JP2002126391A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機

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JP2002126391A
JP2002126391A JP2000324935A JP2000324935A JP2002126391A JP 2002126391 A JP2002126391 A JP 2002126391A JP 2000324935 A JP2000324935 A JP 2000324935A JP 2000324935 A JP2000324935 A JP 2000324935A JP 2002126391 A JP2002126391 A JP 2002126391A
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Japan
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drum
outer tub
washing machine
type washing
housing
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JP2000324935A
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English (en)
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Hiroshi Yamamoto
宏 山本
Takao Kinouchi
隆生 紀之内
Yasuhiko Yokoi
康彦 横井
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗濯機の筐体1の幅は大きくせず、洗濯容量を
大きくしたドラム式洗濯機が望まれていた。 【解決手段】外槽2と筐体1との間のクリアランスを小
さくしても問題のない構造とする。具体的には、外槽2
の左右両側と筐体1の左右内側面との間を連結部材50
で連結する。連結部材50は、外槽2が左右方向へ振動
するのは制限するが、外槽2が上下方向に振動するのは
許容する構成にする。 【効果】脱水時等にドラム3が高速回転することにより
外槽2は振動するが、その振動方向が上下方向に制限さ
れる。このため、ドラム2と筐体1との幅方向のクリア
ランスを小さくでき、外槽2およびドラム3の容量を増
大できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、洗濯,脱水のた
めに回転するドラムを有するドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のドラム式洗濯機は、筐体と、筐体
内で振動可能に保持された外槽と、外槽内に回転自在に
設けられたドラムとを有している。そして、ドラム内に
洗濯物が収容され、洗濯,脱水のためにドラムが回転さ
れると、外槽が振動する。特に、脱水時にはドラムが高
速回転するので、その回転に伴って外槽が比較的大きく
振動する。
【0003】そのため、従来より、外槽の振動を軽減し
たり、外槽の振動が筐体に伝わりにくいように種々の工
夫がされている。たとえば、外槽はばねを介して筐体に
取り付けられ、あるいはダンパを介して筐体に取り付け
られている。このため、外槽は筐体内で振動するが、そ
の振動はばねやダンパ等によって吸収され、筐体まで振
動が伝わりにくいという構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の構
成では、脱水時に生じる外槽の振動が筐体に伝わるのを
軽減でき、筐体が振動する等の不具合はないが、振動す
る外槽が筐体とぶつからないように、外槽と筐体との間
のクリアランス(隙間)を大きく保っておく必要があ
る。このため、筐体の外形が大きくなる。
【0005】一方、家庭用のドラム式洗濯機は、通常、
その幅(筐体の幅)は600mm程度が主流であり、そ
れよりも幅の広いものは一般家庭における設置スペース
との関係上好ましくない。他方、洗濯機の洗濯容量は大
きなものが望まれており、洗濯容量を大きくするために
外槽およびドラムの直径は大きなものを採用するのが望
ましい。
【0006】しかしながら、直径の大きな外槽を寸法の
決まった筐体内に収めると、外槽と筐体とのクリアラン
スが小さくなり、外槽が振動すると筐体にぶつかってし
まう。この発明は、かかる背景のもとでなされたもの
で、筐体の幅を大きくすることなく、筐体内に直径の大
きな外槽およびドラムを収めることができ、洗濯容量の
大きなドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
【0007】またこの発明は、外槽の左右方向への振動
を抑制し、外槽と筐体との左右方向のクリアランスを小
さくしたドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
さらにこの発明は、洗濯物の偏在により生じる偏心荷重
に起因する振動や騒音の発生を低減したドラム式洗濯機
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1記載の発明は、筐体と、筐体内で振動可能に保持され
た外槽と、外槽内で回転自在に支持されており、洗濯物
を収容して洗濯,脱水のために回転されるドラムとを有
するドラム式洗濯機において、外槽が予め定める方向に
は振動できないように、振動を制限する方向における外
槽と筐体との間を連結部材で連結したことを特徴とする
ドラム式洗濯機である。
【0009】請求項2記載の発明は、前記連結部材は、
振動制限方向と交差方向への外槽の揺れは許容するが、
振動制限方向への揺れは阻止する部材であることを特徴
とする請求項1記載のドラム式洗濯機である。請求項3
記載の発明は、前記連結部材は、軸回りに外槽を振動可
能に支持する支軸を含むことを特徴とする請求項2記載
のドラム式洗濯機である。
【0010】請求項4記載の発明は、前記外槽は、振動
制限方向と交差方向において、筐体と弾性部材により連
結されて保持されていることを特徴とする請求項1〜3
のいずれかに記載のドラム式洗濯機である。請求項5記
載の発明は、前記ドラムは、その前方に洗濯物の出し入
れのための開口を有し、ドラムの前方が斜め上方へ向く
ように回転軸が水平方向に対して30度以下の範囲で傾
けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
に記載のドラム式洗濯機である。
【0011】請求項6記載の発明は、前記ドラムの後方
には、回転軸を中心とする円周上に等間隔で配置された
複数の貯水槽が備えられ、各貯水槽は、回転中心に向か
って開いた開口を有し、ドラムが所定速度以上で回転し
ているときには、その回転により生じる遠心力で水を溜
めておくことができ、ドラムの回転速度が所定速度未満
では、回転位置の変化に伴い溜まった水がこぼれ落ちる
ように構成されていることを特徴とする請求項1〜5の
いずれかに記載のドラム式洗濯機である。
【0012】請求項1の構成によれば、外槽は、振動を
制限する方向において、筐体との間が連結部材で連結さ
れている。このため、外槽は、振動を制限する方向(予
め定める方向)には自由に振動することができない。筐
体内において、外槽が筐体の幅方向に振動しないよう
に、外槽の振動を制限する場合には、外槽の左右両側面
と、筐体の左右内側壁との間を連結部材で連結する。こ
の場合、外槽は、振動を制限する方向である左右方向に
は振動できないが、外槽は上下方向には振動することが
できる。それゆえドラムの回転に伴う外槽の振動は、外
槽の上下方向の振動として現れ、左右方向には連結部材
で振動が制限され、ほとんど振動しない。
【0013】請求項1の構成をより効果的にするために
は、連結部材を、請求項2で特定したような構成にすれ
ばよい。すなわち、連結部材を、振動制限方向と交差方
向への外槽の揺れ(たとえば上下方向への揺れ)は許容
するが、振動制限方向への揺れ(たとえば左右方向への
揺れ)は阻止する部材で構成すればよい。かかる部材
は、具体的には、請求項3で特定したように、軸回りに
外槽を振動可能に支持する支軸によって実現することが
できる。また、連結部材は、円柱状や角柱状等の振動制
限方向(左右方向)へ長手の硬質ゴム等で構成すること
もできる。あるいは、板ばねやねじりコイルばね等のね
じり弾性を有する部材で構成することもできる。
【0014】請求項4記載のように、外槽は、振動制限
方向と交差方向において、筐体と弾性部材により連結さ
れて保持されている。それゆえ振動制限方向と交差方向
へは振動することができ、外槽の振動は弾性部材により
吸収または減衰される。その結果、外槽の振動が筐体に
まで伝搬することはない。一般に、ドラム式洗濯機は、
外形寸法のうちの幅(筐体の幅)は、家庭用のものの場
合、通常、600mm程度が一般的である。しかし、筐
体の高さに関しては各メーカでまちまちであり、高さは
縦型の洗濯機に比べて低い。つまり、ドラム式洗濯機を
設計する場合、筐体の幅は設置スペースとの関係で、上
述のように約600mm程度という制限を受けるが、そ
の高さについては特段の制限はない。このため、円筒状
の外槽およびドラムを筐体内に収める場合、左右方向の
クリアランスは小さくするように工夫しなければならな
いが、上下方向に関しては空間的な余裕がある。
【0015】そこでこの発明では、外槽と筐体との左右
方向(外槽の振動を制限する方向)におけるクリアラン
スを小さくしても不具合が生じないように、左右方向
(振動を制限する方向)において、外槽と筐体との間を
連結部材で連結した。その結果、脱水時等に振動する外
槽は、その左右方向への振動が制限されるため、左右方
向への振動は連結部材により上下方向への振動に変換さ
れることになり、外槽は主として上下方向へだけ振動す
るような構成を実現できた。そして、外槽の上下方向へ
の振動は、ダンパやばね等の弾性部材により減衰または
吸収することが可能である。
【0016】さらにこの発明では、筐体内への外槽の取
り付け構造において、上下方向への空間的な余裕がある
ことに着目し、請求項5記載のように、ドラム(換言す
れば外槽)の回転軸が斜め上方へ向くように傾けた。こ
の構成により、ドラムへの洗濯物の出し入れがしやすく
なるという効果がある。ドラムおよび外槽の傾きを、水
平方向に対して30度以下に制限したのは、洗濯性能の
劣化を考慮したためである。すなわち、ドラムを傾け過
ぎると、洗濯物はドラム内で回転軸方向に前方または後
方へ偏り、洗濯物を十分に撹拌できずに、洗浄性能が劣
化するおそれがある。しかし、ドラムの傾きを30度以
下の範囲にすれば、洗濯物はドラムの回転軸方向にほぼ
均等に分布し、洗浄性能が劣化することはない。
【0017】さらに請求項6記載のように、ドラムの後
方に複数の貯水槽を設けるのが望ましい。複数の貯水槽
は、ドラム内で、ドラム回転方向に洗濯物が偏在するこ
とにより生じる偏心荷重を打ち消すために必要なもので
ある。ドラム内で、ドラム回転方向に洗濯物が偏ると、
洗濯物が偏った位置に偏心荷重が生じる。この偏心荷重
を打ち消すには、複数の貯水槽に水を溜め、偏心荷重が
存在する角度位置の貯水槽から水をこぼすようにすれば
よい。貯水槽は、ドラムが所定速度以上で回転している
ときには、その遠心力で水を溜めておくことができ、ド
ラムの回転速度を所定速度未満にすると、溜まった水が
重力でこぼれ落ちる仕組みになっている。従って、ドラ
ムを所定速度で回転させながら、すべての貯水槽に水を
溜め、偏心荷重を打ち消す角度位置の貯水槽から水をこ
ぼすために、所定のタイミングでドラムを短時間減速す
る。これにより、残りの貯水槽に溜まった水を用いて、
偏心荷重を打ち消すことができる。
【0018】請求項6の構成では、外槽は振動制限方向
と交差方向(たとえば上下方向)へ揺れるが、脱水時に
おいて、外槽のこの揺れがより少なくなるようにカウン
タバランスをとることができる。つまり偏心荷重に起因
する外槽の揺れを、貯水槽の水により偏心荷重を相殺す
ることにより打ち消すことができる。この発明は、以上
のような構成によって、外槽を予め定める方向(たとえ
ば左右方向)には振動できないようにしたので、筐体の
幅を所定寸法に保ちながら、外槽およびドラムの直径を
大きくすることができ、洗濯容量の大きなドラム式洗濯
機を提供することができる。またこの発明のドラム式洗
濯機は、ドラムへの洗濯物の出し入れをしやすくしたの
で、使い勝手が良い。さらにこの発明のドラム式洗濯機
は、貯水槽を利用したカウンタバランス構造が採用され
ているから、振動や騒音の少ないドラム式洗濯機とする
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下には、図面を参照して、この
発明の一実施形態について具体的に説明をする。図1
は、この発明の一実施形態にかかるドラム式洗濯機の全
体構成を示す縦断面側面図である。筐体1の内部には円
筒状の外槽2が配置され、外槽2内部には洗濯物を収容
するための円筒状のドラム(内槽)3が、外槽2に対し
てほぼ同心円状に収容されている。ドラム3の後方には
回転軸4が連結されている。回転軸4は外槽2の後方へ
突出しており、外槽2に対して軸受5によって取り付け
られている。そして回転軸4の後端部はDD(ダイレク
トドライブ)モータ6に連結されている。よってドラム
3は、洗濯,脱水時に、DDモータ6により回転軸4を
中心に回転される。
【0020】ドラム3の前方には洗濯物の出し入れのた
めの開口7が形成されており、外槽2および筐体1の前
面にも同様に開口が形成されている。そしてそれら開口
には開閉可能な蓋8が設けられている。この実施形態で
は、回転軸4が傾けられている。具体的には、回転軸4
は水平方向に対して30度以下の範囲で傾けられてい
る。好ましくは水平方向に対して10〜20度の範囲、
さらに好ましくは約15度の傾きにされている。その結
果、回転軸4に軸支されたドラム3は、水平方向に対し
て30度以下の範囲で傾いた状態で回転される。この場
合において、ドラム3前方の開口7は、斜め上方を向く
ようにドラム3が傾斜されている。よって、傾斜したド
ラム3に対して、斜め上方を向いた開口7から洗濯物を
出し入れしやすいという効果がある。
【0021】ドラム3の傾きを30度以下の範囲とした
理由は、ドラム3に収容された洗濯物が回転軸方向に前
方または後方へ、すなわちドラム3内で前後に偏るのを
防止するためである。発明者等の実験によれば、図1に
おいて、ドラム3を傾けすぎた場合は、洗濯物はドラム
3内で後方(図において右寄り)に偏る。その結果、洗
濯物にドラム3を回転させても、洗濯物を十分に撹拌で
きず、洗浄性能が劣化するおそれがあることがわかっ
た。しかし、ドラム3の傾きを30度以下の範囲にした
場合は、回転軸方向に洗濯物はほとんど偏らず、洗浄性
能が劣化することがないことがわかった。
【0022】そこでこの実施形態では、ドラム3への洗
濯物の出し入れを容易にし、しかも洗浄性能が劣化しな
いようにすべく、ドラム3を約15度傾けた配置構成を
採用した。ドラム3の周壁9には、洗濯物を持ち上げる
ためのバッフル(図示せず)が適宜の位置に突設されて
おり、また、ドラム3の周壁9には多数の通水孔(図示
せず)が穿孔されている。洗濯やすすぎ時には、外槽2
内に溜められた水は通水孔を通ってドラム3内に流入す
る。また脱水時には、ドラム3が高速回転することによ
って、ドラム3内の洗濯物から絞り出される水は通水孔
を通って外槽2側へ飛散する。
【0023】ドラム3の後方は後壁10で閉じられてお
り、後壁10の後方に貯水槽11が配置されている。つ
まり、貯水槽11は、ドラム3の後壁10と外槽2との
間に、ドラム3の後壁10と一体に回転するように備え
られている。この貯水槽11は、後述するカウンタバラ
ンスを行うためのもので、その具体的な構成や作用につ
いては後述する。なお、貯水槽11は、ドラム3の外側
(後壁10の後ろ側)に設けるのに代え、ドラム3内
(後壁10の前側)に設けてもよい。
【0024】筐体の後面には、外部水道設備等に接続可
能な給水口12が設けられている。給水口12には、筐
体1の内部に備えられた給水管13の一端が連結され
て、給水管13の他端は外槽2内に進入し、注水口14
として、最下方に回転してくる貯水槽11に対向してい
る。ここで、注水口14は、回転軸4の下方に備えられ
ている。よって、注水口14から水が注がれても、その
水は回転軸4に当たらず、良好に貯水槽1へ供給され
る。また注水口14から注がれる水は、貯水槽11から
こぼれ出ると外槽2内に溜められ、洗濯,すすぎに利用
される。
【0025】給水管13の途中部には、注水口14へと
水が流れるのを許可したり、止めたりするための給水バ
ルブ15が介在されている。外槽2には、また、排水管
16の一端が連結されており、排水管16の他端は筐体
1の後面に配置された排水口17に接続されている。そ
して排水管16の途中部には排水バルブ18が介在され
ている。より具体的に説明すると、外槽2の最も低い位
置(図1では外槽2の後端付近の下方中央部)に排水孔
が形成され、そこに排水管16の一端が接続されてい
る。よって排水バルブ18が閉じられた状態では、外槽
2内に洗濯やすすぎのための水を溜めることができ、排
水バルブ18が開けられると、外槽2内の水は、すべ
て、排水管16を通って排水口17から外部へ排水され
る。
【0026】なお、排水管16の途中に排水ポンプを設
けて強制排水するようにしてもよい。筐体1内には、さ
らに、外槽2を支持するための一対のダンパ19および
一対のコイルばね20が備えられている。一対のダンパ
19は外槽2の後方寄りの下方を支持しており、外槽2
と筐体1の内底面との間を連結している。ダンパ19は
外槽2が振動した場合に、その振動を吸収し得る状態
で、外槽2を支持している。
【0027】一対のコイルばね20は、外槽2の上方前
寄りを支持しており、外槽2と筐体1の天面との間を連
結している。外槽2は上記ダンパ19およびコイルばね
20によって、筐体1内で揺れ得る状態で支持されてい
る。外槽2のたとえば上部前方には、加速度センサ29
が取り付けられている。加速度センサ29は、外槽2の
上下方向および左右方向(紙面に垂直な方向)の加速度
を検知するためのものである。加速度センサ29の検知
結果に基づいて、ドラム3内に収容された洗濯物の偏在
等に起因するドラム3全体の偏心荷重の大きさおよび位
置を求めることができる。
【0028】図2は、この発明の一実施形態にかかるド
ラム式洗濯機における外槽2の保持構造を説明するため
の図解的な斜視図であり、図3は図解的な正面図であ
る。図2では筐体1は省略されている。図2および図3
を参照して、外槽2の左右両側には、連結部材として機
能する支軸50が突設されている。支軸50は、外槽2
の左右両側と筐体1の左右内側壁との間を連結する。
【0029】一対の支軸50は、外槽2の上下方向ほぼ
中央部で、外槽2の前後方向ほぼ中央部に配置されたも
のを示しているが、支軸50の位置は、ダンパ19の取
り付け位置や性能およびコイルばね20の取り付け位置
やばね定数等に応じて、適当な位置が選ばれる。ドラム
3の回転により外槽2は振動する。特に、脱水時には、
ドラム3が高速回転するため、外槽2も大きく振動しよ
うとする。ところが、外槽2と筐体1との左右方向(筐
体1の幅方向)のクリアランスは、前述したように、大
きくとることができない。そこで、外槽2の左右方向へ
の振動を制限するために、支軸50が設けられている。
支軸50は、図3に示すように、外槽2と筐体1との間
を連結している。
【0030】支軸50は、その軸回りに外槽2を振動可
能に支持している。よって外槽2は左右方向への振動は
制限されるが、上下方向への振動は可能である。つま
り、支軸50により、ドラム3の回転に伴って振動する
外槽2は、その振動方向が上下方向だけになるように制
限されている。そして外槽2の上下方向への振動は、一
対のダンパ19および一対のコイルばね20によって吸
収され、減衰される。
【0031】図4は、図3におけるB−B切断面部分断
面図である。支軸50の一端は外槽2に固着されてお
り、他端側は筐体1に設けられた受け部51で受け止め
られている。よって支軸50を中心に外槽2は上下方向
に振動自在である。なお、支軸50の他端側端面と筐体
1との間に隙間が生じて外槽2が左右方向へがたつかな
いように、ボルト52により外槽2の左右方向へのがた
つきが阻止されている。
【0032】外槽2と筐体1との間を連結する部材は、
上述の支軸50に代えて、種々の部材を用いることが可
能である。たとえば、外槽2と筐体1の内側壁との間
を、円柱状や角柱状等の硬質ゴムで連結してもよい。こ
の場合も、硬質ゴムはその軸方向にはほとんど伸縮しな
いが、その軸方向を中心に外槽2を振動可能に保持す
る。
【0033】連結部材は、また、外槽2の上下振動方向
にねじれ可能な板ばねによっても実現できる。あるいは
ねじりコイルばねによっても実現できる。要は、連結部
材は、外槽2の振動方向(上下方向)への揺れは許容す
るが、外槽2の左右方向(振動制限方向)への揺れは阻
止するような部材であれば、その材質や構成は制限を受
けるものではない。
【0034】図5は、外槽2の支持構造の他の例を示す
図解的な斜視図である。図5に示すように、外槽2は、
その後部下方および後部上方が、それぞれ、ダンパおよ
びコイルばねで支持された構成でもよい。この場合にお
いて、連結部材50(支軸等)は外槽2の前方側に設け
る。このような構成でも、外槽2は、連結部材50を中
心に後方部が上下方向へ振動し、左右方向へは振動しな
い構成となる。
【0035】以上説明した外槽2に対する連結部材5
0、ダンパ19およびコイルばね20の接続位置は一例
にすぎず、ダンパ19やコイルばね20の性能、連結部
材50の種類等によってそれらの取り付け位置は適宜変
更すればよい。また、ダンパ19とコイルばね20とを
必ず採用しなければならないわけではなく、所定数のダ
ンパだけによって外槽2を振動可能に支持してもよい
し、所定数のばねだけによって外槽2を振動可能に支持
してもよい。
【0036】この実施形態では外槽2の振動を左右方向
に制限する場合を例にとって説明したが、外槽2の振動
を制限する方向に、外槽2と筐体1との間を連結部材で
連結するものであればよい。図6は、図1中のA−A切
断面断面図である。また、図7は、1つの貯水槽11の
外観斜視図である。
【0037】ドラム3の後壁10の後方には、環状の容
器24が備えられている。この容器24は、図6に示す
ように、回転軸4を中心とする円周上に等間隔で配置さ
れた複数の貯水槽11,11…を有している。図6およ
び図7を参照して、環状の容器24は、所定間隔で平行
に配置された一対の環状板21,22と、一対の環状板
21,22の外周面を塞ぐ周面板23とにより構成され
ている。そしてその環状の容器24内には、容器を半径
方向に等間隔で複数の貯水槽11に区画する区画板25
が備えられている。この実施形態では、環状の容器24
は16枚の区画板25によって16個の貯水槽に区分さ
れている。
【0038】各貯水槽11は、回転中心に向かって開い
た開口26を有する。そして各貯水槽11の開口26に
は、それぞれ、開口の約1/2〜2/3を覆う仕切り板
27が設けられている。仕切り板27は、ドラム3の回
転に伴って回転する貯水槽11の回転方向進行側から開
口29を覆っている。かかる仕切り板27の存在によ
り、不所望の貯水槽11から水がこぼれるのを防止する
ことができる。
【0039】さらに、仕切り板27は、開口26から槽
内へと水を導くことができるように、開口26へ臨む端
縁28方向へ下り傾斜が付けられている。1つの貯水槽
11の寸法の一例を示すと、開口16は125mmのR
(円弧状)をし、その外周面は275mmのR(円弧
状)をし、その厚み(環状板21,22の間隔)は25
mmである。
【0040】複数の貯水槽11は、上述したように一対
の環状板21,22、周面板23および区画板25によ
って構成してもよいが、ドラム3への取り付け易さを考
慮すると、たとえば4つのパーツの集合体としてもよ
い。より具体的には、図6において、90度単位で環状
の容器24を四等分し、それら4つの環状容器のパーツ
が合わさって16個の貯水槽配列が構成されるような構
成にするのが好ましい。
【0041】なお貯水槽11は、上述した実施形態に限
定されるものではなく、貯水槽が1個ずつ独立した構成
であっても構わない。また貯水槽11の数は16個に限
らず、他の数であっても構わない。次に、図8を参照し
て、カウンタバランスについて説明をする。カウンタバ
ランスとは、洗濯物により生じるドラム3の偏心荷重
を、貯水槽11に溜める水を利用して相殺することであ
る。
【0042】カウンタバランスでは、まず、複数の貯水
槽11のすべてに水を満たした状態にする。各貯水槽1
1は、ドラム3が所定速度以上、この実施形態では10
0rpm以上で回転しているときには、その回転により
生じる遠心力で水を溜めておくことができる。そこでド
ラム3を100rpmで回転させながらすべての貯水槽
11に水を溜める(図8(a)参照)。
【0043】次いで、ドラム3内に収容された洗濯物の
偏りにより生じている偏心荷重を打ち消すように、貯水
槽11に溜まった水を選択的にこぼす。貯水槽11の水
は、ドラム3の回転速度が所定速度未満ではこぼれ落ち
る。そこでこの実施形態では、ドラム3の回転数を所定
のタイミングで瞬間的に45rpmに減少させ、再びド
ラム3の回転数を100rpmに戻すという処理を行
う。減速タイミングは、偏心荷重の存在する角度位置の
貯水槽、図8の場合、貯水槽11a,11b,11c,
11dから水がこぼれ落ちるタイミングである(図8
(b)参照)。
【0044】なお、各貯水槽11の入口26には、前述
したように仕切り板27が設けられているから、不所望
の貯水槽、たとえば貯水槽11e等から、減速時に水が
こぼれ落ちるという不具合はない。上述の処理を1回〜
数回行うことにより、図8(c)に示すようなカウンタ
バランス調整がされた状態、つまり洗濯物の偏心荷重が
貯水槽11の水の荷重で相殺された状態を実現できる。
【0045】よってカウンタバランス調整後には、ドラ
ム3全体としてみると、ほとんど偏荷重がないから、脱
水時にドラム3が高速回転しても、それに起因する外槽
2の揺れは少ない。つまり外槽2は上下方向には振動可
能であるが、カウンタバランス調整により、外槽2の上
下方向の振動も十分に抑えられ、振動および騒音の少な
いドラム式洗濯機を実現できる。
【0046】この発明は、以上の実施形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲
内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるドラム式洗濯機
の全体構成を示す図解的な縦断面側面図である。
【図2】外槽の支持構造を説明するための図解的な斜視
図である。
【図3】外槽の支持構造を説明するための図解的な正面
図である。
【図4】図3のB−B切断面部分断面である。
【図5】外槽の支持構造の他の例を示す図解的な斜視図
である。
【図6】図1中のA−A切断面断面図である。
【図7】1つの貯水槽の外観斜視図である。
【図8】ドラム回転時の貯水槽の状態を示す模式図(カ
ウンタバランスの調整の仕方を説明する図)である。
【符号の説明】
1 筐体 2 外槽 3 ドラム 4 回転軸 7 開口 11 貯水槽 19 ダンパ 20 コイルばね 50 支軸(連結部材) 51 受け部 52 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 康彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA25 BA04 BB02 CA02 CB06 DC04 DC07 DC08 DD01 DD04 DD05 FA14 FA36 MA01 MA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体と、筐体内で振動可能に保持された外
    槽と、外槽内で回転自在に支持されており、洗濯物を収
    容して洗濯,脱水のために回転されるドラムとを有する
    ドラム式洗濯機において、 外槽が予め定める方向には振動できないように、振動を
    制限する方向における外槽と筐体との間を連結部材で連
    結したことを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】前記連結部材は、振動制限方向と交差方向
    への外槽の揺れは許容するが、振動制限方向への揺れは
    阻止する部材であることを特徴とする請求項1記載のド
    ラム式洗濯機。
  3. 【請求項3】前記連結部材は、軸回りに外槽を振動可能
    に支持する支軸を含むことを特徴とする請求項2記載の
    ドラム式洗濯機。
  4. 【請求項4】前記外槽は、振動制限方向と交差方向にお
    いて、筐体と弾性部材により連結されて保持されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のドラ
    ム式洗濯機。
  5. 【請求項5】前記ドラムは、その前方に洗濯物の出し入
    れのための開口を有し、ドラムの前方が斜め上方へ向く
    ように回転軸が水平方向に対して30度以下の範囲で傾
    けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載のドラム式洗濯機。
  6. 【請求項6】前記ドラムの後方には、回転軸を中心とす
    る円周上に等間隔で配置された複数の貯水槽が備えら
    れ、 各貯水槽は、回転中心に向かって開いた開口を有し、ド
    ラムが所定速度以上で回転しているときには、その回転
    により生じる遠心力で水を溜めておくことができ、ドラ
    ムの回転速度が所定速度未満では、回転位置の変化に伴
    い溜まった水がこぼれ落ちるように構成されていること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のドラム式
    洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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