JP2002143936A - ダイクッション装置の能力可変方法およびダイクッション装置 - Google Patents

ダイクッション装置の能力可変方法およびダイクッション装置

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JP2002143936A
JP2002143936A JP2000345376A JP2000345376A JP2002143936A JP 2002143936 A JP2002143936 A JP 2002143936A JP 2000345376 A JP2000345376 A JP 2000345376A JP 2000345376 A JP2000345376 A JP 2000345376A JP 2002143936 A JP2002143936 A JP 2002143936A
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die cushion
pressure
hydraulic
capacity
chamber
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JP2000345376A
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Shoji Arai
省治 荒井
Katsuhiro Takano
克博 高野
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ダイクッション能力の変化にかかわらず常に
ほぼ同一の応答性を得ることができるとともに、応答性
の向上を図ることができるダイクッション装置の能力可
変方法およびそのダイクッション装置を提供する。 【解決手段】 ダイクッションパッド20の下方に空気
圧室11Aと油圧室12Aとを直列に配列し、これらの
空気圧室および油圧室内に、互いに剛性的に結合された
ピストン13をそれぞれ設け、油圧室にダイクッション
能力に応じたプリロード油圧を供給するダイクッション
装置の能力可変方法とする。これにより、ダイクッショ
ン能力の変化にかかわらず常にほぼ同一の応答性を得る
ことができ、また、プリロード油圧を高くすることで、
設定圧との差を小さくすることができるので、応答性の
向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス機械のダイ
クッション能力の変化に対応することができるダイクッ
ション装置の能力可変方法およびそのダイクッション装
置に関する。
【0002】
【背景技術】プレス機械に設けられたダイクッション装
置は、プレス機械のベッドの下方に装備または内蔵され
た圧力保持装置であり、主として絞り加工のしわ押さえ
用の背圧装置に使われるほか、ノックアウト用、または
エジェクト用にも使われている。このようなダイクッシ
ョン装置は、ダイクッションパッドおよびこのダイクッ
ションパッドを上方に押圧するシリンダ等を備え、この
シリンダにはピストンが内蔵されている。
【0003】このようなダイクッション装置として、実
公平4−42010号公報が挙げられる。この公報のダ
イクッション装置では、シリンダに常時油圧が供給され
ており、ピストンを上方向に押圧することにより、ダイ
クッションパッド、クッションピンおよび下型クッショ
ンパッドを所定位置まで上昇させている。そして、スラ
イドが下降し、下型および下型クッションパッドで支持
されたワークを、スライドに装着された上型がプレスす
るとき、シリンダ内の油圧が所定圧を越えると、油の一
部は油タンクに戻されるようになっている。このダイク
ッション装置における油圧の制御は、油圧シリンダに供
給している圧力を、固定のリリーフ弁で設定し、スライ
ドによって加圧された油圧シリンダの圧力を、シリンダ
出口の圧力制御弁でコントロールすることによって行わ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のダイク
ッション装置における油圧の制御では、油圧シリンダに
供給する油圧の圧力が固定のリリーフ弁で設定されてお
り、油圧は一定となっている。そのため、ダイクッショ
ン能力が変化した場合は設定圧が変化するので、リリー
フ弁の設定圧を変えることになるが、そうすると、油の
圧縮による応答性(油圧立ち上がり時間)が変化してし
まうという問題がある。そこで、応答性をよくするため
にポンプ供給圧を最初から高くしておくと、ダイクッシ
ョン能力が低くてリリーフ弁の設定圧を低くしてもよい
場合に、対応することができない。従って、どうして
も、ポンプ供給圧を小さく設定せざるを得ず、その結
果、リリーフ弁の設定圧を高くした場合等、その設定圧
に達するまでに時間がかかり、応答性が悪いという問題
がある。
【0005】ここで、図9(A),(B)に基づいて、
一定の油圧を供給するリリーフ弁を使用した場合の、ス
ライドのストロークと油の圧縮による応答性(油圧立ち
上がり時間)との関係を説明する。スライドの下降によ
り、スライドに取り付けられた上型がクッションパッド
上のワークに接触したときの位置をピンタッチ位置Pと
し、このピンタッチ位置Pからスライドの下死点までの
ストロークをS1とする。このとき、油圧シリンダ内に
は所定の供給圧力C1、例えば約1MPaがかけられて
いる。ピンタッチと同時にその供給圧力C1の立ち上が
り位置C2から所定の傾斜で油圧が上昇し、設定圧力A
(最大能力)、例えば約30MPaの位置C3に達する
までその油圧が上昇する。そして、立ち上がり位置C2
から設定圧力Aの位置C3に達するまで、T1時間がか
かっている。この設定圧力Aの位置C3は、図9(A)
に示すストローク線図においてaの位置に相当し、この
a位置のストロークはS2となっている。このストロー
クS2は、上記ストロークS1に対してS3だけ少なく
なっており、そのS3が損失ストロークとなっている。
【0006】本発明の目的は、ダイクッション能力の変
化にかかわらず常にほぼ同一の応答性を得ることができ
るとともに、応答性の向上を図ることができるダイクッ
ション装置の能力可変方法およびそのダイクッション装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ダイクッション能力を可変としたダイクッション装
置におけるダイクッションパッドの下方に空気圧室と油
圧室とを直列に配列するとともに、これらの空気圧室お
よび油圧室内に、互いに剛性的に結合されたピストンを
それぞれ設け、前記油圧室に前記ダイクッション能力に
応じたプリロード油圧を供給することを特徴とするダイ
クッション装置の能力可変方法である。
【0008】このような本発明では、油圧室内にダイク
ッション能力に応じたプリロード油圧が供給されるの
で、ダイクッション能力の変化にかかわらず常にほぼ同
一の応答性を得ることができる。また、プリロード油圧
を高くすることで、設定圧との差を小さくすることがで
きるので、つまり、設定圧力に達するまでの時間を短縮
することができるので、応答性の向上を図ることができ
る。
【0009】以上の本発明において、プリロード油圧の
供給は、例えば、リリーフ弁の設定圧調整手段とモータ
とを連結し、モータの回転を変えることによりリリーフ
弁のリリーフ圧の設定を変更する方法、あるいは、ダイ
レクト形電磁比例リリーフ弁を用いて電圧の授受により
リリーフ圧を変更する方法等、どのような方法によって
行ってもよい。
【0010】請求項2に記載の発明は、ダイクッション
能力を可変としたダイクッション装置において、ダイク
ッションパッドの下方に直列に配列された空気圧室およ
び油圧室と、これらの空気圧室および油圧室内にそれぞ
れ設けられるとともに互いに剛性的に結合されたピスト
ンと、前記油圧室に前記ダイクッション能力に応じたプ
リロード油圧を供給するプリロード油圧可変手段とを有
することを特徴とするダイクッション装置である。
【0011】このような本発明では、請求項1とほぼ同
様の効果、つまり、常にほぼ同一の応答性を得ることが
でき、また、設定圧力に達するまでの時間を短縮するこ
とで応答性の向上を図ることができる。以上の本発明に
おいて、プリロード油圧可変手段としては、請求項1で
述べたと同様の手段を用いることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のダイクッション装置において、前記プリロード油圧可
変手段は、ポンプの吐出側に設けたリリーフ弁を前記ダ
イクッション能力に応じた設定圧に調整するものである
ことを特徴とするものである。このような本発明では、
リリーフ弁のリリーフ圧の調整をすればよいので、調整
が容易である。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のダイクッション装置において、前記リリーフ弁の設定
圧の調整は、ダイクッション能力を設定する制御用コン
ピュータからの信号により行われることを特徴とするも
のである。このような本発明では、ダイクッション能力
を設定する制御用コンピュータと、リリーフ弁とが連結
しているので、情報が誤作動なく伝達され、リリーフ弁
の設定圧の調整を正確に行える。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る一実施形態
を図面に基づいて説明する。図1,2に示すように、本
実施形態のプレス機械1はフレーム3を備えており、こ
のフレーム3に、例えば、4パッドー4シリンダの独立
型のダイクッション装置2が設けられている。また、フ
レーム3には、下面に上型4を装着したスライド5、お
よび上面に下型6を装着したボルスタ7が設けられてい
る。
【0015】フレーム3には、それぞれ独立した4つの
ダイクッション構体8(図2には2つが示されている)
が配置され、これらのダイクッション構体8にはそれぞ
れシリンダ装置10が設けられている。これらのシリン
ダ装置10は、上側シリンダ部11および下側シリンダ
部12を備え、上側シリンダ部11には上側のピストン
13が、下側シリンダ部12には下側のピストン14が
それぞれ嵌挿され、これらのピストン13,14は、連
結ロッド15により互いに剛性的に連結されている。ま
た、上側シリンダ部11の下部室は空気圧室11Aとさ
れ、下側シリンダ部12の下部室は油圧室12Aとされ
ている。
【0016】このようなシリンダ装置10の上面には、
ダイクッションパッド20が上側シリンダ部11の上部
および側面に被さる状態で設けられており、このダイク
ッションパッド20は、ピストンロッド16を介して上
側のピストン13と当接されている。
【0017】前記ボルスタ7には、クッションピン用孔
7Aがあけられ、この孔7Aにはクッションピン21が
摺動可能に貫通している。クッションピン21の上端部
にはワークWを載せた下型クッションパッド22が取り
付けられ、また、クッションピン21の下端部はダイク
ッションパッド20の上面に当接している。ここにおい
て、シリンダ装置10、ピストン13、ピストン14、
連結ロッド15、ダイクッションパッド20を含み前記
ダイクッション構体8が構成されている。
【0018】上側シリンダ部11の空気圧室11Aに
は、エア供給管路23が接続されている。また、図1に
示すように、下側シリンダ部12の油圧室12Aには、
当該油圧室12Aの側面に油供給管路29およびチェッ
ク弁28を介して接続される油圧供給回路30と、油圧
室12Aの底面部に接続される油排出回路27とが接続
されている。
【0019】油圧供給回路30には、それぞれチェック
弁31を介して、高圧用油圧供給手段32と低圧用油圧
供給手段42とが接続されている。高圧用油圧供給手段
32は、下側シリンダ部12の油圧室12Aに、ダイク
ッション能力に応じて所定の高圧の油圧を供給するもの
であり、モータ33により回転駆動される例えば定容量
形のポンプ34を備え、このポンプ34の吸い込み側
は、吸込管35およびストレーナ36を介して、油タン
ク37に通じている。ポンプ34は、例えば、14MP
aの吐出圧で30〜50l/min供給できるような能
力を有している。
【0020】また、ポンプ34の吐出管路48には、プ
リロード油圧可変手段41を構成するリリーフ弁38が
接続され、このリリーフ弁38は、制御盤17の操作
で、制御用コンピュータであるCPU39からの信号を
受けたモータ40の駆動により、そのリリーフ圧の設定
が変更可能となっている。
【0021】プリロード油圧可変手段41は、高圧用油
圧供給手段32に供給する油圧の圧力を、ダイクッショ
ン能力に応じて可変とするもので、例えば、図3に示す
ように、CPU39、リリーフ弁38およびモータ40
を備えて構成されている。そして、このダイクッション
能力と開度との関係式が、CPU39内に記憶されてお
り、CPU39で、ワークWの形状、材質等に応じて、
ダイクッション能力が計算され、制御盤17を操作する
ことによりCPU39からモータ40に指令が出される
ようになっている。
【0022】リリーフ弁38は、本体60を備え、この
本体60の内部にあけられた孔60A内には、第1ラン
ド部61A、第2ランド部61Bを有してなるスプール
61が摺動自在に収納されている。この第2ランド部6
1Bの下端にはプランジャ66が設けられ、プランジャ
66はパイロット孔60Dの端部内に挿入可能となって
いる。また、スプール61はスプリング62により、常
時、図中下方に付勢されている。スプリング62は、ね
じ軸63の回転によりその付勢力の調整が行われるよう
になっている。ねじ軸63は、本体60の外側に設けら
れたギア64の内径中心部に連結されており、このギア
64は、前記モータ40の主軸に設けられたギア65と
噛合している。
【0023】また、本体60には、前記孔60Aと直交
しかつ連通する高圧入り口60Bと、この高圧入り口6
0Bと平行にかつ孔60Aと連通する高圧出口60Cと
が形成されている。高圧入り口60Bには、高圧回路で
ある前記吐出管路48が連通され、高圧出口60Cは前
記油タンク37へ通じている。また、高圧入り口60B
と孔60Aの底部との間には前記パイロット孔60Dが
形成されている。
【0024】従って、第1ランド部61Aが、図3中仮
想線で示されるように、高圧出口60Cを塞いだ状態
で、モータ40を回転させ、ギア65,64の噛合、ね
じ軸63の軸線方向の移動によるスプリング62の圧縮
によりリリーフ圧の設定が行われた後、運転に際して、
吐出管路48側の油圧の圧力が設定圧より高くなったと
き、高圧入り口60Bからパイロット孔60Dを経て流
れ込んだ高圧の油圧によりプランジャ66が押し上げら
れ、スプール61がスプリング62の付勢力に抗して押
し上げられる。そうすると、第1ランド部61Aによっ
て塞がれていた油タンク37への高圧出口60Cが開口
するため、設定圧以上の油圧が高圧出口60Cから油タ
ンク37へ流出することになる。
【0025】低圧用油圧供給手段42は、高圧用油圧供
給手段32のみを使用した場合に生じる流量が少なくな
ることを防止するために設けられたものであり、モータ
43により回転駆動される例えば定容量形のポンプ44
を備えている。このポンプ44は、例えば、1MPaの
吐出圧で400l/min供給できるような能力を有し
ている。ポンプ44の吸い込み側は、吸込管45および
ストレーナ46を介して、油タンク37に通じている。
また、低圧用吐出管路47には、所定の設定圧に対して
それ以上になったとき、油タンク37に供給油を戻すリ
リーフ弁68が設けられている。このような高圧用油圧
供給手段32および低圧用油圧供給手段42は、常時か
つ同時に稼働しており、両者32,42により油圧をシ
リンダ装置10の油圧室12Aに供給している。
【0026】前記油排出回路27には、圧力制御弁57
が設けられている。この圧力制御弁57は、油圧室12
A内の油圧がスライド5の下降により所定圧まで上昇し
たら、その油をタンク37に逃がすような構成となって
おり、排出回路27中に設けられた圧力センサ58で所
定圧を検出するようになっている。また、圧力制御弁5
7および圧力センサ58は前記CPU39に接続されて
いる。
【0027】タンク37内には、圧縮されて高熱となっ
た油を冷却するための油冷却回路50が配置され、この
油冷却回路50は、ポンプ51を備えている。このポン
プ51の吐出側管路52には熱交換器54が設けられ、
熱交換器54は、低温側に繋がる冷却水管路53により
熱交換されて高温の油を冷却し、油温センサ56で作動
される切替弁55を介してタンク37側に戻すようにな
っている。
【0028】次に、このようなプレス機械の作動を説明
する。まず、CPU39により、ワークWの形状、厚
さ、材質等に応じて計算されたダイクッション能力が制
御盤17に設定されており、その制御盤17を操作する
ことによりCPU39からモータ40に指令が出され、
モータ40が回転駆動し、それにより、リリーフ弁38
のリリーフ圧が設定され、この状態でスタートする。
【0029】スタートすると、下型クッションパッド2
2の上にワークWを載せた状態で、スライド5が下降し
上型4を下降させる。上型4は、まず下型クッションパ
ッド22上のワークWに接触(図4のピンタッチ位置
P)する。その接触と同時に、シリンダ装置10の油圧
室12Aには、プリロード油圧可変手段41により、ダ
イクッション能力に応じた圧力の油圧を供給できるよう
になった高圧用油圧供給手段32から、高圧の油が供給
される。また、クッションピン21を介してダイクッシ
ョンパッド22が下方に押され、このダイクッションパ
ッド22に連結された上下のピストン13,14が下降
する。
【0030】上側のピストン13の下降により空気圧室
11Aの空気が圧縮される。また、下側のピストン14
の下降により油圧室12Aの油が圧縮され、この油圧は
圧力センサ58により検出され、所定圧以上になったと
き、圧力制御弁57から油タンク37に排出される。こ
の圧力制御弁57のリリーフ圧は、制御装置17内のC
PU39により制御される。
【0031】次に、図4(A),(B)に基づいて、前
述のようなプリロード油圧可変手段41により高圧用油
圧供給手段32を作動させた場合の、スライドのストロ
ークと油の圧縮による応答性(油圧立ち上がり時間)と
の関係を、従来例と対比しながら説明する。なお、スラ
イドのストローク線図および設定圧力は従来例と同じも
のであり、従来例に関しては、二点鎖線で表す。
【0032】プリロード油圧可変手段41により高圧用
油圧供給手段32を作動させたとき、シリンダ装置10
の油圧室12Aには、プリロード油圧B1、例えば、約
14MPaが供給されているので、スライドの下降によ
り、スライド5に取り付けられた上型4が、クッション
パッド20を介してクッションピン21に接触(ピンタ
ッチ)したと同時に、プリロード油圧B1の立ち上がり
点B2から所定の傾斜で油圧が上昇し、設定圧力Aの位
置B3に達するまでその油圧が上昇する。そして、立ち
上がり位置B2から設定圧力Aの位置B3に達するま
で、T2時間がかかっている。この設定圧力Aの位置B
3は、図4(A)に示すストローク線図においてbの位
置に相当し、このb位置のストロークはS4となってい
る。このストロークS4は、上記ストロークS1、つま
りピンタッチ位置Pからスライドの下死点までのストロ
ークS1に対してS5だけ少ないが、従来のストローク
S2より長くなっており、逆に損失ストロークS5は、
従来のS3より短くなっている。
【0033】以上のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1) シリンダ装置10の油圧室12A内に、ダイクッシ
ョン能力に応じたプリロード油圧B1が供給されるの
で、ダイクッション能力の変化にかかわらず常にほぼ同
一の応答性を得ることができる。
【0034】(2) シリンダ装置10の油圧室12A内に
供給されるプリロード油圧B1を高くすることができ、
その場合、設定圧Aとの差を小さくすることができるの
で、つまり、設定圧Aに達するまでの時間T2を短縮す
ることができるので、応答性の向上を図ることができ
る。
【0035】(3) リリーフ弁38のリリーフ圧の調整
は、CPU39からの指令により、モータ40の回転を
変えるだけで行えるので、調整が容易である。 (4) ダイクッション能力を設定するCPU39と、リリ
ーフ弁38とがモータ40を介して連結しているので、
情報が誤作動なく伝達され、リリーフ弁38の設定圧の
調整を正確に行える。
【0036】(5) プレス機械1は、高圧用油圧供給手段
32と低圧用油圧供給手段42とを備えているので、高
圧用油圧供給手段32のみを使用した場合に生じる流量
が少なくなることを防止することができる。 (6) 前述のように、プリロード油圧B1を供給すること
により、応答性がよくなるので、高速の浅絞りにも対応
することができるとともに、成型品の成形サイクルの向
上を図ることができる。
【0037】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、他の変形形態を含むものである。以下の各変形形態
において、前記実施形態と同様の構成、部材等には同一
符号を付すとともに、その詳細な説明は省略または簡略
化する。
【0038】例えば、前記実施形態においては、プリロ
ード油圧可変手段41が、CPU39からの指令に基づ
きモータ40の回転を変えてリリーフ弁38のリリーフ
圧の設定を変えるよう構成とされていたがこれに限らな
い。図5に示すように、CPU39とダイレクト形電磁
比例リリーフ弁70とでプリロード油圧可変手段410
を構成してもよい。このダイレクト形電磁比例リリーフ
弁70は、バネとソレノイドとを含み構成されており、
CPU39から直接指令が送られ、電圧の授受によって
リリーフ圧を変更させるようになっている。そして、高
圧用油圧供給手段320は、このようなダイレクト形電
磁比例リリーフ弁70、ポンプ34等を備えて構成され
ている。このような実施形態でも前記(1) ,(2) ,(5)
,(6) と同様の効果を得ることができる他、 (7) 前記実施形態のプリロード油圧可変手段41と比べ
てモータ40が不要となるので、構造が簡単となるとと
もに、費用もモータ40の分は安くなるという効果があ
る。
【0039】また、前記実施形態における油排出回路2
7に設けた圧力制御弁57に代えて、図6に示すよう
な、電波により遠隔操作することのできる遠隔式電磁絞
り弁67を設けてもよい。このような変形形態によれ
ば、前記(1) 〜(6) と同様の効果の他、 (8) 遠隔式電磁絞り弁67を、CPU等とケーブルで接
続しなくてもよいので、その分の手間、材料費等がかか
らなくてすむという効果がある。
【0040】さらに、前記実施形態における油排出回路
27に設けた圧力制御弁57に代えて、図7に示すよう
なダイレクト形比例電磁リリーフ弁77を設けてもよ
い。このような変形形態によれば、前記(1) 〜(6) と同
様の効果がある。
【0041】また、前記実施形態における油排出回路2
7に設けた圧力制御弁57に代えて、図8に示すよう
な、2ポート2位置絞り切り替え弁87を設けてもよ
い。このような変形形態によれば、前記(1) 〜(6) と同
様の効果がある。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のダイク
ッション装置の能力可変方法およびダイクッション装置
によれば、油圧室内にダイクッション能力に応じたプリ
ロード油圧が供給されるので、ダイクッション能力の変
化にかかわらず常にほぼ同一の応答性を得ることができ
る。また、プリロード油圧を高くすることで、設定圧と
の差を小さくすることができるので、つまり、設定圧力
に達するまでの時間を短縮することができるので、応答
性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のプレス機械を示す全
体図である。
【図2】前記実施形態のプレス機械のダイクッション装
置を示す図である。
【図3】前記実施形態のプリロード油圧可変手段の構成
を示す縦断面図である。
【図4】前記実施形態におけるスライドのストロークと
回転角との関係および圧力と時間との関係を示す図であ
る。
【図5】本発明の第1の変形形態にかかるプリロード油
圧可変手段を示す図である。
【図6】本発明の第2の変形形態を示す図である。
【図7】本発明の第3の変形形態を示す図である。
【図8】本発明の第4の変形形態を示す図である。
【図9】従来におけるスライドのストロークと回転角と
の関係および圧力と時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 プレス機械 2 ダイクッション装置 3 機械本体 4 上型 5 スライド 6 下型 7 ボルスタ 10 シリンダ装置 13 上側のピストン 14 下側のピストン 20 ダイクッションパッド 27 油排出回路 30 油供給回路 32,320 高圧用油圧供給回路 37 油タンク 41,410 プリロード油圧可変手段 42 低圧用油圧供給回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F15B 11/028 F15B 11/02 G Fターム(参考) 3H089 AA04 CC01 DA02 DA08 DA14 DB02 DB03 DB33 DC04 EE34 FF07 GG02 JJ03 4E088 DA12 DA13 EA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイクッション能力を可変としたダイク
    ッション装置におけるダイクッションパッドの下方に空
    気圧室と油圧室とを直列に配列するとともに、 これらの空気圧室および油圧室内に、互いに剛性的に結
    合されたピストンをそれぞれ設け、 前記油圧室に前記ダイクッション能力に応じたプリロー
    ド油圧を供給することを特徴とするダイクッション装置
    の能力可変方法。
  2. 【請求項2】 ダイクッション能力を可変としたダイク
    ッション装置において、 ダイクッションパッドの下方に直列に配列された空気圧
    室および油圧室と、 これらの空気圧室および油圧室内にそれぞれ設けられる
    とともに互いに剛性的に結合されたピストンと、 前記油圧室に前記ダイクッション能力に応じたプリロー
    ド油圧を供給するプリロード油圧可変手段とを有するこ
    とを特徴とするダイクッション装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のダイクッション装置に
    おいて、 前記プリロード油圧可変手段は、ポンプの吐出側に設け
    たリリーフ弁を前記ダイクッション能力に応じた設定圧
    に調整するものであることを特徴とするダイクッション
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のダイクッション装置に
    おいて、 前記リリーフ弁の設定圧の調整は、ダイクッション能力
    を設定する制御用コンピュータからの信号により行われ
    ることを特徴とするプレス機械におけるダイクッション
    装置。
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