JP2002166646A - インクジェット被記録材およびその製造方法 - Google Patents

インクジェット被記録材およびその製造方法

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JP2002166646A
JP2002166646A JP2001071011A JP2001071011A JP2002166646A JP 2002166646 A JP2002166646 A JP 2002166646A JP 2001071011 A JP2001071011 A JP 2001071011A JP 2001071011 A JP2001071011 A JP 2001071011A JP 2002166646 A JP2002166646 A JP 2002166646A
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jet recording
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ink jet
pigment
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JP2001071011A
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Kenji Kono
研二 河野
Noriaki Otani
紀昭 大谷
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Maxell Holdings Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い印字性を有するとともに印字の変褪色が
少ない低コストのインクジェット被記録材を提供する。 【解決手段】 基材の少なくとも一方の面に、一または
二以上の層からなるインク受容層を形成したインクジェ
ット被記録材において、前記インク受容層を構成する少
なくとも一つの層における顔料の主成分または一成分と
して繊維微粉体を含有させる。この繊維微粉体の含有率
は、当該繊維微粉体含有層における顔料全体に対して2
0重量%以上、好ましくは50重量%以上とする。ま
た、当該繊維微粉体含有層には、先の繊維微粉体に加え
てカチオン性の物質、例えばアルミニウム化合物などを
含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
の被記録材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ、ワードプロセッサー、パ
ーソナルコンピューター等のプリンターには、液体のイ
ンクを特殊構造のノズルからジェット状に噴射し、その
飛跡を制御して用紙に付着させて印字するインクジェッ
トプリンタが広く利用されている。また、これに使用す
る用紙としては、インクジェット用インクの定着性や吸
収性、印字濃度、ドット形状の真円性、ドツト周辺のシ
ャープ性、白色度、耐水性および吸脱湿による寸法安定
性等の諸特性を保持させたインクジェット被記録材が用
いられている。
【0003】これらの特性の中で印字品質に関する特性
を得るためには、一般にシリカを顔料の主成分とするコ
ーティング層を設けるのが有効であり、現在市販されて
いる多くの用紙がそのようなコーティング層を設けてい
る。また白色度を高めるためには蛍光染料、色染料・顔
料等の増白剤・色見調整剤等が用いられている。
【0004】しかし、前記インクジェット被記録材にあ
って、特に写真やグラフィックデータを印字した被記録
材は、壁等に飾ったりディスプレイとして用いる等光に
さらされる用途や、あるいはアルバムや作品集等として
長期間保存する用途に用いられることが多い。このた
め、高い印字品質のみならず印字の変褪色の少ないイン
クジェット被記録材の要求が高まっている。さらに前記
インクジェット被記録材は一般に高価であり、低価格化
の要求も高まっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット被記録材の表面コーティングに最も広く用いら
れている顔料であるシリカは、その表面活性が非常に高
く、印字品質を高める効果がある反面、インクジェット
インクの染料や用紙中の蛍光染料、色染料・顔料等の増
白剤・色見調整剤の変褪色まで加速してしまう欠点を有
している。また、シリカは一般に高価であり、インクジ
ェット被記録材のコストを上昇させている。
【0006】本発明の目的は、このような不都合を解消
し、高い印字性のみならず印字の変褪色が少なく、低コ
ストのインクジェット被記録材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、基材の少な
くとも一方の面にインク受容層を形成したインクジェッ
ト被記録材において、インク受容層を構成している少な
くとも一つの層の顔料の主成分または一成分として繊維
の微粉体(繊維微粉体)を用い、これを、当該層(顔料
の主成分または一成分として繊維微粉体が用いられる
層。以下適宜、「繊維微粉体含有層」ともいう。)に含
まれる顔料全体に対して所定の割合で含ませることによ
り、高い印字性を持つのみならず印字の変褪色が少な
く、低コストのインクジェット被記録材を得ることがで
きることを見出した。また、その場合に繊維微粉体とカ
チオン性の成分を併用すれば、一層顕著な効果が得られ
ることも見出した。前記繊維微粉体は、基本的に紙の成
分に類似した繊維であるため、インクの吸収性が高く、
しかもその繊維長が短いために、通常の紙中の長いセル
ロース繊維で生じる繊維に沿ったにじみであるフェザリ
ングが小さい。このため、高い印字品質が得られると考
えられる。同時に、前記繊維微粉体の分だけ、表面活性
の高いシリカを使用しないかまたはその使用量を減らす
ことができるために、印字の変褪色を抑制することがで
きると考えられる。また、低コストな繊維微粉体を用い
ることにより、インクジェット被記録材のコストを低下
させることが可能になる。
【0008】繊維微粉体の基本成分あるいは元になる繊
維は、インク吸収性を有するものが好ましい。代表的な
ものは天然繊維であり、例えばセルロース、コットン、
シルク、ウール、キトサン等が挙げられる。
【0009】約300dpi(ドット・パー・インチ)
=約85μm(一つのドットとその隣のドットの中心間
距離)の解像度があれば、人間の目に印字の粗さが目立
たなくなることを考慮すると、繊維微粉体の長さの平均
値は85μm以下であることが好ましい。それより長い
とフェザリングが目立つようになり、印字画質が低くな
る。60μm以下はより好ましく、30μm以下はさら
に好ましい。なお、現状では十数μm以下の長さのもの
を製造するのは難しく、この製造上の下限の長さの繊維
微粉体でも有効に用いることができる。前記機構から推
測すると、今後さらに長さの短い繊維微粉体が製造でき
たとしても効果的に利用することができると考えられ
る。
【0010】繊維微粉体の長さは、光学または電子顕微
鏡により観察または撮影した画像の一定範囲に存在する
50個の繊維微粉体の長軸方向の長さを計測し、それら
の平均から求めることができる。
【0011】一方、繊維微粉体の直径も前記と同様の理
由から85μm以下であることが好ましいが、通常の製
造では長さより小さくなるため、長さが前記範囲を満た
していれば通常問題ない。
【0012】長さと直径の値が近いものは粒径として計
測してもよく、平均粒径が85μm以下であるのが好ま
しい。この場合は上記顕微鏡観察または撮影画像から求
める方法、遠心沈降法、コールターカウンター法、レー
ザー散乱法等、一般に用いられる粒径測定法を用いるこ
とができる。
【0013】本発明で用いる繊維微粉体は、いかなる製
法によって製造してもよい。例えば通常の繊維等を、必
要であれば化学的・機械的等の前処理である程度細かく
した後、機械的な粉砕処理や水中での高圧分散処理、繊
維を溶解または分散等で液状にしたものをスプレードラ
イ法等で粉体化する方法、あるいは化学的に合成する方
法等が挙げられる。
【0014】インク受容層の少なくとも一つの層に用い
る顔料成分は、繊維微粉体単独であってもよいが、他の
顔料、例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、樹脂
粒子、種々の着色顔料等を併用してもよい。ただし、光
等による印字の変褪色を抑制する効果を発揮するために
は、繊維微粉体が繊維微粉体含有層中の顔料全体の20
重量%より多いことが必要であり、50重量%より多い
と、専門外の人が変褪色を明確に体感できるため好まし
い。
【0015】繊維微粉体を基材上または基材上に設けた
層上に固定するには、樹脂等の結着剤を併用すればよ
い。
【0016】結着剤には種々の樹脂等を用いることがで
き、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリビ
ニルピロリドン、CMC(カルボキシメチル・セルロー
ズ(繊維素グリコール酸ソーダ))、ヒドロキシエチル
セルロース、カゼイン、ゼラチン、澱粉およびアルギン
酸ナトリウム等の水溶性樹脂、更に、酢酸ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリウレタン、アクリル共重合体、マレイン酸
共重合体等の合成樹脂のエマルジョン等が使用される。
これらは適宜に選択し単独で又は併用して適量を用い
る。
【0017】インクジェットインク中の色素が、現在広
く用いられているアニオン性の水性染料である場合に
は、光等による印字の変褪色を抑制する効果をより高め
るために、該水性染料を、繊維微粉体含有層中に留める
のが効果的である。この種の水性染料をより多く繊維微
粉体含有層中に留めるためには、カチオン性の物質を繊
維微粉体含有層中に含めることが効果的である。
【0018】繊維微粉体含有層を最も表面に形成した場
合や、あるいは繊維微粉体含有層の上に設けた他の層の
透明性が高い場合には、カチオン性の物質を繊維微粉体
含有層中に含めて水性染料を当該繊維微粉体層中に多く
留めるのがよい。このようにすると、水性染料が表面か
ら見える範囲に多く留まることになるため、印字濃度が
向上する。
【0019】前記の結着剤としてカチオン性のものを使
用してもよい。このようなカチオン性の結着剤として
は、具体的には、アミン塩やアンモニウム塩を前記の樹
脂等に結合させたものや、これらの官能基を含む成分を
共重合させたものなどが挙げられる。
【0020】また、結着剤とは別にカチオン性の成分、
例えば一般的にカチオン化剤と称されるカチオン化ポリ
マーを併用してもよい。この場合の結着剤はノニオン性
またはカチオン性であることが望ましい。アニオン性の
結着剤とカチオン化剤を併用すると樹脂の凝集を生じや
すいからである。カチオン化剤の例としては、長鎖アル
キルアミン塩、長鎖アルキルジメチルアミン塩、長鎖ア
ルキルトリメチルアンモニウム塩等の低分子化合物、ア
リルアミンまたはその塩、ジアリルジメチルアンモニウ
ム塩、アクリル酸(またはメタクリル酸)ジアルキルア
ミノエチルまたはその塩、アクリル酸(またはメタクリ
ル酸)トリアルキルアンモニウムエチル塩、ジエチルア
ミノスチレン等の単独または共重合体、またはその他の
モノマーとの共重合体、ポリアルキレンポリアミン類、
ジシアンジアミド系樹脂等を使用することができる。
【0021】これら結着剤とは別に併用するカチオン化
ポリマー等の使用量は、選択する顔料、結着剤、これら
の比率によっても変わってくるが、通常、結着剤に対し
て100重量%以下、顔料に対して1重量%以上用いる
のが好ましい。通常、カチオン化ポリマーは強度的に弱
く、結着剤に対して100重量%より多くなると結着性
を維持するのが難しく、顔料に対して1重量%より少な
いとインク中の水性染料の定着性を発現することが難し
くなる。より好ましい範囲は結着剤に対して80重量%
以下、顔料に対して2重量%以上である。
【0022】また、前記繊維微粉体またはそれ以外の顔
料がカチオン性であってもよい。例えば、繊維微粉体と
は別にカチオン性の顔料を用いてもよいし、繊維微粉体
またはそれ以外の顔料をカチオン化処理したもの等を用
いてもよい。
【0023】カチオン性の顔料の例としては、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、含水アルミニウム酸化物等の
アルミニウム化合物、前記カチオン化ポリマーを粉体化
したもの等が挙げられる。
【0024】また、顔料のカチオン化処理の例として
は、繊維微粉体、無機顔料または有機顔料の表面または
細孔に、上記アルミニウム化合物を付着、析出、ドープ
等により付与したもの、アミン塩またはアンモニウム塩
を含む化合物や前記カチオン化ポリマー等を化学的また
は物理的に吸着させたもの、無機顔料または有機顔料の
表面または細孔の官能基を化学反応等によりカチオン性
の官能基に変換したもの等が挙げられる。
【0025】カチオン性の顔料の使用量は、前記顔料の
使用量と同様基準(前記の繊維微粉体含有層の顔料中の
繊維微粉体の比率)で選択すればよい。
【0026】繊維微粉体を用いた層を含むインク受容層
には上記顔料、結着剤、カチオン化剤の各成分の他に、
必要に応じて各種添加剤を用いてもよい。例えば、表面
調整剤、消泡剤、分散剤、粘性調整剤、耐水化剤、架橋
剤、着色染料、蛍光染料、防黴剤、防腐剤、帯電防止
剤、潤滑剤、ダスティング防止剤、保水剤等を使用する
ことができる。
【0027】繊維微粉体を含む顔料成分に対する、結着
剤やカチオン性物質等それ以外の成分の比率は、良好な
インク吸収性を得るには固形分換算で150重量%以下
であることが好ましく、75重量%以下がより好まし
い。結着剤に高い結着力があれば40重量%以下がさら
に好ましい。繊維微粉体の粉落ちを抑えるために必要な
結着剤の比率は、結着剤の結着力に大きく依存するが、
通常3重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ま
しい。
【0028】繊維微粉体を用いた層を含むインク受容層
の厚さは、一般に繊維微粉体が単層でほぼ全面を覆う厚
さ(≒平均直径)以上で且つ100μm以下が好まし
い。これ未満では、にじみの少ない印字性を得るのが難
しく、前記範囲を超えると、塗膜のひび割れを生じやす
くなり、またインク受容層下部のインク受容に寄与しな
い部分が多くなりコストを無駄に上昇させる。さらに好
ましい範囲は繊維微粉体が単層でほぼ全面を覆う厚さ
(≒平均直径)以上で且つ70μm以下である。
【0029】インク受容層は2層以上の層構造をとって
もよく、繊維微粉体を含む層を下層として用いても上層
あるいは中間の層として用いてもよい。例えば繊維微粉
体を含む層を下層として、上層に光沢性等表面に特定の
風合いを付与する層を設けたり、繊維微粉体を含む層よ
りも高画質の印字が得られる層を上層として設けたりし
てもよい。繊維微粉体を含む層以外の層に用いる顔料と
しては、例えばこれまでに述べてきた繊維微粉体以外の
顔料、カチオン性の顔料等が挙げられ、インクジェット
適性に優れて繊維微粉体ほどではないがコスト的に好ま
しいものとしては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム
等が挙げられる。また、繊維微粉体を含む層を2層以上
設けても良い。
【0030】インクが表面から滲入することを考慮すれ
ば、繊維微粉体を上層即ち最も表面の層に用いた場合、
特にこの層にカチオン性の物質を含ませた場合に、光等
による印字の変褪色を抑制する効果を最も大きく発現さ
せることができる。
【0031】インク受容層を設ける基材としては、紙、
樹脂フィルム、布など、インクジェットプリンタで印字
可能な形状のものであればいずれも用いることが可能で
ある。特に紙、フィルムのような表面の平面性、緻密性
の比較的高い基材を用いれば、設けたインク受容層の表
面の均一性が高まり、高精細な印字が可能になって好ま
しい。これらの基材とインク受容層の間には必要に応じ
て種々の層を設けてもよい。例えば易接着層、帯電防止
層、着色層、蒸着層等が挙げられる。
【0032】インク受容層を設けるのは、基材の一方の
面でも両方の面でもよい。あるいはインク受容層を基材
の一方の面に設け、他方の面に異なる層を設けてもよ
い。例えば、インク受容層、帯電防止層、着色層、蒸着
層、カール防止層、滑りを調整する層、インクジェット
記録以外の印刷に適した層、装飾層等を必要に応じて設
けることができる。
【0033】本発明のインクジェット被記録材はいかな
る製造方法を用いて製造してもよく、その代表的な例に
ついて以下に説明する。
【0034】先ず、基材上に必要ならば表面処理や下層
を施し、この上に一般公知の塗工機、例えばブレードコ
ーター、エアーナイフコーター、リバースコーター、バ
ーコーター、グラビアコーター、ダイコーター等によっ
て、前記の繊維微粉体と結着剤を含み、必要に応じて結
着剤がカチオン性であるかまたは別のカチオン性の成分
をも含み、その他必要な成分を含ませた塗料組成物を塗
工し乾燥する。さらに必要に応じて、塗工表面を平滑化
処理機、例えば、スーパーカレンダー、グロスカレンダ
ー、サーモプラニッシャー等によって処理してより平滑
性を高めてもよい。
【0035】次いで必要に応じて1層以上の上層を、顔
料の主成分または一成分として繊維微粉体を用いた層
(繊維微粉体含有層)上に設けてもよい。ただしインク
ジェット記録の印字性を損なう層であってはならない。
例えば光沢層、より高精細の印字が可能な層、保護層、
UV吸収層等を設けることができる。
【0036】
【実施例】次に、実施例および比較例によって本発明を
詳細に説明するが、これは本発明の効果を具体的に説明
するためのものであって、これによって本発明が限定さ
れるものではない。なお、以下において「部」は重量部
を意味する。
【0037】 <実施例1> ARBOCEL BE600−10 100部 〔J.RETTENMAIER & SOHNE(但し、この中の「O」はウ ムラウトO) GMBH+CO製;平均長18μm、平均直径15μmのセルロ ース微粉体〕 ポバールPVA−217 40部 ((株)クラレ製;ポリビニルアルコール) PAS−H−10L 10部 (日東紡績(株)製;カチオン化剤) 水 575部
【0038】以上の組成物を混合攪拌して、固形分濃度
20%の表面層塗料Aを得た。得られた表面層塗料A
を、85g/m2 のコート紙用の原紙上に、#44のバ
ーコーターを使用して塗工乾燥し、インクジェット被記
録材を得た。
【0039】<実施例2>実施例1のポバールPVA−
217を80部、PAS−H−10Lを20部に変更し
た他は、実施例1と同様にしてインクジェット被記録材
を作製した。
【0040】<実施例3>実施例1のポバールPVA−
217を16部、PAS−H−10Lを4部に変更した
他は、実施例1と同様にしてインクジェット被記録材を
作製した。
【0041】<実施例4>実施例1のポバールPVA−
217を14部、PAS−H−10Lを4部に変更し、
Sumirez Resin 613(住友化学工業
(株)製;耐水化剤)を2部追加した他は、実施例1と
同様にしてインクジェット被記録材を作製した。
【0042】<実施例5>実施例1のポバールPVA−
217を50部に変更し、PAS−H−10Lを用いな
かった他は、実施例1と同様にしてインクジェット被記
録材を作製した。
【0043】<実施例6>実施例5のARBOCEL
BE600−10を80部に変更し、酸化アルミニウム
C(日本アエロジル(株)製;平均粒径13nmのアル
ミナ)を20部追加した他は、実施例5と同様にしてイ
ンクジェット被記録材を作製した。
【0044】<実施例7>実施例1のARBOCEL
BE600−10を60部に変更し、カープレックスB
S−304F(塩野義製薬(株)製;平均粒径17.5μ
mのシリカ)を40部追加した他は、実施例1と同様に
してインクジェット被記録材を作製した。
【0045】<実施例8>実施例1のARBOCEL
BE600−10の代わりにシルクパウダー(トスコ中
央研究所製;平均粒子径10μmのシルクの微粉体)を
用いた他は、実施例1と同様にしてインクジェット被記
録材を作製した。
【0046】<実施例9>実施例1のARBOCEL
BE600−10の代わりにウールパウダー(トスコ中
央研究所製;平均粒子径15μmの天然ウールの微粉
体)を用いた他は、実施例1と同様にしてインクジェッ
ト被記録材を作製した。
【0047】<比較例1>実施例1のARBOCEL
BE600−10の代わりにカープレックスBS−30
4Fを用いた他は、実施例1と同様にしてインクジェッ
ト被記録材を作製した。
【0048】<比較例2>実施例7のARBOCEL
BE600−10を40部、カープレックスBS−30
4Fを60部に変更した他は、実施例7と同様にしてイ
ンクジェット被記録材を作製した。
【0049】<比較例3>実施例1のARBOCEL
BE600−10の代わりにARBOCEL BE00
(レッテンマイヤー社製;平均長120μm、平均直径
20μmのセルロース微粉体)を用いた他は、実施例1
と同様にしてインクジェット被記録材を作製した。
【0050】<比較例4>実施例5のARBOCEL
BE600−10の代わりにカープレックスBS−30
4Fを用いた他は、実施例1と同様にしてインクジェッ
ト被記録材を作製した。
【0051】実施例1〜9および比較例1〜4で得たイ
ンクジェット被記録材を試験試料として、その各々に対
して、次に示す各測定項目を対応して示した測定方法に
よって測定し、その結果を表1にまとめた。
【0052】<測定項目および試験方法> 1.印字特性:最表面にエプソン社製のプリンターPM
−2000Cを使用して、印字モードとして専用光沢紙
で、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、
イエロー(Y)、C+M、M+Y、C+Yのベタを印字
し、以下の特性を評価した。なお、インクの吸収・乾燥
性はいずれも良好であった。
【0053】1−1 印字濃度:印字24時間後マクベ
ス濃度計RD915によって指定印字部分の濃度を測定
した。
【0054】1−2 滲み:印字のエッジ部分を観察
し、全く滲みがなくくっきりしているのを5、滲んでエ
ッジが0.5mm以上周りにフェザリングを生じたり膨らん
だりしているのを1として、5段階で評価した。
【0055】1−3 耐水性:印字のエッジ部分に水を
1滴垂らして指でこすり、印字および塗膜が流れ出す様
子を観察した。
【0056】2.変褪色性:上記印字試料をキセノンウ
ェザオメーター(光源:キセノン6.5kW)にて24時
間照射し、前後の印字および地の色を色差計BYK−G
ardner社製color−guideにてL* 、a
* 、b* 値として測定し、下式により変褪色度ΔEを求
めた。数値が小さいほど変褪色が小さい。
【0057】ΔE=[(ΔL*2 +(Δa*2
(Δb*21/2
【0058】
【表1】
【0059】上記試験の結果から明らかなように、低コ
ストの繊維微粉体を用いた本発明のインクジェット被記
録材の実施例の品質は、比較例の品質に比べて遜色のな
い印字品質で、変褪色度で非常に優れたものであること
が判る。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように本発明のインクジェッ
ト被記録材およびその製造方法によれば、光等による印
字の変褪色が少なく、低コストのインクジェット被記録
材を得ることができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも一方の面に、一または
    二以上の層からなるインク受容層を形成したインクジェ
    ット被記録材において、前記インク受容層を構成する少
    なくとも一つの層における顔料の主成分または一成分と
    して、繊維の微粉体を、当該層に含まれる顔料全体に対
    して20重量%以上含有させたことを特徴とするインク
    ジェット被記録材。
  2. 【請求項2】 基材の少なくとも一方の面に、一または
    二以上の層からなるインク受容層を形成したインクジェ
    ット被記録材において、前記インク受容層を構成する少
    なくとも一つの層における顔料の主成分または一成分と
    して、繊維の微粉体を、当該層に含まれる顔料全体に対
    して50重量%以上含有させたことを特徴とするインク
    ジェット被記録材。
  3. 【請求項3】 繊維の微粉体を顔料の主成分または一成
    分として含む層にはカチオン性の物質が含まれている請
    求項1または2記載のインクジェット被記録材。
  4. 【請求項4】 カチオン性の物質は、アミン塩またはア
    ンモニウム塩を含む化合物である請求項3記載のインク
    ジェット被記録材。
  5. 【請求項5】 カチオン性の物質は、アルミニウム化合
    物またはアルミニウム化合物処理を施した粉体である請
    求項3記載のインクジェット被記録材。
  6. 【請求項6】 アルミニウム化合物は、アルミナ、水酸
    化アルミニウム、含水アルミニウム酸化物のいずれか一
    種または二種以上からなる請求項5記載のインクジェッ
    ト被記録材。
  7. 【請求項7】 繊維の微粉体の長さまたは粒径の平均値
    が100μm以下である請求項1ないし6のいずれかに
    記載のインクジェット被記録材。
  8. 【請求項8】 繊維の微粉体は、セルロース、コット
    ン、シルク、ウール、キトサンの微粉体のいずれか一種
    または二種以上からなる請求項1ないし7のいずれかに
    記載のインクジェット被記録材。
  9. 【請求項9】 基材が紙または樹脂フィルムである請求
    項1ないし8のいずれかに記載のインクジェット被記録
    材。
  10. 【請求項10】 顔料の主成分または一成分として繊維
    の微粉体を用いた層上に、顔料の主成分または一成分と
    してとしてシリカ、アルミナまたは炭酸カルシウムのい
    ずれか一種または二種以上を用いた層が設けられている
    請求項1ないし9のいずれかに記載のインクジェット被
    記録材。
  11. 【請求項11】 基材の少なくとも一方の面上に、また
    は下層を設けた基材の少なくとも一方の面上に、請求項
    1ないし10のいずれかに記載した繊維の微粉体と結着
    剤とを含む塗料を塗工して乾燥させることを特徴とする
    インクジェット被記録材の製造方法。
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