JP2002122757A - 一芯双方向光通信のための方法および装置 - Google Patents

一芯双方向光通信のための方法および装置

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JP2002122757A
JP2002122757A JP2000315252A JP2000315252A JP2002122757A JP 2002122757 A JP2002122757 A JP 2002122757A JP 2000315252 A JP2000315252 A JP 2000315252A JP 2000315252 A JP2000315252 A JP 2000315252A JP 2002122757 A JP2002122757 A JP 2002122757A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビームスプリッタを省略して一芯双方向通信
の低コスト化を図るとともに、送受信光の光ファイバへ
の光結合効率を高める。 【解決手段】 一本の光ファイバの両端近傍にそれぞ
れ、送信部30および受信部40を配置して行なう一芯双方
向光通信において、光ファイバ2の一端における送受信
のいずれか一方を光ファイバ端面を介して、他方を光フ
ァイバの周面に設けた反射面を有する切欠部20を介して
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一本の光ファイバ
を用いて双方向に光信号を送受信する一芯双方向通信の
ための方法および装置に関する。さらに詳しくは、プラ
スチック光ファイバ等のマルチモード光ファイバを伝送
媒体として、家庭内通信や電子機器間通信、LAN(L
ocal Area Network)等に使用する一
芯双方向光通信のための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一芯双方向光通信の分野では、従来、単
一伝送路を使用することで発生する近端反射戻り光が雑
音として受光素子(PD)に入射することを防止するため
に、送信光の反射光固有の偏光を分離することが主流と
なっている。
【0003】その一例として、偏光ビームスプリッタ
(PBS)を用いて送信光の反射戻り光分を、受信光から
偏光分離する方式が特開平4―96437号公報や、特
開平10−153720号公報に開示されている。図26
および図27を参照して各方式を説明する。
【0004】図26に開示されている技術は、101はL
ED、102はPD、103,104はレンズ、105
はPBS、106,107及び108は絞り、109は
光ファイバである。LED101の発光点はレンズ10
3の焦点位置に、光ファイバ109はレンズ104の焦
点位置にそれぞれ配置されている。
【0005】光ファイバ109からの受信光は、レンズ
104によりほぼ平行光111となる。ほぼ平行光11
1になった光波のうちP波は、PBS105により反射
されPD102に受光される。
【0006】LED101からの送信光は、レンズ10
3によりほぼ平行光110になる。ほぼ平行光110に
なった光波のうちP波は、PBS105により反射され
PBS105を透過しない。平行光110のうちS波
は、PBS105を透過し、レンズ104で集光され光
ファイバ109へ入射する。光ファイバ109の端面に
集光された光のうち4%は反射され、再びレンズ104
を透過してPBS105に達する。
【0007】光ファイバ端面での反射及びレンズ透過に
おいては偏光面の回転は生じない。したがって、反射戻
り光は、PBS105を透過するのでPD102へは入
射しない。絞り106,107,108はレンズの収差等
で発生する平行光でない成分をカットするために設けら
れている。
【0008】図27に開示されている技術も上記図26で示
した技術内容と同様であり、PBS205を利用した従
来の技術の一例である。201はPDが形成されたSi
基板、202は半導体レーザ(LD)のヒートシンク、2
03はLD、204はPD、205はPBS206の台
を兼ね備えたプリズム、206はPBS、207はパッ
ケージ、208はレンズ、209は光ファイバのソケッ
トおよびコネクタ、210は光ファイバを示す。本例に
おけるPBS206は、前例と異なり、P波を透過しS
波を反射するように設計されている。
【0009】LD203からの送信光は、S偏光特性を
有しており、PBS206で殆どが反射され光路変換さ
れて、さらにレンズ208でNA変換された後、光ファ
イバ210に入射する。一方、光ファイバ210からの
受信光は、レンズ208で集光された後、PBS206
でP偏光成分のみが透過してPD204に入射する。光
ファイバ210の端面で反射した近端反射戻り光は、光
ファイバ端面での反射及びレンズ透過においては偏光面
の回転は生じないのでS偏光成分を維持しており、した
がって、PBS206で反射するのでPD204には到
達しない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のようにPBSを利用した方式は、PBS自体が高価で
あるため光学系全体のコストが上昇してしまうという問
題や、受信光の一方の偏光成分をカットするため信号自
体が約半分に弱くなるという欠点ある。また、最大直径
1mmの光ファイバ端面に送信部と受信部を配置しなけ
ればならないため、光以外に電気的な混信の問題や、複
雑な光学系が必要という問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、上
記従来技術の問題を有効に解決するために創案されたも
のであって、以下の特徴を備えた光通信方法および装置
を提供するものである。
【0012】本発明の光通信方法は、一本の光ファイバ
の両端近傍にそれぞれ、送信部および受信部を配置して
行なう一芯双方向光通信において、光ファイバの一端に
おける送受信のいずれか一方を光ファイバ端面を介し
て、他方を光ファイバの周面に設けた反射面を有する切
欠部を介して行うことを特徴としている。
【0013】本発明の通信装置は、上記一芯双方向光通
信において、光ファイバの一端に設けられる通信装置で
ある。この装置においては、光ファイバの一端面近傍の
周面に反射面を有する光結合用の切欠部が設けられてい
る。光信号の送受信のいずれか一方を行なう光結合部と
して当該一端面が採用され、送受信の他方を行なう光結
合部として当該切欠部が採用されている。
【0014】本発明によれば、高価なビームスプリッタ
を使用することなく、一芯双方向通信を行なうことが可
能となるのでコスト低減が可能となる。また、ビームス
プリッタを使用する従来例では送受信光のそれぞれの光
量が約50%カットされてしまうが、本発明においては、
切欠部の深さを調節することで従来よりも高効率の光結
合を達成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。 (1)第1実施形態(図1〜図4) 図1は、第1実施形態における双方向通信リンクの構成
を示す概略図である。かかる双方向通信リンクにおいて
は、伝送するデータ信号に基づく、伝送に適した変調光
を双方向に伝送するための光ファイバ2が使用され、こ
の光ファイバ2の両端に光学的に結合するように、2つ
の双方向通信装置1が接続されている。
【0016】図2は、双方向通信装置1の概略断面構造
示しており、図3は、図2の円内の拡大図を示してい
る。
【0017】双方向通信装置1は、データ信号に基づく
変調光を生成する発光素子(半導体レーザ)30と、光ファ
イバ2からの変調光を受光してデータ信号を生成する受
光素子40と、を備えている。発光素子30の出力は、図示
されていないモニタフォトダイオードでモニタされ一定
出力に制御される。発光素子30と受光素子40は共通の台
座に搭載されてもよいが、電気的な混信が問題になる場
合には、後述の第6実施形態のように、シールドを設け
て分離することも可能である。
【0018】一般的に、一芯双方向光通信装置において
は、一本の光ファイバの端面近傍に発光素子と受光素子
とを近接して設ける必要がある。しかし本発明において
は、送受信のいずれか一方を光ファイバ周面に設けた切
欠部20を介して行なうので、発光素子と受光素子とを比
較的距離を置いて配置することが可能となる。また、図
示はしていないが、カバーガラスによって発光素子30お
よび受光素子40を、それぞれ別個に、周囲の雰囲気から
分離して保護することもできる。
【0019】図2において、光ファイバ2の周面には、
光結合するための切欠部20を設けてある。切欠部20は、
光ファイバ2の光軸に対し45度の角度で傾斜する傾斜
面20aと、同光軸と直交する垂直面20bとを含む。傾斜
面20aには、送信光または受信光の光路変換用ミラーと
して機能する反射膜21が形成されている。この反射膜21
は、アルミニウム等を利用して構成される。
【0020】光ファイバ2の端部は、フェルール(口金)
3によって、レセプタクル10に対して勘合位置決めされ
る。フェルール3には、光ファイバ2の光軸に対する回
転を防止するためのキー4が設けられており、このキー
4は、レセプタクル10の内面に形成した勘合溝11と係合
する。
【0021】フェルール3およびレセプタクル10には、
それぞれ側方開口3aおよび10aが形成されており、発
光素子30からの光は、これら側方開口を通過して、切欠
部20に至る。図2において、31は送信光、41は受信光を
示す。光学系32は、反射膜21に対する送信光31の入射N
Aを変換するためのもので、後述するように省略しても
よい(図5参照)。また、受光素子40側においても、例え
ば、集光用の光学系を別途設けてもよい。この実施形態
においては、発光素子30を光ファイバ2の周面側に、受
光素子40を光ファイバ2の端面側に配置しているが、後
述の第3実施形態のように、発光素子30と受光素子40と
の配置を入れ替えてもよい。
【0022】本発明の原理を説明する。光ファイバ2
は、コアの屈折率が1.5、クラッドの屈折率が1.4
15、構造NAが0.5、直径が1mmのSI型プラス
チック光ファイバ(POF)であるとする。
【0023】通常、この光ファイバに結合する光線は、
光ファイバ光軸に対し30°以内の角度で光ファイバ端
面から入射しないと光ファイバ2とは光結合しない。光
ファイバ内部での伝搬角は光ファイバ光軸に対し約20
゜である。この光ファイバ2に対して、ファイバ周面か
ら送信光を入射させる場合、仮に光軸に限りなく平行に
光ファイバ周面より光ファイバ内へ入射する光線を考え
ると光ファイバ内部で光軸に対する角度は約50°とな
り伝搬しないことになる。したがって、周面から入射さ
せる場合は、光ファイバのコアへ入射後、反射させ、光
ファイバ光軸に対し約20°以下の角度に変換させる必
要がある。切欠部20は、この目的のために設けられてい
る。図2では光ファイバ光軸に対し垂直に入射する光の
みを描いているが、反射膜21での反射後に上記伝搬角
(約20°)内に収まるのであれば、入射光は、光軸に対
して垂直である必要はない。
【0024】図4は、光ファイバとの光結合に必要な傾
斜面20aへの最大入射角と、POFの構造NAとの関係
を示すグラフである。このグラフは、切欠部20の傾斜面
20aの傾斜が45°で、垂直面20bが光ファイバ光軸に
対し垂直である場合のものである。構造NAが0.5の
場合、傾斜面20aへの入射角度が30°以下であれば、
光ファイバ2に対する光結合が可能となる。傾斜面20a
の傾斜が異なる場合にはスネルの法則に従って許容入射
角度は変化することになるので、送信光31は傾斜面20a
に対して、垂直±30°以内の角度で入射する構成とし
ても良いことになる。
【0025】本発明のメリットを述べる。光ファイバ2
の切欠部20として、送信用に公差も考慮して深さ0.3
mmとしたとすると、切欠部20以外の断面積部分は受信
用として使用することができる。断面積比は容易に計算
でき、断面積の約75%を受信用として使用できる。こ
れに対して先行技術のように偏光を利用するものでは、
断面積の約50%しか受信用として使用することができ
ず、受信効率という点において、本発明のメリットは明
らかである。
【0026】また、本発明においては、発光素子30(送
信部)と受光素子40(受信部)とを比較的離して配置する
ことができるため、送受信用の光学系レイアウトの自由
度が高まる。また、全二重通信に用いる場合、送信光31
が受光素子40に戻るのを防止する必要があるが、受光素
子40よりも発光素子30を光ファイバ2の他端側に設けた
図2の構成は、この目的のために好適である。さらに、
図19および図20を参照して後述するように、送信部近傍
においてフェルールに設けた開口や光吸収部材を利用し
て迷光成分をカットすることが可能となる。また、仮に
迷光が光ファイバ2内へ入射したとしてもファイバの非
伝搬モードとなるため、反射膜21で構成されるミラー以
外へ入射した光は受光素子40に到達し難いという利点が
ある。
【0027】(2)第2実施形態(図5) 前記第1実施形態においては、切欠部20の傾斜面20a
に、光路変換用ミラーとしての平板状反射膜21を配置し
ているが、第2実施形態においては、傾斜面20aに代え
て凹状湾曲面20cを採用している。また、これに伴い反
射面21cも湾曲面で構成されている。このような湾曲反
射面を採用した場合には、図2および図3に示したよう
な光学系32を省略して、切欠部の構成だけで送信光のN
A変換を行なうことが可能となる。
【0028】良好な光結合を達成するためにはフェルー
ル3等に対する光源30の配置を検討する必要があるが、
図5においては、反射面21cの曲率半径を1.2mmに
するとともに、発光素子30からの放射角を10°(すな
わち、入射NA=sin10°=0.17)とし、発光
素子30を光ファイバ2の周面から0.6mmだけ離して
配置している。このとき、実質的な励振NAを0.1と
することが可能であり、ファイバ内の伝搬ロスの低減と
モード分散の低減に有効である。また、低い構造NAの
光ファイバに対しても高い結合効率を維持できる。
【0029】(3)第3実施形態(図6) 上記実施形態1および2においては、切欠部20を送信側
として使用していたが、図6に示すように発光素子30と
受光素子40との配置を入れ換えて、切欠部を受光側とす
ることも可能である。
【0030】実施形態1と同じ光ファイバ2を用いる
と、この場合も送信部を小さくとることができるので、
受光部である切欠部の深さを0.7mm、送信部として
利用できる残りの部分の深さを0.3mmとすると、実
施形態1の場合と同じ受信効率が得られる。送信光31は
光ファイバ2の中で拡がるが、反射膜21が遮閉板の役目
を果たすので、送信光31の迷光が受光素子40に入射する
ことはない。ただし、反射膜21で送信光31が反射すると
その分だけ送信効率が落ちるので、送信光量を意図的に
落とすとき以外は、レンズ等を利用して光ファイバ2内
の切欠部でない部分へ向けて投光を行なう等、送信光31
の入射方法に工夫が必要となる。このため、どちらかと
言えば、図2に示したように、光ファイバ2の端面側に
受光素子40を配置し、周面の切欠部20近傍に発光素子30
を配置することが好ましい。
【0031】(4)第4実施形態(図7〜図15) 前記実施形態1〜3においては、光ファイバ2の周面に
形成した切欠部20の近傍に発光素子30または受光素子40
を設けて、直接的に切欠部20を介して投光または受光を
行なっていた。これとは逆に、図7では、光ファイバ2
上において切欠部20とは反対側の光ファイバ周面近傍位
置に発光素子30を配置している。このような構成におい
ても、発光素子30と受光素子40との配置を入れ替えても
よい。
【0032】この場合、図7に示したようにアルミニウ
ム等で構成される反射膜21を設けてもよいが、光ファイ
バの材料である石英若しくはPMMA(アクリル)と空気
との界面による全反射を利用することが可能となるの
で、図8の例のように、反射膜を省略して部品点数の削
減を図ることができる。
【0033】さらに、図7および図8の構成において
は、切欠部20での反射後の光がさらに境界面を通過する
必要を無くすることができるというメリットがある。す
なわち、例えば図3の構成では、反射膜21で反射した後
の光がさらに境界面(垂直面20b)を通過する必要があ
り、ここを通過する際に光が散乱してしまう。図7およ
び図8の構成では、そのような光の散乱の問題は生じな
い。
【0034】図9は、PMMAと空気との界面における
TEモード光およびTMモード光の反射率を示すグラフ
である。反射面法線に対する光線の入射角θ(図8参照)
を40゜以上とすることで全反射を達成できることが分
かる。なお、図8において発光素子30からの送信光31は
実際にはある程度の放射角を有している。このため、図
8中のθが40°以上であっても、切欠部20の先端部付
近に放射された部分の光が上記の全反射角(40°)に満
たない場合がある。そのようなことが生じる場合には、
光学系を追加するか、発光素子30自体の向きを変える等
して、反射面全体において入射角が40°を超えるよう
に調整すればよい。
【0035】光源としては、半導体レーザに限らず、図
10に示したようにLED35を採用することも可能であ
る。ただし、LED35を使用する場合には、光源強度の
分布がランバート分布となり結合効率が半導体レーザの
場合よりも低下するので、集光用光学系を採用する等の
対策が必要となる。ただし、図7および図8に示したよ
うに切欠部20とは反対側の対向周面から光ファイバ内に
投光する場合は、光ファイバ自体の周面の曲率を集光手
段として利用できるというメリットがある(図11参照)。
すなわち、図2に示したようなNA変換用の光学系を省
略でき、これによっても部品点数の削減を図ることがで
きる。例えば、第1実施形態で使用したの同じ光ファイ
バを用いた場合、光源をファイバ周面から1mmのとこ
ろに配置すると、入射NAが0.3の光線分を0.2に
変換し実質的な励振NAの低減が可能である。
【0036】光源として半導体レーザ30を使用した場合
は、LEDの場合と比べて図12に示すように放射角が比
較的小さいので、送信結合効率という点で有利である。
例えば、シャープ株式会社製のCLS0765の半導体
レーザの場合、放射角は、⊥方向(垂直方向)で30゜、
//方向(平行方向)で8°である。図13に示すように、
//方向を光ファイバ端面と平行とした場合には、//方向
に関しては放射光31の大半を切欠部20へ結合することが
可能である。しかしその場合には、⊥方向においては放
射角が大きくなる。つまり、高い送信結合効率が要求さ
れる場合には、図14および図15に示すように、⊥方向に
ついて光ファイバ周面自体のレンズ効果を利用できるよ
うに⊥方向をファイバ端面と平行にして、放射角の小さ
い//方向を光ファイバ光軸に対して平行とすることが好
ましい。光源から光ファイバ周面までの距離を1mmと
した場合、切欠部の深さが0.3mmでほぼ80%の光
を紡合することが可能である。
【0037】(5)第5実施形態(図16〜図20) IEEE1394等の規格に従ってデジタルビデオカメ
ラ等の機器間を光ファイバで伝送する場合、伝送距離は
数メートルで足りるので、受光素子であるフォトダイオ
ードヘの入射光量が大き過ぎて、これが問題となる場合
がある。光ファイバが短いと、伝搬ロスが発生せず、発
光素子からの光の殆ど全てがフォトダイオードに到達す
るからである。
【0038】この場合の対策として、半導体レーザから
発信される光量自体を小さくして送信光量を下げること
も可能であるが、本発明では、図16に示すように、切欠
部20を浅く構成することで送信光量を下げている。すな
わち、切欠部を浅くすると、それに応じて傾斜面の面積
も小さくなり、結果として、光ファイバ2内を伝達する
送信光量が小さくなる。切欠部を浅くする代わりに、幅
を小さくしても同様の効果を得ることができる。なお、
送信パルスの暗のときでも発振遅延の発生をさけるため
発振状態を保つ必要があるので、所定の消光比を得るた
めには半導体レーザの光量を下げるのにも限界はある。
【0039】ここで、切欠部の深さと送信光率の関係を
図17に示す。ここでは、発光素子である半導体レーザス
ポットの短径方向光ファイバ光軸方向に対し平行に、長
径方向を光ファイバ光軸方向に対し垂直に配置し、光フ
ァイバ周面と半導体レーザの発光点の距離を0.6mm
にした場合の結果である。切欠部の深さを深くするほ
ど、送信光率が高くなり、受信光量が増すことがわか
る。
【0040】図17に示した各々の切欠き深さを有してい
る場合の伝送距離と受光素子の入射光量の関係を図18に
示す。伝送距離が長くなればその分、光の損失が増える
ため、受光素子に到達する光量も減ることになる。逆
に、受光素子の最大受光量は受光素子のダイナミックレ
ンジの制限から上限が決まる。この場合、0.7mWが
上限である。このように伝送距離(光ファイバの長さ)に
よって受光量が変化する場合、受光素子や発光素子など
の光通信モジュール構成を伝送距離に応じて変化させる
(例えば、レーザーパワーを大きくする)よりも、伝送距
離に応じて切欠部の深さを調節変更する方が量産効果が
上がる。つまり、上記のように機器間を接続する場合は
光ファイバは数メートルあれば足りるので、光ファイバ
の切欠部を浅くするように対応することが好ましい。ま
た、伝送距離が長い場合には、切欠部を深くすること
で、さまざまな伝送距離に対応できる光通信装置を得る
ことができる。
【0041】上記のように切欠部の深さを変更すること
で送信光量を増減する場合には、切欠部20以外の周辺部
分へ投影された送信光は伝搬モードとならないため、光
ファイバ内には、伝搬されない迷光が生じることとな
る。そのような迷光が生じるのを防止する方法を図19お
よび図20を参照して説明する。
【0042】図19では、切欠部20の周辺におけるフェル
ール3の側方部に開口3bを設けている。また、図示は
していないが、フェルール3の外側に位置するレセプタ
クル(図2参照)の側方部にも、開口3bに連なる開口を
設けている。これにより、切欠部20には放射されずに光
ファイバ内を伝搬しない送信光は、開口を通過して光フ
ァイバ外へ逃げる。一方、図20では、フェルール3の内
周面に光吸収部材39を配置して、切欠部20には放射され
ない光を吸収している。図19または図20に示した構成に
より、切欠部20の周辺に投影された光が乱反射して受光
素子40へ至るということを防止でき、その結果、SN比
を向上させることができる。図19および図20では、発光
素子30として半導体レーザを採用しているが、LEDを
採用した場合も同様である。なお、切欠部の深さや幅等
を変更して光量を調節する方法は、図2等に示したよう
な切欠部近傍に発光素子を設ける場合においても採用す
ることが可能である。
【0043】(6)第6実施形態(図21) 本発明の双方向通信装置においては、送受信時の混信
を、光学的にだけでなく、電気的にも防止し易い。送受
信が同時に行なわれることのない半二重通信の場合に
は、送受信のクロストークがあまり問題にならないが、
送受信が同時に行なわれる全二重通信においては、送信
素子および受信素子、さらにこれらに付随する回路間の
混信を防止する必要がある。
【0044】第1実施形態においても説明したように、
通常の一芯双方向光通信装置においては、最大でも1m
mしかない光ファイバ端面近傍に送受信機能を備える必
要があるので、送信部と受信部とを大きく離して配置す
ることは困難である。しかしながら、本発明において
は、送信部と受信部とを比較的大きく離すことが可能と
なるため、発光素子30とそのパッケージ130、受光素子4
0とそのパッケージ140、およびそれぞれの付随回路を分
離配置することが容易である。また、電磁波に関して
も、図21に示したように、シールド50を設けて相互干渉
を防止することができる。
【0045】(7)第7実施形態(図22〜図25) 光ファイバの周面に切欠部を形成する方法を説明する。
図22に示すように光ファイバ素線の状態で、テーパカッ
ト用のブレード61でスライトカットを入れる。60はブレ
ード61の回転軸を示している。目の細かいブレードを使
用すれば研磨面並の粗度の面が得られる。後で述べる溶
融方法が採用できない石英ファイバに対し有効である。
【0046】光ファイバがPOFである場合、通常のホ
ットメルトによる端面加工と同様に、切欠部20に対応す
る形状の突起71を有するヒータ70を押し当てる方法が簡
単であり、面粗度の観点からも有効である。具体的な手
順は以下の通りである。通常のPOFはPMMA製であ
るため、軟化点が74℃〜99℃の間である。まず、ヒ
ータ70を74℃以上に加熱する(図23)。その後、光フ
ァイバ周面にヒータ70を押し当てる(図24)。ヒータ70
を押し当てた状態で電源をoffし、温度が74℃より
十分下がった後でヒータ70をPOFから離す(図25)。
ヒータの熱容量は小さい程好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した双方向光通信リンクの構成
を説明する概略図である。
【図2】 本発明の光通信装置の一例を説明する概略断
面図である。
【図3】 図2の円内を示す拡大図である。
【図4】 構造NAと入射角の関係を示すグラフであ
る。
【図5】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概略
断面図である。
【図6】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概略
断面図である。
【図7】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概略
断面図である。
【図8】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概略
断面図である。
【図9】 入射角と反射率との関係を示すグラフであ
る。
【図10】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図11】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図12】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図13】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図14】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図15】 図14の例を光ファイバの光軸方向から見た
概略断面図である。
【図16】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図17】 切欠き深さと送信光率の関係を示すグラフ
である。
【図18】 切欠き深さを変化させた場合において、伝
送距離と受光素子の入射光量の関係を示すグラフであ
る。
【図19】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図20】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図21】 本発明の光通信装置の他の例を説明する概
略断面図である。
【図22】 本発明の光通信装置の製造方法の一例を説
明する概略断面図である。
【図23】 本発明の光通信装置の製造方法の第2例を
説明する概略断面図である。
【図24】 本発明の光通信装置の製造方法の第2例を
説明する概略断面図である。
【図25】 本発明の光通信装置の製造方法の第2例を
説明する概略断面図である。
【図26】 従来の光通信装置の構成を示す説明図であ
る。
【図27】 従来の光通信装置の構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 双方向光通信装置 2 光ファイバ 3 フェルール 4 キー 10 レセプタクル 11 勘合溝 20 切欠部 21 反射膜 30 発光素子 31 送信光 32 光学系 35 LED 36 送信光 39 光吸収部材 40 受光素子 41 受信光 50 電磁シールド 60 ブレード回転軸 61 ブレード 70 ヒータ 71 突起 130 送光素子パッケージ 140 受光素子パッケージ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一本の光ファイバの両端近傍にそれぞ
    れ、送信部および受信部を配置して行なう一芯双方向光
    通信において、 光ファイバの一端における送受信のいずれか一方を光フ
    ァイバ端面を介して、他方を光ファイバの周面に設けた
    反射面を有する切欠部を介して行うことを特徴とする光
    通信方法。
  2. 【請求項2】 光信号の送信を上記切欠部を介して行な
    う請求項1記載の光通信方法であって、 上記光ファイバの切欠部が形成された周面とは反対側の
    対向周面から、切欠部の反射面に向けて投光を行ない、
    当該反射面における全反射を利用して、送信光を光ファ
    イバの他端に向けて伝達することを特徴とする、光通信
    方法。
  3. 【請求項3】 光信号の送信を上記切欠部を介して行な
    う請求項1記載の光通信方法であって、 上記光ファイバの切欠部が形成された周面とは反対側の
    対向周面から、切欠部の反射面に向けて投光を行なうこ
    とで、光ファイバ自体の周面の曲率を利用して当該反射
    面への集光を行なうことを特徴とする、光通信方法。
  4. 【請求項4】 上記送信部の発光手段として半導体レー
    ザを採用し、光信号の送信を上記切欠部を介して行なう
    請求項1記載の光通信方法であって、 上記光ファイバの切欠部が形成された周面とは反対側の
    対向周面から、切欠部の反射面に向けて投光を行ない、 半導体レーザからの放射光の長径を光ファイバ光軸に対
    する垂直方向に一致させ、同放射光の短径を光ファイバ
    光軸に対する平行方向に一致させることを特徴とする、
    光通信方法。
  5. 【請求項5】 光信号の送信を上記切欠部を介して行な
    う請求項1記載の光通信方法であって、 上記切欠部の反射面よりも大きい放射面積で投光するこ
    とで、光ファイバ内を伝達する送信光量を投光量よりも
    減じることを特徴とする、光通信方法。
  6. 【請求項6】 一本の光ファイバの両端近傍にそれぞ
    れ、送信部および受信部を配置して行なう一芯双方向光
    通信において、光ファイバの一端に設けられる通信装置
    であって、 光ファイバの一端面近傍の周面に反射面を有する光結合
    用の切欠部を設け、光信号の送受信のいずれか一方を行
    なう光結合部として当該一端面を採用するとともに、送
    受信の他方を行なう光結合部として当該切欠部を採用し
    たことを特徴とする、双方向通信装置。
  7. 【請求項7】 上記切欠部の反射面が、光ファイバの光
    軸に対して傾斜する平面で構成されていることを特徴と
    する、請求項6記載の双方向通信装置。
  8. 【請求項8】 上記切欠部の反射面が、光ファイバの上
    記一端面とは反対側の端面に向かって傾斜する凹面で構
    成されていることを特徴とする、請求項6記載の双方向
    通信装置。
  9. 【請求項9】 上記光ファイバの切欠部が形成された周
    面とは反対側の対向周面位置近傍に、送信部または受信
    部が配置されたことを特徴とする、請求項6記載の双方
    向通信装置。
  10. 【請求項10】 上記送信部が発光手段として半導体レ
    ーザを備えることを特徴とする、請求項6記載の双方向
    光通信装置。
  11. 【請求項11】 上記切欠部が送信用の光結合部として
    採用され、上記対向周面位置近傍に送信部が配置された
    請求項9記載の双方向通信装置であって、 切欠部周辺近傍の光ファイバ内周面に投影された送信部
    からの光が光ファイバ外部に逃げるための光路を設けた
    ことを特徴とする、双方向通信装置。
  12. 【請求項12】 上記切欠部が送信用の光結合部として
    採用され、上記対向周面位置近傍に送信部が配置された
    請求項9記載の双方向通信装置であって、 切欠部周辺近傍の光ファイバ内周面に投影された送信部
    からの光を吸収する光吸収部材を備えたことを特徴とす
    る、双方向光通信装置。
  13. 【請求項13】 上記送信部と受信部との間に、電磁波
    の相互干渉を防ぐシールドを設けたことを特徴とする、
    請求項6記載の双方向光通信装置。
  14. 【請求項14】 上記光ファイバとして、導波コアがプ
    ラスチック製のプラスチック光ファイバが採用されてお
    り、 研削により光ファイバの周面に上記切欠部が形成された
    ことを特徴とする、請求項6記載の双方向通信装置。
  15. 【請求項15】 上記光ファイバとして、導波コアがプ
    ラスチック製のプラスチック光ファイバが採用されてお
    り、 加熱溶融により光ファイバの周面に上記切欠部が形成さ
    れたことを特徴とする、請求項6記載の双方向通信装
    置。
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KR101435589B1 (ko) * 2012-11-29 2014-08-28 주식회사 포벨 양방향 통신용 광모듈 패키지 구조

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