JP2002147280A - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置

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JP2002147280A
JP2002147280A JP2000342289A JP2000342289A JP2002147280A JP 2002147280 A JP2002147280 A JP 2002147280A JP 2000342289 A JP2000342289 A JP 2000342289A JP 2000342289 A JP2000342289 A JP 2000342289A JP 2002147280 A JP2002147280 A JP 2002147280A
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engine
air
fuel ratio
pipe pressure
intake pipe
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JP2000342289A
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English (en)
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Yuichiro Sawada
雄一郎 沢田
Tsunehisa Nakamura
倫久 中村
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料噴射量を算出するためのマップ作成にかか
る手間を軽減し、スロットルセンサを不要とする。 【解決手段】シリンダ内空気質量を算出するためのマッ
プに従ってエンジン回転数及び吸気管圧力からシリンダ
内空気質量を算出し、目標空燃比を算出するためのマッ
プに従ってエンジン回転数及び吸気管圧力から目標空燃
比を算出し、前記シリンダ内空気質量を目標空燃比で除
して必要燃料質量を算出し、それにインジェクタの流量
特性を乗じて燃料噴射量を算出する。シリンダ内空気質
量マップは、エンジン回転数及び吸気管圧力を変えてシ
リンダ内空気質量を計測するだけで作成でき、目標空燃
比マップは、要求されるエンジンの出力特性から或る程
度設定できる。加速時や減速時に、目標空燃比をリッチ
側又はリーン側にシフトする過渡期補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを制御す
るエンジン制御装置に関するものであり、特に燃料を噴
射する燃料噴射装置を備えたエンジンの制御に好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、インジェクタと呼ばれる燃料噴射
装置が普及するにつれて、燃料を噴射するタイミングや
噴射燃料量、つまり空燃比などの制御が容易になり、高
出力化、低燃費化、排ガスのクリーン化などを促進する
ことができるようになった。このうち、特に燃料を噴射
するタイミングについては、厳密には吸気バルブの状
態、つまり一般的にはカムシャフトの位相状態を検出
し、それに合わせて燃料を噴射するのが一般的である。
しかしながら、カムシャフトの位相状態を検出するため
の所謂カムセンサは高価であり、特に二輪車などではシ
リンダヘッドが大型化するなどの問題があって採用でき
ないことが多い。そのため、例えば特開平10−227
252号公報では、クランクシャフトの位相状態及び吸
気管圧力を検出し、それらから気筒の行程状態を検出す
るエンジン制御装置が提案されている。従って、この従
来技術を用いることにより、カムシャフトの位相を検出
することなく、行程状態を検出することができるので、
その行程状態に合わせて燃料の噴射タイミングなどを制
御することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな燃料噴射装置から噴射する燃料噴射量を制御するに
は、例えばエンジン回転数やスロットル開度に応じた目
標空燃比を設定し、実際の吸入空気量を検出して、目標
空燃比の逆比に乗ずれば、目標燃料噴射量を算出するこ
とができる。
【0004】この吸入空気量の検出には、一般的にホッ
トワイヤ式エアフローセンサやカルマン渦流センサが、
それぞれ質量流量及び体積流量を測定するセンサとして
使用されているが、逆流する空気による誤差要因を排除
するため、圧力脈動を抑制する容積体(サージタンク)
を必要としたり、逆流した空気が侵入しない位置への取
付けを必要としたりする。しかしながら、多くの二輪車
のエンジンは各気筒毎への所謂独立吸気系となっている
か、若しくはエンジンそのものが単気筒エンジンであ
り、これらの必要条件を十分に満足することができない
ことが多く、これらの流量センサを用いても吸入空気量
を正確に検出することができない。また、少なくとも現
在のセンサでは、特に二輪車の独立吸気系エンジン又は
単気筒エンジンのような少ない吸入空気量を正確に検出
することができない。
【0005】このように吸入空気量を検出できない燃料
噴射装置付きエンジンでは、一般にスロットル開度等の
エンジン負荷と、エンジン回転数等のエンジン運転状態
とを用い、それらのパラメータに応じた三次元マップで
例えば燃料噴射時間を直接設定できるようにしている。
しかしながら、空燃比とエンジン負荷とエンジン運転状
態とをパラメータとしてエンジンの出力或いはトルクを
簡単に算出することはできないことから、前記マップ
は、エンジン負荷とエンジン運転状態のパラメータを少
しずつ変化させながら、どの程度の空燃比にするとどの
程度の出力或いはトルクが得られるかを計測し、所望す
る出力或いはトルクが得られるように空燃比を設定し、
その空燃比が得られるように例えば燃料噴射時間を設定
しなければならない。つまり、マップのグリッドの各交
点全てのデータを計測しながら、要求される出力特性が
得られるように、マップを作成しなければならない。ま
た、マップの設定如何によっては、エンジンの出力特性
が異なるため、逆に類似する形式のエンジンでも、要求
される出力特性が異なる場合には、マップを新たに作ら
なければならない。要するに、マップ自体が物理的意味
を把握しにくい数値で構成されているため、マップの作
成が非常に困難であり、手間がかかる。
【0006】また、前記マップでは、パラメータにスロ
ットル開度を用いているため、スロットル開度センサが
必要であるが、このスロットル開度センサも、スロット
ル自体の位置を検出するスロットルポジションセンサ
も、高価で大がかりであるため、特に二輪車では採用し
たくないという要求がある。本発明は前記諸問題を解決
すべく開発されたものであり、物理的意味の把握し易い
マップと、計測或いは設定し易いマップとを用いて燃料
噴射量を制御できるようにすることで、マップの作成が
容易であると共に、スロットル開度センサやスロットル
ポジションセンサなどのスロットルセンサが不要なエン
ジン制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】而して、本発明のうち請
求項1に係るエンジン制御装置は、エンジンの吸気管内
の吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手段と、エンジ
ンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記吸気
管圧力検出手段で検出された吸気管圧力及び運転状態検
出手段で検出されたエンジンの運転状態から、予め記憶
された吸入空気量マップに従って、吸入空気量を算出す
る吸入空気量算出手段と、前記吸気管圧力検出手段で検
出された吸気管圧力及び運転状態検出手段で検出された
エンジンの運転状態から、予め記憶された目標空燃比マ
ップに従って、目標空燃比を算出する目標空燃比算出手
段と、前記吸入空気量算出手段で算出された吸入空気量
及び目標空燃比算出手段で算出された目標空燃比に基づ
いて、燃料噴射装置から噴射する燃料噴射量を算出する
燃料噴射量算出手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0008】また、本発明のうち請求項2に係るエンジ
ン制御装置は、前記請求項1の発明において、前記目標
空燃比算出手段は、前記吸気管圧力検出手段で検出され
た吸気管圧力から過渡期であることを検出し、目標空燃
比を補正する過渡期補正手段を備えたことを特徴とする
ものである。また、本発明のうち請求項3に係るエンジ
ン制御装置は、前記請求項1又は2の発明において、前
記運転状態検出手段は、クランクシャフトの位相からエ
ンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備
えたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、例えばオートバイ用のエンジン及
びその制御装置の一例を示す概略構成である。このエン
ジン1は、4気筒4サイクルエンジンであり、シリンダ
ボディ2、クランクシャフト3、ピストン4、燃焼室
5、吸気管6、吸気バルブ7、排気管8、排気バルブ
9、点火プラグ10、点火コイル11を備えている。ま
た、吸気管6内には、アクセル開度に応じて開閉される
スロットルバルブ12が設けられ、このスロットルバル
ブ12の上流側の吸気管6に、燃料噴射装置としてのイ
ンジェクタ13が設けられている。このインジェクタ1
3は、燃料タンク19内に配設されているフィルタ1
8、燃料ポンプ17、圧力制御バルブ16に接続されて
いる。なお、このエンジン1は所謂独立吸気系であり、
前記インジェクタ13は、各気筒の各吸気管6に設けら
れている。
【0010】このエンジン1の運転状態は、エンジンコ
ントロールユニット15によって制御される。そして、
このエンジンコントロールユニット15の制御入力、つ
まりエンジン1の運転状態を検出する手段として、クラ
ンクシャフト3の回転角度、つまり位相を検出するため
のクランク角度センサ20、シリンダボディ2の温度又
は冷却水温度、即ちエンジン本体の温度を検出する冷却
水温度センサ21、排気管8内の空燃比を検出する排気
空燃比センサ22、吸気管6内の吸気管圧力を検出する
ための吸気管圧力センサ24、吸気管6内の温度、即ち
吸気温度を検出する吸気温度センサ25が設けられてい
る。そして、前記エンジンコントロールユニット15
は、これらのセンサの検出信号を入力し、前記燃料ポン
プ17、圧力制御バルブ16、インジェクタ13、点火
コイル11に制御信号を出力する。
【0011】前記エンジンコントロールユニット15
は、図示されないマイクロコンピュータなどによって構
成されている。図2は、このエンジンコントロールユニ
ット15内のマイクロコンピュータで行われるエンジン
制御演算処理の実施形態を示すブロック図である。この
演算処理では、前記クランク角度信号からエンジン回転
数を算出するエンジン回転数算出部26と、同じくクラ
ンク角度信号及び前記吸気管圧力信号からクランクタイ
ミング情報、即ち行程状態を検出するクランクタイミン
グ検出部27と、このクランクタイミング検出部27で
検出されたクランクタイミング情報を読込み、前記吸気
温度信号及び前記冷却水温度(エンジン温度)信号及び
前記吸気管圧信号及び前記エンジン回転数算出部26で
算出されたエンジン回転数からシリンダ内空気質量(吸
入空気量)を算出するシリンダ内宮気質量算出部(吸入
空気量算出手段)28と、前記エンジン回転数算出部2
6で算出されたエンジン回転数及び前記吸気管圧力信号
から目標空燃比を算出する目標空燃比算出部33と、こ
の目標空燃比算出部33で算出された目標空燃比及び前
記吸気管圧力信号及び前記シリンダ内空気質量算出部2
8で算出されたシリンダ内空気質量から燃料噴射量及び
燃料噴射時期を算出する燃料噴射量算出部34と、前記
クランクタイミング検出部27で検出されたクランクタ
イミング情報を読込み、前記燃料噴射量算出部34で算
出された燃料噴射量及び燃料噴射時期に応じた噴射パル
スを前記インジェクタ13に向けて出力する噴射パルス
出力部30と、前記エンジン回転数算出部26で算出さ
れたエンジン回転数及び前記目標空燃比算出部33で設
定された目標空燃比から点火時期を算出する点火時期算
出部31と、前記クランクタイミング検出部27で検出
されたクランクタイミング情報を読込み、前記点火時期
算出部31で設定された点火時期に応じた点火パルスを
前記点火コイル11に向けて出力する点火パルス出力部
32とを備えて構成される。
【0012】前記エンジン回転数算出部26は、前記ク
ランク角度信号の時間変化率から、エンジンの出力軸で
あるクランクシャフトの回転速度をエンジン回転数とし
て算出する。前記クランクタイミング検出部27は、前
述した特開平10−227252号公報に記載される行
程判別装置と同様の構成を有し、これにより例えば図3
に示すように各気筒毎の行程状態を検出し、それをクラ
ンクタイミング情報として出力する。即ち、4サイクル
エンジンにおいて、クランクシャフトとカムシャフトと
は所定の位相差で常時回転し続けているから、例えば図
3に示すようにクランクパルスが読込まれているとき、
図示“4”のクランクパルスは排気行程か又は圧縮行程
の何れかである。周知のように、排気行程では排気バル
ブが閉じ、吸気バルブが閉じているので吸気管圧力が高
く、圧縮行程の初期は、未だ吸気バルブが開いているた
めに吸気管圧力が低く、若しくは吸気バルブが閉じてい
ても、先行する吸気行程で吸気管圧力が低くなってい
る。従って、吸気管圧力が低いときの図示“4”のクラ
ンクパルスは二番気筒が圧縮行程にあることを示してお
り、図示“3”のクランクパルスが得られたときが2番
気筒の吸気下死点になる。このようにして、何れかの気
筒の行程状態が検出できれば、各気筒は所定の位相差で
回転しているから、例えば前記2番気筒の吸気下死点で
ある図示“3”のクランクパルスの次の図示“9”のク
ランクパルスが1番気筒の吸気下死点であり、その次の
図示“3”のクランクパルスが3番気筒の吸気下死点で
あり、その次の図示“9”のクランクパルスが4番気筒
の吸気下死点であることになる。そして、この行程の間
を、クランクシャフトの回転速度で補間すれば、現在の
行程状態を更に細かく検出することができる。
【0013】前記シリンダ内空気質量算出部28は、図
4に示すように、前記吸気管圧力信号及び前記エンジン
回転数算出部26で算出されたエンジン回転数からシリ
ンダ内空気質量を算出するための三次元マップを備えて
いる。このシリンダ内空気質量の三次元マップは、例え
ば実際にエンジンを所定の回転数で回転させながら吸気
管圧力を変化させたときのシリンダ内空気質量を計測す
るだけでよく、比較的簡単な実験によって計測でき、従
ってマップの作成は容易である。また、高度なエンジン
シミュレーションがあれば、それを用いてマップを作成
することも可能である。なお、シリンダ内空気質量は、
エンジンの温度によって変化するので、前記冷却水温度
(エンジン温度)信号を用いて補正してもよい。
【0014】前記目標空燃比算出部33は、図5に示す
ように、前記吸気管圧力信号及び前記エンジン回転数算
出部26で算出されたエンジン回転数から目標空燃比を
算出するための三次元マップを備えている。この三次元
マップは、或る程度まで机上でも設定することができ
る。空燃比は、一般にトルクと相関があり、空燃比が小
さい、つまり燃料が多く且つ空気が少ないと、トルクが
増す一方、効率は低下する。逆に、空燃比が大きい、つ
まり燃料が少なく且つ空気が多いと、トルクが減少する
が、効率は向上する。空燃比が小さい状態をリッチ、空
燃比が大きい状態をリーンと呼んでおり、最もリーンな
状態は、所謂理想空燃比、或いはストイキオメトリック
と呼ばれ、ガソリンが完全燃焼する空燃比、即ち14.
7である。
【0015】エンジン回転数は、エンジンの運転状態で
あり、一般に高回転側で空燃比を大きくし、低回転側で
小さくする。これは、低回転側でトルクの応答性を高
め、高回転側で回転状態の応答性を高めるためである。
また、吸気管圧力は、スロットル開度などのエンジン負
荷状態であり、一般にエンジン負荷の大きい状態、つま
りスロットル開度が大きく、吸気管圧力も大きいときに
空燃比を小さくし、エンジン負荷の小さい状態、つまり
スロットル開度が小さく、吸気管圧力も小さいときに空
燃比を大きくする。これは、エンジン負荷が大きいとき
にトルクを重視し、エンジン負荷が小さいときに効率を
重視するためである。
【0016】このように目標空燃比とは、物理的意味を
把握しやすい数値であり、従って要求されるエンジンの
出力特性に合わせて、目標空燃比を或る程度設定するこ
とが可能なのである。勿論、実車のエンジン出力特性に
合わせて、チューニングを行ってもよいことはいうまで
もない。また、この目標空燃比算出部33は、前記吸気
管圧力信号からエンジンの運転状態の過渡期、具体的に
は加速状態や減速状態を検出し、それに合わせて目標空
燃比を補正する過渡期補正部29を備えている。例えば
図6に示すように、吸気管圧力は、スロットル操作の結
果でもあるから、吸気管圧力が大きくなるときは、スロ
ットルが開けられて加速が要求されている、即ち加速状
態であることが分かる。そのような加速状態が検出され
たら、それに合わせて、例えば前記目標空燃比を一時的
にリッチ側に設定し、その後、本来の目標空燃比に戻
す。目標空燃比への戻し方は、例えば過渡期でリッチ側
に設定された空燃比と、本来の目標空燃比との重み付け
平均の重み付け係数を次第に変化させるなど、既存の方
法が利用できる。逆に、減速状態を検出したら、本来の
目標空燃比よりリーン側に設定し、効率を重視するよう
にしてもよい。
【0017】そして、前記燃料噴射量算出部34では、
前記シリンダ内空気質量算出部28で算出されたシリン
ダ内空気質量を前記目標空燃比算出部33で算出された
目標空燃比で除すことで、シリンダ内必要燃料質量を得
ることができるので、これに例えばインジェクタ13の
流量特性を乗じて燃料噴射時間を求めることができ、こ
れから燃料噴射量及び燃料噴射時期を算出することがで
きる。
【0018】このように本実施形態では、吸気管圧力及
びエンジンの運転状態から、予め記憶されたシリンダ内
空気質量三次元マップに従って、シリンダ内空気質量を
算出すると共に、当該吸気管圧力及びエンジンの運転状
態から、予め記憶された目標空燃比マップに従って、目
標空燃比を算出し、シリンダ内空気質量を目標空燃比で
除すことにより、燃料噴射量を算出することができるの
で、制御を容易且つ正確なものとすると共に、シリンダ
内空気質量マップは計測し易く、目標空燃比マップは設
定し易いため、マップ作成が容易になる。また、エンジ
ン負荷を検出するためのスロットル開度センサやスロッ
トルポジションセンサなどのスロットルセンサが不要で
ある。
【0019】また、吸気管圧力から加速状態や減速状態
などの過渡期であることを検出し、目標空燃比を補正す
ることにより、加速時や減速時でのエンジンの出力特性
を、単に目標空燃比マップに従って設定されるものか
ら、運転者が要求するもの或いは運転者の間隔に近いも
のに変更することができる。また、クランクシャフトの
位相からエンジンの回転数を検出することにより、エン
ジン回転数を容易に検出することができると共に、例え
ばカムセンサに代えてクランクシャフトの位相から行程
状態を検出するようにすれば、高価で大がかりなカムセ
ンサをなくすことができる。
【0020】図7は、従来のスロットル開度とエンジン
回転数とから燃料噴射時間を設定するための三次元マッ
プである。燃料噴射時間は、インジェクタの流量特性を
考えれば、燃料噴射量と置き換えてもよいが、燃料噴射
量だけでは、エンジンの出力或いはトルク特性は推定で
きない。そのため、このマップでは、例えば或るスロッ
トル開度及びエンジン回転数のときに、どの程度の燃料
噴射量にすると、エンジンの出力或いはトルクがどの程
度発生するのかを計測し、その値が要求する出力特性に
マッチングするように、燃料噴射量を設定する。そし
て、この燃料噴射量の設定を、著しい場合にはグリッド
の全交点にわたって行うため、大変な手間と時間を必要
とする。しかも、類似するエンジン形式でも、要求され
る出力特性が違えば、このマップを各エンジン毎に全て
用意する必要がある。換言すれば、マップを構成するパ
ラメータが、物理的意味の把握しにくい数値であると言
える。勿論、このマップを使用するときには、スロット
ル開度センサなどのスロットルセンサを必要とする。
【0021】なお、前記実施形態では、吸入管内噴射型
エンジンについて詳述したが、本発明のエンジン制御装
置は、直噴型エンジンにも同様に展開できる。但し、直
噴型エンジンでは、吸気管に燃料が付着することはない
から、それを考慮する必要はなく、空燃比の算出には噴
射される燃料量総量を代入すればよい。また、前記実施
形態では、気筒数が4気筒の、所謂マルチシリンダ型エ
ンジンについて詳述したが、本発明のエンジン制御装置
は、単気筒エンジンにも同様に展開できる。
【0022】また、エンジンコントロールユニットは、
マイクロコンピュータに代えて各種の演算回路で代用す
ることも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るエンジン制御装置によれば、吸気管圧力及び
エンジンの運転状態から、予め記憶された吸入空気量マ
ップに従って、吸入空気量を算出すると共に、当該吸気
管圧力及びエンジンの運転状態から、予め記憶された目
標空燃比マップに従って、目標空燃比を算出し、例えば
吸入空気量を目標空燃比で除すことにより、燃料噴射量
を算出することができるので、制御を容易且つ正確なも
のとすると共に、吸入空気量マップは計測し易く、目標
空燃比マップは設定し易いため、マップ作成が容易にな
る。また、特にエンジン負荷を検出するためのスロット
ル開度センサやスロットルポジションセンサなどのスロ
ットルセンサが不要である。
【0024】また、本発明のうち請求項2に係るエンジ
ン制御装置によれば、吸気管圧力から過渡期であること
を検出し、目標空燃比を補正する構成としたため、加速
時や減速時でのエンジンの出力特性を、単に目標空燃比
マップに従って設定されるものから、運転者が要求する
もの或いは運転者の間隔に近いものに変更することがで
きる。
【0025】また、本発明のうち請求項3に係るエンジ
ン制御装置によれば、クランクシャフトの位相からエン
ジンの回転数を検出する構成としたため、エンジン回転
数を容易に検出することができると共に、例えばカムセ
ンサに代えてクランクシャフトの位相から行程状態を検
出するようにすれば、高価で大がかりなカムセンサをな
くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートバイ用のエンジン及びその制御装置の概
略構成図である。
【図2】本発明のエンジン制御装置の一実施形態を示す
ブロック図である。
【図3】クランクシャフトの位相と吸気管圧力から行程
状態を検出する説明図である。
【図4】シリンダ内空気質量算出部に記憶されたシリン
ダ内空気質量算出のためのマップである。
【図5】目標空燃比算出部に記憶された目標空燃比算出
のためのマップである。
【図6】過渡期補正部の作用説明図である。
【図7】従来の燃料噴射時間を算出するためのマップで
ある。
【符号の説明】
1はエンジン 3はクランクシャフト 4はピストン 5は燃焼室 6は吸気管 7は吸気バルブ 8は排気管 9は排気バルブ 10は点火プラグ 11は点火コイル 12はスロットルバルブ 13はインジェクタ 15はエンジンコントロールユニット 20はクランク角度センサ 21は冷却水温度センサ 24は吸気管圧力センサ 25は吸気温度センサ 26はエンジン回転数算出部(運転状態検出手段、エン
ジン回転数検出手段) 27はクランクタイミング検出部 28はシリンダ内空気質量算出部(吸入空気量算出手
段) 29は過渡期補正部(過渡期補正手段) 31は点火時期算出部 33は目標空燃比算出部(目標空燃比算出手段) 34は燃料噴射量算出部(燃料噴射量算出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 BA11 BA13 BA14 BA15 BA16 DA13 EB09 EC02 EC03 FA02 FA11 FA20 FA26 FA33 FA38 3G301 HA01 JA20 LB01 LB07 MA01 MA11 MA13 NC04 ND01 PA07Z PD01Z PE01Z PE03Z PE08Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気管内の吸気管圧力を検出
    する吸気管圧力検出手段と、エンジンの運転状態を検出
    する運転状態検出手段と、前記吸気管圧力検出手段で検
    出された吸気管圧力及び運転状態検出手段で検出された
    エンジンの運転状態から、予め記憶された吸入空気量マ
    ップに従って、吸入空気量を算出する吸入空気量算出手
    段と、前記吸気管圧力検出手段で検出された吸気管圧力
    及び運転状態検出手段で検出されたエンジンの運転状態
    から、予め記憶された目標空燃比マップに従って、目標
    空燃比を算出する目標空燃比算出手段と、前記吸入空気
    量算出手段で算出された吸入空気量及び目標空燃比算出
    手段で算出された目標空燃比に基づいて、燃料噴射装置
    から噴射する燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段
    とを備えたことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標空燃比算出手段は、前記吸気管
    圧力検出手段で検出された吸気管圧力から過渡期である
    ことを検出し、目標空燃比を補正する過渡期補正手段を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記運転状態検出手段は、クランクシャ
    フトの位相からエンジンの回転数を検出するエンジン回
    転数検出手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2
    に記載のエンジン制御装置。
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