JP2002155207A - 熱可塑性組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents
熱可塑性組成物およびそれからなるフィルムInfo
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Abstract
金属、紙、不織布、ポリマー素材との積層において成形
加工する用途に好適に使用することができる成形加工用
ポリエステルフィルムを提供すること。 【解決手段】熱可塑性ポリマーにアクリル系化合物を1
〜60重量%添加してなる熱可塑性組成物。
Description
よびそれからなるフィルムに関するものである。詳しく
は耐候性、成形加工性に優れる熱可塑性組成物に関する
ものである。
め、可塑剤を含有させることにより、流動性、粘弾性、
機械特性などを大きく変更させることが可能であり、硬
質から軟質材料まで多くの成形材料を製造しうるのに好
適なポリマーとして使用されてきた。一方、分子骨格に
塩素を含有しているため、焼却時の燃焼ガスのダイオキ
シンや塩素含有ガスの発生が問題として取り上げられて
きている。
エステル、ポリオレフィン、ナイロンなどが挙げられる
が、いずれの素材もポリ塩化ビニルのような優れた加工
性を発現させるには至っていない。
は、ポリ塩化ビニルのように可塑剤を添加する方法が知
られており、ポリエステル用の可塑剤も提案されている
が特性は十分とはいえなかった。
した従来技術の問題点を解消することにあり、優れた成
形加工性を有し、特にエンボス加工や真空成形、圧空成
形などの加工性に優れる熱可塑性組成物およびそれから
なるフィルムを提供することにある。
は、熱可塑性ポリマーにアクリル系化合物を1〜60重
量%添加してなる熱可塑性組成物とすることによって達
成することができる。
マーにアクリル系化合物を1〜60重量%含有させるこ
とにより、成形に適した材料を得ることができたもので
ある。
工性、耐白化性(成形時の白化を防止できる特性)に優
れる成形加工製品が得られることを見出したものであ
り、特にエンボス成形加工や真空成形、圧空成形、しぼ
り成形などの成形加工性に優れる熱可塑性組成物を提供
することを可能にしたものである。
好ましくはポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、
ポリ乳酸から選択される高分子重合体である。
から、熱可塑性ポリマーには共重合成分を含有させたも
のが好ましく、その共重合成分としては、エーテル基、
水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、あるいは水酸
基、カルボン酸基、スルホン酸基の金属塩などの極性ま
たは水素結合性を有する成分が分散性、流動性の点で好
ましく挙げられ、加工性を特に良好にする点では、1〜
50重量%または1〜50モル%含有させることが好ま
しい。
数併用してもよい。
リエステルが耐熱性の点で好ましいが、ポリエステルと
は、主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子の
総称であって、通常ジカルボン酸成分とグリコール成分
を重縮合反応させることによって得ることができる。こ
こでジカルボン酸成分としては、たとえばテレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニ
ルジカンルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、
ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスル
ホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン
酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダ
イマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボ
ン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカル
ボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸な
どを挙げることができる。また、グリコール成分として
は、たとえばエチレングリコール、プロパンジオール、
ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール、
ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリ
コール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳
香族グリコール、イソソルビドなどが挙げられる。
および/またはグリコール成分は本発明の特性を損ねな
い範囲で複数併用してもよい。
し、美麗性に優れるフィルムを得る点で熱可塑性ポリマ
ーの融点が150〜280℃であることが好ましく、さ
らに好ましくは180〜270℃、特に好ましくは20
0〜260℃であることが好ましい。
分がテレフタル酸成分および/またはイソフタル酸成分
であることが、成形加工性、耐熱性の点で好ましい。さ
らに50モル%以上がテレフタル酸成分および/または
イソフタル酸成分であることが好ましい。耐熱性、成形
加工性の点で、グリコール成分の中でも、エチレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドが
好ましく、ポリエステルを構成するグリコール成分の主
成分が、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、イソソルビドから選択されることが好ましい。好
ましくは50モル%以上がエチレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、イソソルビドから選択される成
分であることが好ましい。
としては特に限定されないが、アルカリ土類金属化合
物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化
合物、アンチモン化合物、チタン化合物、チタン/シリ
カ複合酸化物、チタン/ジルコニア複合酸化物、ゲルマ
ニウム化合物などが使用できる。さらに熱安定剤として
リン化合物などを使用することができる。
して添加されるリン化合物は特に限定されないが、リン
酸、亜リン酸などが好ましい。
を向上させる点で触媒金属成分の金属元素のミリモル%
をM、リン化合物のリン元素のミリモル%をPとした際
に、M/Pが0.5〜5であることが好ましく、特に
0.5〜3であることが好ましい。
はジエチレングリコール成分量が0.01〜5モル%、
さらに好ましくは0.01〜3モル%であることが高温
成形加工時の色調の変化、機械特性の変化を小さくする
点で望ましい。
1.5であることが好ましく、特に耐熱性、耐経時性が
要求される用途では固有粘度が0.6〜1.0であるこ
とが好ましい。
ピレン単位を有するものが好ましく、これらの共重合成
分としてビニルアルコール、メタクリル酸、アクリル酸
およびそれらの金属塩が好ましく挙げられる。共重合率
としては、1〜70重量%が好ましく、さらに好ましく
は1〜60重量%である。共重合成分としては複数を選
択しても良い。
リアミド12、ポリアミド11、ポリアミド6−6、ポ
リアミド6−10、ポリアミド6−12などの脂肪族ポ
リアミド、また各種公知の芳香族ポリアミドを用いるこ
とができ、さらにこれらの共重合物または混合物なども
挙げることができる。共重合成分としては特に限定され
ないが、2価または3価以上のカルボン酸が好ましい。
共重合率としては、1〜50重量%が好ましく、さらに
好ましくは1〜45重量%である。共重合成分としては
複数を選択しても良い。
ポリマー、L−乳酸ホモポリマー、D−乳酸/L−乳酸
コポリマー、D−乳酸/ヒドロキシカルボン酸コポリマ
ーおよびそれらの混合物を挙げることができるが、本発
明ではこれらに限定されない。またポリ乳酸は、L−乳
酸成分を主体とし、D−乳酸成分の含有量が0〜30重
量%であることが、耐熱性、熱収縮特性の点で好まし
い。特に好ましくはD−乳酸成分の含有量が0〜20重
量%である 本発明の熱可塑性フィルムは、成形加工性、成形加工後
の耐衝撃性を良好にする点で、20℃〜融点−60℃で
長手方向破断伸度、幅方向破断伸度を測定し、その和が
最大となるときの値をそれぞれS1、S2とした際に、
下記式(1)を満足することが好ましい。さらに好まし
くは(S1+S2)/2が350%以上、特に好ましく
は400%以上である。 (S1+S2)/2≧300% ………(1) 本発明では、熱可塑性ポリマーに対して、アクリル系ポ
リマーを配合してなることが必要である。その添加量は
1〜60重量%の範囲であり、さらに好ましくは2〜4
0重量%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲であ
る。添加量がこの範囲の下限より少ないと十分な特性が
発現できない。またこの範囲を超えると組成物の製造が
不安定となる。
成する30重量%以上がアクリル酸およびその塩、メタ
クリル酸およびその塩などの単量体で構成されればよ
く、このとき1種のみの単独重合体、また2種以上の単
量体からなる共重合体のいずれであってもよい。また、
耐候性などの特性向上の点からはこの構成量は50重量
%以上である。
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブ
チル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシ
ル、アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル
酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)
アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル
酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノ
エチル、(メタ)アクリル酸クロロエチル、(メタ)ア
クリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヘプ
タデカフルオロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸イ
ソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルおよび
(メタ)アクリル酸トリシクロデシニルなどが挙げられ
る。
分を導入することが可能であり、たとえばスチレン系単
量体などを好ましく用いることができる。このとき共重
合量としては70モル%以下の任意の量をとることがで
きる。
る場合、その形式はブロック共重合体、ランダム共重合
体、グラフト共重合体あるいはこれらの組み合わせによ
るいずれの共重合体であってもよい。
は800〜20000であることが好ましく、さらに好
ましくは800〜10000、特に好ましくは1000
〜5000である。分子量がかかる範囲より大きなもの
になるとアクリル化合物の分散性の悪化などを引き起こ
し、またかかる範囲より小さくなるとブリードアウトな
どの問題を引き起こしやすくなるため好ましくない。
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は
加工性、美麗性などの特性を向上させる点から好ましく
は1〜2.5であり、さらに好ましくは1〜2、特に好
ましくは1〜1.8である。
の手法については、特公平2−33041、特公平5−
58005、特公平5−61284などに塊状重合によ
る手法開示されており、これらの技術、および得られた
化合物を好ましく適用することができる。
温での加工性、耐衝撃性)を良好にする点で、アクリル
系化合物の融点が120℃以下であることが好ましい。
低温特性を良好にする上でさらに好ましくは80℃以
下、特に好ましくは20℃以下である。
H mg/g)以下、さらに好ましくは20(KOH
mg/g)以下であることが好ましい、特に好ましくは
10(KOH mg/g)以下である。カルボン酸基が
50(KOH mg/g)以下、さらに好ましくは20
(KOH mg/g)以下であることが好ましい、特に
好ましくは10(KOH mg/g)以下である。これ
ら好ましい水酸基、カルボン酸基の量に下限は特になく
少ないほど樹脂の流動性向上、異物の発生を抑制の点か
ら好ましい。
ハンドリング、着色性の点で、フィルム中に粒子を含有
させることが好ましく、粒子径が0.01〜30μmの
粒子を添加することが好ましく、特に0.01〜10μ
mの粒子径を有するものが好ましい。添加量としては
0.001〜70重量%含有させることが好ましく、
0.1〜60重量%であることがさらに好ましい。
乾式シリカ、湿式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸ア
ルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カル
シウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、
クレ−等が挙げられ、表面形成性の点からケイ酸アルミ
ニウム、コロイダルシリカ等が好ましい。
子粒子を用いることができるが、その種類としては、少
なくとも一部が用いる熱可塑性ポリマーに対して不溶の
粒子であれば用いることができる。このような粒子の素
材としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメチ
ルメタクリレート、ホルムアルデヒド樹脂、フェノール
樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂およびこれら
の混合、共重合樹脂などの種々のものを使用することが
できるが、耐熱性が高く、かつ粒度分布の均一な粒子が
得られやすいビニル系架橋高分子粒子が特に好ましい。
られている各種の顔料および/または染料を添加して用
いることができる。
物を溶融押出する際に、30μm以下の粗大粒子、異物
をカットするフィルターを用いることが好ましく、特に
20μm以下をカットするフィルターを用いることが望
ましい。
は、重合反応前または後にバッチ添加する方法、ベント
式押出機を用いる方法、スクリューまたは管壁から送液
ポンプを用いて添加する方法などが挙げられる。
出成型して好適に用いることがでる。この場合、加工
性、防汚性の点で前記アクリル化合物を含有する熱可塑
性組成物からなる層(A層)の少なくとも片面に、アク
リル系化合物含有量の少ないまたはアクリル系化合物を
実質的に含有しない熱可塑性ポリマーからなる層(B
層)を構成せしめることも好ましい。
形加工性、美麗性を重視した場合は、0.001〜10
μmとすることが好ましく、さらに0.01〜5μmで
あることが好ましい。積層構成は特に限定されないが、
A/B、B/A/B、A/B/Aとなる構成が好まし
く、特に防汚性の点でA/B、B/A/Bが好ましい。
は、特に限定されないが、成形加工性、耐熱性の点で8
〜1000μmであることが好ましく、さらに好ましく
は10〜500μm、特に好ましくは15〜300μm
である。
は、特に限定されないが、例えばポリエステルをヘ゛ント式
二軸押出機(ベント部3ヶ所)に供給し、真空ベント部
2ヶ所を通過させて溶融させたポリエステルに、100
℃に加温した可塑剤をプランジャーポンプで計量してポ
リエステルに逆流しないようなスクリューセグメントで
添加・混練させ、ポリエステルの溶融温度を約30℃低
下させ真空ベント通過後に短管を通過させ、別途ポリエ
ステルBを同様に溶融させて、ピノール部で複合させ、
ダイランド、ダイ下部をアモルファスクロム(表面粗さ
0.2S)にホーニング処理した材料としたスリット状
のダイからシート状に押出し、静電印加方式によりキャ
スティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸シートを
得る。
ィルムの長手方向及び/または幅方向に延伸、熱処理し
てもよい。延伸の方式としては好ましくはフィルムの品
質の点でテンター方式によるものが好ましく、長手方向
に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式、長
手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸
方式が望ましい。延伸倍率としては、それぞれの方向に
1.5〜5.0倍、好ましくは1.5〜4.0倍であ
る。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくして
もよく、同一としてもよい。また、延伸速度は1000
%/分〜1000000%/分であることが望ましく、
特に縦延伸速度を300000%/分以下で製膜するこ
とが好ましい。延伸温度は100℃以上150℃以下で
あれば任意の温度とすることができるが、ガラス転移温
度+20℃〜60℃が好ましい。
処理を行うことができるが、この熱処理はオ−ブン中、
加熱されたロ−ル上等、従来から知られている任意の方
法で行なうことができる。
意の温度とすることができるが、好ましくは150〜2
40℃である。また熱処理時間は任意とすることができ
るが、0.1〜60秒間が好ましく、さらに好ましくは
1〜20秒間である。熱処理は、フィルムをその長手方
向および/または幅方向に弛緩させつつ行ってもよい。
さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよ
く、その後熱処理を行ってもよい。
での弾性率が1〜2000MPaであることが好まし
く、さらに好ましくは、10〜1000MPaである。
の表面処理を施すことが、接着性をさらに向上させる点
で好ましい。表面張力としては45mN/m以上である
ことが好ましく、特に50mN/m以上であることが好
ましい。
を施してもよく、その塗布化合物、方法、厚みは、本発
明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されない。
理した際の熱収縮率が5%以下であることが成形性、印
刷性を良好にする上で好ましい。さらに好ましくは4%
以下、特に好ましくは3%以下である。
と積層して成形加工することが好適であるが、金属では
スチール、アルミ、あるいは合金、非金属素材では紙、
不織布、ガラス、ポリマー素材であることが好ましい。
さらに積層構成において金属、非金属素材との間に接着
層、印刷層などが形成されていてもよい。成形加工方法
としては、ラミネート成形加工、真空成形、圧空成形、
真空圧空成形、絞り成形、折り曲げ成形などの成形加工
を単独または複数施されてもよく、成形加工方法として
は特に限定されない。
成形、真空圧空成形、絞り成形、折り曲げ成形、張り出
し成形などの成形加工を単独または複数施されてもよ
く、成形加工方法としては特に限定されない。
る。なお、特性は以下の方法により測定、評価した。 (1)触媒金属元素量、リン元素量、M/P フィルムを融点+20℃に加熱して溶融させ、円形ディ
スクを作成し、蛍光X線分析により、触媒金属元素量、
リン元素量を求めた。なお、量の決定の際にはあらかじ
め各金属元素の添加量を変更したサンプルから求めた蛍
光X線での検量線を使用した。
分を除去して求めた。なお、粒子を除去する方法として
は、例えばフィルムを80〜100℃に熱した良溶媒に
溶解させ、遠心分離操作を行い、粒子を取り除き、溶液
中のポリマーを析出した後に上記の蛍光X線分析を行う
方法がある。
取るなどして、分離して求めた。M/Pは、Mを触媒金
属元素のミリモル%、Pをリン元素量のミリモル%とし
て求めた。 (2)弾性率(MPa) テンシロン(引っ張り試験機)を用いて、25℃におい
て測定した。引っ張り速度300mm/min、幅10
mm、試料長50mmとして、フィルム長手方向、幅方
向の弾性率(MPa)をそれぞれ5点測定しこれらすべ
ての平均値から弾性率を求めた。 (3)エンボス成形加工性 熱可塑性フィルムを作成し、印刷を施し、金属板と熱接
着し、ロール加熱(100〜140℃)と集光型ラジエ
ーションによる直前加熱により熱可塑性フィルム側を加
熱し、エンボスロール(30μmの高さの凹凸、1μm
の高さの凹凸)を通過させた後に、冷却ロール(40
℃)で冷却した。得られたフィルムのエンボス性を下記
の通り判定した。なお、美麗性は、色の変化がないこ
と、しわ、ぎらつきがないことにより判定した。
にフィルム側へ良好に形成。美麗性も良好。
分をフィルム側へ良好に形成。美麗性にほとんど変化な
し。
側へ形成しているがやや凹凸が浅い。美麗性の変化も認
められる。
側へ形成しているが凹凸が浅く、美麗性の変化も大き
い。 (4)真空圧空成形性 フィルムを作成し、PET不織布をウレタン系接着剤で
フィルムと貼り合わせて、80〜150℃で真空圧空成
形を行い、最もよい条件について下記により判定した。
好。
を行った。 <アクリル化合物>表1に示す組成、分子量を有する化
合物を準備した。ここで、表中の組成物Cはアクリル単
量体の量が15重量%と低く、本発明上のアクリル化合
物の範囲外のものである。
る材料として下記熱可塑性ポリマーを準備した。 ポリマーA:ポリエチレンテレフタレート(PET) カルシウム化合物触媒、アンチモン化合物触媒、リン酸
(M/P=2.0)および粒子としてコロイダルシリカ
粒子(平均径1.5μm)を用いて重合を行った。(固
有粘度:1.0) ポリマーB:シクロヘキサンジメタノール30モル%共
重合PET(PET/CHDM) ポリエステルの酸成分はテレフタル酸のみを用い、グリ
コール成分はエチレングリコール70モル%、シクロヘ
キサンジメタノール(CHDM)の比率で共重合せしめ
たポリエステル(固有粘度:0.8)を用いた。 ポリマーC:ポリ乳酸(PLA) D−乳酸80モル%、L−乳酸20モル%の比率で共重
合せしめたD−乳酸/L−乳酸コポリマーを用いた。 実施例1 ポリマーAをベント式二軸押出機(ベント部3ヶ所)に
供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて270℃で溶
融させた。さらに次のベント部にてアクリルAを添加し
た。スリット状のダイ(ハードクロムメッキ、ホーニン
グ加工、表面粗さの最大高さ1.1μm)より押し出さ
れたシートは静電印加方式によりキャスティングドラム
に密着させ冷却固化し、エッジ部をスリットで除去し、
巻き取り工程でフィルムロールを作成した。
あり、非常に特性の優れたものであった。
で実施例1と同様の手法で製膜を行った。得られたフィ
ルムの特性は表2に示した通りである。 実施例5(積層フィルム) A層:ポリマーBをベント式二軸押出機(ベント部3ヶ
所)に供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて270
℃で溶融させた。さらに次のベント部にてアクリルAを
添加した。
Aを溶融させた。
合し、スリット状のダイ(ハードクロムメッキ、ホーニ
ング加工、表面粗さの最大高さ1.1μm)からシート
状に押出し、静電印加方式によりキャスティングドラム
に密着させ冷却固化し、エッジ部をスリットで除去し、
巻き取り工程でフィルムロールを作成した。フィルム厚
みは100μm積層構成はB層/A層/B層で積層比は
1:18:1である。
後にもブリードアウトが見られず表面特性にも優れ、さ
らにその他特性も表2に示した通り非常に優れたもので
あった。
ター方式の逐次二軸延伸機で製膜した。その際の条件
は、縦延伸温度102℃、縦延伸倍率3.1倍、横延伸
温度115℃、横延伸倍率2.7倍、熱処理温度182
℃、リラックス4%である。なお、フィルム厚みは50
μmとなるよう樹脂押出量を調整した。フィルム特性を
表2に示す。
1と同様にフィルムを製膜した。得られたフィルムは厚
み100μmであった。フィルム特性を表2に示すが、
いずれも成形加工性に劣るものであった。
ず、フィルムを製膜することができなかった。
は、単体または金属、非金属素材と積層した際の成形加
工性、美麗性に優れており、多くの成形加工用素材に好
適に使用することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】熱可塑性ポリマーにアクリル系化合物を1
〜60重量%配合してなる熱可塑性組成物。 - 【請求項2】アクリル系化合物の数平均分子量(Mn)
が800〜20000であることを特徴とする請求項1
に記載の熱可塑性組成物。 - 【請求項3】アクリル系化合物の重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1〜
2.5であることを特徴とする請求項1または2に記載
の熱可塑性組成物。 - 【請求項4】熱可塑性ポリマーがポリエステルであるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑
性組成物。 - 【請求項5】熱可塑性ポリマーがポリ乳酸であることを
特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性組
成物。 - 【請求項6】粒子径0.01〜30μmの粒子を0.0
01〜70重量%含有することを特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載の熱可塑性組成物。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のアクリル
系化合物を含有する熱可塑性組成物を構成成分とするフ
ィルム。 - 【請求項8】請求項7に記載のフィルム(A層)の少な
くとも片面に、アクリル系化合物の含有量が少ないかま
たはアクリル系化合物を実質的に含有しない熱可塑性ポ
リマー(B層)を積層してなることを特徴とするフィル
ム。 - 【請求項9】25℃での弾性率が1〜2000MPaで
あることを特徴とする請求項7または8に記載のフィル
ム。
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