JP2002173884A - 記録用紙及びその製造方法 - Google Patents

記録用紙及びその製造方法

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JP2002173884A
JP2002173884A JP2000374168A JP2000374168A JP2002173884A JP 2002173884 A JP2002173884 A JP 2002173884A JP 2000374168 A JP2000374168 A JP 2000374168A JP 2000374168 A JP2000374168 A JP 2000374168A JP 2002173884 A JP2002173884 A JP 2002173884A
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Akinobu Chatani
明伸 茶谷
Yoshio Yoshida
義雄 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリンターで記録してフェザ
ーリングが起こらず、強度的にも優れコピー用共用紙と
しても使用できる、新聞・雑誌等の古紙から再生した脱
墨パルプを含む記録用紙及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 少なくとも古紙の離解工程と界面活性剤
系の脱墨剤を用いる脱墨工程とを有する複数の工程を経
て製造する脱墨パルプを用いた記録用紙の製造方法にお
いて、複数の工程のいずれか一つ以上の工程にカチオン
性ポリマーを添加して処理した脱墨パルプを配合した原
料パルプに微細フィブリル化セルロースを添加して抄造
することを特徴とする記録用紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新聞、雑誌等の古
紙を原料とした脱墨パルプから製造する記録用紙及びそ
の製造方法に関わるもので、インクジェット方式プリン
ターのみならず、レーザービームプリンタ等にも使用で
きる記録用紙及び記録用紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脱墨パルプは省資源、都市ゴミ処理対策
等の観点から木材パルプと共に製紙原料に用いられ、新
聞や雑誌等の分野で盛んに利用されている。一般に脱墨
パルプを製造する方法には、古紙の離解工程に続き、脱
墨剤とアルカリの存在下ニーディング等の脱墨工程を経
て、洗浄あるいはフローテーション等でインキとパルプ
を分離(脱墨)し、その後必要に応じ洗浄、漂白する方法
が用いられる。例えば、新聞や雑誌などの印刷が施され
た古紙をパルパーなどの離解機でアルカリ性薬品などと
共に離解して、更にアルカリ性薬品、過酸化水素や界面
活性剤を添加してアルカリソーキング(アルカリ浸漬)
と共に、機械的攪拌力を併用して、パルプ繊維を膨潤さ
せ、インキとパルプを剥離し、その後洗浄やフローテー
ションによりインキをパルプから分離して、脱墨パルプ
を製造している。日本では製紙原料としての古紙回収率
は約50%であるが、さらなる古紙の利用をめざして、
一般の紙はもちろんコピー用紙などの記録用紙において
も古紙パルプの利用が増えてきている状況にある。また
最近、パーソナルコンピューターがオフィスのみでなく
家庭にも普及が進み、それに伴いインクジェットプリン
ターの普及も著しい。インクジェットプリンターの出力
用紙には、専用のコート紙もあるがコピー用紙も利用さ
れている。しかしながら、脱墨パルプを含むコピー用紙
にインクジェット記録した場合にフェザーリング(イン
クのひげ状の滲み)により文字が読みにくくなったり、
バーコード等の可変データーを記録した場合にはバーコ
ード等の読みとりが困難である等の問題があった。これ
を解決するため、脱墨パルプを配合したパルプを配合し
たパルプスラリーを用いて抄紙する際に、内添サイズ剤
を多く配合する、あるいは、抄紙された紙の表面にサイ
ズプレス装置等を用いて表面サイズ剤を付与するなどが
行われているが、未だに満足するものが得られていなか
った。また、脱墨パルプは、湿潤・乾燥の繰り返しによ
る変質、湿度・温度・大気中の酸素・紫外線の作用によ
る経年適変質などが原因となり劣化するので、脱墨パル
プの配合量が多い記録用紙は、原料パルプがバージンの
みであるものと比較して強度的に劣るため、様々なトラ
ブルが生じる。例えば、パーソナルコンピューターの出
力として広く普及しているレーザービームプリンター
や、コピー機に使用すると、表面強度が弱いため紙粉が
発生し、プリンターに悪影響を及ぼす。表面強度を改善
するための方法として、澱粉やポリビニルアルコールな
どの表面処理剤を表面に塗工することがあるが、しかし
これらの方法では、表面強度の向上に限界があり、ま
た、塗工成分がドラムに付着するなどのトラブルが生じ
十分な対策とはならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の状況に鑑み、本
発明の課題は、インクジェットプリンターで記録してフ
ェザーリングが起こらず、強度的にも優れコピー用共用
紙としても使用できる、新聞・雑誌等の古紙から再生し
た脱墨パルプを含む記録用紙及びその製造方法を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の方法を見
出した。すなわち、少なくとも古紙の離解工程と界面活
性剤系の脱墨剤を用いる脱墨工程とを有する複数の工程
からなる脱墨パルプの製造方法において、該複数の工程
のいずれか一つ以上の工程にカチオン性ポリマーを添加
して、カチオン性ポリマーの存在下で脱墨処理する方法
により製造した脱墨パルプを配合した原料パルプに微細
フィブリル化セルロースを添加して抄造することによ
り、本発明を成すに至った。これにより得られた脱墨パ
ルプを配合した紙は、インクジェット方式、特に水性イ
ンクを用いて記録した際にフェザーリングの発生が無い
かあるいは著しく改善され、表面強度などの強度にも優
れレーザービームプリンタやコピー機でも使用可能な紙
を得ることができた。
【0005】本発明により上記目的が達成される理由は
必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。
脱墨パルプの製造は、離解、脱墨、洗浄及び漂白の工程
等からなり、古紙の種類、脱墨パルプの使用目的に応じ
これらの各工程を組み合わせることにより行われる。古
紙をパルパーで離解するに際し、古紙の水の吸水性を高
めるためにアルカリ性薬品を添加して機械的な攪拌力に
より繊維同士を摩擦し古紙を個々の繊維に分離すると共
に、インキを繊維から分離・剥離する。更に界面活性剤
系の脱墨剤をアルカリ性薬品と共に添加してインキの繊
維からの分離・剥離を促進させ、続いて洗浄法あるいは
フローテーション法により繊維から分離したインキを系
外に排出する。この方法で製造された脱墨パルプは、界
面活性剤を主体とする脱墨剤が繊維表面に強固に結合し
ていたり、繊維内部に入り込んでいたりしており、脱墨
パルプの洗浄工程における通常の洗浄程度では界面活性
剤を完全に洗い流すことができないため、このような脱
墨パルプをバージンパルプと配合して抄紙した記録用紙
に水性インクを用いたインクジェット方式で記録した場
合、部分的にインクの滲みが極端に大きくなるためにフ
ェザーリングが発生するものと思われる。
【0006】本発明では、脱墨パルプを製造する際に、
パルプをカチオン性ポリマーで処理を行うことによりこ
のフェザーリングがない記録用紙を得ることができた。
この仕組みについては定かではないが、以下に示す理由
によるものであると思われる。インクジェット方式に使
用するインク染料はスルホン酸基、カルボキシル基など
のアニオン性基を有している。古紙パルプをカチオン性
ポリマーで処理することにより、パルプ繊維の表面もし
くは内部にカチオン性基が存在することになる。このた
め、カチオン性ポリマーとインク中の染料との間でイオ
ン結合、配位結合が起こり錯体又は錯塩を形成し染料が
水不溶性となり、瞬間的にインクの溶液層より染料を分
離し固定すると考えられる。
【0007】また、原料パルプに添加する微細フィブリ
ル化セルロースは、セルロース繊維に機械的、物理的、
化学的な処理を行い微細化したものである。例えば、パ
ルプスラリーを微細化し、これを光学顕微鏡で観察する
と、保水値が210〜250%では繊維幅20〜30μ
mのパルプ繊維の一部が破壊され、繊維幅3〜5μmのフ
ィブリルが多くなり、これら繊維同士が数本から数十
本、一部で結合乃至絡み合った形状にある。また、繊維
を走査型顕微鏡にて観察すると繊維幅0.5μm以下の
微細な繊維も観察される。このような微細フィブリル化
セルロースの細い繊維幅が、繊維表面積の増大と繊維間
のネットワーク数の増加に寄与し、パルプの繊維間結合
を強める働きをしており強度が向上すると推定される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においてカチオン性ポリマ
ーによる処理は、好ましくは界面活性剤系の脱墨剤を添
加する前がよく、更に好ましくはアルカリ性薬品を添加
してから界面活性剤系の脱墨剤を添加する前がよい。ま
た、脱墨パルプ製造工程の複数の工程に添加することが
できる。また、アルカリ性薬品を加える量は、できる限
り少なくした方が好ましい。
【0009】本発明に用いるカチオン性ポリマーとして
は特に制限はないが、例えば、ジシアンジアミド・アル
キルアミン系高分子化合物、ジシアンジアミド・ホルマ
リン系高分子化合物、ポリエチレンイミン誘導体、アル
キルアミン・エピクロルヒドリン系高分子化合物、アン
モニア・エピクロルヒドリン系高分子化合物、ポリメタ
クリル酸系4級アンモニウム塩誘導体、ジメチルジアリ
ルアンモニウムクロライド系重合体等市販の薬品を挙げ
ることができるが、この中から特にアルキルアミン・エ
ピクロルヒドリン系高分子化合物、ジメチルジアリルア
ンモニウムクロライド系重合体の使用が、他のカチオン
性ポリマーより少量でも効果が現れ好ましい。
【0010】本発明においてカチオン性ポリマーの添加
量は脱墨パルプの絶乾重量に対して、0.2〜5.0重
量%の範囲が好ましく、特に1.0〜2.5重量%の範
囲が好ましい。カチオン性ポリマーの添加量が脱墨パル
プの絶乾重量に対して、0.2重量%未満の場合には、
該パルプとバージンの化学パルプを配合して抄紙した記
録用紙に水性インクを用いたインクジェットプリンター
で記録した場合にフェザーリングが多くなり、記録品位
が劣る傾向にある。一方カチオン性ポリマーの添加量が
脱墨パルプの絶乾重量に対して、5.0重量%より多く
配合して処理した場合には、カチオン濃度が高すぎてパ
ルプ繊維のフロック化が起こる恐れがあり、またフェザ
ーリングに対する効果が大きく変化するわけではなくコ
スト面から見ても好ましくない。
【0011】本発明の界面活性剤系の脱墨剤としては、
カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、燐酸エ
ステル型などのアニオン系界面活性剤、エーテル型、エ
ステル型、脂肪酸アルキロールアマイド型などのノニオ
ン系界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型などの両性界
面活性剤を使用することができる。これらは、単独また
は併用して用いることができる。
【0012】また、本発明のアルカリ性薬品としては苛
性ソーダ、ソーダ灰、重曹、珪酸ソーダなど公知のもの
を使用するが、ハンドリングやコストを考慮した場合に
は苛性ソーダを使用することが好ましい。また、該離解
工程でアルカリ性薬品を使用する場合の添加量は併用す
るカチオン性ポリマーの効果を低下させる場合もあるた
め、できるだけ少ないほうが好ましく、対古紙パルプに
対して1.0重量%以下が望ましい。
【0013】本発明における微細フィブリル化セルロー
スの添加は、脱墨パルプとバージンパルプを混合する前
に、脱墨パルプに添加するのが好ましい。本発明に用い
る微細フィブリル化セルロースは、平均繊維長が0.0
1〜0.4mmであるものが好ましい。0.01mm未
満である場合、微細フィブリル化セルロースが小さすぎ
て、抄紙時に抄紙網から流出する割合が大きくなり効果
が減少してしまう。0.4mmより長くなると比表面積
が小さくなるため、同じく効果が減少する。
【0014】本発明における微細フィブリル化セルロー
スの製造法としては、従来より種々の方法が知られてお
り、如何なる方法であっても平均繊維長が0.01〜
0.4mmになるようであれば使用することができる。
例えばビーター、リファイナーなどの各種叩解機を用い
る方法、繊維状セルロースの懸濁液を少なくとも300
0psiの圧力差で小径オリフィスを高速度で通過させ
て、次にこれを衝突させて急速に減速させることにより
切断作用を行わせる方法、へベル付き駆動軸でインペラ
ーを回転させ繊維材料に衝撃を与える方法、ハウジング
内に配置されたロータとハンマーによって乾式で微細化
を行う方法、媒体攪拌湿式粉砕装置による方法、振動ミ
ル、サンドミルなどの粉砕装置による方法などのセルロ
ース繊維に機械的せん断力を与えることにより微細フィ
ブリル化セルロースを製造する方法が挙げられる。ま
た、機械的処理だけでなく、酸加水分解処理、アルカリ
処理、液体アンモニア処理、酵素処理、水蒸気処理など
の化学的処理と機械的処理とを併用した方法も提案され
ている。
【0015】本発明における微細フィブリル化セルロー
スの原料として、広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒
サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒サルファイ
トパルプ(NBSP)等の化学パルプや、砕木パルプ
(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械
パルプといった木材パルプが使用でき、さらには、コッ
トンパルプや麻、バガス、ケナフ、エスパルト、楮、三
椏、雁皮等の非木材パルプも用いることができる。
【0016】本発明において、微細フィブリル化セルロ
ースの添加量は、全パルプの絶乾重量に対して0.5〜
15重量%の範囲が好ましい。微細フィブリル化セルロ
ースの添加量が全パルプの絶乾重量に対して0.5重量
%未満の場合には、添加の効果は見られにくい。一方微
細フィブリル化セルロースの添加量を15重量%より多
く配合した場合には、この原料を用いて抄紙する際にろ
水性が悪くなり、ワイヤーからの脱水が難しく、紙切れ
が起こり易い。
【0017】本発明における記録用紙の原料パルプとし
て脱墨パルプの他に従来から慣用されているパルプと併
用することができる。例えばLBKP、NBKP、LB
SP、NBSP等の化学パルプや、GP、TMP等の機
械パルプといった木材パルプが使用でき、さらには、コ
ットンパルプや麻、バガス、ケナフ、エスパルト、楮、
三椏、雁皮等の非木材パルプも用いることができる。
【0018】また、必要に応じて記録用紙に填料及びそ
の他サイズ剤等の薬品を内添する事ができる。本発明の
記録用紙に内添する填料は特に限定されるものではな
く、公知の填料の中から適宜選択して使用することがで
きる。このような填料としては、例えばタルク、カオリ
ン、イライト、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン
等を挙げることができる。填料の使用量は通常、紙中填
料率で3〜20重量%添加される。本発明で記録用紙に
使用する内添サイズ剤は特に限定されるものではなく印
刷用紙及びインクジェット記録用紙に使用される公知の
内添サイズ剤の中から適宜選択して使用することができ
る。好ましい内添サイズ剤としては、例えば、疎水化変
性ロジンエマルジョン系サイズ剤等を挙げることができ
る。通常、内添サイズ剤の使用量はパルプの絶乾重量に
対して0.1〜0.7%の範囲で調整されるが、特に限
定されない。更に記録用紙には上記の他に、必要に応じ
て消泡剤、pH調整剤、色相を調整するための染料や有
色顔料、視感的白さを向上させるための蛍光染料等を更
に内添することもできる。
【0019】本発明の記録用紙には、必要に応じて公知
のサイズ剤、バインダー等を含んだサイズ液を塗工する
事ができる。塗工する手段としては、各種ブレードコー
ター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコ
ーター、カーテンコーター、グラビアコーター、ゲート
ロールコーター等の公知の塗工装置を用いることがで
き、片面又は両面に設けることができるが、操業性やコ
ストの観点から、オンマシンで両面同時に塗工できるサ
イズプレス塗工方法を用いることが好ましい。更に、表
面仕上げとして、マシンカレンダー、ソフトカレンダ
ー、スーパーカレンダー等の各種カレンダー装置を単独
又は併用して使用することができる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の記録用紙の具体的な構成を
実施例で説明すると共に、本記録用紙の特性を比較例と
対比して説明するが、本発明はこれによって限定される
ものではない。なお、実施例中の「%」は全て「重量
%」、「部」は全て「重量部」を示す。実施例1 新聞古紙をテスト用パルパーにパルプ濃度5%になるよ
うに水を入れ古紙パルプ絶乾重量に対してNaOH1.
0%添加し5分間離解した後、カチオン性ポリマーとし
てアルキルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重
縮合物(PF−700、昭和高分子(株)製)をパルプ
絶乾重量に対し2.0%加え、30分間攪拌し濃度18
%になるように脱水した。これに水を加えて2%に薄
め、更に界面活性剤系の脱墨剤(DI−767、花王
(株)製)をパルプに対して1.0%加え、テスト用フ
ローテーターを用いて6分間、フローテーション処理を
行い、脱水して濃度18%にした。さらに水を加えて2
%に薄め、NaOH2.0%、NaSiO34.0%、
223.0%を添加後スチームミキサーにて混合し
て、温度70#Cで3時間漂白した。その後洗浄脱水し1
8%の脱墨パルプを得た。
【0021】上記の製造方法で得た脱墨パルプ70部、
叩解度400mlの広葉樹晒クラフトパルプ(L−BK
P)30部からなるパルプスラリーに数平均繊維長が
0.15mmの微細フィブリル化セルロース5部、タル
ク7部、硫酸バンド1.5部、サイズ剤0.4部、歩留
向上剤0.02部を添加して手抄を行った。乾燥後2ロ
ールサイズプレス装置を用いて塗液1を両面で塗工量が
固形分で4g/m2となるように塗布し坪量74g/m2の記録
用紙を得た。 (塗液1) 水溶性高分子: 酸化澱粉 MS#3600(日本食品化工社製)100部 表面サイズ剤: ポリマロン360(荒川化学社製) 2部 消泡剤: ノプコ8034L(サンノプコ社製) 0.1部実施例2 微細フィブリル化セルロースの添加量を0.5部とした
こと以外は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録用
紙を得た。実施例3 微細フィブリル化セルロースの添加量を15部としたこ
と以外は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録用紙
を得た。実施例4 カチオン性ポリマーの添加量を0.2%としたこと以外
は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録用紙を得
た。実施例5 カチオン性ポリマーの添加量を5.0%としたこと以外
は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録用紙を得
た。実施例6 カチオン性ポリマーをジメチルジアリルアンモニウムク
ロライド重合体(PAS−H−10L、日東紡績(株)
製)に変え、2.0%添加したこと以外は実施例1と同
じ方法で坪量74g/m2の記録用紙を得た。実施例7 カチオン性ポリマーをポリエチレンイミン(エポミンP
P−061、日本触媒(株)製)に変え、2.0%添加
したこと以外は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記
録用紙を得た。実施例8 カチオン性ポリマーをポリエチレンイミンに変え、5.
0%添加したこと以外は実施例1と同じ方法で坪量74
g/m2の記録用紙を得た。実施例9 カチオン性ポリマーの添加量を10.0%としたこと以
外は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録用紙を得
た。実施例10 新聞古紙をテスト用パルパーにパルプ濃度5%になるよ
うに水を入れ古紙パルプ絶乾重量に対してNaOH1.
0%添加し5分間離解した後、濃度18%になるように
脱水した。これに水を加え2%に薄め、更に界面活性剤
系の脱墨剤(DI−767、花王(株)製)をパルプに
対して1.0%加え、テスト用フローテーターを用いて
6分間、フローテーション処理を行い、カチオン性ポリ
マーとしてアルキルアミン・アンモニア・エピクロルヒ
ドリン重縮合物をパルプ絶乾重量に対し2.0%加え、
30分間攪拌し濃度18%になるように脱水した。更に
水を加えて2%に薄め、NaOH2.0%、NaSiO
34.0%、H223.0%を添加後スチームミキサー
にて混合して、温度70℃で3時間漂白した。その後洗
浄脱水し18%の脱墨パルプを得た。
【0022】上記の製造方法で脱墨パルプを得た以外は
実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録用紙を得た。比較例1 微細フィブリル化セルロースを添加しなかった(添加量
を0%)としたこと以外は実施例1と同じ方法で坪量7
4g/m2の記録用紙を得た。比較例2 カチオン性ポリマーを添加しなかった(添加量を0%)
としたこと以外は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2
記録用紙を得た。比較例3 脱墨パルプを製造する際にカチオン性ポリマーを添加せ
ず、塗液1にカチオン性ポリマーとしてアルキルアミン
・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物を40部添
加した以外は実施例1と同じ方法で坪量74g/m2の記録
用紙を得た。比較例4 叩解度400mlのL−BKP100部からなるパルプ
スラリーにタルク7部、硫酸バンド1.5部、サイズ剤
0.4部、歩留向上剤0.02部を添加して手抄を行っ
た。乾燥後2ロールサイズプレス装置を用いて塗液1を
両面で塗工量が固形分で4g/m2となるように塗布し坪量
74g/m2の記録用紙を得た。実施例1〜比較例5で得ら
れた記録用紙のインクジェット記録試験および強度試験
は以下の方法で行った。結果は表1及び表2にまとめた
通りである。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】(1)インクジェット記録試験 記録試験はインクジェットプリンター(BJC−420
J:キヤノン株式会社製の商品名)を用いて所定のパタ
ーンを記録し、下記の基準によって評価した。 a、インクの髭状の滲み(フェザーリング) ひげ状のインクの滲みを目視で評価した。
【0026】 ○ ひげ状の滲み無し、 △ 若干ひげ状の滲みがあり、 × ひげ状の滲みが多い、 b、インク乾燥性 記録直後に画像部を指で擦り、汚れの程度を目視で評価
した。
【0027】 ○ 汚れ無し △ 若干汚れる × 著しく汚れる (2)強度試験 a、表面強度試験 JIS P 8129に記されている紙及び板紙の表面
強さ試験方法のワックスを用いる方法に従った。ワック
スをはがした際に、紙の表面を傷めないワックスの最も
高い番号を、表面強さとした。 b、耐折強度試験 JIS P 8115に記されている紙及び板紙のMI
T試験機による耐折強さ試験方法に従った。なお、試験
片にかける荷重は0.5kgfで行った。
【0028】
【発明の効果】以上、本発明について詳細に説明した
が、本発明による脱墨パルプの製造方法より、インクジ
ェット記録した場合の記録性が、従来の方法では到達し
得なかった高品位の記録性を有する記録用紙を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 27/00 D21H 27/00 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも古紙の離解工程と界面活性剤
    系の脱墨剤を用いる脱墨工程とを有する複数の工程を経
    て製造する脱墨パルプを用いた記録用紙の製造方法にお
    いて、前記複数の工程のいずれか一つ以上の工程にカチ
    オン性ポリマーを添加して処理した脱墨パルプを配合し
    た原料パルプに微細フィブリル化セルロースを添加して
    抄造することを特徴とする記録用紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 カチオン性ポリマーがアルキルアミン・
    エピクロルヒドリン系高分子化合物、ジメチルジアリル
    アンモニウムクロライド系重合体である請求項1記載の
    記録用紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 微細フィブリル化セルロースを全パルプ
    に対して0.5〜15%添加することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の記録用紙の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの製造方法で製
    造された記録用紙。
JP2000374168A 2000-12-08 2000-12-08 記録用紙及びその製造方法 Pending JP2002173884A (ja)

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