に為されたとしても、所定の状態の雄
雌結合ではなく、雌端子2′、雄端子3cとも異常変形
されるなどして、互いに干渉し合った状態のままで接続
されることになるので、安定した電気的接続は望めな
い。
【0069】このような状態において電気的な接触不良
が生じた場合、再度、端子接続構造5を含む各周辺部を
分解・点検し、不具合箇所を見つけて修理するなどの処
置をとらなければならず、このような作業は作業者にと
って多大な負担であり非効率であった。また、無理に雄
雌結合された雌端子2′、雄端子3cに塑性変形が生じ
ていることも考えられ、これらの変形が生じた雌端子
2′もしくは雄端子3cを含めて、接続部分の周辺部品
を交換するなどして修理をしなければならず、このため
に各部品に無駄が生じ、歩留りの点からも好ましいもの
ではなかった。
【0070】しかし、図1の(a)および(b)に示さ
れる端子接続構造5とすれば、雌端子2は、予め定めら
れた通りの方向でハウジング1の収容室1dに取り付け
られるため、上述した各不具合発生の心配は無くなり、
組み付け性、歩留り性に優れた端子接続構造5を備える
ものを提供することが可能となる。
【0071】図1の(a)および(b)に示されるよう
に、ハウジング1の収容室1d内に設けられた突出部2
0の先端20aと、相手側の雄端子3aの本体3eの表
面部すなわち電気接触部3fの面とのなす隙間Sは、一
対の弾性接触片2dの弾性変形の範囲内となるように設
定されている。
【0072】このように設定すれば、雄端子3aを雌端
子2に挿入して電気的な接続を行なう際に、雌端子2と
雄端子3aとの間に発生しようとするこじりを抑えつ
つ、ハウジング1の収容室1dに収められた雌端子2
に、雄端子3aを容易に挿入して電気的な接続を行なう
ことができる。
【0073】前記隙間Sは、ハウジング1の成形可能な
範囲の隙間量にし、また、ハウジング1の成形などによ
る寸法公差によって、ハウジング1の収容室1dに収め
られた雌端子2に雄端子3aが挿入しづらくならない程
度の隙間量に設定する。この隙間量は、少ないほうが雌
端子2と雄端子3aとを接続する際に、こじりの発生を
より抑えることができる。
【0074】しかし、ハウジング1と、雌端子2と、雄
端子3aとを組み合わせて端子接続構造5を構成する際
に、これらの各部品の各種・各部の寸法公差の積算分を
見込んで考慮すると、前記隙間量を甚だしく少なくなる
ように設定することは、雄端子3aが雌端子2に挿入し
づらくなったり、また挿入できなくなって、雌端子2と
雄端子3aとを電気的に接続することができないという
不具合を招いてしまうということも考えられる。
【0075】例えば端子を複数以上備えるヒューズもし
くはリレーが組み付けられる端子接続構造5のものであ
れば、各端子間の許容寸法誤差の積算量も加えられるこ
とになるので累積誤差は増し、前述した不具合は、より
顕著に発生しやすくなることも考えられる。
【0076】このような不具合を招かないためにも、上
述したように隙間Sを設定することで、ハウジング1の
収容室1dに収められた雌端子2に雄端子3aを挿入し
て電気的な接続を行なう際に、ハウジング1の収容室1
dに設けられた突出部20の先端20aと、雄端子3a
の電気接続部3fとが当接しても、雌端子2の弾性接触
片2dは、ハウジング1の収容室1dを構成する内壁面
11dと当接しないようにしている。
【0077】このようにすれば、雄端子3aを雌端子2
に容易に挿入して電気的な接続を行なうことができると
共に、接続時に起こり易いこじりによって雌端子2の弾
性接触片2dに変形が生じることもなく、これによる電
気的な接触不良が発生することもない。
【0078】また図1の(a)に示されるように、ハウ
ジング1の収容室1dを構成する側壁10dに設けられ
た突出部20の先端20aから、この先端20aに対向
した収容室1dの内壁面11bまでの距離Y1は、雌端
子2の基板2cの板厚T2と、雄端子3aの板厚T3
と、突出部20の先端20aと雄端子3aとのなす隙間
Sとの総和となっていることがわかる。
【0079】このような設定となるように各寸法を定め
れば、収容室1dが設けられたハウジング1に、バスバ
ーの端子などの相手側の端子に取り付けられた雌端子2
を収容室1dに簡単に挿入することができ、しかも適度
な隙間Sがあるので、取付誤差などを隙間Sで吸収しつ
つ、ハウジング1と、雌端子2と、雄端子3aとを容易
にしかも迅速に組み付けることができる。
【0080】先にも記したように、ハウジング1と、雌
端子2と、雄端子3aとを組み付ける際に、夫々の部品
に取付誤差を吸収する適度な隙間Sが必要になる。この
ような適度な隙間Sがないとハウジング1と、雌端子2
と、雄端子3aとを組み付ける際に、組み付け難いもの
となってしまい、夫々の部品を容易に組み立てられなく
なってしまう。
【0081】これに関しては、先にも述べたように、端
子を複数以上備えるヒューズもしくはリレーが組み付け
られる端子接続構造のものであれば、各端子間の許容寸
法誤差の積算量も加えられることになるので累積誤差は
大きなものとなり、このような累積誤差を吸収する部位
が必要となる。
【0082】しかし前述したように各寸法を設定すれ
ば、そのような累積誤差を適度に吸収しつつ、ハウジン
グ1と、バスバーの端子などの相手側端子の取り付けら
れた雌端子2と、雄端子3aとを容易に組み合わせて端
子接続構造5を構成することができ、しかも雌端子2が
変形し難い端子接続構造5とすることができる。
【0083】図2は、図1の(a)に示される端子接続
構造5のA−A断面図であり、本発明の端子接続構造5
を示した縦断面図である。電気接続箱を構成するアッパ
カバーのハウジング1の収容室1d′に、F−F端子2
が挿入され、このF−F端子2にリレーRより伸びる雄
端子3a′が接続されている。リレーRの下面R2と、
ハウジング1の天壁1cの上面1c′とが向かい合うよ
うにして、リレーRはハウジング1に取り付けられてい
る。
【0084】ハウジング1について説明すると、基板1
aと、側壁10a、10iなどに取り囲まれて形成され
た収容室1d′と、この収容室1d′の上部に位置する
天壁1cとが示されている。そして収容室1d′を構成
する側壁10iの内壁面11iより、リブ20′形状を
した突出部20′が設けられている。
【0085】このリブ20′は、主にリブ本体とこれの
終端部20cの周辺部を備えている。リブ20′の終端
部20c周辺は、雌端子2を収容室1d′へ挿入し易く
するために、角部が曲面となるような面取り形状すなわ
ち曲面部20dが形成されている。このように角部に曲
面部20dが設けられて、面取り部分が形成されていれ
ば、F−F端子2をハウジング1の収容室1d′に下部
側から挿入する際に、角部などにF−F端子2の一部が
当たって、思うようにF−F端子2を収容室1d′内に
挿入できないといった不具合もなく、容易にしかも迅速
にF−F端子2を収容室1d′に挿入することができる
ようになる。
【0086】このような曲面形状をした面取り部分は、
図2に示されるリブ20′の長手方向の終端部20c周
辺のみに限らず、図1の(a)および(b)に示される
ように、リブ20′を構成する先端20aの面と、各側
端20bの面とが交差する角部に設けられているとよ
い。すなわち図2に示されるリブ20′の先端20aの
面と側端20bの面とが交差する角部に一様に均一に設
けられているとよい。
【0087】このようにすれば、リブ20、20′の角
部は全て曲面状の面取り形状いわゆるR面取り形状とな
るので、F−F端子2を収容室1d、1d′内に挿入す
る際に、F−F端子2の一部がリブ20、20′の角部
に当たって、収容室1d、1d′内にF−F端子2を挿
入しづらいという不具合もなくなり、より容易にスムー
ズにF−F端子2を収容室1d、1d′に収めることが
できる。
【0088】また図2に示されるように、収容室1d′
の隅部に、位置決め用溝12a′が設けられている。こ
の位置決め用溝12a′は、収容室1d′にF−F端子
2を誤った方向でなく、定められた方向に挿入されるよ
うにするために、またF−F端子2を正確に位置決めし
てハウジング1の収容室1d′内に取り付けるために設
けられている。
【0089】位置決め用溝12a′について詳しく説明
すると、図3の(b)および(c)に示されるように、
収容室1d〜1e′に位置決め用溝12a〜12b′
が、1つの収容室につき収容室の隅部に1ヶ所のみ設け
られている。図3の(b)および(c)に示される収容
室1d′に、図4の(a)および(b)に示されるF−
F端子2を挿入する際に、図4の(a)および(b)に
示されるF−F端子2の肩部に設けられた位置決め用突
出部2hが、図3の(b)および(c)に示される収容
室1d′の位置決め用溝12a′に入り込む。
【0090】このようにして、図2に示されるように、
ハウジング1の収容室1d′の隅部に設けられた位置決
め用溝12aに、F−F端子2の位置決め用突出部2h
が挿入されて、F−F端子2は、定められた通りの方向
に収容室1d′内に収められると共に、正確に位置決め
されてハウジング1の収容室1d′内に取り付けられ
る。
【0091】なお、前記突出部20′が、前記位置決め
用溝12a′と前記位置決め用突出部2hとの機能を果
たすようであれば、前述のハウジング1の収容室1d′
の隅部に設けられた位置決め用溝12a′と、雌端子2
の肩部に設けられた位置決め用突出部2hとは、端子接
続構造5から省略されてもよく、また、ハウジング1の
収容室1d′内に、雌端子2をより正確に位置決めして
取り付けて、雄雌結合を容易にしかも迅速に為し得るた
めに、本発明と併用して少なくとも1ヶ所以上、端子接
続構造5に設けられてもよい。
【0092】また、ハウジング1の天壁1cの上面1
c′より収容室1d′に向けて、上側開口部1f′が貫
通して設けられている。上側開口部1f′は、リレーR
に取り付けられた雄端子3a′を収容室1d′へ導き入
れ易くするために、収容室1d′の内部から、天壁1c
の外側に向けて広がるようにして形成されている。
【0093】このようにして上側開口部1f′は、断面
が漏斗の形状となるように、天壁1cの上面1c′から
収容室1d′に向けてすぼまる形状となっている。ハウ
ジング1の外面から収容室1d′に向けて、上側開口部
1f′は、すぼまる形状となっているが、すぼまる形状
の途中から、雄端子3a′の本体3eの断面形状に対応
して略相似するように、上側開口部1f′は、開口部の
断面が長方形をした立方体の貫通孔形状となっている。
なお、上側開口部1f′のすぼまった部分の最小隙間
は、雄端子3a′を精度よく収容室1d′へ導き入てれ
固定するために、雄端子3a′の本体3e厚さに加えて
適度な隙間Sがあく程度の隙間量となっている。
【0094】図2に示されるように、ハウジング1の収
容室1d′に設けられた突出部20′は、リレーRに取
り付けられた雄端子3a′の長手方向に沿って形成され
たリブ20′であり、このリブ20′の先端20aに沿
って、雄端子3a′の電気接触部3fが当接されるよう
になっている。
【0095】このような構造にすれば、リレーRに取り
付けられた雄端子3a′の電気接触部3fとリブ20′
の先端20aの部分とが、均一で一様な当たり方をする
ので、雌端子2と雄端子3a′とを接続する際に、こじ
りが生じようとしても、雄端子3a′に無理な力が加わ
ってその力によって雄端子3a′が変形してしまうとい
うこともない。仮にハウジング1の収容室1d′に設け
られたリブ20′が点接触に近似した形状であると、点
接触の部分にこじりによる曲げ応力が集中してしまい、
これにより雄端子3a′が変形してしまうことも考えら
れる。
【0096】しかし、本発明では、突出部20′は、雄
端子3a′の長手方向に沿って形成されたリブ20′と
し、このリブ20′の先端20aに沿って雄端子3a′
の電気接触部3fが当接されるようにしたので、ハウジ
ング1の収容室1d′に設けられたリブ20′と雄端子
3a′とは、面当たりの状態となり、雄端子3a′に過
度の応力集中が発生してしまうこともない。従って雄端
子3a′の変形に起因した雌端子2と雄端子3a′との
電気的な接触不良の発生を防止することができる。
【0097】F−F端子2について説明すると、基板2
cと、リレー側接触部2aの弾性接触片2dと、位置決
め用突出部2hが示されている。弾性接触片2dの端部
に曲線部2g′が設けられ、弾性接触片2dの直線状を
した先端部2gが、雄端子3a′と接触した状態となっ
ている。また、雄端子3a′について見れば、リレーR
の本体R1の下面R2より、雄端子3a′が突出して伸
びている。この雄端子3a′は、本体3eと、この本体
3eの先端近傍までを含むタブ3dよりなる。
【0098】リレーRをハウジング1へ取り付ける際
に、リレーRに取り付けられた雄端子3a′が、ハウジ
ング1の天壁1cに設けられた上部開口部1f′を介し
て、雌端子2のリレー側接触部2aまで挿入され易くす
るために、雄端子3a′のタブ3dは、雄端子3a′の
本体3eから雄端子3a′の先端に向けて徐々に薄肉形
状となるようにして形成されている。
【0099】図2に示されるハウジング1の収容室1
d′内に設けられたリブ20′の長さLや、リブ20′
に関する長さL1およびこの有効接触長さL1′と、F
−F端子2の弾性接触片2dの長さL2およびこの有効
接触長さL2′と、リレーRの雄端子3a′の長さL3
およびこの有効接触長さL3′との関係について説明す
る。
【0100】まず図2に示される通り、リブ20′全体
の長さLは、リブ本体とこれの終端部20cまでを含め
たリブ20′の全長である。次に図面に示される夫々の
長さL1〜L3、L1′〜L3′の指している範囲につ
いて詳しく説明する。ハウジング1の上側開口部1f′
より挿入される雄端子3a′の有効接触長さL3′に対
応して、ハウジング1の天壁1cの上面1c′から、リ
ブ20′の終端部20c周辺の曲面部20dを除く連続
した直線状の平面から形成されるリブ20′の先端20
a面の終端までの長さ、すなわち天壁1cの上面1c′
からリブ20′を構成する先端20aの平面部分の終端
までの長さをL1と呼ぶ。
【0101】そして、ハウジング1の上部開口部1f′
の途中より、リブ20′の終端部20c周辺の曲面部分
を除く連続した直線状の平面から形成されるリブ20′
の長さ即ちリブ20′を構成する先端20aの平面部分
の長さを、具体的にここではリブ20′の有効接触長さ
L1′と呼ぶ。
【0102】また、雌端子2のリレー側接触部2aを構
成する弾性接触片2d全体の長さをL2と呼び、このう
ち、この弾性接触片2dが雄端子3a′と接触する部分
の長さすなわち弾性接触片2dの直線状をした先端部2
gの長さを、雌端子2の有効接触長さL2′と呼ぶ。ま
た、リレーRの下面R2より、タブ3dの先端までの雄
端子3a′全体の長さをL3とし、このうち雄端子3
a′の本体3eの長さを、雄端子3a′の有効接触長さ
L3′と呼ぶ。ここでは、雄端子3a′の本体3eの長
さが、雄端子3a′の電気接触部3fの長さに相当し、
雄端子3a′の有効接触長さL3′となっている。
【0103】リレーRをハウジング1に取り付ける際
に、リレーRを傾けてハウジング1に取り付けようとす
るなどして、リレーRの雄端子3a′がこじられても、
リブ20′によって雄端子3a′から雌端子2を保護す
るために、リレーRを完全にハウジング1に組み込んだ
状態において、ハウジング1の天壁1cの上面1c′か
ら、リブ20′の終端部20c周辺の曲面部分を除く連
続した直線状の平面が形成されたリブ20′の先端20
a面の終端までの長さL1は、リレーRより伸びる雄端
子3a′の有効接触長さL3′よりも長くなるなるよう
に設定されている。
【0104】このようにすることで、ハウジング1にリ
レーRを取り付ける際に、リレーRが傾けられるなどし
て取り付けられようとして、これにより雄端子3a′と
雌端子2とにこじりが生じようとしても、リブ20′を
構成する先端20aの平面部分すなわちリブ20′の有
効接触長さL1′の面部分に雄端子3a′の本体3eが
面当たりしようとする。
【0105】従って、雌端子2は、リブ20′によって
雄端子3a′のこじりによる塑性変形から免れると共
に、雄端子3a′がリブ20′に面当たりの状態で接触
するので、雄端子3a′に応力集中などが発生し難くな
り、これにより雄端子3a′の塑性変形も生じ難くな
る。
【0106】また、ハウジング1に雌端子2とリレーR
の雄端子3a′とが完全に取り付けられた状態におい
て、雌端子2に設けられた弾性接触片2dの有効接触長
さL2′の部位が、雄端子3a′の有効接触長さL3′
の範囲内に収まるように設定されている。同時にまた、
雌端子2に設けられた弾性接触片2dの有効接触長さL
2′の部位は、リブ20′の有効接触長さL1′の範囲
内に収まるようにも設定されている。
【0107】このようにすれば、雌端子2の弾性接触片
2dが、バランスよく確実に雄端子3a′と接触される
ので、確実な電気的接続を行なえると共に、リレーRを
ハウジング1へ取り付ける際に、雄端子3a′によって
こじりが発生しようとしても、雌端子2の弾性接触片2
dは、リブ20′に保護されるため、雌端子2の弾性接
触片2dは、雄端子3a′の無理な力から守られる。
【0108】図2からも判断できるように、端子接続構
造5の夫々の長さL、L1〜L3、L1′〜L3′につ
いてまとめると、L1>L3′、L1′>L2、L3′
>L2′、L>L2などの関係が成立していることが分
かる。
【0109】また、ハウジング1の収容室1d′内に設
けられたリブ20′の先端20aと、リレーRより伸び
る雄端子3a′との間は、適度な隙間Sがあくように示
されている。この隙間Sは、リレーRに設けられた雄端
子3a′が、リブ20′の先端20aの面と当接して
も、ハウジング1の収容室1d′の雌端子2に設けられ
た弾性接触片2dの弾性変形の範囲内となるように設定
されてあり、この弾性接触片2dの復元力により、最終
的に図2に示される状態のように安定した接続状態とな
る。
【0110】前述したように、端子接続構造5の夫々の
長さL、L1〜L3、L1′〜L3′どおしの関係や、
隙間Sが設けられていることにより、本発明の端子接続
構造5は良好に雄雌結合されて電気的な接続が為される
ように形成されている。
【0111】図3の(a)は、電気接続箱を構成するア
ッパカバーに設けられたハウジング1の平面図もしくは
上面図であり、(b)は(a)のB−B断面図であり、
(c)はハウジング1の下面図である。
【0112】図3の(a)および(c)に示されるよう
に、ハウジング1に、矩形型をした4つの収容室1d、
1d′、1e、1e′が備えられている。この4つの収
容室1d〜1e′の四方を、各々の側壁10a〜10n
が取り囲むようにして設けられている。そしてこれらの
側壁10a〜10nの上部に天壁1cが設けられてい
る。このようなハウジング1は、電気接続箱を構成する
アッパカバーの基板1aに一体に備えられて、リレーの
取付部1bが構成されている。リレーの取付部1bは、
図3の(a)に示されるように、略十字型をした形状と
なっている。
【0113】また、図3の(b)および(c)に示され
るように、収容室1d′を構成する側壁10iの内壁面
11iに、断面矩形の突出部20′が設けられている。
また、収容室1dを構成する側壁10dの内壁面11d
にも、断面矩形の突出部20が設けられている。突出部
20、20′は、収容室1d、1d′の下側開口部1
h、1h′から見て、側壁10d、10iの内壁面11
d、11iの略中央に設けられ、収容室1d、1d′の
内部に向かって突設されている。
【0114】また突出部20、20′は、収容室1d、
1d′の内部に向かう先端20aと、その両側に側端2
0bから構成されて略矩形断面形状をしている。図3の
(b)に示されるように、リブ形状をした突出部20′
の終端部20c周辺は、角部が曲面となるような面取り
形状すなわち曲面部20dが形成されている。このよう
に、角部に曲面部20dが設けられて面取り形状となっ
ていれば、F−F端子を下部開口部1h′より収容室1
d′内へ挿入する際に、F−F端子が角部などでつっか
えることなく挿入し易くなる。
【0115】更にこのような曲面形状をした面取り部分
は、図3の(b)に示されるリブ20′の長手方向の終
端部20c周辺のみに限らず、図3の(c)に示される
ように、リブ20、20′を構成する先端20aの面
と、各側端20bの面とが交差する角部にも設けられて
いる。すなわち図3の(b)に示されるリブ20′の先
端20aの面と側端20bの面とが交差する角部に一様
に均一に設けられている。
【0116】このように、リブ20、20′の角部は全
て曲面状の面取り形状いわゆるR面取り形状となってい
るので、F−F端子を収容室1d、1d′内に挿入する
際に、F−F端子の一部がリブ20、20′の角部に当
たって、収容室1d、1d′内にF−F端子を挿入しづ
らいということもなくなり、より容易にスムーズにF−
F端子を収容室1d、1d′に収めることができる。
【0117】また先にも説明し、図3の(b)にも示さ
れるように、リブ20′の長さLは、リブ本体とこれの
終端部20c周辺を含めた全長であるが、従来技術の不
具合を解決することを考慮して、上側開口部1f′より
挿入される雄端子と雌端子との関係を考えると、上部開
口部1f′の途中より、リブ20′の終端部20cの曲
面部20dを除く連続した直線状の平面が形成されたリ
ブ20′の長さ即ちリブ20′を構成する先端20aの
平面部分の長さ、これを具体的にここでは有効接触長さ
L1′と呼ぶが、この有効接触長さL1′が重要とな
る。
【0118】そしてまた先にも記した通り、上側開口部
1f′より挿入される雄端子の有効接触長さに対応し
て、ハウジング1の天壁1cの上面1c′から、リブ2
0′の終端部20cの曲面部20dを除く連続した直線
状の平面が形成されたリブ20′の終端までの長さL1
すなわちリブ20′を構成する先端20aの平面部分の
終端までの長さL1が重要となる。
【0119】図3の(a)〜(c)に示される収容室1
d〜1e′に、F−F端子などの雌端子が挿入される。
具体的に説明すると、図3の(a)〜(c)に示される
収容室1d、1d′に、図4の(a)および(b)に示
されるF−F端子2が挿入される。
【0120】その際に、図4の(a)および(b)に示
されるF−F端子2のリレー側接触部2aが、図3の
(b)に示されるハウジング1の収容室1d、1d′の
天壁1c側すなわちハウジング1の収容室1d、1d′
の上側に挿入されるようにして、図4の(a)および
(b)に示されるF−F端子2は、図3の(b)および
(c)に示されるハウジング1の収容室1d、1d′に
収められる。
【0121】このハウジング1の天壁1cの上面1c′
側に、図5の(a)および(b)に示されるリレーRの
本体R1が取り付けられる。また、ハウジング1の上側
開口部1f〜1g′に、図5の(a)および(b)に示
されるリレーRの下面R2より下方に突設された雄端子
3a〜3b′が挿入される。
【0122】詳しく説明すると、リレーRの雄端子3a
は、ハウジング1の上側開口部1fに挿入され、リレー
Rの雄端子3a′は、ハウジング1の上側開口部1f′
に挿入される。また、リレーRの雄端子3bは、ハウジ
ング1の上側開口部1gに挿入され、リレーRの雄端子
3b′は、ハウジング1の上側開口部1g′に挿入され
る。このようにして、図5の(a)および(b)に示さ
れるリレーRは、図3の(a)および(b)に示される
電気接続箱のアッパカバーのハウジング1に取り付けら
れる。
【0123】ハウジング1の天壁1cに設けられた上側
開口部1f〜1g′は、この上側開口部1f〜1g′に
リレー、ヒューズなどの雄端子を挿入し易くするため
に、収容室1d〜1e′から、ハウジング1を構成する
天壁1cの外部に向けて、広がるようにして形成されて
いる。
【0124】また、ハウジング1の下方に向けて設けら
れた下側開口部1h〜1i′は、この下側開口部1h〜
1i′にF−F端子を含む中継端子などの雌端子を挿入
し易くするために、ハウジング1の収容室1d〜1e′
から外部に向けて、広がるようにして形成されている。
【0125】図3の(b)および(c)に示されるよう
に、収容室1d〜1e′に位置決め用溝12a〜12
b′が、1つの収容室につき収容室の角部に1ヶ所のみ
設けられている。この位置決め用溝12a〜12b′に
ついて具体的に説明すると、図3の(b)および(c)
に示される収容室1d′に、図4の(a)および(b)
に示されるF−F端子2を挿入する際に、図4の(a)
および(b)に示されるF−F端子2の肩部に設けられ
た位置決め用突出部2hが、図3の(b)および(c)
に示される収容室1d′の位置決め用溝12a′に入り
込む。
【0126】このようにすれば、F−F端子2が電気接
続箱のアッパカバーに備えられたハウジング1の収容室
1d′に挿入される際に、取付方向が定められるので、
F−F端子2が誤った取付方向のままで、電気接続箱の
アッパカバーに備えられたハウジング1の収容室1d′
内に組み込まれてしまうということがない。また、F−
F端子2を正確に位置決めして、ハウジング1の収容室
1d′内に取り付けることも可能となる。
【0127】例えば、F−F端子2が間違った取付方向
でバスバーの端子に取り付けられ、そのような状態で、
F−F端子2が電気接続箱のアッパカバーに備えられた
ハウジング1の収容室1d′内に組み込まれようとして
も、位置決め用溝12a′は、ハウジング1の収容室1
d′の角部に、ただ1ヶ所だけ設けられているので、誤
った方向に取り付けられたF−F端子2の位置決め用突
出部2hが、収容室1d′の側壁10aに当たり、それ
以上、F−F端子2は、ハウジング1の収容室1d′に
入り込むことができない。
【0128】そのため、作業者や、自動組立機などは、
この時点で、F−F端子2が誤った方向に組み付けられ
ていたことを認識することができ、誤った方向に組み付
けられたF−F端子2と、正しい方向で取り付けられた
F−F端子2とを識別することができる。
【0129】従って、バスバーの端子に誤った方向で取
り付けられたF−F端子2が、誤った方向のままで、電
気接続箱のアッパカバーに備えられたハウジング1の収
容室1d′内に組み込まれてしまうという不具合の発生
を未然に防止できるものと期待される。またこれと共
に、F−F端子2は正確に位置決めされて、ハウジング
1の収容室1d′内に取り付けられることになる。この
ような位置決め用溝は、1つの収容室につき、少なくと
も1ヶ所備えられると、正確な位置決めが為される。
【0130】なお、側壁10aに取り囲まれた部分は、
アッパカバーに一体に設けられたハウジング1の軽量化
と、ハウジング1を含めたアッパカバーの材料費削減の
ために肉盗み部13として形成され、いわゆる中空形状
となっている。
【0131】ハウジング1は、射出成形によって合成樹
脂より形成されている。本実施形態のように射出成形が
可能な合成樹脂でしかも熱可塑性的な性質を有する合成
樹脂であれば大量生産性に優れる。しかし、射出成形方
法に限らず他の成形方法で製造されてもよい。また本発
明では、ハウジング1の周辺部位に限らず、電気接続箱
を構成しハウジング1を備えるアッパカバーを、例えば
射出成形が可能な合成樹脂であって熱可塑性的な性質を
有する合成樹脂で形成すれば、複雑な形状の成形体であ
っても効率よく製造されることが可能となり、大量生産
性に優れるので好ましい。
【0132】また、合成樹脂で成形されたハウジング1
であれば、このような合成樹脂からなる成形体は適度な
復元弾性力を潜在的に内在するので、各部に係止部位、
係合部位などを設け、このような係止手段によって容易
で迅速に夫々の部品どおしを結合させることもできる。
【0133】このような射出成形が可能な合成樹脂であ
って、また、熱可塑性的な性質を有する合成樹脂として
は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBTと略
称する)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(AB
Sと略称する)、ポリアミド(PAと略称する)、ポリ
プロピレン(PPと略称する)などを挙げることができ
る。本発明の一例で用いられるハウジング1は、例えば
ポリブチレンテレフタレート(PBT)からなり、寸法
安定性、強度の安定性、電気的特性などの点で優れてい
る。PBTの材質としては、例えばPBT−H01など
を挙げることができる。
【0134】図4の(a)は、雌端子2の一種であるF
−F端子2の平面図であり、(b)は(a)のC−C断
面図である。F−F端子2は、主に、板厚T2よりなる
基板2cと、夫々の一対の弾性接触片2d、2d′とか
ら構成されている。F−F端子2の各部位の板厚は、基
板2cと等しい板厚T2であってもよく、また、部分的
に薄肉にするなどして、基板2cと異なる板厚にしても
よい。
【0135】一対の弾性接触片2d、2d′は、雌端子
2の長手方向に対して、直角に折り曲げられて形成され
ている。このような一対の弾性接触片2d、2d′の形
状について、より具体的に説明すると、一対の弾性接触
片2d、2d′は、基板2cの折曲部2fより約90°
の角度で略直角に折り曲げられて、その後、緩やかな曲
率で円弧形状をとりながら基板2cに向かって約180
°ほど湾曲状に折り返されて形成され、弾性接触片2
d、2d′の先端部2gは、基板2cに向けられてい
る。
【0136】このようにして雌端子2の弾性接触片2
d、2d′は、雄端子を抱持できるような形状となって
いる。このような一対の弾性接触片2d、2d′が、リ
レー側接触部2aとバスバー側接触部2bとして、端子
に2ヶ所ほど設けられることにより、F−F端子2が形
成される。
【0137】弾性接触片2dの全体の長さL2は、折曲
補強部2iを含む長さであるが、弾性接触片2dが雄端
子と接触して電気的な接続が為される部位は、図4の
(b)に示されるように、弾性接触片2dの先端部2g
のうち、有効接触長さL2′の部分である。この有効接
触長さL2′は、先端部2gの直線部位にあたり、弾性
接触片2d、2d′の曲線部2g′を除いた直線状の部
分の長さを指している。
【0138】また、一対の弾性接触片2d、2d′の先
端部2gと、基板2cとの間は、F−F端子2にリレー
用の端子や、ヒューズ用の端子、バスバーの端子などの
雄端子が挿入されると共に、雌端子が雄端子を挟持でき
る程度の適度な隙間が空くように、一定の距離Y2をと
るようにして設定されている。
【0139】この距離Y2は、このF−F端子2のリレ
ー側接触部2aまたはバスバー側接触部2bに挿入され
るべき所定の雄端子の厚さよりも少ない寸法に設定され
て、弾性接触片2d、2d′と基板2cとによって、良
好に相手側の雄端子を挟持できるように設定されてい
る。なお、F−F端子2の弾性接触片2d、2d′の先
端部2gと基板2cとの間に、相手側の雄端子を容易に
挿入可能とするために、弾性接触片2d、2d′の先端
部2gは、基板2cと非接触な状態に設定されている。
また、リレー側接触部2aとバスバー側接触部2bとの
間に、連接部2eが見られる。
【0140】F−F端子2の片方の肩部のみに、位置決
め用突出部2hが備えられている。先にも説明した通
り、図4の(a)および(b)に示されるF−F端子2
が、図3の(b)および(c)に示されるハウジング1
の収容室1d、1d′に挿入される際に、図4の(a)
および(b)に示されるF−F端子2の位置決め用突出
部2hが、図3の(b)および(c)に示されるハウジ
ング1に設けられた位置決め用溝12a、12a′に入
り込む。
【0141】これにより、F−F端子2は、定められた
方向で、ハウジング1の収容室1d、1d′に収められ
る。また、これと共にF−F端子2を正確に位置決めし
て、ハウジング1の収容室1d、1d′内に取り付ける
ことも可能となる。このような位置決め用突出部2h
は、雌端子2に少なくとも1ヶ所ほど備えられると、正
確な位置決めを行なうことが可能となる。
【0142】また、湾曲状にカールするようにして形成
され、ばね特性を備える弾性接触片2d、2d′の圧縮
強度などの機械的強度を少しでも向上させるために、一
対の弾性接触片2d、2d′の一端部に、折曲補強部2
i、2i′が設けられている。
【0143】弾性接触片2d、2d′の復元力などのば
ね特性を損なわないように、この折曲補強部2i、2
i′を構成する折曲片2i、2i′は、略円弧状をした
弾性接触片2d、2d′の隣に一体に設けられている。
また折曲片2i、2i′は、基板2cに対し、略直角と
なるようにして弾性接触片2d、2d′の一端部より折
り曲げられている。
【0144】このようにして、図4の(a)および
(b)に示されるように、弾性接触片2d、2d′に折
曲補強部2i、2i′を形成すれば、図6に示される従
来のF−F端子2の弾性接触片2d、2d′よりも、変
形に対して強くなるものと考えられる。
【0145】これについて説明すると、例えば、平面形
状をした板材よりも、平板にリブや波形の折曲部などを
設けることにより、板材に加わる多次元的な力に対し
て、より強く耐えうるようになる現象を応用したもので
ある。これに基づいて、図4の(a)および(b)に示
されるF−F端子2の弾性接触片2d、2d′も、弾性
接触片2d、2d′に加わる多次元の力に対してより強
くなり、F−F端子2全体の機械的強度が向上されてい
るものと期待できる。
【0146】またF−F端子2のバスバー側接触部2b
を構成する一対の弾性接触片2d′に、電気接触用突部
2jが備えられている。このような電気接触用突部2j
を設けることで、バスバー側接触部2bの弾性接触片2
d′は、相手のバスバーの端子と良好に電気的な接続を
為し得る。このような電気接触用突部は、例えばリレー
側接触部などの他の弾性接触片にも備えられてもよい。
【0147】各々の一対の弾性接触片2d、2d′の一
端部は、各雄端子が雌端子2の弾性接触片2d、2d′
へ挿入され易くするために、緩やかな曲線形状となるよ
うに曲線部2g′が形成されている。このような形状と
なっていれば、雌端子2の雄端子挿入口付近に角部が無
くなるので、雄端子を雌端子2に挿入する際に、良好に
雄雌嵌合を為し得ることができるようになるものと期待
される。
【0148】またF−F端子2の基板2cの端部に、連
結片2k、2k′が見られる。この連結片2k、2k′
は、端子金具素材に打抜加工などが施されて、F−F端
子2が製造される際に、打抜工程の順送り工程などで必
要とされる板材のキャリア部から、打抜加工された端子
金具素材を切り離す際に、F−F端子2に残された加工
跡である。
【0149】本発明に用いられる雌端子2は、図4の
(a)および(b)に示されるように、両方に各一対の
弾性接触片2dを備える中継端子2であることが好まし
く、具体的には、この中継端子2はF−F端子2である
ことが好ましい。ここでいう両方とは、端子を構成する
基板2cの略中心部から見て、基板2cの両端部付近を
含む周辺近傍部を指す。
【0150】このようなF−F端子2などの中継端子2
を、本発明の端子接続構造に用いれば、機械的強度に優
れ変形し難い中継端子2が設けられた端子接続構造を備
えるものを提供することができる。中継端子2は、一対
の弾性接触片2d、2d′をこれの両方に備える雌端子
2であるが、薄肉の金属片を打抜加工された後に、折曲
加工などが施されて形成される小型の端子である。
【0151】そのため、一対の弾性接触片2d、2d′
も小さな形状であり、雄端子などを中継端子2に挿入し
て電気的な接続を行なう際に誤ってこじってしまうと、
中継端子2に備えられた一対の弾性接触片2dに大きな
力が加わり、弾性接触片2dが変形してしまうこともあ
った。弾性接触片2dが、一度、変形した中継端子2に
安定した電気的接続は期待できず、弾性接触片2dの変
形により、電気的な接触不良が発生してしまうという不
具合発生の原因の一つとなっていた。
【0152】しかし、本発明の端子接続構造のものに、
図4の(a)および(b)に示されるようなF−F端子
2を用いれば、中継端子2は変形し難くなるので、安定
した電気的接続を行なうことのできる端子接続構造のも
のを提供することができる。本発明の端子接続構造のも
のに特別な構造の中継端子を用いる必要もなく、規格化
された汎用の中継端子を本発明に用いても、こじりによ
る中継端子の塑性変形は生じない。
【0153】図5の(a)は、リレーRの正面図であ
り、(b)はリレーRの下面図である。リレーRは電気
関連部品のうちの1つとして取り上げることができる。
リレーRの本体R1の下面R2より略直角に下方に向か
って、4つの雄端子3a〜3b′が突設されている。夫
々の雄端子3a〜3b′は、板状の本体3eと、この本
体3eの先端近傍までを含むタブ3dより構成されてい
る。タブ3dは、相手側の雌端子に挿入され易くするた
めに、夫々の雄端子3a〜3b′の本体3eの厚さよ
り、徐々に薄肉形状となるようにして形成されている。
【0154】また、板状をした雄端子3a、3b、3
b′は、3つとも平行に設けられている。そして雄端子
3aは、リレーRの本体R1を二等分する位置に設けら
れいる。またこの雄端子3aに対応して、一対の小型の
雄端子3b、3b′が設けられている。これらの雄端子
3a、3b、3b′の面に直角となるように、雄端子3
a′がリレーRの本体R1の下面R2に設けられてい
る。雄端子3aと雄端子3a′とは同じ形状をしたもの
である。
【0155】雄端子3a、3a′の長さL3は、リレー
Rの下面R2より、雄端子3a、3a′の本体3eを含
むタブ3dの先端までの長さである。しかし、雄端子3
a、3a′と相手側の雌端子とが接触して電気的な接続
が為される部分は、雄端子3a、3a′の本体3eの長
さの部分であり、ここでは、この長さを有効接触長さL
3′とする。また、雄端子3a、3a′の本体3eの両
面が、相手側の雌端子との任意の電気接触部3fとな
る。なお、雄端子3a、3a′よりも、小型形状の雄端
子3b、3b′の長さ、厚さ等についての説明は、ここ
では省略する。
【0156】ここで、上述したF−F端子2などの雌端
子2、雄端子3a〜3b′、バスバーなど端子の製造方
法や材料について説明する。まず、導電性を有する平面
の金属薄板にプレス加工機などによって打抜加工を施
し、所定の展開形状をした端子金具素材を形成する。
【0157】その際に、例えば図4の(a)および
(b)に示されるF−F端子2であれば、基板2cとな
る部分、リレー側接触部2aの一対の弾性接触片2dと
なる部分、バスバー側接触部2bの一対の弾性接触片2
d′となる部分、位置決め用突出部2hとなる部分、折
曲片2i、2i′となる部分などを折曲加工などして製
作できるように、そのような各部分を予め見込んだ分だ
け打ち抜いて所定の展開形状をした端子金具素材を製作
する。
【0158】ここで、上述した打抜加工の工程に前後し
て、金属製の母材や端子金具素材などに必要に応じて圧
延工程を施してもよいが、その必要性が特に無ければそ
のような圧延工程は省略してもよい。
【0159】このようにして打抜加工が施され所定の展
開形状をした端子金具素材を準備し、次にこの端子金具
素材の折曲部2fとなる部位に折曲加工を施すなどし
て、眼鏡状をした弾性接触部2d、2d′などを形成す
る。図4の(a)および(b)に示されるF−F端子2
は、前述したようにプレス加工機などにより打抜加工、
折曲加工が施されて、所定の形状をしたF−F端子2に
形成される。
【0160】上述したこれらの打抜加工、折曲加工は、
プレス加工機の入口に連続した金属薄板いわゆる長尺物
よりなる金属製の母材をセットし、プレス加工機により
順送り加工される。金属薄板よりなる母材は、例えばプ
レス加工機内に設けられているハンマとアンビルなどの
プレス用金型により所定の形状をした展開状態に打ち抜
かれて折曲加工などが施されたのちに、所定の形状をし
たF−F端子2などに形成されるように仕上げられる。
【0161】上記した一連のプレス加工機による打抜加
工、折曲加工といった一連の動作について言えば、上記
一連のプレス加工工程を1種類のプレス加工機によって
これを少なくとも1台もしくは複数台用意して行なえ
ば、効率よく所定の形状をしたF−F端子2などを製作
することができる。
【0162】例えばプレス加工機の入口に連続した金属
薄板いわゆる長尺物よりなる金属製の母材をセットし、
キャリア部などを介して1ストロークごとに加工工程が
進められ、そしてプレス加工機の出口では所定の形状を
したF−F端子2などが製作されるようなプレス加工機
を用いて上記の製造方法を行なえば、効率よく迅速に所
定の形状をしたF−F端子2を製造することができる。
本発明で行なう製造方法においては、生産状況などの都
合により、異なる製造工程を行なう各種のプレス加工機
を用いて所定のF−F端子2などを仕上げてもよい。
【0163】また、本発明で用いられるF−F端子2な
どの雌端子2、雄端子3a〜3b′、バスバーなどの端
子の材質としては、例えば、青銅、黄銅、銅合金などの
銅系合金、アルミニウム合金などを挙げることができ
る。本発明に用いるF−F端子2などの雌端子2、雄端
子3a〜3c、バスバーなどの端子は、通電機能を有す
る金属材料、その他に電気を良好に通すことのできる導
体であればいかなる材質であってもよく、また、これら
の材質にメッキなどの表面保護処理を施したものであっ
てもよい。
【0164】しかし、例えばF−F端子2は、図4の
(a)および(b)に示されるように複雑な形状である
ので、本発明のF−F端子2やバスバーなどの材質とし
ては、打抜加工、折曲加工などの塑性加工性に優れ、ま
た量産性に優れると共に価格の点でも満足するような、
総合的に各諸特性を満足する材料を用いることが好まし
い。
【0165】そのような材料としては、具体的には、上
記のような青銅、黄銅、銅合金、アルミニウム合金など
を好適なものとして挙げることができ、省力化、価格低
減化の観点から見れば、前記の表面保護処理は省略した
ものであることが好ましい。従って、本発明のF−F端
子2、雄端子3a〜3c、バスバーなどの材質として、
一実施形態で用いられた少なくとも青銅、黄銅、銅合
金、アルミニウム合金のいずれか1種類以上の金属材料
から選ばれてなるF−F端子2、雄端子3a〜3c、バ
スバーなどを本発明に採用することが好適である。
【0166】本発明の雌端子は、実施形態の一例のF−
F端子2に限らずに、他の雌端子へも応用させることが
できる。例えば、雌端子のうち、一端に一対の弾性接触
片を備え、もう一方の端部に導体圧着片および被覆圧着
片から構成される電線接触部を備える形状の雌端子と
し、この電線接触部に電線を圧着させるような雌端子と
してもよい。このようにして、本発明の端子接続構造に
係わるものとして、例えば、コネクタを構成してもよ
く、本発明の端子接続構造をあらゆる電気的な接続部位
に適用することができる。
【0167】また、本発明の雄端子を備える電気関連部
品は、上述したようなリレーR、ヒューズFのほかに、
これらに置き換えて、また、これらと共に、センサ、発
光ダイオードすなわちLEDなどを取り付けてもよく、
このように本発明には、あらゆる電気関連部品を適用す
ることができる。因みに発光ダイオード(LED)と
は、電流の変化をただちに光の強弱の変化に変えること
のできるダイオードのことである。
【0168】本発明を採用することにより、雄雌結合を
行なって電気的な接続を行なう際に、雌端子のこじり防
止が為される。またこれと共に、雌端子に雄端子を挿入
して接続する際に、不用意にこじられた際に、反力とし
て雄端子の根元にこじり力が加わることも考えられるも
のの、本発明を採用することにより、リレーなどの電気
関連部品に取り付けられた雄端子は、雄雌嵌合時に不用
意にこじられようとしても変形し難いものとなる。
【0169】従来の技術では、雌端子の弾性接触片すな
わちばね部分が、機械的強度の点からこじりの力が加え
られて変形してしまい易く、これによって、安定した電
気接続が行なわれないということが心配されていたが、
本発明では、このような心配は不要となる。
【0170】本発明を実施することで、ジャンクション
ボックス、リレーボックスなどの電気接続箱にリレー、
ヒューズなどの電気関連部品を挿入して取り付けようと
する際に、F−F端子などの雌端子がこじられて、雌端
子の円弧状をしたばね部すなわち弾性接触片が変形して
しまうという不具合を未然に防止でき、安定した電気的
接続が確保される。
【0171】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の発明によ
れば、雌端子を備えるハウジングに雄端子を挿入して電
気的な接続を行なうにあたって、雌端子と雄端子の間
で、こじりが生じようとしても、雄端子はハウジングの
内壁面に設けられた突出部と当接されるため、雌端子に
無理な力が加わらず、雌端子の変形を防止することがで
きる。従って、安定して電気的接続を行なえる端子接続
構造に係わるものを提供することができる。
【0172】また、請求項2に記載の発明によれば、雄
端子の電気接触部とリブとが、均一で一様な当たり方を
するので、雌端子と雄端子とを接続する際に、こじりが
生じようとしても、雄端子に無理な力が加わって雄端子
が変形してしまうということもない。
【0173】また、請求項3および請求項4に記載の発
明によれば、収容室が設けられたハウジングに、雄端子
などの相手側の端子に取り付けられた雌端子を収容室に
簡単に挿入することができ、しかも適度な隙間があるの
で、取付誤差などを前記隙間で吸収しつつ、ハウジング
と、雌端子と、雄端子とを容易にしかも迅速に組み付け
ることができる。
【0174】また、請求項5に記載の発明によれば、機
械的強度に優れ変形し難い中継端子が設けられた端子接
続構造を備えるものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の端子接続構造を示す断面図で
あり、(b)は(a)の端子接続構造にこじりが生じよ
うとする状態を示した説明図である。
【図2】図1の(a)に示される端子接続構造のA−A
断面図である。
【図3】(a)はハウジングの平面図(上面図)であ
り、(b)は(a)のB−B断面図であり、(c)はハ
ウジングの下面図である。
【図4】(a)は雌端子の平面図であり、(b)は
(a)のC−C断面図である。
【図5】(a)はリレーの正面図であり、(b)はリレ
ーの下面図である。
【図6】中継端子の斜視図である。
【図7】(a)はバスバーおよびリレーより伸びる雄端
子を中継端子に挿入した状態を示した従来の縦断面図で
あり、(b)および(c)は(a)に示される中継端子
と雄端子とにこじりが生じた状態の説明図である。
【図8】(a)は従来の端子接続構造を示す断面図であ
り、(b)は(a)の端子接続構造にこじりが生じた状
態を示した説明図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 基板 1b 取付部 1c 天壁 1c′ 上面 1d〜1e′ 収容室 1f〜1g′ 上側開口部 1h〜1i′ 下側開口部 2、2′ 雌端子(中継端子、F−F端子) 2a リレー側接触部 2a′ ヒューズ側接触部 2b バスバー側接触部 2c 基板 2d、2d′ 弾性接触片 2e 連接部 2f 折曲部 2g 先端部 2g′ 曲線部 2h 位置決め用突出部 2i、2i′ 折曲補強部(折曲片) 2j 電気接触用突部 2k、2k′ 連結片 3a〜3c 雄端子 3d タブ 3e 本体 3f 電気接触部 4 バスバーの端子 4a タブ 5 端子接続構造 10a〜10n 側壁 11a〜11d′、11i 内壁面 12a〜12b′ 位置決め用溝 13 肉盗み部 20、20′ 突出部(リブ) 20a 先端 20b 側端 20c 終端部 20d 曲面部 F ヒューズ L 突出部(リブ)の長さ L1〜L3 長さ L1′〜L3′ 有効接触長さ R リレー R1 本体 R2 下面 S 隙間 T2、T3 板厚 Y1、Y2 距離

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の両側に一対の弾性接触片が備えら
    れた雌端子と、該雌端子に対する収容室が設けられたハ
    ウジングと、該雌端子に接続される雄端子とを備える端
    子接続構造において、該収容室内に、該一対の弾性接触
    片の変形を防止する突出部が設けられ、該突出部は該一
    対の弾性接触片の間に位置し、且つ、該一対の弾性接触
    片に接触した状態の相手側の該雄端子に対向して位置
    し、該雄端子に当接可能であることを特徴とする端子接
    続構造。
  2. 【請求項2】 前記突出部は、前記雄端子の長手方向に
    沿って形成されたリブであり、該リブに沿って該雄端子
    の電気接触部が当接されることを特徴とする請求項1に
    記載の端子接続構造。
  3. 【請求項3】 前記突出部の先端と前記相手側の雄端子
    とのなす隙間は、前記一対の弾性接触片の弾性変形の範
    囲内のものであることを特徴とする請求項1または2に
    記載の端子接続構造。
  4. 【請求項4】 前記突出部の前記先端から、該先端に対
    向した前記収容室の内壁面までの距離は、前記雌端子の
    前記基板の板厚と、前記雄端子の板厚と、該突出部の該
    先端と該雄端子とのなす前記隙間との総和であることを
    特徴とする請求項3に記載の端子接続構造。
  5. 【請求項5】 前記雌端子は、両方に各前記一対の弾性
    接触片を備える中継端子であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の端子接続構造。
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