JP2002160835A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

Info

Publication number
JP2002160835A
JP2002160835A JP2000387262A JP2000387262A JP2002160835A JP 2002160835 A JP2002160835 A JP 2002160835A JP 2000387262 A JP2000387262 A JP 2000387262A JP 2000387262 A JP2000387262 A JP 2000387262A JP 2002160835 A JP2002160835 A JP 2002160835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bottom plate
paper
paper feed
tray
feed tray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000387262A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Kishimoto
和久 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000387262A priority Critical patent/JP2002160835A/ja
Publication of JP2002160835A publication Critical patent/JP2002160835A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、給紙トレイの押入・引出により用
紙を積載する底板を上下動させる安価な給紙装置におい
て、その押入・引出時の底板の位置を調整して、給紙コ
ロに押し当てて給紙する用紙にスキューやジャムの発生
することのない構造を実現することを目的とする。 【解決手段】 加圧スプリング17の弾性力により回動
アーム18を回動して回転軸5の上昇アーム6を正逆方
向に回動させることにより用紙を積載する底板4を上下
動させる給紙装置において、回動アーム18先端に取り
付けられた円弧面を有する解除板21と、取手11の把
持で降下するレバー12により押し下げられて解除板2
1を押さえるとともに突起部22bの傾斜面により逃げ
て回動アーム18を回動させる回動部材22と、給紙ト
レイ1の引出・押入に連動して解除板21を押さえる保
持部材24とを配設して、底板4上の用紙の給紙コロへ
の押当を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給紙装置に関し、
詳しくは、給紙コロに積載用紙を押し当てる安価な機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンタ等の画像形
成装置などは、画像形成などの用紙を処理する目的の位
置に、給紙トレイ内に積載した用紙を1枚づつ分離給紙
する給紙装置を搭載することが知られている。
【0003】この種の給紙装置としては、例えば、図1
2に示すように、装置本体Hから給紙トレイ1を用紙の
給紙方向に対して直交する方向に引き出して500枚の
用紙を積載するように設計されているものがあり、この
給紙装置では、モータ2の駆動力を利用して、その積載
用紙を給紙コロ3に分離給紙可能に押し当てるのが一般
的である。
【0004】この給紙装置は、給紙トレイ1内に、給紙
コロ3に向かって上下方向に回動可能に設置されてその
上に用紙を積載する底板4と、回転軸5に固設されて回
動することにより底板4の下面側を加圧して上昇させ用
紙を給紙コロ3に押し当てる上昇アーム6とが配置され
ており、モータ2と給紙コロ3を配置される装置本体H
側には、回転軸5の一端部に駆動力を伝達可能に連結す
るカップリング7と、そのカップリング7(回転軸5)
を回動させる回動レバー7aおよびモータ2の駆動軸に
固設された回動レバー2aの間を連結する加圧スプリン
グ8と、を配置されている。
【0005】この構成により、用紙を積載した給紙トレ
イ1を装置本体H内に押し入れて回転軸5とカップリン
グ7とを噛み合わせると、モータ2が回転を始めて、回
動レバー2a、7aおよびスプリング8を介して伝達さ
れる駆動力により上昇アーム6が回動して底板4を上昇
させることによって、用紙が給紙コロ3に押し付けられ
てスプリング8の弾性力で加圧される一方、その給紙ト
レイ1を装置本体Hから引き出すと、回転軸5がカップ
リング7からはずれて底板4を一瞬に降下させて用紙を
給紙コロ3から離隔させる(脱圧する)ことができる。
なお、図中、9aは給紙コロ3が用紙を押し付けて1枚
づつ分離するためのフリクションパッド、9bは用紙の
幅方向を規制する一対のサイドフェンス、9cは用紙の
後端を規制するバックフェンスである。この種の給紙装
置は、例えば、特開平7−267385号公報に記載さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の給紙装置にあっては、装置本体H内への給紙
トレイ1の押入の完了後・引出開始直後に、底板4が上
下動を開始するため、用紙にずれが発生することは無い
が、その底板4の駆動にモータ2を使うことでコスト高
になってしまうとともに、積載する用紙が少ない時に
は、給紙コロ3に押し当てた状態にするまでに時間が掛
かる。また、給紙トレイ1の引出時には、底板4が一瞬
に落下するので大きな衝突音がしてしまい、これを防止
するために、ゴムなどの緩衝材で底板4を受ける構造に
すると、ここでもコストが掛かってしまうという問題が
あった。
【0007】その一方で、モータを使用することなく、
給紙トレイの押入・引出により用紙(底板4)を上下さ
せて給紙コロに押当(加圧)/解除(脱圧)する構成で
は、給紙コロに対して停止した状態で押当/解除を行う
ことができずに、給紙コロに用紙を加圧した状態のまま
給紙トレイを引き出す範囲が発生して、その用紙にずれ
が生じてスキューやジャムの原因となってしまう可能性
がある。
【0008】この問題を解消するために、給紙トレイを
装置本体内から引き出す際に、上昇アーム6の加圧によ
る底板4上の用紙の給紙コロ3への押当を解除する解除
手段を設けることが考えられる。この解除手段を設ける
ことにより、モータの駆動力によらずに装置本体H内に
押入された給紙トレイ1内の積載用紙を給紙コロ3に押
し当てるように底板4を上昇させる上昇アーム6の加圧
を、装置本体H内から給紙トレイ1を引き出すときに
は、その給紙トレイ1の引出に連動して上昇アーム6が
その加圧を解除するのとは別個に、底板4上の用紙の給
紙コロ3への押当を解除するように上昇アーム6の加圧
を解除することができる。したがって、給紙トレイ1が
装置本体H内から引出方向への移動を開始する前に、給
紙コロ3への用紙の押当を解除することができ、その用
紙がずれてスキューなどしてしまうことを未然に防止す
ることができる。
【0009】この解除手段としては、底板4を上下動さ
せるように上昇アーム6を回動させる機構に接離可能に
保持されて、定常時には該機構から離隔して該底板4の
上下動を許容する一方、給紙トレイ1の引出時には該機
構に当接して該底板4を積載用紙の給紙コロ3への押当
を解除する方向に移動させる解除部材を配設することが
考えられる。この解除部材を設けることにより、定常時
には底板4を上下動させる上昇アーム6の動きを妨げて
しまうことなく、給紙トレイ1を引き出す際にその上昇
アーム6を回動させる機構に当接して、用紙を積載する
底板4を給紙コロ3と逆方向に移動させて給紙コロ3へ
の押当(加圧)を解除することができる。したがって、
給紙トレイ1の引出に連動する機構により上昇アーム6
が回動されるのとは別個に、その機構に解除部材を当接
させて用紙を給紙コロ3から離隔させる方向に底板4を
移動させることができ、用紙の給紙コロ3への押当を解
除することができる。
【0010】例えば、特開平8−208046号には、
給紙トレイの引出時に把持する取手の回動に連動して底
板に直接当接し、その底板をスプリングの弾性力に抗し
て押し下げることができるようにすることによって、給
紙コロへの用紙の押当を解除するようにした給紙装置が
提案されている。
【0011】また、特開平7−215515号や、特開
平7−215492号には、同様に取手の回動によりリ
ンク機構を動作させて、給紙コロに用紙を押し当てる用
紙の分離・給紙圧を解除することができるようにした給
紙装置が提案されている。
【0012】しかし、底板を上昇させるスプリングの弾
性力を給紙トレイの押入完了後に開放して給紙コロに用
紙を押し当てるようにしたとしても、枚数が少ない時に
は用紙を跳ね上げてしまい、その用紙にずれが生じてス
キューやジャムの原因となってしまう可能性がある。ま
た、用紙の積載枚数が500枚クラスの給紙トレイの容
量になると、給紙コロに押し当てた状態にしたときの底
板の傾斜角度に、満載時と1枚時とで大きな差が生じて
しまって、機構的に底板を上下動させるのが困難になっ
てしまう。
【0013】さらに、取手の回動により底板を上下動さ
せる構成では、用紙を補充する際などのように、残存す
る用紙の枚数が少ないときには、その取手を大きく回動
させる必要があり、取手を把持するだけの動作では不十
分で、操作性が悪い。加えて、リンク機構は、複雑で適
正に動作させるようにするのが困難である、という課題
がある。
【0014】そこで、本発明は、モータを用いることな
く、給紙トレイの押入・引出により用紙を積載する底板
を上下動させる安価な給紙装置において、その押入・引
出時の底板の位置を調整することにより、底板の衝突音
を発生させることなく給紙トレイを押入・引出すること
ができ、また、給紙コロに押し当てて給紙する用紙にス
キューやジャムの発生することのない構造を実現するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明は、装置本体内に給紙トレイを押し入れるとき
に、該給紙トレイ内の底板上に積載された用紙を1枚づ
つ分離給紙可能に給紙コロに押し当てるように加圧部材
が該底板を加圧して上昇させる一方、装置本体内から給
紙トレイを引き出すときには、該給紙トレイ内の底板上
に積載された用紙を給紙コロに押し当てる加圧を解除し
て該底板を降下させる給紙装置であって、底板を上下動
させる加圧部材に接離可能に保持され、定常時には該加
圧部材から離隔して該底板の上下動を許容する一方、給
紙トレイの引出時には該加圧部材に当接して該底板を積
載用紙の給紙コロへの押当を解除する方向に移動させる
解除部材と、給紙トレイの引出または/および押入に連
動して加圧部材に接離可能に保持され、定常時には該加
圧部材から離隔して該底板の上下動を許容する一方、給
紙トレイの引出時または/および押入時には該加圧部材
に当接して底板への加圧状態を保持する保持部材と、を
設けたことを特徴とするものである。
【0016】この発明では、定常時には、底板を上下動
させて装置本体内に押入された給紙トレイ内の積載用紙
を給紙コロに押し当てる加圧部材の動きを妨げてしまう
ことがなく、給紙トレイを引き出す際には、モータの駆
動力によらずに、その引出に連動して加圧部材の加圧を
解除するのとは別個に、解除部材が、その加圧部材に当
接して用紙を積載する底板を給紙コロと逆方向に移動さ
せ給紙コロへの押当(加圧)を解除することができるの
に加えて、この給紙トレイの引出とは別個に底板上の用
紙を給紙コロに押し当てる加圧部材の加圧を解除したと
きには、その給紙トレイの引出や押入に連動して、その
加圧部材による底板の加圧状態(移動位置)が保持され
て、底板上の用紙の給紙コロへの押当の解除状態が保持
される。したがって、装置本体内から給紙トレイを引き
出す移動を開始する前に、その給紙トレイの引出とは別
個に、用紙を給紙コロから離隔させるように加圧部材の
加圧を解除することができるとともに、その引出直前の
加圧部材の加圧解除を保持しつつ(底板上の用紙を給紙
コロに押し当てる状態にしてずれを生じさせてしまうこ
となく)、給紙トレイの引出・押入を継続することがで
きる。
【0017】上記課題を解決する第2の発明は、上記第
1の発明の構成に加え、前記保持部材は、給紙トレイを
装置本体内から引き出す際に、または/および、該給紙
トレイを装置本体内に押し入れた状態にする際に、底板
上の用紙を給紙コロに押し当てる加圧の解除状態を、給
紙トレイの引出開始直後から保持すること、または/お
よび、押入完了直前まで保持することを特徴とするもの
である。
【0018】この発明では、解除部材により底板上の用
紙を給紙コロに押し当てる加圧部材の加圧を解除された
ときに、その給紙トレイの引出や押入に連動して、その
加圧部材による底板の加圧状態が、給紙トレイの引出直
後からや、押入完了直前まで保持され、底板上の用紙の
給紙コロへの押当の解除状態が保持される。したがっ
て、給紙トレイの引出とは別個にその引出直前に加圧部
材の加圧が解除された後でも、例えば、取手の把持に連
動している場合に、その取手を持つ手が外れてしまって
も、その解除状態が解消されてしまうことなく、給紙ト
レイの引出を継続することができ、また、給紙トレイの
押入を完了することができる。
【0019】上記課題を解決する第3の発明は、上記第
2の発明の構成に加え、前記保持部材は、給紙トレイの
押入または/および引出に連動して、底板を上昇させる
位置で、かつ、給紙コロから用紙を離隔させる位置のと
きに、加圧部材による該底板の加圧状態の保持を解消す
ることを特徴とするものである。
【0020】この発明では、給紙トレイの引出や押入に
連動する加圧部材による底板の加圧状態の保持が、その
底板上の用紙を給紙コロに押し付ける位置に上昇するタ
イミングの前や、給紙トレイ内の最下の位置に降下する
タイミングの前に解消される。したがって、給紙トレイ
を引き出す際には、底板が最下の位置まで下がらない状
態になってしまうことがなく、また、給紙トレイの底面
との衝突音が発生してしまうことがない。また、給紙ト
レイを押し入れる際には、底板が上がりきらずに用紙を
給紙コロに押付不能な状態になってしまうことがない。
【0021】上記課題を解決する第4の発明は、上記第
1から3のいずれかの発明の構成に加え、前記加圧部材
は、給紙トレイの押入および引出に連動する弾性部材の
弾性力(弾性復帰力)により底板を加圧するように構成
し、該弾性部材は給紙トレイの引出完了時でも該弾性力
が残存するように設定されていることを特徴とするもの
である。
【0022】この発明では、底板は加圧部材を介する弾
性部材の弾性力により加圧され、給紙トレイの引出完了
時にも、その加圧部材を加圧する弾性力がなくなること
がない。したがって、給紙トレイの引出完了時に保持部
材による加圧部材の加圧保持が解消されてても、底板が
急速に降下して給紙トレイの底面との衝突音が発生して
しまうことがない。
【0023】上記課題を解決する第5の発明は、上記第
1から4のいずれかの発明の構成に加え、前記給紙トレ
イを装置本体内から引き出すために把持する取手を有し
て、前記解除部材は、該取手の把持に連動して、底板上
の用紙を給紙コロに押し当てる加圧を解除することを特
徴とするものである。
【0024】この発明では、取手を把持して給紙トレイ
を引き出す前に、その取手の把持に連動して、底板上の
用紙の給紙コロへの押当(加圧部材の加圧)が解除され
る。したがって、給紙トレイの引出作業と別個の操作を
要求することなく、取手を把持して給紙トレイを引き出
す一連の作業をそのまま行って、用紙にずれを生じさせ
ることなく、給紙トレイを引き出すことができる。
【0025】上記課題を解決する第6の発明は、装置本
体内に給紙トレイを押し入れるときに、該給紙トレイ内
の底板上に積載された用紙を1枚づつ分離給紙可能に給
紙コロに押し当てるように加圧部材が該底板を加圧して
上昇させる一方、装置本体内から給紙トレイを引き出す
ときには、該給紙トレイ内の底板上に積載された用紙を
給紙コロに押し当てる加圧を解除して該底板を降下させ
る給紙装置であって、底板に接離可能に保持されて、当
接時には該底板の上下動を固定する一方、離隔時には該
底板の上下動を許容する固定部材と、給紙トレイを装置
本体内に押し入れた状態のときには該固定部材を底板か
ら離隔させる一方、該給紙トレイを装置本体内から引き
出す際には該固定部材を底板に当接させると共に該底板
を積載用紙の給紙コロへの押当を解除する方向に移動さ
せる解除部材と、を設け、底板上の用紙を給紙コロに押
し当てる加圧の解除状態を、給紙トレイの引出開始直後
から保持すること、または/および、押入完了直前まで
保持することを特徴とするものである。
【0026】この発明では、定常時には、装置本体内に
押入された給紙トレイ内の積載用紙を給紙コロに押し当
てるように加圧部材により上下動する底板を動きを妨げ
てしまうことがなく、給紙トレイの引出直後や押入完了
直前には、モータの駆動力によらずに、その引出に連動
して加圧部材の加圧を解除するのとは別個に、固定部材
が解除部材により底板に当接されて、その底板が給紙コ
ロから用紙を離隔させる方向に移動(位置)されること
により、積載用紙の給紙コロへの押当(加圧)を解除状
態に保持することができる。したがって、給紙トレイの
引出や押入とは別個に、用紙を給紙コロから離隔させる
位置に底板を位置させることができ、給紙トレイの引出
や押入の途中に給紙コロに用紙が押し当てられてずれて
スキューなどしてしまうことがなく、給紙トレイの引出
・押入を継続することができる。
【0027】上記課題を解決する第7の発明は、上記第
6の発明の構成に加え、前記給紙トレイを装置本体内か
ら引き出す途中に、または/および、該給紙トレイを装
置本体内に押し入れた状態にする途中に、該給紙トレイ
の引出または/および押入に連動して底板に当接する固
定部材を該底板から離隔させる離隔部材を設けたことを
特徴とするものである。
【0028】この発明では、給紙トレイの引出や押入の
際に解除部材により底板に当接させて積載用紙の給紙コ
ロへの押当を解除する固定部材が、給紙トレイの引出や
押入に連動して、その途中に底板から離隔する。したが
って、底板が積載用紙の給紙コロへの押当を解除する位
置に固定(保持)されることがなく、給紙トレイへの用
紙の補充作業を妨げてしまうことがない。
【0029】上記課題を解決する第8の発明は、上記第
7の発明の構成に加え、前記離隔部材は、給紙トレイの
押入または/および引出に連動して、底板を上昇させる
位置で、かつ、給紙コロから用紙を離隔させる位置のと
きに、固定部材を該底板から離隔させることを特徴とす
るものである。
【0030】この発明では、底板の固定部材による保持
が、その底板上の用紙を給紙コロに押し付けるタイミン
グの前や、給紙トレイ内の最下の位置に降下するタイミ
ングの前に解消される。したがって、給紙トレイを引き
出す際には、底板が最下の位置まで下がらない状態にな
ってしまうことがなく、また、給紙トレイの底面との衝
突音が発生してしまうことがない。また、給紙トレイを
押し入れる際には、底板が上がりきらずに用紙を給紙コ
ロに押付不能な状態になってしまうことがない。
【0031】上記課題を解決する第9の発明は、上記第
1から8のいずれかの発明の構成に加え、前記解除部材
は、底板の上下動する範囲内において、該底板上の積載
用紙を給紙コロに押し当てる加圧部材による加圧を解除
することを特徴とするものである。
【0032】この発明では、用紙の積載量に応じて上下
動する底板の移動範囲で、その底板上の積載用紙の給紙
コロへの押当を解除することができる。したがって、用
紙の積載能力に応じて解除部材を構成すればよく、例え
ば、1〜500枚の用紙を積載する給紙トレイにも適用
することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1および図2は本発明に係る給紙装置の第1
実施形態を示す図である。
【0034】図1および図2において、給紙装置は、画
像形成装置本体Hの下部に搭載されて、給紙トレイ1内
の底板4上に積載する用紙を給紙コロ(図9における給
紙コロ3に相当)に押し当てて装置本体Hの作像部に分
離給紙するようになっており、給紙トレイ1は、用紙の
給紙方向に対して直交する方向にスライドさせて装置本
体H内から引出・押入することができ(フロントローデ
ィングタイプ)、この給紙トレイ1は、装置本体Hから
の引出・押入に連動して回転軸5に固設された上昇アー
ム6を回動させることにより、底板4の先端側下面を加
圧して、その底板4を上昇させ積載する用紙を給紙コロ
に押し当てるようになっている。
【0035】給紙トレイ1は、取手11を把持して引い
たときに、その取手11が係合突起11aを中心に回動
するとともに、その回動に連動して、取手11に一体形
成したレバー12が回動することにより、装置本体H側
のステー13に係合ロックしていたレバー12のフック
形状の先端部12aが外れて装置本体H内から引き出す
ようにスライドさせることができ、逆に、装置本体H内
に押し込むようにスライドさせたときには、レバー12
の先端部12aが装置本体Hのステー13を乗り越えて
係合ロックすることにより押入状態に維持することがで
きる。
【0036】この給紙装置は、装置本体H側に給紙トレ
イ1の引出・押入の方向に対面する斜面15aを有する
加圧板15が配置されるのに対して、給紙トレイ1側に
は、その加圧板15の斜面15aに一端側のコロ16a
を案内されて回動軸16bを中心に回動するように他端
部16cを加圧スプリング(弾性部材)17により牽引
された加圧レバー16を配置されるとともに、その加圧
スプリング17は回転軸5の法線方向に延在するように
固設された回動アーム18の端部に連結されている。な
お、加圧レバー16はプーリ19aに巻きかけられたワ
イヤ19bを介して加圧スプリング17を連結され、加
圧スプリング17は回動アーム18の先端に固設したピ
ン18aにより連結されている。
【0037】したがって、給紙トレイ1の押入・引出に
連動して、加圧スプリング17を介して回動アーム18
を牽引しつつ加圧レバー16が回動することにより、回
転軸5の回転に応じて上昇アーム6が正逆方向に回動し
底板4を上昇・降下させることができ、この底板4上に
積載された用紙は加圧スプリング17の弾性力(弾性復
帰力)により給紙コロに押し当てられる。すなわち、回
転軸5および上昇アーム6と共に回動アーム18の後述
する解除板21を含めて加圧部材を構成している。ただ
し、これだけの構成では、給紙コロに用紙を押し当てて
いる状態で給紙トレイ1の引出を開始し、また、給紙ト
レイの押入を完了する前に給紙コロに用紙を押し当て
て、用紙がずれてしまう。
【0038】そこで、回動アーム18は、先端側を回動
方向に広がる扇型に形成した補強板18bを取り付け
て、その周縁に回転軸5を中心とする円弧面を構成する
解除板21が固設されており、この解除板21を給紙ト
レイ1の引出・押入とは別個に(その引出・押入に対す
る所定のタイミングに)回動・固定(保持)することに
より、用紙にずれを生じさせることなく、給紙トレイ1
を押入・引出することができるようになっている。
【0039】具体的には、給紙トレイ1は、回動アーム
18の解除板21の円弧面とわずかなスキマ(例えば、
1mm)で離隔する位置に上下動および回動可能に支持
された回動部材(解除部材)22を配置されており、こ
の回動部材22には解除板21に接離する円弧面に摩擦
係数の高いゴム材料22aなどが貼付されていると共
に、このゴム材料22aの反対側には、取手11のレバ
ー12の下面側角部に対向して傾斜する突起部22bを
形成されている。
【0040】したがって、取手11を把持した(引っ張
った)ときには、給紙トレイ1のスライドが開始される
前に、レバー12が下方に回動して(把持に連動して)
回動部材22の突起部22bを押さえることにより、そ
の回動部材22は解除板21に圧接するとともに突起部
22bの傾斜面により逃げる方向に回動して、上昇アー
ム6が加圧する底板4を降下させる方向に回動アーム1
8(回転軸5)を加圧スプリング17の弾性力に抗して
回動させることができ、その底板4上の用紙を給紙コロ
に押し付ける状態を解除することができる。このため、
解除板21の円弧面は、回動方向の長さを用紙枚数が1
枚から満載(例えば、500枚)まで積載したときのい
ずれの状態でも回動部材22が圧接することができるよ
うに設定する。
【0041】また、給紙トレイ1は、引き出すためのス
ライド開始直後に取手11から手を離してしまうと、レ
バー12が戻って回動部材22が解除板21から離隔
し、その引出量によっては、再度、加圧スプリング17
の弾性力により回動アーム18(回転軸5)が回動され
て、上昇アーム6が底板4を加圧上昇させて給紙コロに
積載用紙を押し付けてずれを生じさせてしまう可能性が
あることから、回動部材22に隣接して回動アーム18
の解除板21の円弧面とわずかなスキマ(例えば、1m
m)で離隔する位置に上下動可能に支持された保持部材
24を配置されている。
【0042】この保持部材24は、回動部材22と同様
に、解除板21に接離する円弧面に摩擦係数の高いゴム
材料24aなどが貼付されていると共に、給紙トレイ1
のスライド側辺側の下方でL字形状になるように延長し
たレバー部24bに、その給紙トレイ1のスライド量に
応じて回動軸25aを中心に正逆方向に回動して揺動す
る揺動アーム25の一端の引掛部25bに引っ掛けて上
下動するようになっている。
【0043】この揺動アーム25は、他端部の下側に、
給紙トレイ1の引出・押入の双方のスライド方向に向か
う斜面を形成された案内部25cを設けられており、こ
の案内部25cが給紙トレイ1の引出・押入時に装置本
体H側に配置されてスライド方向に延在するガイドアー
ム26の端部斜面に摺接することにより乗り上げるよう
に案内されて上下方向に回動して揺動するようになって
いる。
【0044】したがって、給紙トレイ1の引出時には、
スライド開始前に取手11を把持したときに、回動部材
22が解除板21に圧接して回動アーム18(回転軸
5)を回動させることにより、底板4上の用紙の給紙コ
ロへの押付を解除した状態とすることができるのに加え
て、この後のスライド開始直後には、揺動アーム25が
案内部25cを装置本体H側のガイドアーム26の端部
斜面に案内されて揺動することにより、保持部材24が
レバー部24bを下方に引っ張られて解除板21に圧接
し、取手11から手が離れたとしても、回動部材22に
よる底板4上の用紙の給紙コロへの押付の解除状態を保
持することができる。
【0045】そして、加圧スプリング17の弾性力によ
り底板4上の積載用紙を給紙コロに押し付けてしまう可
能性のないほど給紙トレイ1を引き出されたときに(底
板4が完全に降下して給紙トレイ1の底面との衝突音が
発生してしまうタイミングの前に)、揺動アーム25の
案内部25cが装置本体H側のガイドアーム26から離
隔して保持部材24が解除板21を解放することによ
り、加圧スプリング17の弾性力により底板4を受け止
めて、装置本体H側の加圧板15の斜面15aに加圧レ
バー16が案内(回動)されるに従って回転軸5の上昇
アーム6が回動し底板4を降下させることができる。な
お、その加圧スプリング17の牽引する加圧レバー16
は、図3に示すように、図中矢印の方向に回動しても、
底板4が完全に降下するタイミングの前にストッパ11
6に衝止されて弾性力(チャージ力)が残存するように
設定されており、その弾性力により降下した底板4が給
紙トレイ1の底面に衝突してしまうことがないようにな
っている。
【0046】一方、給紙トレイ1の押入時には、通常、
取手11には触れずに前面カバーを押すことになるが、
装置本体H側の加圧板15の斜面15aに加圧レバー1
6のコロ16aが接触し案内(回動)されて、伸ばされ
る加圧スプリング17の弾性力により回転軸5の上昇ア
ーム6が回動するのに従って底板4を加圧上昇を開始さ
せることができ、この後に、さらに押し込まれて揺動ア
ーム25の案内部25cが装置本体H側のガイドアーム
26に摺接して乗り上げたときには、保持部材24が解
除板21に圧接して保持することにより、底板4の上昇
を一旦制限して、底板4上に積載された用紙を給紙コロ
に押し当てる手前の状態を保持することができる。な
お、この保持のタイミングは給紙コロから用紙が離れて
いるが近いところまで底板4を上昇させた位置で行うの
が好ましい。
【0047】そして、給紙トレイ1の押入スライド完了
直前には、揺動アーム25の案内部25cが装置本体H
側のガイドアーム26から離隔して、保持部材24が解
除板21を解放することにより、給紙トレイ1の押入を
完了した位置で回動する加圧レバー16に牽引された加
圧スプリング17の弾性力により回動アーム18(回転
軸5)が回動されて上昇アーム6により底板4を加圧上
昇させることができ、積載用紙にずれを生じさせること
なくその位置から給紙コロに押し当てることができる。
【0048】このように本実施形態においては、モータ
を用いることなく用紙を積載する底板4を給紙トレイ1
の引出・押入に伴って迅速に上下動させる安価な構成に
おいても、給紙トレイ1を引き出す際の取手11の把持
に連動させて、回動アーム18の解除板21の位置を調
整することにより、底板4上の用紙を給紙コロに押し当
てる加圧状態を解除することができ、その取手11から
手を離したとしても、その解除状態を保持して給紙トレ
イ1の引出スライドを開始・継続することができるとと
もに、また、押入スライドを完了することができる。し
たがって、給紙トレイ1の引出・押入により用紙がずれ
てスキューなどの要因になってしてしまうことがない。
【0049】また、底板4を給紙トレイ1の押入・引出
に連動させて上昇・降下させる途中のタイミングで、回
動アーム18の解除板21の保持を解除するので、給紙
トレイ1の引出時には、ストッパ116が加圧レバー1
6の回動を衝止する位置で確実に残存する加圧スプリン
グ17の弾性力で落下する底板4を受け止めて大きな衝
突音がしてしまうことがなく、また、底板4が下がりき
らずに用紙を積載不能になってしまうことがなく、一方
の給紙トレイ1の押入時には、底板4が用紙を給紙コロ
に押当不能になってしまうことがなく、また、底板4が
最下の位置から跳ね上がって用紙にずれを発生させてし
まうこともない。
【0050】本実施形態の他の態様として、図4に示す
ように、回動アーム18には、扇型の枠形状に形成した
補強板118bの周面に配置されて加圧スプリング17
の牽引方向に向かう対面壁を有する係合爪121aを並
列した解除板121を取り付ける一方、回動部材22の
下面には、この解除板121の係合爪121aに引っ掛
ける引掛爪122aを形成するとともに、保持部材24
の下面にも同様に、解除板121の係合爪121aに引
っ掛ける引掛爪124aを形成してもよい。この係合爪
121aと引掛爪122a、124aの係合によって、
確実に回動アーム18の加圧スプリング17による牽引
を制限するとともに、レバー12が突起部22bを押さ
えて逃げる方向に回動アーム18を回動させ、その位置
に保持することができ、底板4上の用紙を給紙コロに押
し付ける状態を解除・保持することができる。
【0051】また、図5に示すように、保持部材24
は、コの字形状に切り欠いたレバー部124bにスプリ
ング127の弾性力により吊り下げられている揺動アー
ム25の引掛部125bをスプリング128を介して連
結するようにしてもよい。揺動アーム25は、バランス
を取るように設計することを不要にし、定常時に保持部
材24を押し下げないようにスプリング127により吊
り下げることができ、ガイドアーム26に案内部125
cが乗り上げる(摺接する)際に、その保持部材24を
押し下げることができる。このとき、保持部材24は、
揺動アーム25の押し下げをスプリング28を介して受
け取ることができ、密着しているために、解除板を破損
させてしまうことがない。なお、揺動アーム25の案内
部125cは、図5に示すように、アーム部を延長して
形成することによりコンパクトにすることができる。
【0052】また、取手11は、把持しない時には鉛直
に垂下する姿勢となるように形成されており、自重のバ
ランスによりその姿勢を取るのではなく、スプリング1
29により付勢して衝止させるようにしてもよい。ま
た、用紙の分離方式としてフリクションパッド9aを採
用するものを一例に説明するが、コ−ナ爪により用紙を
1枚づつ分離するものでも、また、FRR分離方式(呼
出コロを上下動せずに固定)のものでも採用できること
は言うまでもない。
【0053】次に、図3〜図8は本発明に係る給紙装置
の第2実施形態を示す図である。
【0054】図3〜図5において、給紙装置は、上述実
施形態と同様に、画像形成装置本体Hの下部に、給紙ト
レイ1をスライドさせて引出・押入可能に搭載されてお
り、この給紙トレイ1は、装置本体Hへの引出・押入に
連動して、用紙の給紙方向に対して両側方および後端側
に壁面を有する枠形状に形成した底板4を支点4aを中
心に上下方向に回動させて積載する用紙を給紙コロ3に
押し当てるようになっている。
【0055】この給紙装置は、装置本体H側には給紙ト
レイ1の引出・押入の方向に対面する斜面35aを有す
る加圧板35が配置されるのに対して、給紙トレイ1側
には、底板4の両側方のそれぞれに、加圧板35の斜面
35aに一端部36aを案内されて回動軸36bを中心
に回動するように他端部36cを加圧スプリング37に
より牽引された加圧レバー(加圧部材)36を配置され
るとともに、その加圧スプリング37を底板4の側壁の
後端側に連結されている。なお、加圧レバー36はプー
リ39aに巻きかけられたワイヤ39bを介して加圧ス
プリング37を連結され、加圧スプリング37は底板4
の側壁に固設したピン4bにより連結されている。ま
た、図2中、H1は装置本体H側のベース、H2は右フ
レーム、H3は左フレームであり、H4、H5は給紙ト
レイ1をガイドする左右のシューである。
【0056】したがって、給紙トレイ1の押入・引出に
連動して加圧レバー36が回動し、加圧スプリング37
を介して底板4の後端側を牽引することにより、その底
板4を上昇・降下させることができ、この底板4上に積
載された用紙は加圧スプリング37の弾性力により給紙
コロ3に押し当てられる。ただし、これだけの構成で
は、上述実施形態と同様に、給紙コロ3に用紙を押し当
てている状態で給紙トレイ1の引出を開始し、また、給
紙トレイ1の押入を完了する前に給紙コロ3に用紙を押
し当てて、用紙がずれてしまう。
【0057】そこで、給紙トレイ1は、底板4の後端側
壁面に圧接して固定(保持)する固定部材41を対面す
る位置に配設されており、この固定部材41を給紙トレ
イ1の引出・押入に連動して底板4に接離させることに
より、用紙にずれを生じさせることなく、給紙トレイ1
を押入・引出することができるようになっている。な
お、固定部材41と底板4の後端側の対面する壁面は、
底板4が回動したときのいずれの相対位置であっても、
位置ずれすることのない圧接・保持を可能にするため
に、同一の曲率になるように湾曲形状に形成されてお
り、用紙を1枚から満載(例えば、500枚)まで積載
したときのいずれの状態でも圧接可能に設定する。
【0058】具体的に、装置本体H側には、給紙トレイ
1の引出・押入時のスライド方向に離隔するガイドアー
ム46、47を配置されているのに対して、給紙トレイ
1側は、固定部材41の底板4の後端側壁面の反対側に
解除アーム45を立設することにより、解除部材および
離隔部材を構成するようになっており、この固定部材4
1は、図6および図7に示すように、底板4の後端側壁
面に圧接する方向に一対のスプリング48により付勢さ
れているとともに、上昇する方向にスプリング49によ
り付勢されている。なお、固定部材41は、上下・前後
(底板4方向)の移動を妨げないように、長穴41a内
に、給紙トレイ1の筐体に固設されたピン50をツバ部
50aにより抜けないように挿通して取り付けられてお
り、スプリング48は、そのピン50を内装して固定部
材41の背面側を底板4に向けて付勢している。この固
定部材41は、底板4の後端側壁面に圧接するR面41
bに摩擦係数の高いゴム材を貼るとよく、もちろん底板
4側に貼ってもよいことはいうまでもない。
【0059】そして、解除アーム45は、T字形状に形
成されてガイドアーム46、47方向に端部が延在する
姿勢となるように固定部材41の底板4の反対側(背
面)に基部を固設して立設されており、その端部のガイ
ドアーム46側をガイドアーム47の2倍の板厚に形成
することにより、固定部材41の背面に対向して端部間
に延在するガイド面45aを確保するとともに、双方の
端部にはガイドアーム46、47に向かって傾斜する斜
面45b、45cを形成されている。
【0060】一方、ガイドアーム46は、図5に示す装
置本体H内への給紙トレイ1の押入セット状態では、上
部突起46aの下面が解除アーム45の上面45cに対
面係合するとともに、その解除アーム45のガイド面4
5aに支柱部46bの立面が対面係合することにより、
固定部材41をスプリング48、49の弾性力に抗して
下方に押さえた状態で連結して底板4の後端側壁面から
離隔させ、底板4の上下方向の回動を妨げない状態にす
るようになっており、このガイドアーム46の上部突起
46aの固定部材41側には、スプリング49により持
ち上げられた解除アーム45でも上面45cに係合して
下方に案内する(連結状態を解消したときには上方に案
内する)ことができるように傾斜するガイド面46cが
形成されている。
【0061】また、ガイドアーム47は、給紙トレイ1
の引出・押入の途中に、解除アーム45のガイド面45
aに支柱部47bの立面が対面係合することにより、固
定部材41をスプリング48の弾性力に抗して連結して
底板4の後端側壁面から離隔させるようになっている。
なお、このガイドアーム47は、解除アーム45の基部
を衝止してしまわない高さに形成されている。
【0062】したがって、図8に示すように、給紙トレ
イ1の引出時には、スライド開始と同時に、固定部材4
1は、解除アーム45がガイドアーム46との連結を解
消して、スプリング48の弾性力により図6中、矢印A
1方向に付勢されて底板4の後端側壁面を圧接・固定す
るのに続けて、スプリング49の弾性力により図6中、
矢印B1方向に付勢されてその底板4の後端側壁面を加
圧スプリング37の弾性力に抗して上昇させることによ
り、その底板4の先端側を降下させる方向に回動させ
て、底板4上に積載されている用紙を給紙コロ3に押し
付ける状態を解除するとともに、底板4上の積載用紙の
給紙コロ3に対する相対位置を保持する。この動作は給
紙トレイ1の押入セット状態から用紙がずれないよう
に、例えば、8mm程度引き出したところで完了させ、
底板4の先端の降下量は給紙コロ3から用紙が例えば、
3mm程度のわずかな量で離れればよい。
【0063】そして、さらに、給紙トレイ1を引出方向
にスライドさせると、底板4の先端側を復帰させること
なく降下させるとともにその降下が終了する前のタイミ
ングに、固定部材41は、解除アーム45がガイドアー
ム47と連結して底板4の後端側壁面から離隔しその固
定を解消することにより、底板4は先端側を降下される
とともに給紙トレイ1の底面に衝突する前に(衝突音を
発生してしまう前に)加圧スプリング37の弾性力で受
け止められ、この後に、底板4が給紙トレイ1の底面ま
で落ちきった位置までスライドされたときに、固定部材
41は、解除アーム45がガイドアーム47との連結を
解消して、スプリング48の弾性力により、再度、底板
4の後端側壁面を圧接・固定して、この状態を給紙トレ
イ1の引出完了後も維持する。
【0064】一方、給紙トレイ1の押入時には、引出時
とは逆に、固定部材41は、解除アーム45がガイドア
ーム47と連結して底板4の後端側壁面の圧接・固定を
解消することにより、加圧スプリング37の弾性力によ
る牽引に従って底板4が上昇することができ、この底板
4の先端側を途中まで上昇させたときに、解除アーム4
5がガイドアーム47との連結を解消して底板4の後端
側壁面を圧接・固定して積載用紙の給紙コロ3に対する
相対位置を保持することにより、スライド途中に底板4
上に積載した用紙が給紙コロ3に押し当てられてその用
紙にずれが生じてしまうことがない。
【0065】そして、さらに、給紙トレイ1を押入方向
にスライドさせると、その押入完了の直前のタイミング
で、固定部材41は、解除アーム45の上面45cがガ
イドアーム46の上部突起46aのガイド面46cに摺
接することにより、スプリング49の弾性力に抗して押
し下げられ底板4の先端側が上昇されるのに続けて、解
除アーム45の斜面45bがガイドアーム46の支柱部
46bの角部に摺接することにより、スプリング48の
弾性力に抗して引き戻されて底板4の後端側壁面の圧接
・固定を解消することができ、底板4は先端側を加圧ス
プリング37の弾性力により付勢してさらに上昇させ
て、底板4上に積載された用紙を跳ね上げてずれを生じ
させることなく給紙コロ3に押し当てて給紙トレイ1の
押入セットが完了する。
【0066】このように本実施形態においても、上述実
施形態と同様に、給紙トレイ1を引き出す際のスライド
に連動させて、底板4の後端側壁面を圧接・固定してそ
の先端側の位置を調整することにより、その底板4上の
用紙を給紙コロ3に押し当てる加圧状態を解除すること
ができ、その解除状態のまま引出スライドを継続するこ
とができるとともに、押入スライドを完了することがで
きる。したがって、給紙トレイ1の引出・押入により用
紙がずれてスキューなどの要因になってしてしまうこと
がない。
【0067】また、加圧スプリング37の弾性力で牽引
する底板4は、上昇・降下させる途中のタイミングにそ
の後端側壁面の圧接・固定を解消するので、給紙トレイ
1の引出時に、底板4が最下まで落下して大きな衝突音
がしてしまったり、底板4が下がりきらずに用紙を積載
不能になってしまうことがなく、また、給紙トレイ1の
押入時に、底板4が用紙を給紙コロに押当不能になって
しまったり、底板4が最下の位置から跳ね上がって用紙
にずれを発生させてしまうこともない。
【0068】なお、本実施形態では、底板4の後端側を
圧接・固定する場合を説明するが、これに限るものでは
なく、先端側を圧接・固定するようにしてもよいことは
いうまでもない。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、モータを用いることな
く底板上に積載した用紙を給紙コロに押し当てる構成に
おいても、用紙を給紙コロに押し当てる底板への加圧状
態を、例えば、給紙トレイを引き出す取手の把持に連動
させて解除・保持してから給紙トレイを装置本体内から
引き出すことができ、また、その底板への加圧の解除状
態から給紙トレイの押入完了直後に底板上の用紙を給紙
コロに押し当てることができる。したがって、用紙がず
れてスキューなどしてしまうことを未然に防止すること
ができる。
【0070】また、底板への加圧解除状態の保持は、給
紙トレイの引出や押入において底板が上がりきる前と落
ちきる前との間で解消することにより、給紙トレイの引
出時に底板が落下して大きな衝突音がしてしまったり、
底板が下がりきらずに用紙を積載不能になってしまうこ
とがなく、また、底板上の用紙を給紙コロに押当不能に
なってしまうことがない。
【0071】この結果、モータを用いることなく底板を
上下動させる安価な給紙装置においても、衝突音を発生
させることなく、また、用紙にスキューやジャムを発生
させることなく給紙トレイを押入・引出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給紙装置の第1実施形態を示す図
であり、その給紙トレイの外観を示す斜視図である。
【図2】その要部構成を示す斜視図である。
【図3】その要部の動作を説明する斜視図である。
【図4】その他の態様を示す立面図である。
【図5】その他の態様を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る給紙装置の第2実施形態を示す図
であり、その給紙トレイの外観を示す斜視図である。
【図7】その給紙トレイの構成を示す正面透視図であ
る。
【図8】その要部構成を示す斜視図である。
【図9】その構成部材を示す斜視図である。
【図10】その構成部材を示す斜視図である。
【図11】その給紙トレイの引出・押入を説明するタイ
ミングチャートである。
【図12】その従来技術を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 給紙トレイ 3 給紙コロ 4 底板 6 上昇アーム 11 取手 12 レバー 13 ステー 15、35 加圧板 16、36 加圧レバー 17、37 加圧スプリング 18 回動アーム 21、121 解除板 22 回動部材 22b 突起部 24 保持部材 25 揺動アーム 26、46、47 ガイドアーム 41 固定部材 45 解除アーム 48、49、127〜129 スプリング 116 ストッパ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体内に給紙トレイを押し入れるとき
    に、該給紙トレイ内の底板上に積載された用紙を1枚づ
    つ分離給紙可能に給紙コロに押し当てるように加圧部材
    が該底板を加圧して上昇させる一方、装置本体内から給
    紙トレイを引き出すときには、該給紙トレイ内の底板上
    に積載された用紙を給紙コロに押し当てる加圧を解除し
    て該底板を降下させる給紙装置であって、 底板を上下動させる加圧部材に接離可能に保持され、定
    常時には該加圧部材から離隔して該底板の上下動を許容
    する一方、給紙トレイの引出時には該加圧部材に当接し
    て該底板を積載用紙の給紙コロへの押当を解除する方向
    に移動させる解除部材と、 給紙トレイの引出または/および押入に連動して加圧部
    材に接離可能に保持され、定常時には該加圧部材から離
    隔して該底板の上下動を許容する一方、給紙トレイの引
    出時または/および押入時には該加圧部材に当接して底
    板への加圧状態を保持する保持部材と、を設けたことを
    特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】前記保持部材は、給紙トレイを装置本体内
    から引き出す際に、または/および、該給紙トレイを装
    置本体内に押し入れた状態にする際に、底板上の用紙を
    給紙コロに押し当てる加圧の解除状態を、給紙トレイの
    引出開始直後から保持すること、または/および、押入
    完了直前まで保持することを特徴とする請求項1に記載
    の給紙装置。
  3. 【請求項3】前記保持部材は、給紙トレイの押入または
    /および引出に連動して、底板を上昇させる位置で、か
    つ、給紙コロから用紙を離隔させる位置のときに、加圧
    部材による該底板の加圧状態の保持を解消することを特
    徴とする請求項2に記載の給紙装置。
  4. 【請求項4】前記加圧部材は、給紙トレイの押入および
    引出に連動する弾性部材の弾性力により底板を加圧する
    ように構成し、 該弾性部材は給紙トレイの引出完了時でも該弾性力が残
    存するように設定されていることを特徴とする請求項1
    から3のいずれかに記載の給紙装置。
  5. 【請求項5】前記給紙トレイを装置本体内から引き出す
    ために把持する取手を有して、 前記解除部材は、該取手の把持に連動して、底板上の用
    紙を給紙コロに押し当てる加圧を解除することを特徴と
    する請求項1から4のいずれかに記載の給紙装置。
  6. 【請求項6】装置本体内に給紙トレイを押し入れるとき
    に、該給紙トレイ内の底板上に積載された用紙を1枚づ
    つ分離給紙可能に給紙コロに押し当てるように加圧部材
    が該底板を加圧して上昇させる一方、装置本体内から給
    紙トレイを引き出すときには、該給紙トレイ内の底板上
    に積載された用紙を給紙コロに押し当てる加圧を解除し
    て該底板を降下させる給紙装置であって、 底板に接離可能に保持されて、当接時には該底板の上下
    動を固定する一方、離隔時には該底板の上下動を許容す
    る固定部材と、 給紙トレイを装置本体内に押し入れた状態のときには該
    固定部材を底板から離隔させる一方、該給紙トレイを装
    置本体内から引き出す際には該固定部材を底板に当接さ
    せると共に該底板を積載用紙の給紙コロへの押当を解除
    する方向に移動させる解除部材と、を設け、 底板上の用紙を給紙コロに押し当てる加圧の解除状態
    を、給紙トレイの引出開始直後から保持すること、また
    は/および、押入完了直前まで保持することを特徴とす
    る給紙装置。
  7. 【請求項7】前記給紙トレイを装置本体内から引き出す
    途中に、または/および、該給紙トレイを装置本体内に
    押し入れた状態にする途中に、該給紙トレイの引出また
    は/および押入に連動して底板に当接する固定部材を該
    底板から離隔させる離隔部材を設けたことを特徴とする
    請求項6に記載の給紙装置。
  8. 【請求項8】前記離隔部材は、給紙トレイの押入または
    /および引出に連動して、底板を上昇させる位置で、か
    つ、給紙コロから用紙を離隔させる位置のときに、固定
    部材を該底板から離隔させることを特徴とする請求項7
    に記載の給紙装置。
  9. 【請求項9】前記解除部材は、底板の上下動する範囲内
    において、該底板上の積載用紙を給紙コロに押し当てる
    加圧部材による加圧を解除することを特徴とする請求項
    1から8のいずれかに記載の給紙装置。
JP2000387262A 2000-09-14 2000-12-20 給紙装置 Pending JP2002160835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000387262A JP2002160835A (ja) 2000-09-14 2000-12-20 給紙装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000279045 2000-09-14
JP2000-279045 2000-09-14
JP2000387262A JP2002160835A (ja) 2000-09-14 2000-12-20 給紙装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002160835A true JP2002160835A (ja) 2002-06-04

Family

ID=26599948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000387262A Pending JP2002160835A (ja) 2000-09-14 2000-12-20 給紙装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002160835A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100449022B1 (ko) * 2002-08-21 2004-09-18 삼성전자주식회사 화상형성기의 급지장치
JP2017200844A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 コニカミノルタ株式会社 シート材給送装置及び画像形成装置
CN108773699A (zh) * 2018-06-21 2018-11-09 深圳怡化电脑股份有限公司 收纳机构及智能终端

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100449022B1 (ko) * 2002-08-21 2004-09-18 삼성전자주식회사 화상형성기의 급지장치
JP2017200844A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 コニカミノルタ株式会社 シート材給送装置及び画像形成装置
CN108773699A (zh) * 2018-06-21 2018-11-09 深圳怡化电脑股份有限公司 收纳机构及智能终端
CN108773699B (zh) * 2018-06-21 2023-12-22 深圳怡化电脑股份有限公司 收纳机构及智能终端

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6371352B1 (en) Staple magazine and stapler apparatus
JPH11240630A (ja) 給紙装置および給紙トレイ昇降装置
US6200043B1 (en) Sheet feeding apparatus and image forming apparatus having such sheet feeding apparatus
JP2002160835A (ja) 給紙装置
JP2716915B2 (ja) 画像形成装置の給紙機構
EP0950528B1 (en) Feeding apparatus, printing apparatus and feeding control method
JP2006027826A (ja) 画像形成装置
US7347415B2 (en) Paper feeding apparatus of image forming apparatus
JP2916044B2 (ja) シート材給送装置
JP2913971B2 (ja) カ−ド繰り出し装置
JP4231617B2 (ja) 給紙機構
JPS62259931A (ja) 給紙装置
JPH11292312A (ja) 給紙装置
JP2003048630A (ja) 給紙装置及び画像形成装置
JP3182251B2 (ja) 給紙装置の底板昇降機構
JP3193776B2 (ja) シート材給送装置
JP4119562B2 (ja) 給紙装置
JPH0940195A (ja) 給紙装置
JPH1143233A (ja) シート紙給紙装置、及び給紙装置付ハード画像出力装置
JP2596382B2 (ja) 給紙装置
JP3550218B2 (ja) 給紙装置
JPH08133492A (ja) 自動給紙装置
JPH0535950Y2 (ja)
JPH04298429A (ja) 自動給紙装置
JP3181389B2 (ja) 給紙装置