JP2002147904A - 熱交換器の着霜検知方法および冷凍装置 - Google Patents

熱交換器の着霜検知方法および冷凍装置

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JP2002147904A
JP2002147904A JP2000345782A JP2000345782A JP2002147904A JP 2002147904 A JP2002147904 A JP 2002147904A JP 2000345782 A JP2000345782 A JP 2000345782A JP 2000345782 A JP2000345782 A JP 2000345782A JP 2002147904 A JP2002147904 A JP 2002147904A
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heat exchanger
refrigerant
temperature
heat
air
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Junichi Shimoda
順一 下田
Hiromune Matsuoka
弘宗 松岡
Takeshi Yamada
剛 山田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2313/00Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for
    • F25B2313/005Outdoor unit expansion valves

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の着霜を正確に検知する。 【解決手段】 圧縮機(41,42)の特性から室外熱交換
器(22)の熱交換量Qを算出する。外気温度Taと冷媒
蒸発温度Teとを検出し、室外熱交換器(22)の熱通過
率κと伝熱面積Aとを乗じた値κA=Q/(Ta−T
e)を算出する。κAが初期値κ0A(着霜が全くない
ときのκAの値)の80%以下になると、除霜運転を開
始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器の着霜検
知方法および着霜を検知する冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷媒と空気とを熱交換させる熱交換器を
備えた冷凍装置においては、熱交換器内の冷媒の蒸発温
度が氷点以下の場合に、熱交換器の表面において空気中
の水分が氷化し、いわゆる着霜を生じることがある。着
霜量が多くなると、熱交換器の伝熱面が霜で覆われ、ま
た、空気通路が塞がれることになる。そのため、着霜が
生じると熱交換器の能力は徐々に低下し、冷凍装置の効
率は低下していくことになる。そこで、冷凍装置の効率
低下を防止するためには、熱交換器に付着した霜を融解
する除霜運転を行う必要がある。
【0003】従来は、一定時間毎に除霜運転を行うか、
あるいは、室外空気温度と冷媒蒸発温度との温度差等に
基づいて着霜を検知し、着霜を検知した時点で除霜運転
を開始するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一定時間毎に
除霜運転を行う装置では、着霜量は外気条件等の運転条
件によって異なることから、以下のような問題があっ
た。すなわち、一定時間毎に定期的に除霜運転を行った
のでは、着霜しにくい条件下では、ほとんど着霜してい
ない状態であるにも拘わらず除霜運転を開始することと
なり、不要な除霜運転を招いていた。しかし、除霜運転
の際には本来の運転を停止するため、不要な除霜運転を
行うと、除霜運転を含めた冷凍装置の運転全体の効率は
低下することになる。一方、着霜しやすい条件下では、
除霜運転を開始するよりも相当以前に熱交換器が定格能
力を発揮できなくなっている場合があり、低効率の運転
を比較的長時間にわたって実行する結果を招いていた。
つまり、一定時間毎に除霜運転を行う装置においては、
実際の着霜量に応じた適切な時期に除霜運転を実行する
ことは困難であった。
【0005】これに対し、室外空気温度と冷媒蒸発温度
との温度差で着霜を検知して除霜運転を開始する装置で
は、空調負荷が変化する場合、特にマルチタイプの空調
システムでは、着霜とみなせる温度差が変化するため、
精度が十分に高いものとは言い難く、着霜を正確に検知
することは難しかった。
【0006】例えば、室外空気温度Taと冷媒蒸発温度
Teとの温度差ΔT=Ta−Teに基づいて着霜を検知
する方法では、冷凍装置が低容量の運転を行う場合に
は、上記温度差ΔTは必然的に小さくなるために、実際
には着霜している状態であるにも拘わらず着霜を看過す
ることがあった。逆に、冷凍装置が大容量の運転を行う
場合には、上記温度差ΔTは必然的に大きくなるため
に、実際には着霜していない状態であるにも拘わらず着
霜を検知し、除霜運転を開始することがあった。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、熱交換器の着霜を正
確に検知することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、熱交換器の熱通過率に基づいて着霜を検
知することとした。
【0009】第1の発明に係る熱交換器の着霜検知方法
は、空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器を有する冷媒
回路を備えた冷凍装置における該熱交換器の着霜を検知
する着霜検知方法であって、上記熱交換器の熱交換量
と、該熱交換器によって熱交換される空気の温度と、該
熱交換器の冷媒温度とを検出し、上記熱交換量と上記空
気温度と上記冷媒温度と上記熱交換器の伝熱面積とから
該熱交換器の熱通過率を算出し、上記熱交換器の熱通過
率に基づいて該熱交換器の着霜を検知するものである。
【0010】上記第1の発明によれば、まず熱交換器の
熱交換量Qと、空気温度Taと、熱交換器の冷媒温度T
rと、熱交換器の伝熱面積Aとから、熱通過率κ=Q/
(|Ta−Tr|)を算出する。そして、この熱通過率
κが低下すると、着霜が生じたものと判断する。このこ
とにより、熱交換器の着霜が正確に検知され、着霜が生
じやすい環境および着霜が生じにくい環境のいずれにお
いても、適切な時期に除霜運転を開始することが可能と
なる。
【0011】なお、上記および下記において「熱通過率
の算出」とは、上記のような熱通過率κの値自体の算出
だけを意味するのではなく、熱通過率κの大小に相関関
係のある値(例えば、熱通過率κに伝熱面積Aを乗じた
値κA等)を算出することも含まれる。つまり、実質的
に熱通過率の算出と見なし得ること全般を意味するもの
とする。
【0012】第2の発明に係る着霜検知方法は、上記第
1の発明に係る着霜検知方法において、冷媒回路には圧
縮機が設けられ、熱交換器の熱交換量は、冷媒回路の冷
媒の凝縮温度および蒸発温度を検出し、当該検出値を上
記圧縮機の特性に応じて冷媒の凝縮温度および蒸発温度
を用いて定式化された所定の関数に代入することによっ
て算出されるものである。
【0013】なお、上記および下記において、冷媒の凝
縮温度および蒸発温度の検出には、温度センサ等の検出
器によって直接検出することの他、冷媒回路の高圧側圧
力および低圧側圧力等から算出することも含まれる。
【0014】また、圧縮機の特性には、例えば圧縮機の
運転特性、冷媒の凝縮温度と蒸発温度に対する能力の特
性、冷媒の凝縮温度と蒸発温度に対する圧縮機入力の特
性、凝縮温度と蒸発温度に対する圧縮機入力電流の特性
等、様々な特性が含まれる。
【0015】上記第2の発明によれば、熱交換器の熱交
換量は、冷媒の凝縮温度および蒸発温度に基づいて算出
されることになり、熱交換量を直接検出する必要がなく
なる。
【0016】第3の発明に係る冷凍装置は、空気と冷媒
とを熱交換させる熱交換器を有する冷媒回路を備えた冷
凍装置であって、上記熱交換器の熱交換量を検出する熱
交換量検出手段と、上記熱交換器によって熱交換される
空気の温度を検出する空気温度検出手段と、上記熱交換
器の冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段と、上記熱交
換量と上記空気温度と上記冷媒温度と上記熱交換器の伝
熱面積とから該熱交換器の熱通過率を算出する熱通過率
算出手段と、上記熱交換器の熱通過率に基づいて該熱交
換器の着霜を検知する着霜検知手段とを備えているもの
である。
【0017】なお、上記および下記において、熱交換量
検出手段、熱通過率算出手段および着霜検知手段のうち
の1または2以上の手段は、冷媒回路の近傍に設けられ
ていてもよく、冷媒回路から離れた場所(例えば、サー
ビスセンター等)に設けられていてもよい。つまり、上
記手段は、冷媒回路等と一体的に設けられていてもよ
く、また、有線または無線の信号を介して情報伝達が自
在な遠隔地に設けられていてもよい。
【0018】上記第3の発明によれば、前記第1の発明
と同様、熱交換器の熱通過率が検出され、熱通過率に基
づいて着霜が正確に検知される。
【0019】第4の発明に係る冷凍装置は、上記第3の
発明に係る冷凍装置において、圧縮機と、冷媒回路の冷
媒の凝縮温度および蒸発温度を検出するための冷媒状態
検出手段とを備え、熱交換量検出手段は、上記圧縮機の
特性に応じて冷媒の凝縮温度および蒸発温度を用いて定
式化された所定の関数を記憶しており、上記冷媒状態検
出手段によって検出された凝縮温度および蒸発温度の値
を上記関数に代入することによって熱交換量を算出する
ように構成されているものである。
【0020】上記第4の発明によれば、前記第2の発明
と同様、熱交換器の熱交換量は冷媒の凝縮温度および蒸
発温度に基づいて算出され、熱交換量を直接検出する機
器が不要になる。
【0021】第5の発明に係る冷凍装置は、上記第3ま
たは第4の発明に係る冷凍装置において、前記熱交換器
の着霜が検知されると該熱交換器の除霜を開始する除霜
開始手段を備えているものである。
【0022】ここで、着霜の検知と除霜の開始とは、段
階的な処理でもよく、一体的な処理であってもよい。例
えば、着霜を検知した際に、外部に何らかの表示または
信号を発してから除霜を開始してもよく、また、何らの
表示および信号を発することなく直ちに除霜を開始して
もよい。
【0023】上記第5の発明によれば、熱交換器の着霜
が検知されると除霜が開始され、常に適切な時期に除霜
が行われることになる。
【0024】第6の発明に係る冷凍装置は、空気と冷媒
とを熱交換させる熱交換器を有する冷媒回路を備え、外
部の監視制御手段と通信自在な冷凍装置であって、上記
熱交換器の熱交換量と、該熱交換器によって熱交換され
る空気の温度と、該熱交換器の冷媒温度とを上記監視制
御手段に出力する着霜データ出力手段と、上記熱交換量
と上記空気温度と上記冷媒温度とに基づいて上記熱交換
器の着霜を検知した上記監視制御手段から除霜指令を受
けると、上記熱交換器の除霜を開始する除霜開始手段と
を備えているものである。
【0025】第7の発明に係る冷凍装置は、空気と冷媒
とを熱交換させる熱交換器を有する冷媒回路を備え、外
部の監視制御手段と通信自在な圧縮式冷凍装置であっ
て、冷媒の凝縮温度と、冷媒の蒸発温度と、上記熱交換
器によって熱交換される空気の温度とを上記監視制御手
段に出力する着霜データ出力手段と、上記空気温度と上
記凝縮温度と上記蒸発温度とに基づいて上記熱交換器の
着霜を検知した上記監視制御手段から除霜指令を受ける
と、上記熱交換器の除霜を開始する除霜開始手段とを備
えているものである。
【0026】上記第6および第7の各発明によれば、着
霜の判定および検知は外部の監視制御手段(例えばサー
ビスセンター等)によって行われるので、装置側におい
て着霜の判定および検知を行わなくてもよい。そのた
め、装置の機器構成を簡単化することができる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、熱交換
器の熱通過率を算出し、当該熱通過率に基づいて着霜を
検出することとしたので、熱交換器の着霜の有無を正確
に検知することができる。したがって、熱交換器の設置
条件や空気条件等に拘わらず、常に適切な時期に除霜運
転を実行することができる。そのため、冷凍装置の運転
効率を向上させることができる。
【0028】特に、第2または第4の発明によれば、熱
交換器の熱交換量を冷媒の凝縮温度および蒸発温度に基
づいて算出するので、熱交換量を特別な検出装置を用い
て直接検出する必要はなくなる。したがって、冷凍装置
の部品点数の増加や製造コストの上昇を招くことなく、
着霜を検知することができる。
【0029】第5の発明によれば、着霜が検知されると
除霜を開始することとしたので、常に適切な時期に除霜
を行うことができる。
【0030】第6および第7の各発明によれば、着霜の
検知が外部の監視制御手段によって行われるので、装置
の構成を簡単化することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本実施形態に係る冷凍装置は、ヒ
ートポンプ式の空調機(10)である。この空調機(10)
は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う。
【0032】−空調機の構成− 図1に示すように、上記空調機(10)は、1台の室外機
(11)と2台の室内機(12,13)とを備え、いわゆるマ
ルチ型に構成されている。また、上記空調機(10)は、
冷媒回路(15)とコントローラ(90)とを備えている。
尚、本実施形態では室内機(12,13)を2台としたが、
これは一例であり、室外機(11)の能力や用途に応じて
室内機(12,13)の台数を適宜定めればよい。
【0033】上記冷媒回路(15)は、1つの室外回路
(20)と、2つの室内回路(60,65)と、液側連絡管(1
6)と、ガス側連絡管(17)とにより構成されている。
室外回路(20)には、液側連絡管(16)及びガス側連絡
管(17)を介して、2つの室内回路(60,65)が並列に
接続されている。
【0034】上記室外回路(20)は、室外機(11)に収
納されている。室外回路(20)には、圧縮機ユニット
(40)、四路切換弁(21)、室外熱交換器(22)、室外
膨張弁(24)、レシーバ(23)、液側閉鎖弁(25)、及
びガス側閉鎖弁(26)が設けられている。
【0035】上記圧縮機ユニット(40)は、第1圧縮機
(41)と第2圧縮機(42)を並列に接続したものであ
る。これら圧縮機(41,42)は、何れも密閉型のスクロ
ール圧縮機である。つまり、これら圧縮機(41,42)
は、圧縮機構と該圧縮機構を駆動する電動機とを、円筒
状のハウジングに収納して構成されている。尚、圧縮機
構及び電動機については、図示を省略する。第1圧縮機
(41)は、電動機が常に一定回転数で駆動される一定容
量のものである。第2圧縮機(42)は、電動機の回転数
が段階的に又は連続的に変更される容量可変のものであ
る。そして、上記圧縮機ユニット(40)は、第1圧縮機
(41)の発停や第2圧縮機(42)の容量変更によって、
ユニット全体の容量が可変となっている。
【0036】上記圧縮機ユニット(40)は、吸入管(4
3)及び吐出管(44)を備えている。吸入管(43)は、
その端が四路切換弁(21)の第1のポートに接続され、
その出口端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42)の吸
入側に接続されている。吐出管(44)は、その入口端が
2つに分岐されて各圧縮機(41,42)の吐出側に接続さ
れ、その出口端が四路切換弁(21)の第2のポートに接
続されている。また、第1圧縮機(41)に接続する吐出
管(44)の分岐管には、吐出側逆止弁(45)が設けられ
ている。この吐出側逆止弁(45)は、第1圧縮機(41)
から流出する方向への冷媒の流通のみを許容する。
【0037】また、上記圧縮機ユニット(40)は、油分
離器(51)、油戻し管(52)、及び均油管(54)を備え
ている。油分離器(51)は、吐出管(44)の途中に設け
られている。この油分離器(51)は、圧縮機(41,42)
の吐出冷媒から冷凍機油を分離するためのものである。
油戻し管(52)は、その一端が油分離器(51)に接続さ
れ、その他端が吸入管(43)に接続されている。この油
戻し管(52)は、油分離器(51)で分離された冷凍機油
を、圧縮機(41,42)の吸入側へ戻すためのものであっ
て、油戻し電磁弁(53)を備えている。均油管(54)
は、その一端が第1圧縮機(41)に接続され、その他端
が吸入管(43)における第2圧縮機(42)の吸入側近傍
に接続されている。この均油管(54)は、各圧縮機(4
1,42)のハウジング内に貯留される冷凍機油の量を平均
化するためのものであって、均油電磁弁(55)を備えて
いる。
【0038】上記四路切換弁(21)は、その第3のポー
トがガス側閉鎖弁(26)と配管接続され、その第4のポ
ートが室外熱交換器(22)の上端部と配管接続されてい
る。四路切換弁(21)は、第1のポートと第3のポート
が連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する状
態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4の
ポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通
する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。こ
の四路切換弁(21)の切換動作によって、冷媒回路(1
5)における冷媒の循環方向が反転する。
【0039】上記レシーバ(23)は、円筒状の容器であ
って、冷媒を貯留するためのものである。このレシーバ
(23)は、流入管(30)及び流出管(33)を介して、室
外熱交換器(22)と液側閉鎖弁(25)とに接続されてい
る。
【0040】流入管(30)は、その入口端側が2つの分
岐管(30a,30b)に分岐され、その出口端がレシーバ(2
3)の上端部に接続されている。流入管(30)の第1分
岐管(30a)は、室外熱交換器(22)の下端部に接続さ
れている。この第1分岐管(30a)には、第1流入逆止
弁(31)が設けられている。第1流入逆止弁(31)は、
室外熱交換器(22)からレシーバ(23)へ向かう冷媒の
流通のみを許容する。流入管(30)の第2分岐管(30
b)は、液側閉鎖弁(25)に接続されている。この第2
分岐管(30b)には、第2流入逆止弁(32)が設けられ
ている。第2流入逆止弁(32)は、液側閉鎖弁(25)か
らレシーバ(23)へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
【0041】流出管(33)は、その入口端がレシーバ
(23)の下端部に接続され、その出口端側が2つの分岐
管(33a,33b)に分岐されている。流出管(33)の第1
分岐管(33a)は、室外熱交換器(22)の下端部に接続
されている。この第1分岐管(33a)には、上記室外膨
張弁(24)が設けられている。流出管(33)の第2分岐
管(33b)は、液側閉鎖弁(25)に接続されている。こ
の第2分岐管(33b)には、流出逆止弁(34)が設けら
れている。流出逆止弁(34)は、レシーバ(23)から液
側閉鎖弁(25)へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
【0042】室外熱交換器(22)は、クロスフィン式の
フィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されて
いる。この室外熱交換器(22)では、冷媒回路(15)を
循環する冷媒と室外空気とが熱交換を行う。
【0043】上記室外回路(20)には、更にガス抜き管
(35)と均圧管(37)とが設けられている。
【0044】ガス抜き管(35)は、その一端がレシーバ
(23)の上端部に接続され、その他端が吸入管(43)に
接続されている。このガス抜き管(35)は、レシーバ
(23)のガス冷媒を各圧縮機(41,42)の吸入側へ導入
するための連通路を構成している。また、ガス抜き管
(35)には、ガス抜き電磁弁(36)が設けられている。
このガス抜き電磁弁(36)は、ガス抜き管(35)におけ
るガス冷媒の流れを断続するための開閉機構を構成して
いる。
【0045】上記均圧管(37)は、その一端がガス抜き
管(35)におけるガス抜き電磁弁(36)とレシーバ(2
3)の間に接続され、その他端が吐出管(44)に接続さ
れている。また、均圧管(37)には、その一端から他端
に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(38)
が設けられている。この均圧管(37)は、空調機(10)
の停止中に外気温が異常に上昇してレシーバ(23)の圧
力が高くなりすぎた場合に、ガス冷媒を逃がしてレシー
バ(23)が破裂するのを防止するためのものである。従
って、空調機(10)の運転中において、均圧管(37)を
冷媒が流れることは無い。
【0046】上記室内回路(60,65)は、各室内機(12,
13)に1つずつ設けられている。具体的には、第1室内
回路(60)が第1室内機(12)に収納され、第2室内回
路(65)が第2室内機(13)に収納されている。
【0047】第1室内回路(60)は、第1室内熱交換器
(61)と第1室内膨張弁(62)とを直列に接続したもの
である。第1室内膨張弁(62)は、第1室内熱交換器
(61)の下端部に配管接続されている。第2室内回路
(65)は、第2室内熱交換器(66)と第2室内膨張弁
(67)とを直列に接続したものである。第2室内膨張弁
(67)は、第2室内熱交換器(66)の下端部に配管接続
されている。
【0048】第1及び第2室内熱交換器(61,66)は、
クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器
により構成されている。各室内熱交換器(61,66)で
は、冷媒回路(15)を循環する冷媒と室内空気とが熱交
換を行う。
【0049】上記液側連絡管(16)は、その一端が液側
閉鎖弁(25)に接続されている。この液側連絡管(16)
は、他端側で2つに分岐されており、その一方が第1室
内回路(60)における第1室内膨張弁(62)側の端部に
接続され、他方が第2室内回路(65)における第2室内
膨張弁(67)側の端部に接続されている。上記ガス側連
絡管(17)は、その一端がガス側閉鎖弁(26)に接続さ
れている。このガス側連絡管(17)は、他端側で2つに
分岐されており、その一方が第1室内回路(60)におけ
る第1室内熱交換器(61)側の端部に接続され、他方が
第2室内回路(65)における第2室内熱交換器(66)側
の端部に接続されている。
【0050】上記室外機(11)には、室外ファン(70)
が設けられている。この室外ファン(70)は、室外熱交
換器(22)へ室外空気を送るためのものである。一方、
第1,第2室内機(12,13)には、それぞれ室内ファン
(80)が設けられている。この室内ファン(80)は、室
内熱交換器(61,66)へ室内空気を送るためのものであ
る。
【0051】上記空調機(10)には、温度や圧力のセン
サ等が設けられている。具体的に、室外機(11)には、
室外空気の温度を検出するための外気温センサ(71)が
設けられている。室外熱交換器(22)には、その伝熱管
温度を検出するための室外熱交換器温度センサ(72)が
設けられている。吸入管(43)には、圧縮機(41,42)
の吸入冷媒温度を検出するための吸入管温度センサ(7
3)と、圧縮機(41,42)の吸入冷媒圧力を検出するため
の低圧圧力センサ(74)とが設けられている。吐出管
(44)には、圧縮機(41,42)の吐出冷媒温度を検出す
るための吐出管温度センサ(75)と、圧縮機(41,42)
の吐出冷媒圧力を検出するための高圧圧力センサ(76)
と、高圧圧力スイッチ(77)とが設けられている。各室
内機(12,13)には、室内空気の温度を検出するための
内気温センサ(81)が1つずつ設けられている。各室内
熱交換器(61,66)には、その伝熱管温度を検出するた
めの室内熱交換器温度センサ(82)が1つずつ設けられ
ている。各室内回路(60,65)における室内熱交換器(6
1,66)の上端近傍には、室内回路(60,65)を流れるガ
ス冷媒温度を検出するためのガス側温度センサ(83)が
1つずつ設けられている。
【0052】上記コントローラ(90)は、上記のセンサ
類からの信号やリモコン等からの指令信号を受けて空調
機(10)の運転制御を行うものである。具体的に、コン
トローラ(90)は、室外膨張弁(24)及び室内膨張弁
(62,67)の開度調節や、四路切換弁(21)の切換、更
にはガス抜き電磁弁(36)、油戻し電磁弁(53)、及び
均油電磁弁(55)の開閉操作、圧縮機ユニット(40)の
容量制御を行う。また、コントローラ(90)は、後述す
るように、室外熱交換器(22)の汚れ検出を行い、室外
熱交換器(22)が汚れると洗浄を促す表示および信号を
送信するものでもある。
【0053】図2に示すように、コントローラ(90)
は、室外熱交換器(22)の熱交換量を検出する熱交換量
検出部(91)と、室外熱交換器(22)の熱通過率κを算
出する熱通過率算出部(92)と、熱通過率κの値を記憶
する熱通過率記憶部(93)と、熱通過率κに基づいて室
外熱交換器(22)の着霜を検出する着霜検出部(94)
と、室外熱交換器(22)の着霜を検出すると除霜運転を
開始するための信号を発信する信号発信部(95)を備え
ている。ただし、これらの要素(91,92,93,94,95)は便
宜上、機能的に分離して図示しているだけに過ぎず、こ
れらの要素(91,92,93,94,95)が物理的に分離されてい
る必要がないことは勿論である。例えば、これらの要素
(91,92,93,94,95)の一部または全部が一つの物理的構
成要素(半導体等)によって構成されていてもよい。ま
た、上記要素(91,92,93,94,95)をソフトウェア的に構
築することも可能である。
【0054】熱交換量検出部(91)は、室外熱交換器
(22)の熱交換量Qをいわゆるコンプレッサカーブ法と
同様の手法により算出するように構成されている。この
熱交換量検出部(91)は、圧縮機(41,42)の特性に基
づいて定められる熱交換量算出用の関数を予め記憶して
いる。また、熱交換量検出部(93)は、冷媒状態検出手
段を構成する低圧圧力センサ(74)および高圧圧力セン
サ(76)の検出値が入力されるように構成されている。
そして、熱交換量検出部(93)は、低圧圧力センサ(7
4)の検出値(低圧側圧力)Peに対する冷媒の相当飽
和温度を冷媒の蒸発温度Teとする一方、高圧圧力セン
サ(76)の検出値(高圧側圧力)Pcに対する冷媒の相
当飽和温度を冷媒の凝縮温度Tcとし、これら検出値か
ら得られる冷媒の蒸発温度Teおよび凝縮温度Tcを上
記関数に代入することによって、室外熱交換器(22)の
熱交換量を算出する。
【0055】熱交換量検出部(91)に記憶されている関
数について、図3を参照しながら説明する。まず、蒸発
器出口の冷媒の過熱度SH及び凝縮器出口の冷媒の過冷却
度SCを、適当な値に固定しておく。このことにより、冷
媒の蒸発温度Teが分かれば、過熱度SHが固定されてい
ることから、蒸発器出口の冷媒の状態を特定することが
できる。また、冷媒の凝縮温度Tcが分かれば、蒸発器
入口の冷媒の状態を特定することができる。従って、蒸
発器の出入口における冷媒状態(エンタルピ差)を特定
することができる。また、圧縮機について予め行った性
能試験の結果より、圧縮機から吐出される冷媒の流量が
求められる。つまり、冷媒の過熱度SH及び過冷却度SCを
固定すれば、式に示すように、蒸発器の熱交換量Qe
は、冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮温度Tcおよび蒸
発温度Teの関数として定式化される。
【0056】Qe=f(Tc,Te) … Qe:蒸発器の熱交換量 Tc:冷媒の凝縮温度 Te:冷媒の蒸発温度 上記式で示される関数の具体例としては、式で示さ
れるようなものが挙げられる。この式で示される関数
は、圧縮機(41,42)として採用される機種について予
め行った性能試験の結果を二次近似式として表したもの
である。
【0057】 Wi=R(1)+R(2)Tc+R(3)Te+R(4)Tc2+R(5)TcTe+R(6)Te2 … R(i),i=1〜6:係数 本実施形態に係るコントローラ(90)の熱交換量検出部
(91)は、上記式で示される関数と係数R(i)とを予め
記憶している。
【0058】ここで、係数R(i)の値は、第2圧縮機(4
2)の電動機の回転速度(1秒間あたりの回転数)によ
って異なっている。このため、熱交換量検出部(91)
は、下記の表1に示すように、3つの回転速度30,6
0,90[1/s]ごとに6つの係数R(i)を記憶している。具
体的には、回転速度30[1/s]の場合の係数R(i)として
11,…,r61を、回転速度60[1/s]の場合の係数R(i)
としてr12,…,r62を、回転速度90[1/s]の場合の係
数R(i)としてr13,…,r63をそれぞれ記憶している。
【0059】
【表1】 そして、室外熱交換器(22)の熱交換量Qを算出する場
合、熱交換量検出部(91)は、その時の電動機の回転速
度に対応する係数R(i)を補完により求め、得られた係数
R(i)の値を用いて熱交換量Qを算出する。尚、冷媒の凝
縮温度Tc及び蒸発温度Teだけでなく、電動機の回転
速度をも変数として含む関数に基づいて、熱交換量Qを
算出するようにしてもよい。
【0060】次に、空調機(10)の運転動作を説明し、
その後に室外熱交換器(22)の着霜検知について説明す
る。
【0061】−運転動作− 上記空調機(10)の運転時には、冷媒回路(15)におい
て冷媒が相変化しつつ循環して蒸気圧縮式の冷凍サイク
ルが形成される。空調機(10)は、冷房運転と暖房運転
とを切り換えて行う。また、空調機(10)は、室外熱交
換器(22)の着霜を検知すると、除霜運転を行う。
【0062】《冷房運転》冷房運転時には、室内熱交換
器(61,66)が蒸発器となる冷却動作が行われる。この
冷房運転時において、四路切換弁(21)は、図1に実線
で示す状態となる。室外膨張弁(24)は全閉とされ、第
1,第2室内膨張弁(62,67)はそれぞれ所定の開度に
調節される。ガス抜き電磁弁(36)は閉鎖状態に保持さ
れ、油戻し電磁弁(53)及び均油電磁弁(55)は適宜開
閉される。これら弁の操作は、コントローラ(90)によ
り行われる。
【0063】圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)
を運転すると、これら圧縮機(41,42)で圧縮された冷
媒が吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、四路切換
弁(21)を通って室外熱交換器(22)へ流入する。室外
熱交換器(22)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮す
る。室外熱交換器(22)で凝縮した冷媒は、流入管(3
0)の第1分岐管(30a)へ流入し、第1流入逆止弁(3
1)を通過してレシーバ(23)へ流入する。その後、冷
媒は、レシーバ(23)から流出管(33)へ流入し、流出
逆止弁(34)を通過して液側連絡管(16)へ流入する。
【0064】液側連絡管(16)へ流入した冷媒は、二手
に分流されて、一方が第1室内回路(60)へ流入し、他
方が第2室内回路(65)へ流入する。各室内回路(60,6
5)では、流入した冷媒が室内膨張弁(62,67)で減圧さ
れた後に室内熱交換器(61,66)へ流入する。室内熱交
換器(61,66)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発
する。つまり、室内熱交換器(61,66)では、室内空気
が冷却される。
【0065】各室内熱交換器(61,66)で蒸発した冷媒
は、ガス側連絡管(17)へ流入し、合流した後に室外回
路(20)へ流入する。その後、冷媒は、四路切換弁(2
1)を通過し、吸入管(43)を通って圧縮機ユニット(4
0)の圧縮機(41,42)に吸入される。これら圧縮機(4
1,42)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒
回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返され
る。
【0066】《暖房運転》暖房運転時には、室内熱交換
器(61,66)が凝縮器となる加熱動作が行われる。この
暖房運転時において、四路切換弁(21)は、図1に破線
で示す状態となる。室外膨張弁(24)、及び第1,第2
室内膨張弁(62,67)は、それぞれ所定の開度に調節さ
れる。油戻し電磁弁(53)及び均油電磁弁(55)は、適
宜開閉される。ガス抜き電磁弁(36)は、加熱動作が行
われている間は常に開放状態に保持される。これら弁の
操作は、コントローラ(90)により行われる。
【0067】圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)
を運転すると、圧縮された冷媒が圧縮機(41,42)から
吐出管(44)へ吐出される。吐出管(44)を流れる冷媒
は、四路切換弁(21)を通過してガス側連絡管(17)へ
流入し、各室内回路(60,65)へ分配される。
【0068】第1室内機(12)の第1室内回路(60)へ
流入した冷媒は、第1室内熱交換器(61)で室内空気に
放熱して凝縮する。第1室内熱交換器(61)では、冷媒
の放熱により室内空気が加熱される。第1室内熱交換器
(61)で凝縮した冷媒は、第1室内膨張弁(62)で減圧
された後に液側連絡管(16)へ流入する。
【0069】第2室内機(13)の第2室内回路(65)へ
流入した冷媒は、第2室内熱交換器(66)で室内空気に
放熱して凝縮する。第2室内熱交換器(66)では、冷媒
の放熱により室内空気が加熱される。第2室内熱交換器
(66)で凝縮した冷媒は、第2室内膨張弁(67)で減圧
された後に液側連絡管(16)へ流入する。
【0070】第1室内回路(60)及び第2室内回路(6
5)から液側連絡管(16)へ流入した冷媒は、合流した
後に室外回路(20)へ流入する。室外回路(20)へ流入
した冷媒は、流入管(30)の第2分岐管(30b)を流
れ、第2流入逆止弁(32)を通過してレシーバ(23)へ
流入する。レシーバ(23)へ流入する冷媒は気液二相状
態であり、この冷媒のうち液冷媒がレシーバ(23)の下
部に溜まり、ガス冷媒がレシーバ(23)の上部に溜ま
る。つまり、レシーバ(23)では、流入した気液二相状
態の冷媒が、液冷媒とガス冷媒とに分離される。
【0071】レシーバ(23)に貯留する液冷媒は、流出
管(33)を通って室外膨張弁(24)で減圧される。減圧
された冷媒は、室外熱交換器(22)へ送られ、室外空気
から吸熱して蒸発する。この蒸発した冷媒は、四路切換
弁(21)を通過して吸入管(43)へ流入する。一方、レ
シーバ(23)に貯留するガス冷媒は、ガス抜き管(35)
へ流入する。ガス抜き管(35)を流れる冷媒は、ガス抜
き電磁弁(36)を通過する際に減圧され、その後に吸入
管(43)へ流入する。吸入管(43)では、室外熱交換器
(22)からのガス冷媒とガス抜き管(35)からのガス冷
媒とが合流する。そして、合流後のガス冷媒が、圧縮機
ユニット(40)の圧縮機(41,42)に吸入される。これ
ら圧縮機(41,42)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐
出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が
繰り返される。
【0072】《除霜運転》除霜運転はいわゆる逆サイク
ルデフロスト運転であり、除霜運転時には、冷媒回路
(15)の冷媒は前記冷房運転時と同様の循環動作を行
う。ただし、室内に冷気が送風されないように、室内フ
ァン(80)は停止させておく。
【0073】なお、除霜運転は室外熱交換器(22)の霜
を融解させる運転であればよく、逆サイクルデフロスト
運転に限定されるものではない。例えば、室外熱交換器
(22)に除霜用の加熱ヒータを設けておき、除霜運転時
には圧縮機(41,42)の運転を停止して上記加熱ヒータ
を作動させるようにしてもよい。
【0074】−着霜検知− 着霜検知は、前記暖房運転のときに行われる。図4に示
すように、まず圧縮機(41,42)の特性に基づいて、室
外熱交換器(22)の熱交換量Qを算出する(ステップS
T1)。熱交換量Qの算出方法は、前述した通りであ
る。ただし、前記式の関数における係数R(i)を定める
ときに仮定した冷媒の過熱度SHおよび過冷却度SCの値
と、実際に行われている冷凍サイクルでの冷媒の過熱度
SHおよび過冷却度SCの値とが異なる場合もある。そこ
で、このような場合には、冷媒の蒸発温度および凝縮温
度を上記式に代入して得られた値を、実際の冷媒の過
熱度SHおよび過冷却度SCの値を用いて補正するようにし
てもよい。
【0075】次に、室外空気の温度Taと、室外熱交換
器(22)の冷媒温度、すなわち冷媒の蒸発温度Teとを
検出する(ステップST2)。なお、冷媒蒸発温度Te
は、上記の熱交換量Qの算出過程において導出された値
を用いればよい。ただし、室外熱交換器温度センサ(7
2)によって、冷媒蒸発温度Teを直接検出することも
可能である。
【0076】次に、熱交換器についての一般式Q=κA
(Ta−Te)から、κAの値を逆算する(ステップS
T3)。すなわち、κA=Q/(Ta−Te)を算出す
る。なお、ここでκは室外熱交換器(22)の熱通過率、
Aは室外熱交換器(22)の伝熱面積である。伝熱面積A
は一定の値をとるので、ここでは取り扱いの容易のため
に、熱通過率κの代わりに、熱通過率κに伝熱面積Aを
乗じた値であるκAを用いることとした。ただし、熱通
過率κに基づいて着霜の有無を判定することも勿論可能
である。
【0077】次に、上記κAが所定の判定基準値以下か
否かを判定する(ステップST4)。本実施形態では、
着霜が全く生じていないときの熱通過率κ0に伝熱面積
Aを乗じた値κ0Aの80%を、判定基準値とすること
とした。すなわち、κA≦0.8κ0Aであるか否かを
判定することとした。
【0078】ステップST4の判定結果がNoの場合に
は、室外熱交換器(22)は着霜していないと判断し、ス
テップST1に戻る。一方、ステップST4の判定結果
がYesの場合には、室外熱交換器(22)は着霜してい
ると判断する(ステップST5)。そして、着霜を検出
すると、暖房運転を一時的に中断して除霜運転を開始す
る(ステップST6)。
【0079】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、室外熱交換器(22)の熱通過率に
基づいて着霜を検出することとしたので、着霜の有無を
正確に検知することができる。その結果、図5に示すよ
うに、室外熱交換器(22)の熱交換量Qが低下したとき
に合わせて、除霜運転を開始することができる。そのた
め、外気条件の如何に拘わらず、常に適切な時期に除霜
運転を行うことが可能となる。したがって、空調機(1
0)の運転効率を向上させることができる。
【0080】また、本実施形態では、低圧圧力センサ
(74)及び高圧圧力センサ(76)の検出値を利用するこ
とで、熱交換量検出部(91)において室外熱交換器(2
2)の熱交換量を算出している。ここで、低圧圧力セン
サ(74)や高圧圧力センサ(76)は、熱交換量の算出を
行わない従来の空調機においても、通常その運転制御の
ために設けられているセンサである。従って、本実施形
態によれば、従来から設けられているセンサの検出値を
利用して、室外熱交換器(22)の熱交換量を算出するこ
とができる。このため、空調機(10)の部品点数の増加
や製造コストの上昇を招くことなく、室外熱交換器(2
2)の熱交換量を検出することができる。
【0081】なお、着霜の検知や除霜の指令は、冷凍装
置と通信自在に構成された外部の監視制御手段(例えば
サービスセンター等)で行ってもよい。熱交換量検出部
(91)、熱通過率算出部(92)、熱通過率記憶部(9
3)、着霜検出部(94)、信号発信部(95)のうちの1
または2以上は、外部の監視制御手段に含まれていても
よい。
【0082】なお、本発明の適用対象は空気調和装置に
限定されず、着霜を生じる可能性のある熱交換器を備え
た冷凍装置の全般が適用対象となる。ここでいう冷凍装
置は、広義の冷凍装置であり、冷却対象を零度以下に冷
却する狭義の冷凍装置はもちろん、空気調和装置、冷蔵
装置等を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調機の冷媒回路図である。
【図2】コントローラのブロック図である。
【図3】熱交換量算出用の関数を説明するためのモリエ
ル線図である。
【図4】着霜検知方法のフローチャートである。
【図5】熱交換器の熱交換能力および熱通過率の経時変
化を示す図である。
【符号の説明】
(10) 空調機(冷凍装置) (15) 冷媒回路 (16) 液側連絡管 (17) ガス側連絡管 (22) 室外熱交換器(熱交換器) (23) レシーバ (24) 室外膨張弁 (41) 第1圧縮機 (42) 第2圧縮機 (61) 第1室内熱交換器 (62) 第1室内膨張弁 (66) 第2室内熱交換器 (67) 第2室内膨張弁 (71) 外気温センサ(空気温度検出手段) (72) 室外熱交換器温度センサ(冷媒温度検出手段) (90) コントローラ (91) 熱交換量検出部(熱交換量検出手段) (92) 熱通過率算出部(熱通過率算出手段) (93) 熱通過率記憶部 (94) 着霜検出部(着霜検知手段) (95) 信号発信部
フロントページの続き (72)発明者 山田 剛 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器
    (22)を有する冷媒回路(15)を備えた冷凍装置(10)
    における該熱交換器(22)の着霜を検知する着霜検知方
    法であって、 上記熱交換器(22)の熱交換量と、該熱交換器(22)に
    よって熱交換される空気の温度と、該熱交換器(22)の
    冷媒温度とを検出し、 上記熱交換量と上記空気温度と上記冷媒温度と上記熱交
    換器(22)の伝熱面積とから該熱交換器(22)の熱通過
    率を算出し、 上記熱交換器(22)の熱通過率に基づいて該熱交換器
    (22)の着霜を検知することを特徴とする熱交換器の着
    霜検知方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱交換器の着霜検知方
    法において、 冷媒回路(15)には、圧縮機(41,42)が設けられ、 熱交換器(22)の熱交換量は、冷媒回路(15)の冷媒の
    凝縮温度および蒸発温度を検出し、当該検出値を上記圧
    縮機(41,42)の特性に応じて冷媒の凝縮温度および蒸
    発温度を用いて定式化された所定の関数に代入すること
    によって算出されることを特徴とする熱交換器の着霜検
    知方法。
  3. 【請求項3】 空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器
    (22)を有する冷媒回路(15)を備えた冷凍装置であっ
    て、 上記熱交換器(22)の熱交換量を検出する熱交換量検出
    手段(91)と、 上記熱交換器(22)によって熱交換される空気の温度を
    検出する空気温度検出手段(71)と、 上記熱交換器(22)の冷媒温度を検出する冷媒温度検出
    手段(72)と、 上記熱交換量と上記空気温度と上記冷媒温度と上記熱交
    換器(22)の伝熱面積とから該熱交換器(22)の熱通過
    率を算出する熱通過率算出手段(92)と、 上記熱交換器(22)の熱通過率に基づいて該熱交換器
    (22)の着霜を検知する着霜検知手段(94)とを備えて
    いることを特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の冷凍装置において、 圧縮機(41,42)と、冷媒回路(15)の冷媒の凝縮温度
    および蒸発温度を検出するための冷媒状態検出手段(7
    4,76)とを備え、 熱交換量検出手段(91)は、上記圧縮機(41,42)の特
    性に応じて冷媒の凝縮温度および蒸発温度を用いて定式
    化された所定の関数を記憶しており、上記冷媒状態検出
    手段(74,76)によって検出された凝縮温度および蒸発
    温度の値を上記関数に代入することによって熱交換量を
    算出するように構成されていることを特徴とする冷凍装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の冷凍装置にお
    いて、 前記熱交換器(22)の着霜が検知されると該熱交換器
    (22)の除霜を開始する除霜開始手段を備えていること
    を特徴とする冷凍装置。
  6. 【請求項6】 空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器
    (22)を有する冷媒回路(15)を備え、外部の監視制御
    手段と通信自在な冷凍装置であって、 上記熱交換器(22)の熱交換量と、該熱交換器(22)に
    よって熱交換される空気の温度と、該熱交換器(22)の
    冷媒温度とを上記監視制御手段に出力する着霜データ出
    力手段と、 上記熱交換量と上記空気温度と上記冷媒温度とに基づい
    て上記熱交換器(22)の着霜を検知した上記監視制御手
    段から除霜指令を受けると、上記熱交換器(22)の除霜
    を開始する除霜開始手段とを備えていることを特徴とす
    る冷凍装置。
  7. 【請求項7】 空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器
    (22)を有する冷媒回路(15)を備え、外部の監視制御
    手段と通信自在な圧縮式冷凍装置であって、 冷媒の凝縮温度と、冷媒の蒸発温度と、上記熱交換器
    (22)によって熱交換される空気の温度とを上記監視制
    御手段に出力する着霜データ出力手段と、 上記空気温度と上記凝縮温度と上記蒸発温度とに基づい
    て上記熱交換器(22)の着霜を検知した上記監視制御手
    段から除霜指令を受けると、上記熱交換器(22)の除霜
    を開始する除霜開始手段とを備えていることを特徴とす
    る冷凍装置。
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