JP2002142390A - モータ及びそれを用いた圧縮機 - Google Patents

モータ及びそれを用いた圧縮機

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JP2002142390A
JP2002142390A JP2000337106A JP2000337106A JP2002142390A JP 2002142390 A JP2002142390 A JP 2002142390A JP 2000337106 A JP2000337106 A JP 2000337106A JP 2000337106 A JP2000337106 A JP 2000337106A JP 2002142390 A JP2002142390 A JP 2002142390A
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core
stator
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JP2000337106A
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English (en)
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Eiji Hiwaki
英治 檜脇
Toshiyuki Tamamura
俊幸 玉村
Haruhiko Sumi
治彦 角
Kenji Sasaki
健治 佐々木
Yoshinari Asano
能成 浅野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エアコンや冷蔵庫の圧縮機等に使用される集
中巻のモータにおいてPWM駆動でのキャリア周波数付
近の電磁音を低減させることを目的とする。 【解決手段】 ステータコアシートを積層してなる、環
状ヨークと複数のティース14により構成されるステー
タコア11の前記ティース14に絶縁物を介して直接巻
線を施されたステータ10と、前記ティース14に対向
するように回転自在に支持されたロータを有すモータに
おいて、前記ティース14とスロットとの境目近傍一端
側から当該ティース14における幅方向他端側の境目近
傍にわたってスリット17を設けたことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集中巻モータのス
テータコア構造に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について図7を用いて説明す
る。
【0003】従来の、エアコンや冷蔵庫の圧縮機等に使
用される集中巻のモータは図7に示すように、ステータ
60とロータ80からなり、ステータ60はステータコ
ア61に設けられた6本のティース62に、絶縁物(絶
縁フィルム、インシュレータ等:図示せず)を介して直
接3相巻線63U、63V、63Wを施してなる。ステ
ータコア61は巻線が施されているティース本体部64
と、ロータ外周に面し、前記ティース本体部64の先端
に、通常ティース本体部64より幅広に配置されたティ
ース先端部65と、前記ティース本体部64の外周部を
つなぐ略環状のヨーク部66からなる。
【0004】ロータ80は、ロータコア81内部に永久
磁石82を埋設してなり、軸方向の両端に端板(図示せ
ず)を配し、ロータコア81に設けられた貫通孔83に
リベット(図示せず)を通し、かしめることで固定され
ている。ロータ80はステータコア61に施された巻線
に流れる電流による回転磁界によって、シャフトを中心
にして回転している。
【0005】巻線は、U、V、W相の3相であり、互い
にスター結線されており、同時に3相中の2相が通電し
て駆動される120°矩形波通電である。また、印加電
圧はPWM制御によって変化させられる。
【0006】ステータコア61の外周には、略半円形状
の切り欠き67を有する。これは、ステータ60がコン
プレッサーのシェル(図示せず)に焼きばめ圧入された
時、コンプレッサーのシェルとステータコア61との間
に貫通孔を有することになり、冷媒の通路となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】U相からV相に向かっ
て電流が流れているとき、U相巻線を施したステータの
ティースがN極(またはS極)、V相巻線を施したティ
ースがS極(またはN極)である。W相は極性を有さな
い。このとき、N極からS極に磁束が流れるため、U相
巻線を施したティースとV相巻線を施したティースは先
端部において互いに引き合う。このとき、U相巻線を施
したティースとV相巻線を施したティースが互いに引き
合う方向にティースに応力がかかり、その力がステータ
のヨーク部に伝わり、ヨーク部を主として振動させる。
この力は矩形波駆動で電流を入力して回転させるので、
正弦波駆動よりも加振させられ、分布巻と比較して集中
巻は、ステータヨーク部の円環振動(楕円振動)が発生
しやすく、この固有振動数がキャリア周波数付近にくる
とキャリア周波数付近の音が増大する可能性がある。
【0008】さらに、上記従来のモータを用いた圧縮機
は、シェルで包まれているためシェルに音や振動が伝達
しやすい。その上、密閉型圧縮機である場合、防振材料
を自由に使用できないため、さらに騒音が大きくなる。
【0009】本発明は、ステータヨーク部の円環振動
(楕円振動)によって発生する電磁騒音を、モータ特性
を損なうことなく、低減させることができるモータを提
供すること、及び電磁騒音を低減した効率のよい圧縮機
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、ステータティース本体部に半径方向に対し
て平面上で直交した方向にスリットを設けて、ティース
先端部からステータヨーク部の方向へバネ性を持たせ、
振動の伝達を吸収するようにした。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
ステータコアシートを積層してなる、環状ヨークと複数
のティースにより構成されるステータコアの前記ティー
スに絶縁物を介して直接巻線を施されたステータと、前
記ティースに対向するように回転自在に支持されたロー
タを有するモータにおいて、前記ティースとスロットと
の境目近傍一端側から当該ティースにおける幅方向他端
側の境目近傍にわたってスリットを設けたことを特徴と
するモータであり、ティース先端部からステータヨーク
部の方向へバネ性を持たせ、振動の伝達を吸収すること
ができるという作用を有する。
【0012】請求項2記載の発明は、スリットをティー
ス部の最狭部に設けた請求項1記載のモータであり、モ
ータの特性を損なうことがないという作用を有する。
【0013】請求項3記載の発明は、スリットをティー
ス部中心(幅方向)とロータ回転中心とを結ぶ直線に直
交する直線状としたことを特徴とする請求項1記載のモ
ータであり、モータの特性を損なうことがないという作
用を有する。
【0014】請求項4記載の発明は、スリットをティー
ス部中心(幅方向)とロータ回転中心とを結ぶ直線に対
して、線対称としたことを特徴とする請求項3記載のモ
ータであり、ティース本体部とヨーク部とを充分な強度
でもって接続し保持することができるという作用を有す
る。
【0015】請求項5記載の発明は、スリット両端部に
形成されたステータコアの薄肉部の幅が、前記ステータ
コアを形成するステータコアシートの板厚寸法以上であ
ることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1
項に記載のモータであり、ティース本体部とヨーク部と
を充分な強度でもって接続し保持することができるとい
う作用を有する。
【0016】請求項6記載の発明は、ティース部に設け
たスリットの幅(ステータコア半径方向が、エアギャッ
プ寸法以下である請求項1から請求項5のいずれか1項
に記載のモータであり、磁束流れの妨げを最小限に抑制
することができるという作用を有する。
【0017】請求項7記載の発明は、スリットの長手方
向両端部が、ティース部の厚み方向に沿ってHの字型ま
たはコの字型になるように伸び、ティースの両端部とス
リットの長手方向両端部との間にある薄肉部の長さが、
スリット幅より大きくなるようにした請求項1から請求
項3のいずれか1項に記載のモータであり、バネ定数を
小さくすることができるという作用を有する。
【0018】請求項8記載の発明は、スリット内部にゴ
ムを充填した請求項1から請求項7のいずれか1項に記
載のモータであり、電磁振動の伝達を減衰することがで
きるという作用を有する。
【0019】請求項9記載の発明は、スリット内部に磁
性体を含有するゴムを充填した請求項1から請求項7の
いずれか1項に記載のモータであり、電磁振動の伝達を
減衰することができ、かつ磁束流れの妨げを最小限に抑
制することができるという作用を有する。
【0020】請求項10記載の発明は、スリット内部に
柔軟性を有するプラスチックを充填した請求項1から請
求項7のいずれか1項に記載のモータであり、電磁振動
の伝達を減衰することができるという作用を有する。
【0021】請求項11記載の発明は、スリット内部に
磁性体を含有し、柔軟性を有するプラスチックを充填し
た請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のモータ
であり、電磁振動の伝達を減衰することができ、かつ磁
束流れの妨げを最小限に抑制することができるという作
用を有する。
【0022】請求項12記載の発明は、ステータコア
が、ヨーク部を主とする外コアと、ティース部を主とす
る内コアとから分割してなり、これらの外コアと内コア
を組み合わせた際に、外コアと内コアの接合部にスリッ
トを構成する請求項1から請求項11のいずれか1項に
記載のモータであり、幅の小さなスリットを容易に得る
ことができるという作用を有する。
【0023】請求項13記載の発明は、内コア及び外コ
アの接合を構成するのに、カラマセ、レーザー溶着、ま
たはリベットカシメなどでコアシート間を固着する手段
を有した請求項12記載のモータであり、容易に積層コ
アを得ることができるという作用を有する。
【0024】請求項14記載の発明は、内コアにおい
て、隣接するティース先端部がティース内周部側で連結
されていることを特徴とする請求項12記載のモータで
あり、容易に内コアと外コアを組み立てることができる
という作用を有する。
【0025】請求項15記載の発明は、樹脂により隣接
するティース先端部がティース内周部側で連結されてい
ることを特徴とする請求項14記載のモータであり、内
コアの連結を容易に行うことができるという作用を有す
る。
【0026】請求項16記載の発明は、内コアと巻線と
の絶縁が樹脂モールドにより形成され、前記樹脂モール
ドにより各ティースが固定、位置決めされている請求項
15記載のモータであり、製造工程を簡易にすることが
可能であり、さらに、内コア内径精度を容易に確保する
ことができるという作用を有する。
【0027】請求項17記載の発明は、ステータコアの
ティース部にスリットを有する請求項1から請求項16
のいずれか1項に記載のモータを組み込んだ圧縮機であ
り、電磁騒音を低減した効率のよい圧縮機を提供するこ
とができるという作用を有する。
【0028】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例について
図1、図2、図3を参照して説明する。
【0029】図1は、本発明の第1のスリット実施例に
おけるモータの断面図である。
【0030】図2は、本発明のモータを組み込んだ圧縮
機の断面図である。
【0031】図3は、本発明の第2のスリット実施例に
おけるモータの断面図である。
【0032】エアコンや冷蔵庫の圧縮機等に使用される
集中巻のモータはステータ10とロータ80からなり、
ステータ10はステータコア11に設けられた6本のテ
ィース12に、絶縁物(絶縁フィルム、インシュレータ
等:図示せず)を介して直接3相巻線13U、13V、
13Wを施してなる。
【0033】ステータコア11は巻線が施されているテ
ィース部14と、ロータ外周に面し、前記ティース部1
4の先端に、通常幅広に配置されたティース先端部15
と、前記各ティース部14間を連結する略環状のヨーク
部16からなる。
【0034】ロータ80については、従来のモータと同
様であるので、説明は省略する。
【0035】ステータコア11のティース部14には、
半径方向に直交する方向に長いスリット17が設けられ
ている。前記ティース部14は半径方向(以下ティース
の縦方向と記す)にバネ性を有するため、モータ運転時
にステータ内径部に発生する電磁振動のステータ10の
ヨーク部16への伝達が低減される。ティース12の幅
方向の両端とスリット17の長手方向の両端の間には薄
肉部18がある。薄肉部18の幅SWは狭いほど防振性
能が向上するが、打ち抜きの関係で、通常ステータコア
シートの厚みと同等以上が必要である。
【0036】スリット17の形状は、ティース部14
の、ヨーク部16とティース先端部15を結ぶ線に直交
する方向、すなわちティース部14の幅方向に長い直線
状で、その長さをSHとする。
【0037】ティース部14とヨーク部16とを充分な
強度でもって接続し保持するために、ティース部14の
幅方向両端部とスリット17の長手方向両端部の間にあ
るステータコアの薄肉部の幅を、少なくともステータコ
ア11を形成するステータコアシートの厚さ寸法以上と
する。
【0038】一方スリット17はティース幅のほぼ全体
にわたって配置されており、ティース本体部14を通る
磁束の流れを妨げるものであるため、スリット17の幅
SLは小さい程よい。通常、エアギャップと同等以下、
望ましくはエアギャップの半分以下であると、特性への
影響が少ない。
【0039】なお、スリット17には柔軟性を有するプ
ラスチックやゴム等の弾性を有する物質を充填すると、
半径方向の強度が増すのに効果がある。また、鉄粉など
の磁性体(特に強磁性体)を含むプラスチックを使用す
れば、磁束が通りやすくなり、特性の低下を抑えること
ができる。
【0040】なお、図2のように、上記構成を有するモ
ータを防振材料を自由に使用できないエアコンや冷蔵庫
等に用いられる密閉型圧縮機に用いると、防振材料を使
用しないですむ本発明は好適である。特に、スクロール
型の圧縮機のように、ステータコア外周を、シェル20
に焼きばめする場合、ステータコア11の振動がそのま
まシェル20の振動に伝わるため、特に効果的である。
【0041】なお、図3に示すようにスリット27の長
手方向両端部が、ティース部14の縦方向に沿って伸
び、Hの字型(コの字型でもよい)になるようにすれ
ば、磁路を妨げるスリット17の幅を大きくすることな
く、ティース部14の幅方向両端部とスリット17の長
手方向両端部の間にあるステータコア11の薄肉部の長
さSEが、スリット幅より大きくなると薄肉部の長さを
大きくすることができ、特にティース先端部15の、回
転方向に働く力を防振することが可能である。薄肉部を
梁として構成する場合、通常、梁の固有振動数は梁の長
さに反比例する。従って薄肉部の長さSEを大きくする
ことにより、固有振動数を低くし、結果として防振可能
な周波数を低くすることができる。特に、集中巻の巻線
を有するモータの場合、PWM制御におけるキャリア周
波数付近で共振する振動モードは、隣接するティース部
14が対極となるところでお互いに引き合うことで発生
する楕円振動モードであるため、ティース先端部15の
回転方向の振動を吸収する本構成が特に有効である。
【0042】なお、ロータ形状やステータ形状、モータ
の極数は自由である。また、圧縮機は、ステータコア外
周を、シェルに焼きばめした場合に限らず、ボルト締め
等でもよい。
【0043】従来の課題であるステータヨーク部の円環
振動(楕円振動)を低減させるために、ティース部14
には半径方向(ティースの縦方向、と記す)に対して直
交した方向にティース部14の幅に近い長さのスリット
17を設けたステータ10のモータであって、前記ティ
ース部14はティースの縦方向にバネ性を有するため、
ロータ80回転時に発生するステータ10の振動が抑制
される。
【0044】また、前記スリット17をティース部14
の最狭部に設けることにより、スリット17の長さを最
短にすることができ、さらに電磁振動の伝達が低減され
る。
【0045】(実施例2)以下、図4、図5、図6を用
いて、嵌合ステータによる第2の実施例について説明す
る。
【0046】図4は、本発明の嵌合ステータによる第2
の実施例におけるモータの断面図である。
【0047】図5は、本発明の嵌合ステータの実施例に
おける外コアの断面図である。
【0048】図6は、本発明の嵌合ステータの実施例に
おける内コアの断面図である。
【0049】ステータコアが、ヨーク部を主とする外コ
ア31uと、ティース部32を主とする内コア31vと
に分割されてなり、外コア31uと内コア31vを組み
合わせた際、外コア31uと内コア31vの接合部にス
リット部37ができることを特徴としたステータ構成の
モータであって、前記ティース部32はティースの縦方
向にバネ性を有するため、ロータ回転時に発生する電磁
振動の伝達が低減され、かつティース部32とヨーク部
36とを充分な強度でもって接続し保持することができ
る。
【0050】内コア31v及び外コア31uは、打ち抜
かれた電磁鋼鈑(コアシート)を積層してなり、コアシ
ート間の接合手段としてレーザー溶接41(各ティース
ごとに必要であるが、図面では省略した。)を用いる。
なお、接合手段としてはカラマセやリベットかしめによ
る方法でもよい。レーザー溶接41を用いた場合、カラ
マセ構造による鉄損の増加が防止できる。レーザー溶接
41は、積層された電磁鋼板間にスポット状に行われ、
かつ、隣接するレーザー溶接41が重なり合わないよう
に千鳥状にすれば、電磁鋼板1枚1枚の相関絶縁の短絡
が最小限に抑えることができ、鉄損をさらに減少させる
ことができる。また、カラマセ構造を用いた場合、接合
のための余分な工程を必要とせず、また、積層時の内径
精度を確保できる。
【0051】また、内コア31vは隣接するティース3
2先端部内径側が積厚方向の一部をブリッジ31bで連
結されている。これにより内コア31vをひとつの部品
として扱うことができるので、工程が簡略化され、生産
性が向上する。しかし、ブリッジ31bは隣接するティ
ース間の磁束を漏洩させるため幅を可能な限り小さく
し、また、積厚方向の一部を残してカットするとよい。
【0052】さらに内コア31vの内径精度を確保する
ためには、内コア31vの内径部を樹脂等で固定すると
よい。この時、内コア31vのスロット内部及びティー
ス部32の軸方向両端部と巻線との間の絶縁のためのモ
ールド42(図4においては省略した。)と、内コア3
1vの内径部の固定を同時に行えば工程が簡略化され
る。
【0053】内コア31vのスロット内絶縁を施した
後、ティース部32に巻線を施す。その後に外コア31
uを内コア31vに嵌合させる。なお、巻線はティース
部32に直接施さず、予め巻枠に巻線を施した後、巻枠
ごとティース部32に挿入してもよい。上記構成によ
り、巻線が容易になるため生産性が向上し、かつ占積率
も向上する。
【0054】また、実施例1の場合、スリット幅を狭く
しすぎると、スリット部の打ち抜き金型の刃物は薄くな
るため強度が保てず、スリット幅を小さくするにも限度
があったが、内コア31vと外コア31uを分割させた
ことにより、各々別々に打ち抜くため、特性に影響を与
えない程度の極めて小さいスリット幅を実現できる。こ
の場合のスリット幅は、打ち抜き精度により寸法がばら
ついても接触しない程度小さくすればよい。すなわち、
スリット幅は、実施例1の場合は、0.2mm〜0.3
mm以上必要であるが、本実施例においては、0.1m
m程度以下でも可能である。
【0055】一方、嵌合ステータ構成による第二の実施
例は、前記内コア31v及び前記外コア31uが、カラ
マセやレーザー溶着、リベットカシメなどの、それぞれ
構成するコアシート間を固着する手段を設けるとよい。
これにより、ティース部32はティースの縦方向にバネ
性を有するため、ロータ作動時に発生する電磁振動の伝
達が低減され、かつティース部32とヨーク部36とを
充分な強度でもって接続し保持することができる。
【0056】なお、本実施例1及び実施例2のモータに
設けているスリット内部に充填する樹脂としては、可塑
性樹脂(PET、PBT、PPS、フッ素樹脂、LC
P、PEN及びナイロン等)及び硬化性樹脂(不飽和ポ
リエステル及びエポキシ系等)、また、ゴムとしては、
シリコーンゴム、フッ素ゴム及び熱可塑性エラストマー
(オレフィン系及びリエステル系)を用いるとよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、スリットを設けたことにより、振動の伝達を吸収す
ることができるという有利な効果が得られる。
【0058】請求項2記載の発明によれば、モータの特
性を損なうことがないという有利な効果が得られる。
【0059】請求項3記載の発明によれば、モータの特
性を損なうことがないという有利な効果が得られる。
【0060】請求項4記載の発明によれば、ティース本
体部とヨーク部とを充分な強度でもって接続し保持する
ことができるという有利な効果が得られる。
【0061】請求項5記載の発明によれば、ティース本
体部とヨーク部とを充分な強度でもって接続し保持する
ことができるという有利な効果が得られる。
【0062】請求項6記載の発明によれば、磁束流れの
妨げを最小限に抑制することができるという有利な効果
が得られる。
【0063】請求項7記載の発明は、バネ定数を小さく
することができるという有利な効果が得られる。
【0064】請求項8記載の発明によれば、電磁振動の
伝達を減衰することができるという有利な効果が得られ
る。
【0065】請求項9記載の発明によれば、電磁振動の
伝達を減衰することができ、かつ磁束流れの妨げを最小
限に抑制することができるという有利な効果が得られ
る。
【0066】請求項10記載の発明によれば、電磁振動
の伝達を減衰することができるという有利な効果が得ら
れる。
【0067】請求項11記載の発明によれば、電磁振動
の伝達を減衰することができ、かつ磁束流れの妨げを最
小限に抑制することができるという有利な効果が得られ
る。
【0068】請求項12記載の発明によれば、幅の小さ
なスリットを容易に得ることができるという有利な効果
が得られる。
【0069】請求項13記載の発明によれば、容易に積
層コアを得ることができるという有利な効果が得られ
る。
【0070】請求項14記載の発明によれば、容易に内
コアと外コアを組み立てることができるという有利な効
果が得られる。
【0071】請求項15記載の発明によれば、内コアの
連結を容易に行うことができるという有利な効果が得ら
れる。
【0072】請求項16記載の発明によれば、製造工程
を簡易にすることが可能であり、さらに、内コア内径精
度を容易に確保することができるという有利な効果が得
られる。
【0073】請求項17記載の発明によれば、防振材料
を使用せずに、電磁騒音を低減した効率のよい圧縮機を
提供することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるモータの断面図
【図2】本発明を圧縮機に組み込んだモータの断面図
【図3】本発明の第1の実施例におけるステータのスリ
ットを変形させたモータの断面図
【図4】本発明の嵌合ステータによる第2の実施例にお
けるモータの断面図
【図5】本発明の嵌合ステータの実施例における外コア
の断面図
【図6】本発明の嵌合ステータの実施例における内コア
の断面図
【図7】従来技術の一実施例におけるモータの断面図
【符号の説明】
14 ティース部 15 ティース先端部 16 ヨーク部 17 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角 治彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐々木 健治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 浅野 能成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AB01 AC03 AD03 BA10 CF06 5H002 AA04 AB06 AC07 AE08 5H619 AA01 AA07 BB01 BB06 BB15 BB24 PP01 PP08 5H621 AA04 GA01 GA04 GA18 JK05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータコアシートを積層してなる、環
    状ヨークと複数のティースにより構成されるステータコ
    アの前記ティースに絶縁物を介して直接巻線を施された
    ステータと、前記ティースに対向するように回転自在に
    支持されたロータを有するモータにおいて、前記ティー
    スとスロットとの境目近傍一端側から当該ティースにお
    ける幅方向他端側の境目近傍にわたってスリットを設け
    たことを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 スリットをティース部の最狭部に設けた
    請求項1記載のモータ。
  3. 【請求項3】 スリットをティース部中心(幅方向)と
    ロータ回転中心とを結ぶ直線に直交する直線状としたこ
    とを特徴とする請求項1記載のモータ。
  4. 【請求項4】 スリットをティース部中心(幅方向)と
    ロータ回転中心とを結ぶ直線に対して、線対称としたこ
    とを特徴とする請求項3記載のモータ。
  5. 【請求項5】 スリット両端部に形成されたステータコ
    アの薄肉部の幅が、前記ステータコアを形成するステー
    タコアシートの板厚寸法以上であることを特徴とする請
    求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ。
  6. 【請求項6】 ティース部に設けたスリットの幅(ステ
    ータコア半径方向が、エアギャップ寸法以下である請求
    項1から請求項5のいずれか1項に記載のモータ。
  7. 【請求項7】 スリットの長手方向両端部が、ティース
    部の厚み方向に沿ってHの字型またはコの字型になるよ
    うに伸び、ティースの両端部とスリットの長手方向両端
    部との間にある薄肉部の長さが、スリット幅より大きく
    なるようにした請求項1から請求項3のいずれか1項に
    記載のモータ。
  8. 【請求項8】 スリット内部にゴムを充填した請求項1
    から請求項7のいずれか1項に記載のモータ。
  9. 【請求項9】 スリット内部に磁性体を含有するゴムを
    充填した請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の
    モータ。
  10. 【請求項10】 スリット内部に柔軟性を有するプラス
    チックを充填した請求項1から請求項7のいずれか1項
    に記載のモータ。
  11. 【請求項11】 スリット内部に磁性体を含有し、柔軟
    性を有するプラスチックを充填した請求項1から請求項
    7のいずれか1項に記載のモータ。
  12. 【請求項12】 ステータコアが、ヨーク部を主とする
    外コアと、ティース部を主とする内コアとから分割して
    なり、これらの外コアと内コアを組み合わせた際に、外
    コアと内コアの接合部にスリットを構成する請求項1か
    ら請求項11のいずれか1項に記載のモータ。
  13. 【請求項13】 内コア及び外コアの接合を構成するの
    に、カラマセ、レーザー溶着、またはリベットカシメな
    どでコアシート間を固着する手段を有した請求項12記
    載のモータ。
  14. 【請求項14】 内コアにおいて、隣接するティース先
    端部がティース内周部側で連結されていることを特徴と
    する請求項12記載のモータ。
  15. 【請求項15】 樹脂により隣接するティース先端部が
    ティース内周部側で連結されていることを特徴とする請
    求項14記載のモータ。
  16. 【請求項16】 内コアと巻線との絶縁が樹脂モールド
    により形成され、前記樹脂モールドにより各ティースが
    固定、位置決めされている請求項15記載のモータ。
  17. 【請求項17】 ステータコアのティース部にスリット
    を有する請求項1から請求項16のいずれか1項に記載
    のモータを組み込んだ圧縮機。
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