JP2002130438A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JP2002130438A
JP2002130438A JP2000329402A JP2000329402A JP2002130438A JP 2002130438 A JP2002130438 A JP 2002130438A JP 2000329402 A JP2000329402 A JP 2000329402A JP 2000329402 A JP2000329402 A JP 2000329402A JP 2002130438 A JP2002130438 A JP 2002130438A
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JP
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automatic transmission
clutch
hub
peripheral wall
bottom wall
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JP2000329402A
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English (en)
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Masahiro Hayabuchi
正宏 早渕
Masaaki Nishida
正明 西田
Satoru Kasuya
悟 糟谷
Takashi Morimoto
隆 森本
Hiroshi Kato
博 加藤
Masahiro Ida
将宏 井田
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動変速機の軸方向寸法及び径方向寸法を小さ
くすることができ、摩擦係合要素の潤滑を十分に行うこ
とができるようにする。 【解決手段】第1の摩擦係合要素と、第2の摩擦係合要
素と、回転自在に配設され、前記第1の摩擦係合要素を
係脱するための油圧サーボC−3を構成する油圧サーボ
ドラムと、第2の摩擦係合要素の摩擦部材67を支持す
るためのハブとを有する。そして、前記油圧サーボドラ
ムは、外周壁42、内周壁43及び底壁44を備える。
また、前記ハブは、前記底壁44の径方向における外周
壁42より内径の所定の位置に、少なくとも一部を軸方
向において前記内周壁43と重ねて形成される。この場
合、前記ハブは、少なくとも一部を軸方向において前記
内周壁43と重ねて形成されるので、自動変速機11の
軸方向寸法を小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両に使用される自動
変速機は、プラネタリギヤユニットを備えた変速装置を
有する。該変速装置は、クラッチ、ブレーキ等の複数の
摩擦係合要素を備え、各摩擦係合要素を所定の組合せで
係脱させることによって、前記プラネタリギヤユニット
のサンギヤ、リングギヤ、キャリヤ等の歯車要素から選
択的に回転を出力させ、複数の変速段を達成するように
なっている。
【0003】前記各摩擦係合要素は、油圧回路の油圧サ
ーボを作動させることによって係脱させられる。そし
て、該油圧サーボは、外周壁及び内周壁を有する油圧サ
ーボドラム、該油圧サーボドラム内に摺(しゅう)動自
在に嵌(は)め込まれた環状のピストン等を備え、前記
油圧サーボドラムとピストンとの間に形成されるアプラ
イ油室に対して油を給排することによってピストンを移
動させ、該ピストンと対向させて配設された摩擦係合要
素を係脱するようにしている。
【0004】また、油圧回路には各種のソレノイドバル
ブ、切換弁等が配設され、所定のソレノイドバルブのソ
レノイドをオン・オフさせると、所定の切換弁が切り換
えられ、該切換弁に接続された油圧サーボに対して油圧
が給排される。
【0005】なお、クラッチを係脱するための油圧サー
ボには、油圧サーボドラムとしてクラッチドラムが使用
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の自動変速機においては、前記クラッチドラムを自動
変速機ケースに対して選択的に固定するために、前記ク
ラッチドラムと自動変速機ケースとの間にブレーキを配
設する場合、又は、クラッチドラムを他の回転部材に対
して選択的に固定するため、前記クラッチドラムと他の
回転部材との間にクラッチを配設する場合に、クラッチ
ドラムとブレーキ又はクラッチのハブとが軸方向に沿っ
て配設されると、軸方向寸法が大きくなってしまう。
【0007】そこで、クラッチドラムの径方向外方に前
記ハブを配設することが考えられるが、その場合、自動
変速機の径方向寸法が大きくなってしまう。また、自動
変速機の径方向寸法が大きくなるのを避けようとする
と、クラッチドラムの径方向寸法を小さくしなければな
らず、クラッチの容量を確保するのが困難になってしま
う。しかも、クラッチドラムの径方向外方にブレーキハ
ブを配設すると、ブレーキ又はクラッチの摩擦係合要素
の潤滑を十分に行うことができなくなってしまう。
【0008】本発明は、前記従来の自動変速機の問題点
を解決して、軸方向寸法及び径方向寸法を小さくするこ
とができ、摩擦係合要素の潤滑を十分に行うことができ
る自動変速機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機においては、第1の摩擦係合要素と、第2の摩
擦係合要素と、回転自在に配設され、前記第1の摩擦係
合要素を係脱するための油圧サーボを構成する油圧サー
ボドラムと、第2の摩擦係合要素の摩擦部材を支持する
ためのハブとを有する。
【0010】そして、前記油圧サーボドラムは、軸方向
に延びる外周壁、軸方向に延びる内周壁、及び前記外周
壁と内周壁とを連結する底壁を備える。
【0011】また、前記ハブは、前記底壁の径方向にお
ける前記外周壁より内径の所定の位置に、少なくとも一
部を軸方向において前記内周壁と重ねて形成される。
【0012】本発明の他の自動変速機においては、さら
に、前記ハブ及び前記底壁の一部によって油溜(だ)め
が形成される。
【0013】本発明の更に他の自動変速機においては、
さらに、前記底壁の円周方向における複数の位置に、径
方向に延在させてリブが形成される。
【0014】本発明の更に他の自動変速機においては、
さらに、前記ハブを貫通させて貫通穴が形成される。
【0015】本発明の更に他の自動変速機においては、
さらに、前記貫通穴は、軸方向における複数の位置にお
いて、円周方向における複数の箇所に形成され、該複数
の位置のうちの底壁に近い位置における貫通穴の数が、
複数の位置のうちの底壁から離れた位置における貫通穴
の数より多くされる。
【0016】本発明の更に他の自動変速機においては、
さらに、油供給源から供給された油を底壁に向けて偏向
させる偏向手段が配設される。
【0017】本発明の更に他の自動変速機においては、
さらに、前記底壁の一部は、前記内周壁とほぼ平行に形
成された水平壁を備える。
【0018】そして、前記ハブと水平壁との間に油溜め
が形成される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の実施の形態における自動変
速機の要部断面図、図2は本発明の実施の形態における
自動変速機の概念図、図3は本発明の実施の形態におけ
る自動変速機の作動表を示す図である。
【0021】図において、11は自動変速機、12は図
示されないエンジンを駆動することによって発生させら
れた矢印A方向の回転を変速装置13に伝達するトルク
コンバータである。
【0022】そして、該トルクコンバータ12は、エン
ジンの回転が出力される出力軸14と連結されたポンプ
インペラ15、変速装置13に回転を入力するための入
力軸16と連結されたタービンランナ17、ワンウェイ
クラッチ18上に取り付けられたステータ19、所定の
条件が成立したときにロックして出力軸14と入力軸1
6との間を連結するロックアップクラッチ20、図示さ
れないダンパ装置等から成る。
【0023】前記変速装置13は、摩擦係合要素とし
て、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッ
チC3、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2を有す
る。また、前記変速装置13は、第1、第2のプラネタ
リギヤユニット25、26を有し、第1のプラネタリギ
ヤユニット25は、歯車要素として、サンギヤS1、該
サンギヤS1と同心状に配設されたリングギヤR1、前
記サンギヤS1及びリングギヤR1と噛(し)合させら
れるピニオンP1、並びに該ピニオンP1を回転自在に
支持するキャリヤCR1を備える。また、第2のプラネ
タリギヤユニット26は、歯車要素として、サンギヤS
2、S3、該サンギヤS2、S3と同心状に配設された
リングギヤR2、前記サンギヤS2及びリングギヤR2
と噛合させられるピニオンP2、前記サンギヤS3及び
ピニオンP2と噛合させられるピニオンP3、並びにピ
ニオンP2、P3を回転自在に支持するキャリヤCR2
を備える。なお、本実施の形態において、第3クラッチ
C3によって第1の摩擦係合要素が、第1ブレーキB1
によって第2の摩擦係合要素が構成される。
【0024】そして、前記サンギヤS1と自動変速機ケ
ース30とが連結され、リングギヤR1と入力軸16と
が連結され、かつ、キャリヤCR1とサンギヤS3とが
第1クラッチC1を介して連結され、さらに、キャリヤ
CR1とサンギヤS2とが第3クラッチC3を介して連
結される。
【0025】また、リングギヤR2と出力軸27とが連
結され、キャリヤCR2と自動変速機ケース30とが、
互いに並列に配設されたワンウェイクラッチF1及び第
2ブレーキB2を介して連結され、かつ、キャリヤCR
2と入力軸16とが第2クラッチC2を介して連結され
る。
【0026】前記ワンウェイクラッチF1は、1−2変
速時において、第1ブレーキB1が係合させられるのに
伴ってフリーになる。
【0027】前記構成の自動変速機11において、前記
入力軸16とサンギヤS2とが、第1のプラネタリギヤ
ユニット25、第3クラッチC3を介して連結され、サ
ンギヤS2と自動変速機ケース30とが第1ブレーキB
1を介して連結される。したがって、第3クラッチC3
を係合させることによって、第1のプラネタリギヤユニ
ット25において減速された回転がサンギヤS2に入力
され、第1ブレーキB1を係合させることによって、サ
ンギヤS2が停止させられる。また、第1クラッチC1
を係合させることによって、第1のプラネタリギヤユニ
ット25において減速させられた回転がサンギヤS3に
入力される。そして、入力軸16とキャリヤCR2とが
第2クラッチC2を介して連結され、第2クラッチC2
を係合させることによって、入力軸16から減速させら
れない回転がキャリヤCR2に入力される。また、出力
軸27とリングギヤR2とが連結され、該リングギヤR
2から回転が出力される。
【0028】次に、前記構成の自動変速機11の動作に
ついて説明する。
【0029】図3において、Pはパーキングレンジ、R
EVは後進レンジ、Nはニュートラルレンジ、1STは
前進レンジの1速、2NDは前進レンジの2速、3RD
は前進レンジの3速、4THは前進レンジの4速、5T
Hは前進レンジの5速、6THは前進レンジの6速を表
す。なお、前記各レンジは、シフトレバー等の選速手段
を操作することによって選択される。
【0030】また、○は第1クラッチC1、第2クラッ
チC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1及び第2
ブレーキB2について係合させられた状態を、ワンウェ
イクラッチF1についてロックされた状態を示す。そし
て、△はエンジンブレーキ時において第2ブレーキB2
が係合させられた状態を示す。
【0031】前進レンジの1速において、第1クラッチ
C1が係合させられると、入力軸16から第1のプラネ
タリギヤユニット25に入力され、該第1のプラネタリ
ギヤユニット25において減速させられた回転が、第1
クラッチC1を介してサンギヤS3に入力される。これ
に伴って、ワンウェイクラッチF1がロックされ、キャ
リヤCR2の回転が阻止され、その結果、リングギヤR
2から最大の減速比で減速させられた回転が出力軸27
に出力される。
【0032】また、前進レンジの2速において、第1ク
ラッチC1及び第1ブレーキB1を係合させると、入力
軸16から第1のプラネタリギヤユニット25に入力さ
れ、該第1のプラネタリギヤユニット25において減速
させられた回転が、第1クラッチC1を介してサンギヤ
S3に入力される。このとき、第1ブレーキB1の係合
に伴って、サンギヤS2が固定されるので、リングギヤ
R2から1速の減速比より小さい減速比で減速させられ
た回転が出力軸27に出力される。
【0033】また、前進レンジの3速において、第1ク
ラッチC1及び第3クラッチC3を係合させると、入力
軸16から第1のプラネタリギヤユニット25に入力さ
れ、該第1のプラネタリギヤユニット25において減速
させられた回転が、第1クラッチC1を介してサンギヤ
S3に入力されるとともに、第3クラッチC3を介して
サンギヤS2に入力され、第2のプラネタリギヤユニッ
ト26が直結状態になる。したがって、各サンギヤS
2、S3に入力される回転がそのままリングギヤR2に
伝達され、リングギヤR2から2速の減速比より小さい
減速比で減速させられた回転が出力軸27に出力され
る。
【0034】また、前進レンジの4速において、第1ク
ラッチC1及び第2クラッチC2を係合させると、入力
軸16から第1のプラネタリギヤユニット25に入力さ
れ、該第1のプラネタリギヤユニット25において減速
させられた回転が、第1クラッチC1を介してサンギヤ
S3に入力されるとともに、入力軸16から減速させら
れない回転が第2クラッチC2を介してキャリヤCR2
に入力される。したがって、サンギヤS3に入力された
回転、及びキャリヤCR2に入力された回転の中間の、
リングギヤR2から3速の減速比より小さい減速比で減
速させられた回転が出力軸27に出力される。
【0035】また、前進レンジの5速において、第2ク
ラッチC2及び第3クラッチC3を係合させると、入力
軸16から第1のプラネタリギヤユニット25に入力さ
れ、該第1のプラネタリギヤユニット25において減速
させられた回転が、第3クラッチC3を介してサンギヤ
S2に入力されるとともに、入力軸16から減速させら
れない回転が第2クラッチC2を介してキャリヤCR2
に入力される。その結果、リングギヤR2から入力軸1
6の回転に対してわずかに増速させられた回転が出力軸
27に出力される。
【0036】また、前進レンジの6速において、第2ク
ラッチC2及び第1ブレーキB1を係合させると、入力
軸16から減速させられない回転が第2クラッチC2を
介してキャリヤCR2に入力される。このとき、第1ブ
レーキB1の係合に伴って、サンギヤS2が固定される
ので、リングギヤR2から入力軸16の回転に対して更
に増速させられた回転が出力軸27に出力される。
【0037】また、後進レンジにおいて、第3クラッチ
C3及び第2ブレーキB2を係合させると、入力軸16
から第1のプラネタリギヤユニット25に入力され、該
第1のプラネタリギヤユニット25において減速させら
れた回転が、第3クラッチC3を介してサンギヤS2に
入力される。このとき、第2ブレーキB2の係合に伴っ
て、キャリヤCR2が固定されるので、リングギヤR2
から入力軸16の回転に対して逆転させられた回転が出
力軸27に出力される。
【0038】次に、自動変速機の要部について説明す
る。
【0039】図1において、37は変速装置13の軸方
向に延在させられ、自動変速機ケース30に固定された
スリーブ、38は図示されないオイルポンプのポンプカ
バーにおける筒状部であり、該筒状部38内に前記スリ
ーブ37が嵌(かん)入され、該スリーブ37内に入力
軸16が回転自在に配設される。また、前記スリーブ3
7の後端(図1における右端)の径方向外方に第1のプ
ラネタリギヤユニット25が配設され、スリーブ37の
後端とサンギヤS1とがスプライン係合させられる。
【0040】そして、前記第1のプラネタリギヤユニッ
ト25の更に径方向外方に第3クラッチC3が配設され
る。該第3クラッチC3は、外側薄板33及び内側薄板
34を交互に配設することによって形成された摩擦部材
35、並びに油圧サーボC−3を備える。
【0041】該油圧サーボC−3は、筒状部38に対し
てワッシャ55、56によって回転自在に支持された油
圧サーボドラムとしてのクラッチドラム36、該クラッ
チドラム36内に摺動自在に嵌め込まれた環状のピスト
ン45、該ピストン45内において前記クラッチドラム
36に係止させられたキャンセルプレート46、及び前
記ピストン45とキャンセルプレート46との間に配設
され、キャンセルプレート46をクラッチドラム36に
向けて付勢するスプリング47を備え、前記クラッチド
ラム36とピストン45との間にアプライ油室48が形
成される。
【0042】また、前記クラッチドラム36は、自動変
速機ケース30の内周面に沿って軸方向に延びる外周壁
42、筒状部38に沿って軸方向に延びる内周壁43、
及び前記外周壁42と内周壁43とを連結し、ほぼ径方
向に延びる底壁44を備える。該底壁44は、内周壁4
3の前端(図1における左端)から径方向に延びる垂直
壁部57、該垂直壁部57の外周縁部から斜め後方(図
1における右方)に向けて延びる第1の傾斜部としての
傾斜壁部58、該傾斜壁部58の外周縁部から径方向外
方に向けて延びる垂直壁部59、該垂直壁部59の外周
縁部から後方に向けて延びる水平壁部61、及び該水平
壁部61の後端から斜め後方に向けて延びる第2の傾斜
部としての傾斜壁部62から成る。そして、前記垂直壁
部57の内周縁部には、前方(図1における左方)に向
けて突出させて環状の突起部71が形成され、該突起部
71の径方向外方に、筒状部38の径大部72と隣接さ
せて、前記クラッチドラム36に加わるスラスト荷重を
受けるための樹脂製の環状ワッシャ41が配設される。
【0043】そして、油圧回路には各種のソレノイドバ
ルブ、切換弁等が配設され、所定の切換弁とアプライ油
室48とが、スリーブ37の外周面に形成された油路5
1、並びに筒状部38、ワッシャ55及び内周壁43を
貫通させて形成された油路52〜54を介して接続され
る。
【0044】したがって、所定のソレノイドバルブのソ
レノイドをオン・オフさせ、所定の切換弁を切り換える
と、前記アプライ油室48に対して油が給排され、ピス
トン45を軸方向に移動させ、該ピストン45と対向さ
せて配設された第3クラッチC3を係脱することができ
る。そのために、前記外側薄板33の外周縁とクラッチ
ドラム36の内周面とをスプライン係合させ、内側薄板
34の内周縁と前記キャリヤCR1の外周面とをスプラ
イン係合させることによって、外側薄板33及び内側薄
板34は軸方向に移動自在に配設される。また、前記ピ
ストン45の先端と外側薄板33とが対向させられる。
【0045】ところで、前記クラッチドラム36と自動
変速機ケース30との間に第1ブレーキB1が配設さ
れ、前進レンジの2速及び6速において第1ブレーキB
1を係合させることによって、前記クラッチドラム36
は自動変速機ケース30に対して固定される。そのため
に、底壁44の径方向における前記外周壁42より内径
の所定の位置、本実施の形態においては、前記傾斜壁部
62の下端の近傍に、クラッチドラム36と一体に、か
つ、前記傾斜壁部62の下端の近傍から前方に向けて突
出させて、ハブとしての環状のブレーキハブ63が形成
される。この場合、該ブレーキハブ63の径方向位置、
及びピストン45の先端の径方向位置がほぼ等しくされ
る。また、ブレーキハブ63の前端の軸方向位置と内周
壁43の前端の軸方向位置とが等しくされる。そして、
底壁44の前端面(図1における左端面)の円周方向に
おける複数の位置に、径方向に延在させて、かつ、傾斜
壁部58、垂直壁部59及び水平壁部61に沿ってリブ
74が形成される。また、ブレーキハブ63と、底壁4
4の一部、本実施の形態においては、水平壁部61との
間に環状の油溜め78が形成される。
【0046】前記第1ブレーキB1は、外側薄板65及
び内側薄板66を交互に配設することによって形成さ
れ、前記ブレーキハブ63によって支持される摩擦部材
67、並びに図示されない油圧サーボを備える。そし
て、前記外側薄板65の外周縁と自動変速機ケース30
の内周面とをスプライン係合させ、内側薄板66の内周
縁と前記ブレーキハブ63の外周面とをスプライン係合
させることによって、外側薄板65及び内側薄板66は
軸方向に移動自在に配設される。
【0047】ところで、前記第1ブレーキB1を潤滑す
るために、筒状部38の径小部73における径大部72
と隣接する部分に油溝68が形成され、該油溝68と油
路51とが図示されない油路によって接続される。した
がって、図示されない油供給源、例えば、所定の油圧調
整弁から油路51を介して供給された油は、油溝68を
通り、クラッチドラム36の回転に伴って、突起部71
及び環状ワッシャ41の前端面と径大部72の後端面
(図1における右端面)との間の隙(すき)間を通り、
環状ワッシャ41より径方向外方に供給される。続い
て、油は、案内板75によってクラッチドラム36側に
向けて案内され、直接径方向外方に流れ、ブレーキハブ
63の内周面に供給された後、ブレーキハブ63の軸方
向における複数の位置に形成された貫通穴76、77を
介してブレーキハブ63の外周面側に送られる。なお、
前記案内板75は環状ワッシャ41の前端面と径大部7
2の後端面との間に挟まれ、平坦(たん)部81、該平
坦部81の内周面の近傍において前方に向けて折り曲げ
られた係止片82、及び前記平坦部81の外周面から斜
め後方に向けて折り曲げられ、油を底壁44に向けて偏
向させる偏向手段としての偏向部83から成り、前記係
止片82と径大部72の上端部に形成された切欠84と
が係止させられ、案内板75の回止めが行われる。
【0048】この場合、前記偏向部83によってクラッ
チドラム36側に送られた油のうちの一部は、直接ブレ
ーキハブ63の内周面に到達し、残りはリブ74に沿っ
て径方向外方に流れ、油溜め78に供給される。そし
て、前記貫通穴76、77は軸方向における各位置にお
いて、円周方向における複数の箇所に形成され、該複数
の位置のうちの底壁44に近い位置における貫通穴77
の数が、複数の位置のうちの底壁44から離れた位置に
おける貫通穴76の数より多くされる。しかも、前記貫
通穴77は油溜め78に臨ませて配設される。したがっ
て、油は、ブレーキハブ63の内周面に均等に送られた
後、ブレーキハブ63の外周面に均等に送られるので、
第1ブレーキB1の潤滑を十分に行うことができる。
【0049】このように、クラッチドラム36とブレー
キハブ63とが、少なくとも一部、本実施の形態におい
ては、ほぼ全体を、互いに軸方向において重ねて(オー
バーラップさせて)配設されることになるので、自動変
速機11の軸方向寸法を小さくすることができる。ま
た、クラッチドラム36の径方向外方にブレーキハブ6
3を配設する必要がないので、自動変速機11の径方向
寸法を小さくすることができる。したがって、クラッチ
ドラム36の径方向寸法を十分に大きくすることができ
るので、ピストン45の径方向寸法を大きくすることが
でき、第3クラッチC3の容量を確保するのが容易にな
る。そして、外側薄板33及び内側薄板34の枚数をそ
の分少なくすることができるので、自動変速機11の軸
方向寸法を小さくすることができる。しかも、ブレーキ
ハブ63が傾斜壁部62の下端の近傍から突出させて形
成され、ブレーキハブ63の径方向内方において、底壁
44とブレーキハブ63との間に空間が形成され、油が
ブレーキハブ63に供給されるのを遮るものがない。し
たがって、第1ブレーキB1の潤滑を十分に行うことが
できる。
【0050】本実施の形態においては、クラッチドラム
36にハブとしてのブレーキハブ63が形成されるよう
になっているが、クラッチドラムを他の回転部材に対し
て選択的に固定するため、前記クラッチドラムと他の回
転部材との間にクラッチを配設する場合には、クラッチ
ドラムにハブとしてのクラッチハブを形成することもで
きる。
【0051】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、自動変速機においては、第1の摩擦係合要素と、
第2の摩擦係合要素と、回転自在に配設され、前記第1
の摩擦係合要素を係脱するための油圧サーボを構成する
油圧サーボドラムと、第2の摩擦係合要素の摩擦部材を
支持するためのハブとを有する。
【0053】そして、前記油圧サーボドラムは、軸方向
に延びる外周壁、軸方向に延びる内周壁、及び前記外周
壁と内周壁とを連結する底壁を備える。
【0054】また、前記ハブは、前記底壁の径方向にお
ける前記外周壁より内径の所定の位置に、少なくとも一
部を軸方向において前記内周壁と重ねて形成される。
【0055】この場合、前記ハブは、前記底壁の径方向
における前記外周壁より内径の所定の位置に、少なくと
も一部を軸方向において前記内周壁と重ねて形成される
ので、自動変速機の軸方向寸法を小さくすることができ
る。また、油圧サーボドラムの径方向外方にハブを配設
する必要がないので、自動変速機の径方向寸法を小さく
することができる。
【0056】したがって、油圧サーボドラムの径方向寸
法を十分に大きくすることができるので、ピストンの径
方向寸法を大きくすることができ、摩擦係合要素の容量
を確保するのが容易になる。そして、摩擦部材を構成す
る外側薄板及び内側薄板の枚数をその分少なくすること
ができるので、自動変速機の軸方向寸法を小さくするこ
とができる。しかも、ハブが所定の位置において底壁か
ら突出させて形成され、ハブによって油溜めが形成され
るので、第2の摩擦係合要素の潤滑を十分に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自動変速機の要部
断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における自動変速機の概念
図である。
【図3】本発明の実施の形態における自動変速機の作動
表を示す図である。
【符号の説明】
11 自動変速機 36 クラッチドラム 42 外周壁 43 内周壁 44 底壁 63 ブレーキハブ 67 摩擦部材 74 リブ 76、77 貫通穴 78 油溜め 83 偏向部 B1 第1ブレーキ C3 第3クラッチ C−3 油圧サーボ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月2日(2000.11.
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糟谷 悟 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 森本 隆 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 加藤 博 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 井田 将宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J063 AA02 AB31 AC04 BA03 BB41 CB36 CD41 3J067 AA01 AC12 AC53 EA03 FB33 FB83 GA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の摩擦係合要素と、第2の摩擦係合
    要素と、回転自在に配設され、前記第1の摩擦係合要素
    を係脱するための油圧サーボを構成する油圧サーボドラ
    ムと、第2の摩擦係合要素の摩擦部材を支持するための
    ハブとを有するとともに、前記油圧サーボドラムは、軸
    方向に延びる外周壁、軸方向に延びる内周壁、及び前記
    外周壁と内周壁とを連結する底壁を備え、前記ハブは、
    前記底壁の径方向における前記外周壁より内径の所定の
    位置に、少なくとも一部を軸方向において前記内周壁と
    重ねて形成されることを特徴とする自動変速機。
  2. 【請求項2】 前記ハブ及び前記底壁の一部によって油
    溜めが形成される請求項1に記載の自動変速機。
  3. 【請求項3】 前記底壁の円周方向における複数の位置
    に、径方向に延在させてリブが形成される請求項1に記
    載の自動変速機。
  4. 【請求項4】 前記ハブを貫通させて貫通穴が形成され
    る請求項1に記載の自動変速機。
  5. 【請求項5】 前記貫通穴は、軸方向における複数の位
    置において、円周方向における複数の箇所に形成され、
    該複数の位置のうちの底壁に近い位置における貫通穴の
    数が、複数の位置のうちの底壁から離れた位置における
    貫通穴の数より多くされる請求項4に記載の自動変速
    機。
  6. 【請求項6】 油供給源から供給された油を底壁に向け
    て偏向させる偏向手段が配設される請求項1に記載の自
    動変速機。
  7. 【請求項7】 前記底壁の一部は、前記内周壁とほぼ平
    行に形成された水平壁を備え、前記ハブと水平壁との間
    に油溜めが形成される請求項2に記載の自動変速機。
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